JP2007233824A - Rfidタグ装置 - Google Patents

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光雄 宝田
Nobuo Iida
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Abstract


【課題】 RFIDタグ装置において、外部アンテナを近接させなくとも実用的な誘起電力を確保することができるようにする。
【解決手段】 ケース1内にはRFIDタグ本体3および磁性体シート5を収納する。RFIDタグ本体3はループ状のアンテナ13とこのアンテナ13に接続されたICチップ15とを有しシート状に形成されている。磁性体シート5はRFIDタグ本体3と金属部材との間に介在される。RFIDタグ本体3と磁性体シート5との間には粘着性シート(非磁性体層)17を配置し、RFIDタグ本体3を磁性体シート5から非磁性層を介して浮かせる。
【選択図】 図2

Description

本発明はRFIDタグ装置に係り、特に、種々の製造ラインにおいて金属ジグその他の金属部材に貼り付けられるRFIDタグ装置の改良に関する。
従来、この種のRFIDタグ装置としては、例えば図4に示すように、扁平なカップ状の非磁性体ケース1内に、絶縁性シートにループ状のアンテナとこのアンテナに接続されたICチップとを搭載したRFIDタグ本体3と、磁性体粉末を混入した磁性体シート5とを重ね、この磁性体シート5上に非磁性体合成樹脂7を充填してなり、金属部材9に合成樹脂7側を当接するように貼り付けて使用される構成が知られている。RFIDタグ装置としては特開2005−208828号公報(特許文献1)がある。
このようなRFIDタグ装置は、外部のアンテナANTから例えば13.56MHzの微弱電波に乗せて管理ID番号、データ名、管理内容等のデータが発射されると、これを受信して種々のデータをそのICチップに格納するととともに、外部からの読出し指示があると、データを微弱電波に乗せて発射する機能を有している。
そのため、例えば製造ラインにおいて、RFIDタグ装置を金属部材9に貼り付けて使用すれば、金属部材9の位置を判別したり、当該金属部材9がどのようなものか判別可能となり、製造中の管理が容易となる利点がある。
特開2005−208828号公報
しかしながら、上述したRFIDタグ装置では、外部のアンテナANTから微弱電波が発射されると、その電波(磁束)がRFIDタグ本体3に内蔵されたアンテナを通って電力を誘起するが、外部アンテナANTから見てRFIDタグ本体3の裏面側に磁性体シート5が配置されているので、外来電波(磁束)が磁性体シート5に集中して金属部材9での渦電流損が減少し、外部アンテナANTを近接させなくとも、内蔵アンテナにおける実用的な誘起電力を確保できると考えられるが、実際には、それほど誘起電力が増大せず、外部アンテナANTを近づけないと実用的な起電力を確保し難く、データの確実な伝送を確保する観点から改良の余地がある。
本発明はそのような課題を解決するためになされたもので、外部アンテナをある程度離しても実用的な誘起電力を確保することが容易で、構成の簡単なRFIDタグ装置の提供を目的とする。
本発明によるRFIDタグ装置は、ループ状のアンテナとこのアンテナに接続されたICチップとを有しシート状に形成され金属性部材に固定されるRFIDタグ本体と、これらのRFIDタグ本体と金属部材との間に介在された磁性体層とを具備し、そのRFIDタグ本体と磁性体層との間に非磁性体層を形成してなるものである。
そして、本発明では、その非磁性体層として非磁性体シートで形成する構成も可能である。
また、本発明では、その非磁性体シートとして上記RFIDタグ本体を磁性体層に止着する接着層とする構成も可能である。
さらに、本発明では、その非磁性体シートとして両面粘着性シートを用いる構成も可能である。
