JP2007233479A - 覚醒度推定装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被験者の覚醒度を精度良く推定することができる覚醒度推定装置の提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、被験者の体表面の温度を測定する温度測定手段14と、被験者が所定作業を行う際の体表面の温度の温度変化に基づいて、被験者の覚醒度を推定する覚醒度推定手段12とを備えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、被験者の体表面の温度の測定結果を用いて被験者の覚醒度を推定する覚醒度推定装置及び方法に関する。
従来から、運転者の体表面温度を検知する体表面温度検知手段と、前記体表面温度検知手段によって検知される運転者の体表面温度の変化の度合いに基づいて前記運転者の覚醒状態の変化を判別する運転者状態判別手段と、前記運転者状態判別手段によって覚醒状態の変化が判別された場合は空調風を前記運転者に向けて送るように制御する制御手段とを備えたことを特徴とする車両用空調装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載の発明では、車室内温度の変化との関係で運転者の例えば顔の体表面温度の変化が上昇変化か否かを判断し、上昇変化にあると判断した場合は運転者が居眠りに陥る前状態(居眠りをしそうになる状態)にあると判別されている。
特開2005−75198号公報
ところで、被験者の体表面の温度の変化は、被験者の覚醒度を推定するのに有用であるが、ただ漫然と温度変化を監視しているだけでは、精度の良い推定が行えない。
そこで、本発明は、被験者の覚醒度を精度良く推定することができる覚醒度推定装置及び方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明に係る覚醒度推定装置は、被験者の体表面の温度を測定する温度測定手段と、
被験者が所定作業を行う際の体表面の温度の温度変化に基づいて、被験者の覚醒度を推定する覚醒度推定手段とを備えることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明に係る覚醒度推定装置において、
温度変化が小さい場合に推定される覚醒度は、温度変化が大きい場合に推定される覚醒度に比べて低いことを特徴とする。これにより、被験者が所定作業を行う際の体表面の温度変化に応じて覚醒度を精度良く推定することができる。
第3の発明は、第1又は2の発明に係る覚醒度推定装置において、
温度変化が所定値より小さい場合は、覚醒度が低いと推定されることを特徴とする。これにより、覚醒度が低い状態を精度良く推定することができる。
第4の発明は、第1〜3のいずれかの発明に係る覚醒度推定装置において、
温度変化が所定値より大きい場合は、覚醒度が高いと推定されることを特徴とする。これにより、覚醒度が高い状態を精度良く推定することができる。
第5の発明は、第1〜4のいずれかの発明に係る覚醒度推定装置において、
被験者の覚醒度は、温度変化に応じて、3段階以上のレベルで推定されることを特徴とする。これにより、被験者が所定作業を行う際の体表面の温度変化に応じて、被験者の覚醒度をきめ細かなレベルで推定することができる。
第6の発明は、第1〜5のいずれかの発明に係る覚醒度推定装置において、
温度変化は、被験者が所定作業を開始する時点又はその直前若しくは直後から、所定時間経過後までの温度測定結果に基づいて導出されることを特徴とする。これにより、被験者の覚醒度を精度良く推定することができると共に、被験者の所定作業開始の被験者の覚醒度を推定できるため、推定した被験者の覚醒度に応じて早い段階での注意喚起等の対処が可能となる。
第7の発明は、第1〜6のいずれかの発明に係る覚醒度推定装置において、
