JP2007226727A - 暗証番号入力システム、暗証番号入力方法、暗証番号入力装置 - Google Patents

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Mitsuru Shinagawa
満 品川
Yuichi Kado
門  勇一
Nobuko Hosoya
信子 細谷
Shigeto Koda
成人 幸田
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Abstract

【課題】暗証番号入力装置の利用者の特定に際して、利用者が暗証番号入力とは別の動作をすることを不要にする。
【解決手段】暗証番号入力装置1の入力完了キー11に電界通信用の電極41を配置し、電界通信装置2を保持する利用者3が入力完了キー11に触れたときに、利用者3を電界伝達媒体として利用者IDを電界通信装置2から暗証番号入力装置1に送信し、この利用者IDに基づいて暗証番号入力装置1で利用者3の認証を行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、暗証番号入力におけるセキュリティと操作の容易性を向上させるための技術に関する。
従来より、テンキー等の入力キーを備えた暗証番号入力装置がドアロックに用いられている。これは、暗証番号入力装置に予め暗証番号を登録しておき、利用者が入力キーから入力した暗証番号と登録されている暗証番号とを照合し、両者が一致した場合にドアを開錠するものである。なお、本願に関連する技術としては特許文献1に記載のものが知られている。
特開2003−98205号公報
しかしながら、従来の暗証番号入力装置では、利用者全員が同一の暗証番号を使用するため、暗証番号が漏洩する危険性が高いという問題がある。
また、各利用者で異なる暗証番号を使用可能とするためには、利用者を特定するための利用者IDを記憶したICカード等を用いて利用者を認証することが必要なため、利用者にとってはICカードを所定の入力パネルにかざす等の動作が暗証番号入力とは別に必要であり、煩わしいという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、暗証番号入力装置の利用者を特定するに際して、利用者による暗証番号入力とは別の動作を不要にすることを課題とする。
第1の本発明に係る暗証番号入力システムは、暗証番号入力装置と、電界伝達媒体としての暗証番号の入力者に配置される電界通信装置とを備えた暗証番号入力システムであって、前記電界通信装置は、前記入力者を特定するための情報を格納した格納手段と、前記格納手段から前記情報を読み出して、前記入力者に対して電界を誘起して当該情報を送信する送信手段と、を有し、前記暗証番号入力装置は、前記入力者による暗証番号の入力を入力キーで受け付ける受付手段と、前記入力キーに配置された電界通信用の電極と、前記入力者が前記入力キーに接触したときに当該入力者を介して伝送されてくる情報を前記電極を通じて受信する受信手段と、受信した情報に基づいて入力者の認証を行う認証手段と、を有することを特徴とする。
本発明にあっては、暗証番号入力装置の入力キーに電界通信用の電極を配置し、電界通信装置を保持する入力者が入力キーに触れたときに、入力者を特定するための情報を電界通信装置から暗証番号入力装置に送信し、この情報に基づいて暗証番号入力装置で入力者の認証を行うことで、入力者にとってはICカードを所定の入力パネルへかざすといった動作が不要になる。
第2の本発明に係る暗証番号入力方法は、暗証番号入力装置と、電界伝達媒体としての暗証番号の入力者に配置される電界通信装置とで行う暗証番号入力方法であって、前記電界通信装置により、前記入力者を特定するための情報を格納した格納手段から前記情報を読み出して、前記入力者に対して電界を誘起して当該情報を送信するステップと、前記暗証番号入力装置により、前記入力者による暗証番号の入力を入力キーで受け付けるステップと、前記入力者が前記入力キーに接触したときに、当該入力者を介して伝送されてくる情報を、前記入力キーに配置された電界通信用の電極を通じて受信するステップと、受信した情報に基づいて入力者の認証を行うステップと、を有することを特徴とする。
