JP2007222888A - 消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法 - Google Patents

消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 消耗電極アーク溶接の溶接開始の際に、溶接ワイヤと母材とが初めから接触状態にある場合、アークスタート時にワイヤ突出し部が加熱されて崩落し多くのスパッタが飛散し溶接品質が悪くなりやすい。接触状態でのアークスタートであっても、スパッタ発生の少ない良好なアークスタート性を実現する。
【解決手段】 本発明は、溶接開始指令Stが溶接電源PSに入力されると、溶接ワイヤ1の先端と母材2との接触の有無を判別(Td)し、接触していないときは溶接ワイヤ1の前進送給及び溶接電源PSの出力を開始してアークスタートさせ、接触しているときはワイヤ先端位置を後退移動させて接触状態を解除し、その後に溶接ワイヤ1の前進送給及び溶接電源PSの出力を開始してアークスタートさせる消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、消耗電極アーク溶接のアークスタート性を向上させるためのアークスタート制御方法に関するものである。
図6は、一般的な消耗電極アーク溶接電源PSのブロック図である。以下、同図を参照して各ブロックについて説明する。
電源主回路PMは、3相200V等の商用電源を入力として、後述する駆動信号Dvに従ってインバータ制御、サイリスタ位相制御等による出力制御を行い、溶接電圧Vw及び溶接電流Iwを出力する。溶接ワイヤ1は、ワイヤ送給モータWMにつながれた送給ロール5によって溶接トーチ4内を通って送給されて、母材2との間でアーク3が発生して溶接が行われる。
電圧検出回路VDは、上記の溶接電圧Vwを検出して、電圧検出信号Vdを出力する。電圧設定回路VRは、予め定めた電圧設定信号Vrを出力する。電圧誤差増幅回路EVは、上記の電圧設定信号Vrと電圧検出信号Vdとの誤差を増幅して、電圧誤差増幅信号Evを出力する。駆動回路DVは、起動信号OnがHighレベルのときは上記の電圧誤差増幅信号Evに対応して上記の電源主回路PMを形成するスイッチング素子を駆動するための駆動信号Dvを出力する。上記の電圧誤差増幅回路EVによって溶接電源PSの外部特性は定電圧特性となる。
短絡検出回路SDは、上記の電圧検出信号Vdの値によって溶接ワイヤ1と母材2との短絡状態を判別して、短絡状態にあるときはHighレベルになる短絡判別信号Sdを出力する。制御回路CCは、外部からの溶接開始指令St及び上記の短絡判別信号Sdを入力として、図7及び図8で後述するシーケンス制御を行い、送給速度設定信号Fr及び起動信号Onを出力する。送給制御回路FCは、上記の送給速度設定信号Frによって設定される送給速度で溶接ワイヤ1を送給するための送給制御信号Fcをワイヤ送給モータWMに出力する。
図7は、溶接を開始する際に溶接ワイヤ1と母材2とが非接触状態にある通常状態のときの上述した溶接電源PSにおける各信号のタイミングチャートである。同図(A)は溶接開始指令Stの、同図(B)は短絡判別信号Sdの、同図(C)は起動信号Onの、同図(D)は溶接電圧Vwの、同図(E)は送給速度設定信号Frの、同図(F)は溶接電流Iwの、同図(G)はワイヤ先端・母材間距離(アーク発生時は略アーク長)Lwの時間変化を示す。さらに、同図(H1)〜(H3)は、各時刻におけるワイヤ先端部近傍の様子を示す模式図である。以下、同図を参照して説明する。
(1)時刻t1〜t2の期間
時刻t1において、同図(A)に示すように、溶接開始指令StがHighレベルになると、同図(C)に示すように、起動信号OnがHighレベルになり、溶接電源は出力を開始する。これにより、同図(D)に示すように、溶接電圧Vwは高電圧値の無負荷電圧になる。同時に、同図(E)に示すように、送給速度設定信号Frは遅い速度のスローダウン送給速度設定値になり、溶接ワイヤ1はスローダウン送給速度で送給される。この結果、同図(G)に示すように、ワイヤ先端・母材間距離Lwは次第に短くなる。