被験者に所定作業を行うように促す所定作業誘導手段を備えることを特徴とする。これにより、被験者が所定作業を自発的に行わない状況下においても、被験者に所定作業を行うように促すことで、被験者に所定作業を行う機会を積極的に与えることができる。
第8の発明は、第7の発明に係る覚醒度推定装置において、
被験者に所定作業を行うように促した際の温度変化に基づいて、被験者の覚醒度を推定することを特徴とする。これにより、被験者が所定作業を行う際の体表面の温度変化に応じて覚醒度を精度良く推定することができる。
第9の発明は、被験者の体表面の温度を少なくとも2つの異なる時点で測定し、該測定結果に基づいて導出される前記体表面の温度変化に基づいて、被験者の覚醒度を推定する覚醒度推定方法において、
被験者が所定作業を行う際の体表面の温度の温度変化に基づいて、被験者の覚醒度を推定することを特徴とする。
第10の発明は、第9の発明に係る覚醒度推定方法において、
温度変化が所定値より小さい場合は、覚醒度が低いと推定されることを特徴とする。
第11の発明は、第9又は10の発明に係る覚醒度推定方法において、
温度変化が所定値より大きい場合は、覚醒度が高いと推定されることを特徴とする。
第12の発明は、第9〜11のいずれかの発明に係る覚醒度推定装置において、
温度変化は、被験者が所定作業を開始する時点又はその直前若しくは直後から、所定時間経過後までの温度測定結果に基づいて導出されることを特徴とする。
第13の発明は、車両に搭載される覚醒度推定装置において、
運転者の体表面の温度を測定する温度測定手段と、
車両周辺の環境変化を検出する環境変化検出手段と、
環境変化が検出された際の体表面の温度の温度変化に基づいて、被験者の覚醒度を推定する覚醒度推定手段とを備えることを特徴とする。これにより、環境変化が検出された際の体表面の温度変化に応じて、被験者の覚醒度を精度良く推定することができる。
本発明によれば、被験者の覚醒度を精度良く推定することができる覚醒度推定装置及び方法が得られる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。以下の各実施例では、覚醒度推定装置が車両に搭載され、被験者が車両の運転者である場合について説明する。但し、本発明は、車両以外のアプリケーションにおいても適用可能である。
図1は、本発明の実施例1による覚醒度推定装置の要部を示すシステム構成図である。本実施例の覚醒度推定装置10は、推定処理部12を有する。推定処理部12は、例えばマイクロコンピューターにより構成され、以下で説明する推定処理を行うCPU,以下で説明する推定処理に必要な推定ロジック(プログラム)やデータが記憶される各種メモリ等を備える。
推定処理部12には、CAN(Controller Area Network)や高速通信バス等の適切なバスを介して、サーモグラフィ14及び各種電子部品16が接続される。
サーモグラフィ14は、被験者(本例では、運転者)から出ている赤外線放射エネルギーを検出し、検出した赤外線放射エネルギーを見かけの温度に変換して、温度分布を表す熱画像を生成する。本例のサーモグラフィ14は、被験者である運転者の顔部の熱画像を取得する。生成した熱画像は、被験者の顔部の表面温度の温度変化(後述)を導出する際に利用される。測定対象領域は、顔の特定領域であってよく、好ましくは、覚醒度の推定に適した温度変化が現れやすい顔の鼻部や目の周辺部が用いられる。サーモグラフィ14としては、覚醒度の推定に必要な温度変化が的確に検出されるように、例えば0.01度程度またはそれ以上の分解能で温度を測定できるものが望ましい。
推定処理部12は、以下で詳説する如く、サーモグラフィ14の温度測定結果に基づいて、被験者が所定作業を行う際の体表面の温度の温度変化を算出し、該算出結果に基づいて被験者の覚醒度を推定する。