第3の本発明に係る暗証番号入力システムは、暗証番号入力装置と、電界伝達媒体としての暗証番号の入力者に配置される電界通信装置とを備えた暗証番号入力システムであって、前記暗証番号入力装置は、前記入力者による暗証番号の入力を入力キーで受け付ける受付手段と、前記入力キーに配置された電界通信用の電極と、前記受付手段により受け付けた暗証番号を前記電極により前記入力者に対して電界を誘起することで前記電界通信装置へ送信する送信手段と、を有し、前記電界通信装置は、予め暗証番号を格納しておく格納手段と、前記暗証番号入力装置から送信されてきた暗証番号を電極を通じて受信する受信手段と、前記受信手段により受信した暗証番号と前記格納手段に格納されている暗証番号とを照合し、両者が一致した場合に入力者を認証する認証手段と、前記認証手段による認証結果を、前記入力者に対して電界を誘起することで前記入力キーに電極を通じて前記暗証番号入力装置へ送信する送信手段と、を有することを特徴とする。
本発明にあっては、暗証番号入力装置の入力キーに電界通信用の電極を配置し、電界通信装置を保持する入力者が入力キーから暗証番号を入力したときに、その暗証番号を暗証番号入力装置から入力キーに配置した電極を通じて電界通信装置へ送信し、電界通信装置において暗証番号を照合することで、入力者にとってはICカードを所定の入力パネルへかざすといった動作が不要になる。
また、本発明にあっては、暗証番号入力装置に入力された暗証番号と電界通信装置で予め記憶しておいた暗証番号との照合により、暗証番号を電界通信装置に記憶させた本人が暗証番号入力装置を操作していることが認証されるので、入力者を特定するための情報を扱うことが不要になる。
第4の本発明に係る暗証番号入力方法は、暗証番号入力装置と、電界伝達媒体としての暗証番号の入力者に配置される電界通信装置とで行う暗証番号入力方法であって、前記暗証番号入力装置により、前記入力者による暗証番号の入力を入力キーで受け付けるステップと、前記受付手段により受け付けた暗証番号を、前記入力キーに配置された電界通信用の電極により入力者に対して電界を誘起することで前記電界通信装置へ送信するステップと、前記電界通信装置により、前記暗証番号入力装置から送信されてきた暗証番号を電極を通じて受信するステップと、受信した暗証番号と格納手段に予め格納しておいた暗証番号とを照合し、両者が一致した場合に入力者を認証するステップと、この認証結果を、前記入力者に対して電界を誘起することで前記入力キーに配置された電極を通じて前記暗証番号入力装置へ送信するステップと、を有することを特徴とする。
第5の本発明に係る暗証番号入力装置は、入力キーによる暗証番号の入力を受け付ける受付手段と、前記入力キーに配置された電界通信用の電極と、を有することを特徴とする。
上記暗証番号入力装置は、暗証番号の入力者が前記入力キーに接触したときに当該入力者を介して伝送されてくる情報を前記電極を通じて受信する受信手段と、受信した情報に基づいて入力者の認証を行う認証手段と、を更に有することを特徴とする。
前記暗証番号入力装置は、電子ロック式のドアに配置されるものであって、前記認証手段により入力者が認証された場合に、前記ドアに対して開錠制御信号を送出るする送出手段を更に有することを特徴とする。
上記暗証番号入力装置において、前記情報は入力者を特定するための識別情報であって、前記暗証番号と前記識別情報とを関連付けて記憶した記憶手段を更に有し、前記認証手段は、前記受信手段により受信した識別情報に関連付けられている暗証番号を前記記憶手段から抽出し、この抽出した暗証番号と前記受付手段で受け付けた暗証番号とを照合し、両者が一致した場合に入力者を認証することを特徴とする。
上記暗証番号入力装置において、前記情報は暗証番号情報であって、前記認証手段は、前記受付手段により受け付けた暗証番号と、前記受信手段により受信した暗証番号情報とを照合し、両者が一致した場合に入力者を認証することを特徴とする。
