JP2007233013A - 楽曲練習装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】楽曲練習装置1の記憶部14にはコメント文が複数記憶されている。楽曲練習装置1のCPU11は、記憶部14に記憶された模範音声データと生成された練習者音声データとを比較し、練習者音声データが模範音声データに対して所定量以上の隔たりがある場合は、練習者音声データの当該箇所を修正領域として特定する。CPU11は、特定した箇所における練習者音声データの模範データに対する隔たりの態様に応じて、記憶部14に記憶されたコメントテーブルからコメント文を選択して読み出し、記憶部14に記憶された歌詞データを読み出して表示部16に表示させるとともに、表示部16に表示されている歌詞データにおいて修正領域に該当する部分に、読み出したコメント文を表示させる。
【選択図】図1
Description
本発明は上述した背景の下になされたものであり、曲中のどの箇所がどのように悪いのかを歌唱者に指摘することのできる技術を提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、歌唱者が、曲中のどの箇所をどのように直せばよいかを歌唱者に指導することのできる技術を提供することである。
また、本発明の更に好ましい態様においては、前記表示制御手段は、前記楽曲構成データに加えて、前記模範データまたは前記練習者データの少なくともいずれか一方を前記表示装置に表示させることを特徴とする。
また、本発明の別の好ましい態様においては、前記模範データは、模範となる歌唱に用いられている技法の種類とタイミングを示す技法データであることを特徴とする。
また、本発明の別の好ましい態様においては、前記練習者データは、入力される楽器音のデータであり、前記模範データは、模範として用いられる楽器音のデータであることを特徴とする。
また、本発明の更に好ましい態様においては、前記楽曲構成データは、前記楽曲の歌詞を示す歌詞データまたは前記楽曲のメロディの音階を示すメロディデータの少なくともいずれか一方であることを特徴とする。
また、本発明の更に好ましい態様においては、修正領域特定手段によって特定される前記修正領域は、音符、小節または予め決められた複数の小節を単位として特定されることを特徴とする。
また、本発明の更に好ましい態様においては、前記楽曲の伴奏楽音を構成する伴奏データを記憶する伴奏データ記憶手段と、前記修正領域特定手段が特定した修正領域から伴奏を開始させることを指示する指示手段と、前記指示手段によって伴奏の開始が指示された場合に、前記修正領域特定手段が特定した修正領域に対応する部分の伴奏データを前記伴奏データ記憶手段から読み出して、伴奏音信号を生成する伴奏音信号生成手段とを具備することを特徴とする。
図1は、この発明の一実施形態である楽曲練習装置1のハードウェア構成を例示したブロック図である。図において、11はCPU(Central Processing Unit)である。12はROM(Read Only Memory)である。13はRAM(Random Access Memory)である。14は例えばハードディスクなどの大容量記憶装置で構成された記憶部である。CPU11は、ROM12または記憶部14に記憶されているコンピュータプログラムを読み出して実行することにより、バス15を介して楽曲練習装置1の各部を制御する。16は例えば液晶ディスプレイなどで構成される表示部であり、CPU11の制御の下、文字列や各種メッセージ、楽曲練習装置1を操作するためのメニュー画面等を表示する。17はキーボード等の入力装置を備える操作部であり、キーの押下等に応じて操作内容に対応した信号をCPU11へ出力する。18は音声を収音するマイクロフォンであり、19は音声処理部である。マイクロフォン18は音声処理部19に接続されており、音声処理部19は、マイクロフォン18から入力される練習者(歌唱者)の音声を練習者音声データとしてCPU11に出力する。20は、音声処理部19に接続されたスピーカであり、音声処理部19から出力される信号に対応した音を出力する。
次に、記憶部14の背景画データ記憶領域14cには、伴奏データと対応する動画像を示す背景画データが記憶されている。
