JP2007226439A - 表示装置及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】発熱量が少なく、静音化及び小型化が可能であって、且つ高解像度の画像の取り込みを可能とし得る表示装置、及びそれに接続される電子機器を提供する
【解決手段】表示装置は、表示パネル2、結像光学系を有する撮像部4、第1の検出光20を出射する第1の検出光源部7a、第2の検出光21を出射する第2の検出光源部7b及び透明板14を備える。透明板14は、表示領域3を覆い、それとの間に空間23を形成する。第1の検出光源部7aは、第1の検出光20が透明板14の内部で全反射するようにそれを出射する。第2の検出光源部7bは、第2の検出光21を透明板14の観察者側へ出射する。撮像部4は、全反射の条件の崩れによって透明板14から出射した第1の検出光と、透明板14に再度入射してそれを通過した第2の検出光とを受光し、透明板14の観察者側における状態を撮像する。
【選択図】図1

Description

本発明は、表示装置、特には画像入力機能を供えた表示装置、それに接続される電子機器に関する。
近年、表示装置の分野においては、表示機能に加え、入力機能をも兼ね備えた表示装置が普及してきている。このような表示装置の一例としては、タッチパネル付の表示装置が挙げられる(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に開示の表示装置は、プロジェクタが照射した光を表示領域へと導き、導かれた光のうち表示領域上に置かれたユーザの指で反射された光をCCDカメラで受光することによってタッチ位置の検出を行なっている。
また、タッチパネル付の表示装置の他に、画像そのものを取り込むことができるように構成された液晶表示装置も開示されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に開示された液晶表示装置は、アクティブマトリクス基板上にマトリクス状に配置された複数個のフォトダイオードを備えており、これにより、表示画面上の物体の画像を取り込んでいる。
特開2001−350586号公報(第1図) 特開2004−159273号公報(第2図−第3図)
しかしながら、特許文献1に開示の表示装置においては、プロジェクタを使用する必要があるため、電源ファンによる騒音が大きいという問題、発熱量が大きいという問題、装置全体を小型化できないという問題がある。
また、特許文献2に開示の液晶表示装置は、画像の取り込みを可能とする構成を備えているが、結像光学系を備えていないため、特許文献2に開示の液晶表示装置において、鮮明な取り込み画像を得ることは不可能である。特許文献2の液晶表示装置には、高解像度の取り込みを行なうことが不可能であるという問題がある。
本発明の目的は、上記問題を解消し、発熱量が少なく、静音化及び小型化が可能であって、且つ高解像度の画像の取り込みを可能とし得る表示装置、及びそれに接続される電子機器を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明における表示装置は、光透過性を有する表示パネルと、結像光学系を有する撮像部と、第1の検出光を出射する第1の検出光源部と、第2の検出光を出射する第2の検出光源部と、透明板とを備え、前記透明板は、前記表示パネルの観察者側に前記表示パネルの表示領域を覆うように配置され、且つ、前記表示領域との間に空間を形成し、前記第1の検出光源部は、前記第1の検出光が前記透明板の側面から前記透明板の内部に入射するように配置され、且つ、前記透明板の内部に入射した前記第1の検出光が前記透明板の内部で全反射するように前記第1の検出光を出射し、前記第2の検出光源部は、前記表示領域の周辺の領域に、前記第2の検出光が、前記空間から、前記透明板を介して、前記透明板の観察者側へ出射されるように配置され、前記撮像部は、前記全反射の条件の崩れによって前記透明板から出射し、そして前記表示パネルを通過した前記第1の検出光と、前記透明板の観察者側で反射されて前記透明板に再度入射し、そして前記透明板及び前記表示パネルを通過した前記第2の検出光とを、前記結像光学系を介して受光して、前記透明板の観察者側における状態を撮像することを特徴とする。
また、上記目的を達成するために本発明における第1の電子機器は、上記本発明における表示装置に接続される電子機器であって、画像処理部と、情報処理部とを備え、前記表示装置において、前記第1の検出光源部による前記第1の検出光の出射と、前記第2の検出光源部による前記第2の検出光の出射とが、交互に行われているときに、前記画像処理部は、前記第1の検出光源部が第1の検出光を出射したときに前記撮像部が撮像した第1の画像から、前記透明板上に位置する物体の位置を検出し、前記情報処理部は、前記画像処理部によって検出された物体の位置を、前記表示装置の表示画面上の入力位置として特定することを特徴とする
更に、上記目的を達成するために本発明における第2の電子機器は、上記本発明における表示装置に接続される電子機器であって、画像処理部と、情報処理部とを備え、前記表示装置において、前記第1の検出光源部による前記第1の検出光の出射と、前記第2の検出光源部による前記第2の検出光の出射とが、同時に行われているときに、前記画像処理部は、前記撮像部が撮像した画像から、前記透明板上に位置する物体の画像を抽出し、更に、前記透明板上に位置する物体の位置を検出し、前記情報処理部は、抽出された前記物体の画像の中から、予め設定された特定画像に一致しない画像を特定し、更に、前記一致しない画像についてその輝度が設定された閾値以上であるかどうかを判定し、輝度が設定された閾値以上である画像が存在する場合に、その画像の物体の位置を前記表示装置の表示画面上の入力位置として特定することを特徴とする。
以上のように本発明における表示装置によれば、表示パネルを用いて画像を表示できるため、発熱量の減少化、静音化及び小型化を達成できる。更に、本発明における表示装置においては、撮像部が結像光学系を備えるため、従来の入力機能を備えた表示装置に比べて、高解像度の画像の取り込みを達成できる。
本発明における表示装置は、光透過性を有する表示パネルと、結像光学系を有する撮像部と、第1の検出光を出射する第1の検出光源部と、第2の検出光を出射する第2の検出光源部と、透明板とを備え、前記透明板は、前記表示パネルの観察者側に前記表示パネルの表示領域を覆うように配置され、且つ、前記表示領域との間に空間を形成し、前記第1の検出光源部は、前記第1の検出光が前記透明板の側面から前記透明板の内部に入射するように配置され、且つ、前記透明板の内部に入射した前記第1の検出光が前記透明板の内部で全反射するように前記第1の検出光を出射し、前記第2の検出光源部は、前記表示領域の周辺の領域に、前記第2の検出光が、前記空間から、前記透明板を介して、前記透明板の観察者側へ出射されるように配置され、前記撮像部は、前記全反射の条件の崩れによって前記透明板から出射し、そして前記表示パネルを通過した前記第1の検出光と、前記透明板の観察者側で反射されて前記透明板に再度入射し、そして前記透明板及び前記表示パネルを通過した前記第2の検出光とを、前記結像光学系を介して受光して、前記透明板の観察者側における状態を撮像することを特徴とする。
上記特徴により、本発明における表示装置によれば、発熱量の減少化、静音化及び小型化を図ることができ、更に、高解像度の画像の取り込みが可能となる。また、本発明における表示装置では、人の指のように透明板に密着する物体が透明板上に存在すると、全反射条件の崩れによって透明板から撮像部へと第1の検出光が出射される。よって、透明板に密着した物体は、確実に撮像部によって撮像される。一方、透明板上に存在している物体が、透明板と密着しないものである場合は、全反射条件が崩れないため、第1の検出光は出射されない。しかし、この場合は、物体で反射された第2の検出光が撮像部に入射するため、この物体も撮像部によって撮像される。このように、本発明における表示装置によれば、透明板上に存在している物体を、それと透明板との密着状態に関わらず、確実に撮像することができる。
また、上記本発明における表示装置においては、前記第1の検出光源部及び前記第2の検出光源部が、それぞれ、前記第1の検出光又は前記第2の検出光として700nm以上の波長の光を出射し、前記撮像部が、700nm以上の波長の光のみを受光するのが良い。この場合は、可視光によるノイズを除去することができる。
更に、上記本発明における表示装置においては、前記透明板を形成する材料の屈折率をn、前記透明板に入射する前記第1の検出光の入射角度をθiとしたときに、前記透明板に入射する前記第1の検出光の入射角度θiが、下記式(1)及び(2)から求められる値以下に設定されているのが好ましい。このようにすることにより、確実に、第1の検出光を透明板の内部で全反射させることができる。
(数3)
θi=sin-1(n・sinθ) ・・・・・(1)
(数4)
θ=90°−sin-1(1/n) ・・・・・(2)
