JP2007235509A - イメージセンサ、撮像装置、信号処理方法、画像処理方法、および、プログラム - Google Patents

イメージセンサ、撮像装置、信号処理方法、画像処理方法、および、プログラム Download PDF

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克尚 神明
Kenji Takahashi
健治 高橋
Tsutomu Ichikawa
勉 市川
Takashi Sawao
貴志 沢尾
Koji Yano
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Hisanobu Sugiyama
寿伸 杉山
Akihiro Okumura
明弘 奥村
Takao Inoue
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Noriaki Takahashi
紀晃 高橋
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Abstract

【課題】撮像した画像の各画素の動きベクトルを、複雑な処理を行わずに簡単に検出する。
【解決手段】複数の画素を有するイメージセンサの1つの画素の受光面において、フォトダイオード141が中央に配置され、フォトダイオード141の周囲にフォトダイオード142−1乃至142−8が配置される。各画素の動きベクトルの検出に用いる動きベクトル信号が、フォトダイオード141が検出した光量の所定の時間の間隔における差、フォトダイオード142−4,142−5が検出した光量の差、および、フォトダイオード142−2,142−7が検出した光量の差に基づいて、画素ごとに生成される。本発明は、撮像装置に適用できる。
【選択図】図10

Description

本発明は、イメージセンサ、撮像装置、信号処理方法、画像処理方法、および、プログラムに関し、特に、撮像した画像の各画素の動きベクトルを簡単に検出できるようにしたイメージセンサ、撮像装置、信号処理方法、画像処理方法、および、プログラムに関する。
図1は、従来のCCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)を用いたイメージセンサ1の画素の配列を示す図である。なお、図1においては、1つの画素は図内の正方形の領域により示される。イメージセンサ1においては、各画素がイメージセンサ1の受光面に格子状に配置され、各画素内には可能な限り大きなフォトダイオードが1つ配置される。
図2は、従来のCMOSイメージセンサの1画素の等価回路11を示す回路図であり、各画素ごとに図2に示される等価回路11が設けられている。等価回路11は、フォトダイオード21およびn型のMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)22乃至24により構成される。フォトダイオード21のカソードは、ノードNを介して、MOSFET22のゲートおよびMOSFET24のソースに接続されている。フォトダイオード21のアノードは接地されている。MOSFET22のドレインは、MOSFET24のドレイン、および、リセット電圧Vrstを供給する図示せぬ電圧源に接続されている。MOSFET22のソースは、MOSFET23のドレインに接続されている。MOSFET23のゲートは、垂直選択線25に接続され、ソースは、信号線26に接続されている。MOSFET24のゲートは、リセット線27に接続されている。
ここで、等価回路11の動作の概要を説明する。まず、リセット線27を介してMOSFET24のゲートにリセット信号が入力され、MOSFET24がオンすると、ノードNの電位がリセット電圧Vrstのレベルにリセットされる。フォトダイオード21は、フォトダイオード21に入射した光の強さに応じた電荷を光電変換により発生し、発生した電荷は、MOSFET24がオフされた後、ノードNに蓄積され、ノードNの電位が変化する。
次に、垂直選択線25を介して、スイッチとしてのMOSFET23のゲートに選択信号が印加され、MOSFET23がオンされると、1画素分の輝度値、すなわち、画素値を表す画素信号が、MOSFET22,23を介して、信号線26に出力される。このとき、MOSFET22は増幅器として働き、ノードNの電位の変化が、MOSFET22により増幅されて、画素信号の値の変化として現れる。その後、再び、リセット信号によりMOSFET24がオンされ、ノードNの電位がリセットされた後、電荷の蓄積が開始される。
そして、CMOSイメージセンサからは、各画素からの画素信号を所定の順序で配列した画像信号が出力される。
ところで、クラス分類適応処理を用いた多倍密化処理、ノイズ除去処理、中間フレーム(または、フィールド)生成処理といった画像処理では、まず、入力画像を画像処理することにより得ようとする出力画像を構成する画素を、順次、注目画素とし、その注目画素に最も近い位置にある、入力画像を構成する画素を基準画素とする。そしてその注目画素を、幾つかのクラスのうちのいずれかにクラス分けするクラス分類を行うのに用いる入力画像を構成する画素の画素値の幾つかが、クラスタップとして抽出される。また、その注目画素の画素値を予測するのに用いる入力画像を構成する画素の画素値の幾つかが、予測タップとして抽出される。そのような画像処理においては、注目画素が存在するフレーム(または、フィールド)、および、その前後のフレーム(または、フィールド)から予測タップおよびクラスタップが抽出される場合がある。
なお、以下、クラスタップおよび予測タップを特に区別する必要がない場合、単に、タップと称する。また、以下、特に区別する必要がある場合を除いて、フレームおよびフィールドの両方に該当する部分について、説明を簡単にするために、フレームのみについて言及することとする。
図3は、クラスタップおよび予測タップを複数のフレームから抽出する場合の例を示す図である。なお、図3においては、フレームt内の基準画素31に対するクラスタップおよび予測タップとして、基準画素31を中心とする縦5画素および横5画素を対角線とする、四角形の領域内の13個の画素により構成されるタップ32−2、フレームtの1つ前のフレームt-1においてタップ35−2に対応する位置にあるタップ35−1、および、フレームtの1つ後のフレームt+1においてタップ35−2に対応する位置にあるタップ35−3が抽出される例を示している。
図3に示されるように、複数のフレームにおいて、同じ位置にある画素をタップとして抽出する場合、注目画素およびそれに対応する基準画素が動きの少ない被写体上にあるとき、各フレームにおいて抽出されるタップにおける画像がほぼ同様となり、注目画素の画素値の予測精度が高くなるため、クラス分類適応処理を行うことによる効果が大きくなる。例えば、図4に示すように、基準画素34が、動きの少ない被写体である家33の上にある場合、抽出されるタップ32−1乃至32−3における画像がほぼ同様となり、注目画素の画素値の予測精度が高くなるため、クラス分類適応処理を行うことによる効果が大きくなる。
しかし、注目画素およびそれに対応する基準画素が動きの大きい被写体上またはその近傍にある場合、各フレームにおいて抽出されるタップにおける画像が、フレームごとに大きく異なり、注目画素の画素値の予測精度が低くなるため、クラス分類適応処理を行うことによる効果が減少する。例えば、図5に示すように、基準画素37が動きの大きい被写体であるトラック36の上にある場合、抽出されるタップ38−1乃至38−3における画像が大きく異なり、注目画素の画素値の予測精度が低くなるため、クラス分類適応処理を行うことによる効果が減少する。
この問題を解決するために、複数のフレームからクラスタップおよび予測タップを抽出する場合、基準画素における動きベクトルを検出し、動きベクトルに基づいて、各フレームにおけるタップの位置を移動させることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。例えば、図6に示されるように、トラック36上の基準画素37の動きベクトルを検出し、基準画素が存在するフレームの前後のフレームにおけるタップ39−1,39−3の位置を、基準画素37の動きベクトルに基づいて、図内の点線で示されるタップ39−2に対応する位置から移動させる。これにより、注目画素について抽出されるタップ39−1乃至39−3における画像がほぼ同様となり、注目画素の画素値の予測精度が高くなる。
図7は、上述した動きベクトルを用いて抽出するタップの位置を移動させるクラス分類適応処理を実現する撮像装置51の機能的構成を示す図である。撮像装置51は、イメージセンサ61、ベクトル検出部62、タップ抽出部63,64、ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)処理部65、クラス分類部66、係数メモリ67、および、予測演算部68により構成される。
イメージセンサ61は、図1に示されるように格子状に複数の画素が配置されており、撮像した画像、すなわち、入力画像の画像信号を、ベクトル検出部62、および、タップ抽出部63,64に供給する。
ベクトル検出部62は、複数のフレームの入力画像に基づいて、ブロックマッチング法などの方法を用いて、入力画像の各画素の動きベクトルを検出する。ベクトル検出部62は、検出した動きベクトルを示す情報を、タップ抽出部63,64に供給する。
タップ抽出部63は、入力画像を変換して得ようとする出力画像を構成する画素を、順次、注目画素とし、その注目画素に最も近い位置にある、入力画像を構成する画素を基準画素とする。また、タップ抽出部63は、上述したように、その基準画素の動きベクトルに基づいて、予測タップの位置を移動させて、複数のフレームから予測タップを抽出する。タップ抽出部63は、抽出した予測タップを予測演算部68に供給する。
タップ抽出部64は、上述したように、基準画素の動きベクトルに基づいて、クラスタップの位置を移動させて、複数のフレームからクラスタップを抽出する。タップ抽出部64は、抽出したクラスタップをADRC処理部65に供給する。
ADRC処理部65は、クラスタップを構成する画素の画素値をADRC処理し、その結果得られるADRCコードを示す情報をクラス分類部66に供給する。
クラス分類部66は、ADRC処理部65からのADRCコードに基づき、注目画素をクラス分類し、その結果得られるクラスに対応するクラスコードを示す情報を、係数メモリ67に供給する。
係数メモリ67は、学習によってあらかじめ求められたクラスごとのタップ係数のセットを記憶している。係数メモリ67は、その記憶しているタップ係数のセットのうちの、クラス分類部66から供給されるクラスコードに対応するアドレスに記憶されているタップ係数、すなわち、クラス分類部66から供給されるクラスコードが表すクラスのタップ係数を、予測演算部68に供給する。
なお、タップ係数は、ディジタルフィルタにおける、いわゆるタップにおいて入力データと乗算される係数に相当する。
予測演算部68は、タップ抽出部63が出力する予測タップと、係数メモリ67が出力するタップ係数とを取得し、その予測タップとタップ係数とを用いて、注目画素の真値の予測値を求める所定の予測演算を行う。これにより、予測演算部68は、注目画素の画素値の予測値、すなわち、出力画像を構成する画素の画素値を求めて出力する。
特許第3669530号公報
しかしながら、図7の撮像装置51においては、ブロックマッチング法などの方法を用いて入力画像の各画素の動きベクトルを検出することにより、ベクトル検出部62を実現する回路が、他の回路と比較して非常に大きくなったり、メモリなどのリソースを大量に消費したりするため、コストや消費電力の面で不利であった。
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、撮像した画像の各画素の動きベクトルを、複雑な処理を行わずに、簡単に検出できるようにするものである。
本発明の第1の側面のイメージセンサは、複数の画素を有するイメージセンサにおいて、1つの画素値を表す信号を出力する単位である1つの画素内に、前記画素の受光面の中央に配置され、入射する光量を検出する第1の検出手段と、前記受光面において、前記第1の検出手段の周囲に配置され、入射する光量を検出する複数の第2の検出手段と、前記第1の検出手段により検出された光量を示す値である中心値、および、複数の前記第2の検出手段により検出された光量を示す値である複数の周辺値に基づいて、前記画素における動きベクトルの検出に用いる動きベクトル信号を生成する信号生成手段とを備える。
前記信号生成手段には、第1の時刻における前記中心値と、前記第1の時刻から前記イメージセンサの撮像間隔のn分の1の時間分前の第2の時刻における前記中心値との差分である時間差分値、前記第1の検出手段を中心とする第1の方向に位置する2つの前記第2の検出手段により前記第1の時刻において検出された前記周辺値の差分である第1の空間差分値、および、前記第1の方向と直交し、前記第1の検出手段を中心とする第2の方向に位置する2つの前記第2の検出手段により前記第1の時刻において検出された前記周辺値の差分である第2の空間差分値を検出させるとともに、前記第1の検出手段の位置を原点とし、前記第1の方向をx軸方向、および、前記第2の方向をy軸方向とする座標系において、前記第2の時刻と前記第1の時刻の間における前記画素の動きベクトルの候補として予め設定されているm個の候補ベクトルを(xi,yi)(ただし、i=1乃至m)とした場合、xi×第1の空間差分値+yi×第2の空間差分値+時間差分値により計算されるm個の判定値、および、前記時間差分値に基づいて、前記動きベクトル信号を生成させることができる。
前記信号生成手段には、前記判定値の絶対値のうち最小となるものを検出するために前記判定値の絶対値を比較した結果、および、前記時間差分値を所定の閾値と比較した結果を示す信号を前記動きベクトル信号として生成させることができる。
前記信号生成手段には、第1の時刻における前記中心値と、前記第1の時刻から前記イメージセンサの撮像間隔のn分の1の時間分前の第2の時刻における前記中心値との差分である時間差分値、および、前記第2の時刻における前記中心値と前記第1の時刻における前記周辺値のそれぞれとの差分である複数の時空間差分値に基づいて、前記動きベクトル信号を生成させることができる。
前記信号生成手段には、前記時間差分値の絶対値および前記時空間差分値の絶対値のうち最小となるものを検出するために前記時間差分値の絶対値および前記時空間差分値の絶対値を比較した結果を示す信号を動きベクトル信号として生成させることができる。
前記信号生成手段には、前記時間差分値の絶対値および前記時空間差分値の絶対値のうち最小となるものを検出するために前記時間差分値の絶対値および前記時空間差分値の絶対値を比較した結果、および、前記時間差分値の絶対値および前記時空間差分値の絶対値の最小値を所定の閾値と比較した結果を示す信号を動きベクトル信号として生成させることができる。
本発明の第1の側面の信号処理方法は、複数の画素を有するイメージセンサの信号処理方法であって、1つの画素値を表す信号を出力する単位である1つの画素の受光面の中央に配置される第1の検出部、および、前記受光面において、前記第1の検出部の周囲に配置された複数の第2の検出部により、入射する光量を検出し、前記第1の検出部により検出された光量を示す値である中心値、および、複数の前記第2の検出部により検出された光量を示す値である複数の周辺値に基づいて、前記画素における動きベクトルの検出に用いる動きベクトル信号を生成するステップを含む。
本発明の第1の側面のプログラムは、複数の画素を有するイメージセンサのプログラムであって、1つの画素値を表す信号を出力する単位である1つの画素の受光面の中央に配置される第1の検出部により検出された光量を示す値である中心値、および、前記受光面において、前記第1の検出部の周囲に配置された複数の第2の検出部により検出された光量を示す値である複数の周辺値に基づいて、前記画素における動きベクトルの検出に用いる動きベクトル信号を生成するステップを含む。
本発明の第2の側面の撮像装置は、1つの画素値を表す信号を出力する単位である1つの画素内に、前記画素の受光面の中央に配置され、入射する光量を検出する第1の検出手段と、前記受光面において、前記第1の検出手段の周囲に配置され、入射する光量を検出する複数の第2の検出手段と、前記第1の検出手段により検出された光量を示す値である中心値、および、複数の前記第2の検出手段により検出された光量を示す値である複数の周辺値に基づいて、前記画素における動きベクトルの検出に用いる動きベクトル信号を生成する信号生成手段とを備える複数の画素で構成されるイメージセンサと、前記動きベクトル信号に基づいて、各画素の動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段とを備える。
前記信号生成手段には、第1の時刻における前記中心値と、前記第1の時刻から前記イメージセンサの撮像間隔のn分の1の時間分前の第2の時刻における前記中心値との差分である時間差分値、前記第1の検出手段を中心とする第1の方向に位置する2つの前記第2の検出手段により前記第1の時刻において検出された前記周辺値の差分である第1の空間差分値、および、前記第1の方向と直交し、前記第1の検出手段を中心とする第2の方向に位置する2つの前記第2の検出手段により前記第1の時刻において検出された前記周辺値の差分である第2の空間差分値を検出させるとともに、前記第1の検出手段の位置を原点とし、前記第1の方向をx軸方向、および、前記第2の方向をy軸方向とする座標系において、前記第2の時刻と前記第1の時刻の間における前記画素の動きベクトルの候補として予め設定されているm個の候補ベクトルを(xi,yi)(ただし、i=1乃至m)とした場合、xi×第1の空間差分値+yi×第2の空間差分値+時間差分値により計算されるm個の判定値、および、前記時間差分値に基づいて、前記動きベクトル信号を生成させ、前記動きベクトル検出手段には、前記時間差分値が所定の閾値以上である場合、前記判定値が最小となる前記候補ベクトルをn倍したベクトルをその前記画素の前記動きベクトルとして検出させ、前記時間差分値が前記閾値より小さい場合、その前記画素の前記動きベクトルの大きさを0とさせることができる。
前記信号生成手段には、前記判定値の絶対値のうち最小となるものを検出するために前記判定値の絶対値を比較した結果、および、前記時間差分値を所定の閾値と比較した結果を示す信号を前記動きベクトル信号として生成させることができる。
前記信号生成手段には、第1の時刻における前記中心値と、前記第1の時刻から前記イメージセンサの撮像間隔のn分の1の時間分前の第2の時刻における前記中心値との差分である時間差分値、および、前記第2の時刻における前記中心値と前記第1の時刻における前記周辺値のそれぞれとの差分である複数の時空間差分値に基づいて、前記動きベクトル信号を生成させ、前記動きベクトル検出手段には、前記時間差分値および前記時空間差分値のうち前記時空間差分値が最小となる場合、前記第1の検出手段の位置を基準として、前記時空間差分値が最小となる前記第2の検出手段の位置に向かうベクトルをn倍したベクトルをその前記画素の前記動きベクトルとして検出させ、前記時間差分値および前記時空間差分値のうち前記時間差分値が最小となる場合、その前記画素の前記動きベクトルの大きさを0とさせることができる。
前記信号生成手段には、前記時間差分値の絶対値および前記時空間差分値の絶対値のうち最小となるものを検出するために前記時間差分値の絶対値および前記時空間差分値の絶対値を比較した結果を示す信号を動きベクトル信号として生成させることができる。
前記動きベクトル検出手段には、さらに、前記時間差分値の絶対値および前記時空間差分値の絶対値の最小値が所定の閾値より大きい場合、その前記画素の前記動きベクトルの大きさを0とさせることができる。
前記信号生成手段には、前記時間差分値の絶対値および前記時空間差分値の絶対値のうち最小となるものを検出するために前記時間差分値の絶対値および前記時空間差分値の絶対値を比較した結果、および、前記時間差分値の絶対値および前記時空間差分値の絶対値の最小値を前記閾値と比較した結果を示す信号を動きベクトル信号として生成させることができる。
前記イメージセンサにより撮像された第1の画像より高画質の第2の画像の注目画素を予測するのに用いる複数の画素を、前記注目画素の動きベクトルに基づいて、前記注目画素が属する画像を含む複数の前記第1の画像から予測タップとして抽出する予測タップ抽出手段と、前記注目画素を複数のクラスのうちのいずれかのクラスにクラス分けするクラス分類に用いる複数の画素を、前記注目画素の動きベクトルに基づいて、前記注目画素が属する画像を含む複数の前記第1の画像からクラスタップとして抽出するクラスタップ抽出手段と、前記クラスタップに基づいて、前記注目画素のクラス分類を行うクラス分類手段と、学習によりあらかじめ求められた、複数のクラスそれぞれに対応する係数の中から、前記注目画素のクラスに対応する係数を供給する係数供給手段と、前記注目画素のクラスに対応する係数と、前記予測タップとを用いた予測演算により、前記注目画素を求める演算手段とをさらに設けることができる。
本発明の第2の側面の画像処理方法は、複数の画素で構成されるイメージセンサを有する撮像装置の画像処理方法であって、1つの画素値を表す信号を出力する単位である1つの画素の受光面の中央に配置される第1の検出部、および、前記受光面において、前記第1の検出部の周囲に配置された複数の第2の検出部により、入射する光量を検出し、前記第1の検出部により検出された光量を示す値である中心値、および、複数の前記第2の検出部により検出された光量を示す値である複数の周辺値に基づいて、前記画素における動きベクトルの検出に用いる動きベクトル信号を生成し、前記動きベクトル信号に基づいて、各画素の動きベクトルを検出するステップを含む。
本発明の第2の側面のプログラムは、複数の画素で構成されるイメージセンサを有する撮像装置のプログラムであって、1つの画素値を表す信号を出力する単位である1つの画素の受光面の中央に配置される第1の検出部により検出された光量を示す値である中心値、および、前記受光面において、前記第1の検出部の周囲に配置された複数の第2の検出部により検出された光量を示す値である複数の周辺値に基づいて、前記画素における動きベクトルの検出に用いる動きベクトル信号を生成し、前記動きベクトル信号に基づいて、各画素の動きベクトルを検出するステップを含む。
本発明の第1の側面においては、1つの画素値を表す信号を出力する単位である1つの画素の受光面の中央に配置される第1の検出手段により検出された光量を示す値である中心値、および、前記受光面において、前記第1の検出手段の周囲に配置された複数の第2の検出手段により検出された光量を示す値である複数の周辺値に基づいて、前記画素における動きベクトルの検出に用いる動きベクトル信号が生成される。
本発明の第2の側面においては、1つの画素値を表す信号を出力する単位である1つの画素の受光面の中央に配置される第1の検出手段により検出された光量を示す値である中心値、および、前記受光面において、前記第1の検出手段の周囲に配置された複数の第2の検出手段により検出された光量を示す値である複数の周辺値に基づいて、前記画素における動きベクトルの検出に用いる動きベクトル信号が生成され、前記動きベクトル信号に基づいて、各画素の動きベクトルが検出される。
以上のように、本発明の第1の側面によれば、撮像した画像の各画素における動きベクトルの検出に用いる動きベクトル信号を生成することができる。特に、本発明の第1の側面によれば、複雑な処理を行わずに、動きベクトル信号を生成することができ、その結果、撮像した画像の各画素の動きベクトルを簡単に検出することができる。
本発明の第2の側面によれば、撮像した画像の各画素における動きベクトルの検出に用いる動きベクトル信号を生成することができる。特に、本発明の第2の側面によれば、撮像した画像の各画素の動きベクトルを、複雑な処理を行わずに、簡単に検出することができる。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、明細書又は図面に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、明細書又は図面に記載されていることを確認するためのものである。従って、明細書又は図面中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
本発明の第1の側面のイメージセンサ(例えば、図8のイメージセンサ111、または、図29のイメージセンサ511)は、複数の画素を有するイメージセンサであって、1つの画素値を表す信号を出力する単位である1つの画素内に、前記画素の受光面の中央に配置され、入射する光量を検出する第1の検出手段(例えば、図10のフォトダイオード141)と、前記受光面において、前記第1の検出手段の周囲に配置され、入射する光量を検出する複数の第2の検出手段(例えば、図10のフォトダイオード142−1乃至142−8)と、前記第1の検出手段により検出された光量を示す値である中心値(例えば、電圧Vm)、および、複数の前記第2の検出手段により検出された光量を示す値である複数の周辺値(例えば、電圧V1乃至V8)に基づいて、前記画素における動きベクトルの検出に用いる動きベクトル信号を生成する信号生成手段(例えば、図11の動きベクトル信号生成回路153、または、図30の動きベクトル信号生成回路531)とを備える。
