JP2007225970A - 画像表示装置およびプロジェクタ - Google Patents

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【課題】投射表示画像の画質の劣化を招くことなく、精密な輝度ダイナミックレンジの拡大と階調数の増大を実現できる画像表示装置およびプロジェクタを提供する。
【解決手段】本発明の画像表示装置1は、光源2と、液晶ライトバルブ5R,5G,5B(第1光変調素子)と、DMD素子8(第2光変調素子)と、投射レンズ9(投射光学系)と、第1光変調素子による光学像を第2光変調素子上に結像するリレーレンズ6(リレー光学系)とが備えられ、第1光変調素子、第2光変調素子、リレー光学系、および投射光学系の各々が、リレー光学系の光軸L4に対して第1光変調素子の光射出面および第2光変調素子の光入射面が略垂直に位置し、かつ、リレー光学系の光軸L4に対して第2光変調素子から投射光学系に向かう光の光軸L2が所定の角度をもつように配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像表示装置およびプロジェクタに関する。
近年、LCD(Liquid Crystal Display)、EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)、プロジェクタ等の電子ディスプレイ装置における画質改善は目覚ましく、解像度、色域については人間の視覚特性にほぼ匹敵する性能を有する装置が実現されつつある。しかしながら、輝度ダイナミックレンジについてみると、その再現範囲は1〜10[nit]程度の範囲であり、また階調数は8ビットが一般的である。一方、人間の視覚は、一度に知覚し得る輝度ダイナミックレンジの範囲が10−2〜10[nit]程度あり、また輝度弁別能力は0.2[nit]でこれを階調数に換算すると12ビット相当といわれている。このような視覚特性を経由して現在のディスプレイ装置の表示画像を見ると、輝度ダイナミックレンジの狭さが目立ち、加えてシャドウ部やハイライト部の階調が不足しているため、表示画像のリアリティや迫力に対して物足りなさを感じることになる。
また、映画やゲーム等で使用されるCG(Computer Graphics)では、人間の視覚に近い輝度ダイナミックレンジや階調特性を表示データ(以下、HDR(High Dynamic Range)表示データという)に持たせて描写のリアリティを追求する動きが主流になりつつある。ところが、それを表示するディスプレイ装置の性能が不足しているため、CGコンテンツが本来有する表現力を充分に発揮できないという課題がある。
さらに、次期OS(Operating System)においては、16ビット色空間の採用が予定されており、現在の8ビット色空間と比較してダイナミックレンジや階調数が飛躍的に増大する。そのため、16ビット色空間を生かすことができる高ダイナミックレンジ、高階調の電子ディスプレイ装置の実現への要求が高まると予想される。
ディスプレイ装置の中でも、液晶プロジェクタや、DLP(Digital Light Processing、商標)プロジェクタといった投写型表示装置(プロジェクタ)は、大画面表示が可能であり、表示画像のリアリティや迫力を再現する上で効果的なディスプレイ装置である。この分野では上記の課題を解決するために、以下に述べる提案がなされている。
プロジェクタにおける輝度ダイナミックレンジ拡大のための基本的な構成は、光源からの射出光束を赤色、緑色および青色の各色光に分離し、分離した色光を第1の光変調素子で変調して所望の照明光量分布を形成し、変調された各色光をダイクロイックプリズムによって合成した後、リレー光学系によって第2の光変調素子上に伝達し、第2の光変調素子によって輝度を調節した上で照明するというものである。光変調素子としては、透過率が独立に制御可能な画素構造またはセグメント構造を有し、二次元的な透過率分布を制御し得る透過型変調素子が用いられている。その代表例としては、液晶ライトバルブがあげられる。また、透過型変調素子の代わりに反射型変調素子を用いてもよく、その代表例としては、DMD(Digital Micromirror Device)素子が挙げられる。例えば、第2の光変調素子としてDMD素子を用いたものが、下記の特許文献1,2に開示されている。