また、上記本発明における表示装置においては、前記表示パネルとして、液晶表示パネル及びEL表示パネルのうちのいずれかを用いることができる。
上記本発明における表示装置は、前記第1の検出光源部及び前記第2の検出光源部それぞれに出射を指示する制御部を更に備え、前記制御部が、前記第1の検出光源部及び前記第2の検出光源部に対して、交互に出射を行わせる態様(第1の態様)とすることができる。上記第1の態様によれば、撮像部が撮像画像を出力したタイミングによって、第1の検出光から得られた撮像画像と、第2の検出光から得られた撮像画像とを区別できる。このため、上記第1の態様においては、撮像画像とその出力タイミングとから、本発明における表示装置、又はそれに接続された電子機器は、透明板上に存在する物体が透明板に密着しているものであるかどうかを判定できる。例えば、透明板上にある物体が、人の指であるのか、又は物であるのかを判定できる。
また、上記第1の態様においては、前記制御部が、前記第1の検出光源部及び前記第2の検出光源部に対して、(1/30)秒以下の間隔で、交互に出射を行わせるとするのが好ましい。このようにした場合は、動きの滑らかな動画を得ることが可能となる。
また、上記本発明における表示装置は、前記第1の検出光源部及び前記第2の検出光源部それぞれに出射を指示する制御部を更に備え、前記制御部が、前記第1の検出光源部及び前記第2の検出光源部に対して、同時に出射を行わせる態様(第2の態様)とすることができる。上記第2の態様によれば、透明板上にある物体は一度に確実に全て撮像される。よって、本発明における表示装置、又はそれに接続された装置が、物体やその位置を特定する識別処理を行う場合において、処理速度の向上を図ることができる。また、上記第2の態様では、透明板に密着している物体は、第1の検出光と第2の検出光との両方によって撮像されるため、撮像された画像において、この物体の輝度は透明板に密着していない物体よりも高くなる。よって、上記第2の態様では、撮像された物体の輝度に基づいて、本発明における表示装置、又はそれに接続された装置は、透明板上に存在する物体が透明板に密着しているものであるかどうかを判定することができる。
上記第2の態様においては、前記第1の検出光の波長と、前記第2の検出光の波長とが、異なる値に設定され、前記撮像部が、複数の受光素子を有する固体撮像素子を備え、前記受光素子が、受光した光の波長に応じて感度が変化する特性を備えているのが好ましい。この場合は、受光素子の出力値に基づいて、第1の検出光から得られた撮像画像と、第2の検出光から得られた撮像画像とを区別できる。よって、透明板上に存在する物体が透明板に密着しているものであるかどうかの判定を簡単に行なうことができる。
また、上記第2の態様においては、前記第1の検出光の波長と、前記第2の検出光の波長とが、異なる値に設定され、前記撮像部が、複数の受光素子を有する固体撮像素子と、前記複数の受光素子それぞれ毎に配置された複数の光学フィルタとを備え、前記複数の光学フィルタのうち、一部の光学フィルタは前記第1の検出光を通過させ、残りの光学フィルタは前記第2の検出光を通過させるのが好ましい。この場合は、受光素子の出力データを、対応する光学フィルタ毎に区別することによって、第1の検出光から得られた撮像画像と、第2の検出光から得られた撮像画像とを区別できる。よって、透明板上に存在する物体が透明板に密着しているものであるかどうかの判定を簡単に行なうことができる。
また、本発明における第1の電子機器は、上記本発明における表示装置に接続される電子機器であって、画像処理部と、情報処理部とを備え、前記表示装置において、前記第1の検出光源部による前記第1の検出光の出射と、前記第2の検出光源部による前記第2の検出光の出射とが、交互に行われているときに、前記画像処理部は、前記第1の検出光源部が第1の検出光を出射したときに前記撮像部が撮像した第1の画像から、前記透明板上に位置する物体の位置を検出し、前記情報処理部は、前記画像処理部によって検出された物体の位置を、前記表示装置の表示画面上の入力位置として特定することを特徴とする
上記本発明における第1の電子機器においては、前記画像処理部が、前記第1の検出光源部が第1の検出光を出射したときに前記撮像部が撮像した第1の画像と、前記第2の検出光源部が第2の検出光を出射したときに前記撮像部が撮像した第2の画像とのそれぞれから、前記透明板上に位置する物体の画像を抽出し、更に、前記透明板上に位置する物体の位置を検出し、前記情報処理部が、前記第1の画像及び前記第2の画像の両方から抽出される物体の画像を特定し、特定された前記物体の位置を、前記表示装置の表示画面上の入力位置として特定する態様とするのが好ましい。この態様によれば、入力位置の誤認識の発生を抑制することができる。
更に、本発明における第2の電子機器は、上記本発明における表示装置に接続される電子機器であって、画像処理部と、情報処理部とを備え、前記表示装置において、前記第1の検出光源部による前記第1の検出光の出射と、前記第2の検出光源部による前記第2の検出光の出射とが、同時に行われているときに、前記画像処理部は、前記撮像部が撮像した画像から、前記透明板上に位置する物体の画像を抽出し、更に、前記透明板上に位置する物体の位置を検出し、前記情報処理部は、抽出された前記物体の画像の中から、予め設定された特定画像に一致しない画像を特定し、更に、前記一致しない画像についてその輝度が設定された閾値以上であるかどうかを判定し、輝度が設定された閾値以上である画像が存在する場合に、その画像の物体の位置を前記表示装置の表示画面上の入力位置として特定することを特徴とする。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における表示装置及び電子機器について、図1〜図10を参照しながら説明する。最初に、本実施の形態1における表示装置の全体構成について図1及び図2を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態1における表示装置の全体の概略構成を示す断面図である。図2は、図1に示す表示装置の主要部分の位置関係を示す分解斜視図である。なお、図1においては、断面に現れていない第1の検出光源部7a及び第2の検出光源部7bの図示は省略している。
図1及び図2に示すように、本実施の形態1における表示装置は、光透過性を有する表示パネル2と、結像光学系を有する撮像部4と、第1の検出光源部7aと、第2の検出光源部7bと、透明板14とを備えている。第1の検出光源部7aは、第1の検出光20を出射し、第2の検出光源部7bは、第2の検出光21を出射する。透明板14は、表示パネル2の観察者側に、表示パネル2の表示領域を覆うように配置され、表示領域3との間に空間23を形成している。
第1の検出光源部7aは、第1の検出光20が透明板14の側面14aから透明板14の内部に入射するように配置されている。更に、第1の検出光源部7aは、透明板14の内部に入射した第1の検出光20が透明板14の内部で全反射を繰り返すように、第1の検出光20を出射する。また、図5を用いて後述するように、透明板14の観察者側の主面に物体(図示せず)が密着すると、全反射条件が崩れ、第1の検出光20は透明板14から表示パネル2に向けて出射され、表示パネル2を通過する。
また、第2の検出光源部7bは、空間23内の表示領域3の周辺の領域に、出射方向を透明板14に向けて配置されており、第2の検出光21を、空間23から透明板14を介して透明板14の観察者側へと出射する。このとき、図7を用いて後述するように、透明板14の観察者側の主面に物体(図示せず)が存在すると、第2の検出光21は、この物体で反射されて再度透明板14に入射し、そして透明板14及び表示パネル2を通過する。
撮像部4は、撮像方向を表示パネル2に向けた状態で、表示パネル2の裏面における、表示領域3と表示装置の厚み方向(図1中の矢印Aで示す方向)において重ならない位置に配置されている。また、撮像部4は、全反射の条件の崩れによって透明板14から出射した第1の検出光と、透明板14上の物体(図示せず)で反射されて透明板14に再度入射した第2の検出光とを、結像光学系(後述の図4参照)を介して受光する(図5及び図7参照)。
このような構成により、本実施の形態1における表示装置によれば、発熱量の減少化、静音化及び小型化を達成できる。更に、撮像部4は、結像光学系を介して、透明板14の観察者側の状態を撮像するため、従来の入力機能を備えた表示装置に比べて、高解像度の画像の取り込みを達成できる。
本実施の形態1において、透明板14は、例えば、アクリル板やガラス板といった、透明の樹脂材料によって形成された板材であれば良い。透明板14の透過率は100%である必要はなく、100%に満たなくても良い。
また、本実施の形態1では、表示パネル2は液晶表示パネルであり、表示装置は液晶表示装置である。また、表示パネル2が液晶表示パネルであるため、表示パネル2の裏面には、バックライト装置5が配置されている。