図2は、コメントテーブルの内容の一例を示す図である。図示のように、コメントテーブルは、「修正領域種別」と「指摘コメント」と「指導コメント」との各項目が互いに関連付けて記憶されている。これらの項目のうち、「修正領域種別」の項目には、「音程ずれ」や「タイミングずれ」といった、模範音声と練習者音声との隔たりの態様を識別する情報が記憶されている。「指摘コメント」の項目には、例えば、「音程ずれ」や「タイミングずれ」等、歌唱に対する指摘コメント文を示すテキストデータが記憶されている。「指導コメント」の項目には、例えば、「抑えて」や、「はっきりと」といった、歌唱に対する指導コメント文を示すテキストデータが記憶されている。
次に、記憶部14の模範技法データ記憶領域14fには、模範音声データ記憶領域14eに記憶された模範音声データの表す模範となる歌唱に用いられている歌唱技法の種類とタイミングとを示すデータ(以下、「模範技法データ」)が記憶される。
図3は、模範技法データの内容の一例を示す図である。図示のように、模範技法データは、「区間情報」と「種別情報」との各項目が互いに関連付けられている。これらの項目のうち、「区間情報」の項目には、模範音声データにおいて歌唱技法が用いられた区間を示す情報が記憶される。なお、この区間情報が示す区間は、開始時刻情報と終了時刻情報とによって表される時間幅を有した区間であってもよく、またはある1点の時刻を示すものであってもよい。
「種別情報」の項目には、予め複数種類設定された歌唱技法を識別する情報が記憶される。この「種別情報」は、例えば「ビブラート」、「しゃくり」、「こぶし」、「ファルセット」、「つっこみ」、「ため」、「息継ぎ」などの歌唱技法を識別する情報である。「ビブラート」は、音の高さをほんのわずかに連続的に上下させ、震えるような音色を出す技法を示す。「しゃくり」は、目的の音より低い音から発音し、音程を滑らかに目的の音に近づけていく技法を示す。「こぶし」は、装飾的に加えるうねるような節回しを行う技法を示す。「ファルセット」は、いわゆる「裏声」で歌う技法を示す。「つっこみ」は、歌い出しを本来のタイミングよりも早いタイミングにする技法を示す。「ため」は、歌い出しを本来のタイミングよりも遅いタイミングにする技法を示す。「息継ぎ」は、歌唱者が息継ぎをするタイミングを示すものである。
なお、以下の説明においては、説明の便宜上、「模範音声データ」と「練習者音声データ」とを各々区別する必要がない場合には、これらを「音声データ」と称することとする。また、「模範技法データ」と「練習者技法データ」とを各々区別する必要がない場合には、これらを「技法データ」と称して説明する。
図4は、修正領域データの内容の一例を示す図である。図示のように、修正領域データは、「修正領域種別」と「区間情報」と「態様情報」と「ID」との各項目が互いに関連付けられている。これらの項目のうち、「修正領域種別」は、例えば、「音程ずれ」や「タイミングずれ」、「ビブラートずれ」等、模範音声と練習者音声との隔たりの態様を識別する情報が記憶される。「区間情報」の項目には、その隔たりのある箇所を示す時刻情報が記憶される。また、「態様情報」の項目には、隔たりの態様をさらに具体的に示す情報が記憶される。例えば、修正領域種別が「タイミングずれ」の場合に、タイミングが早いのか遅いかといった内容を示す情報が記憶される。「ID」の項目には、修正領域データを識別する情報が記憶される。
次に、この実施形態の動作について、図5に示すフローチャートを参照しつつ以下に説明する。
練習者が楽曲練習装置1の操作部17を操作して曲を選択すると、選択内容を示す信号が操作部17からCPU11に出力される。CPU11は、操作内容を示す信号が入力されたことを検知すると、選択された曲と対応する模範音声データを記憶部14の模範音声データ記憶領域14eから読み出し、読み出した模範音声データに対して音声分析処理を行い、時刻に対応したピッチ、パワー、スペクトルを模範音声データから算出する(ステップSA1)。続けて、CPU11は、伴奏データ記憶領域14aに記憶された伴奏データに含まれるメロディデータと模範音声データ記憶領域14eに記憶された模範音声データとを所定のフレーム単位で解析し、模範音声データとメロディデータとの時間的な対応関係を検出する(ステップSA2)。
次に、CPU11は、模範音声データから算出されたピッチ、パワーおよびスペクトルの時間的な変化のパターンを解析して、この解析結果が予め定められたパターンに対応するか否かを判定し、対応する場合には当該パターンに対応する区間を特定の歌唱技法が用いられている区間として特定する。そして、CPU11は、特定した区間の区間情報を、その歌唱技法を示す種別情報と関連付けて記憶部14の模範技法データ記憶領域14fに記憶する(ステップSA3)。