本発明の第1の側面のイメージセンサにおいては、前記信号生成手段には、第1の時刻における前記中心値と、前記第1の時刻から前記イメージセンサの撮像間隔のn分の1の時間分前の第2の時刻における前記中心値との差分である時間差分値(例えば、電圧VGt)、前記第1の検出手段を中心とする第1の方向に位置する2つの前記第2の検出手段(例えば、図10のフォトダイオード142−4,142−5)により前記第1の時刻において検出された前記周辺値の差分である第1の空間差分値(例えば、電圧VGx)、および、前記第1の方向と直交し、前記第1の検出手段を中心とする第2の方向に位置する2つの前記第2の検出手段(例えば、図10のフォトダイオード142−2,142−7)により前記第1の時刻において検出された前記周辺値の差分である第2の空間差分値(例えば、電圧VGy)を検出するとともに、前記第1の検出手段の位置を原点とし、前記第1の方向をx軸方向、および、前記第2の方向をy軸方向とする座標系において、前記第2の時刻と前記第1の時刻の間における前記画素の動きベクトルの候補として予め設定されているm個の候補ベクトルを(xi,yi)(ただし、i=1乃至m)とした場合、xi×第1の空間差分値+yi×第2の空間差分値+時間差分値により計算されるm個の判定値(例えば、ベクトル判定値)、および、前記時間差分値に基づいて、前記動きベクトル信号を生成させることができる。
本発明の第1の側面の信号処理方法は、複数の画素を有するイメージセンサ(例えば、図8のイメージセンサ111、または、図29のイメージセンサ511)の信号処理方法であって、1つの画素値を表す信号を出力する単位である1つの画素の受光面の中央に配置される第1の検出部(例えば、図10のフォトダイオード141)、および、前記受光面において、前記第1の検出部の周囲に配置された複数の第2の検出部(例えば、図10のフォトダイオード142−1乃至142−8)により、入射する光量を検出し(例えば、図20のステップS1、または、図33のS401)、前記第1の検出部により検出された光量を示す値である中心値(例えば、電圧Vm)、および、複数の前記第2の検出部により検出された光量を示す値である複数の周辺値(例えば、電圧V1乃至V8)に基づいて、前記画素における動きベクトルの検出に用いる動きベクトル信号を生成する(例えば、図20のステップS2、または、図33のステップS402)ステップを含む。
本発明の第1の側面のプログラムは、複数の画素を有するイメージセンサ(例えば、図8のイメージセンサ111、または、図29のイメージセンサ511)のプログラムであって、1つの画素値を表す信号を出力する単位である1つの画素の受光面の中央に配置される第1の検出部(例えば、図10のフォトダイオード141)により検出された光量を示す値である中心値(例えば、電圧Vm)、および、前記受光面において、前記第1の検出部の周囲に配置された複数の第2の検出部(例えば、図10のフォトダイオード142−1乃至142−8)により検出された光量を示す値である複数の周辺値(例えば、電圧V1乃至V8)に基づいて、前記画素における動きベクトルの検出に用いる動きベクトル信号を生成する(例えば、図20のステップS2、または、図33のステップS402)ステップを含む。
本発明の第2の側面の撮像装置(例えば、図8の撮像装置101、または、図29の撮像装置501)は、1つの画素値を表す信号を出力する単位である1つの画素内に、前記画素の受光面の中央に配置され、入射する光量を検出する第1の検出手段(例えば、図10のフォトダイオード141)と、前記受光面において、前記第1の検出手段の周囲に配置され、入射する光量を検出する複数の第2の検出手段(例えば、図10のフォトダイオード142−1乃至142−8)と、前記第1の検出手段により検出された光量を示す値である中心値(例えば、電圧Vm)、および、複数の前記第2の検出手段により検出された光量を示す値である複数の周辺値(例えば、電圧V1乃至V8)に基づいて、前記画素における動きベクトルの検出に用いる動きベクトル信号を生成する信号生成手段(例えば、図11の動きベクトル信号生成回路153、または、図30の動きベクトル信号生成回路531)とを備える複数の画素で構成されるイメージセンサ(例えば、図8のイメージセンサ111、または、図29のイメージセンサ511)と、前記動きベクトル信号に基づいて、各画素の動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段(例えば、図18のベクトル検出回路311、または、図29の最終判定部521)とを備える。
本発明の第2の側面の撮像装置は、前記イメージセンサにより撮像された第1の画像より高画質の第2の画像の注目画素を予測するのに用いる複数の画素を、前記注目画素の動きベクトルに基づいて、前記注目画素が属する画像を含む複数の前記第1の画像から予測タップとして抽出する予測タップ抽出手段(例えば、図8のタップ抽出部121、または、図29のタップ抽出部522)と、前記注目画素を複数のクラスのうちのいずれかのクラスにクラス分けするクラス分類に用いる複数の画素を、前記注目画素の動きベクトルに基づいて、前記注目画素が属する画像を含む複数の前記第1の画像からクラスタップとして抽出するクラスタップ抽出手段(例えば、図8のタップ抽出部122、または、図29のタップ抽出部523)と、前記クラスタップに基づいて、前記注目画素のクラス分類を行うクラス分類手段(例えば、図8または図29のクラス分類部124)と、学習によりあらかじめ求められた、複数のクラスそれぞれに対応する係数の中から、前記注目画素のクラスに対応する係数を供給する係数供給手段(例えば、図8または図29の係数メモリ125)と、前記注目画素のクラスに対応する係数と、前記予測タップとを用いた予測演算により、前記注目画素を求める演算手段(例えば、図8または図29の予測演算部126)とをさらに備える。
本発明の第2の側面の画像処理方法は、複数の画素で構成されるイメージセンサ(例えば、図8のイメージセンサ111、または、図29のイメージセンサ511)を有する撮像装置(例えば、図8の撮像装置101、または、図29の撮像装置501)の画像処理方法であって、1つの画素値を表す信号を出力する単位である1つの画素の受光面の中央に配置される第1の検出部(例えば、図10のフォトダイオード141)、および、前記受光面において、前記第1の検出部の周囲に配置された複数の第2の検出部(例えば、図10のフォトダイオード142−1乃至142−8)により、入射する光量を検出し(例えば、図20のステップS1、または、図33のS401)、前記第1の検出部により検出された光量を示す値である中心値(例えば、電圧Vm)、および、複数の前記第2の検出部により検出された光量を示す値である複数の周辺値(例えば、電圧V1乃至V8)に基づいて、前記画素における動きベクトルの検出に用いる動きベクトル信号を生成し(例えば、図20のステップS2、または、図33のステップS402)、前記動きベクトル信号に基づいて、各画素の動きベクトルを検出する(例えば、図20のステップS3、または、図33のステップS403)ステップを含む。
本発明の第2の側面のプログラムは、複数の画素で構成されるイメージセンサ(例えば、図8のイメージセンサ111、または、図29のイメージセンサ511)を有する撮像装置(例えば、図8の撮像装置101、または、図29の撮像装置501)のプログラムであって、1つの画素値を表す信号を出力する単位である1つの画素の受光面の中央に配置される第1の検出部(例えば、図10のフォトダイオード141)により検出された光量を示す値である中心値(例えば、電圧Vm)、および、前記受光面において、前記第1の検出部の周囲に配置された複数の第2の検出部(例えば、図10のフォトダイオード142−1乃至142−8)により検出された光量を示す値である複数の周辺値(例えば、電圧V1乃至V8)に基づいて、前記画素における動きベクトルの検出に用いる動きベクトル信号を生成し(例えば、図20のステップS2、または、図33のステップS402)、前記動きベクトル信号に基づいて、各画素の動きベクトルを検出する(例えば、図20のステップS3、または、図33のステップS403)ステップを含む。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図8は、本発明を適用した撮像装置101の一実施の形態を示すブロック図である。例えば、ビデオカメラ等の撮像装置101は、イメージセンサ111、および、画像処理部112により構成される。また、画像処理部112は、タップ抽出部121,122、ADRC処理部123、クラス分類部124、係数メモリ125、および、予測演算部126により構成される。
イメージセンサ111は、撮像した画像、すなわち、入力画像の画像信号をタップ抽出部121,122に供給する。また、イメージセンサ111は、図21および図27などを参照して後述するように、入力画像の各画素における動きベクトルの検出に用いる動きベクトル信号を生成し、生成した動きベクトル信号をタップ抽出部121,122に供給する。なお、以下、適宜、入力画像の画像信号を、単に、入力画像とも称する。
画像処理部112は、図20などを参照して後述するように、クラス分類適応処理を用いて、イメージセンサ111から供給される入力画像を、より高画質の画像である出力画像に変換する画像処理を行う。
例えば、画像処理部112は、SD(Standard Definition)画像としての入力画像を、HD(High Definition)画像としての出力画像に変換する画像処理を行う。また、例えば、画像処理部112は、入力画像を、より高解像度の出力画像に変換する解像度向上処理を行う。さらに、例えば、画像処理部112は、入力画像を、高S/N(Siginal/Noise)の出力画像に変換するノイズ除去処理を行う。すなわち、画像処理部112は、入力画像および出力画像をどのように定義するかによって、様々な高画質化の処理を実現することができる。
タップ抽出部121は、入力画像を変換して得ようとする出力画像を構成する画素を、順次、注目画素とし、その注目画素に最も近い位置にある、入力画像を構成する画素を基準画素とする。タップ抽出部121は、基準画素の動きベクトルに基づいて、その注目画素の画素値を予測するのに用いる入力画像を構成する画素の画素値の幾つかを、予測タップとして抽出する。具体的には、タップ抽出部121は、注目画素に対応する、入力画像の位置に対して、空間的または時間的に近い位置にある複数の画素を、予測タップとして抽出する。タップ抽出部121は、抽出した予測タップを予測演算部126に供給する。
タップ抽出部122は、注目画素を、幾つかのクラスのうちのいずれかにクラス分けするクラス分類を行うのに用いる入力画像を構成する画素の幾つかを、クラスタップとして抽出する。タップ抽出部122は、抽出したクラスタップをクラス分類部124に供給する。
なお、ここでは、説明を簡単にするために、予測タップとクラスタップは、同一のタップ構造を有するもの、すなわち、同一の画素から構成されるものとする。但し、予測タップとクラスタップとは、異なるタップ構造とすることが可能である。
ADRC処理部123は、クラスタップを構成する画素の画素値をADRC処理し、その結果得られるADRCコードを示す情報をクラス分類部124に供給する。
なお、KビットADRCにおいては、例えば、クラスタップを構成する画素の画素値の最大値MAXと最小値MINが検出され、DR=MAX-MINを、クラスタップを構成する画素の集合の局所的なダイナミックレンジとし、このダイナミックレンジDRに基づいて、クラスタップを構成する画素の画素値がKビットに再量子化される。即ち、クラスタップを構成する各画素の画素値から、最小値MINが減算され、その減算値がDR/2Kで除算(量子化)される。そして、以上のようにして得られる、クラスタップを構成するKビットの各画素の画素値を、所定の順番で並べたビット列が、ADRCコードとして出力される。従って、クラスタップが、例えば、1ビットADRC処理された場合には、そのクラスタップを構成する各画素の画素値は、最小値MINが減算された後に、最大値MAXと最小値MINとの差の1/2で除算され(小数点以下切り捨て)、これにより、各画素の画素値が1ビット、すなわち、2値化される。そして、その1ビットの画素値を所定の順番で並べたビット列が、ADRCコードとして出力される。
クラス分類部124は、ADRC処理部123からのADRCコードに基づき、注目画素をクラス分類し、その結果得られるクラスに対応するクラスコードを示す情報を、係数メモリ125に供給する。
係数メモリ125は、後述する学習によってあらかじめ求められたクラスごとのタップ係数のセットを記憶している。係数メモリ125は、その記憶しているタップ係数のセットのうちの、クラス分類部124から供給されるクラスコードに対応するアドレスに記憶されているタップ係数、すなわち、クラス分類部124から供給されるクラスコードが表すクラスのタップ係数を、予測演算部126に供給する。
予測演算部126は、タップ抽出部121が出力する予測タップと、係数メモリ125が出力するタップ係数とを取得し、その予測タップとタップ係数とを用いて、注目画素の真値の予測値を求める所定の予測演算を行う。これにより、予測演算部126は、注目画素の画素値の予測値、すなわち、出力画像を構成する画素の画素値を求めて出力する。
図9は、イメージセンサ111の画素の配列の例を示す図である。なお、図9においては、1つの画素は、太枠で囲まれた正方形の領域により示される。イメージセンサ111においては、上述した従来のイメージセンサ1と同様に、複数の画素が、イメージセンサ111の受光面に格子状に配置される。ただし、イメージセンサ111においては、イメージセンサ1と異なり、図10に示されるように、1画素内に複数のフォトダイオードが配置される。
図10は、イメージセンサ111の1つの画素内のフォトダイオードの配置の例を示す図である。イメージセンサ111においては、フォトダイオード141およびフォトダイオード142−1乃至142−8の合計9つのフォトダイオードが1つの画素内に配置される。
具体的には、ほぼ正方形の形状をしたフォトダイオード141が、画素の受光面のほぼ中央に配置され、フォトダイオード142−1乃至142−8が、フォトダイオード141の周囲に配置される。フォトダイオード142−1は、フォトダイオード141の左斜め上に配置され、フォトダイオード142−2は、フォトダイオード141の上に配置され、フォトダイオード142−3は、フォトダイオード141の右斜め上に配置され、フォトダイオード142−4は、フォトダイオード141の左に配置され、フォトダイオード142−5は、フォトダイオード141の右に配置され、フォトダイオード142−6は、フォトダイオード141の左斜め下に配置され、フォトダイオード142−7は、フォトダイオード141の下に配置され、フォトダイオード142−8は、フォトダイオード141の右斜め下に配置される。
すなわち、フォトダイオード142−4,142−5は、フォトダイオード141を中心として左右方向に位置し、フォトダイオード142−2,142−7は、フォトダイオード141を中心として上下方向に位置し、フォトダイオード142−1,142−8は、フォトダイオード141を中心として左45度方向に位置し、フォトダイオード142−3,142−6は、フォトダイオード141を中心として右45度方向に位置する。つまり、フォトダイオード141は、画素内の中央の領域に入射する光量を検出し、フォトダイオード142−1乃至142−8は、その中央の領域の周辺の領域に入射する光量を検出する。
また、受光面におけるフォトダイオード142−1、142−3、142−6、および、142−8の形状は、正方形の1つの角を正方形の形状に切り取った6角形の形状とされ、フォトダイオード142−2、142−4、142−5、および、142−7の形状は、長方形とされる。
なお、ここでは、画素内に含まれるフォトダイオード、すなわち、入射光量を検出する検出手段の数に関わらず、イメージセンサ111から出力される画像信号を構成する1つの画素値を表す信号を出力する単位を1画素とする。
図11は、CMOSを利用したイメージセンサ111の1画素あたりの等価回路150の構成の例を示す回路図である。等価回路150は、信号検出回路151および信号検出回路152−1乃至152−8、動きベクトル信号生成回路153、並びに、MOSFET154により構成される。
ここで、CMOSを利用したイメージセンサとは、画素内に入射した光を光電変換して得られた信号を増幅する信号増幅機能を有するイメージセンサのことをいう。
信号検出回路151および信号検出回路152−1乃至152−8は、図2を参照して上述した従来のイメージセンサ1の等価回路11とほぼ同様の構成をしている。
すなわち、信号検出回路151は、フォトダイオード141およびn型のMOSFET171乃至173により構成される。フォトダイオード141のカソードは、ノードNmを介して、MOSFET171のゲートおよびMOSFET173のソースに接続されている。フォトダイオード141のアノードは接地されている。MOSFET171のドレインは、MOSFET173のドレイン、および、リセット電圧Vrstを供給する図示せぬ電圧源に接続されている。MOSFET171のソースは、MOSFET172のドレインに接続されている。MOSFET172のゲートは、垂直選択線155に接続され、ソースは、画素信号線156に接続されている。MOSFET173のゲートは、リセット線158に接続されている。ノードNmは、動きベクトル信号生成回路153に接続されている。
また、信号検出回路152−1は、フォトダイオード142−1、並びに、n型のMOSFET181−1、182−1、および、183−1により構成される。フォトダイオード142−1のカソードは、ノードN1を介して、MOSFET181−1のゲートおよびMOSFET183−1のソースに接続されている。フォトダイオード142−1のアノードは接地されている。MOSFET181−1のドレインは、MOSFET183−1のドレイン、および、リセット電圧Vrstを供給する図示せぬ電圧源に接続されている。MOSFET181−1のソースは、MOSFET182−1のドレインに接続されている。MOSFET182−1のゲートは、垂直選択線155に接続され、ソースは、画素信号線156に接続されている。MOSFET183−1のゲートは、リセット線158に接続されている。また、ノードN1は、動きベクトル信号生成回路153に接続されている。
同様に、信号検出回路152−2乃至152−8は、それぞれ、フォトダイオード142−2乃至142−8、並びに、n型のMOSFET181−2乃至181−8、182−2乃至182−8、および、183−2乃至183−8により構成される。フォトダイオード142−2乃至142−8のカソードは、それぞれ、ノードN2乃至N8を介して、MOSFET181−2乃至181−8のゲートおよびMOSFET183−2乃至183−8のソースに接続されている。フォトダイオード142−2乃至142−8のアノードは接地されている。MOSFET181−2乃至181−8のドレインは、それぞれ、MOSFET183−2乃至183−8のドレイン、および、リセット電圧Vrstを供給する図示せぬ電圧源に接続されている。MOSFET181−2乃至181−8のソースは、それぞれ、MOSFET182−2乃至182−8のドレインに接続されている。MOSFET182−2乃至182−8のゲートは、垂直選択線155に接続され、ソースは、画素信号線156に接続されている。MOSFET183−2乃至183−8のゲートは、リセット線158に接続されている。また、ノードN2乃至N8は、動きベクトル信号生成回路153に接続されている。
MOSFET154のドレインは、動きベクトル信号生成回路153に接続され、ゲートは垂直選択線155に接続され、ソースは動きベクトル信号線157に接続されている。
ここで、等価回路150の動作の概要を説明する。まず、リセット線158を介して、MOSFET173およびMOSFET183−1乃至183−8のゲートに、リセット信号が入力され、MOSFET173およびMOSFET183−1乃至183−8がオンすると、ノードNmおよびノードN1乃至N8の電位がリセット電圧Vrstのレベルにリセットされる。フォトダイオード141およびフォトダイオード142−1乃至142−8は、それぞれ、フォトダイオード141およびフォトダイオード142−1乃至142−8に入射した光の強さに応じた電荷を光電変換により発生し、発生した電荷は、MOSFET173およびMOSFET183−1乃至183−8がオフされた後、それぞれノードNmおよびN1乃至N8に蓄積され、ノードNmおよびN1乃至N8の電位が変化する。
次に、垂直選択線155を介して、スイッチとしてのMOSFET172およびMOSFET182−1乃至182−8のゲートに選択信号が印加され、MOSFET172およびMOSFET181−2乃至182−8がオンされると、信号検出回路151および信号検出回路152−1乃至152−8の各輝度値を表す信号が、それぞれ、MOSFET171,172、または、MOSFET181−1乃至181−8およびMOSFET182−1乃至182−8を介して、画素信号線156に出力される。このとき、MOSFET171およびMOSFET181−1乃至181−8は増幅器として働き、ノードNmおよびN1乃至N8の電位の変化が、それぞれ、MOSFET171およびMOSFET181−1乃至181−8により増幅されて、画素信号線156に出力される信号の変化として現れる。
すなわち、信号検出回路151および信号検出回路152−1乃至152−8から出力された信号は、画素信号線156において足し合わされ、足し合わされた信号が、等価回路150により構成される1つの画素の輝度値、すなわち、画素値を表す画素信号として外部に出力される。
なお、1画素分の画素信号として、例えば、信号検出回路151および信号検出回路152−1乃至152−8から出力される信号のうち1つを選択したり、いくつかを選択して足し合わせた信号とするようにしてもよい。
その後、再び、リセット信号により、MOSFET173およびMOSFET183−1乃至183−8がオンされ、ノードNmおよびN1乃至N8の電位がリセットされた後、電荷の蓄積が開始される。
同様の動作が各画素において行われ、イメージセンサ111からは、各画素からの画素信号を所定の順序で配列した画像信号が、タップ抽出部121,122に出力される。
また、フォトダイオード141により検出された光量を示す値である、ノードNmの電位と接地電位間の電圧Vm、および、フォトダイオード142−1乃至142−8により検出された光量を示す値である、ノードN1乃至N8の電位と接地電位間の電圧V1乃至V8が、動きベクトル信号生成回路153に入力される。
動きベクトル信号生成回路153は、図21または図27などを参照して後述するように、電圧VmおよびV1乃至V8に基づいて、動きベクトル信号を生成する。垂直選択線155を介して、スイッチとしてのMOSFET154のゲートに選択信号が印加され、MOSFET154がオンされると、動きベクトル信号生成回路153から、動きベクトル信号が動きベクトル信号線157に出力される。
そして、イメージセンサ111からは、各画素からの動きベクトル信号を所定の順序で配列した動きベクトル信号が、対応する画像信号と同期して、タップ抽出部121,122に出力される。
次に、撮像装置101における動きベクトルの検出方法の例について説明する。なお、この例においては、以下に述べるように、勾配法を用いて、入力画像の各画素の動きベクトルが検出される。
なお、以下、入力画像の各画素の座標を、画像の水平方向であるx軸方向および垂直方向であるy軸方向、並びに、時間軸方向であるt軸方向を用いて(x,y,t)と表し、座標(x,y,t)の画素を画素(x,y,t)と表し、画素(x,y,t)の輝度値をY(x,y,t)と表す。
注目する画素(x0,y0,t0)における画像(以下、局所画像と称する)が微小時間dtの間に、x軸方向にdx、y軸方向にdyだけ移動したとすると、移動後の局所画像の輝度Y(x0+dx,y0+dy,t0+dt)は、Taylor展開近似を用いて、以下の式14により表される。
Figure 2007235509
なお、Gx(x0,y0,t0)、Gy(x0,y0,t0)、および、Gt(x0,y0,t0)は、それぞれ、座標(x0,y0,t0)における輝度値Y(x0,y0,t0)のx軸方向の勾配、y軸方向の勾配、および、t軸方向の勾配を示す。ここで、時間t0+dtにおける局所画像の輝度Y(x0+dx,y0+dy,t0+dt)が、時間t0における輝度Y(x0,y0,t0)と変らないと仮定すると、以下の式(2)が成り立つ。