そのような本発明に係るRFIDタグ装置によれば、ループ状のアンテナとこのアンテナに接続されたICチップとを有しシート状に形成され金属性部材に固定されるRFIDタグ本体を形成し、これらのRFIDタグ本体と金属部材との間に磁性体層を介在させるとともに、それらRFIDタグ本体と磁性体層との間に非磁性体層を形成したから、外部アンテナをある程度離しても、ループ状のアンテナにおける実用的な誘起電力を確保することが容易である。
そして、その非磁性体層として非磁性体シートで形成する構成では、起電力のばらつきを小さく抑えて均一な起電力を得ることができる。
また、その非磁性体シートとして上記RFIDタグ本体を磁性体層に止着する接着層とする構成では、組み立てが簡単である。
さらに、その非磁性体シートとして両面粘着性シートを用いる構成では、より一層組み立てが簡単である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、従来例と共通する部分には同一の符号を付す。
図1および図2は、本発明に係るRFIDタグ装置の実施の形態を示す概略断面図および概略分解斜視図である。
図1および図2において、ケース1は、絶縁性にして非磁性体合成樹脂から扁平なカップ状に成形されてなり、内底部からRFIDタグ本体3および磁性体シート5が積層するように配置されている。
RFIDタグ本体3は、図2に示すように、例えば厚さ0.2〜0.5mmで数cm角の非磁性体絶縁シート11上に極細の導電帯をループ状に所定回数巻くように形成されたアンテナ13と、このアンテナ13の両端に電気的に接続されシート11上に止着されたICチップ15とを搭載して形成された従来公知のものである。
図2では分かり易くするために、アンテナ13およびICチップ15が見えるように図示したが、実際には裏に隠れて見えない。
RFIDタグ本体3は、外部のアンテナANTから発射された短波帯電波例えば13.56MHzの微弱電波がアンテナ13を通ったとき、このアンテナ13に誘起された誘起電力を駆動電源として動作し、その微弱電波に乗せて送信された管理ID番号、データ名、管理内容等のデータをそのICチップ15内に格納するとともに、外部からの読出し指示があると、それらデータを読み出し、微弱電波に乗せて発射する従来公知の機能を有している。
磁性体シート5は、絶縁性樹脂シートに磁性体粉末を混入して成形されてなり、RFIDタグ本体3のシート11と同じ外形形状を有し、これに外形を合わせた絶縁性非磁性体の粘着性シート17によってRFIDタグ本体3に止着されている。
例えば、シート11又は磁性体シート5の一方に、厚さ(t)を2mm程度にした両面粘着性シート17を貼り付けた上から、他方を貼り付ければ簡単に作ることができる。なお、両面粘着性シート17は、市販のものを厚さ2mm程度になるよう2〜3層に重ねると良い。
そのため、RFIDタグ本体3と磁性体シート5との間には、粘着性シート17が介在して非磁性体層が形成されている。換言すれば、RFIDタグ本体3は、粘着性シート17によって磁性体シート5に対して絶縁性の非磁性体層を介して浮かされた状態で配置されている。
ケース1には、RFIDタグ本体3および磁性体シート5の配置された上から非磁性体の絶縁性合成樹脂7が充填封止されており、ケース1すなわちRFIDタグ本体3が、その合成樹脂7側を金属ジグ等の金属部材9に当接するように、公知の手法によって固定されている。なお、絶縁性合成樹脂7は必須ではない。
このような構成のRFIDタグ装置では、上述したように、外部のアンテナANTから微弱電波が発射されると、その電波(磁束)がアンテナ13を通って電力を誘起するが、外部アンテナANTから見てRFIDタグ本体3の裏面側に磁性体シート5が配置されているので、その電波(磁束)が磁性体シート5に集中し易い。
しかも、RFIDタグ本体3に磁性体シート5が配置されているから、アンテナ13とICチップ15で形成される共振周波数が設計値からずれて大きく変動し易いが、磁性体シート5との間に粘着性シート(非磁性体層)17が形成されているので、アンテナ13とICチップ15で形成される共振周波数が所望の設計値に近くなり、外部アンテナANTをあまり近接させずにある程度離してもアンテナ13での誘起電力を実用的レベルにすることができる。