表示パネル2は、アクティブマトリクス基板2cと、液晶層2bと、フィルタ基板(対向基板)2aとを備えている。液晶層2bは、アクティブマトリクス基板2cとフィルタ基板2aとによって挟み込まれている。液晶層2bを封止するためのシールについては、図示を省略している。また、フィルタ基板2a及びアクティブマトリクス基板2cそれぞれにおける液晶層2b側の反対側の面には、図示していないが、偏光板が設けられている。
アクティブマトリクス基板2cには、マトリクス状に配置された複数のアクティブ素子(図示せず)が形成されている。アクティブ素子は画素を構成しており、画素が設けられた領域と厚み方向において重なる領域が、表示領域3となっている。また、アクティブマトリクス基板2cには、図示していないが、ゲート駆動回路やソース駆動回路といった駆動回路が設けられている。フィルタ基板2aには、各画素に対応する複数のカラーフィルタ(図示せず)や、対向電極(図示せず)が形成されている。
なお、表示パネル2は、光透過性を備えたものであれば良い。その他、例えば、EL表示パネルを表示パネル2として用いることもできる。表示パネル2がEL表示パネルである場合は、EL表示パネルが自発光であるため、バックライト装置を配置する必要はない。更に、この場合は、表示パネル2は、例えば、透明基板上に、透明電極(アノード)となるITO(Indium Tin Oxide)膜、正孔輸送層、電子輸送層、背面電極(カソード)等を順に積層して構成される。
バックライト装置5は、直下型のバックライト装置であり、複数の蛍光ランプ6と、光学層13とを備えている。複数の蛍光ランプ6は、バスタブ型の筐体8に、互いに平行な状態で配置されている(図2参照)。また、筐体8の内面には反射シートが貼付されている。光学層13は、拡散板9、拡散シート10、プリズムシート11、反射/偏光シート12を順に積層して形成されている。
また、本実施の形態1では、撮像部4の光学的撮像距離(結像光学系の焦点距離)を稼ぐため、表示パネル2とバックライト装置5とは、従来の液晶表示装置に比べて距離を置いて配置される。具体的には、表示パネル2とバックライト装置5とは、フレーム22によって、一定の距離Lを置いて保持されており、これらの間には空洞が存在している。また、撮像部4もフレーム22に保持されている。
例えば、表示パネル2の大きさが30インチ程度であるならば、表示パネル2とバックライト装置5との距離Lは15cm程度に設定される。表示パネル2とバックライト装置5との間には、表示装置の強度を高めるため、透明の樹脂材料を充填する等しても良い。
更に、表示パネル2とバックライト装置5との距離が大きいため、図1及び図2に示すように、バックライト装置5は、その発光領域の面積が表示領域3の面積よりも大きくなるように構成するのが好ましい。これは、表示パネル2とバックライト装置5との距離が大きいと、バックライト装置5が照射できる領域が減少する傾向にあるからである。
ここで、本実施の形態1で用いられる撮像部4の構成について図3を用いて具体的に説明する。また、以下の説明においては図1及び図2も適宜参酌する。図3は、図1及び図2に示した表示装置に備えられた撮像部の概略構成を示す断面図である。図3に示すように、本実施の形態1においては、撮像部4は、結像光学系を構成するレンズ素子30と、レンズ素子30によって結像された像を受光する固体撮像素子32と、設定波長以上の波長の光のみを透過させる光学フィルタ31とを備えている。固体撮像素子32は、CCD固体撮像素子や、MOS型固体撮像素子といった固体撮像素子である。光学フィルタ31の機能については後述する。
レンズ素子30と固体撮像素子32とは、いわゆるシフト光学系を構成している。具体的には、固体撮像素子32及びレンズ素子30は、固体撮像素子32の受光面の中心を通る法線32aとレンズ素子30の光軸30aとが平行となり、且つ、光軸30aが法線32aからシフトした状態でフレーム33に保持されている。更に、図1及び図2に示したように、撮像部4は、固体撮像素子32の受光面が表示領域3に対して平行となり、且つ、固体撮像素子32の法線32aがレンズ素子30の光軸30aよりも表示領域3の外側に位置するように配置される。
このように、本実施の形態1では、シフト光学系が採用されているため、固体撮像素子32の受光面には、台形歪みの少ない像が結像される。よって、本実施の形態1によれば、撮像部4が出力した撮像データに対して、台形歪みを改善するための補正を行うことなく、画質の優れた画像を得ることができる。
なお、撮像部4の構成は、図3に示す例に限定されるものではなく、固体撮像素子32の受光面の中心を通る法線32aとレンズ素子30の光軸30aとが一致するものであっても良い。但し、法線32aと光軸30aとを一致させた場合は、これらを表示領域3に向けて傾斜させた状態で、撮像部4を配置する必要がある。
また、本発明でいう「結像光学系」とは、透明板14の観察者側の主面近傍と撮像部の受光面とに焦点を有し、透明板14の観察者側の主面近傍の像を受光面に結像させるレンズ系をいう。図3の例では、結像光学系は、レンズ素子30のみによって構成されているが、複数のレンズ素子を備えたレンズ群で構成されていても良い。但し、シフト光学系を構成する場合は、結像光学系は、斜め光が蹴られずにレンズ系を透過するように設計されている必要がある。この場合、結像光学系は、シフト光学系が構成されない場合に比べて、大口径のレンズ系によって構成する必要がある。
また、図1及び図2に示すように、本実施の形態1においては、撮像部4は複数個設けておくのが好ましい。この場合、複数個の撮像部4は、それぞれが異なる領域を撮像するように配置される。このような構成とすると、単一の撮像部しか設けられない場合に比べて、撮像部4それぞれの撮像領域を狭くすることができ、撮像部4が求める光学的撮像距離を短くすることができる。よって、単一の撮像部しか設けられない場合に比べて、表示パネル2とバックライト装置5との間の距離Lを短くでき、表示装置の薄型化を図ることができる。
次に、第1の検出光源部7a及び第2の検出光源部7bの構成について、図4を用いて具体的に説明する。また、以下の説明においては、図1及び図2を適宜参酌する。図4は、図1及び図2に示した第1の検出光源部及び第2の検出光源部の概略構成を示す図であり、図4(a)は出射方向に沿って切断した断面図、図4(b)は正面図である。
図4(a)及び(b)に示すように、第1の検出光源部7aは、複数個の光源15aを備えている。複数個の光源15aは、それぞれの出射方向が一致するように並列に配列されている。本実施の形態1では、第2の検出光源部7bは、第1の検出光源部7aと同様に構成されている。よって、第2の検出光源部7bも、複数個の光源15bを備え、複数個の光源15bも、それぞれの出射方向が一致するように並列に配列されている。図4(a)及び(b)において、18は、第1の検出光源部7a及び第2の検出光源部7bのフレームである。19は、光源15a及び光源15bをフレーム18に固定する樹脂製の固定部材である。
また、本実施の形態1においては、第1の検出光源部7aの光源15aと第2の検出光源部7bの光源15bは、共に、同一波長の光を出射する発光ダイオードである。よって、第1の検出光源部7aが出射する第1の検出光20(図1参照)の波長と、第2の検出光源部7bが出射する第2の検出光21(図1参照)の波長とは、同一の長さとなる。
本実施の形態1において、第1の検出光20及び第2の検出光21の波長は、特に限定されるものではない。但し、第1の検出光20及び第2の検出光21の波長は、可視領域以外の領域、例えば赤外領域に設定されているのが好ましい。具体的には、第1の検出光20及び第2の検出光21の波長は、700nm以上、好ましくは800nm以上、特に好ましくは850nm以上に設定するのが良い。このような範囲に設定すると、表示パネル2が液晶表示パネルである場合に、液晶表示パネルを構成するカラーフィルタや偏光板に対する第1の検出光20及び第2の検出光21の透過率を高めることができるからである。更に、一般に、波長が1000nmを超える光を受光できる固体撮像素子は、高価であることから、上限は、1000nm以下とするのが好ましい。
但し、検出光の波長が赤外領域に設定されている場合に、透明板14上の物体によって反射された可視光線が撮像部4に入射すると、この可視光線はノイズ成分となる。また、ここでいう可視光線としては、表示パネル2が液晶表示パネルの場合は、バックライト装置5から出射され、表示パネル2で反射された照明光や、表示装置の外部からの光が挙げられる。このため、本実施の形態1においては、図3に示した光学フィルタ31として、波長が700nm以上、好ましくは800nm以上、特に好ましくは850nm以上の光のみを透過させるハイパスフィルタを用いるのが良い。
また、図4に示すように、第1の検出光源部7a及び第2の検出光源部7bは、第1の検出光20及び第2の検出光21の発散度を制限するため、板状の遮光部材16及び17を備えている。遮光部材17は、第1の光源15a及び第2の光源15bの表示領域3側に配置され、遮光部材16は、第1の光源15a及び第2の光源15bの表示領域3側の反対側、つまり観察者側に配置されている。