逆に、CPU11は、模範音声データとメロディデータとの対応関係と、模範音声データから算出されたピッチとに基づいて、模範音声データのピッチの変化タイミングがメロディデータのピッチの変化タイミングよりも遅れて現れている区間、すなわち模範音声データに含まれる音の開始時刻が当該音に対応するメロディデータの音の開始時刻よりも遅い区間を検出し、検出した区間を「ため」の歌唱技法が用いられている区間であると特定する。
また、CPU11は、スペクトル特性の変化の態様が短時間に多様に切り替わる区間を検出し、検出した部分を「こぶし」の歌唱技法が用いられている部分であると特定する。「こぶし」の場合は、短い区間において声色や発声方法を変えて唸るような味わいを付加する歌唱技法であるため、この技法が用いられている区間においてはスペクトル特性が多様に変化するからである。
以上のようにして、CPU11は、模範音声データから各歌唱技法が用いられている区間を検出し、検出した区間を示す区間情報をその歌唱技法を示す種別情報と関連付けて記憶部14の模範技法データ記憶領域14fに記憶する。
上述したステップSA9とステップSA10の処理をCPU11が実行することによって修正領域が特定される。
楽曲練習装置1のCPU11は、模範音声データのピッチの時間的な変化を示すグラフA1を表示させるとともに、練習者音声データのピッチの時間的な変化を示すグラフA2を表示部16に表示させる。また、CPU11は、メロディデータのピッチの時間的な変化を示すグラフA3を表示部16に表示させる。
また、CPU11は、ステップSA2で検出した模範音声データとメロディデータとの対応関係と、歌詞データ記憶領域14bに記憶された歌詞データとに基づいて歌詞W1を表示させ、また、ステップS6で検出した練習者音声データとメロディデータとの対応関係と、歌詞データ記憶領域14bに記憶された歌詞データとに基づいて歌詞W2を表示させる。
さらに、CPU11は、模範技法データの種別情報と区間情報とに基づいて、模範音声において各歌唱技法が用いられている区間と対応する歌詞の文字の近傍に、当該種別情報と対応する歌唱技法を示すアイコンI1,I2を表示させる。また、CPU11は、ステップSA11で読み出した指摘コメントC1,C2と指導コメントC11,C12とを、表示されている歌詞情報の該当部分に表示させる。
練習者が操作部17を操作することによって指示されると、その指示内容を示す信号が操作部17からCPU11に入力される。CPU11は、模範音声の再生指示を示す信号が入力されたことを検知した場合は、選択されたID(番号)に対応する修正領域について、模範音声データのうちの当該修正領域に対応するデータを、音声処理部19に供給する。音声処理部19は、供給された信号に応じてスピーカ20から音を放音する。一方、練習者音声の再生指示を示す信号が入力されたことを検知した場合は、CPU11は、練習者音声データから修正領域に対応するデータを抽出して、音声処理部19に供給する。音声処理部19は、供給された信号に応じてスピーカ20から音を放音する。
このように、CPU11が、修正領域における模範音声または練習者音声を音声処理部19を介してスピーカ20に放音させるから、練習者は、模範音声と練習者音声とを聴き比べることができる。
このように、修正領域に対応する伴奏データを楽曲練習装置1が再生することによって、練習者は、模範音声と自身の歌唱との相違箇所の歌唱を練習することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。以下にその一例を示す。
(1)上述した実施形態においては、楽曲構成データ(歌詞データ、メロディデータ)に加えて、模範音声データを示すグラフA1と練習者音声データを示すグラフA2(図7参照)とを表示部16に表示させるようにした。これに代えて、模範音声データや練習者音声データを表示させずに、楽曲構成データのみを表示させるようにしてもよい。
図9は、模範音声データと練習者音声データとを表示させずに、楽曲構成データ(歌詞データとメロディデータ)を表示させる場合の画面の一例を示す図である。図9に示す例においては、楽曲練習装置のCPUは、メロディデータのピッチの時間的な変化を示すグラフA3を表示させるとともに、記憶部に記憶された歌詞データに基づいて歌詞W3を表示部に表示させ、また、コメントC11,C12を表示されている歌詞W3の該当部分に表示させる。