(2)時刻t2以降の期間
時刻t2において、同図(G)に示すように、ワイヤ先端・母材間距離Lwが非常に接近すると同図(D)に示す無負荷電圧によって、同図(H2)に示すように、初期アーク3aが発生する。これにより、同図(F)に示すように、溶接電流Iwが通電し、同図(E)に示すように、送給速度設定信号Frは定常送給速度設定値に変化し、溶接ワイヤ1は定常送給速度で送給される。その後、アークによってワイヤ先端部が溶融され、同図(G)に示すように、ワイヤ先端・母材間距離(アーク長)Lwは長くなり定常アーク長に収束する。この定常アーク3の発生する状態を同図(H3)に示す。
上述したように、溶接開始の際に溶接ワイヤ1と母材2とが非接触状態であった場合には、ほとんど短絡することなく初期アーク3aが発生し定常アーク3へと円滑に移行するためにスパッタは少量しか発生しないことが多い。
次に、図8は、溶接を開始する際に、溶接ワイヤ1と母材2とが接触状態にあるときの上述した溶接電源PSにける各信号のタイミングチャートである。同図(A)は溶接開始指令Stの、同図(B)は短絡判別信号Sdの、同図(C)は起動信号Onの、同図(D)は溶接電圧Vwの、同図(E)は送給速度設定信号Frの、同図(F)は溶接電流Iwの、同図(G)はワイヤ先端・母材間距離(アーク発生時はアーク長)Lwの時間変化を示す。さらに、同図(H1)〜(H3)は、各時刻におけるワイヤ先端部近傍の様子を示す模式図である。以下、同図を参照して説明する。
(1)時刻t1〜t2の期間
時刻t1において、同図(A)に示すように、溶接開始指令StがHighレベルになると、同図(C)に示すように、起動信号OnがHighレベルになり、溶接電源は出力を開始し、同図(F)に示すように、溶接電流Iwが通電する。同図(H1)に示すように、溶接ワイヤ1と母材2とが初めから接触状態にあるので、同図(B)に示すように、短絡判別信号SdはHighレベル(短絡)になり、同図(D)に示すように、溶接電圧Vwは低い値の短絡電圧値になる。このときに、同図(E)に示すように、送給速度設定信号Fr=0であるので、溶接ワイヤ1は送給されず停止したままである。このために、同図(G)に示すように、ワイヤ先端・母材間距離Lw=0のままである。
(2)時刻t2以降の期間
送給停止のままで溶接ワイヤ1に溶接電流Iwが通電するので、ワイヤ突出し部は加熱されて柔らかくなり、時刻t2において、同図(H2)に示すように、ワイヤ突出し部の一部分が崩落してアーク3が発生する。これに応動して、同図(B)に示すように、短絡判別信号SdがLowレベル(非短絡)に変化し、同図(E)に示すように、送給速度設定信号Frは定常送給速度設定値に変化し、溶接ワイヤ1は定常送給速度で送給される。その後、同図(H3)に示すように、定常アーク3に移行する。
上記において、同図(H2)に示すように、ワイヤ突出し部が崩落してアーク3が発生するために、軟化したワイヤの一部が固まりとなって落下し大粒のスパッタ1aとして飛散する(例えば、特許文献1等参照)。
特開昭62−28074号公報
上述した従来技術においては、溶接開始の際に、溶接ワイヤと母材とが非接触状態であるときはスパッタの発生が少ない良好なアークスタートを行うことができる。しかし、溶接開始の際に、初めから溶接ワイヤと母材とが接触状態にあるときは、ワイヤ突出し部が加熱されて崩落してアークスタートする。このために、崩落に起因して大粒のスパッタが多く発生しやすい。
そこで、本発明では、接触状態でのアークスタート性を向上させるための消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法を提供する。