第1の検出光源部7aにおいて第1の検出光20の発散度を制限するのは、第1の検出光20の出射角を制御して、透明板14内で第1の検出光20を確実に全反射させるためである。また、第2の検出光源部7bにおいて第2の検出光21の発散度を制限するのは、透明板14から遠く離れた位置にある物体までもが撮像されてしまうことや、第2の検出光21がフレーム22(図1参照)の内壁で反射されて撮像部4に入射してしまうこと等を抑制するためである。
遮光部材16及び17の例としては、第1の検出光20及び第2の検出光21を透過させない部材、例えば、第1の検出光20及び第2の検出光21を反射させる反射部材や、第1の検出光20及び第2の検出光21を吸収する吸収部材が挙げられる。このうち、第1の光源15a及び第2の光源15bの発散度を制限するという観点からは、少なくとも光源側の面が光吸収性の高い黒色となっている吸収部材が好ましい。
また、図1及び図2に示すように、本実施の形態1では、第1の検出光源部7a及び第2の検出光源部7bは、4つずつ配置されている。第1の検出光源部7a及び第2の検出光源部7bは、それぞれ、観察者側からこれらを見たときに、表示領域3のいずれかの辺に沿って、表示領域3を囲むように配置されている(図2参照)。但し、第1の検出光源部7a及び第2の検出光源部7bの個数は特に限定されるものではない。例えば、第1の検出光源部7aの数が2つであって、対向する2辺にのみ第1の検出光源部7aが配置された態様であっても良い。第2の光源部7bについても同様の態様とすることができる。
また、本実施の形態1において、第1の検出光源部7a及び第2の検出光源部7bの構成は、図1及び図4に示した例に限定されるものではない。例えば、遮光部材16及び17の代わりに、第1の光源15aまたは第2の光源15の前に、出射光を収束させるレンズ素子を配置した態様であっても良い。
更に、遮光部材17のみ、又は遮光部材16のみが配置された態様であっても良い。遮光部材17のみが配置された態様においては、第1の光源15a及び第2の光源15bを遮光部材17に向けて傾斜させることで、発散度を制限できる。また、遮光部材16のみが配置された態様においては、第1の光源15a及び第2の光源15bを遮光部材16に向けて傾斜させることで、発散度を制限できる。
次に、第1の検出光20の全反射及び全反射条件の崩れについて、図5及び図6を用いて説明する。図5は、第1の検出光源部が第1の検出光を出射した状態を示す部分断面図である。図6は、透明板に入射した第1の検出光の屈折角を示す説明図である。
図5に示すように、遮光部材16及び17により、第1の光源15aから第1の検出光20の発散度が制限され、これにより、表示パネル2の厚み方向における第1の検出光20の出射角はγに設定されている。このとき、第1の検出光20は、第1の透明板14の内部で全反射しているとすると、出射角γは次のようにして求められる。
図6に示すように、透明板14の内部に入射した第1の検出光20が全反射するための臨界角をαとすると、全反射条件は下記式(3)によって表すことができる。なお、下記式(3)において、nは、透明板14の屈折率である。透明板14の周囲は、空気であるとする。
(数5)
α=sin-1(1/n) ・・・・・(3)
また、図6に示すように、第1の検出光20が透明板14へ入射する際の入射角をθi、屈折角をθとすると、下記式(4)が成立する。なお、透明板14の周囲に加え、第1の光源15aの周囲も空気であるとする。
(数6)
1・sinθi=n・sinθ ・・・・・(4)
上記式(4)より、入射角θiは下記式(1)によって表すことができる。
(数7)
θi=sin-1(n・sinθ) ・・・・・(1)
また、上記式(3)に示す全反射条件を満たすためには、屈折角θ=90°−αとなる必要がある。よって、全反射条件を満たすための屈折角θは、上記式(3)より、下記式(2)によって表すことができる。
(数8)
θ=90°−sin-1(1/n) ・・・・・(2)
よって、透明板14の内部に入射した第1の検出光20を全反射させるためには、上記式(1)及び(2)の両方が満たされるように、第1の検出光20の入射角度θiを設定すれば良い。また、入射角度θi=出射角γ/2であるから、全反射条件を満たす出射角γは、下記式(5)によって表すことができる。遮光部材16及び17は、出射角γ=2θiとなるように形成すれば良い。
(数9)
γ=2sin-1(n・sinθ) ・・・・・(5)
例えば、透明板14として、屈折率nが1.4の材料で形成された透明板を用いる場合は、上記式(2)より、θ=44.4°となる。よって、上記式(1)より、全反射を生じさせるための入射角θiは78.5°となるから、出射角γは157°となる。つまり、透明板14の屈折率nが1.4である場合は、出射角γが157°以下となるように、遮光部材16及び17を形成すれば良い。
但し、透明板14が、屈折率1.42以上の高屈折材料で形成されている場合、例えば、透明板14が屈折率1.49のアクリル樹脂で形成されている場合は、遮光部材16及び17によって第1の検出光20の出射角γを制限しなくても良い。
この場合、上記式(2)及び(3)より、θ=約47.8°となるから、全反射を生じさせるためには、θが47.8°以下となるように、検出光を入射させる必要がある。一方、入射角θiが理論上最大となる90°であった場合の屈折角θは、上記式(4)より、42.2度となる。よって、透明板14が屈折率1.49のアクリル樹脂で形成されている場合は、第1の検出光20の出射角γがどのような値であったとしても、全反射が生じるため、第1の検出光20の発散度を制限する必要はない。
また、上記式(3)に示す全反射条件が満たされているときに、図5に示すように、透明板14の観察者側の主面に、人の指1等が密着すると、上記式(3)が成立できずに全反射条件は崩れる。このとき、第1の検出光20aが透明板14から表示パネル2側へと出射される。この第1の検出光20aは、表示パネル2を通過し、結像光学系(図3参照)を介して撮像部4に受光される。
具体的には、例えば、図5に示した人の指1のように表面に水分や油分が付着した物体が、アクリル樹脂等で形成された透明板14に接触すると、物体と透明板14とは光学的に密着する。そして、それまで透明板14と空気との界面であったところが、透明板14と物体との界面になる。全反射条件は透明物体同士の界面の屈折率差により決まり、透明な透明板14と不透明な物体との界面においては、全反射が起きないから、第1の検出光20aは物体に入射し、そこで反射される。その結果、反射された第1の検出光20aは、透明板14に再度入射し、更にそれを通過して、透明板14の表示パネル2側へと出射される。
このように、本実施の形態1においては、撮像部4は、全反射条件の崩れによって出射された第1の検出光20aにより、透明板14の観察者側の主面に密着している物体(指1)を被写体として撮像する。また、このとき、透明板14に密着していない物体が撮像されることはない。
このため、本実施の形態1においては、図10を用いて後述するように、撮像部4が第1の検出光20aを受光して得た撮像画像を用いて、透明板14に密着した指1等の座標の検出を行うことができ、表示装置にタッチパネル機能を付加できる。更に、透明板14上のどの位置にある指1であっても、透明板に密着している限り、確実に撮像されるので、センシング精度に優れたタッチパネルとなる。
ところで、表面に水分や油分が付着していない物体等、透明板14との密着性の低い物体が、透明板14に接触した場合は、図5に示すように全反射条件は崩れないので、透明板14から第1の検出光20aが出射されることはない。よって、第1の検出光源部7aしか備えられていないとすると、このような物体の撮像が困難となる。このため、上述したように、第2の検出光源部7bが備えられており、全反射条件の崩れが生じない物体に対しては第2の検出光21を反射させて、撮像が行われる(図7参照)。
図7は、第2の検出光源部が第2の検出光を出射した状態を示す部分断面図である。図7は、商品25に取り付けられたタグ24の撮像を行う例を示している。タグ24は、樹脂材料で形成されており、その表面には、バーコード、QRコード、価格等の商品情報が印刷されている。
この樹脂材料で形成されたタグ24の表面は、肉眼で見ると平滑であるが、実際には、図7に示すように複数の小さな凹凸が存在している。更に、通常の状態では、タグ24の表面には水分や油分は付着していない。よって、タグ24が透明板14に接触しても、タグ24と透明板14との間には、複数の細かな空気層が介在してしまうため、第1の検出光20(図5参照)の全反射条件は殆ど崩れず、第1の検出光20a(図5参照)の出射も殆ど無い。
一方、第2の検出光源部7bから出射された第2の検出光21は、物体と透明板14との密着の有無に関わらず、透明板14上の物体で反射される。よって、図7の例では、第2の検出光21aはタグ24で反射され、反射された第2の検出光21aは表示パネル2を通過し、撮像部4(図1参照)に受光される。この結果、タグ24は被写体として撮像される。