覚醒度は、被験者の集中度や、眠気度合い、疲労度等に関する指標であり、被験者の集中度や眠気度合い等が高いほど覚醒度が高く、逆に被験者の集中度や眠気度合い等が低いほど覚醒度が低いなる関係にある。例えば、眠気に関わる覚醒度の場合、覚醒度は、被験者が眠たくない状態にあるときが高い覚醒度であると推定され、被験者が眠たい状態にあるときが低い覚醒度であると推定される。
尚、覚醒度は、必ずしも2段階である必要はない。一般的に、集中度や眠気度合いは3から5つ程度のレベルに分類可能である。例えば、眠気度合いについては、後述する如く、「眠たくない」、「眠たそう」、「明らかに眠たい」、「非常に眠たそう」、「かなり眠い」といったように、5段階で段階的に推定されてもよい。この場合、各覚醒度に応じてきめ細かい対応を取ることができる(例えば警告の際の注意喚起度をきめ細かく変化させることができる)。
各種電子部品16は、被験者の所定作業を検出するために必要な情報を取得する。所定作業とは、被験者の思考回路が働くような動作であれば任意であってよく、例えば車両の各種操作装置(例えばエンジンスイッチ、ワイパスイッチ、ウインカー点灯用レバー、エアコンスイッチ、オーディオスイッチ、ステアリング、ブレーキペダル等)の操作であってよい。例えば所定作業がエンジンスイッチの操作である場合、電子部品16はエンジンECU又はエンジンスイッチでありうる。或いは、所定作業は、車室内に設けられてよいカメラ(例えばCCDカメラ)の撮像画像に基づいて検出されてもよい。所定作業は、1つである必要はなく、2つ以上あってもよい。この場合、被験者の覚醒度を推定可能な機会が増加する。
図2は、本実施例の覚醒度推定装置10により実現されるデータ取得処理の要部を示すフローチャートである。
ステップ100では、計測開始条件が判断される。計測開始条件は、所定作業があったか否かであり、所定作業に対応する電子部品16から供給される情報に基づいて判断される。計測開始条件が満たされた場合、ステップ110に進み、そうでない場合は、計測開始条件が満たされるのを待つ待機状態が維持される。例えば、所定作業がエンジンスイッチの操作である場合、エンジンスイッチがONにされた際に、ステップ110に進む。
ステップ110では、計測開始時を時刻t=0として、サーモグラフィ14による温度計測が開始される。以後、被験者の体表面の温度を表すデータは、所定時間tw経過するまで(ステップ120のNO判定)、継続的に取得される(ステップ115)。この間、取得されたデータは、適切なメモリに格納される(ステップ130)。
所定時間tw経過すると(ステップ120のNO判定)、上述の如く所定時間twに亘って取得されたデータがメモリから読み出され、被験者の覚醒度の推定処理が実行される(ステップ140)。推定処理の具体例については後述する。
図3は、上述の如く取得される被験者の体表面の温度データを時系列(t=0〜tw)で示すグラフである。図3には、被験者が非常に眠たい状態にあるときに現れる曲線が点線で示され、被験者が眠たくない状態にあるときに現れる曲線が実線で示されている。
図3に示すように、被験者が非常に眠たい状態にあるときは、体表面温度の変化が鈍く、体表面温度が緩やかな勾配で下降している。これは、人が非常に眠たい状態にあるときには、副交感神経が交感神経に対して優位となって、血管が広がって放熱が生じやすくなり、その結果、体表面温度の低下が鈍くなるためである。一方、被験者が眠たくない状態にあるときは、体表面温度の変化が活発であり、体表面温度が比較的急な勾配で下降している。これは、人が眠たくない状態にあるときには、交感神経が副交感神経に対して優位となって、血管が収縮して放熱が生じ難くなり、その結果、体表面温度の低下が促進されるためである。
ところで、図3に示すような覚醒度の相違に応じた体表面温度の変化パターンの相違は、特に被験者が思考を要する作業(即ち集中力を要する作業)を行う際に顕著となる。これは、覚醒度が高い状態で思考を要する作業を行う時には、人の交感神経が活発化し、眠い状態若しくは注意散漫な状態(作業に興味がない状態)で、思考を要する作業を行う時には、人の交感神経がさほど活発化しないためである。一方、思考を要する作業中でない場合、覚醒度が実際には高くても、交感神経がさほど活発化しないため、人が眠たい状態にあるときの温度変化パターンと大きな相違が生じ難い。