このように、本発明に係るRFIDタグ装置では、ループ状のアンテナ13とこのアンテナ13に接続されたICチップ15とを有しシート状に形成され金属部材9に固定されるRFIDタグ本体3と、これらのRFIDタグ本体3と金属部材9との間に介在された磁性体シート5とを具備し、そのRFIDタグ本体3と磁性体シート5との間に粘着性シート17を配置し、RFIDタグ本体3を磁性体シート5から非磁性体層を介して浮かしてなるので、外部アンテナANTをある程度離してもアンテナ13での実用的な誘起電力を確保することが容易となるうえ、構成も簡単である。
本発明者の実験によれば、従来構成においてRFIDタグ本体3のアンテナ13に約3.5Vの誘起電圧が発生していた場合、同じ形状で本発明の構成によれば、RFIDタグ本体3を磁性体シート5から非磁性体層を介して2mm浮かせると、同じ3.5Vの誘起電圧を得るのに、外部アンテナANTを27mm離すことが可能になることが分かった。従来構成では14mm程度であったので、約2倍程度離せることが分かった。
もっとも、磁性体シート5を極めて薄く形成すれば、必ずしもRFIDタグ本体3と磁性体シート5の間に非磁性層を介して浮かせなくとも、RFIDタグ本体3のシート11の存在によって外部アンテナANTをある程度離すことが可能であるかもしれないが、極めて薄い磁性体シート5は高価であって扱い難い。
これに対して、RFIDタグ本体3と磁性体シート5の間に形成する非磁性層は、安価な両面粘着性シート17を貼り付けるだけで可能であり、所望の間隔を得るためにその積層枚数を簡単に調整すれば良く、安価かつ生産効率が良好である。
そして、粘着性シート17によってRFIDタグ本体3を磁性体シート5から非磁性的に浮かせるから、RFIDタグ本体3を磁性体シート5から均一に浮かせることが可能で、誘起電力にばらつきが少ない。
また、RFIDタグ本体3と磁性体シート5とを粘着性シート17で止着してなるから、粘着性シート17を介してRFIDタグ本体3と磁性体シート5とを重ねるだけで、RFIDタグ本体3と磁性体シート5との間に非磁性体層の形成が容易となり、組み立てが簡単である。
上述した本発明に用いる磁性体シート5は、RFIDタグ本体3の外形形状と同形状のシート状に形成する構成であったが、本発明ではこれに限定されない。
例えば、図3A、Bに示すように、そのループ状のアンテナ13に合わせたリング板状の磁性体シート21、23を用いる構成も可能であり、方形の枠型に限らず、円形や楕円形の枠型に形成可能である。ケース1やRFIDタグ本体3の形状もこれに合わせて形成すれば良い。なお、本発明においてケース1は必須ではない。
本発明は、特に、金属ジグ等の金属部材9にRFIDタグ本体3を貼り付けたりして使用されるRFIDタグ装置に用いて好適する。
本発明に係るRFIDタグ装置の実施の形態を示す概略断面図である。 図1に示すRFIDタグ装置の概略分解斜視図である。 図1に示す磁性体シートの他の実施例を示す斜視図である。 従来のRFIDタグ装置を示す概略断面図である。
符号の説明
1 ケース
3 RFIDタグ本体
5、19、21、23 磁性体シート(磁性体層)
7 合成樹脂
9 金属部材
11 絶縁性シート
13 アンテナ
15 ICチップ
17 両面粘着性シート(非磁性体層)
ANT 外部アンテナ

Claims (4)

  1. ループ状のアンテナとこのアンテナに接続されたICチップとを有しシート状に形成され金属性部材に固定されるRFIDタグ本体と、
    このRFIDタグ本体と前記金属部材との間に介在された磁性体層と、
    を具備するRFIDタグ装置において、
    前記RFIDタグ本体と磁性体層との間に非磁性体層が形成されてなることを特徴とするRFIDタグ装置。
  2. 前記非磁性体層は、非磁性体シートで形成された請求項1記載のRFIDタグ装置。
  3. 前記非磁性体シートは、前記RFIDタグ本体を前記磁性体層に止着する接着層である請求項2記載のRFIDタグ装置。
  4. 前記非磁性体シートは、両面粘着性シートである請求項3記載のRFIDタグ装置。
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