Y(x0+dx,y0+dy,t0+dt)=Y(x0,y0,t0) ・・・(2)
また、式(1)および式(2)より、以下の式(3)および式(4)が導き出される。
Gx(x0,y0,t0)dx+Gy(x0,y0,t0)dy+Gt(x0,y0,t0)dt=0 ・・・(3)
Gx(x0,y0,t0)dx/dt+Gy(x0,y0,t0)dy/dt+Gt(x0,y0,t0)=0 ・・・(4)
なお、dx/dtおよびdy/dtは、時間dtあたりのx軸方向およびy軸方向の局所画像の移動量を示す。時間dtがフレーム間隔と等しいとすると、dx/dtは画素(x0,y0,t0)の動きベクトルのx成分Vxと等しくなり、dy/dtはy成分Vyと等しくなる。このVxおよびVyを用いると、式(4)は式(5)のように表される。
Gx(x0,y0,t0)Vx+Gy(x0,y0,t0)Vy+Gt(x0,y0,t0)=0 ・・・(5)
ところで、Gx(x0,y0,t0)、Gy(x0,y0,t0)、Gt(x0,y0,t0)が既知であるとしても、2つの変数であるVxおよびVyに対して導出式が式(5)しかないため、変数VxおよびVyの値を求めることはできない。通常の勾配法では、式(5)のVxおよびVyを求めるために、画素(x0,y0,t0)の周辺の画素における画像も同じ動きであると仮定して、画素(x0,y0,t0)の周辺の画素の輝度値を用いて、最小自乗法などによりVxおよびVyが導出される。
しかし、本発明の実施の形態において、動きベクトルを求める目的は、クラス分類適応処理のタップ位置を移動させる量を求めることであり、それほど厳密な精度は求められておらず、例えば、動きベクトルを画素間隔より小さい単位、すなわち、画素以下精度まで求める必要はない。
また、dtをフレーム間隔とした場合、VxおよびVyは、1フレーム間に局所画像が動いた量となり、VxおよびVyが取りうる値は多くなる。一方、dtを露光途中の時間、すなわち、イメージセンサ111の撮像間隔であるフレーム間隔のn分の1の時間とした場合、VxおよびVyが取りうる値は劇的に少なくなる。1フレーム間における局所画像の動きが等速直線運動であると仮定すると、dtをフレーム間隔のn分の1の時間とした場合、dtをフレーム間隔とした場合と比較して、VxおよびVyの取りうる値の範囲、すなわち、探索範囲は、1/n2となる。
さらに、局所画像が1フレーム間において等速直線運動をしていると仮定すれば、dtをフレーム間隔のn分の1の時間として求めたVxおよびVyを、n倍することにより、簡易的に1フレーム間における動きベクトルを求めることができる。
以上により、本発明の実施の形態では、通常の勾配法のように周辺の画素の情報を用いてVxおよびVyの値を算出するのではなく、VxおよびVyの取りうる値を予め設定しておき、最も確からしい値を注目する画素における動きベクトルとする。換言すれば、予め動きベクトルの候補となるベクトル(以下、候補ベクトルと称する)を設定しておき、最も確からしい候補ベクトルを、その画素の動きベクトルとして検出する。
具体的には、イメージセンサ111においては、各画素における候補ベクトルを、以下のとおり設定する。すなわち、まず、フォトダイオード141の位置を原点(0,0)とし、原点を中心とするx軸方向、すなわち、フォトダイオード142−4の位置からフォトダイオード142−5の位置に向かう方向、および、y軸方向、すなわち、フォトダイオード142−2の位置からフォトダイオード142−7の位置に向かう方向の互いに直交する2軸からなる座標系において、フォトダイオード142−1の位置の座標を(-1,-1)とし、フォトダイオード142−2の位置の座標を(0,-1)とし、フォトダイオード142−3の位置の座標を(1,-1)とし、フォトダイオード142−4の位置の座標を(-1,0)とし、フォトダイオード142−5の位置の座標を(1,0)とし、フォトダイオード142−6の位置の座標を(-1,1)とし、フォトダイオード142−7の位置の座標を(0,1)とし、フォトダイオード142−8の位置の座標を(1,1)とする。
そして、フォトダイオード141の位置を基準として、フォトダイオード142−1乃至142−8の位置に向かう、(Vx,Vy)=(-1,0)(1,0)(0,-1)(0,1)(-1,-1)(-1,1)(1,-1)(1,1)の8個のベクトル、すなわち、原点を基準とする左右上下および斜め方向の計8方向のベクトルを候補ベクトルに設定する。
すなわち、イメージセンサ111においては、VxおよびVyの取りうる範囲が1つの画素内に限定される。換言すれば、中央に配置されているフォトダイオード141により検出された被写体が、所定の時間dtの間に移動すると推定される範囲を、フォトダイオード141の周囲に配置されているフォトダイオード142−1乃至142−8の範囲内に限定する。
以下の式(6)乃至(13)は、以上の8組の(Vx,Vy)の値をそれぞれ式(5)に代入したものである。
Gx(x0,y0,t0)×(-1)+Gy(x0,y0,t0)×(0)+Gt(x0,y0,t0)=0 ・・・(6)
Gx(x0,y0,t0)×(1)+Gy(x0,y0,t0)×(0)+Gt(x0,y0,t0)=0 ・・・(7)
Gx(x0,y0,t0)×(0)+Gy(x0,y0,t0)×(-1)+Gt(x0,y0,t0)=0 ・・・(8)
Gx(x0,y0,t0)×(0)+Gy(x0,y0,t0)×(1)+Gt(x0,y0,t0)=0 ・・・(9)
Gx(x0,y0,t0)×(-1)+Gy(x0,y0,t0)×(-1)+Gt(x0,y0,t0)=0 ・・・(10)
Gx(x0,y0,t0)×(-1)+Gy(x0,y0,t0)×(1)+Gt(x0,y0,t0)=0 ・・・(11)
Gx(x0,y0,t0)×(1)+Gy(x0,y0,t0)×(-1)+Gt(x0,y0,t0)=0 ・・・(12)
Gx(x0,y0,t0)×(1)+Gy(x0,y0,t0)×(1)+Gt(x0,y0,t0)=0 ・・・(13)
後述するように、本発明の実施の形態においては、Gx(x0,y0,t0)、Gy(x0,y0,t0)、および、Gt(x0,y0,t0)は、イメージセンサ111を用いて求めることができるため、その値を用いて、式(6)乃至(13)のうち、左辺の値が最も0に近い式に対応するVxおよびVyの組、すなわち、候補ベクトルが、その画素の時間dtの間における動きベクトルとして検出される。また、局所画像が静止している場合を考慮して、Gt(x0,y0,t0)の値の変化が所定の閾値より小さい場合、(Vx,Vy)=(0,0)、すなわち、動きベクトルの大きさは0とされる。
また、以下、適宜、dtをフレーム間隔の6分の1の時間とし、フォトダイオード141と隣接するフォトダイオード142−1乃至142−8との間の距離が、同じ方向に隣接する画素間の距離の3分の1であるものとして説明する。従って、上述したように、1フレーム間における動きベクトルは、候補ベクトルを6倍することにより求められるので、1フレーム間の動きベクトルのx軸およびy軸方向の大きさは最大で2画素(=1/3×6)となる。
図12は、以上に説明した方法に基づいて、入力画像の画素毎の動きベクトルを検出するために用いる動きベクトル信号を生成する動きベクトル信号生成回路153の機能的構成を示すブロック図である。動きベクトル信号生成回路153は、差分回路201A−1、201A−2、および、201B、比較回路202A−1、202A−2、202B−1乃至202B−4、202C−1、202C−2、202D、および、202E、遅延回路(Delay)203、加算回路204A−1乃至204A−8、および、204B−1乃至204B−8、絶対値演算回路205−1乃至205−8、選択回路206A−1乃至206A−4、206B−1、および、206B−2、並びに、D/A(Digital/Analog)コンバータ207により構成される。
差分回路201A−1は、図11の信号検出回路152−4のノードN4の電圧V4および信号検出回路152−5のノードN5の電圧V5が入力され、電圧V4と電圧V5の差分である電圧VGx(=V5-V4)を演算して、比較回路202A−1、並びに、加算回路204A−2、204A−7、および、204A−8に出力する。電圧VGxは、画素内でフォトダイオード141を中心とする水平方向に位置するフォトダイオード142−4とフォトダイオード142−5により検出された光量の差分を示す値であり、上述した式(6)乃至(13)のGx(x0,y0,t0)に相当する。
差分回路201A−2は、信号検出回路152−2のノードN2の電圧V2および信号検出回路152−7のノードN7の電圧V7が入力され、電圧V2と電圧V7の差分である電圧VGy(=V7-V2)を演算して、比較回路202A−2、並びに、加算回路204A−4、204A−6、および、204A−8に供給する。電圧VGyは、画素内でフォトダイオード141を中心とする垂直方向に位置するフォトダイオード142−2とフォトダイオード142−7により検出された光量の差分を示す値であり、式(6)乃至(13)のGy(x0,y0,t0)に相当する。
比較回路202A−1は、電圧VGxの符号を反転した電圧-VGxを演算して、加算回路204A−1、204A−5、および、204A−6に供給する。
比較回路202A−2は、電圧VGyの符号を反転した電圧-VGyを、加算回路204A−3、204A−5、および、204A−7に供給する。
遅延回路203は、信号検出回路151から入力されたノードNmの電圧Vmを所定の時間dtだけ遅延させて、差分回路201Bに供給する。
差分回路201Bは、信号検出回路151から入力されたノードNmの電圧Vmと、遅延回路203から供給された、時間dtだけ前のノードNmの電圧Vm'の差分である電圧VGtを、加算回路204B−1乃至204B−8、および、比較回路202Eに供給する。電圧VGtは、現在フォトダイオード141により検出されている光量と時間dtだけ前にフォトダイオード141により検出された光量の差分を示す値であり、式(6)乃至(13)のGt(x0,y0,t0)に相当する。
加算回路204A−1は、電圧-VGxと0Vを加算した電圧、すなわち、電圧-VGxを加算回路204B−1に供給する。
加算回路204A−2は、電圧VGxと0Vを加算した電圧、すなわち、電圧VGxを加算回路204B−2に供給する。
加算回路204A−3は、電圧-VGyと0Vを加算した電圧、すなわち、電圧-VGyを加算回路204B−3に供給する。
加算回路204A−4は、電圧VGyと0Vを加算した電圧、すなわち、電圧VGyを加算回路204B−4に供給する。
加算回路204A−5は、電圧-VGxと電圧-VGyを加算した電圧、すなわち、電圧-VGx-VGyを加算回路204B−5に供給する。
加算回路204A−6は、電圧-VGxと電圧VGyを加算した電圧、すなわち、電圧-VGx+VGyを加算回路204B−6に供給する。
加算回路204A−7は、電圧VGxと電圧-VGyを加算した電圧、すなわち、電圧VGx-VGyを加算回路204B−7に供給する。
加算回路204A−8は、電圧VGxと電圧VGyを加算した電圧、すなわち、電圧VGx+VGyを加算回路204B−8に供給する。
加算回路204B−1は、電圧-VGxと電圧VGtを加算した電圧、すなわち、式(6)の左辺の値に相当する電圧-VGx+VGtを絶対値演算回路205−1に供給する。
加算回路204B−2は、電圧VGxと電圧VGtを加算した電圧、すなわち、式(7)の左辺の値に相当する電圧VGx+VGtを絶対値演算回路205−2に供給する。
加算回路204B−3は、電圧-VGyと電圧VGtを加算した電圧、すなわち、式(8)の左辺の値に相当する電圧-VGy+VGtを絶対値演算回路205−3に供給する。
加算回路204B−4は、電圧VGyと電圧VGtを加算した電圧、すなわち、式(9)の左辺の値に相当する電圧VGy+VGtを絶対値演算回路205−4に供給する。
加算回路204B−5は、電圧-VGx-VGyと電圧VGtを加算した電圧、すなわち、式(10)の左辺の値に相当する電圧-VGx-VGy+VGtを絶対値演算回路205−5に供給する。
加算回路204B−6は、電圧-VGx+VGyと電圧VGtを加算した電圧、すなわち、式(11)の左辺の値に相当する電圧-VGx+VGy+VGtを絶対値演算回路205−6に供給する。
加算回路204B−7は、電圧VGx-VGyと電圧VGtを加算した電圧、すなわち、式(12)の左辺の値に相当する電圧VGx-VGy+VGtを絶対値演算回路205−7に供給する。
加算回路204B−8は、電圧VGx+VGyとVGtを加算した電圧、すなわち、式(13)の左辺の値に相当する電圧VGx+VGy+VGtを絶対値演算回路205−8に供給する。
なお、以下、加算回路204B−1乃至204B−8から出力される電圧値、すなわち、式(6)乃至(13)の左辺の値に相当する電圧値をベクトル判定値と称する。
絶対値演算回路205−1は、加算回路204B−1から供給された電圧の絶対値|-VGx+VGt|を演算して、比較回路202B−1および選択回路206A−1に供給する。
絶対値演算回路205−2は、加算回路204B−2から供給された電圧の絶対値|VGx+VGt|を演算して、比較回路202B−1および選択回路206A−1に供給する。
絶対値演算回路205−3は、加算回路204B−3から供給された電圧の絶対値|-VGy+VGt|を演算して、比較回路202B−2および選択回路206A−2に供給する。
絶対値演算回路205−4は、加算回路204B−4から供給された電圧の絶対値|VGy+VGt|を演算して、比較回路202B−2および選択回路206A−2に供給する。
絶対値演算回路205−5は、加算回路204B−5から供給された電圧の絶対値|-VGx-VGy+VGt|を演算して、比較回路202B−3および選択回路206A−3に供給する。
絶対値演算回路205−6は、加算回路204B−6から供給された電圧の絶対値|-VGx+VGy+VGt|を演算して、比較回路202B−3および選択回路206A−3に供給する。
絶対値演算回路205−7は、加算回路204B−7から供給された電圧の絶対値|VGx-VGy+VGt|を演算して、比較回路202B−4および選択回路206A−4に供給する。
絶対値演算回路205−8は、加算回路204B−8から供給された電圧の絶対値|VGx+VGy+VGt|を演算して、比較回路202B−4および選択回路206A−4に供給する。
比較回路202B−1は、絶対値|-VGx+VGt|と絶対値|VGx+VGt|とを比較し、比較結果を示す信号VO0を、選択回路206A−1およびD/Aコンバータ207に供給する。なお、信号VO0は、|-VGx+VGt|<|VGx+VGt|である場合、Highレベルとなり、|-VGx+VGt|>|VGx+VGt|である場合、Lowレベルとなる。すなわち、信号VO0は、式(6)および式(7)の左辺の値の絶対値の比較結果を示す。
比較回路202B−2は、絶対値|-VGy+VGt|と絶対値|VGy+VGt|とを比較し、比較結果を示す信号VO1を、選択回路206A−2およびD/Aコンバータ207に供給する。なお、信号VO1は、|-VGy+VGt|<|VGy+VGt|である場合、Highレベルとなり、|-VGy+VGt|>|VGy+VGt|である場合、Lowレベルとなる。すなわち、信号VO1は、式(8)および式(9)の左辺の値の絶対値の比較結果を示す。
比較回路202B−3は、絶対値|-VGx-VGy+VGt|と絶対値|-VGx+VGy+VGt|とを比較し、比較結果を示す信号VO2を、選択回路206A−3およびD/Aコンバータ207に供給する。なお、信号VO2は、|-VGx-VGy+VGt|<|-VGx+VGy+VGt|である場合、Highレベルとなり、|-VGx-VGy+VGt|>|-VGx+VGy+VGt|である場合、Lowレベルとなる。すなわち、信号VO2は、式(10)および式(11)の左辺の値の絶対値の比較結果を示す。
比較回路202B−4は、絶対値|VGx-VGy+VGt|と絶対値|VGx+VGy+VGt|とを比較し、比較結果を示す信号VO3を、選択回路206A−4およびD/Aコンバータ207に供給する。なお、信号VO3は、|VGx-VGy+VGt|<|VGx+VGy+VGt|である場合、Highレベルとなり、|VGx-VGy+VGt|>|VGx+VGy+VGt|である場合、Lowレベルとなる。すなわち、信号VO3は、式(12)および式(13)の左辺の値の絶対値の比較結果を示す。
選択回路206A−1は、信号VO0に基づいて、絶対値|-VGx+VGt|と絶対値|VGx+VGt|のうち値が小さい方を選択して、比較回路202C−1および選択回路206B−1に供給する。すなわち、式(6)および式(7)の左辺の値の絶対値のうち、より0に近い値が選択される。
選択回路206A−2は、信号VO1に基づいて、絶対値|-VGy+VGt|と絶対値|VGy+VGt|のうち値が小さい方を選択して、比較回路202C−1および選択回路206B−1に供給する。すなわち、式(8)および式(9)の左辺の値の絶対値のうち、より0に近い値が選択される。
選択回路206A−3は、信号VO2に基づいて、絶対値|-VGx-VGy+VGt|と絶対値|-VGx+VGy+VGt|のうち値が小さい方を選択して、比較回路202C−2および選択回路206B−2に供給する。すなわち、式(10)および式(11)の左辺の値の絶対値のうち、より0に近い値が選択される。
選択回路206A−4は、信号VO3に基づいて、絶対値|VGx-VGy+VGt|と絶対値|VGx+VGy+VGt|のうち値が小さい方を選択して、比較回路202C−2および選択回路206B−2に供給する。すなわち、式(12)および式(13)の左辺の値の絶対値のうち、より0に近い値が選択される。
比較回路202C−1は、選択回路206A−1により選択された絶対値と、選択回路206A−2により選択された絶対値とを比較し、比較結果を示す信号VO4を、選択回路206B−1およびD/Aコンバータ207に供給する。なお、信号VO4は、選択回路206A−1により選択された絶対値の方が小さい場合、Highレベルとなり、選択回路206A−2により選択された絶対値の方が小さい場合、Lowレベルとなる。
比較回路202C−2は、選択回路206A−3により選択された絶対値と、選択回路206A−4により選択された絶対値とを比較し、比較結果を示す信号VO5を、選択回路206B−2およびD/Aコンバータ207に供給する。なお、信号VO5は、選択回路206A−3により選択された絶対値の方が小さい場合、Highレベルとなり、選択回路206A−4により選択された絶対値の方が小さい場合、Lowレベルとなる。
選択回路206B−1は、信号VO4に基づいて、選択回路206A−1により選択された絶対値と、選択回路206A−2により選択された絶対値のうち値が小さい方を選択し、比較回路202Dに供給する。すなわち、|-VGx+VGt|、|VGx+VGt|、|-VGy+VGt|および|VGy+VGt|のうち最小値、換言すれば、式(6)乃至(9)の左辺の値の絶対値のうち、最も0に近い値が抽出される。
選択回路206B−2は、信号VO5に基づいて、選択回路206A−3により選択された絶対値と、選択回路206A−4により選択された絶対値のうち値が小さい方を選択し、比較回路202Dに供給する。すなわち、|-VGx-VGy+VGt|、|-VGx+VGy+VGt|、|VGx-VGy+VGt|および|VGx+VGy+VGt|のうち最小値、換言すれば、式(10)乃至(13)の左辺の値の絶対値のうち、最も0に近い値が抽出される。
比較回路202Dは、選択回路206B−1により選択された絶対値と、選択回路206B−2により選択された絶対値とを比較し、比較結果を示す信号VO6を、D/Aコンバータ207に供給する。なお、信号VO6は、選択回路206B−1により選択された絶対値の方が小さい場合、Highレベルとなり、選択回路206B−2により選択された絶対値の方が小さい場合、Lowレベルとなる。
比較回路202Eは、電圧VGtと、外部から入力される比較用の電圧Vrefとを比較し、比較結果を示す信号VO7を、D/Aコンバータ207に供給する。なお、信号VO7は、電圧VGtの方が小さい場合、Highレベルとなり、電圧Vrefの方が小さい場合、Lowレベルとなる。すなわち、信号VO7は、式(6)乃至(13)のGt(x0,y0,t0)の値が、所定の閾値以上であるかを示す。
D/Aコンバータ207は、信号VO0乃至VO7により構成される8ビットの値を256階調のアナログ信号に変換し、変換したアナログ信号を動きベクトル信号としてMOSFET154に供給する。すなわち、動きベクトル信号は、動きベクトル判定値、および、電圧VGtに基づいて生成される。より具体的には、動きベクトル信号は、動きベクトル判定値の絶対値のうち最小となるものを検出するために動きベクトル判定値の絶対値を比較した結果、および、電圧VGtを所定の閾値である電圧Vrefと比較した結果を示す信号であり、後述するように、動きベクトル信号に基づいて、その画素の動きベクトルが検出される。
なお、以下、差分回路201A−1、201A−2、および、201Bを個々に区別する必要がない場合、単に差分回路201と称する。また、比較回路202A−1、202A−2、202B−1乃至202B−4、202C−1、202C−2、202D、および、202Eを個々に区別する必要がない場合、単に比較回路202と称する。さらに、加算回路204A−1乃至204A−8、および、204B−1乃至204B−8を個々に区別する必要がない場合、単に加算回路204と称する。また、絶対値演算回路205−1乃至205−8を個々に区別する必要がない場合、単に絶対値演算回路205と称する。さらに、選択回路206A−1乃至206A−4、206B−1、および、206B−2を個々に区別する必要がない場合、単に選択回路206と称する。
図13は、図12の差分回路201の構成例を示す回路図である。
差分回路201においては、入力端子231および入力端子232が、それぞれ抵抗233および抵抗234を介して演算増幅器235のプラス端子およびマイナス端子に接続されている。また、出力端子237に接続されている演算増幅器235の出力端子は、抵抗236を介して、演算増幅器235のマイナス端子に接続されている。さらに、演算増幅器235のプラス端子には、抵抗238の一端が接続され、抵抗238の他の一端は接地されている。
ここで、入力端子231から抵抗233および抵抗238に流れる電流をI1とし、入力端子232から抵抗234および抵抗236に流れる電流をI2とする。また、抵抗234、抵抗233、抵抗236、および抵抗238の抵抗の大きさをそれぞれR1乃至R4とする。
入力端子231における電圧の大きさをV11とすると、入力端子231から抵抗233および抵抗238に流れる電流はI1であるので、式(14)が成り立つ。
I1=V11/(R2+R4) ・・・(14)
式(14)を用いて、演算増幅器235のプラス端子における電圧Viを式(15)で表すことができる。
Vi=(R4/(R2+R4))V11 ・・・(15)
また、演算増幅器235のマイナス端子における電圧は、演算増幅器235のプラス端子における電圧Viと等しいので、入力端子232における電圧の大きさをV12とすると、入力端子232から抵抗234および抵抗236に流れる電流I2は、式(16)により表すことができる。
I2=(V12−Vi)/R1 ・・・(16)
さらに、式(16)に式(15)を代入することにより式(17)を得ることができる。
I2=(1/R1)V12−(R4/(R1(R2+R4)))V11
・・・(17)
さらに、また、出力端子237における電圧をVoutとすると、電圧Voutは、式(18)により表すことができる。
Vout=Vi−(I2×R3) ・・・(18)
この式(18)のViおよびI2にそれぞれ式(15)および式(17)を代入すると、式(19)を得ることができる。
Vout=(R4/(R2+R4))×((R1+R3)/R1)V11−(R3/R1)V12
・・・(19)
ここで、R1乃至R4のそれぞれの大きさが同じであるとすると、式(19)は式(20)により表すことができる。
Vout=V11−V12 ・・・(20)
このように、差分回路201においては、式(20)により表されるように、出力端子237における電圧Voutは、入力端子231および入力端子232に入力された電圧V11およびV12を差分した値となる。
図14は、図12の比較回路202の構成例を示す回路図である。
比較回路202は、p型のMOSFET241、p型のMOSFET242、n型のMOSFET243、およびn型のMOSFET244から構成され、例えば、センスアンプ(sense amplifier)として用いられている。
MOSFET241およびMOSFET242のソースは、端子245に接続されており、MOSFET243およびMOSFET244のソースは、端子246に接続されている。
