JP2007234904A - 熱拡散板およびその熱拡散板を使用した放熱構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】発熱体から供給される熱を、熱拡散板に均一かつ効率よく熱拡散させることのできる熱拡散板、およびその熱拡散板を使用した放熱構造を提供する。
【解決手段】熱伝導率の高い金属で構成されている薄板状の熱拡散板1は中空部2を有しており、該中空部2には金属よりも熱伝導の高いカーボンナノファイバーが隙間なく密な状態で入っている。このため、発熱体から供給される熱は、カーボンナノファイバーにより垂直方向、水平方向共に急激に拡散され、熱拡散板全体に均一に熱伝達を行うことが可能である。
【選択図】図2
【解決手段】熱伝導率の高い金属で構成されている薄板状の熱拡散板1は中空部2を有しており、該中空部2には金属よりも熱伝導の高いカーボンナノファイバーが隙間なく密な状態で入っている。このため、発熱体から供給される熱は、カーボンナノファイバーにより垂直方向、水平方向共に急激に拡散され、熱拡散板全体に均一に熱伝達を行うことが可能である。
【選択図】図2
Description
この発明は、中央演算処理装置(CPU)などの電子素子を冷却するため、電子素子から供給される大きな熱量を、放熱手段の受熱面に均一かつ効率的に拡散伝熱させる熱拡散板およびその熱拡散板を使用した放熱構造に関するものである。
最近では、CPUなどの電子素子の高速化、大容量化によってその発熱量が多くなってきており、それに伴って温度上昇による誤動作や破損などを回避するために、より効果的に放熱・冷却することが求められるようになってきている。そして、パソコン等の各種電気機器やその他の機器に搭載されている半導体素子等の冷却方法として、その機器にファンを取り付け、機器筐体内の空気を冷却する方式や、その冷却すべき半導体素子に冷却体を取り付けたりする方法等が知られている。
半導体素子に冷却体を取り付けることで冷却する場合、概ね半導体素子はサイズ的に小さいので、半導体素子に直接、ヒートパイプ、ベーパーチャンバーを取り付けず、一旦、熱拡散板に熱を拡散させてから、その熱拡散板に取り付けたヒートパイプ、ベーパーチャンバーから放熱させる形態が有力である。
具体的には、半導体素子に熱拡散板を接触させ、更にその熱拡散板にヒートパイプ、ベーパーチャンバーを取り付ける。冷却すべき半導体素子の発する熱は、概ね熱拡散板に移動し、そこからヒートパイプ、ベーパーチャンバーを経て放熱される。
半導体素子に取り付ける熱拡散板は、熱を広げる意味で、ヒートスプレッダーと呼ばれることもある。ヒートスプレッダーは高い熱伝導率を有するほど、熱抵抗が減少し、一般には熱伝導性の良い銅、アルミニウムによるのものが知られている。
しかし、ヒートスプレッダーは発熱体を取り付けると、垂直方向に対して45度以内の方向に熱拡散することが知られている。このため、ヒートスプレッダーの端部付近では熱拡散は充分に行われず、ヒートスプレッダー全体としての放熱効果が減少する。
一方、プレートに用いる材質については更に高い熱伝導率を用いて熱抵抗を減少させ、放熱効果を向上させる発明が提案されている。その一例が銅の熱伝導率の2.5倍程度のグラファイトの表面に金属を蒸着により薄膜化させた発明であり、特許文献1に記載されている。
特開2001ー177024号公報
上述した従来のプレートは、図8に示すように中心層51にグラファイトが使用され、その周囲は金属薄膜52で形成されている。前記金属薄膜は、プラズマイオン化学蒸着法またはプラズマイオン物理蒸着法により形成される。しかし、上記のグラファイトは垂直方向の熱伝導率は高いが、水平方向の熱伝導率が低いため、プレートの端部に有効に熱が伝わらない可能性があった。また、グラファイトは強度が弱いため、10μm以下の金属薄膜では衝撃等を吸収しきれず、プレート内部のグラファイトが破壊される可能性があった。
ここで、プレート内部のグラファイトの破壊を防止するため、図9には、図8に記すプレートの周囲にさらに100μmを超えない程度の厚さの金属層53を形成したプレートが開示されている。しかし、前記金属層は銅やニッケル等からなり、グラファイトに比べて熱抵抗が増大するため、図10に示すように、該プレートの下部に発熱体を取り付け、該プレートの上部に放熱フィン群を取り付けた熱拡散用複合プレート55において、発熱体54から受ける熱が金属層の下部から中心層まで移動し、又は前記熱が中心層から金属層の上部を経由して放熱フィン群まで移動する際の熱抵抗が大きく、熱伝導率の向上が十分に図れない可能性があった。