いま、暗表示の透過率が0.2%、明表示の透過率が60%の光変調素子を使用する場合を考える。光変調素子単体では、輝度ダイナミックレンジは、60/0.2=300となる。上記ディスプレイ装置は、輝度ダイナミックレンジが300の2段の光変調素子を光学的に直列に配置することに相当するので、理論上は300×300=90000の輝度ダイナミックレンジを実現することができる。また、階調数についてもこれと同等の考えが成り立ち、8ビット階調の光変調素子を光学的に直列に配置することにより8ビットを超える階調数を得ることができる。
なお、第1の光変調素子及び第2の光変調素子は、映像信号から作られた変調信号によってそれぞれ別個に駆動される。
特開2005−241738号公報 特開2005−242163号公報
特許文献1,2記載の第2光変調素子にDMD素子を用いた表示装置は、DMD素子がもともと液晶ライトバルブ等に比べて開口率が高いという特性を有することに起因して、第1,第2の光変調素子間のアライメントが容易で光の利用効率が高く、明るい表示が得られるという利点を持っている。しかしながら、特許文献1,2に記載されたものは、第1光変調素子を介して第2光変調素子に入射する光の光軸(リレーレンズの光軸と一致する)が第2光変調素子に斜めに入射するオフアクシス配置となっている。そのため、第1光変調素子と第2光変調素子の各画素の光学的対応関係が複雑になったり、モアレが発生しやすくなることで、投射表示画像の画質が劣化するという問題を抱えている。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、投射表示画像の画質の劣化を招くことなく、精密な輝度ダイナミックレンジの拡大と階調数の増大を実現できる画像表示装置およびプロジェクタを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の画像表示装置は、光源と、前記光源から射出された光を変調する第1光変調素子と、前記第1光変調素子から射出された光を変調する第2光変調素子と、前記第2光変調素子から射出された光を被投射面に投射する投射光学系と、前記第1光変調素子と前記第2光変調素子との間に設けられ、前記第1光変調素子による光学像を前記第2光変調素子上に結像するリレー光学系と、が備えられ、前記第2光変調素子が反射型光変調素子で構成され、前記第1光変調素子、前記第2光変調素子、前記リレー光学系、および前記投射光学系が、前記リレー光学系の光軸に対して前記第1光変調素子の光射出面および前記第2光変調素子の光入射面が略垂直に位置し、かつ、前記リレー光学系の光軸に対して前記第2光変調素子から前記投射光学系に向かう光の光軸が所定の角度をもつように配置されたことを特徴とする。
なお、本発明の画像表示装置において、上記の「前記第2光変調素子から前記投射光学系に向かう光の光軸」とは、第2光変調素子を射出し、投射光学系に向かう光束の中心を通る軸のことを言う。
言い換えると、本発明の画像表示装置は、2段の光変調素子のうちの後段側にあたる第2光変調素子が反射型光変調素子(例えばDMD素子等)で構成されている。そして、リレー光学系の光軸に対して第1光変調素子の光射出面および第2光変調素子の光入射面が略垂直に位置しているため、第1光変調素子、第2光変調素子、リレー光学系の3者はオンアクシス配置の関係にある。かつ、リレー光学系の光軸に対して第2光変調素子から投射光学系に向かう光の光軸が所定の角度をもつように配置されているので、第2光変調素子と投射光学系とはオフアクシス配置の関係にある。すなわち、特許文献1,2の従来の装置では第1光変調素子と第2光変調素子とがオフアクシス配置であったものを、本発明ではオンアクシス配置とした。