上述した課題を解決するために、第1の発明は、溶接開始指令が溶接電源に入力されると、溶接ワイヤ先端と母材との接触の有無を判別し、接触していないときは溶接ワイヤの前進送給及び溶接電源の出力を開始してアークスタートさせ、接触しているときはワイヤ先端位置を後退移動させて接触状態を解除し、その後に溶接ワイヤの前進送給及び溶接電源の出力を開始してアークスタートさせる、ことを特徴とする消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法である。
また、第2の発明は、第1の発明記載の後退移動が溶接ワイヤの後退送給である、ことを特徴とする消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法である。
また、第3の発明は、第1の発明記載の後退移動が溶接トーチの後退移動である、ことを特徴とする消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法である。
また、第4の発明は、前記後退移動は接触状態が解除された時点から所定時間が経過するまで行われる、ことを特徴とする第1〜第3の発明のいずれか1項に記載の消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法である。
上記第1の発明によれば、溶接開始の際に、溶接ワイヤと母材とが接触状態にあるときにはワイヤ先端を引き上げて接触状態を解除し通常の非接触状態にし、その後に溶接ワイヤを前進送給してアークスタートさせる。このために、接触状態でのアークスタート時に発生しやすい大粒のスパッタを抑制することができ、良好なアークスタート性を得ることができる。さらに、溶接開始に際して非接触状態であるときはワイヤ先端の引き上げを行わず通常のアークスタートを行うので、引き上げに伴う時間ロスを削除することができ、生産効率を低下させることがない。
上記第2の発明によれば、ワイヤ先端の引き上げ(後退移動)を溶接ワイヤを後退送給することによって行い、上述した第1の発明の効果を奏することができる。
上記第3の発明によれば、ワイヤ先端の引き上げ(後退移動)を溶接トーチを後退移動することによって行い、上述した第1の発明の効果を奏することができる。
上記第4の発明によれば、ワイヤ先端の引き上げをワイヤ先端・母材間距離が適正高さになるまで行う。このために、常に一定高さから溶接ワイヤを前進送給してアークスタートさせるので、上述した第1の発明の効果に加えてアークスタート性を安定化することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係る消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法を実施するための溶接電源PSのブロック図である。同図において、上述した図6と同一ブロックには同一符号を付してそれらの説明は省略する。以下、図6とは異なる点線で示すブロックについて説明する。
接触判別回路TDは、図2に詳細ブロック図を示すように、接触判別用の電源E、抵抗器R、ダイオードD及び電圧比較器CPからなる。電源Eは例えば15Vとし、抵抗器Rは例えば1kΩとすると、接触状態時(a、b端子短絡時)には15mAの微小電流が溶接ワイヤから母材へと通電する。したがって、ワイヤ先端が母材から離れても、この微小電流ではアークは発生しまいし、ワイヤ突出し部も加熱されることもない。ダイオードDの耐圧は数百V程度であり、溶接電源PSの出力電圧を阻止するためのものである。電圧比較器CPの入力電圧は、非接触状態のときは15Vになり接触状態のときは略0Vになる。電圧比較器CPは、この入力電圧の変化を判別して、非接触状態のときはLowレベルになり接触状態のときはHighレベルになる接触判別信号Tdを出力する。
第2制御回路CC2は、溶接開始指令St及び上記の接触判別信号Tdを入力として、図7及び図3に示すシーケンス制御を行い、起動信号On及び送給速度設定信号Frを出力する。溶接開始に際して溶接ワイヤと母材とが非接触状態であるときは上記の接触判別信号TdがLowレベルになり、これに対応して図7で上述した通常のアークスタートのシーケンス制御となる。他方、溶接開始に際して溶接ワイヤと母材とが接触状態にあるときは上記の接触判別信号TdはHighレベルになり、シーケンス制御は以下に説明する図3のようになる。