上記暗証番号入力装置において、前記暗証番号情報は暗証番号を暗号化した情報であって、前記受付手段により受け付けた暗証番号を暗号化する暗号化手段を更に有し、前記認証手段は、前記暗証番号情報と前記暗号化手段により暗号化した暗証番号とを照合することを特徴とする。
上記暗証番号入力装置は、前記受付手段により受け付けた暗証番号を、前記電極により前記入力者に対して電界を誘起することで前記入力者に配置されている電界通信装置へ送信する送信手段と、前記送信手段により送信した暗証番号に基づいて前記電界通信装置でなされた入力者の認証結果が前記電界通信装置から前記入力者を介して送信されてきたときに、当該認証結果を前記電極を通じて受信する受信手段と、を更に有することを特徴とする。
上記暗証番号入力装置は、電子ロック機構を備えたドアに配置されるものであって、前記受信手段により受信した認証結果が入力者の認証を示す場合に、前記ロック機構に対して開錠制御信号を送出する送出手段を更に有することを特徴とする。
上記暗証番号入力装置において、前記入力キーは複数設置されたものであって、全ての入力キーに対して電界通信用の電極が配置されることを特徴とする。
本発明によれば、暗証番号入力装置の利用者を特定するに際し、利用者が暗証番号入力とは別の動作をすることを不要にすることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本実施形態における暗証番号入力システムの概略的な構成を示す模式図である。
本システムは、暗証番号入力装置1、電界伝達媒体としての暗証番号の入力者(利用者)3に配置される電界通信装置2を備える。暗証番号入力装置1は電界通信装置を内蔵しており、利用者3も電界通信装置2を保持している。本実施形態では、暗証番号入力装置1を電子ロック機構を備えたドアの開錠制御に適用することを想定する。
図2は、暗証番号入力装置1の構成を示す斜視図である。暗証番号入力装置1は、数字を入力するための複数の入力キー10と、入力完了キー(エンターキー)11を備える。この入力完了キー11には、電界通信装置の電極が配置される。
図3は、電界通信装置2の内部構成を示すブロック図である。電界通信装置2は、電界通信用の電極31、電界通信用の通信回路32、利用者3を特定するための情報である利用者IDを格納したメモリ33を備える。利用者3が暗証番号入力装置1の入力完了キー11を押下したときに、通信回路32は、メモリ33から利用者IDを読み出し、電極31を通じて利用者3へ向けて電界を誘起することで、利用者IDを、利用者3を介し電極に兼用されている入力完了キー11を通じて暗証番号入力装置1へ送信する。
図4は、暗証番号入力装置1の内部構成を示すブロック図である。暗証番号入力装置1は、入力完了キー11に兼用された電界通信用の電極41、電界通信用の通信回路42、暗証番号の入力を入力キーで受け付ける入力部43、利用者3の認証を行う認証部44、メモリ45、ドア制御部46を備える。電界通信装置2から利用者IDが送信されてきたときに、通信回路42はこの利用者IDを電極41を通じて受信し、メモリ45に格納させる。認証部44は、この利用者IDに基づいて利用者3の認証を行う。ドア制御部46は、利用者3が認証された場合に、ドアの電子ロック機構に対して開錠制御信号を送出する。また、暗証番号入力装置1は、利用者3の認証のために、暗証番号と利用者IDとを関連付けて記憶しているデータベース47に対して通信接続が可能なものとなっている。
図5は、本暗証番号システムにおける全体的な処理の流れを示すシーケンス図である。
ステップ1で、暗証番号入力装置1は、利用者による暗証番号の入力を入力部43により入力キーで受け付けて、その暗証番号をメモリ45に格納する。
ステップ2で、利用者3が入力完了キー11を押下したときに、電界通信装置2から利用者3および入力完了キー11を通じて利用者IDを暗証番号入力装置1から送信し、暗証番号入力装置1は、この利用者IDを通信回路42により受信して、メモリ45に格納させる。