この構成によれば、第1光変調素子と第2光変調素子とがオンアクシス配置の関係にあることから、リレー光学系によって結像される第1光変調素子の結像面は第2光変調素子の光入射面にほぼ一致する。したがって、第2光変調素子上に第1光変調素子の像が鮮鋭に投影されることになり、第1光変調素子で形成した光束輝度分布を第2光変調素子に正確に伝達することができる。さらに、第1光変調素子の各画素と第2光変調素子の各画素との光学的対応関係が一意に定まる。これらにより、投射表示画像の画質劣化がほとんど生じないという効果を得ることができる。また、2つの光変調素子を備えたことで、精密な輝度ダイナミックレンジの拡大と階調数の増大を実現することができる。
前記第2光変調素子から前記投射光学系に向かう光の光路を偏向させる光路偏向素子を備えることが望ましい。
本発明の場合、第2光変調素子が反射型光変調素子であるが、反射型光変調素子におけるオン時、オフ時の反射光の振れ角度にはある程度の制限がある。すると、場合によってはリレー光学系と投射光学系とが機械的に干渉してしまう恐れがある。あるいは、干渉を避けようとすると、第2光変調素子とリレー光学系、投射光学系との間の距離を大きくする必要が生じ、装置全体が大型化してしまう。そこで、上記の光路偏向素子を用いて第2光変調素子から投射光学系に向かう光の光路を偏向させることにより、投射光学系の配置の自由度が増し、光学素子同士の干渉を防止しつつ、コンパクトな装置を実現することができる。
前記光路偏向素子として全反射プリズムを用いることができる。
全反射プリズムを用いた場合、簡単な構成で偏向角度を大きく取れるので、上述したように、光学系の配置の自由度が向上するとともに、反射型光変調素子のオンオフ比の向上を図ることができる。
前記リレー光学系の光軸に対して前記投射光学系の光軸を平行に配置することが望ましい。
本発明においては、第2光変調素子と投射光学系とがオフアクシス配置の関係となればよいため、第2光変調素子から投射光学系に向かう光の光軸に投射光学系の光軸を一致させるように配置してもかまわない。しかしながらこの場合、投射光学系の光軸に対して第2光変調素子が傾いて配置されることになるため、投射表示画像が若干ぼける恐れがある。これに対して、リレー光学系の光軸に対して投射光学系の光軸を平行に配置すると、これはいわゆる平行シフト光学系(あるいはあおり投射光学系)と呼ばれる配置となる。この配置を採用した場合、投射表示画像のぼけは低減され、鮮鋭な投射表示画像が得られる。
上記の平行シフト光学系を採用する場合、前記リレー光学系の光軸に対して前記第2光変調素子から前記投射光学系に向かう光の光軸が前記被投射面の上下方向において所定の角度をもつように各光学部材を配置することが望ましい。
平行シフト光学系を採用すると、鮮鋭な画像が得られる反面、第2光変調素子の位置に対して投射光学系の光軸をシフトさせた方向に結像位置もシフトしてしまい、投射表示画像の位置が投射光学系の正面からずれることが避けられない。したがって、リレー光学系の光軸に対して第2光変調素子から投射光学系に向かう光の光軸が被投射面の上下方向において所定の角度をもつようにすれば、投射表示画像の位置が投射光学系の正面から被投射面の上下方向にずれることになる。このことは、画像表示装置の通常の使用形態において、画像表示装置の設置場所(例えば机上)と被投射面(例えばスクリーン)との位置関係から好ましく、使い勝手の良いものとなる。
本発明のプロジェクタは、上記本発明の画像表示装置を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、投射表示画像の画質の劣化を招くことなく、精密な輝度ダイナミックレンジの拡大と階調数の増大を実現できるプロジェクタを提供することができる。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の第1の実施の形態を図1〜図5を参照して説明する。
本実施形態の投射型画像表示装置(プロジェクタ)は、第1光変調素子に液晶ライトバルブ、第2光変調素子にDMD素子を用いた例である。
図1は、本実施形態の投射型画像表示装置の概略構成図(平面図)である。