図3は、溶接を開始する際に溶接ワイヤ1と母材2とが接触状態にあるときの上述した溶接電源PSにおける各信号のタイミングチャートである。同図(A)は溶接開始指令Stの、同図(B)は接触判別信号Tdの、同図(C)は起動信号Onの、同図(D)は溶接電圧Vwの、同図(E)は送給速度設定信号Frの、同図(F)は溶接電流Iwの、同図(G)はワイヤ先端・母材間距離(アーク発生時はアーク長)Lwの時間変化を示す。さらに、同図(H1)〜(H4)は、各時刻におけるワイヤ先端部近傍の様子を示す模式図である。以下、同図を参照して説明する。
(1)時刻t1〜t2の期間
時刻t1において、同図(A)に示すように、溶接開始指令StがHighレベルになった時点で、同図(H1)に示すように、溶接ワイヤ1と母材2とが接触状態にあると、同図(B)に示すように、接触判別信号TdはHighレベルになる。このために、同図(D)に示すように、溶接ワイヤ・母材間の電圧は略0Vになる。また、同図(E)に示すように、送給速度設定信号Frは負の値の後退送給速度設定値になるので、溶接ワイヤ1は後退送給される。
(2)時刻t2〜t34の期間
時刻t2において、同図(G)に示すように、後退送給によってワイヤ先端が母材2から離れると、同図(B)に示すように、接触判別信号TdはLowレベルになる。その後、後退送給は所定時間Tkの間継続され、ワイヤ先端・母材間距離Lwは次第に長くなる。所定時間Tkは、時刻t3時点でのワイヤ先端・母材間距離Lwが適正になるように設定される。時刻t2〜t3の所定中は、同図(D)に示すように、非接触状態であるので図2の電源Eの電圧15Vが印加する。
(3)時刻t3〜t4の期間
時刻t3において、同図(C)に示すように、起動信号OnがHighレベルになるので溶接電源の出力が開始し、同図(D)に示すように、溶接電圧Vwは無負荷電圧になる。同時に、同図(E)に示すように、送給速度設定信号Frはスローダウン送給速度設定値になるので、溶接ワイヤ1はスローダウン送給速度での前進送給に切り換わる。時刻t3時点でのワイヤ先端部の様子を同図(H2)に示す。
(4)時刻t4以降の期間
時刻t4において、同図(H3)に示すように、スローダウン送給速度による前進送給によってワイヤ先端と母材2とが非常に接近すると、無負荷電圧によって初期アーク3aが発生し、同図(F)に示すように、溶接電流Iwが通電する。同時に、同図(E)に示すように、送給速度設定信号Frは定常送給速度設定値になるので、溶接ワイヤ1は定常送給速度で前進送給される。その後、同図(H4)に示すように、定常アーク3に円滑に移行する。
上述した実施の形態1によれば、溶接開始の際に溶接ワイヤと母材とが接触状態にあるときにはワイヤ先端を引き上げて接触状態を解除して通常の非接触状態にし、その後に溶接ワイヤを前進送給してアークスタートさせる。このために、接触状態でのアークスタート時に発生する大粒のスパッタを抑制することができ、良好なアークスタート性を得ることができる。
[実施の形態2]
図4は、本発明の実施の形態2に係る消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法を実施するための溶接電源PSのブロック図である。同図において、上述した図1と同一ブロックには同一符号を付してそれらの説明は省略する。以下、図1と異なる点線で示すブロックについて説明する。
第3制御回路CC3は、溶接開始指令St及び接触判別信号Tdを入力として、図7及び図5に示すシーケンス制御を行い、起動信号On、送給速度設定信号Fr及び後退移動信号Upを出力する。溶接開始に際して溶接ワイヤと母材とが非接触状態であるときは接触判別信号TdがLowレベルになり、これに対応して図7で上述した通常のシーケンス制御となる。他方、溶接開始に際して溶接ワイヤと母材とが接触状態にあるときは接触判別信号TdはHighレベルになり、シーケンス制御は図5のようになる。後退移動手段UPは、上記の後退移動信号UpがHighレベルの間は溶接トーチ4を後退移動させる。後退移動手段UPとしては、溶接ロボット、自動機等でsる。