このように、本実施の形態1においては、撮像部4は、透明板14に密着して全反射条件の崩れを発生させる物体については、第1の検出光20aによって撮像を行い、透明版14に密着しない物体については、第2の検出光21aによって撮像を行う。本実施の形態1における表示装置によれば、透明板14上に存在している物体を、それと透明板14との密着状態に関わらず、確実に撮像することができる。
ここで、本実施の形態1における電子機器について図8及び図9を用いて説明する。図8は、本発明の実施の形態1における表示装置及び電子機器を示すブロック図である。図8に示すように、本実施の形態1における表示装置110は、本実施の形態1における電子機器100に接続されている。表示装置110は、図1〜図5及び図7に示した構成に加え、制御装置109を備えている。制御装置109は、主に、画像入力制御部107と、表示制御部108とを備えている。
画像入力制御部107は、電子機器100からの制御信号による指示に応じて、第1の検出光源部7a及び第2の検出光源部7bそれぞれに検出光を出射させ、また、撮像部4に撮像の指示や撮像データの出力を求める。また、画像入力制御部107は、複数個の撮像部4それぞれが出力した撮像データを、撮像部4毎に、メモリ106に一旦記憶し、その後、各撮像データを電子機器100に出力する。その他、画像入力制御部107は、電子機器100の制御信号による指示に応じて、撮像部4の固体撮像素子32(図3参照)に対して、感度設定や解像度設定等を行うこともできる。
表示制御部108は、電子機器100が出力した映像信号に基づいて制御信号を生成し、これを表示パネル2の駆動回路(図示せず)に入力する。これにより、アクティブマトリクス基板(図1参照)に形成された複数の画素が駆動され、映像信号に応じた画像が表示領域3に表示される。
電子機器100は、例えば、パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、テレビ受信機、DVDプレイヤー、家庭電化製品、及び産業用機器といった表示装置に映像信号を出力する各種電子機器である。電子機器100は、情報処理部104と、画像処理部105とを主に備えている。画像処理部105は、画像合成部101と、ノイズ除去部102と、画像識別部103とを備えている。
表示装置110の画像入力制御部107が出力した各撮像データは、画像合成部101に入力される。入力された各撮像データは、画像合成部101によって合成されて、1フレームを構成する一つの画像データとされる。この画像データは、ノイズ除去部102へと送られる。
また、ノイズ除去部102は、画像合成部101が出力した画像データから、オフセット成分を減算する。更に、ノイズ除去部102は、オフセット成分の除去後の画像データから、表示成分の除去を行う。その後、ノイズ除去部102は、得られた画像データを画像識別部103へと出力する。
ここで、オフセット成分とは、バックライト装置5(図1参照)から照射された後、表示装置110の構成部材の表面や構成部材間の界面等で反射され、撮像部4の固体撮像素子32(図3参照)に入射した光量成分をいう。また、表示成分とは、表示パネル2を介して外部から撮像部4に入射した光量成分をいう。表示成分は、表示領域3(図1参照)に表示される画像によって変動する。
表示成分は、設定された基準データから算出され、算出された値を用いて上記の処理が行われる。オフセット成分は予め設定され、電子機器100が備えるメモリ(図示せず)に格納されている。表示成分を算出するための基準データも同様に予め設定され、電子機器100が備えるメモリ(図示せず)に格納されている。
オフセット成分の設定は、例えば、次の手順によって行うことができる。先ず、表示領域3への外部からの光の入射が遮断された状態とする。例えば、液晶表示装置を暗室に配置することによって、または、赤外光(検出光)を透過させるが可視光を透過させないシートや暗幕によって表示領域3を覆うことによって行う。更に、表示領域3上に被写体となる物体が存在しない状態とする。
次に、バックライト装置5の光源の点灯、第1の検出光源部7aによる第1の検出光20(図1参照)の照射、及び第2の検出光源部7bによる第2の検出光21(図1参照)の照射を行い、このときに撮像部4が出力する撮像データを取得する。このとき取得された撮像データ、即ち上記状態で撮像部4の固体撮像素子32(図3参照)に入射した光量成分が、オフセット成分となる。オフセット成分の設定は、液晶表示装置の工場出荷段階で行うこともできるし、使用を開始した後にユーザが随時行うこともできる。
また、表示成分を算出するための基準データの設定は、例えば次の手順によって行なうことができる。先ず、表示装置110の設置環境下において、表示領域3上に被写体となる物体が存在しない状態とする。次に、外光成分が表示パネル2を介して撮像部4に入射したときに、撮像部4が出力する撮像データの最大値および最小値、即ち、表示パネル2が白表示状態時及び黒表示状態にある時の撮像データを取得する。次に、取得された撮像データから、表示装置110の設置環境下における、外光成分の入射による表示成分の出力幅を算出する。このとき算出された出力幅のデータが、表示成分を算出するためのデータ(基準データ)となる。上述した設定作業は、表示装置110の使用環境が同じであれば、設置時に一度行えばそれで良い。
また、表示成分は、表示装置110を使用している状況下で、映像信号から得られる表示画像の階調レベルと、予め算出された出力幅(基準データ)とから算出される。上述した表示成分の除去は、具体的には、次の手順によって行われる。先ず、ノイズ除去部102は、情報処理部105から出力された映像信号から、表示画像の階調レベルを抽出し、抽出した階調レベルと基準データとから表示成分を算出する。次に、ノイズ除去部102は、このとき撮像部4が出力した撮像データ(画像合成部101によって合成された画像データ)から表示成分を減算する。また、上述のように、表示成分は、表示領域3に表示される画像によって変動することから、表示状態の変化に応じて随時表示成分を算出する必要がある。
また、画像識別部103は、画像合成及びノイズ除去が行われた画像データに基づいて、被写体の識別、被写体の画像データの抽出、及び被写体の座標の検出を行い、これらを特定する情報(識別情報)を情報処理部104に出力する。
情報処理部104は、画像識別部103が出力した識別情報を用いて、電子機器100の用途に応じた各種情報処理を行う。具体的には、情報処理としては、例えば、電子機器100がパーソナルコンピュータであるならば、指(図5参照)が接触している位置にカーソルを移動させる処理や、特定の位置に指が接触している場合に画面を切り替える処理等が挙げられる。
また、情報処理部104は、第1の検出光源部7a及び第2の検出光源部7bに検出光を出射させるため、更に、撮像部4に撮像及び撮像データの出力を行わせるため、画像入力制御部107に出力する制御信号を生成する。更に、情報処理部104は、識別情報を用いた情報処理の結果が反映された映像信号を生成し、これを表示制御部108に出力する。
本実施の形態1において、表示装置110の制御装置109、は、例えば、CPUを内蔵したICチップによって提供できる。ICチップは、例えば、FPCを介して表示パネル2に接続された基板上に搭載できる。また、電子機器105の画像処理部100と情報処理部104も、CPUを内蔵したICチップによって提供できる。
また、本実施の形態1においては、表示装置110が画像処理部105を備えた態様とすることもできる。図9は、本発明の実施の形態1における表示装置及び電子機器の他の例を示すブロック図である。
図9に示すように、本例では、画像処理部105は、表示装置110の制御装置109に備えられている。但し、本例は、この点以外においては、図8の例と同様であり、同様の処理が行われる。本例とした場合は、表示装置110が接続される電子機器100の処理負担の軽減化や、表示装置110の汎用化を促進できる。
次に、図8に示した電子機器が表示装置からの撮像データに対して行う処理について、図10を用いて説明する。図10は、図8に示した電子機器が撮像データに対して行う処理の流れを示すフロー図である。なお、以下の説明においては、適宜、図1〜図5、図7及び図8を参酌する。
図10に示すように、最初に、情報処理部104は、画像入力制御部107に、第2の検出光源部7bによる第2の検出光21の出射と、撮像部4による撮像とを指示する制御信号を出力する(ステップS1)。これにより、画像入力部107から第2の検出光源部7bに制御信号が出力され、第2の検出光源部7bは、設定された時間の間、第2の検出光21を出射する。また、撮像部4は、透明板14上にある物体で反射された第2の検出光21aを受光して、撮像を行う。
次に、情報処理部104は、画像入力制御部107に、撮像部4による撮像データの出力を指示する制御信号を出力する(ステップS2)。これにより、撮像部4は、撮像データを画像入力制御部107に出力する。また、撮像データは、撮像部4毎に、一旦、メモリ106に記憶され、その後、撮像部4毎に記憶された撮像データは、画像合成部101に出力される。