そこで、実施例では、この点に着目して、所定作業の開始が検出された時点後の体表面温度の測定データが、覚醒度の推定に用いられる。これにより、被験者が所定作業を行う際の体表面温度の変化パターンに基づいて、被験者の覚醒度の推定を行うことができ、被験者の覚醒度を精度良く推定することが可能となる。また、本実施例によれば、所定作業を行う際だけ推定処理を行うので、推定処理の負担が軽減され、効率的に被験者の覚醒度を推定することができる。また、本実施例によれば、体表面温度の変化パターンに基づいて覚醒度の推定を行うので、周囲温度の影響を受けないロバストな推定が可能である。
図4は、体表面温度の変化パターンと、推定される覚醒度との対応関係を示す表図である。図4に示す例では、ΔTの範囲に応じて、覚醒度が5段階で推定される。A1〜A6は、ΔTに対する閾値に相当し、A1<A2<A3<A4<A5<A6である。ΔTは、以下の式で表される。
ΔT=A*{T(tw)−T(0)}/tw
ここで、T(0)は、時刻t=0で測定される体表面温度であり、T(tw)は、時刻t=twで測定される体表面温度であり、Aは係数である。
推定処理部12は、図2を参照して説明したデータ取得処理により得られる被験者の体表面温度データに基づいて、ΔTを演算し、該演算したΔTが属する範囲に応じて、5段階で覚醒度の推定結果を出力する。例えば、ΔTがA1<ΔT≦A2の場合は、「眠たくない」との覚醒度の推定結果が出力される。また、ΔTがA5<ΔT≦A6の場合は、「かなり眠い」との覚醒度の推定結果が出力される。尚、閾値A1〜A6は、多数の被験者に対して行った試験結果に基づいて統計的に導出された適切なデフォルト値であってよく、或いは、予め各被験者に対して試験を行い、その試験結果に基づいて被験者毎に適合されるものであってよい。或いは、閾値A1〜A6は、覚醒度推定装置10の実動作時に実現される学習により被験者毎に適合されてもよい。
尚、体表面温度の変化パターンの評価方法は、上述の例に限られない。例えば、上述の例は、時刻t=0からt=twまでの少なくとも2つのデータに基づいて実現可能であるが、時刻t=0からt=twまでのN個のサンプリングデータの全て又はその幾つか(3つ以上)に基づいて、ΔTの平均や中央値を算出し、当該平均や中央値に基づいて覚醒度を推定してもよい。また、上記の例では、体表面温度の変化量を時間で割ることで正規化しているが、簡易的に、体表面温度の変化量(={T(tw)−T(0)})に基づいて覚醒度を推定することも可能である。
本実施例において、所定時間幅twが短すぎるとノイズの影響を受けやすくなるので、所定時間幅twは、ノイズの影響を受けがたい適当な大きさであることが望ましい。例えば、所定時間幅twは、所定作業を開始してから慣れるまでの時間であり、所定作業に応じて適宜決定される。これは、作業開始から作業が慣れてきた時点で、被験者が眠たい状態にあるときのように、交感神経の活動が鈍くなって体表面温度の変化が鈍くなるからである。所定時間幅twは、所定作業の内容にも依存するが、目安としては、30秒ないし1分程度である。尚、所定時間幅twは、同一の所定作業に関する場合であっても、適宜可変とされてもよい。これは、所定作業を開始してから慣れるまでの時間は、環境の相違や被験者の相違により変化しうるからである。
また、本実施例において、計測開始時刻t=0(温度変化の算出の際の開始点)は、好ましくは、所定作業開始時又はその直前若しくは直後とされる。これは、上述の如く、人の交感神経は、思考を要する作業を与えられた時から活発に活動し始めるからである。但し、所定作業の内容によっては、作業開始時点を正確に検出できない場合もあるため、かかる場合には、多少の時間的な前後があってもよい。また、同様の観点から、所定作業の開始時点が予め予測できる場合には(例えば前兆が検出できる場合)、当該予測結果に基づいて計測を開始してもよい。