ステップ3で、暗証番号入力装置1の認証部44は、データベース47を検索して、受信した利用者IDに関連する暗証番号を抽出する。
ステップ4で、認証部44は、この抽出した暗証番号と、入力部43で受け付けた暗証番号とを照合し、両者が一致した場合に利用者3を認証する。そして、ドア制御部46は、利用者3が認証された場合に、ドアの電子ロック機構に対して開錠制御信号を送出してドアを開錠させる。
したがって、本実施の形態によれば、暗証番号入力装置1の入力完了キー11に電界通信用の電極41を配置し、電界通信装置2を保持する利用者3が入力完了キー11に触れたときに、利用者IDを電界通信装置2から暗証番号入力装置1に送信し、この利用者IDに基づいて暗証番号入力装置1で利用者3の認証を行うことで、利用者3の特定に際して、利用者3はICカードを所定の入力パネルへかざすといった動作が不要になる。
図6は、本暗証番号入力システムにおける別の全体的な処理の流れを示すシーケンス図である。
ステップ1で、暗証番号入力装置1は、利用者3による暗証番号の入力を入力部43により入力キーで受け付けて、その暗証番号をメモリ45に格納する。
ステップ2で、利用者3が入力完了キー11を押下したときに、電界通信装置2から登録されている暗証番号を利用者3を介して入力完了キー11に向けて送信する。暗証番号入力装置1は、この暗証番号を通信回路42により受信して、メモリ45に格納させる。ここでは、電界通信装置2のメモリ33には利用者3が予め暗証番号を記憶させておくものとする。
ステップ3で、暗証番号入力装置1の認証部44は、受信した暗証番号と、入力部43で受け付けた暗証番号とを照合し、両者が一致した場合に利用者3を認証する。そして、ドア制御部46は、利用者3が認証された場合に、ドアの電子ロック機構に対して開錠制御信号を送出してドアを開錠させる。
したがって、本実施の形態によれば、暗証番号入力装置1に入力された暗証番号と電界通信装置2で予め記憶しておいた暗証番号との照合により、暗証番号を電界通信装置2に記憶させた本人が暗証番号入力装置1を操作していることが認証されるので、利用者3を特定するための利用者IDを不要にでき、これを格納しておくデータベース47も不要にすることができる。
図7は、本暗証番号入力システムにおける別の全体的な処理の流れを示すシーケンス図である。
ステップ1で、暗証番号入力装置1は、利用者による暗証番号の入力を入力部43により入力キーで受け付けて、その暗証番号をメモリ45に格納する。
ステップ2で、利用者3が入力完了キー11を押下したときに、電界通信装置2から登録されている暗証番号のハッシュ値を利用者3および入力完了キー11に向けて送信する。暗証番号入力装置1は、この暗証番号のハッシュ値を通信回路42により受信して、メモリ45に格納させる。ここでは、電界通信装置2のメモリ33に予め暗証番号のハッシュ値を記憶させておくものとする。ハッシュ値は、暗証番号にハッシュ関数を適用することで計算されるものであり、ハッシュ関数が異なれば違うハッシュ値になる。これにより暗証番号が暗号化される。
ステップ3で、暗証番号入力装置1の認証部44は、送信されてきた暗証番号のハッシュ値と、入力部43で受け付けた暗証番号にハッシュ関数を適用して得たハッシュ値とを照合し、両者が一致した場合に利用者3を認証する。そして、ドア制御部46は、利用者3が認証された場合に、ドアに対して開錠制御信号を送出してドアを開錠する。
ここでは、暗証番号入力装置1のメモリ45に、電界通信装置2に登録されているハッシュを計算する際に使用したハッシュ関数と同一のものを格納しておくものとし、認証部44は、このハッシュ関数を入力部43で受け付けた暗証番号に適用するものとする。
したがって、本実施の形態によれば、暗証番号を暗号化した上で送信することで、暗証番号の漏洩を防止することができる。なお、暗証番号の秘匿化を図れるのであれば、ハッシュ値以外の手法で暗証番号を暗号化してもかまわない。
[第2の実施の形態]