次に、画像合成部101は、撮像部4毎の撮像データを一つの画像データに合成し、更に、ノイズ除去部102は、この画像データに対して、オフセット成分及び表示成分の除去を行う(ステップS3)。
次いで、画像識別部103は、ステップS3で得られた画像データに特定画像に一致する部分が含まれているかどうかを判定する(ステップS4)。特定画像としては、例えば、バーコードやQRコードといった記号、数字、文字といったタグ24に印刷された商品情報の画像が挙げられる。特定画像は、電子機器100の使用者や製造者が予め設定し、電子機器100のメモリ(図8において図示せず)に記憶されている。
ステップS4の判定の結果、ステップS3で得られた画像データに特定画像に一致する部分が含まれている場合は、画像識別部103は、この特定画像に一致する部分の座標(位置)を検出する(ステップS5)。検出される座標としては、例えば、特定画像に一致する部分の中心の座標が挙げられる。
更に、画像識別部103は、ステップS5において、画像データに一致する部分が含まれていた特定画像と検出された座標とを特定する情報を、情報処理部104に出力する。一方、ステップS4の判定の結果、ステップS3で得られた画像データに特定画像に一致する部分が含まれていない場合は、画像識別部103は、含まれていない旨を情報処理部104に通知する。
画像識別部103による情報処理部104への特定画像に関する情報の出力又は通知が終了すると、情報処理部104は、画像入力制御部107に、第1の検出光源部7aによる第1の検出光20の出射と、撮像部4による撮像とを指示する制御信号を出力する(ステップS6)。これにより、画像入力部107から第1の検出光源部7bに制御信号が出力され、第1の検出光源部7aは、設定された時間の間、第1の検出光20を出射する。また、撮像部4は、透明板14上の物体による全反射条件の崩れによって出射された第1の検出光20aを受光して、撮像を行う。
次に、情報処理部104は、ステップS2と同様に、画像入力制御部107に、撮像部4による撮像データの出力を指示する制御信号を出力する(ステップS7)。更に、ステップS3と同様に、画像合成部101による撮像データの合成、ノイズ除去部102によるオフセット成分及び表示成分の除去が行われる(ステップS8)。
次いで、画像識別部103は、座標入力が行われたかどうか、即ち、電子機器のユーザが指1によって表示画面(透明板14上の表示領域3に対応する領域)をタッチしたかどうかを判定する(ステップS9)。具体的には、画像識別部103は、ステップS8でノイズ除去部102が出力した画像データと、以前に行われたステップS8で出力された画像データとを対比して、設定時間の間に、画像中に輝度変化が存在するかどうかを判定する。このように、画像データ中の輝度変化に基づいて判定するのは、誤ってタッチされた場合を排除するためである。
ステップS9の判定の結果、座標入力が行われている場合は、画像識別部103は、入力位置の座標を検出する(ステップS10)。具体的には、画像データ中に含まれている物体の画像の中心の座標を検出する。また、画像識別部103は、ステップS10において、検出した座標を特定する情報を情報処理部104に出力する。一方、ステップS9の判定の結果、座標入力が行われていない場合は、画像識別部103は、座標入力が行われていない旨を情報処理部104に通知する。
画像識別部103による情報処理部104への座標入力に関する情報の出力及び通知が終了すると、情報処理部104は、ステップS5及びS10で出力された情報を用いて、電子機器100の用途に応じた各種情報処理を行い(ステップS11)、処理を終了する。具体的には、情報処理としては、例えば、ステップS5で出力された特定画像がQRコードであるならば、対応した情報を表示する映像信号を生成し、これを表示制御部108に出力する処理が挙げられる。また、ステップS10で出力された座標をユーザの入力位置として特定し、この入力位置に基づいて、画面上のカーソルを移動させる処理や、画面を切り替える処理等も挙げられる。
このように、本実施の形態1においては、撮像部4が撮像画像を出力したタイミングによって、第1の検出光20aから得られた撮像画像と、第2の検出光21aから得られた撮像画像とを区別できる。このため、電子機器100は、簡単に、透明板14上に存在する物体が透明板14に密着しているものであるかどうか、即ち、人の指1であるのか、又は物であるのかを判定できる。
本実施の形態1において、ステップS1〜S11の処理は、連続して、又は一定時間の経過毎に、繰り返して行われても良いし、情報処理部104で行われる処理に応じて、必要な場合にのみ行われても良い。
また、上述の図10の例では、特定画像及び座標入力を検出する場合について説明しているが、本実施の形態1によれば、透明板14上の物体の様子を動画として撮像することもできる。但し、通常、滑らかな動画を得るためには、1秒間に15フレーム以上の画像の取得が求められることから、このような場合は、第1の検出光源部7a及び第2の検出光源部7bに対して、(1/30)秒以下の間隔で、交互に出射を行わせるのが好ましい。つまり、ステップS1からステップS6までの間隔、及びステップS6から次の処理のステップS1までの間隔は、(1/30)秒以下に設定するのが好ましい。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2における表示装置及び電子機器について説明する。本実施の形態2における表示装置は、図1〜図5、図7及び図8に示した実施の形態1における表示装置と同様の構成を備えている。また、本実施の形態2における電子機器は、図8に示した実施の形態1における電子機器と同様の構成を備えている。但し、本実施の形態2は、電子機器の画像識別部で行われる処理の点で、実施の形態1と異なっている。
以下に、本実施の形態2における電子機器で行われる処理について図11を用いて説明する。図11は、本発明の実施の形態2における電子機器が撮像データに対して行う処理の流れを示すフロー図である。なお、以下の説明においては、適宜、図1〜図5、図7及び図8を参酌する。
図11に示すように、最初に、情報処理部104は、画像入力制御部107に、第2の検出光源部7bによる第2の検出光21の出射と撮像部4による撮像とを指示する制御信号を出力する(ステップS21)。次に、情報処理部104は、画像入力制御部107に、撮像部4による撮像データの出力を指示する制御信号を出力する(ステップS22)。次に、画像合成部101は、撮像部4毎の撮像データを一つの画像データに合成し、ノイズ除去部102は、この画像データに対して、オフセット成分及び表示成分の除去を行う(ステップS23)。ステップS21〜S23は、図10に示したステップS1〜S3と同様のステップである。
次に、画像識別部103は、実施の形態1と異なり、ステップS3で得られた画像データに物体の画像が含まれているか、即ち、何らかの物体が撮像されているかどうかを判定する(ステップS24)。具体的には、図10に示したステップS9と同様に、画像識別部103は、ステップS23でノイズ除去部102が出力した画像データと、以前に行われたステップS23で出力された画像データとを対比して、設定時間の間に、画像中に輝度変化が存在するかどうかを判定する。
ステップS24の判定の結果、画像データに物体の画像が含まれている場合は、画像識別部103は、撮像された物体の画像データを抽出し、更に、物体の画像の座標を検出する(ステップS25)。検出される座標としては、例えば、物体の画像の中心の座標が挙げられる。一方、ステップS24の判定の結果、画像データに物体の画像が含まれていない場合は、画像識別部103は、その旨を情報処理部104に通知し、これにより情報処理部104はステップS34を実行する。
次に、ステップS25が実行された場合は、画像識別部103は、抽出された物体の画像データの中から、特定画像に一致する画像を特定する(ステップS26)。そして、画像識別部103は、ステップS26において、特定画像に一致する画像とこの画像について検出された座標とを特定する情報を、情報処理部104に出力する。但し、特定画像に一致する画像が存在していない場合は、画像識別部103は、その旨を情報処理部104に通知する。また、ここでいう「特定画像」も実施の形態1で述べた特定画像と同様のものである。
画像識別部103による情報処理部104への特定画像に関する情報の出力又は通知が終了すると、情報処理部104は、画像入力制御部107に、第1の検出光源部7aによる第1の検出光20の出射と、撮像部4による撮像とを指示する制御信号を出力する(ステップS27)。更に、情報処理部104は、画像入力制御部107に、撮像部4による撮像データの出力を指示する制御信号を出力する(ステップS28)。次いで、画像合成部101による撮像データの合成、ノイズ除去部102によるオフセット成分及び表示成分の除去が行われる(ステップS28)。ステップS27〜S29は、図10に示したステップS6〜S8と同様のステップである。