また、本実施例において、覚醒度推定処理は、好ましくは、リアルタイムで実行される。即ち、所定作業開始後、所定時間tw経過した時点で、推定された覚醒度が利用可能となるようにする。これにより、推定された覚醒度に応じて、必要に応じてリアルタイムに警報等の出力が可能となる。特に本実施例によれば、作業開始時の覚醒度を推定できるので、早い段階で注意喚起を行うことができる(例えば当該作業に対しても注意喚起等が可能となりうる)。但し、覚醒度推定処理は、事後的に被験者の覚醒度を推定するために実行されてもよい。この場合、所定作業の開始時の被験者の覚醒度を事後的に解析することができる。また、この場合、例えばある事象(例えばエアバックの起動)が生じた場合に、その事象が生じた際の被験者の覚醒度を事後的に解析することができる。この目的のため、サーモグラフィ14の温度測定データは常時(適切なサンプリング周期で)取得・保持され、タイムスタンプ等により取得時刻が特定可能とされるのが望ましい。
図5は、本発明の実施例2による覚醒度推定装置の要部を示すシステム構成図である。実施例2は、被験者に所定作業を行うように促す所定作業誘導部20を有する点が、上述の実施例1と主に異なる。以下、上述の実施例1と異なる実施例2特有の構成について重点的に説明する。
所定作業誘導部20は、出力装置22を介して被験者に所定作業を行うように促す作業要求を出力する。所定作業は、被験者が自発的に行う作業を対象とした上述の実施例1とは性質が異なり、例えば質問・クイズ等に対する回答のような、覚醒度推定装置10側から積極的に被験者に要求する作業である。例えば、所定作業がクイズに対する回答である場合には、クイズの内容が作業要求として、例えばスピーカである出力装置22を介して出力される。尚、クイズの内容がディスプレイ等の他の出力装置22を介して出力されてもよい。
所定作業誘導部20は、例えば推定処理部12から指示に従って、定期的に被験者に対して作業要求を出力する。これにより、定期的に被験者の覚醒度を推定・把握することができる。この目的のため、クイズ等の内容は、好ましくは、毎回異なるように複数用意される。この種のクイズ等の内容は、定期的に、センタ(外部施設)からダウンロードされるものであってよい。但し、作業要求の出力は、運転の支障が出ない状況下で行われることが望ましい。例えば、停車中等に行われることが望ましい。
推定処理部12は、上述の実施例1と同様、サーモグラフィ14の温度測定結果に基づいて、作業要求が出力されたときの体表面の温度の温度変化を算出し、該算出結果に基づいて被験者の覚醒度を推定する。具体的には、推定処理部12は、所定作業誘導部20から作業要求が出力された旨の通知を受けたときを、時刻t=0とし、以後所定時間経過時t=twまでのサーモグラフィ14の温度測定結果に基づいて、被験者の覚醒度を推定する。即ち、推定処理部12は、所定作業誘導部20から作業要求の出力をトリガとして、当該時点からの体表面の温度の温度変化を算出し、被験者の覚醒度を推定する。推定方法については上述の実施例1と同様であってよい。
本実施例2によれば、実施例1と同様、思考を要する作業を行う際の被験者の体表面温度の変化パターンに基づいて、被験者の覚醒度の推定を行うことができ、その結果、被験者の覚醒度を精度良く推定することが可能となる。
また、本実施例2によれば、被験者の行為に依存せずに作業要求を出力できるので、適時に被験者の覚醒度の推定を行うことができる。また、作業要求に起点とした被験者の作業開始が期待できるため、作業開始時を正確に把握することができる。尚、本実施例2では、被験者の覚醒度とは別の要因(例えばクイズに興味がない場合や、他の作業で忙しい場合)に起因して被験者が作業要求に応じない場合も想定される。かかる場合には、被験者の覚醒度が高いにも拘らず、被験者の体表面温度の変化度合いが小さくなる場合がありうる。このため、かかる要因を排除するべく、作業要求に応じた作業(例えばクイズに対する答えを考える作業)が行われたか否かを判断してもよい。例えばクイズの場合には、マイクロホン等を介してクイズの回答があったか否かを判断してもよい。かかる構成では、クイズの回答がなかった場合には推定処理を中止し、クイズの回答があった場合には、クイズの回答があったときの時刻をt=twとして、推定処理を行ってもよい。