また、MOSFET242およびMOSFET244のゲートは、MOSFET241およびMOSFET243のドレイン、並びに入力端子247と接続されている。さらに、MOSFET241およびMOSFET243のゲートは、MOSFET242およびMOSFET244のドレイン、並びに入力端子248および出力端子249に接続されている。
比較回路202においては、端子245に入力される電圧の電圧値VLsenseおよび端子246に入力される電圧の電圧値VHsenseを変化させると、入力端子247に入力された電圧の電圧値V21、および入力端子248に入力された電圧の電圧値V22の大小関係に応じて、出力端子249から出力される電圧の電圧値Voutが変化する。
以下、図15を参照して、比較回路202の動作について説明する。図15は、比較回路202の端子245および端子246に印加される電圧の大きさ、並びに出力端子249から出力される電圧の大きさの時間的な変化を示す図である。なお、図中、縦軸は電圧値を示しており、横軸は時間を示している。
入力端子247および入力端子248にそれぞれ電圧値V21および電圧値V22の電圧が入力された状態で、時刻T1においてVLsenseがVLとなるように端子245に電圧が印加されると、VLsenseの値は、曲線251に示すように、直線的にVLに近づいていき、その値がVLとなると、その後は継続してVLとなる。ここで、電圧値VLの値は、例えば0Vとされる。
また、時刻T2においてVHsenseがVHとなるように端子246に電圧が印加されると、VHsenseの値は、曲線252に示すように、直線的にVHに近づいていき、その値がVHとなると、その後は継続してVHとなる。このように、端子245および端子246にそれぞれ電圧値VLおよび電圧値VHの電圧が印加されると比較回路202は活性化されて、出力端子249から出力される電圧の電圧値Voutは変化する。ここで、電圧値VHの値は、例えば、3.3Vまたは1.5Vとされる。
例えば、V21がV22よりも大きい場合、すなわち、V21>V22である場合、MOSFET241およびMOSFET244がオンされる。
この状態において、端子245および端子246に、それぞれ電圧値VLおよび電圧値VHの電圧が印加されると、MOSFET241がオンされているので、MOSFET242およびMOSFET244のゲートの電位は端子245の電位と等しくなり、MOSFET242がオンされる。そして、出力端子249の電位は端子245の電位と等しくなり、出力端子249からは電圧値VLの電圧が出力される。したがって、Voutの値は、曲線253に示すように、時刻T2以降、直線的にVLに近づいていき、その値がVLとなると、その後は継続してVLとなる。
これに対して、V21がV22よりも小さい場合、すなわち、V21<V22である場合、MOSFET242およびMOSFET243がオンされる。
この状態において、端子245および端子246に、それぞれ電圧値VLおよび電圧値VHの電圧が印加されると、MOSFET243がオンされているので、MOSFET242およびMOSFET244のゲートの電位は端子246の電位と等しくなり、MOSFET244がオンされる。そして、出力端子249の電位は端子246の電位と等しくなり、出力端子249からは電圧値VHの電圧が出力される。したがって、Voutの値は、曲線254に示すように、時刻T2以降、直線的にVHに近づいていき、その値がVHとなると、その後は継続してVHとなる。
このように、比較回路202においては、V21がV22よりも大きい場合、出力端子249からは電圧値VL、すなわち、Lowレベルの電圧が出力され、V21がV22よりも小さい場合、出力端子249からは電圧値VH、すなわち、Highレベルの電圧が出力される。
図16は、図12の加算回路204の構成例を示す回路図である。
加算回路204においては、静電容量がそれぞれC1乃至C3である3つのコンデンサ261乃至コンデンサ263が直列に接続されている。具体的には、コンデンサ261の一端は接地され、他の一端は、コンデンサ262の一端および入力端子264に接続されている。コンデンサ262の一端であって、コンデンサ261に接続されている一端とは異なる一端は、コンデンサ263の一端、および、出力端子266に接続されている。コンデンサ263の一端であって、コンデンサ262に接続されている一端とは異なる一端は、入力端子265に接続されている。
コンデンサ261乃至コンデンサ263のそれぞれに電荷が蓄積されていない状態において、入力端子264および入力端子265にそれぞれ電圧値V31の電圧および電圧値V32の電圧を印加すると、コンデンサ262およびコンデンサ263には、同じ量の電荷が蓄えられるので、出力端子266の電圧値Voutの値は、式(21)により表される。
Vout=(C2/(C2+C3))V31+(C3/(C2+C3))V32
・・・(21)
式(21)において、C2=C3であるとすると、式(21)は次式(22)により表される。
Vout=(V31+V32)/2 ・・・(22)
このように、入力端子264および入力端子265に電圧値V31および電圧値V32を入力すると、式(22)に示されるように、出力として入力された電圧値の平均値を得ることができる。
なお、加算回路204においては、出力端子266から出力される電圧の電圧値Voutを2倍して出力するようにしてもよいし、そのまま出力するようにしてもよい。
図17は、図12の絶対値演算回路205の構成の例を示す回路図である。
絶対値演算回路205においては、抵抗272の一端は入力端子271、および、抵抗278の一端と接続され、他の一端は、抵抗273の一端、ダイオード274のカソード、および、演算増幅器276のマイナス端子に接続されている。抵抗273の一端であって、抵抗272の一端に接続されている一端とは異なる一端は、点Pを介して、抵抗277の一端、および、ダイオード275のアノードに接続されている。ダイオード274のアノードは、ダイオード275のカソード、および、演算増幅器276の出力端子に接続されている。演算増幅器276のプラス端子は、演算増幅器280のプラス端子に接続されるとともに、接地されている。抵抗277の一端であって、抵抗273の一端に接続されている一端とは異なる一端は、抵抗278の一端であって、抵抗272の一端に接続されている一端とは異なる一端、抵抗279の一端、および、演算増幅器280のマイナス端子に接続されている。抵抗279の一端であって、抵抗277の一端に接続されている一端とは異なる一端は、演算増幅器280の出力端子、および、出力端子281に接続されている。
なお、抵抗272の抵抗値をR11、抵抗273の抵抗値をR12、抵抗277の抵抗値をR13、抵抗278の抵抗値をR14、および、抵抗279の抵抗値をR15とすると、抵抗値R1乃至R5は、以下の式(23)に表される関係となるように設定される。
2×R11=2×R12=2×R13=R14=R15 ・・・(23)
絶対値演算回路205においては、抵抗272,273、ダイオード274,275、および、演算増幅器276により直線検波回路が構成されており、入力端子271に入力される電圧をVinとすると、点Pの電圧Vpは、以下の式(24)により表される。
Figure 2007235509
また、絶対値演算回路205においては、抵抗277乃至279、および、演算増幅器280により加算回路が構成されており、出力端子281から出力される電圧Voutは、以下の式(25)により表される。
Figure 2007235509
式(25)に式(24)を代入すると、次式(26)となる。すなわち、出力端子281から出力される電圧Voutは、入力端子271に入力される電圧Vinの絶対値となる。
Figure 2007235509
図18は、図8のタップ抽出部121の機能的構成を示すブロック図である。タップ抽出部121は、フレーム遅延回路301,302、タップ抽出回路303−1S乃至303−1RD、303−2、および、303−3S乃至303−3RD、並びに、選択回路304により構成される。また、選択回路304は、ベクトル検出回路311およびタップ選択回路312により構成される。
イメージセンサ111からタップ抽出部121に供給された入力画像の画像信号、および、入力画像に対応する動きベクトル信号は、フレーム遅延回路301、および、タップ抽出回路303−3S乃至303−3RDに供給される。フレーム遅延回路301は、イメージセンサ111から供給された入力画像を1フレーム分遅延させて、タップ抽出回路303−2に供給し、動きベクトル信号を1フレーム分遅延させて、ベクトル検出回路311に供給する。また、フレーム遅延回路302は、フレーム遅延回路301から供給された入力画像を、1フレーム分遅延させてタップ抽出回路303−1S乃至303−1RDに供給する。すなわち、タップ抽出回路303−2には、タップ抽出回路303−3S乃至303−3RDに供給された入力画像の1フレーム前の入力画像が供給され、タップ抽出回路303−1S乃至303−1RDには、タップ抽出回路303−3S乃至303−3RDに供給された入力画像の2フレーム前の入力画像が供給される。
なお、タップ抽出部121においては、フレーム遅延回路301からタップ抽出回路303−2に供給される入力画像(以下、適宜、注目画像と称する)の各画素について、タップの抽出が行われる。
タップ抽出回路303−1S乃至303−1RDは、注目画像の1フレーム前の入力画像からタップを抽出し、抽出したタップをタップ選択回路312に供給する。また、タップ抽出回路303−2は、注目画像からタップを抽出し、抽出したタップをタップ選択回路312に供給する。さらに、タップ抽出回路303−3S乃至303−3RDは、注目画像の1フレーム後の入力画像からタップを抽出し、抽出したタップをタップ選択回路312に供給する。
ここで、図19を参照して、タップ抽出回路303−1S乃至303−3RDにより抽出されるタップの例について説明する。なお、図19において、フレームtの入力画像を注目画像とする。また、図内の黒丸は、基準画素、すなわち、入力画像を変換して得ようとする出力画像における注目画素に最も近い位置にある、入力画像を構成する画素を示し、フレームt-1およびフレームt+1における斜線を施して示す丸は、タップの中心の画素を示し、フレームt-1乃至フレームt+1における白丸は、タップを構成するその他の画素を示す。また、フレームt-1およびフレームt+1における点線の丸は、フレームtのタップと同じ位置にあるフレームt-1およびフレームt+1の画素の位置を示す。
タップ351−1S乃至351−1LDは、それぞれ、タップ抽出回路303−1S乃至303−1RDにより抽出されるタップの例を示し、タップ351−2は、タップ抽出回路303−2により抽出されるタップの例を示し、タップ351−3S乃至351−3LDは、それぞれ、タップ抽出回路303−3S乃至303−3RDにより抽出されるタップの例を示す。
すなわち、タップ351−1Sは、注目画像の1フレーム前の入力画像において、基準画素に対応する位置にある画素を中心とする、縦5画素および横5画素を対角線とする四角形の領域内の13個の画素により構成される。
タップ351−1Uは、注目画像の1フレーム前の入力画像において、基準画素に対応する位置から下方向に2画素移動した位置にある画素を中心とする、縦5画素および横5画素を対角線とする四角形の領域内の13個の画素により構成される。
タップ351−1Dは、注目画像の1フレーム前の入力画像において、基準画素に対応する位置から上方向に2画素移動した位置にある画素を中心とする、縦5画素および横5画素を対角線とする四角形の領域内の13個の画素により構成される。
タップ351−1Lは、注目画像の1フレーム前の入力画像において、基準画素に対応する位置から右方向に2画素移動した位置にある画素を中心とする、縦5画素および横5画素を対角線とする四角形の領域内の13個の画素により構成される。
タップ351−1Rは、注目画像の1フレーム前の入力画像において、基準画素に対応する位置から左方向に2画素移動した位置にある画素を中心とする、縦5画素および横5画素を対角線とする四角形の領域内の13個の画素により構成される。
タップ351−1RUは、注目画像の1フレーム前の入力画像において、基準画素に対応する位置から左斜め下方向に2画素移動した位置にある画素を中心とする、縦5画素および横5画素を対角線とする四角形の領域内の13個の画素により構成される。
タップ351−1RDは、注目画像の1フレーム前の入力画像において、基準画素に対応する位置から左斜め上方向に2画素移動した位置にある画素を中心とする、縦5画素および横5画素を対角線とする四角形の領域内の13個の画素により構成される。
タップ351−1LUは、注目画像の1フレーム前の入力画像において、基準画素に対応する位置から右斜め下方向に2画素移動した位置にある画素を中心とする、縦5画素および横5画素を対角線とする四角形の領域内の13個の画素により構成される。
タップ351−1LDは、注目画像の1フレーム前の入力画像において、基準画素に対応する位置から右斜め上方向に2画素移動した位置にある画素を中心とする、縦5画素および横5画素を対角線とする四角形の領域内の13個の画素により構成される。
タップ351−2は、注目画像において、基準画素を中心とする、縦5画素および横5画素を対角線とする四角形の領域内の13個の画素により構成される。
タップ351−3Sは、注目画像の1フレーム後の入力画像において、基準画素に対応する位置にある画素を中心とする縦5画素および横5画素を対角線とする、四角形の領域内の13個の画素により構成される。
タップ351−3Uは、注目画像の1フレーム後の入力画像において、基準画素に対応する位置から上方向に2画素移動した位置にある画素を中心とする、縦5画素および横5画素を対角線とする四角形の領域内の13個の画素により構成される。
タップ351−3Dは、注目画像の1フレーム後の入力画像において、基準画素に対応する位置から下方向に2画素移動した位置にある画素を中心とする、縦5画素および横5画素を対角線とする四角形の領域内の13個の画素により構成される。
タップ351−3Lは、注目画像の1フレーム後の入力画像において、基準画素に対応する位置から左方向に2画素移動した位置にある画素を中心とする、縦5画素および横5画素を対角線とする四角形の領域内の13個の画素により構成される。
タップ351−3Rは、注目画像の1フレーム後の入力画像において、基準画素に対応する位置から右方向に2画素移動した位置にある画素を中心とする、縦5画素および横5画素を対角線とする四角形の領域内の13個の画素により構成される。
タップ351−3RUは、注目画像の1フレーム後の入力画像において、基準画素に対応する位置から右斜め上方向に2画素移動した位置にある画素を中心とする、縦5画素および横5画素を対角線とする四角形の領域内の13個の画素により構成される。
タップ351−3RDは、注目画像の1フレーム後の入力画像において、基準画素に対応する位置から右斜め下方向に2画素移動した位置にある画素を中心とする、縦5画素および横5画素を対角線とする四角形の領域内の13個の画素により構成される。
タップ351−3LUは、注目画像の1フレーム後の入力画像において、基準画素に対応する位置から左斜め上方向に2画素移動した位置にある画素を中心とする、縦5画素および横5画素を対角線とする四角形の領域内の13個の画素により構成される。
タップ351−3LDは、注目画像の1フレーム後の入力画像において、基準画素に対応する位置から左斜め下方向に2画素移動した位置にある画素を中心とする、縦5画素および横5画素を対角線とする四角形の領域内の13個の画素により構成される。
なお、以下、タップ抽出回路303−1S乃至303−3LDを特に区別する必要がない場合、単に、タップ抽出回路303と称する。また、以下、タップ351−1S乃至351−3LDを特に区別する必要がない場合、単に、タップ351と称する。
選択回路304は、タップ抽出回路303により選択されたタップ351のうち、注目画素に対応するタップを選択し、選択したタップを予測演算部126に供給する。
ベクトル検出回路311は、図23を参照して後述するように、動きベクトル信号に基づいて、注目画像の各画素の動きベクトルを検出し、検出した動きベクトルを示す情報を、タップ選択回路312に供給する。
タップ選択回路312は、注目画像を変換して得ようとする出力画像を構成する画素を、順次、注目画素とし、その注目画素に最も近い位置にある、入力画像を構成する画素を基準画素とする。また、タップ選択回路312は、設定した基準画素を示す情報を、各タップ抽出回路303、および、ベクトル検出回路311に供給する。さらに、タップ選択回路312は、基準画素の動きベクトルに基づいて、タップを選択し、注目画素に対応する予測タップとして、予測演算部126に供給する。
具体的には、タップ選択回路312は、基準画素の動きベクトルの方向が上方向である場合、タップ351−1U、タップ351−2およびタップ351−3Uを選択し、基準画素の動きベクトルの方向が下方向である場合、タップ351−1D、タップ351−2およびタップ351−3Dを選択し、基準画素の動きベクトルの方向が左方向である場合、タップ351−1L、タップ351−2およびタップ351−3Lを選択し、基準画素の動きベクトルの方向が右方向である場合、タップ351−1R、タップ351−2およびタップ351−3Rを選択し、基準画素の動きベクトルの方向が右斜め上方向である場合、タップ351−1RU、タップ351−2およびタップ351−3RUを選択し、基準画素の動きベクトルの方向が右斜め下方向である場合、タップ351−1RD、タップ351−2およびタップ351−3RDを選択し、基準画素の動きベクトルの方向が左斜め上方向である場合、タップ351−1LU、タップ351−2およびタップ351−3LUを選択し、基準画素の動きベクトルの方向が左斜め下方向である場合、タップ351−1LD、タップ351−2およびタップ351−3LDを選択し、注目画素に対応する予測タップとする。
また、タップ選択回路312は、基準画素が静止している場合、すなわち、基準画素の動きベクトルの大きさが0である場合、または、基準画素の動きベクトルが検出されなかった場合、タップ351−1S、タップ351−2およびタップ351−3Sを注目画素に対応する予測タップとする
すなわち、タップ選択回路312は、基準画素の動きベクトルの方向に応じて、予測タップを抽出する。
なお、タップ抽出部122は、タップ抽出部121と同様の構成であり、また、同様の処理を行うため、その説明は繰り返しになるので省略する。
次に、図20乃至図23を参照して、撮像装置101の処理を説明する。
まず、図20のフローチャートを参照して、撮像装置101により実行される撮像処理を説明する。なお、この処理は、例えば、ユーザが、撮像装置101の図示せぬ操作部を操作することにより、撮像の開始の指令を入力したとき開始される。
なお、以下、説明を簡単にするために、3フレーム目以降の画像を処理する場合、すなわち、予測タップおよび抽出タップを抽出するために用いる注目画像、および、その前後のフレームの画像が撮像された後の処理について説明する。
ステップS1において、イメージセンサ111は、画像信号を生成する。ステップS2において、動きベクトル信号生成回路153は、動きベクトル信号生成処理を行う。
具体的には、イメージセンサ111は、図11を参照して上述したように、入力画像の画像信号を生成する。イメージセンサ111は、生成した画像信号を、タップ抽出部121のフレーム遅延回路301、および、タップ抽出回路303−3S乃至303−3RD、並びに、タップ抽出部122のフレーム遅延回路301、および、タップ抽出回路303−3S乃至303−3RDに供給する。
タップ抽出部121のフレーム遅延回路301は、供給された入力画像を記憶するとともに、1フレーム前の入力画像、すなわち、注目画像を、タップ抽出部121のフレーム遅延回路302およびタップ抽出回路303−2に供給し、注目画像に対応する動きベクトルを示す情報をベクトル検出回路311に供給する。タップ抽出部121のフレーム遅延回路302は、1フレーム前の入力画像を記憶するとともに、2フレーム前の入力画像をタップ抽出回路303−1S乃至303−1RDに供給する。
同様に、タップ抽出部122のフレーム遅延回路301は、供給された入力画像を記憶するとともに、1フレーム前の入力画像、すなわち、注目画像を、タップ抽出部122のフレーム遅延回路302およびタップ抽出回路303−2に供給し、注目画像に対応する動きベクトルを示す情報をベクトル検出回路311に供給する。タップ抽出部122のフレーム遅延回路302は、1フレーム前の入力画像を記憶するとともに、2フレーム前の入力画像をタップ抽出回路303−1S乃至303−1RDに供給する。
動きベクトル信号生成処理の詳細は、図21を参照して後述するが、この処理により、入力画像に対応する動きベクトル信号が生成され、イメージセンサ111からタップ抽出部121のフレーム遅延回路302およびタップ抽出部122のフレーム遅延回路302に供給される。
ステップS3において、タップ抽出部121は、予測タップ抽出処理を行う。予測タップ抽出処理の詳細は、図22を参照して後述するが、この処理により、注目画素に対応する予測タップが抽出され、抽出された予測タップが、タップ抽出部121から予測演算部126に供給される。
ステップS4において、タップ抽出部122は、クラスタップ抽出処理を行う。クラスタップ抽出処理の詳細は、図22を参照して後述するが、この処理により、注目画素に対応するクラスタップが抽出され、抽出されたクラスタップが、タップ抽出部122からADRC処理部123に供給される。
ステップS5において、ADRC処理部123は、クラスタップにADRC処理を施す。具体的には、ADRC処理部123は、クラスタップを構成する画素の画素値の最大値MAXと最小値MINを検出し、DR=MAX-MINを、クラスタップを構成する画素の集合の局所的なダイナミックレンジとする。ADRC処理部123は、クラスタップを構成する各画素の画素値から、最小値MINを減算し、その減算値をDR/2Kで除算(量子化)する。ADRC処理部123は、以上のようにして得られる、クラスタップを構成するKビットの各画素の画素値を、所定の順番で並べたビット列を、ADRCコードとして、クラス分類部124に供給する。例えば、K=1とされる。
ステップS6において、クラス分類部124は、クラス分類を行う。具体的には、クラス分類部124は、ADRC処理部123からのADRCコードに基づき、注目画素をクラス分類し、その結果得られるクラスに対応するクラスコードを示す情報を、係数メモリ125に供給する。
ステップS7において、係数メモリ125は、タップ係数を供給する。具体的には、係数メモリ125は、内部に記憶しているタップ係数のセットのうち、注目画素のクラスコードに対応するタップ係数を取得する。係数メモリ125は、取得したタップ係数を予測演算部126に供給する。
ステップS8において、予測演算部126は、予測演算を行う。具体的には、予測演算部126は、タップ抽出部121が出力する予測タップと、係数メモリ125から取得したタップ係数とを用いて、所定の予測演算を行うことにより、注目画素の画素値を求める。
ステップS9において、タップ抽出部121は、全ての画素を処理したかを判定する。タップ抽出部121は、出力画像の画素のうち、まだ注目画素として処理していない画素がある場合、まだ全ての画素について処理していないと判定し、処理はステップS3に戻る。その後、ステップS9において、全ての画素について処理したと判定されるまで、ステップS3乃至S9の処理が繰り返し実行される。
ステップS9において、全ての画素について処理したと判定された場合、処理はステップS10に進む。
ステップS10において、予測演算部126は、出力画像を出力する。具体的には、予測演算部126は、予測演算により求められた画素値からなる出力画像を、後段の図示せぬ記録部に供給し、記録させたり、図示せぬ表示部に供給し、表示させる。あるいは、出力画像は、外部の装置に出力される。
ステップS11において、画像処理部112は、撮像の停止が指令されたかを判定する。撮像の停止が指令されていないと判定された場合、処理はステップS1に戻る。その後、ステップS11において、撮像の停止が指令されたと判定されるまで、ステップS1乃至S11の処理が繰返し実行される。
ステップS11において、例えば、ユーザが、撮像装置101の図示せぬ操作部を操作して、撮像の停止を指令した場合、撮像の停止が指令されたと判定され、撮像処理は終了する。
次に、図21のフローチャートを参照して、図20のステップS2の動きベクトル信号生成処理の詳細を説明する。
ステップS21において、図12の差分回路201A−1,201A−2は、空間方向の差分値を検出する。具体的には、差分回路201A−1は、図11の信号検出回路152−4のノードN4の電圧V4および信号検出回路152−5のノードN5の電圧V5の差分である電圧VGx、すなわち、水平方向の勾配としての画素内の輝度値の水平方向の差分値を検出する。差分回路201A−1は、電圧VGxを、比較回路202A−1、並びに、加算回路204A−2、204A−7、および、204A−8に供給する。比較回路202A−1は、電圧VGxの符号を反転した電圧-VGxを、加算回路204A−1、204A−5、および、204A−6に供給する。