このため、プレートの中心層に使用する材質については、熱伝導率が高く、かつ強い強度を有するカーボンナノチューブ等が考えられる。しかし、カーボンナノチューブは粉体であり、例えば熱拡散板の内部に接着剤等を用いて塗布した場合には、カーボンナノチューブは容易に剥がれ、放熱特性に影響が出る可能性がある。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、無垢の銅板よりも高い熱伝導率の熱拡散板およびこれを利用した放熱構造を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、発熱体から発生する熱を熱放熱板に伝達するとともに、熱放熱板から放散させる発熱体用冷却器において、熱伝導率が良い金属からなる容器の中にカーボンナノチューブを充填して封入してなることを特徴としている。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の発明において、前記金属が銅の薄板であることを特徴としている。
また、請求項3の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記容器の内部の上下面を連結する支柱が前記容器の内部に設けられていることを特徴としている。
また、請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の発明において、前記熱拡散板が発熱体とヒートシンクの間に介在されていることを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の発明において、前記熱拡散板が発熱体を収容したケースの内面全体に貼り付けられていることを特徴とする。
したがって請求項1の発明では、熱拡散板の内部にカーボンナノチューブが充填されているため、熱拡散板に対して垂直方向だけでなく、水平方向にも熱拡散の良い熱拡散板を提供することができる。
また、請求項2の発明では、薄い銅板の間にカーボンナノチューブを充填しているので、カーボンナノチューブにより、熱拡散板に対して垂直方向、水平方向に移動した熱が熱拡散板の上面全体に有効に熱拡散される熱拡散板を提供することができる。また、銅板を薄くすることにより、軽量化された熱拡散板を提供することができる。
また、請求項3の発明では、銅板の上下面を連結する支柱が容器の内部に設けられているため、垂直方向に変形しない熱拡散板を提供することができる。
また、請求項4の発明では、発熱体に対して大きく、直接取り付けることが容易でないヒートシンクについても熱拡散板に取り付けることにより、放熱を容易にすることができる。
また、請求項5の発明では、該熱拡散板が水平方向に優れた熱伝導性を有しているため発熱体から生じた熱が熱拡散板全体に均等に伝わり、また、該熱拡散板は垂直方向にも優れた熱伝導性を有しているため、発熱体を収容したケース全体に熱が均一に伝わり、ケースの外部に容易に放熱することができる。
以下、本発明を実施した最良の形態について説明する。この発明における熱拡散板1は図1に示すように上下方向に薄い板状に形成されており、該熱拡散板1は、図2に示すように直方体の中空部2を有するように形成されている。また、熱拡散板1は薄い方が熱抵抗が小さくなり、放熱特性が向上するため、該熱拡散板1の高さは1ミリメートル以下が望ましい。該熱拡散板1には中空部2と繋がっている孔3が設けられている。この孔から、粉体のカーボンナノチューブが中空部2に、密にして空間をなくすように入り込み、密封して封入することにより、カーボンナノチューブは該中空部2の中に充満させることができる。
ここで、粉体のカーボンナノチューブを中空体2に入れる孔3は、筒状となっている凸部が金属層の外周部に形成され、凸部の筒状部が中空部2と繋がっているものでもよい。要は、熱拡散板の外部からカーボンナノチューブを隙間なく密に入れることができるような構造となっていればよい。また、中空部2に充満させる材質は、カーボンナノチューブに限らず、金属層の材質よりも熱伝導率の高い材質であればよい。例えば、熱伝導率が1000W/m・Kである単層カーボンナノチューブ、熱伝導率が1800W/m・Kであるカーボンナノファイバーでもよい。
カーボンナノチューブの下部には、CPU等の発熱体24が取り付けられる。発熱体24から生じた熱は、熱伝導により金属層の下部6に拡散される。金属層の下部6に拡散された熱は、カーボンナノチューブが充満されている中空部2に拡散される。ここで、熱伝導率は銅が400W/m・Kであるところ、カーボンナノチューブは熱伝導率が3000W/m・Kと高いため、熱が急速に拡散される。そして、カーボンナノチューブ全面で水平方向、垂直方向に急速に拡散された熱は、金属層の上部7に全体的に拡散され、金属層の上部から放熱される。
実施例としては、図3に示すように、ヒートシンク11が金属層の上部7と接触するように設けられるものがある。これにより、CPU等の発熱体24から生じた熱が金属層の上部7を経由してヒートシンク11に伝わる。該ヒートシンク11は、図示しないファンで送風されることにより、ヒートシンク11に伝導されている熱が効率よく放熱される。