本実施形態におけるの暗証番号入力システムの基本的な構成は図1で示したものと同様であり、暗証番号入力装置1、電界通信装置2の基本的な構成も図4、図3にそれぞれ示したものと同様である。
ただし、本実施の形態においては、暗証番号入力装置1は、認証部44を備えず、またデータベース47に接続される構成ではなく、内部の通信回路42が、入力部43で受け付けた暗証番号を、入力完了キー11に配置された電極41により利用者3に対して電界を誘起することで電界通信装置2へ送信する。
また、電界通信装置2は、暗証番号入力装置1から送信されてきた暗証番号を電極31を通じて通信回路32により受信してメモリ33に格納させるとともに、メモリ33には予め利用者3が登録した暗証番号を格納しておく。そして、電界通信装置2は、受信した暗証番号とメモリ33に格納されている暗証番号とを照合し、両者が一致した場合に利用者3を認証する認証部を備え、通信回路32は、この認証結果を利用者3に対して電界を誘起することで、暗証番号入力装置1へ送信する。暗証番号入力装置1、電界通信装置2についてのその他の構成は、第1実施形態で説明した通りであるので、ここでは重複した説明は省略する。
図8は、本実施形態における暗証番号入力システムの全体的な処理の流れを示すシーケンス図である。
ステップ1で、暗証番号入力装置1は、利用者による暗証番号の入力を入力部43により入力キーで受け付けて、その暗証番号をメモリ45に格納する。
ステップ2で、利用者3が入力完了キー11を押下したときに、暗証番号入力装置1は、通信回路42によりメモリ45から暗証番号を読み出して、入力完了キー11に配置された電極41を通じて利用者3に電界を誘起することで、暗証番号を電界通信装置2へ送信する。
ステップ3で、電界通信装置2は、通信回路32により電極31を通じて暗証番号を受信してメモリ33に格納させる。そして電界通信装置2の認証部は、受信した暗証番号と、メモリ33に予め格納されていた暗証番号とを照合し、両者が一致した場合に利用者3を認証する。そして、両者が一致した場合には認証成功のステータス情報を通信回路32により利用者3に対して電界を誘起することで暗証番号入力装置1へ送信し、両者が不一致の場合には認証失敗のステータス情報を暗証番号入力装置1へ送信する。
ステップ4で、暗証番号入力装置1は、通信回路42によりステータス情報を受信してメモリ45に格納させ、ドア制御部46によりステータス情報を検証し、認証成功のステータスの場合にドアの電子ロック機構に対して開錠制御信号を送出してドアを開錠させる。
したがって、本実施の形態によれば、暗証番号入力装置1の入力完了キー11に電界通信用の電極41を配置し、電界通信装置2を保持する利用者3が入力完了キー11を押下したときに、その暗証番号を暗証番号入力装置1から入力完了キー11に配置した電極41を通じて電界通信装置2へ送信し、電界通信装置2において暗証番号を照合することで、利用者3にとってはICカードを所定の入力パネルへかざすといった動作が不要になる。
また、本実施の形態によれば、暗証番号入力装置1に入力された暗証番号と電界通信装置2で予め記憶しておいた暗証番号との照合により、暗証番号を電界通信装置2に記憶させた本人が暗証番号入力装置1を操作していることが認証されるので、利用者IDやデータベース47を不要にすることができる。
[第3の実施の形態]
本実施形態におけるの暗証番号入力システムの基本的な構成は図1で示したものと同様であり、暗証番号入力装置1、電界通信装置2の基本的な内部構成は図4、図3にそれぞれ示したものと同様であるが、暗証番号入力装置1の全体構成は図9の斜視図に示すものとする。
図9の暗証番号入力装置1は、入力キー12のひとつひとつに電界通信用の電極が配置されている。入力開始キー13、入力終了キー14についても電極が配置される。暗証番号入力装置1の入力部43は、どのキーが押されているかを把握可能であり、通信回路42は、どのキーが押されて通信が行われているかを識別可能となっている。なお、ここでは、入力キー12は、複数の入力キー12a乃至12dの総称とする。