また、差分回路201A−2は、信号検出回路152−2のノードN2の電圧V2および信号検出回路152−7のノードN7の電圧V7の差分である電圧VGy、すなわち、垂直方向の勾配としての画素内の輝度値の垂直方向の差分値を検出する。差分回路201A−2は、電圧VGyを、比較回路202A−2、並びに、加算回路204A−4、204A−6、および、204A−8に供給する。比較回路202A−2は、電圧VGyの符号を反転した電圧-VGyを、加算回路204A−3、204A−5、および、204A−7に供給する。
ステップS22において、差分回路201Bは、時間方向の差分値を検出する。具体的には、差分回路201Bは、信号検出回路151から入力されたノードNmの電圧Vmと、遅延回路203から供給された、時間dt分前のノードNmの電圧Vm'の差分である電圧VGt、すなわち、時間方向の勾配としての画素内の輝度値の時間方向の差分値を検出する。差分回路201Bは、電圧VGtを、加算回路204B−1乃至204B−8、および、比較回路202Eに供給する。
ステップS23において、加算回路204B−1乃至204B−8は、ベクトル判定値を求める。具体的には、加算回路204A−1は、電圧-VGxを加算回路204B−1に供給し、加算回路204A−2は、電圧VGxを加算回路204B−2に供給し、加算回路204A−3は、電圧-VGyを加算回路204B−3に供給し、加算回路204A−4は、電圧VGyを加算回路204B−4に供給し、加算回路204A−5は、電圧-VGx-VGyを演算して、加算回路204B−5に供給し、加算回路204A−6は、電圧-VGx+VGyを演算して、加算回路204B−6に供給し、加算回路204A−7は、電圧VGx-VGyを演算して、加算回路204B−7に供給し、加算回路204A−8は、電圧VGx+VGyを演算して、加算回路204B−8に供給する。
また、加算回路204B−1は、上述した式(6)の左辺の値に相当する電圧-VGx+VGtを演算して、絶対値演算回路205−1に供給し、加算回路204B−2は、式(7)の左辺の値に相当する電圧VGx+VGtを演算して、絶対値演算回路205−2に供給し、加算回路204B−3は、式(8)の左辺の値に相当する電圧-VGy+VGtを演算して、絶対値演算回路205−3に供給し、加算回路204B−4は、式(9)の左辺の値に相当する電圧VGy+VGtを演算して、絶対値演算回路205−4に供給し、加算回路204B−5は、式(10)の左辺の値に相当する電圧-VGx-VGy+VGtを演算して、絶対値演算回路205−5に供給し、加算回路204B−6は、式(11)の左辺の値に相当する電圧-VGx+VGy+VGtを演算して、絶対値演算回路205−6に供給し、加算回路204B−7は、式(12)の左辺の値に相当する電圧VGx-VGy+VGtを演算して、絶対値演算回路205−7に供給し、加算回路204B−8は、式(13)の左辺の値に相当する電圧VGx+VGy+VGtを演算して、絶対値演算回路205−8に供給する。
ステップS24において、比較回路202B−1乃至202B−4、202C−1、202C−2、および、202Dは、ベクトル判定値を比較する。具体的には、絶対値演算回路205−1は、加算回路204B−1から供給された電圧の絶対値|-VGx+VGt|を演算して、比較回路202B−1および選択回路206A−1に供給し、絶対値演算回路205−2は、加算回路204B−2から供給された電圧の絶対値|VGx+VGt|を演算して、比較回路202B−1および選択回路206A−1に供給し、絶対値演算回路205−3は、加算回路204B−3から供給された電圧の絶対値|-VGy+VGt|を演算して、比較回路202B−2および選択回路206A−2に供給し、絶対値演算回路205−4は、加算回路204B−4から供給された電圧の絶対値|VGy+VGt|を演算して、比較回路202B−2および選択回路206A−2に供給し、絶対値演算回路205−5は、加算回路204B−5から供給された電圧の絶対値|-VGx-VGy+VGt|を演算して、比較回路202B−3および選択回路206A−3に供給し、絶対値演算回路205−6は、加算回路204B−6から供給された電圧の絶対値|-VGx+VGy+VGt|を演算して、比較回路202B−3および選択回路206A−3に供給し、絶対値演算回路205−7は、加算回路204B−7から供給された電圧の絶対値|VGx-VGy+VGt|を演算して、比較回路202B−4および選択回路206A−4に供給し、絶対値演算回路205−8は、加算回路204B−8から供給された電圧の絶対値|VGx+VGy+VGt|を演算して、比較回路202B−4および選択回路206A−4に供給する。
また、比較回路202B−1は、絶対値|-VGx+VGt|と絶対値|VGx+VGt|とを比較し、比較結果を示す信号VO0を、選択回路206A−1およびD/Aコンバータ207に供給し、比較回路202B−2は、絶対値|-VGy+VGt|と絶対値|VGy+VGt|とを比較し、比較結果を示す信号VO1を、選択回路206A−2およびD/Aコンバータ207に供給し、比較回路202B−3は、絶対値|-VGx-VGy+VGt|と絶対値|-VGx+VGy+VGt|とを比較し、比較結果を示す信号VO2を、選択回路206A−3およびD/Aコンバータ207に供給し、比較回路202B−4は、絶対値|VGx-VGy+VGt|と絶対値|VGx+VGy+VGt|とを比較し、比較結果を示す信号VO3を、選択回路206A−4およびD/Aコンバータ207に供給する。
さらに、選択回路206A−1は、信号VO0に基づいて、絶対値|-VGx+VGt|と絶対値|VGx+VGt|のうち値が小さい方を選択して、比較回路202C−1および選択回路206B−1に供給し、選択回路206A−2は、信号VO1に基づいて、絶対値|-VGy+VGt|と絶対値|VGy+VGt|のうち値が小さい方を選択して、比較回路202C−1および選択回路206B−1に供給し、選択回路206A−3は、信号VO2に基づいて、絶対値|-VGx-VGy+VGt|と絶対値|-VGx+VGy+VGt|のうち値が小さい方を選択して、比較回路202C−2および選択回路206B−2に供給し、選択回路206B−4は、信号VO3に基づいて、絶対値|VGx-VGy+VGt|と絶対値|VGx+VGy+VGt|のうち値が小さい方を選択して、比較回路202C−2および選択回路206B−2に供給する。
また、比較回路202C−1は、選択回路206A−1により選択された絶対値と、選択回路206A−2により選択された絶対値とを比較し、比較結果を示す信号VO4を、選択回路206B−1およびD/Aコンバータ207に供給し、比較回路202C−2は、選択回路206A−3により選択された絶対値と、選択回路206A−4により選択された絶対値とを比較し、比較結果を示す信号VO5を、選択回路206B−2およびD/Aコンバータ207に供給する。
さらに、選択回路206B−1は、信号VO4に基づいて、選択回路206A−1により選択された絶対値と、選択回路206A−2により選択された絶対値のうち値が小さい方を選択し、比較回路202Dに供給し、選択回路206B−2は、信号VO5に基づいて、選択回路206A−3により選択された絶対値と、選択回路206A−4により選択された絶対値のうち値が小さい方を選択し、比較回路202Dに供給する。
また、比較回路202Dは、選択回路206B−1により選択された絶対値と、選択回路206B−2により選択された絶対値とを比較し、比較結果を示す信号VO6を、D/Aコンバータ207に供給する。
ステップS25において、比較回路202Eは、時間方向の差分値を所定の閾値と比較する。具体的には、比較回路202Eは、電圧VGtと、外部から入力される比較用の電圧Vrefとを比較し、比較結果を示す信号VO7を、D/Aコンバータ207に供給する。
ステップS26において、D/Aコンバータ207は、動きベクトル信号を生成し、動きベクトル信号生成処理は終了する。具体的には、D/Aコンバータ207は、信号VO0乃至VO7により構成される8ビットの値を256階調のアナログ信号に変換する。その後、垂直選択線155を介して、MOSFET154のゲートに選択信号が印加され、MOSFET154がオンされると、D/Aコンバータ207から、動きベクトル信号が動きベクトル信号線157に出力される。そして、イメージセンサ111からは、各画素からの動きベクトル信号を所定の順序で配列した動きベクトル信号が、対応する画像信号と同期して、ベクトル検出回路311に出力される。
次に、図22のフローチャートを参照して、図20のステップS3の予測タップ抽出処理の詳細を説明する。
ステップS41において、タップ選択回路312は、注目画素および基準画素を設定する。具体的には、タップ選択回路312は、出力画像の画素のうち、まだ注目画素として処理していない画素を1つ選択し、注目画素とする。また、タップ選択回路312は、注目画像を構成する画素のうち、注目画素に最も近い位置にある画素を基準画素とする。タップ選択回路312は、設定した注目画素および基準画素を示す情報を、各タップ抽出回路303、並びに、ベクトル検出回路311に供給する。
ステップS42において、タップ抽出回路303−2は、注目画像におけるタップ、すなわち、上述した図19のタップ351−2を抽出する。タップ抽出回路303−2は、抽出したタップをタップ選択回路312に供給する。
ステップS43において、タップ抽出回路303−1S乃至303−1RDは、注目画像の1フレーム前の入力画像おけるタップ、すなわち、上述した図19のタップ351−1S乃至351−1LDをそれぞれ抽出する。タップ抽出回路303−1S乃至303−1RDは、それぞれ、抽出したタップをタップ選択回路312に供給する。
ステップS44において、タップ抽出回路303−3S乃至303−3RDは、注目画像の1フレーム後の入力画像おけるタップ、すなわち、上述した図19のタップ351−3S乃至351−3LDをそれぞれ抽出する。タップ抽出回路303−3S乃至303−3RDは、それぞれ、それぞれ抽出したタップをタップ選択回路312に供給する。
ステップS45において、ベクトル検出回路311は、動きベクトル検出処理を行う。動きベクトル検出処理の詳細は、図23を参照して後述するが、この処理により、基準画素の動きベクトルが検出され、検出された動きベクトルを示す情報がタップ選択回路312に供給される。
ステップS46において、タップ選択回路312は、タップを選択し、予測タップ抽出処理は終了する。具体的には、タップ選択回路312は、図19を参照して上述したように、ベクトル検出回路311により検出された、注目画像における基準画素の動きベクトルに基づいて、各タップ抽出回路303から供給されたタップの中から予測タップを選択する。タップ選択回路312は、選択した予測タップを予測演算部126に供給する。
なお、図20のステップS4のクラスタップ抽出処理は、上述したステップS3の予測タップ抽出処理と同様であり、その説明は繰り返しになるので省略する。
次に、図23のフローチャートを参照して、図20のステップS45の動きベクトル検出処理の詳細を説明する。
ステップS81において、ベクトル検出回路311は、基準画素に対応する動きベクトル信号に基づいて、VO7=0、すなわち、VO7がLowレベルであるかを判定する。VO7=0であると判定された場合、すなわち、電圧VGt<電圧Vrefである場合、処理はステップS82に進む。
ステップS82において、ベクトル検出回路311は、基準画素における画像が静止していると判定し、基準画素の動きベクトルの大きさを0とする。その後、処理はステップS98に進む。
ステップS81において、VO7=1、すなわち、VO7がHighレベルであると判定された場合、処理はステップS83に進む。
ステップS83において、ベクトル検出回路311は、VO6=0であるかを判定する。VO6=1であると判定された場合、処理はステップS84に進む。
ステップS84において、ベクトル検出回路311は、VO4=0であるかを判定する。VO4=1であると判定された場合、処理はステップS85に進む。
ステップS85において、ベクトル検出回路311は、VO0=0であるかを判定する。VO0=1であると判定された場合、すなわち、絶対値演算回路205−1乃至205−8のうち絶対値演算回路205−1の出力値が最小である場合、処理はステップS86に進む。
ステップS86において、ベクトル検出回路311は、基準画素の動きベクトルを、左方向に+2画素の大きさのベクトル、すなわち、ベクトル判定値が最小となる候補ベクトル(-1,0)を6倍したベクトルとする。その後、処理はステップS98に進む。
ステップS85において、VO0=0であると判定された場合、すなわち、絶対値演算回路205−1乃至205−8のうち絶対値演算回路205−2の出力値が最小である場合、処理はステップS87に進む。
ステップS87において、ベクトル検出回路311は、基準画素の動きベクトルを、右方向に+2画素の大きさのベクトル、すなわち、ベクトル判定値が最小となる候補ベクトル(1,0)を6倍したベクトルとする。その後、処理はステップS98に進む。
ステップS84において、VO4=0であると判定された場合、処理はステップS88に進み、ステップS88において、ベクトル検出回路311は、VO1=0であるかを判定する。VO1=1であると判定された場合、すなわち、絶対値演算回路205−1乃至205−8のうち絶対値演算回路205−3の出力値が最小である場合、処理はステップS89に進む。
ステップS89において、ベクトル検出回路311は、基準画素の動きベクトルを、上方向に+2画素の大きさのベクトル、すなわち、ベクトル判定値が最小となる候補ベクトル(0,-1)を6倍したベクトルとする。その後、処理はステップS98に進む。
ステップS88において、VO1=0であると判定された場合、すなわち、絶対値演算回路205−1乃至205−8のうち絶対値演算回路205−4の出力値が最小である場合、処理はステップS90に進む。
ステップS90において、ベクトル検出回路311は、基準画素の動きベクトルを、下方向に+2画素の大きさのベクトル、すなわち、ベクトル判定値が最小となる候補ベクトル(0,1)を6倍したベクトルとする。その後、処理はステップS98に進む。
ステップS83において、VO6=0であると判定された場合、処理はステップS91に進み、ステップS91において、ベクトル検出回路311は、VO5=0であるかを判定する。VO5=1であると判定された場合、処理はステップS92に進む。
ステップS92において、ベクトル検出回路311は、VO2=0であるかを判定する。VO2=1であると判定された場合、すなわち、絶対値演算回路205−1乃至205−8のうち絶対値演算回路205−5の出力値が最小である場合、処理はステップS93に進む。
ステップS93において、ベクトル検出回路311は、基準画素の動きベクトルを、左上方向に+2画素の大きさのベクトル、すなわち、ベクトル判定値が最小となる候補ベクトル(-1,-1)を6倍したベクトルとする。その後、処理はステップS98に進む。
ステップS92において、VO2=0であると判定された場合、すなわち、絶対値演算回路205−1乃至205−8のうち絶対値演算回路205−6の出力値が最小である場合、処理はステップS94に進む。
ステップS94において、ベクトル検出回路311は、基準画素の動きベクトルを、左下方向に+2画素の大きさのベクトル、すなわち、ベクトル判定値が最小となる候補ベクトル(-1,1)を6倍したベクトルとする。その後、処理はステップS98に進む。
ステップS91において、VO5=0であると判定された場合、処理はステップS95に進み、ステップS95において、ベクトル検出回路311は、VO3=0であるかを判定する。VO3=1であると判定された場合、すなわち、絶対値演算回路205−1乃至205−8のうち絶対値演算回路205−7の出力値が最小である場合、処理はステップS96に進む。
ステップS96において、ベクトル検出回路311は、基準画素の動きベクトルを、右上方向に+2画素の大きさのベクトル、すなわち、ベクトル判定値が最小となる候補ベクトル(1,-1)を6倍したベクトルとする。その後、処理はステップS98に進む。
ステップS95において、VO3=0であると判定された場合、すなわち、絶対値演算回路205−1乃至205−8のうち絶対値演算回路205−8の出力値が最小である場合、処理はステップS97に進む。
ステップS97において、ベクトル検出回路311は、基準画素の動きベクトルを、右下方向に+2画素の大きさのベクトル、すなわち、ベクトル判定値が最小となる候補ベクトル(1,1)を6倍したベクトルとする。その後、処理はステップS98に進む。
ステップS98において、ベクトル検出回路311は、検出結果を供給し、動きベクトル検出処理は終了する。具体的には、ベクトル検出回路311は、検出した基準画素の動きベクトルを示す情報をタップ選択回路312に供給する。
次に、図8の予測演算部126における予測演算と、係数メモリ125に記憶されたタップ係数の学習について説明する。
いま、画像変換処理として、例えば、高画質の画像(以下、高画質画像と称する)を出力画像とするとともに、その高画質画像をLPF(Low Pass Filter)によってフィルタリングする等してその画質、例えば、解像度を低下させた低画質の画像(以下、低画質画像と称する)を入力画像として、低画質画像から予測タップを抽出し、その予測タップとタップ係数を用いて、高画質画素の画素値を、所定の予測演算によって予測することを考える。
所定の予測演算として、例えば、線形1次予測演算を採用することとすると、高画質画素の画素値yは、次の線形1次式によって求められることになる。
Figure 2007235509
ただし、式(27)において、xnは、高画質画素yについての予測タップを構成する、n番目の低画質画像の画素(以下、適宜、低画質画素という)の画素値を表し、wnは、n番目の低画質画素(の画素値)と乗算されるn番目のタップ係数を表す。なお、式(27)では、予測タップが、N個の低画質画素x1,x2,・・・,xNで構成されるものとしてある。
ここで、高画質画素の画素値yは、式(27)に示した線形1次式ではなく、2次以上の高次の式によって求めるようにすることも可能である。
いま、第kサンプルの高画質画素の画素値の真値をykと表すとともに、式(27)によって得られるその真値ykの予測値をyk'と表すと、その予測誤差ekは、次式で表される。
Figure 2007235509
いま、式(28)の予測値yk'は、式(27)にしたがって求められるため、式(28)のyk'を、式(27)にしたがって置き換えると、次式が得られる。
Figure 2007235509
但し、式(29)において、xn,kは、第kサンプルの高画質画素についての予測タップを構成するn番目の低画質画素を表す。
式(29)(または式(28))の予測誤差ekを0とするタップ係数wnが、高画質画素を予測するのに最適なものとなるが、すべての高画質画素について、そのようなタップ係数wnを求めることは、一般には困難である。
そこで、タップ係数wnが最適なものであることを表す規範として、例えば、最小自乗法を採用することとすると、最適なタップ係数wnは、次式で表される自乗誤差の総和Eを最小にすることで求めることができる。
Figure 2007235509
ただし、式(30)において、Kは、高画質画素ykと、その高画質画素ykについての予測タップを構成する低画質画素x1,k,x2,k,・・・,xN,kとのセットの学習用のサンプルの数を表す。
式(30)の自乗誤差の総和Eの極小値は、式(31)に示すように、総和Eをタップ係数wnで偏微分したものを0とするwnによって与えられる。
Figure 2007235509
一方、上述の式(29)をタップ係数wnで偏微分すると、次式が得られる。
Figure 2007235509
式(31)と式(32)から、次式が得られる。
Figure 2007235509
式(33)のekに、式(29)を代入することにより、式(33)は、式(34)に示す正規方程式で表すことができる。
Figure 2007235509
式(34)の正規方程式は、例えば、掃き出し法(Gauss-Jordanの消去法)などを用いることにより、タップ係数wnについて解くことができる。
式(34)の正規方程式を、クラスごとにたてて解くことにより、最適なタップ係数(ここでは、自乗誤差の総和Eを最小にするタップ係数)wnを、クラスごとに求めることができる。
図8の画像処理部112では、以上のようなクラスごとのタップ係数を用いて、式(27)の演算を行うことにより、入力画像としてのSD画像が、出力画像としてのHD画像に変換される。
図24は、式(34)の正規方程式をクラスごとにたてて解くことによりタップ係数wnを求める学習を行う学習装置401の機能的構成を示すブロック図である。学習装置401は、水平・垂直フィルタ411、ベクトル検出部412、タップ抽出部413,414、ADRC処理部415、クラス分類部416、学習演算回路417、学習データメモリ418、行列演算回路419、および、係数メモリ420により構成される。
学習装置401には、タップ係数wnの学習に用いる教師画像として、HD画像が入力される。学習装置401に入力された教師画像は、水平・垂直フィルタ411、ベクトル検出部412、および、学習演算回路417に供給される。
水平・垂直フィルタ411は、教師画像から、イメージセンサ111から出力される画像に相当する生徒画像を生成する。すなわち、水平・垂直フィルタ411は、教師画像の画素数を、撮像装置101のイメージセンサ111から出力される画像と同一になるように間引き、さらに、必要に応じて、LPF(Low Pass Filter)によるフィルタリングを行うことにより、SD画像としての生徒画像を生成する。水平・垂直フィルタ411は、生成した生徒画像をタップ抽出部413,414に供給する。
ベクトル検出部412は、教師画像の画素のうち生徒画像を構成する画素について、所定の方法に基づいて、動きベクトルを検出する。ベクトル検出部412が、動きベクトルを検出する方法は、特定の方法に限定されるものではなく、例えば、ブロックマッチング法や勾配法を用いて、動きベクトルが検出される。ベクトル検出部412は、図18のベクトル検出回路311により検出される9種類の動きベクトル(大きさが0の動きベクトルを含む)のうち、検出した動きベクトルに最も近い動きベクトルを、その画素の動きベクトルとし、動きベクトルを示す情報をタップ抽出部413,414に供給する。
タップ抽出部413は、教師画像を構成する画素を、順次、注目画素とし、その注目画素に最も近い位置にある生徒画像を構成する画素を基準画素とする。タップ抽出部413は、基準画素の動きベクトルに基づいて、図8のタップ抽出部122が注目画素について得る予測タップと同一のタップ構造の予測タップ、すなわち、図8のタップ抽出部122が、基準画素の動きベクトルに対応して、注目画素について得る予測タップを構成する画素と同一の位置関係にある生徒画像の画素からなる予測タップを抽出し、学習演算回路417に供給する。
タップ抽出部414は、基準画素の動きベクトルに基づいて、図8のタップ抽出部123が注目画素について得るクラスタップと同一のタップ構造のクラスタップ、図8のタップ抽出部123が、基準画素の動きベクトルに対応して、注目画素について得るクラスタップを構成する画素と同一の位置関係にある生徒画像の画素からなるクラスタップを抽出し、ADRC処理部415に供給する。
ADRC処理部415は、クラスタップを構成する画素に対して、図8のADRC処理部123と同様のADRC処理を行い、その結果得られるADRCコードを示す情報をクラス分類部416に供給する。
クラス分類部416は、ADRC処理部415からのADRCコードに基づき、図8のクラス分類部124と同一のクラス分類を行い、その結果得られるクラスに対応するクラスコードを、学習演算回路417に出力する。
学習演算回路417は、教師画像における注目画素と、タップ抽出部413から供給される注目画素についての予測タップを構成する生徒画像の画素とを対象とした足し込みを、クラス分類部416から供給されるクラスコードごとに行う。
すなわち、学習演算回路417は、クラス分類部416から供給されるクラスコードに対応するクラスごとに、予測タップを構成する生徒画像の画素の画素値xn,kを用い、式(34)の左辺の行列における生徒画像の画素どうしの乗算(xn,kn',k)と、サメーション(Σ)に相当する演算を行う。
さらに、学習演算回路417は、クラス分類部416から供給されるクラスコードに対応するクラスごとに、予測タップを構成する生徒画像の画素の画素値xn,kと教師画像の画素のうちの注目画素の画素値ykを用い、式(34)の右辺のベクトルにおける生徒画像の画素xn,kおよび教師画像の画素ykの乗算(xn,kk)と、サメーション(Σ)に相当する演算を行う。