次いで、画像識別部103は、座標入力が行われたかどうかを判定する(ステップS30)。ステップS30は、図10に示したステップS9と同様のステップである。ステップS30の判定の結果、座標入力が行われている場合は、画像識別部103は、入力位置の座標を検出する(ステップS31)。ステップS31は、図10に示したステップS10と同様のステップである。一方、ステップS30の判定の結果、座標入力が行われていない場合は、画像識別部103は、座標入力が行われていない旨を情報処理部104に通知する。
次に、ステップS31が実行された場合は、情報処理部104は、実施の形態1と異なり、ステップS25で検出された座標の中に、ステップS31で検出された座標と一致する座標が存在しているかどうかを判定する(ステップS32)。
ステップS32の判定の結果、ステップS25で検出された座標の中に、ステップS31で検出された座標と一致する座標が存在している場合は、情報処理部104は、ステップS31で検出された座標を入力位置に設定する(ステップS33)。一方、ステップS32の判定の結果、ステップS25で検出された座標の中に、ステップS31で検出された座標と一致する座標が存在しない場合は、情報処理部104は、座標入力が行われていないと判断する。
その後、情報処理部104は、ステップS26で出力された情報を用いて、電子機器100の用途に応じた各種情報処理を行い(ステップS34)、処理を終了する。ステップS34は、図10に示したステップS11と同様のステップである。本実施の形態2においても、実施の形態1と同様に、ステップS21〜S34の処理は、連続して、又は一定時間の経過毎に、繰り返して行われても良いし、情報処理部104で行われる処理に応じて、必要な場合にのみ行われても良い。
このように、本実施の形態2においては、ステップS31で検出された座標は、ステップS25で検出された座標と一致して初めて、入力位置であると認定される。よって、例えば、透明板14上に水分や油分による汚れがあり、それによって第1の検出光20aが出射された場合と、指1等の接触によって第1の検出光20aが出射された場合とが区別される。このため、本実施の形態2によれば、実施の形態1に比べて、入力位置の誤認識の発生を抑制することができる。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3における表示装置及び電子機器について説明する。本実施の形態3における表示装置は、図1〜図5、図7及び図8に示した実施の形態1における表示装置と同様の構成を備えている。また、本実施の形態3における電子機器は、図8に示した実施の形態1における電子機器と同様の構成を備えている。但し、本実施の形態3は、第1の検出光源部及び第2の検出光源部による検出光の出射タイミングの点、及び電子機器で行われる処理の点で、実施の形態1と異なっている。
以下に、本実施の形態3における電子機器で行われる処理について図12を用いて説明する。図12は、本発明の実施の形態3における電子機器が撮像データに対して行う処理の流れを示すフロー図である。なお、以下の説明においては、適宜、図1〜図5、図7及び図8を参酌する。
図12に示すように、最初に、情報処理部104は、実施の形態1及び2と異なり、画像入力制御部107に、第1の検出光源部7aと第2の検出光源部7bとの両方による検出光の出射と撮像部4による撮像とを指示する制御信号を出力する(ステップS41)。これにより、本実施の形態3においては、第1の検出光源部7a及び第2の検出光源部7bの両方が、設定された時間の間、検出光を出射する。また、撮像部4は、透明板14から出射された第1の検出光20aと、透明板14上にある物体で反射された第2の検出光21aとの両方を受光して撮像を行う。
次に、情報処理部104は、画像入力制御部107に、撮像部4による撮像データの出力を指示する制御信号を出力する(ステップS42)。次に、画像合成部101は、撮像部4毎の撮像データを一つの画像データに合成し、ノイズ除去部102は、この画像データに対して、オフセット成分及び表示成分の除去を行う(ステップS43)。ステップS42〜S43は、図10に示したステップS2〜S3と同様のステップである。
次に、画像識別部103は、ステップS43で得られた画像データに物体の画像が含まれているか、即ち、何らかの物体が撮像されているかどうかを判定する(ステップS44)。ステップS44は、図11に示したステップS24と同様のステップである。
ステップS44の判定の結果、画像データに物体の画像が含まれている場合は、画像識別部103は、撮像された物体の画像データを抽出し、更に、物体の画像の座標を検出する(ステップS45)。一方、ステップS44の判定の結果、画像データに物体の画像が含まれていない場合は、画像識別部103は、その旨を情報処理部104に通知し、これにより情報処理部104はステップS50を実行する。ステップS45は、図11に示したステップS25と同様のステップである。
次に、ステップS45が実行された場合は、画像識別部103は、抽出された物体の画像データの中から、特定画像に一致する画像を特定する(ステップS46)。そして、画像識別部103は、ステップS46において、特定画像に一致する画像とこの画像について検出された座標とを特定する情報を、情報処理部104に出力する。但し、特定画像に一致する画像が存在していない場合は、画像識別部103は、その旨を情報処理部104に通知する。ステップS46は、図11に示したステップS26と同様のステップである。
次いで、実施の形態1及び2と異なり、情報処理部104は、ステップS46で特定されなかった物体の画像について、輝度を検出する(ステップS47)。更に、情報処理部104は、ステップS47で検出された輝度が設定閾値以上である物体の画像が存在するかどうかを判定する(ステップS48)。
ステップS48の判定の結果、輝度が設定閾値以上である物体の画像が存在する場合は、情報処理部104は、ステップS45で検出された、この物体の画像の座標を、入力位置に設定する(ステップS49)。一方、ステップS48の判定の結果、輝度が設定閾値以上である物体の画像が存在しない場合は、情報処理部104は、座標入力が行われていないと判断する。
このように輝度が設定閾値以上である物体の画像の座標を入力位置とするのは、次の理由による。即ち、本実施の形態3では、第1の検出光源部7aと第2の検出光源部7bとの両方から検出光が出射される。第2の検出光21は、透明板14に密着している物体によっても反射され、この反射光も撮像部4に受光される。よって、透明板14に密着している物体については、第1の検出光20aと第2の検出光21aとの両方によって撮像が行われ、この物体の画像の輝度は、密着していない物体の画像の輝度よりも高くなるからである。なお、設定閾値は、予め行う実験によって設定することができる。
その後、情報処理部104は、ステップS46で出力された情報を用いて、電子機器100の用途に応じた各種情報処理を行い(ステップS50)、処理を終了する。ステップS50は、図10に示したステップS11と同様のステップである。本実施の形態3においても、実施の形態1と同様に、ステップS41〜S50の処理は、連続して、又は一定時間の経過毎に、繰り返して行われても良いし、情報処理部104で行われる処理に応じて、必要な場合にのみ行われても良い。
このように本実施の形態3においては、実施の形態1及び2と異なり、透明板上にある物体は一度に全て撮像される。よって、本実施の形態3によれば、電子機器が、物体やその位置を特定する識別処理を行う場合において、処理速度の向上を図ることができる。
また、本実施の形態3は、例えば、以下の態様とすることができる。一の態様では、第1の光源15a及び第2の光源15b(図4参照)として、出射光の波長がそれぞれ異なるものが用いられる。更に、固体撮像素子32として、受光素子の感度が受光した光の波長に応じて変化する特性を備えたものが用いられる。この態様では、受光素子の出力値は第1の検出光20を受光したときと、第2の検出光21を受光したときとで異なる。よって、この態様とした場合も、図12の例と同様に、透明板14に密着している物体の画像の輝度は、密着していない物体の輝度と異なるため、図12の例と同様に、精度良く入力位置を検出できる。
また、他の態様では、第1の光源15a及び第2の光源15bの出射光の波長がそれぞれ異なる点では同じであるが、撮像部4の固体撮像素子32(図4参照)として、複数の受光素子それぞれ毎に光学フィルタが配置されたものが用いられる。そして、複数の光学フィルタのうち、一部の光学フィルタとしては第1の検出光20aのみを通過させるものが用いられる。更に、残りの光学フィルタとしては第2の検出光21aのみを通過させるものが用いられる。