本システムでは、使用可能な暗証番号の桁数を予め決めておき、暗証番号入力装置1のメモリ45と、電界通信装置2のメモリ33に予め記憶させておく。そして、入力開始キー13が押下されてから、入力キー12により暗証番号が入力され、入力終了キー14が押下されるまで、各キーが押下されたときにそれぞれデータ送受信を行う。送受信するデータの個数は、規定された暗証番号の桁数に依存する。
図10は、本実施形態における暗証番号入力システムの全体的な処理の流れを示すシーケンス図である。
ステップ1で、利用者3が入力開始キー13を押下すると、暗証番号入力装置1では、通信回路42が、この入力開始キー13に配置されている電極により利用者3に電界を誘起して、認証処理の開始を利用者3が保持する電界通信装置2へ通知する。
ステップ2で、利用者3が暗証番号の1桁目の入力キー12aを押下すると、暗証番号入力装置1では、通信回路42が、この入力キー12aに配置されている電極により利用者3に電界を誘起して、メモリ45に予め格納されているドアIDを電界通信装置2へ送信する。また、暗証番号入力装置1は、このときの暗証番号の1桁目をメモリ45に格納させる。
ステップ3で、利用者3が暗証番号の2桁目の入力キー12bを押下すると、電界通信装置2では、通信回路32が電極31により利用者3に電界を誘起して、メモリ33に予め格納されている利用者IDを利用者3に向けて送信し、利用者3と入力キー12bに配置されている電極とを通じて暗証番号入力装置1へ送信する。暗証番号入力装置1は、通信回路42により利用者IDを受信してメモリ45に格納させるとともに、認証部44によりこの利用者IDに対応する暗証番号をデータベース47から取得する。また、暗証番号入力装置1は、このときの暗証番号の2桁目をメモリ45に格納させる。
ステップ4で、利用者3が暗証番号の3桁目の入力キー12cを押下すると、暗証番号入力装置1では、通信回路42が、この入力キー12cに配置されている電極により利用者3に電界を誘起して、メモリ45に予め格納されている日付と時刻を電界通信装置2へ送信する。また、暗証番号入力装置1は、このときの暗証番号の3桁目をメモリ45に格納させる。一方、電界通信装置2は、通信回路32により日付と時刻を受信し、これら日付と時刻をログとしてメモリ33に格納させる。
ステップ5で、利用者3が暗証番号の4桁目の入力キー12dを押下すると、電界通信装置2では、通信回路32が電極31により利用者3に電界を誘起して、メモリ33に予め格納されている利用者IDの有効期限を利用者3に向けて送信し、利用者3と入力キー12dに配置されている電極とを通じて暗証番号入力装置1へ送信する。暗証番号入力装置1は、通信回路42によりこの有効期限を受信してメモリ45に格納させ、有効期限を検証する。また、暗証番号入力装置1は、このときの暗証番号の4桁目をメモリ45に格納させる。
ステップ6で、利用者3が入力終了キー14を押下すると、暗証番号入力装置1では、認証部44により、メモリ45に格納された暗証番号を読み出すとともに、この暗証番号とデータベース47から取得した暗証番号とを照合する。両者が一致した場合には、ドア制御部46がドアを開錠させる。そして、通信回路42が、この入力終了キー14に配置されている電極により利用者3に電界を誘起して、認証部44による照合結果を電界通信装置2へ送信する。電界通信装置2では、通信回路32により照合結果を受信してメモリ33にログとして保存させる。照合結果が失敗を示す場合には失敗回数を記録させる。
したがって、本実施の形態によれば、複数の入力キー12a乃至12dを全て電極に兼用したことで、1回の暗証番号の入力操作で複数のデータを送受信することが可能になる。また、暗証番号の照合結果から失敗回数を記録しておくことで、失敗回数が許容回数を超えた場合には、電界通信装置2の使用を禁止する制御を行うことも可能になる。