本実施形態の投射型画像表示装置1は、光源2と、均一照明系3と、色変調部4(青色光用透過型液晶ライトバルブ5B,緑色光用透過型液晶ライトバルブ5G,赤色光用透過型液晶ライトバルブ5Rの3つの透過型液晶ライトバルブ(第1光変調素子)を含む)と、リレーレンズ6(リレー光学系)と、TIRプリズム7(光路偏向素子)と、輝度変調部としてのDMD素子8(第2光変調素子)と、投射レンズ9(投射光学系)とを備えている。均一照明系3は、光源から入射した光の輝度分布を均一化するものである。色変調部4は、均一照明系3から入射した光の波長領域のうちのRGB3原色の光の輝度をそれぞれ変調するものである。リレーレンズ6は、色変調部4により変調された光をDMD素子8に伝達するものである。DMD素子8は、リレーレンズ6から入射した光の全波長領域の輝度を変調するものである。投射レンズ9は、DMD素子8により変調された光をスクリーン(図示せず)に投射するものである。
光源2は、超高圧水銀ランプやキセノンランプ等からなるランプ11と、ランプ11からの射出光を反射するリフレクタ12とを備えている。均一照明系3は、各々が複数のマイクロレンズからなる第1フライアイレンズ13、第2フライアイレンズ14と、偏光変換素子15と、集光レンズ16とから構成されている。均一照明系3では、光源2から射出された光の光束断面における輝度分布が第1フライアイレンズ13、第2フライアイレンズ14により均一化される。さらに、第1フライアイレンズ13、第2フライアイレンズ14を通過した光は、偏光変換素子15により色変調部4の液晶ライトバルブ5R,5G,5Bの入射偏光方向に偏光変換され、その偏光光が集光レンズ16により集光されて色変調部4に向けて射出される。偏光変換素子15は、例えば、PBS(Polarized Beam Splitter)アレイと、1/2波長板とで構成されており、不定偏光状態の光束を特定の直線偏光に変換する。
色変調部4は、光分離手段としての2つのダイクロイックミラー17,18と、3つのミラー19,20,21(反射ミラー)と、5つのフィールドレンズ(レンズ22、リレーレンズ23、平行化レンズ24B,24G,24R)と、3つの液晶ライトバルブ5B,5G,5Rと、クロスダイクロイックプリズム25とから構成されている。
ダイクロイックミラー17,18は、光源2から射出された光(白色光)を、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色光に分離(分光)するものである。R光透過ダイクロイックミラー17は、ガラス板等にB光およびG光を反射し、R光を透過する性質のダイクロイック膜を形成したものであり、光源2からの白色光に含まれるB光およびG光を反射し、R光を透過する。B光透過ダイクロイックミラー18は、ガラス板等にG光を反射し、B光を透過する性質のダイクロイック膜を形成したものであり、R光透過ダイクロイックミラー17で反射したG光およびB光のうち、G光を反射して平行化レンズ24Gに伝達し、青色光を透過してレンズ22に伝達する。
リレーレンズ23はレンズ22近傍の光(光強度分布)を平行化レンズ24B近傍に伝達するもので、レンズ22はリレーレンズ23に光を効率良く入射させる機能を有する。また、レンズ22に入射したB光は、その強度分布がほぼ保存された状態で、かつ、光損失をほとんど伴うことなく空間的に離れた液晶ライトバルブ5Bに伝達される。
平行化レンズ24B,24G,24Rは、対応する液晶ライトバルブ5B,5G,5Rに入射する各色光を略平行化して、液晶ライトバルブ5B,5G,5Rを透過した光を効率良くリレーレンズ6に入射させる機能を有している。そして、ダイクロイックミラー17,18で分光されたRGB3原色の光は、上述したミラー(反射ミラー19,20,21)およびフィールドレンズ(レンズ22、リレーレンズ23、平行化レンズ24B,24G,24R)を介して液晶ライトバルブ5B,5G,5Rに入射する。
液晶ライトバルブ5B,5G,5Rは、画素電極及びこれを駆動するための薄膜トランジスタ素子や薄膜ダイオード等のスイッチング素子がマトリクス状に形成されたガラス基板と、全面にわたって共通電極が形成されたガラス基板との間にTN(Twisted Nematic)型液晶を挟み込むとともに、外面に偏光板を配置したアクティブマトリクス型の液晶表示素子である。液晶ライトバルブ5B,5G,5Rは、電圧無印加状態で白/明(透過)状態、電圧印加状態で黒/暗(非透過)状態となるノーマリーホワイトモード、またはその逆のノーマリーブラックモードで駆動され、印加電圧値に応じて明暗間の階調がアナログ制御される。液晶ライトバルブ5Bは、入射されたB光を表示画像データに基づいて光変調し、光学像を内包した変調光を射出する。液晶ライトバルブ5Gは、入射されたG光を表示画像データに基づいて光変調し、光学像を内包した変調光を射出する。液晶ライトバルブ5Rは、入射されたR光を表示画像データに基づいて光変調し、光学像を内包した変調光を射出する。