例えば、第1の検出光20の波長が800nmに設定され、第2の検出光21の波長が850nmに設定されているのであれば、810nm以下の光のみを透過させるローパスフィルタと、840nm以上の光のみを通過させるハイパスフィルタとが用いられる。
この態様とした場合は、固体撮像素子32の各受光素子が出力した信号を対応する光学フィルタの種類ごとに選別することにより、撮像された物体が透明板14に密着しているかどうかを判定できる。
以上のように、本発明の表示装置は、入力機能を備えており、パーソナルコンピュータ、テレビ、ゲーム機器等の電子機器の表示装置として有用である。よって、本発明における表示装置及びそれに接続される電子機器は産業上の利用可能性を有している。
図1は、本発明の実施の形態1における表示装置の全体の概略構成を示す断面図である。 図2は、図1に示す表示装置の主要部分の位置関係を示す分解斜視図である。 図3は、図1及び図2に示した表示装置に備えられた撮像部の概略構成を示す断面図である。 図4は、図1及び図2に示した第1の検出光源部及び第2の検出光源部の概略構成を示す図であり、図4(a)は出射方向に沿って切断した断面図、図4(b)は正面図である。 図5は、第1の検出光源部が第1の検出光を出射した状態を示す部分断面図である。 図6は、透明板に入射した第1の検出光の屈折角を示す説明図である。 図7は、第2の検出光源部が第2の検出光を出射した状態を示す部分断面図である。 図8は、本発明の実施の形態1における表示装置及び電子機器を示すブロック図である。 図9は、本発明の実施の形態1における表示装置及び電子機器の他の例を示すブロック図である。 図10は、図8に示した電子機器が撮像データに対して行う処理の流れを示すフロー図である。 図11は、本発明の実施の形態2における電子機器が撮像データに対して行う処理の流れを示すフロー図である。 図12は、本発明の実施の形態3における電子機器が撮像データに対して行う処理の流れを示すフロー図である。
符号の説明
1 指(被写体)
2 表示パネル
2a フィルタ基板
2b 液晶層
2c アクティブマトリクス基板
3 表示領域
4 撮像部
5 バックライト装置
6 蛍光ランプ
7a 第1の検出光源部
7b 第2の検出光源部
8 筐体
9 拡散板
10 拡散シート
11 プリズムシート
12 反射/偏光シート
13 光学層
14 透明板
14a 透明板の側面
15a第1の検出光源部の光源
15b 第2の検出光源部の光源
16、17 制限部材(遮蔽部材)
18 検出光源部のフレーム
19 固定部材
20 第1の検出光
20a 全反射条件の崩れによって透明板から出射した第1の検出光
21 第2の検出光
21a 被写体で反射された第2の検出光
22 表示装置のフレーム
23 表示領域と透明板との間の空間
24 商品タグ
25 商品
30、35 レンズ素子(結像光学系)
30a、35a 光軸
31 光学フィルタ
32 固体撮像素子
32a 固体撮像素子の受光面の中心を通る法線
33、36 撮像部のフレーム
100 電子機器
101 画像合成部
102 ノイズ除去部
103 画像識別部
104 情報処理部
105 画像処理部
106 メモリ
107 画像入力制御部
108 表示制御部
109 制御装置
110 表示装置

Claims (12)

  1. 光透過性を有する表示パネルと、結像光学系を有する撮像部と、第1の検出光を出射する第1の検出光源部と、第2の検出光を出射する第2の検出光源部と、透明板とを備え、
    前記透明板は、前記表示パネルの観察者側に前記表示パネルの表示領域を覆うように配置され、且つ、前記表示領域との間に空間を形成し、
    前記第1の検出光源部は、前記第1の検出光が前記透明板の側面から前記透明板の内部に入射するように配置され、且つ、前記透明板の内部に入射した前記第1の検出光が前記透明板の内部で全反射するように前記第1の検出光を出射し、
    前記第2の検出光源部は、前記表示領域の周辺の領域に、前記第2の検出光が、前記空間から、前記透明板を介して、前記透明板の観察者側へ出射されるように配置され、
    前記撮像部は、前記全反射の条件の崩れによって前記透明板から出射し、そして前記表示パネルを通過した前記第1の検出光と、前記透明板の観察者側で反射されて前記透明板に再度入射し、そして前記透明板及び前記表示パネルを通過した前記第2の検出光とを、前記結像光学系を介して受光して、前記透明板の観察者側における状態を撮像することを特徴とする表示装置。
  2. 前記第1の検出光源部及び前記第2の検出光源部が、それぞれ、前記第1の検出光又は前記第2の検出光として700nm以上の波長の光を出射し、
    前記撮像部が、700nm以上の波長の光のみを受光する請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記透明板を形成する材料の屈折率をn、前記透明板に入射する前記第1の検出光の入射角度をθiとしたときに、
    前記透明板に入射する前記第1の検出光の入射角度θiが、下記式(1)及び(2)から求められる値以下に設定されている請求項1または2に記載の表示装置。
    (数1)
    θi=sin-1(n・sinθ) ・・・・・(1)
    (数2)
    θ=90°−sin-1(1/n) ・・・・・(2)
  4. 前記表示パネルが、液晶表示パネル又はEL表示パネルである請求項1〜3のいずれかに記載の表示装置。
  5. 前記第1の検出光源部及び前記第2の検出光源部それぞれに出射を指示する制御部を更に備え、
    前記制御部が、前記第1の検出光源部及び前記第2の検出光源部に対して、交互に出射を行わせる請求項1〜4のいずれかに記載の表示装置。
  6. 前記制御部が、前記第1の検出光源部及び前記第2の検出光源部に対して、(1/30)秒以下の間隔で、交互に出射を行わせる請求項5に記載の表示装置。
  7. 前記第1の検出光源部及び前記第2の検出光源部それぞれに出射を指示する制御部を更に備え、
    前記制御部が、前記第1の検出光源部及び前記第2の検出光源部に対して、同時に出射を行わせる請求項1〜4のいずれかに記載の表示装置。
  8. 前記第1の検出光の波長と、前記第2の検出光の波長とが、異なる値に設定され、
    前記撮像部が、複数の受光素子を有する固体撮像素子を備え、
    前記受光素子が、受光した光の波長に応じて感度が変化する特性を備えている請求項7に記載の表示装置。
  9. 前記第1の検出光の波長と、前記第2の検出光の波長とが、異なる値に設定され、
    前記撮像部が、複数の受光素子を有する固体撮像素子と、前記複数の受光素子それぞれ毎に配置された複数の光学フィルタとを備え、
    前記複数の光学フィルタのうち、一部の光学フィルタは前記第1の検出光を通過させ、残りの光学フィルタは前記第2の検出光を通過させる請求項7に記載の表示装置。
  10. 上記請求項1〜6のいずれかに記載の表示装置に接続される電子機器であって、
    画像処理部と、情報処理部とを備え、
    前記表示装置において、前記第1の検出光源部による前記第1の検出光の出射と、前記第2の検出光源部による前記第2の検出光の出射とが、交互に行われているときに、
    前記画像処理部は、前記第1の検出光源部が第1の検出光を出射したときに前記撮像部が撮像した第1の画像から、前記透明板上に位置する物体の位置を検出し、
    前記情報処理部は、前記画像処理部によって検出された物体の位置を、前記表示装置の表示画面上の入力位置として特定することを特徴とする電子機器。
  11. 前記画像処理部が、前記第1の検出光源部が第1の検出光を出射したときに前記撮像部が撮像した第1の画像と、前記第2の検出光源部が第2の検出光を出射したときに前記撮像部が撮像した第2の画像とのそれぞれから、前記透明板上に位置する物体の画像を抽出し、更に、前記透明板上に位置する物体の位置を検出し、
    前記情報処理部が、前記第1の画像及び前記第2の画像の両方から抽出される物体の画像を特定し、特定された前記物体の位置を、前記表示装置の表示画面上の入力位置として特定する請求項10に記載の電子機器。
  12. 上記請求項1〜4、または7に記載の表示装置に接続される電子機器であって、
    画像処理部と、情報処理部とを備え、
    前記表示装置において、前記第1の検出光源部による前記第1の検出光の出射と、前記第2の検出光源部による前記第2の検出光の出射とが、同時に行われているときに、
    前記画像処理部は、前記撮像部が撮像した画像から、前記透明板上に位置する物体の画像を抽出し、更に、前記透明板上に位置する物体の位置を検出し、
    前記情報処理部は、抽出された前記物体の画像の中から、予め設定された特定画像に一致しない画像を特定し、更に、前記一致しない画像についてその輝度が設定された閾値以上であるかどうかを判定し、輝度が設定された閾値以上である画像が存在する場合に、その画像の物体の位置を前記表示装置の表示画面上の入力位置として特定することを特徴とする電子機器。
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