第1実施形態における暗証番号入力システムの概略的な構成を示す模式図である。 上記暗証番号入力システムにおける暗証番号入力装置の構成を示す斜視図である。 上記暗証番号入力装置の内部構成を示すブロック図である。 上記暗証番号入力システムにおける入力者側の電界通信装置の内部構成を示すブロック図である。 上記暗証番号入力システムにおける全体的な処理の流れを示すシーケンス図である。 上記暗証番号入力システムにおける別の全体的な処理の流れを示すシーケンス図である。 上記暗証番号入力システムにおける更に別の全体的な処理の流れを示すシーケンス図である。 第2実施形態における暗証番号入力システムの全体的な処理の流れを示すシーケンス図である。 第3実施形態における暗証番号入力装置の構成を示す斜視図である。 第3実施形態における暗証番号入力システムの全体的な処理の流れを示すシーケンス図である。
符号の説明
1…暗証番号入力装置
2…電界通信装置
3…利用者
10…入力キー
11…入力完了キー
13…入力開始キー
14…入力終了キー
31…電極
32…通信回路
33…メモリ
41…電極
42…通信回路
43…入力部
44…認証部
45…メモリ
46…ドア制御部
47…データベース

Claims (13)

  1. 暗証番号入力装置と、電界伝達媒体としての暗証番号の入力者に配置される電界通信装置とを備えた暗証番号入力システムであって、
    前記電界通信装置は、
    前記入力者を特定するための情報を格納した格納手段と、
    前記格納手段から前記情報を読み出して、前記入力者に対して電界を誘起して当該情報を送信する送信手段と、を有し、
    前記暗証番号入力装置は、
    前記入力者による暗証番号の入力を入力キーで受け付ける受付手段と、
    前記入力キーに配置された電界通信用の電極と、
    前記入力者が前記入力キーに接触したときに当該入力者を介して伝送されてくる情報を前記電極を通じて受信する受信手段と、
    受信した情報に基づいて入力者の認証を行う認証手段と、
    を有することを特徴とする暗証番号入力システム。
  2. 暗証番号入力装置と、電界伝達媒体としての暗証番号の入力者に配置される電界通信装置とで行う暗証番号入力方法であって、
    前記電界通信装置により、前記入力者を特定するための情報を格納した格納手段から前記情報を読み出して、前記入力者に対して電界を誘起して当該情報を送信するステップと、
    前記暗証番号入力装置により、
    前記入力者による暗証番号の入力を入力キーで受け付けるステップと、
    前記入力者が前記入力キーに接触したときに、当該入力者を介して伝送されてくる情報を、前記入力キーに配置された電界通信用の電極を通じて受信するステップと、
    受信した情報に基づいて入力者の認証を行うステップと、
    を有することを特徴とする暗証番号入力方法。
  3. 暗証番号入力装置と、電界伝達媒体としての暗証番号の入力者に配置される電界通信装置とを備えた暗証番号入力システムであって、
    前記暗証番号入力装置は、
    前記入力者による暗証番号の入力を入力キーで受け付ける受付手段と、
    前記入力キーに配置された電界通信用の電極と、
    前記受付手段により受け付けた暗証番号を前記電極により前記入力者に対して電界を誘起することで前記電界通信装置へ送信する送信手段と、を有し、
    前記電界通信装置は、
    予め暗証番号を格納しておく格納手段と、
    前記暗証番号入力装置から送信されてきた暗証番号を電極を通じて受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信した暗証番号と前記格納手段に格納されている暗証番号とを照合し、両者が一致した場合に入力者を認証する認証手段と、
    前記認証手段による認証結果を、前記入力者に対して電界を誘起することで前記入力キーに配置された電極を通じて前記暗証番号入力装置へ送信する送信手段と、
    を有することを特徴とする暗証番号入力システム。
  4. 暗証番号入力装置と、電界伝達媒体としての暗証番号の入力者に配置される電界通信装置とで行う暗証番号入力方法であって、