クロスダイクロイックプリズム25は、4つの直角プリズムが貼り合わされた構造からなり、その内部には、B光を反射する誘電体多層膜(B光反射ダイクロイック膜)およびR光を反射する誘電体多層膜(R光反射ダイクロイック膜)が断面X字状に形成されている。そして、液晶ライトバルブ5GからのG光を透過し、液晶ライトバルブ5RからのR光と液晶ライトバルブ5BからのB光とを反射させてこれらの3色の光を合成し、カラー画像を形成する。
リレーレンズ6は、クロスダイクロイックプリズム25で合成された液晶ライトバルブ5B,5G,5Rの光学像(光強度分布)をDMD素子8の画素面(光入射面)上に結像するものであり、液晶ライトバルブ5B,5G,5Rで形成された光束輝度分布を正確にDMD素子8に伝達する。リレーレンズ6は、開口絞りに対してほぼ対称に配置された前段レンズ群、後段レンズ群からなる等倍結像レンズである。また、液晶の視野角特性を考慮して両側テレセントリック特性を有することが望ましい。前段レンズ群、後段レンズ群は、複数の凸レンズおよび凹レンズを含んで構成されているが、レンズの形状、大きさ、配置間隔および枚数、テレセントリック性、倍率その他のレンズ特性は、要求される特性によって適宜変更され得るものである。
TIR(Total Inner Reflection)プリズム7(全反射プリズム)は、2つのプリズムが組み合わされたものであり、入射光は屈折することなくそのまま透過してDMD素子8に伝達されるが、DMD素子8からの反射光のうち、DMD素子8で投射レンズ9に向かうように反射され画像表示に用いられる反射光は2つのプリズムの界面で反射し、偏向されて射出される。本実施形態の場合、リレーレンズ6からDMD素子8に向かう光の光軸L1とDMD素子8で偏向された後、投射レンズ9に向かう光の光軸(投射レンズ9に向かう光束の中心軸)L2は略90°の角度をなす。
DMD素子8は、各画素に対応する位置にマイクロミラーを備えた反射型光変調素子であり、マイクロミラーを駆動して反射角度を変更することによって射出光の強度を変調する。DMD素子8は、信号線、駆動トランジスタ等の遮光部位が反射画素電極の下方に作り込まれているので、開口率(単位画素領域において光利用が可能な領域の割合)が大きく、液晶ライトバルブ5R,5G,5Bおよびリレーレンズ6に対して多少のアライメント誤差があっても光利用効率が大きく低下することがなく、モアレも目立ちにくいという特徴を有している。
また、DMD素子8は、画素を構成する反射画素電極が変調信号に応じて個別に変位して光束の反射方向を制御する。言い換えると、DMD素子8は、光の通過状態または遮断状態をスイッチングして各状態の時間を制御することによって制御を行うものである。DMD素子8の各画素を所定のフレーム単位で制御する場合、例えば1フレームの半分の時間だけ投射レンズ9に向けて反射するようにすれば、画素の輝度は1/2となる。そして、投射レンズ9に入射した光束は、投射レンズ9を介して図示しないスクリーン(被投射面)上に拡大表示される。本実施形態の場合、投射レンズ9の光軸L3がDMD素子8から投射レンズ9に向かう光の光軸L2に一致するように配置されている。
本実施形態においては、液晶ライトバルブ5R,5G,5BとDMD素子8とは、リレーレンズ6の光軸L4に対して略垂直に配置されている。この配置の作用、効果を図2、図3を用いて以下、説明する。