図6は、本発明の実施例3による覚醒度推定装置の要部を示すシステム構成図である。実施例3は、車両周辺の環境変化を検出する環境変化検出部30を有する点が、上述の実施例1と主に異なる。以下、上述の実施例1と異なる実施例3特有の構成について重点的に説明する。
環境変化検出部30は、被験者の覚醒度が高い場合には被験者の交感神経が活発に活動することになるだろうと予測される所定の環境変化を検出する。この種の環境変化としては、例えば複雑に道路が交差する交差点への接近、進路の変更が予定される地点への接近、割り込み車両の出現、先行車との車間の急減、急なコーナの入口地点への接近、歩行者の多い地点への接近、高速道路の合流路への接近、その他、山道やトンネルなど注意を要する地点への接近等が例示される。
環境変化検出部30は、例えばナビゲーション装置32からの情報に基づいて、所定の環境変化を検出する。例えば、環境変化検出部30は、ナビゲーション装置32から得られる自車位置と、ナビゲーション装置32の地図データの道路情報との対応関係に基づいて、上述のような所定の環境変化を検出する。或いは、環境変化検出部30は、車車間通信や路車間通信、外部施設(センタ)との無線通信を介して、所定の環境変化を検出してもよい。或いは、環境変化検出部30は、車載カメラやレーダー等のセンサを用いて、所定の環境変化を検出してもよい。
推定処理部12は、上述の実施例1と同様、サーモグラフィ14の温度測定結果に基づいて、環境変化が検出されたときの体表面の温度の温度変化を算出し、該算出結果に基づいて被験者の覚醒度を推定する。具体的には、推定処理部12は、環境変化検出部30から環境変化が検出された旨の通知を受けたときを、時刻t=0とし、以後所定時間経過時t=twまでのサーモグラフィ14の温度測定結果に基づいて、被験者の覚醒度を推定する。即ち、推定処理部12は、環境変化検出部30により所定の環境変化が検出されたときをトリガとして、当該時点からの体表面の温度の温度変化を算出し、被験者の覚醒度を推定する。推定方法については上述の実施例1と同様であってよい。所定時間twは、環境変化に応じて適切に設定されてよい。
本実施例3によれば、実施例1と同様、思考を要する場面での被験者の体表面温度の変化パターンに基づいて、被験者の覚醒度の推定を行うことができ、その結果、被験者の覚醒度を精度良く推定することが可能となる。
また、本実施例3によれば、被験者の所定作業の検出や被験者に対する所定作業の要求を行うことなく、車両の走行過程で適時に被験者の覚醒度の推定を行うことができる。また、本実施例3によれば、所定の環境変化を検出して覚醒度の推定を行うので、被験者の交感神経が活発になり始める際の体表面温度の変化パターンを的確に測定することができる。
尚、以上の各実施例による覚醒度推定装置10により上述の如く推定される覚醒度は、多種多様な方法で利用可能である。例えば、覚醒度が所定基準以下の場合には、休憩を施す指示の出力タイミングを調整することも可能であるし、覚醒度のレベルに応じてリフレッシュ刺激(例えばシートやステアリングハンドル等を介して伝達する振動ないし温度的な刺激)の強さを調整することも可能である。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上述の実施例では、サーモグラフィ14を、温度測定手段として用いているが、温度測定手段としては、被験者の皮膚温度を適切に測定できるものであれば、その他の各種赤外線センサの他、熱放射計や温度測定センサが用いられてもよい。また、温度測定手段は、好ましくは被験者に対する物理的及び精神的な負担の少ない非装着型であるが、被験者に装着されるタイプであってもよい。