すなわち、学習演算回路417は、前回、注目画素とされた教師画像の画素について求められた式(34)における左辺の行列のコンポーネント(Σxn,kn',k)と、右辺のベクトルのコンポーネント(Σxn,kk)を、学習データメモリ418に記憶しており、その行列のコンポーネント(Σxn,kn',k)またはベクトルのコンポーネント(Σxn,kk)に対して、新たに注目画素とされた教師画像の画素について、その教師画像の画素yk+1および生徒画像の画素xn,k+1を用いて計算される、対応するコンポーネントxn,k+1n',k+1またはxn,k+1k+1を足し込む。すなわち、式(34)のサメーションで表される加算が行われる。
そして、学習演算回路417は、教師画像の全ての画素を注目画素として、上述の足し込みを行うことにより、各クラスについて、式(34)に示した正規方程式をたてると、その正規方程式を、学習データメモリ418に記憶させる。
行列演算回路419は、学習データメモリ418に記憶されている正規方程式を解くことにより、各クラスについて、最適なタップ係数wnを求め、求めたタップ係数wnを係数メモリ420に記憶させる。係数メモリ420に記憶されたタップ係数wnは、図8の係数メモリ125に転送され、撮像装置101の予測演算に用いられる。
次に、図25のフローチャートを参照して、学習装置401により実行される学習処理を説明する。なお、この処理は、例えば、学習装置401への教師画像の入力が開始されたとき、開始される。
ステップS201において、学習装置401は、教師画像を取得する。具体的には、外部から学習装置401に教師画像が入力され、その教師画像が、水平・垂直フィルタ411、ベクトル検出部412、および、学習演算回路417に供給される。
ステップS202において、水平・垂直フィルタ411は、生徒画像を生成する。具体的には、水平・垂直フィルタ411は、教師画像の画素数を、撮像装置101のイメージセンサ111から出力される画像と同一になるように間引き、さらに、必要に応じて、LPF(Low Pass Filter)によるフィルタリングを行うことにより、SD画像としての生徒画像を生成する。水平・垂直フィルタ411は、生成した生徒画像をタップ抽出部413,414に供給する。
ステップS203において、動きベクトル検出部412は、動きベクトルを検出する。具体的には、動きベクトル検出部412は、教師画像の画素のうち、まだ、注目画素としていないものを、注目画素とする。さらに、動きベクトル検出部412は、注目画素に最も近い位置にある生徒画像を構成する画素を基準画素とする。動きベクトル検出部412は、所定の方法に基づいて、基準画素の動きベクトルを検出する。動きベクトル検出部412は、図18のベクトル検出回路311により検出される9種類の動きベクトルのうち、検出した動きベクトルに最も近い動きベクトルを、その画素の動きベクトルとし、動きベクトルを示す情報をタップ抽出部413,414に供給する。
ステップS204において、タップ抽出部413は、図20のステップS3における、図8のタップ抽出部121による処理と同様の処理を行い、注目画素に対応する予測タップを抽出し、抽出した予測タップを学習演算回路417に供給する。
ステップS205において、タップ抽出部414は、図20のステップS4における、図8のタップ抽出部122による処理と同様の処理を行い、注目画素に対応するクラスタップを抽出し、抽出したクラスタップをADRC処理部415に供給する。
ステップS206において、ADRC処理部415は、図20のステップS5における、図8のADRC処理部123による処理と同様の処理を行い、クラスタップに対応するADRCコードを求め、求めたADRCコードをクラス分類部416に供給する。
ステップS207において、クラス分類部416は、図20のステップS6における、図8のクラス分類部124による処理と同様の処理を行い、ADRCコードに基づき、注目画素をクラス分類し、その結果得られるクラスに対応するクラスコードを示す情報を、学習演算回路417に供給する。
ステップS208において、学習演算回路417は、クラスごとの足し込みを行う。具体的には、学習演算回路417は、教師画像における注目画素と、タップ抽出部413から供給される注目画素について得られた予測タップを構成する生徒画像の画素とを対象として、クラス分類部416から供給されるクラスコードに対応するクラスについてたてられた式(34)の足し込みを行う。学習演算回路417は、足し込みを行うことによりたてた式(34)に示した正規方程式を、学習データメモリ418に記憶させる。
ステップS209において、タップ抽出部413は、全ての画素を処理したかを判定する。タップ抽出部413は、教師画像を構成する画素のうち注目画素として処理していない画素がある場合、全ての画素を処理してしないと判定し、処理はステップS203に戻る。その後、ステップS209において、全ての画素を処理したと判定されるまで、ステップS203乃至S209の処理が繰返し実行される。
ステップS209において、教師画像を構成する画素のうち注目画素としていない画素がない場合、動きベクトル検出部412は、全ての画素を処理したと判定し、処理はステップS210に進む。
ステップS210において、学習装置401は、新たな教師画像が入力されたかを判定する。新たな教師画像が入力されたと判定された場合、処理はステップS201に戻る。その後、ステップS210において、新たな教師画像が入力されていないと判定されるまで、ステップS201乃至S210の処理が繰返し実行される。
ステップS210において、新たな教師画像が入力されていないと判定された場合、処理はステップS211に進む。
ステップS211において、行列演算回路419は、タップ係数を算出し、学習処理は終了する。具体的には、行列演算回路419は、学習データメモリ418に記憶されているクラスごとの式(34)における左辺の行列と右辺のベクトルによって構成されるクラスごとの正規方程式を解くことにより、各クラスごとのタップ係数wnのセットを求める。行列演算回路419は、求めた各クラスごとのタップ係数wnのセットを、係数メモリ420に記憶させる。
以上のように、入力画像の各画素の動きベクトルを、複雑な計算や回路を用いずに、簡単に検出することができる。また、検出された動きベクトルに基づいて、クラスタップおよび予測タップの位置を調整することにより、クラス分類適応処理を用いた画像処理の効果が向上する。
次に、撮像装置101における動きベクトルの検出方法の第2の実施の形態について説明する。なお、この実施の形態においては、以下に述べるように、画素マッチング(局所相関法)を用いて、入力画像の各画素の動きベクトルが検出される。
ところで、局所相関法は、所定の探索範囲内において、動きベクトルを検出する対象となる領域と最も相関が高い領域を検出することにより、動きベクトルを検出する方法であり、その代表例として、ブロックマッチングが挙げられる。しかしながら、通常のブロックマッチングでは、探索範囲が大きかったり、演算量が大きくなったりするため、本発明の実施の形態では、以下のような仮定の元に局所相関法を用いて画素毎の動きベクトルを算出する。
まず、画素値の相関を取る単位を、ブロックマッチングのようにブロック単位ではなく、1画素単位とする。また、上述した勾配法に基づく方法と同様に、動きベクトルの検出を行う時間間隔を、イメージセンサ111の撮像間隔であるフレーム間隔のn分の1の時間とし、局所画像が1フレーム間において等速直線運動をしていると仮定する。これにより、検出した動きベクトルをn倍することにより、簡易的に1フレーム間における動きベクトルを求めることができる。
以上のような限定を行うことにより、図11のノードNmおよびN1乃至N8の電圧VmおよびV1乃至V8にのみに基づいて、画素ごとに動きベクトルを検出することが可能となる。具体的には、時間t0におけるノードNmおよびN1乃至N8の電圧VmおよびV1乃至V8と、時間t0-ΔtにおけるノードNmの電圧Vm'とのマッチングを取り、すなわち、電圧を比較して、フォトダイオード141の位置を基準として、時間t0において電圧Vm'に最も近い電圧のノードに接続されているフォトダイオードの位置に向かうベクトルが、その画素の時間t0-Δtからt0の間における動きベクトルとして検出される。なお、ここでいうマッチングは、以下の式(35)乃至(43)に基づいて、V1乃至Vmと電圧Vm'との差分の絶対値D1乃至Dmを算出し、絶対値D1乃至Dmの大小を比較することにより行われる。
D1(t0)=|V1(t0)-Vm(t0 -Δt)| ・・・(35)
D2(t0)=|V2(t0)-Vm(t0 -Δt)| ・・・(36)
D3(t0)=|V3(t0)-Vm(t0 -Δt)| ・・・(37)
D4(t0)=|V4(t0)-Vm(t0 -Δt)| ・・・(38)
D5(t0)=|V5(t0)-Vm(t0 -Δt)| ・・・(39)
D6(t0)=|V6(t0)-Vm(t0 -Δt)| ・・・(40)
D7(t0)=|V7(t0)-Vm(t0 -Δt)| ・・・(41)
D8(t0)=|V8(t0)-Vm(t0 -Δt)| ・・・(42)
Dm(t0)=|Vm(t0)-Vm(t0 -Δt)| ・・・(43)
なお、V1(t0)乃至V8(t0)は、時間t0における電圧V1乃至V8の値を示し、Vm(t0)およびVm(t0 -Δt)(=Vm')は、時間t0およびt0-Δtにおける電圧Vmの値を示す。
また、以下、適宜、Δtをフレーム間隔の6分の1の時間とし、これまでと同様に、フォトダイオード141と、隣接するフォトダイオード142−1乃至142−8との間の距離が、同じ方向に隣接する画素間の距離の3分の1であるものとして説明する。従って、1フレーム間における動きベクトルは、フォトダイオード141の位置を基準として、時間t0において電圧Vm'に最も近い電圧のノードに接続されているフォトダイオードの位置に向かうベクトルを6倍することにより求められるので、1フレーム間の動きベクトルのx軸およびy軸方向の大きさは最大で2画素(=1/3×6)となる。
図26は、以上に説明した方法に基づいて、入力画像の画素毎の動きベクトルを検出するために用いる動きベクトル信号を生成する動きベクトル信号生成回路153の機能的構成を示すブロック図である。図26の動きベクトル信号生成回路153は、遅延回路(Delay)451−1乃至451−9、差分回路452−1乃至452−9、絶対値演算回路453−1乃至453−9、比較回路454A−1乃至454A−4、454B−1,454B−2、454C、および、454D、選択回路455A−1乃至455A−4、455B−1,455B−2、および、455C、並びに、D/Aコンバータ456により構成される。
遅延回路451−1乃至451−9は、それぞれ、信号検出回路151から入力されたノードNmの電圧を所定の時間Δtだけ遅延させた電圧Vm'を、差分回路452−1乃至452−9に供給する。
差分回路452−1は、信号検出回路152−1から入力されたノードN1の電圧V1と電圧Vm'との差分である電圧V1-Vm'を演算して、絶対値演算回路453−1に供給する。
差分回路452−2は、信号検出回路152−2から入力されたノードN2の電圧V2と電圧Vm'との差分である電圧V2-Vm'を演算して、絶対値演算回路453−2に供給する。
差分回路452−3は、信号検出回路152−3から入力されたノードN3の電圧V3と電圧Vm'との差分である電圧V3-Vm'を演算して、絶対値演算回路453−3に供給する。
差分回路452−4は、信号検出回路152−4から入力されたノードN4の電圧V4と電圧Vm'との差分である電圧V4-Vm'を演算して、絶対値演算回路453−4に供給する。
差分回路452−5は、信号検出回路152−5から入力されたノードN5の電圧V5と電圧Vm'との差分である電圧V5-Vm'を演算して、絶対値演算回路453−5に供給する。
差分回路452−6は、信号検出回路152−6から入力されたノードN6の電圧V6と電圧Vm'との差分である電圧V6-Vm'を演算して、絶対値演算回路453−6に供給する。
差分回路452−7は、信号検出回路152−7から入力されたノードN7の電圧V7と電圧Vm'との差分である電圧V7-Vm'を演算して、絶対値演算回路453−7に供給する。
差分回路452−8は、信号検出回路152−8から入力されたノードN8の電圧V8と電圧Vm'との差分である電圧V8-Vm'を演算して、絶対値演算回路453−8に供給する。
差分回路452−9は、信号検出回路151から入力されたノードNmの電圧Vmと電圧Vm'との差分である電圧Vm-Vm'を演算して、絶対値演算回路453−9に供給する。
絶対値演算回路453−1は、差分回路452−1から供給された電圧の絶対値D1(=|V1-Vm'|)を演算して、比較回路454A−1および選択回路455A−1に供給する。なお、絶対値D1は、式(35)のD1(t0)に相当する。
絶対値演算回路453−2は、差分回路452−2から供給された電圧の絶対値D2(=|V2-Vm'|)を演算して、比較回路454A−1および選択回路455A−1に供給する。なお、絶対値D2は、式(36)のD2(t0)に相当する。
絶対値演算回路453−3は、差分回路452−3から供給された電圧の絶対値D3(=|V3-Vm'|)を演算して、比較回路454A−2および選択回路455A−2に供給する。なお、絶対値D3は、式(37)のD3(t0)に相当する。
絶対値演算回路453−4は、差分回路452−4から供給された電圧の絶対値D4(=|V4-Vm'|)を演算して、比較回路454A−2および選択回路455A−2に供給する。なお、絶対値D4は、式(38)のD4(t0)に相当する。
絶対値演算回路453−5は、差分回路452−5から供給された電圧の絶対値D5(=|V5-Vm'|)を演算して、比較回路454A−3および選択回路455A−3に供給する。なお、絶対値D5は、式(39)のD5(t0)に相当する。
絶対値演算回路453−6は、差分回路452−6から供給された電圧の絶対値D6(=|V6-Vm'|)を演算して、比較回路454A−3および選択回路455A−3に供給する。なお、絶対値D6は、式(40)のD6(t0)に相当する。
絶対値演算回路453−7は、差分回路452−7から供給された電圧の絶対値D7(=|V7-Vm'|)を演算して、比較回路454A−4および選択回路455A−4に供給する。なお、絶対値D7は、式(41)のD7(t0)に相当する。
絶対値演算回路453−8は、差分回路452−8から供給された電圧の絶対値D8(=|V8-Vm'|)を演算して、比較回路454A−4および選択回路455A−4に供給する。なお、絶対値D8は、式(42)のD8(t0)に相当する。
絶対値演算回路453−9は、差分回路452−9から供給された電圧の絶対値Dm(=|Vm-Vm'|)を演算して、比較回路454Dに供給する。なお、絶対値Dmは、式(43)の閾値Dm(t0)に相当する。
比較回路454A−1は、絶対値D1と絶対値D2とを比較し、比較結果を示す信号VO0を、選択回路455A−1およびD/Aコンバータ456に供給する。なお、信号VO0は、D1<D2である場合、Highレベルとなり、D1>D2である場合、Lowレベルとなる。
比較回路454A−2は、絶対値D3と絶対値D4とを比較し、比較結果を示す信号VO1を、選択回路455A−2およびD/Aコンバータ456に供給する。なお、信号VO1は、D3<D4である場合、Highレベルとなり、D3>D4である場合、Lowレベルとなる。
比較回路454A−3は、絶対値D5と絶対値D6とを比較し、比較結果を示す信号VO2を、選択回路455A−3およびD/Aコンバータ456に供給する。なお、信号VO2は、D5<D6である場合、Highレベルとなり、D5>D6である場合、Lowレベルとなる。
比較回路454A−4は、絶対値D7と絶対値D8とを比較し、比較結果を示す信号VO3を、選択回路455A−4およびD/Aコンバータ456に供給する。なお、信号VO3は、D7<D8である場合、Highレベルとなり、D7>D8である場合、Lowレベルとなる。
選択回路455A−1は、信号VO0に基づいて、絶対値D1と絶対値D2のうち値が小さい方を選択して、比較回路454B−1および選択回路455B−1に供給する。
選択回路455A−2は、信号VO1に基づいて、絶対値D3と絶対値D4のうち値が小さい方を選択して、比較回路454B−1および選択回路455B−1に供給する。
選択回路455A−3は、信号VO2に基づいて、絶対値D5と絶対値D6のうち値が小さい方を選択して、比較回路454B−2および選択回路455B−2に供給する。
選択回路455A−4は、信号VO3に基づいて、絶対値D7と絶対値D8のうち値が小さい方を選択して、比較回路454B−2および選択回路455B−2に供給する。
比較回路454B−1は、選択回路455A−1により選択された絶対値と、選択回路455A−2により選択された絶対値とを比較し、比較結果を示す信号VO4を、選択回路455B−1およびD/Aコンバータ456に供給する。なお、信号VO4は、選択回路455A−1により選択された絶対値の方が小さい場合、Highレベルとなり、選択回路455A−2により選択された絶対値の方が小さい場合、Lowレベルとなる。
比較回路454B−2は、選択回路455A−3により選択された絶対値と、選択回路455A−4により選択された絶対値とを比較し、比較結果を示す信号VO5を、選択回路455B−2およびD/Aコンバータ456に供給する。なお、信号VO5は、選択回路455A−3により選択された絶対値の方が小さい場合、Highレベルとなり、選択回路455A−4により選択された絶対値の方が小さい場合、Lowレベルとなる。
選択回路455B−1は、信号VO4に基づいて、選択回路455A−1により選択された絶対値と、選択回路455A−2により選択された絶対値のうち値が小さい方を選択し、比較回路454Cおよび選択回路455Cに供給する。すなわち、絶対値D1乃至D4のうち最小値が抽出され、比較回路454Cおよび選択回路455Cに供給される。
選択回路455B−2は、信号VO5に基づいて、選択回路455A−3により選択された絶対値と、選択回路455A−4により選択された絶対値のうち値が小さい方を選択し、比較回路454Cおよび選択回路455Cに供給する。すなわち、絶対値D5乃至D8のうち最小値が抽出され、比較回路454Cおよび選択回路455Cに供給される。
比較回路454Cは、選択回路455B−1により選択された絶対値と、選択回路455B−2により選択された絶対値とを比較し、比較結果を示す信号VO6を、選択回路455CおよびD/Aコンバータ456に供給する。なお、信号VO6は、選択回路455B−1により選択された絶対値の方が小さい場合、Highレベルとなり、選択回路455B−2により選択された絶対値の方が小さい場合、Lowレベルとなる。
選択回路455Cは、信号VO6に基づいて、選択回路455B−1により選択された絶対値と、選択回路455B−2により選択された絶対値のうち値が小さい方を選択し、比較回路454Dに供給する。すなわち、絶対値D1乃至D8のうち最小値が抽出され、比較回路454Dに供給される。
比較回路454Dは、選択回路455Cにより選択された絶対値、すなわち、絶対値D1乃至D8のうち最小値と、絶対値Dmとを比較し、比較結果を示す信号VO7を、D/Aコンバータ456に供給する。なお、信号VO7は、選択回路455Cにより選択された絶対値の方が小さい場合、Highレベルとなり、絶対値Dmの方が小さい場合、Lowレベルとなる。
D/Aコンバータ456は、信号VO0乃至VO7により構成される8ビットの値を256階調のアナログ信号に変換し、変換したアナログ信号を動きベクトル信号としてMOSFET154に供給する。すなわち、動きベクトル信号は、絶対値D1乃至D8およびDmに基づいて生成される。より具体的には、動きベクトル信号は、絶対値D1乃至D8およびDmのうち最小となる値を検出するために絶対値D1乃至D8およびDmを比較した結果を示す信号であり、後述するように、動きベクトル信号から、その画素の動きベクトルが検出される。
なお、差分回路452−1乃至452−9、絶対値演算回路453−1乃至453−9には、例えば、上述した図13の回路を適用することができる。また、比較回路454A−1乃至454A−4、454B−1,454B−2、454C、および、454Dには、例えば、上述した図14の回路を適用することができる。
なお、イメージセンサ111に図26の動きベクトル信号生成回路153を適用することにより、イメージセンサ111に図12の動きベクトル信号生成回路153を適用した場合と比較して、図20のステップS2の動きベクトル信号生成処理、および、図23のステップS45の動きベクトル検出処理が上述した処理と異なる。他の処理は同様である。
まず、図27のフローチャートを参照して、イメージセンサ111に図26の動きベクトル信号生成回路153を適用した場合における、図20のステップS2の動きベクトル信号生成処理の詳細を説明する。
ステップS301において、差分回路452−1乃至452−8は、時間および空間方向の差分値を検出する。具体的には、図26を参照して上述したように、遅延回路451−1乃至451−8は、それぞれ、信号検出回路151から入力されたノードNmの電圧Vmを所定の時間Δtだけ遅延させて、差分回路452−1乃至452−8に供給する。
また、差分回路452−1は、電圧V1-Vm'を演算して、絶対値演算回路453−1に供給し、差分回路452−2は、電圧V2-Vm'を演算して、絶対値演算回路453−2に供給し、差分回路452−3は、電圧V3-Vm'を演算して、絶対値演算回路453−3に供給し、差分回路452−4は、電圧V4-Vm'を演算して、絶対値演算回路453−4に供給し、差分回路452−5は、電圧V5-Vm'を演算して、絶対値演算回路453−5に供給し、差分回路452−6は、電圧V6-Vm'を演算して、絶対値演算回路453−6に供給し、差分回路452−7は、電圧V7-Vm'を演算して、絶対値演算回路453−7に供給し、差分回路452−8は、電圧V8-Vm'を演算して、絶対値演算回路453−8に供給する。すなわち、画素内の輝度値の時間および空間方向の差分値が検出される。
さらに、絶対値演算回路453−1は、絶対値D1を演算して、比較回路454A−1および選択回路455A−1に供給し、絶対値演算回路453−2は、絶対値D2を演算して、比較回路454A−2および選択回路455A−2に供給し、絶対値演算回路453−3は、絶対値D3を演算して、比較回路454A−3および選択回路455A−3に供給し、絶対値演算回路453−4は、絶対値D4を演算して、比較回路454A−4および選択回路455A−4に供給し、絶対値演算回路453−5は、絶対値D5を演算して、比較回路454A−5および選択回路455A−5に供給し、絶対値演算回路453−6は、絶対値D6を演算して、比較回路454A−6および選択回路455A−6に供給し、絶対値演算回路453−7は、絶対値D7を演算して、比較回路454A−7および選択回路455A−7に供給し、絶対値演算回路453−8は、絶対値D8を演算して、比較回路454A−8および選択回路455A−8に供給する。
ステップS302において、差分回路452−9は、時間方向の差分値を検出する。具体的には、図26を参照して上述したように、遅延回路451−9は、信号検出回路151から入力されたノードNmの電圧Vmを所定の時間Δtだけ遅延させて、差分回路452−9に供給する。差分回路452−9は、電圧Vm-Vm'を演算して、絶対値演算回路453−9に供給する。すなわち、画素内の輝度値の時間方向の差分値が検出される。絶対値演算回路453−9は、絶対値Dmを演算して、比較回路454Dに供給する。
ステップS303において、比較回路454A−1乃至454A−4、454B−1,454B−2、454C、および、454Dは、各絶対値を比較する。具体的には、図26を参照して上述したように、比較回路454A−1は、絶対値D1と絶対値D2とを比較し、比較結果を示す信号VO0を選択回路455A−1およびD/Aコンバータ456に供給し、比較回路454A−2は、絶対値D3と絶対値D4とを比較し、比較結果を示す信号VO1を選択回路455A−2およびD/Aコンバータ456に供給し、比較回路454A−3は、絶対値D5と絶対値D6とを比較し、比較結果を示す信号VO2を選択回路455A−3およびD/Aコンバータ456に供給し、比較回路454A−4は、絶対値D7と絶対値D8とを比較し、比較結果を示す信号VO3を選択回路455A−4およびD/Aコンバータ456に供給する。
また、選択回路455A−1は、信号VO0に基づいて、絶対値D1と絶対値D2のうち値が小さい方を選択して、比較回路454B−1および選択回路455B−1に供給し、選択回路455A−2は、信号VO1に基づいて、絶対値D3と絶対値D4のうち値が小さい方を選択して、比較回路454B−1および選択回路455B−1に供給し、選択回路455A−3は、信号VO2に基づいて、絶対値D5と絶対値D6のうち値が小さい方を選択して、比較回路454B−2および選択回路455B−2に供給し、選択回路455A−4は、信号VO3に基づいて、絶対値D7と絶対値D8のうち値が小さい方を選択して、比較回路454B−2および選択回路455B−2に供給する。