また、図4に示すようにヒートパイプの蒸発部21が熱拡散板1と接触し、該ヒートパイプの凝縮部22が図示しないヒートシンクと接触する構造とすることも可能である。これにより、CPU等の発熱体24から生じた熱が熱拡散板1に伝わり、熱拡散板1からヒートパイプの蒸発部21の内部にある作動流体に伝わる。該ヒートパイプ内は脱気されており、作動流体には水などの凝縮性の流体が用いられている。ヒートパイプの蒸発部21にある作動流体は、熱拡散板1から熱を受け、蒸発して凝縮部22へ移動する。そして、蒸発した作動流体は凝縮部22に移動し、凝縮部22で接触している図示しないヒートシンクに熱を受け渡して凝縮し、蒸発部へ還流される。ここで、図示しないヒートシンクは、装置の外部に設けることができるため、回路基板等に取り付けられているCPU等の発熱体24から生じる熱が装置の外部で放熱され、装置内部の温度上昇を抑えることができる。
さらに、図5に示すように、ケース23の内部全体に接触し、ケース23の内部全体を覆うように熱拡散板1を設け、熱拡散板の内側と接触するように発熱体24を取り付けることも可能である。このような構造とすることにより、発熱体24から生じる熱が熱拡散板1で均一となるため、ケース23の内部全体に均一に熱が伝わり、放熱しやすくなる。
さらにまた、図6に示すように、中空部2は直方体でなく、下側の面が小さく、上側の面が大きい垂直方向の断面図が台形となるようにしてもよい。このようにしても、熱拡散の方向が45度であることから有効に熱拡散が行われ、密になるように充満させるカーボンナノチューブを少なくすることができる。
また、図7に示すように、該熱拡散板1は、中空部2の内部に支柱8が複数個設けられ、該柱は、金属層の下部6と前記支柱8の下面9が接触し、金属層の上部7と前記柱の上面10が接触するように設けられていても良い。ここで、柱の形状は円柱、四角柱を問わず柱状であればよい。当該柱により薄い板状の熱拡散板1が上下方向に変形しにくくなり、強度が増す。
また、金属層や柱の材質は熱伝導率の良いものであれば良く、例えばアルミニウムでも良い。この場合、アルミニウムは銅よりも質量が軽いため、全体として軽量化が図れる。
1…熱拡散板、 2…中空部、 3…孔、 6…下部、 7…上部、 8…支柱、 9…下面、 10…上面、 11…ヒートシンク、 21…蒸発部、 22…凝縮部、 23…ケース、 24,54…発熱体、 51…中心層、 52,53…金属層、 55…熱拡散用複合プレート。
Claims (5)
- 発熱体から発生する熱を面方向に拡散させる熱拡散板において、
熱伝導率が高い金属板からなる容器の中にカーボンナノチューブを充填して封入してなる熱拡散板。 - 前記金属板が銅製の薄板であることを特徴とする請求項1に記載の熱拡散板。
- 前記容器の内部の上下面を連結する支柱が前記容器の内部に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の熱拡散板。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の前記熱拡散板が発熱体とヒートシンクの間に介在されていることを特徴とする放熱構造。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の前記熱拡散板が発熱体を収容したケースの内面全体に貼り付けられていることを特徴とする放熱構造。
Priority Applications (1)
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JP2006055362A JP2007234904A (ja) | 2006-03-01 | 2006-03-01 | 熱拡散板およびその熱拡散板を使用した放熱構造 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101409382B1 (ko) * | 2012-08-23 | 2014-06-20 | 아주대학교산학협력단 | 방열과 단열 효과를 동시 구현 가능한 전자 기기의 케이스 벽체 |
CN107479308A (zh) * | 2017-09-26 | 2017-12-15 | 中国科学院理化技术研究所 | 一种dmd散热装置 |
CN114083841A (zh) * | 2021-12-16 | 2022-02-25 | 成都四威高科技产业园有限公司 | 一种高导热石墨膜均温板及其制备方法 |
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