また、測定対象領域についても、被験者の集中度や眠気度合いと関連の高い自律神経系の活動を反映する部位であれば、例えば手のひらや足の裏などのような、顔部以外の部位であってもよいし、これらの任意の組み合わせであってもよい。また、測定対象領域は、自律神経系の活動を反映する部位を含む限り、その他の自律神経系の活動を反映しない或いは反映の少ない部位を部分的に含んでもよい。
本発明の実施例1による覚醒度推定装置の要部を示すシステム構成図である。 本実施例の覚醒度推定装置10により実現されるデータ取得処理の要部を示すフローチャートである。 被験者の体表面の温度の変化態様を時系列で示すグラフである。 体表面温度の変化パターンと、推定される覚醒度との対応関係を示す表図である。 本発明の実施例2による覚醒度推定装置の要部を示すシステム構成図である。 本発明の実施例3による覚醒度推定装置の要部を示すシステム構成図である。
符号の説明
10 覚醒度推定装置
12 推定処理部
14 サーモグラフィ
16 各種電子部品
20 所定作業誘導部
22 出力装置
30 環境変化検出部
32 ナビゲーション装置

Claims (13)

  1. 被験者の体表面の温度を測定する温度測定手段と、
    被験者が所定作業を行う際の体表面の温度の温度変化に基づいて、被験者の覚醒度を推定する覚醒度推定手段とを備えることを特徴とする、覚醒度推定装置。
  2. 温度変化が小さい場合に推定される覚醒度は、温度変化が大きい場合に推定される覚醒度に比べて低い、請求項1に記載の覚醒度推定装置。
  3. 温度変化が所定値より小さい場合は、覚醒度が低いと推定される、請求項1又は2に記載の覚醒度推定装置。
  4. 温度変化が所定値より大きい場合は、覚醒度が高いと推定される、請求項1〜3のいずれかに記載の覚醒度推定装置。
  5. 被験者の覚醒度は、温度変化に応じて、3段階以上のレベルで推定される、請求項1〜4のいずれかに記載の覚醒度推定装置。
  6. 温度変化は、被験者が所定作業を開始する時点又はその直前若しくは直後から、所定時間経過後までの温度測定結果に基づいて導出される、請求項1〜5のいずれかに記載の覚醒度推定装置。
  7. 被験者に所定作業を行うように促す所定作業誘導手段を備える、請求項1〜6のいずれかに記載の覚醒度推定装置。
  8. 被験者に所定作業を行うように促した際の温度変化に基づいて、被験者の覚醒度を推定する、請求項7に記載の覚醒度推定装置。
  9. 被験者の体表面の温度を少なくとも2つの異なる時点で測定し、該測定結果に基づいて導出される前記体表面の温度変化に基づいて、被験者の覚醒度を推定する覚醒度推定方法において、
    被験者が所定作業を行う際の体表面の温度の温度変化に基づいて、被験者の覚醒度を推定することを特徴とする、覚醒度推定方法。
  10. 温度変化が所定値より小さい場合は、覚醒度が低いと推定される、請求項9に記載の覚醒度推定方法。
  11. 温度変化が所定値より大きい場合は、覚醒度が高いと推定される、請求項9又は10に記載の覚醒度推定方法。
  12. 温度変化は、被験者が所定作業を開始する時点又はその直前若しくは直後から、所定時間経過後までの温度測定結果に基づいて導出される、請求項9〜11の何れかに記載の覚醒度推定方法。
  13. 車両に搭載される覚醒度推定装置において、
    運転者の体表面の温度を測定する温度測定手段と、
    車両周辺の環境変化を検出する環境変化検出手段と、
    環境変化が検出された際の体表面の温度の温度変化に基づいて、被験者の覚醒度を推定する覚醒度推定手段とを備えることを特徴とする、覚醒度推定装置。
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