図2(a)、(b)は、特許文献1,2に記載の従来の投射型表示装置における液晶ライトバルブ105、リレーレンズ106、DMD素子108、投射レンズ109の配置の説明図である。図2(a)は、従来の装置の全体構成から液晶ライトバルブ105と投射レンズ109の間の光路を抜き出したものであり、リレーレンズ106とDMD素子108の間にはTIRプリズム107が配置されている。TIRプリズムは、DMD素子を用いた光学系のコントラストを向上させるために用いられるものであり、リレーレンズとDMD素子の配置関係には本質的に影響を及ぼさない。そこで、TIRプリズム107を省略して図面を描き直すと、リレーレンズ106とDMD素子108との配置関係は図2(b)に示すようになる。この図に示すように、従来の装置では、リレーレンズ106の光軸L4’に対してDMD素子108の光入射面108aが斜めに配置されたオフアクシス配置となっている。
一方、図3(a)、(b)は、本実施形態の投射型画像表示装置1における液晶ライトバルブ5、リレーレンズ6、DMD素子8、投射レンズ9の配置の説明図であり、図3(a)、(b)はそれぞれ図2(a)、(b)に対応する図である。本実施形態の装置1では、リレーレンズ6の光軸L4に対して液晶ライトバルブ5の光射出面5aとDMD素子8の光入射面8aが略垂直に配置されたオンアクシス配置となっている。
図4は、従来の構成におけるリレーレンズ106の結像状態の説明図である。なお、図4においては、説明を分かりやすくする目的でRGB3枚の液晶ライトバルブを1枚の液晶ライトバルブ105に置き換え、かつ、クロスダイクロイックプリズムを省略して描いてある。また、リレーレンズも1枚のレンズ106で簡略化して描いてある。
従来の構成において、DMD素子108はリレーレンズ106の光軸L4’に対してオフアクシス配置となっているため、図4(a)に示すように、リレーレンズ106によって結像される液晶ライトバルブ105の結像面は、破線K’で示すようにDMD素子108の光入射面108aに対して傾いたものとなる。したがって、DMD素子108上には液晶ライトバルブ105の像がぼやけて投影されることになり、液晶ライトバルブ105で形成した光束輝度分布を正確に伝達することができない。
さらには、図4(b)に示すような液晶ライトバルブ105の画素格子パターンは、DMD素子108上に結像されると、図4(c)に示すような台形状の歪みを伴ったものとなる。その結果、液晶ライトバルブ105の各画素とDMD素子108の各画素の光学的対応関係が複雑になったり、モアレが発生しやすくなり、投射表示画像の画質が劣化してしまう。
これに対して、本実施形態の構成においては、DMD素子8はリレーレンズ6の光軸L4に対してオンアクシス配置となっているため、図5(a)に示すように、リレーレンズ6によって結像される液晶ライトバルブ5の結像面は、破線Kで示すようにDMD素子8の光入射面8aに略一致する。したがって、DMD素子8上には液晶ライトバルブ5の像が鮮鋭に投影されることになり、液晶ライトバルブ5で形成した光束輝度分布をDMD素子8に正確に伝達することができる。さらには、図5(b)に示すような液晶ライトバルブ5の画素格子パターンは、DMD素子8上に結像されても、図5(c)に示すような元の格子パターンと相似関係を保ったままとなる。そのため、液晶ライトバルブ5の各画素とDMD素子8の各画素の光学的対応関係が一意に定まり、投射表示画像の画質劣化がほとんど生じない。
このように、本実施形態の投射型画像表示装置1によれば、投射表示画像の画質劣化がほとんど生じることなく、色変調用の液晶ライトバルブ5R,5G,5Bと輝度変調用のDMD素子8という2つの光変調素子を備えたことで、精密な輝度ダイナミックレンジの拡大と階調数の増大を実現することができる。
また、後段の第2光変調素子がDMD素子8であり、DMD素子8におけるオン時、オフ時の反射光の振れ角度にはある程度の制限があるため、場合によってはリレー光学系と投射光学系とが機械的に干渉したり、干渉を避けようとすると光学系間の距離を大きくする必要が生じ、装置全体が大型化する恐れがある。ところが、本実施形態においては、TIRプリズム7を用いてDMD素子8から投射レンズ9に向かう光の光路を偏向させているので、光学系の配置の自由度が増し、光学素子同士の干渉を防止しつつ、コンパクトな装置を実現することができる。さらに、TIRプリズム7によりDMD素子8のオフ時の反射光を投射レンズ9に極力入射させないような設計が可能になるため、コントラストの向上を図ることができる。
[第2の実施の形態]
以下、本発明の第2の実施の形態を図6、図7を参照して説明する。