さらに、比較回路454B−1は、選択回路455A−1により選択された絶対値と、選択回路455A−2により選択された絶対値とを比較し、比較結果を示す信号VO4を、選択回路455B−1およびD/Aコンバータ456に供給し、比較回路454B−2は、選択回路455A−3により選択された絶対値と、選択回路455A−4により選択された絶対値とを比較し、比較結果を示す信号VO5を、選択回路455B−2およびD/Aコンバータ456に供給する。
また、選択回路455B−1は、信号VO4に基づいて、選択回路455A−1により選択された絶対値と、選択回路455A−2により選択された絶対値のうち値が小さい方を選択し、比較回路454Cおよび選択回路455Cに供給し、選択回路455B−2は、信号VO5に基づいて、選択回路455A−3により選択された絶対値と、選択回路455A−4により選択された絶対値のうち値が小さい方を選択し、比較回路454Cおよび選択回路455Cに供給する。
さらに、比較回路454Cは、選択回路455B−1により選択された絶対値と、選択回路455B−2により選択された絶対値とを比較し、比較結果を示す信号VO6を、選択回路455CおよびD/Aコンバータ456に供給する。
また、選択回路455Cは、信号VO6に基づいて、選択回路455B−1により選択された絶対値と、選択回路455B−2により選択された絶対値のうち値が小さい方を選択し、比較回路454Dに供給する。
さらに、比較回路454Dは、選択回路455Cにより選択された絶対値、すなわち、絶対値D1乃至D8のうち最小値と、絶対値Dmとを比較し、比較結果を示す信号VO7を、D/Aコンバータ456に供給する。
ステップS304において、上述した図21のステップS26の処理と同様に、信号VO0乃至VO7に基づいて、D/Aコンバータ456により動きベクトル信号が生成され、動きベクトル信号生成処理は終了する。
次に、図28のフローチャートを参照して、イメージセンサ111に図26の動きベクトル信号生成回路153を適用した場合における、図22のステップS45の動きベクトル検出処理の詳細を説明する。
ステップS341において、ベクトル検出回路311は、基準画素に対応する動きベクトル信号に基づいて、VO7=0、すなわち、VO7がLowレベルであるかを判定する。VO7=0であると判定された場合、すなわち、絶対値D1乃至D8およびDmのうち絶対値Dmが最小である場合、処理はステップS342に進む。
ステップS342において、ベクトル検出回路311は、基準画素における画像が静止していると判定し、基準画素の動きベクトルの大きさを0とする。その後、処理はステップS358に進む。
ステップS341において、VO7=1、すなわち、VO7がHighレベルであると判定された場合、処理はステップS343に進む。
ステップS343において、ベクトル検出回路311は、VO6=0であるかを判定する。VO6=1であると判定された場合、処理はステップS344に進む。
ステップS344において、ベクトル検出回路311は、VO4=0であるかを判定する。VO4=1であると判定された場合、処理はステップS345に進む。
ステップS345において、ベクトル検出回路311は、VO0=0であるかを判定する。VO0=1であると判定された場合、すなわち、絶対値D1乃至D8およびDmのうち絶対値D1が最小である場合、処理はステップS346に進む。
ステップS346において、ベクトル検出回路311は、基準画素の動きベクトルを、左上方向に+2画素の大きさのベクトル、すなわち、フォトダイオード141の位置を基準として、フォトダイオード142−1の位置に向かうベクトルを6倍したベクトルとする。その後、処理はステップS358に進む。
ステップS345において、VO0=0であると判定された場合、すなわち、絶対値D1乃至D8およびDmのうち絶対値D2が最小である場合、処理はステップS347に進む。
ステップS347において、ベクトル検出回路311は、基準画素の動きベクトルを、上方向に+2画素の大きさのベクトル、すなわち、フォトダイオード141の位置を基準として、フォトダイオード142−2の位置に向かうベクトルを6倍したベクトルとする。その後、処理はステップS358に進む。
ステップS344において、VO4=0であると判定された場合、処理はステップS348に進み、ステップS348において、ベクトル検出回路311は、VO1=0であるかを判定する。VO1=1であると判定された場合、すなわち、絶対値D1乃至D8およびDmのうち絶対値D3が最小である場合、処理はステップS349に進む。
ステップS349において、ベクトル検出回路311は、基準画素の動きベクトルを、右上方向に+2画素の大きさのベクトル、すなわち、フォトダイオード141の位置を基準として、フォトダイオード142−3の位置に向かうベクトルを6倍したベクトルとする。その後、処理はステップS358に進む。
ステップS348において、VO1=0であると判定された場合、すなわち、絶対値D1乃至D8およびDmのうち絶対値D4が最小である場合、処理はステップS350に進む。
ステップS350において、ベクトル検出回路311は、基準画素の動きベクトルを、左方向に+2画素の大きさのベクトル、すなわち、フォトダイオード141の位置を基準として、フォトダイオード142−4の位置に向かうベクトルを6倍したベクトルとする。その後、処理はステップS358に進む。
ステップS343において、VO6=0であると判定された場合、処理はステップS351に進み、ステップS351において、ベクトル検出回路311は、VO5=0であるかを判定する。VO5=1であると判定された場合、処理はステップS352に進む。
ステップS352において、ベクトル検出回路311は、VO2=0であるかを判定する。VO2=1であると判定された場合、すなわち、絶対値D1乃至D8およびDmのうち絶対値D5が最小である場合、処理はステップS353に進む。
ステップS353において、ベクトル検出回路311は、基準画素の動きベクトルを、右方向に+2画素の大きさのベクトル、すなわち、フォトダイオード141の位置を基準として、フォトダイオード142−5の位置に向かうベクトルを6倍したベクトルとする。その後、処理はステップS358に進む。
ステップS352において、VO2=0であると判定された場合、すなわち、絶対値D1乃至D8およびDmのうち絶対値D6が最小である場合、処理はステップS354に進む。
ステップS354において、ベクトル検出回路311は、基準画素の動きベクトルを、左下方向に+2画素の大きさのベクトル、すなわち、フォトダイオード141の位置を基準として、フォトダイオード142−6の位置に向かうベクトルを6倍したベクトルとする。その後、処理はステップS358に進む。
ステップS351において、VO5=0であると判定された場合、処理はステップS355に進み、ステップS355において、ベクトル検出回路311は、VO3=0であるかを判定する。VO3=1であると判定された場合、すなわち、絶対値D1乃至D8およびDmのうち絶対値D7が最小である場合、処理はステップS356に進む。
ステップS356において、ベクトル検出回路311は、基準画素の動きベクトルを、下方向に+2画素の大きさのベクトル、すなわち、フォトダイオード141の位置を基準として、フォトダイオード142−7の位置に向かうベクトルを6倍したベクトルとする。その後、処理はステップS358に進む。
ステップS355において、VO3=0であると判定された場合、すなわち、絶対値D1乃至D8およびDmのうち絶対値D8が最小である場合、処理はステップS357に進む。
ステップS357において、ベクトル検出回路311は、基準画素の動きベクトルを、右下方向に+2画素の大きさのベクトル、すなわち、フォトダイオード141の位置を基準として、フォトダイオード142−8の位置に向かうベクトルを6倍したベクトルとする。その後、処理はステップS358に進む。
ステップS358において、ベクトル検出回路311は、検出結果を供給し、動きベクトル検出処理は終了する。具体的には、ベクトル検出回路311は、検出した基準画素の動きベクトルを示す情報をタップ選択回路312に供給する。
以上のように、動きベクトルの検出方法の第2の実施の形態においても、入力画像の各画素の動きベクトルを、複雑な計算や回路を用いずに、簡単に検出することができる。
次に、図29乃至図36を参照して、本発明を適用した撮像装置の第2の実施の形態について説明する。
図29は、本発明を適用した撮像装置の第2の実施の形態である撮像装置501の構成を示すブロック図である。撮像装置501は、イメージセンサ511、および、画像処理部512により構成される。画像処理部512は、最終判定部521、タップ抽出部522,523、ADRC処理部123、クラス分類部124、係数メモリ125、および、予測演算部126により構成される。なお、図中、図8と対応する部分については同じ符号を付してあり、処理が同じ部分に関しては、その説明は繰り返しになるので省略する。
イメージセンサ511は、撮像した画像、すなわち、入力画像の画像信号をタップ抽出部522,523に供給する。また、イメージセンサ511は、画像信号の各画素の動きベクトルの検出に用いられる動きベクトル信号を生成し、生成した動きベクトル信号を最終判定部521に供給する。
画像処理部512は、最終判定部521が設けられ、タップ抽出部121,122の代わりにタップ抽出部522,523が設けられている点で、図8の画像処理部112と異なり、ADRC処理部123、クラス分類部124、係数メモリ125、および、予測演算部126が設けられている点で、画像処理部112と共通する。
最終判定部521は、図34を参照して後述するように、動きベクトル信号に基づいて、動きベクトルを検出するとともに、信頼度の低い動きベクトルを補正する。最終判定部521は、検出および補正した動きベクトルを示す情報を、タップ抽出部522,523に供給する。
タップ抽出部522は、最終判定部521により検出された動きベクトルに基づいて、図8のタップ抽出部121と同様の処理により、予測タップを抽出する。タップ抽出部522は、抽出した予測タップを予測演算部126に供給する。
タップ抽出部523は、最終判定部521により検出された動きベクトルに基づいて、図8のタップ抽出部122と同様の処理により、クラスタップを抽出する。タップ抽出部523は、抽出したクラスタップをクラス分類部124に供給する。
図30は、イメージセンサ511の1画素あたりの等価回路530の構成の例を示す回路図である。等価回路530は、信号検出回路151および信号検出回路152−1乃至152−8、動きベクトル信号生成回路531、並びに、MOSFET154により構成される。なお、図中、図11と対応する部分については同じ符号を付してあり、処理が同じ部分に関しては、その説明は繰り返しになるので省略する。
等価回路530は、動きベクトル信号生成回路153の代わりに動きベクトル信号生成回路531が設けられている点で、等価回路150と異なり、信号検出回路151、信号検出回路152−1乃至152−8、および、MOSFET154が設けられている点で、等価回路150と共通する。
動きベクトル信号生成回路531は、図31を参照して後述するように、ノードNmの電圧Vm、および、ノードN1乃至N8の電圧V1乃至V8に基づいて、動きベクトル信号を生成し、生成した動きベクトル信号をMOSFET154に供給する。
なお、イメージセンサ511の1画素内におけるフォトダイオードの配置は、図10のイメージセンサ111に示される配置と同一とされる。
図31は、図30の動きベクトル信号生成回路531の機能的構成を示すブロック図である。動きベクトル信号生成回路531は、遅延回路(Delay)451−1乃至451−9、差分回路452−1乃至452−9、絶対値演算回路453−1乃至453−9、比較回路454A−1乃至454A−4、454B−1,454B−2、454C、454D、および、454E、選択回路455A−1乃至455A−4、455B−1,455B−2、455C、および、455D、並びに、D/Aコンバータ541により構成される。なお、図中、図26と対応する部分については同じ符号を付してあり、処理が同じ部分に関しては、その説明は繰り返しになるので省略する。
動きベクトル信号生成回路531は、比較回路454Eおよび選択回路455Dが設けられ、D/Aコンバータ456の代わりに、D/Aコンバータ541が設けられている点で、図26の動きベクトル信号生成回路153と異なり、遅延回路(Delay)451−1乃至451−9、差分回路452−1乃至452−9、絶対値演算回路453−1乃至453−9、比較回路454A−1乃至454A−4、455B−1,455B−2、454C、および、454D、並びに、選択回路455A−1乃至455A−4、455B−1,455B−2、および、455Cが設けられている点で、動きベクトル信号生成回路153と一致する。
選択回路455Dには、絶対値演算回路453−9から絶対値Dmが供給され、比較回路454Dから信号VO7が供給され、選択回路455Cから、絶対値D1乃至D8のうち最小値が供給される。選択回路455Dは、信号VO7に基づいて、絶対値D1乃至D8のうち最小値と絶対値Dmとのうち値が小さい方を選択し、比較回路454Eに供給する。
比較回路454Eは、選択回路455Dにより選択された絶対値と、外部から入力される比較用の電圧Vrefとを比較し、比較結果を示す信号VO8を、D/Aコンバータ541に供給する。なお、信号VO8は、電圧Vrefの方が大きい場合、Highレベルとなり、電圧Vrefの方が小さい場合、Lowレベルとなる。
すなわち、比較回路454Eにおいては、以下の式(44)の条件式の真偽が検出される。
Vref>min(D1(t0),D2(t0),D3(t0),D4(t0),D5(t0),D6(t0),D7(t0),D8(t0),Dm(t0))
・・・(44)
D1(t0)乃至Dm(t0)が、全て所定の閾値Vrefより大きい場合、換言すれば、V1乃至VmとVm'との差が大きい場合、ノイズなどの影響により、マッチング演算の信頼性が低い可能性が高い。従って、後述するように、条件式(44)が成立する場合、動きベクトルの検出結果の信頼性が低いと判断し、動きベクトルの大きさは0とされる。
D/Aコンバータ541には、比較回路454A−1から信号VO0が供給され、比較回路454A−2から信号VO1が供給され、比較回路454A−3から信号VO2が供給され、比較回路454A−4から信号VO3が供給され、比較回路454B−1から信号VO4が供給され、比較回路454B−2から信号VO5が供給され、比較回路454Cから信号VO6が供給され、比較回路454Dから信号VO7が供給され、比較回路454Eから信号VO8が供給される。D/Aコンバータ541は、信号VO0乃至V08により構成される9ビットの値を512階調のアナログ信号に変換し、変換したアナログ信号を動きベクトル信号としてMOSFET154に供給する。
すなわち、動きベクトル信号は、絶対値D1乃至D8およびDmに基づいて生成される。より具体的には、動きベクトル信号は、絶対値D1乃至D8およびDmのうち最小となる値を検出するために絶対値D1乃至D8およびDmを比較した結果、および、絶対値D1乃至D8およびDmの最小値を所定の閾値である電圧Vrefと比較した結果を示す信号であり、後述するように、動きベクトル信号から、その画素の動きベクトルが検出される。
図32は、図29のタップ抽出部522の機能的構成例を示すブロック図である。タップ抽出部522は、フレーム遅延回路301,302、タップ抽出回路303−1S乃至303−1RD、303−2、および、303−3S乃至303−3RD、並びに、選択回路561により構成される。また、選択回路561は、タップ選択回路312により構成される。なお、図中、図18と対応する部分については同じ符号を付してあり、処理が同じ部分に関しては、その説明は繰り返しになるので省略する。
タップ抽出部522は、ベクトル検出回路311を含まない点で、図18のタップ抽出部121と異なり、フレーム遅延回路301,302、タップ抽出回路303−1S乃至303−1RD、303−2、および、303−3S乃至303−3RD、並びに、タップ選択回路312が設けられている点で、タップ抽出部121と共通する。
フレーム遅延回路301は、最終判定部521から供給される動きベクトルを示す情報を記憶するとともに、1フレーム分遅延させて、タップ選択回路312に供給する。
タップ選択回路312は、フレーム遅延回路301から取得した動きベクトルを示す情報に基づいて、各タップ抽出回路303から供給されるタップの中から、注目画素に対応する予測タップを選択し、予測タップを予測演算部126に供給する。
次に、図33乃至図36を参照して、撮像装置501の処理について説明する。
まず、図33のフローチャートを参照して、撮像装置501により実行される撮像処理を説明する。なお、この処理は、例えば、ユーザが、図示せぬ操作部を操作することにより、撮像の開始の指令を入力したとき開始される。
なお、説明を簡単にするために、3フレーム目以降の画像を処理する場合、すなわち、予測タップおよび抽出タップを抽出するために用いる注目画像、および、その前後のフレームの画像が撮像された後の処理について説明する。
ステップS401において、図20のステップS1の処理と同様に、イメージセンサ511により入力画像の画像信号が生成される。
ステップS402において、動きベクトル信号生成回路531は、動きベクトル信号生成処理を実行する。動きベクトル信号生成処理の詳細は、図34を参照して後述するが、この処理により、入力画像に対応する動きベクトル信号が生成され、イメージセンサ511から最終判定部521に供給される。
ステップS403において、最終判定部521は、最終判定処理を行う。最終判定処理の詳細は、図35を参照して後述するが、この処理により、入力画像の動きベクトルが検出され、検出された動きベクトルを示す情報が、最終判定部521からタップ抽出部522のフレーム遅延回路301、および、タップ抽出部523のフレーム遅延回路301に供給される。
ステップS404において、タップ抽出部522は、予測タップ抽出処理を行う。予測タップ抽出処理の詳細は、図36を参照して後述するが、この処理により、注目画素に対応する予測タップが抽出され、抽出された予測タップが、タップ抽出部522から予測演算部126に供給される。
ステップS405において、タップ抽出部523は、クラスタップ抽出処理を行う。クラスタップ抽出処理の詳細は、図36を参照して後述するが、この処理により、注目画素に対応するクラスタップが抽出され、抽出されたクラスタップが、タップ抽出部523からADRC処理部123に供給される。
ステップS406乃至S412の処理は、図20のステップS5乃至S11の処理と同様であり、その説明は繰り返しになるので省略する。
次に、図34のフローチャートを参照して、図33のステップS402の動きベクトル信号生成処理の詳細を説明する。
ステップS431において、図27のステップS301の処理と同様に、時間および空間方向の差分値が検出され、ステップS432において、図27のステップS302の処理と同様に、時間方向の差分値が検出され、ステップS433において、図27のステップS303の処理と同様に、絶対値D1乃至D8およびDmが比較される。
なお、ステップS433において、図27のステップS303の処理に加えて、以下の処理が行われる。すなわち、比較回路454Dは、比較結果を示す信号VO7を、選択回路455Dに供給する。選択回路455Dは、信号VO7に基づいて、絶対値D1乃至D8のうち最小値と絶対値Dmとのうち値が小さい方を選択し、比較回路454Eに供給する。
ステップS434において、比較回路454Eは、絶対値の最小値を閾値と比較する。具体的には、図31を参照して上述したように、比較回路454Eは、選択回路455Dにより選択された絶対値、すなわち、絶対値D1乃至D8およびDmのうちの最小値と、外部から入力される比較用の電圧Vrefとを比較し、比較結果を示す信号VO8を、D/Aコンバータ541に供給する。
ステップS435において、D/Aコンバータ541は、動きベクトル信号を生成し、動きベクトル信号生成処理は終了する。具体的には、D/Aコンバータ541は、信号VO0乃至VO8により構成される9ビットの値を512階調のアナログ信号に変換し、変換したアナログ信号を動きベクトル信号としてMOSFET154に供給する。その後、垂直選択線155を介して、MOSFET154のゲートに選択信号が印加され、MOSFET154がオンされると、D/Aコンバータ541から、動きベクトル信号が動きベクトル信号線157に出力される。そして、イメージセンサ511からは、各画素からの動きベクトル信号を所定の順序で配列した動きベクトル信号が、対応する画像信号と同期して、最終判定部521に出力される。
次に、図35を参照して、図33のステップS403の最終判定処理の詳細を説明する。
ステップS461において、最終判定部521は、最終判定を行う画素を設定する。具体的には、最終判定部521は、入力画像を構成する画素のうち、まだ動きベクトルの最終判定を行っていない画素を1つ選択する。なお、以下、最終判定部521により選択された画素を、選択画素と称する。
ステップS462において、最終判定部521は、選択画素に対応する動きベクトル信号に基づいて、VO8=0、すなわち、VO8がLowレベルであるかを判定する。VO8=0であると判定された場合、すなわち、差分値D1乃至D8およびDmが電圧Vrefより大きい場合、処理はステップS463に進む。
ステップS463において、最終判定部521は、選択画素における画像が静止していると判定し、選択画素の動きベクトルの大きさを0とする。すなわち、上述したように、動きベクトルの検出結果の信頼性が低いと判断され、動きベクトルの大きさが0に補正される。その後、処理はステップS481に進む。
ステップS462において、VO8=1、すなわち、VO8がHighレベルであると判定された場合、処理はステップS464に進む。
ステップS464乃至S480において、最終判定部521により行われる処理は、図28のステップS341乃至S357において、タップ抽出部121または122のベクトル検出回路311により行われる処理と同様であり、その説明は、繰り返しになるので省略するが、上述したように、これらの処理により、選択画素の動きベクトルが検出される。
ステップS481において、最終判定部521は、検出結果を供給する。具体的には、最終判定部521は、検出した選択画素の動きベクトルを示す情報を、タップ抽出部522のフレーム遅延回路301、および、タップ抽出部523のフレーム遅延回路301に供給する。タップ抽出部522のフレーム遅延回路301、および、タップ抽出部523のフレーム遅延回路301は、取得した動きベクトルを示す情報を記憶する。
ステップS482において、最終判定部521は、全ての画素を処理したかを判定する。最終判定部521は、入力画像の画素のうち、まだ動きベクトルの最終判定を行っていない画素がある場合、全ての画素を処理していないと判定し、処理はステップS461に戻る。その後、ステップS482において、全ての画素を処理したと判定されるまで、ステップS461乃至S482の処理が繰返し実行され、入力画像の全ての画素について、動きベクトルの最終判定が行われる。
ステップS482において、全ての画素を処理したと判定された場合、最終判定処理は終了する。
次に、図36を参照して、図33のステップS404の予測タップ抽出処理の詳細を説明する。
ステップS501において、タップ選択回路312は、上述した図22のステップS41の処理と同様に、注目画素および基準画素を設定する。タップ選択回路312は、設定した注目画素および基準画素を示す情報を、各タップ抽出回路303に供給する。
ステップS502乃至S504の処理は、上述した図22のステップS42乃至S44の処理と同様であり、その説明は、繰り返しになるので省略するが、上述したようにこれらの処理により、各タップ抽出回路303が抽出したタップが、タップ選択回路312に供給される。
ステップS505において、タップ選択回路312は、タップを選択し、予測タップ抽出処理は終了する。具体的には、タップ選択回路312は、基準画素の動きベクトルを示す情報を、フレーム遅延回路301から取得する。タップ選択回路312は、図19を参照して上述したように、注目画像における基準画素の動きベクトルに基づいて、各タップ抽出回路303から供給されたタップの中から予測タップを選択する。タップ選択回路312は、選択した予測タップを予測演算部126に供給する。
なお、図33のステップS405のクラスタップ抽出処理は、上述したステップS404の予測タップ抽出処理と同様であり、その説明は繰り返しになるので省略する。
このように、最終判定処理により、信頼性の低い動きベクトルが補正されることにより、動きベクトルの検出精度が向上する。