図9に示す例においては、模範音声データを記憶部に記憶させておく必要はなく、メロディデータのみを記憶部に記憶させておけばよい。
なお、このとき、図9に示すように、メロディデータのピッチの変化に対応する位置関係で歌詞W3の文字のそれぞれを表示させるようにしてもよい。また、上述した実施形態と同様に、模範音声において各歌唱技法が用いられている区間と対応する歌詞の文字の近傍に、各歌唱技法を示すアイコンI1,I2を表示させるようにしてもよい。
図10は、歌詞データのみを楽曲構成データとして用いた場合に表示される画面の一例を示す図である。この場合、楽曲練習装置のCPUは、図10に示すように、記憶部に記憶された歌詞データに基づいて歌詞W4を表示させるとともに、コメントC11,C12を表示されている歌詞W4の該当部分に表示させる。
また、上述した実施形態においては、模範音声データを記憶部14に記憶させて、楽曲練習装置1のCPU11が記憶部14から模範音声データを読み出すようにしたが、これに代えて、通信ネットワークを介して音声データを受信するようにしてもよい。要するに、模範音声データをCPU11に入力するようにすればよい。このようにすれば、所望の歌手の音声データをダウンロードして用いることができるから、練習者は、その歌手の歌唱技法と自身の歌唱技法とを比較することができ、所望の歌手の歌唱技法を真似て歌唱することが容易になる。
Claims (8)
- 入力される練習者の音声を練習者データとして出力する入力手段と、
模範データが記憶された模範データ記憶手段と、
前記模範データ記憶手段に記憶された模範データと前記入力手段から出力された練習者データとを比較し、前記練習者データが前記模範データに対して所定量以上の隔たりがある場合は、前記練習者データの当該箇所を修正領域として特定する修正領域特定手段と、
コメント文を複数記憶したコメント文記憶手段と、
前記修正領域特定手段が特定した箇所における練習者データの前記模範データに対する隔たりの態様に応じて前記コメント文記憶手段からコメント文を選択して読み出すコメント文読出手段と、
楽曲を構成し、楽曲の進行に従った内容を示すデータを有する楽曲構成データを記憶する楽曲構成データ記憶手段と、
楽曲構成データ記憶手段から前記楽曲構成データを読み出して表示装置に表示させるとともに、前記コメント読出手段が読み出したコメント文を、前記表示装置に表示されている楽曲構成データにおける前記修正領域特定手段が特定した修正領域に該当する部分に表示させる表示制御手段と
を具備することを特徴とする楽曲練習装置。 - 前記模範データは、模範となる歌唱の模範音声データであることを特徴とする請求項1記載の楽曲練習装置。
- 前記表示制御手段は、前記楽曲構成データに加えて、前記模範データまたは前記練習者データの少なくともいずれか一方を前記表示装置に表示させることを特徴とする請求項1または2記載の楽曲練習装置。
- 前記模範データは、模範となる歌唱に用いられている技法の種類とタイミングを示す技法データであることを特徴とする請求項1記載の楽曲練習装置。
- 前記練習者データは、入力される楽器の演奏音を表すデータであり、前記模範データは、模範として用いられる楽器の演奏音を表すデータであることを特徴とする請求項1記載の楽曲練習装置。
- 前記楽曲構成データは、前記楽曲の歌詞を示す歌詞データまたは前記楽曲のメロディの音階を示すメロディデータの少なくともいずれか一方であることを特徴とする請求項1から5いずれかに記載の楽曲練習装置。
- 修正領域特定手段によって特定される前記修正領域は、音符、小節または予め決められた複数の小節を単位として特定されることを特徴とする請求項1から6いずれかに記載の楽曲練習装置。
- 前記楽曲の伴奏楽音を構成する伴奏データを記憶する伴奏データ記憶手段と、
前記修正領域特定手段が特定した修正領域から伴奏を開始させることを指示する指示手段と、
前記指示手段によって伴奏の開始が指示された場合に、前記修正領域特定手段が特定した修正領域に対応する部分の伴奏データを前記伴奏データ記憶手段から読み出して、伴奏音信号を生成する伴奏音信号生成手段と
を具備することを特徴とする請求項1から7いずれかに記載の楽曲練習装置。
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