本実施形態の投射型画像表示装置の基本構成は第1実施形態と同様であり、投射レンズの配置が異なるのみである。
図6は本実施形態の投射型画像表示装置の概略構成を示す図(平面図)である。図6において図1と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明は省略する。
第1実施形態の場合、投射レンズ9の光軸L3がDMD素子8から投射レンズ9に向かう光の光軸L2に一致するように配置されていた。これに対して、本実施形態の投射型画像表示装置31においては、図6に示すように、投射レンズ9の光軸L3がDMD素子8から投射レンズ9に向かう光の光軸L2と所定の角度をなしている。
図7(a)、(b)は、本実施形態の投射型画像表示装置31におけるリレーレンズ6とDMD素子8の配置の説明図である。図7(a)は、装置の全体構成から液晶ライトバルブ5と投射レンズ9の間の光路を抜き出したものであり、図7(b)は、TIRプリズム7を省略して図面を描き直したものである。図7(b)に示すように、投射レンズ9の光軸L3が液晶ライトバルブ5R,5G,5BとDMD素子8とを結ぶリレーレンズ6の光軸L4に対して(TIRプリズム7による偏向分の角度を差し引いたとき)平行になるように配置されている。図7(b)に示す投射レンズ9の配置は、いわゆる平行シフト光学系と呼ばれる配置である。
本実施形態の場合も、投射表示画像の画質劣化がほとんど生じることなく、精密な輝度ダイナミックレンジの拡大と階調数の増大を実現できる、といった第1実施形態と同様の効果を得ることができる。ただし、第1実施形態の場合、図3(b)に示したように、DMD素子8の光射出面8aの法線方向と投射レンズ9の光軸L3が平行でないため、投射レンズ9の光軸L3に対して垂直に(言い換えると、投射レンズ9の正面に)スクリーンを配置すると、スクリーン上で投射画像がぼけるという欠点がある。これに対して、本実施形態の場合、図7(b)に示すように、リレーレンズ6の光軸L4およびDMD素子8の光射出面8aの法線方向と投射レンズ9の光軸L3が平行になっているため、投射レンズ9の光軸L3に対して垂直に(投射レンズ9の正面に)スクリーンを配置してもスクリーン上で投射画像がぼけることなく、鮮鋭な投射画像が得られるという利点がある。
[第3の実施の形態]
以下、本発明の第3の実施の形態を図8を参照して説明する。
本実施形態の投射型画像表示装置の基本構成は第2実施形態と略同様であり、リレーレンズの光軸と投射レンズの光軸とを平行シフト配置としたものである。ただし、第2実施形態と異なる点は、平行シフト配置に伴う投射画像のシフト方向を工夫したものである。
図8は本実施形態の投射型画像表示装置の概略構成を示す図(側面図)である。図8において図1、図6と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明は省略する。
第1実施形態の図1、第2実施形態の図6は装置を平面視した図であったのに対し、本実施形態の図8は、投射型画像表示装置41を側面(図1、図6の下方向)から見た構成図である。図6ではDMD素子8からの光の射出方向が水平方向であるのに対し、図8では投射レンズ9を液晶ライトバルブ5G、リレーレンズ6等が配置された平面より上方に平行シフトすることにより、DMD素子8からの射出光を上方(図1、図6の紙面手前方向)に取り出している。そして、投射レンズ9が上方に平行シフト配置されているため、投射画像は装置の設置面に対して上方に結像されることになる。したがって、例えば画像表示装置31を机上に配置し、上方に配置したスクリーン30上に投射する際などに有効な構成である。
[第4の実施の形態]
以下、本発明の第4の実施の形態を図9を参照して説明する。
本実施形態の投射型画像表示装置の基本構成は第3実施形態と略同様であり、投射レンズを上方に平行シフトしたものである。
図9は本実施形態の投射型画像表示装置の概略構成を示す図(側面図)である。図9において図8と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明は省略する。