以上のようにして、画像を撮像しながら、撮像した画像の各画素の動きベクトルの検出に用いる動きベクトル信号を、各画素に設けられた回路により生成することができる。従って、各画素の動きベクトルを、複雑な計算や回路を用いずに、簡単に検出することができる。また、動きベクトルの検出を実現するために用いる回路やリソースを小さくすることができ、コストの軽減、処理速度の高速化を実現することができる。
また、検出された画素毎の動きベクトルを用いて、クラス分類適応処理におけるタップを適切な位置に設定することにより、多倍密化処理、ノイズ除去処理,中間フレーム生成処理などの従来の画像処理において、被写体の動きが大きい画像に対しても、より高性能なクラス分類適応処理を実現することができる。
なお、本発明の実施の形態においては、1画素内のフォトダイオードの配置を、図10に示される以外の配置とすることも可能である。
例えば、図37に示されるように、画素の受光面の中央にフォトダイオード601を配置し、フォトダイオード602−1乃至602−4を、それぞれ、フォトダイオード601の上、左、右、および、下に配置するようにすることも可能である。なお、受光面におけるフォトダイオード601の形状は、正方形とされ、フォトダイオード602−1乃至602−4の形状は、フォトダイオードの1辺とその辺に平行な画素の周囲の1辺とを結んだ台形とされる。
また、例えば、図38に示されるように、画素の受光面の中央にフォトダイオード611を配置し、フォトダイオード612−1乃至612−4を、それぞれ、フォトダイオード611の左斜め上、右斜め上、左斜め下、および、右斜め下に配置するようにすることも可能である。なお、受光面におけるフォトダイオード611の形状は、正方形とされ、フォトダイオード612−1乃至612−4は、画素の受光面を4等分した正方形から、画素の中央に近い角を正方形の形状に切り取った6角形の形状とされる。
さらに、例えば、図39に示されるように、画素の受光面の中央にフォトダイオード621を配置し、フォトダイオード622−1乃至622−4を、それぞれ、フォトダイオード621の左斜め上、右斜め上、左斜め下、および、右斜め下に配置するようにすることも可能である。なお、受光面におけるフォトダイオード621の形状は、画素の周囲の各辺の中点を頂点とする正方形とされ、フォトダイオード622−1乃至622−4の形状は、画素の頂点と画素の周囲の各辺の中点を頂点とする二等辺三角形とされる。
また、例えば、イメージセンサ111または511に、フォトダイオードの輝度情報としてのアナログの信号である各ノードの電圧値を、時分割でA/D変換する回路を設けて、動きベクトル信号生成回路をデジタル回路により構成するようにしてもよい。この場合、動きベクトル信号を2値または多値のデジタル信号として出力することが可能であり、例えば、画素ごとの動きベクトルの方向(例えば、上下左右および斜め方向、並びに、静止の9方向)を示す離散値からなる信号とすることができる。また、生成したデジタル信号をD/A変換して、アナログ信号として出力するようにしてもよい。
また、上述したように、8ビットまたは9ビットの信号をD/A変換したアナログ信号として動きベクトル信号を出力する以外にも、動きベクトル信号生成回路内の各アナログ演算回路の出力、例えば、ベクトル判定値、または、絶対値D1乃至Dmなどをそのまま出力するようにしたり、各アナログ演算回路の出力を所定の閾値により2値またはいくつかの値に変換して出力するようにしてもよい。
また、動きベクトル信号生成回路において、加算、比較などの各演算結果を、上述したように電圧値で表す以外にも、電流値などの他の値で表すようにしてもよい。
さらに、最終判定処理として、図35を参照して上述した例以外にも、例えば、所定の領域(例えば、5画素×5画素)内の各画素の動きベクトルの分布に基づいて、例えば、その領域内で最も多い動きベクトル、または、その領域内の動きベクトルの平均値などを、その領域内の動きベクトルとする処理を行うことにより、動きベクトルの検出精度を向上させることができる。また、最終判定処理において、各種の評価関数などを用いて、動きベクトルの検出精度を向上させるようにしてもよい。
また、以上の説明では、主にフレーム間の動きベクトルを検出する例について説明したが、本発明の実施の形態においては、フィールド間の動きベクトルを検出することも可能である。
なお、本発明は、例えば、各種の撮像装置に適用することができる。
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるし、ソフトウエアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
図40は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するパーソナルコンピュータ700の構成の例を示すブロック図である。CPU(Central Processing Unit)701は、ROM(Read Only Memory)702、または記録部708に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM(Random Access Memory)703には、CPU701が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。これらのCPU701、ROM702、およびRAM703は、バス704により相互に接続されている。
CPU701にはまた、バス704を介して入出力インタフェース705が接続されている。入出力インタフェース705には、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部706、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部707が接続されている。CPU701は、入力部706から入力される指令に対応して各種の処理を実行する。そして、CPU701は、処理の結果を出力部707に出力する。
入出力インタフェース705に接続されている記録部708は、例えばハードディスクからなり、CPU701が実行するプログラムや各種のデータを記憶する。通信部709は、インターネットやローカルエリアネットワークなどのネットワークを介して外部の装置と通信する。
また、通信部709を介してプログラムを取得し、記録部708に記憶してもよい。
入出力インタフェース705に接続されているドライブ710は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア711が装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されているプログラムやデータなどを取得する。取得されたプログラムやデータは、必要に応じて記録部708に転送され、記憶される。
コンピュータにインストールされ、コンピュータによって実行可能な状態とされるプログラムを格納するプログラム記録媒体は、図40に示すように、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリなどよりなるパッケージメディアであるリムーバブルメディア711、または、プログラムが一時的もしくは永続的に格納されるROM702や、記録部708を構成するハードディスクなどにより構成される。プログラム記録媒体へのプログラムの格納は、必要に応じてルータ、モデムなどのインタフェースである通信部709を介して、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の通信媒体を利用して行われる。
なお、本明細書において、プログラム記録媒体に格納されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
さらに、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
従来のイメージセンサの画素の配列を示す図である。 従来のCMOSイメージセンサの1画素あたりの等価回路を示す回路図である。 タップを複数のフレームから抽出する場合の例を示す図である。 タップを複数のフレームから抽出する場合の他の例を示す図である。 タップを複数のフレームから抽出する場合のさらに他の例を示す図である。 基準画素の動きベクトルに基づいて、タップの位置を移動させる例を説明するための図である。 従来のクラス分類適応処理を用いた撮像装置の機能的構成を示す図である。 本発明を適用した撮像装置の一実施の形態の構成を示すブロック図である。 図8のイメージセンサの画素の配列の例を示す図である。 図8のイメージセンサの1画素内のフォトダイオードの配置の例を示す図である。 図8のイメージセンサの1画素あたりの等価回路の構成の例を示す回路図である。 図11の動きベクトル信号生成回路の機能的構成を示すブロック図である。 図12の差分回路の構成の例を示す回路図である。 図12の比較回路の構成の例を示す回路図である。 図14の比較回路の動作を説明するための図である。 図12の加算回路の構成の例を示す回路図である。 図12の絶対値回路の構成の例を示す回路図である。 図8のタップ抽出部の機能的構成を示すブロック図である。 図18のタップ抽出回路により抽出されるタップの例を示す図である。 図8の撮像装置により実行される撮像処理を説明するためのフローチャートである。 図20のステップS2の動きベクトル信号生成処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 図20のステップS3の予測タップ抽出処理およびステップS4のクラスタップ抽出処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 図22のステップS5の動きベクトル検出処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 学習装置の機能的構成を示すブロック図である。 図24の学習装置により実行される学習処理を説明するためのフローチャートである。 動きベクトル信号生成回路の第2の実施の形態の構成を示すブロック図である。 図20のステップS2の動きベクトル信号生成処理の第2の実施の形態の詳細を説明するためのフローチャートである。 図22のステップS5の動きベクトル検出処理の第2の実施の形態の詳細を説明するためのフローチャートである。 本発明を適用した撮像装置の第2の実施の形態の構成を示すブロック図である。 図29のイメージセンサの1画素あたりの等価回路の構成を示す回路図である。 図30の動きベクトル信号生成回路の機能的構成を示すブロック図である。 図29のタップ抽出部の機能的構成を示すブロック図である。 図29の撮像装置により実行される撮像処理を説明するためのフローチャートである。 図33のステップS402の動きベクトル信号生成処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 図33のステップS403の最終判定処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 図33のステップS404の予測タップ抽出処理およびステップS405のクラスタップ抽出処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 イメージセンサの1画素内のフォトダイオードの配置の他の例を示す図である。 イメージセンサの1画素内のフォトダイオードの配置のさらに他の例を示す図である。 イメージセンサの1画素内のフォトダイオードの配置のさらに他の例を示す図である。 パーソナルコンピュータの構成の例を示すブロック図である。
符号の説明
101 撮像装置, 111 イメージセンサ, 112 画像処理部, 121,122 タップ抽出部, 124 クラス分類部, 125 係数メモリ, 126 予測演算部, 141,142 フォトダイオード, 150 等価回路, 151,152 信号検出回路, 153 動きベクトル信号生成回路, 154 MOSFET, 171乃至173 MOSFET, 181乃至183 MOSFET, 201 差分回路, 202 比較回路, 203 遅延回路, 204 加算回路, 205 絶対値演算回路, 206 選択回路, 207 D/Aコンバータ, 301,302 フレーム遅延回路, 303 タップ抽出回路, 304 選択回路, 311 ベクトル検出回路, 312 タップ選択回路, 351 タップ, 451 遅延回路, 452 差分回路, 453 絶対値演算回路, 454 比較回路, 455 選択回路, 456 D/Aコンバータ, 501 撮像装置, 511 イメージセンサ, 512 画像処理部, 521 最終判定部, 522,523 タップ抽出部, 530 等価回路, 531 動きベクトル信号生成回路, 541 D/Aコンバータ, 561 選択回路, 601,602,611,612,621,622 フォトセンサ

Claims (18)

  1. 複数の画素を有するイメージセンサにおいて、
    1つの画素値を表す信号を出力する単位である1つの画素内に、
    前記画素の受光面の中央に配置され、入射する光量を検出する第1の検出手段と、
    前記受光面において、前記第1の検出手段の周囲に配置され、入射する光量を検出する複数の第2の検出手段と、
    前記第1の検出手段により検出された光量を示す値である中心値、および、複数の前記第2の検出手段により検出された光量を示す値である複数の周辺値に基づいて、前記画素における動きベクトルの検出に用いる動きベクトル信号を生成する信号生成手段と
    を備えるイメージセンサ。
  2. 前記信号生成手段は、第1の時刻における前記中心値と、前記第1の時刻から前記イメージセンサの撮像間隔のn分の1の時間分前の第2の時刻における前記中心値との差分である時間差分値、前記第1の検出手段を中心とする第1の方向に位置する2つの前記第2の検出手段により前記第1の時刻において検出された前記周辺値の差分である第1の空間差分値、および、前記第1の方向と直交し、前記第1の検出手段を中心とする第2の方向に位置する2つの前記第2の検出手段により前記第1の時刻において検出された前記周辺値の差分である第2の空間差分値を検出するとともに、前記第1の検出手段の位置を原点とし、前記原点を中心とする前記第1の方向であるx軸方向および前記第2の方向であるy軸方向の互いに直交する2軸からなる座標系において、前記第2の時刻と前記第1の時刻の間における前記画素の動きベクトルの候補として予め設定されているm個の候補ベクトルを(xi,yi)(ただし、i=1乃至m)とした場合、xi×第1の空間差分値+yi×第2の空間差分値+時間差分値により計算されるm個の判定値、および、前記時間差分値に基づいて、前記動きベクトル信号を生成する
    請求項1に記載のイメージセンサ。
  3. 前記信号生成手段は、前記判定値の絶対値のうち最小となるものを検出するために前記判定値の絶対値を比較した結果、および、前記時間差分値を所定の閾値と比較した結果を示す信号を前記動きベクトル信号として生成する
    請求項2に記載のイメージセンサ。
  4. 前記信号生成手段は、第1の時刻における前記中心値と、前記第1の時刻から前記イメージセンサの撮像間隔のn分の1の時間分前の第2の時刻における前記中心値との差分である時間差分値、および、前記第2の時刻における前記中心値と前記第1の時刻における前記周辺値のそれぞれとの差分である複数の時空間差分値に基づいて、前記動きベクトル信号を生成する
    請求項1に記載のイメージセンサ。
  5. 前記信号生成手段は、前記時間差分値の絶対値および前記時空間差分値の絶対値のうち最小となるものを検出するために前記時間差分値の絶対値および前記時空間差分値の絶対値を比較した結果を示す信号を動きベクトル信号として生成する
    請求項4に記載のイメージセンサ。
  6. 前記信号生成手段は、前記時間差分値の絶対値および前記時空間差分値の絶対値のうち最小となるものを検出するために前記時間差分値の絶対値および前記時空間差分値の絶対値を比較した結果、および、前記時間差分値の絶対値および前記時空間差分値の絶対値の最小値を所定の閾値と比較した結果を示す信号を動きベクトル信号として生成する
    請求項4に記載のイメージセンサ。
  7. 複数の画素を有するイメージセンサの信号処理方法において、
    1つの画素値を表す信号を出力する単位である1つの画素の受光面の中央に配置される第1の検出部、および、前記受光面において、前記第1の検出部の周囲に配置された複数の第2の検出部により、入射する光量を検出し、
    前記第1の検出部により検出された光量を示す値である中心値、および、複数の前記第2の検出部により検出された光量を示す値である複数の周辺値に基づいて、前記画素における動きベクトルの検出に用いる動きベクトル信号を生成する
    ステップを含む信号処理方法。
  8. 複数の画素を有するイメージセンサのプログラムにおいて、
    1つの画素値を表す信号を出力する単位である1つの画素の受光面の中央に配置される第1の検出部により検出された光量を示す値である中心値、および、前記受光面において、前記第1の検出部の周囲に配置された複数の第2の検出部により検出された光量を示す値である複数の周辺値に基づいて、前記画素における動きベクトルの検出に用いる動きベクトル信号を生成する
    ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
  9. 1つの画素値を表す信号を出力する単位である1つの画素内に、
    前記画素の受光面の中央に配置され、入射する光量を検出する第1の検出手段と、
    前記受光面において、前記第1の検出手段の周囲に配置され、入射する光量を検出する複数の第2の検出手段と、
    前記第1の検出手段により検出された光量を示す値である中心値、および、複数の前記第2の検出手段により検出された光量を示す値である複数の周辺値に基づいて、前記画素における動きベクトルの検出に用いる動きベクトル信号を生成する信号生成手段と
    を備える複数の画素で構成されるイメージセンサと、
    前記動きベクトル信号に基づいて、各画素の動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と
    を備える撮像装置。
  10. 前記信号生成手段は、第1の時刻における前記中心値と、前記第1の時刻から前記イメージセンサの撮像間隔のn分の1の時間分前の第2の時刻における前記中心値との差分である時間差分値、前記第1の検出手段を中心とする第1の方向に位置する2つの前記第2の検出手段により前記第1の時刻において検出された前記周辺値の差分である第1の空間差分値、および、前記第1の方向と直交し、前記第1の検出手段を中心とする第2の方向に位置する2つの前記第2の検出手段により前記第1の時刻において検出された前記周辺値の差分である第2の空間差分値を検出するとともに、前記第1の検出手段の位置を原点とし、前記第1の方向をx軸方向、および、前記第2の方向をy軸方向とする座標系において、前記第2の時刻と前記第1の時刻の間における前記画素の動きベクトルの候補として予め設定されているm個の候補ベクトルを(xi,yi)(ただし、i=1乃至m)とした場合、xi×第1の空間差分値+yi×第2の空間差分値+時間差分値により計算されるm個の判定値、および、前記時間差分値に基づいて、前記動きベクトル信号を生成し、
    前記動きベクトル検出手段は、前記時間差分値が所定の閾値以上である場合、前記判定値が最小となる前記候補ベクトルをn倍したベクトルをその前記画素の前記動きベクトルとして検出し、前記時間差分値が前記閾値より小さい場合、その前記画素の前記動きベクトルの大きさを0とする
    請求項9に記載の撮像装置。
  11. 前記信号生成手段は、前記判定値の絶対値のうち最小となるものを検出するために前記判定値の絶対値を比較した結果、および、前記時間差分値を所定の閾値と比較した結果を示す信号を前記動きベクトル信号として生成する
    請求項10に記載の撮像装置。
  12. 前記信号生成手段は、第1の時刻における前記中心値と、前記第1の時刻から前記イメージセンサの撮像間隔のn分の1の時間分前の第2の時刻における前記中心値との差分である時間差分値、および、前記第2の時刻における前記中心値と前記第1の時刻における前記周辺値のそれぞれとの差分である複数の時空間差分値に基づいて、前記動きベクトル信号を生成し、
    前記動きベクトル検出手段は、前記時間差分値および前記時空間差分値のうち前記時空間差分値が最小となる場合、前記第1の検出手段の位置を基準として、前記時空間差分値が最小となる前記第2の検出手段の位置に向かうベクトルをn倍したベクトルをその前記画素の前記動きベクトルとして検出し、前記時間差分値および前記時空間差分値のうち前記時間差分値が最小となる場合、その前記画素の前記動きベクトルの大きさを0とする
    請求項9に記載の撮像装置。
  13. 前記信号生成手段は、前記時間差分値の絶対値および前記時空間差分値の絶対値のうち最小となるものを検出するために前記時間差分値の絶対値および前記時空間差分値の絶対値を比較した結果を示す信号を動きベクトル信号として生成する
    請求項12に記載の撮像装置。
  14. 前記動きベクトル検出手段は、さらに、前記時間差分値の絶対値および前記時空間差分値の絶対値の最小値が所定の閾値より大きい場合、その前記画素の前記動きベクトルの大きさを0とする
    請求項12に記載の撮像装置。
  15. 前記信号生成手段は、前記時間差分値の絶対値および前記時空間差分値の絶対値のうち最小となるものを検出するために前記時間差分値の絶対値および前記時空間差分値の絶対値を比較した結果、および、前記時間差分値の絶対値および前記時空間差分値の絶対値の最小値を前記閾値と比較した結果を示す信号を動きベクトル信号として生成する
    請求項14に記載の撮像装置。
  16. 前記イメージセンサにより撮像された第1の画像より高画質の第2の画像の注目画素を予測するのに用いる複数の画素を、前記注目画素の動きベクトルに基づいて、前記注目画素が属する画像を含む複数の前記第1の画像から予測タップとして抽出する予測タップ抽出手段と、
    前記注目画素を複数のクラスのうちのいずれかのクラスにクラス分けするクラス分類に用いる複数の画素を、前記注目画素の動きベクトルに基づいて、前記注目画素が属する画像を含む複数の前記第1の画像からクラスタップとして抽出するクラスタップ抽出手段と、
    前記クラスタップに基づいて、前記注目画素のクラス分類を行うクラス分類手段と、
    学習によりあらかじめ求められた、複数のクラスそれぞれに対応する係数の中から、前記注目画素のクラスに対応する係数を供給する係数供給手段と、
    前記注目画素のクラスに対応する係数と、前記予測タップとを用いた予測演算により、前記注目画素を求める演算手段と
    をさらに備える請求項9に記載の撮像装置。
  17. 複数の画素で構成されるイメージセンサを有する撮像装置の画像処理方法において、
    1つの画素値を表す信号を出力する単位である1つの画素の受光面の中央に配置される第1の検出部、および、前記受光面において、前記第1の検出部の周囲に配置された複数の第2の検出部により、入射する光量を検出し、
    前記第1の検出部により検出された光量を示す値である中心値、および、複数の前記第2の検出部により検出された光量を示す値である複数の周辺値に基づいて、前記画素における動きベクトルの検出に用いる動きベクトル信号を生成し、
    前記動きベクトル信号に基づいて、各画素の動きベクトルを検出する
    ステップを含む画像処理方法。
  18. 複数の画素で構成されるイメージセンサを有する撮像装置のプログラムにおいて、
    1つの画素値を表す信号を出力する単位である1つの画素の受光面の中央に配置される第1の検出部により検出された光量を示す値である中心値、および、前記受光面において、前記第1の検出部の周囲に配置された複数の第2の検出部により検出された光量を示す値である複数の周辺値に基づいて、前記画素における動きベクトルの検出に用いる動きベクトル信号を生成し、
    前記動きベクトル信号に基づいて、各画素の動きベクトルを検出する
    ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
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GB2575137A (en) * 2018-06-25 2020-01-01 Univ Guangdong Technology An image sensor and an image dynamic information processing method

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