    前記暗証番号入力装置により、
    前記入力者による暗証番号の入力を入力キーで受け付けるステップと、
    前記受付手段により受け付けた暗証番号を、前記入力キーに配置された電界通信用の電極により入力者に対して電界を誘起することで前記電界通信装置へ送信するステップと、
    前記電界通信装置により、
    前記暗証番号入力装置から送信されてきた暗証番号を電極を通じて受信するステップと、
    受信した暗証番号と格納手段に予め格納しておいた暗証番号とを照合し、両者が一致した場合に入力者を認証するステップと、
    この認証結果を、前記入力者に対して電界を誘起することで前記入力キーに配置された電極を通じて前記暗証番号入力装置へ送信するステップと、
    を有することを特徴とする暗証番号入力方法。
  5. 入力キーによる暗証番号の入力を受け付ける受付手段と、
    前記入力キーに配置された電界通信用の電極と、
    を有することを特徴とする暗証番号入力装置。
  6. 暗証番号の入力者が前記入力キーに接触したときに当該入力者を介して伝送されてくる情報を前記電極を通じて受信する受信手段と、
    受信した情報に基づいて入力者の認証を行う認証手段と、
    を更に有することを特徴とする請求項5記載の暗証番号入力装置。
  7. 前記暗証番号入力装置は電子ロック式のドアに配置されるものであって、
    前記認証手段により入力者が認証された場合に、前記ドアに対して開錠制御信号を送出るする送出手段を更に有することを特徴とする請求項6記載の暗証番号入力装置。
  8. 前記情報は入力者を特定するための識別情報であって、
    前記暗証番号と前記識別情報とを関連付けて記憶した記憶手段を更に有し、
    前記認証手段は、前記受信手段により受信した識別情報に関連付けられている暗証番号を前記記憶手段から抽出し、この抽出した暗証番号と前記受付手段で受け付けた暗証番号とを照合し、両者が一致した場合に入力者を認証することを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の暗証番号入力装置。
  9. 前記情報は暗証番号情報であって、
    前記認証手段は、前記受付手段により受け付けた暗証番号と、前記受信手段により受信した暗証番号情報とを照合し、両者が一致した場合に入力者を認証することを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の暗証番号入力装置。
  10. 前記暗証番号情報は暗証番号を暗号化した情報であって、
    前記受付手段により受け付けた暗証番号を暗号化する暗号化手段を更に有し、
    前記認証手段は、前記暗証番号情報と前記暗号化手段により暗号化した暗証番号とを照合することを特徴とする請求項9記載の暗証番号入力装置。
  11. 前記受付手段により受け付けた暗証番号を、前記電極により前記入力者に対して電界を誘起することで前記入力者に配置されている電界通信装置へ送信する送信手段と、
    前記送信手段により送信した暗証番号に基づいて前記電界通信装置でなされた入力者の認証結果が前記電界通信装置から前記入力者を介して送信されてきたときに、当該認証結果を前記電極を通じて受信する受信手段と、
    を更に有することを特徴とする請求項5記載の暗証番号入力装置。
  12. 前記暗証番号入力装置は電子ロック機構を備えたドアに配置されるものであって、
    前記受信手段により受信した認証結果が入力者の認証を示す場合に、前記電子ロック機構に対して開錠制御信号を送出する送出手段を更に有することを特徴とする請求項11記載の暗証番号入力装置。
  13. 前記入力キーは複数設置されたものであって、
    全ての入力キーに対して電界通信用の電極が配置されることを特徴とする請求項5乃至12のいずれかに記載の暗証番号入力装置。
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