第3実施形態ではTIRプリズムを用いていないのに対し、本実施形態の投射型画像表示装置51では、図9に示すように、TIRプリズム7を用いることによりDMD素子8からの射出光を一旦上方に折り曲げている。さらに、その上方に折り曲げた光をTIRプリズム7の上方に設置した反射ミラー32で光路を折り曲げ、投射レンズ9に入射させる構成となっている。
本実施形態では、DMD素子8からの射出光の光路をTIRプリズム7と反射ミラー32で2回折り曲げているため、投射画像をスクリーン30の位置に合わせた最適な位置に表示することができる。また、TIRプリズム7を用いた効果により、投射画像のコントラストを向上させることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば上記実施形態で例示した各光学系の具体的な構成については適宜変更が可能である。また、本発明はスクリーンの前方から画像を投射するフロント型プロジェクタのみならず、スクリーンの後方から画像を投射するリア型プロジェクタにも適用が可能である。
本発明の第1実施形態の投射型表示装置の概略構成を示す平面図である。 従来の装置のリレーレンズとDMD素子の配置の説明図である。 本実施形態のリレーレンズとDMD素子の配置の説明図である。 従来のリレーレンズの結像関係を説明するための図である。 本実施形態のリレーレンズの結像関係を説明するための図である。 本発明の第2実施形態の投射型表示装置の概略構成を示す平面図である。 本実施形態のリレーレンズとDMD素子の配置の説明図である。 本発明の第3実施形態の投射型表示装置の概略構成を示す側面図である。 本発明の第4実施形態の投射型表示装置の概略構成を示す側面図である。
符号の説明
1,31,41,51…投射型画像表示装置(プロジェクタ)、2…光源、5,5R,5G,5B…透過型液晶ライトバルブ(第1光変調素子)、6…リレーレンズ(リレー光学系)、7…TIRプリズム(光路偏向素子、全反射プリズム)、8…DMD素子(第2光変調素子)、9…投射レンズ(投射光学系)、30…スクリーン(被投射面)。

Claims (6)

  1. 光源と、前記光源から射出された光を変調する第1光変調素子と、前記第1光変調素子から射出された光を変調する第2光変調素子と、前記第2光変調素子から射出された光を被投射面に投射する投射光学系と、前記第1光変調素子と前記第2光変調素子との間に設けられ、前記第1光変調素子による光学像を前記第2光変調素子上に結像するリレー光学系と、が備えられ、
    前記第2光変調素子が反射型光変調素子で構成され、
    前記第1光変調素子、前記第2光変調素子、前記リレー光学系、および前記投射光学系が、前記リレー光学系の光軸に対して前記第1光変調素子の光射出面および前記第2光変調素子の光入射面が略垂直に位置し、かつ、前記リレー光学系の光軸に対して前記第2光変調素子から前記投射光学系に向かう光の光軸が所定の角度をもつように、配置されたことを特徴とする画像表示装置。
  2. 前記第2光変調素子から前記投射光学系に向かう光の光路を偏向させる光路偏向素子が備えられたことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記光路偏向素子が全反射プリズムであることを特徴とする請求項2に記載の画像表示装置。
  4. 前記リレー光学系の光軸に対して前記投射光学系の光軸が平行に配置されたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の画像表示装置。
  5. 前記リレー光学系の光軸に対して前記第2光変調素子から前記投射光学系に向かう光の光軸が前記被投射面の上下方向において所定の角度をもつことを特徴とする請求項4に記載の画像表示装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか一項に記載の画像表示装置を備えたことを特徴とするプロジェクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102243419A (zh) * 2010-05-13 2011-11-16 三洋电机株式会社 投射型显示装置

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