図5は、溶接を開始する際に溶接ワイヤと母材とが接触状態にあるときの上述した溶接電源PSにおける各信号のタイミングチャートである。同図(A)は溶接開始指令Stの、同図(B)は接触判別信号Tdの、同図(C)は起動信号Onの、同図(D)は溶接電圧Vwの、同図(E)は送給速度設定信号Frの、同図(E2)は後退移動信号Upの、同図(F)は溶接電流Iwの、同図(G)はワイヤ先端・母材間距離(アーク発生時はアーク長)Lwの時間変化を示す。さらに、同図(H1)〜(H4)は、各時刻におけるワイヤ先端部近傍の様子を示す模式図である。以下、同図の説明は、上述した図3と異なる部分である時刻t1〜t3の期間について行う。
(1)時刻t1〜t2の期間
時刻t1において、同図(A)に示すように、溶接開始指令StがHighレベルになった時点で、同図(H1)に示すように、溶接ワイヤ1と母材2とが接触状態にあるので、同図(B)に示すように、接触判別信号TdはHighレベルになる。このために、同図(D)に示すように、溶接ワイヤ・母材間の電圧は略0Vになる。また、同図(E)に示すように、送給速度設定信号Fr=0なので、溶接ワイヤ1は停止したままである。同時に、同図(E2)に示すように、後退移動信号UpがHighレベルになるので、溶接トーチ4の後退移動が開始される。
(2)時刻t2〜t3の期間
時刻t2において、同図(G)に示すように、溶接トーチ4の後退移動によってワイヤ先端が母材2から離れると、同図(B)に示すように、接触判別信号TdはLowレベルになる。その後、所定時間Tkの間後退移動が継続されてワイヤ先端・母材間距離Lwは次第に長くなる。
(3)時刻t3以降の期間
時刻t3において、同図(C)に示すように、起動信号OnがHighレベルになるので溶接電源の出力が開始し、同図(D)に示すように、溶接電圧Vwは無負荷電圧になる。同時に、同図(E)に示すように、送給速度設定信号Frはスローダウン送給速度設定値になるので、溶接ワイヤ1はスローダウン送給速度での前進送給に切り換わる。これ以降は上述した図3と同一なので省略する。
上述した実施の形態2によれば、接触状態にある溶接ワイヤを引き上げる方法として溶接トーチを後退移動させることで実施の形態1と同様の効果を得ている。実施の形態1では溶接ワイヤの引き上げを溶接ワイヤを後退送給して行う。ロボット溶接、自動機溶接においては、溶接トーチを後退移動させる方が後退送給させるよりも応答性が良いので、アークスタートにかかる時間を短くすることができ、生産効率が良い。さらに、引き上げ高さもより正確に制御することができ、アークスタートの安定性が良くなる。
本発明の実施の形態1に係る消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法を実施するための溶接電源PSのブロック図である。 図1における接触判別回路TDの詳細ブロック図である。 溶接を開始する際に溶接ワイヤと母材とが接触状態にあるときの図1の溶接電源PSにおける各信号のタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2に係る消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法を実施するための溶接電源PSのブロック図である。 溶接を開始する際に溶接ワイヤと母材とが接触状態にあるときの図4の溶接電源PSにおける各信号のタイミングチャートである。 従来技術の消耗電極アーク溶接電源のブロック図である。 溶接を開始する際に溶接ワイヤと母材とが非接触状態にある通常状態にあるときの図6の溶接電源PSにおける各信号のタイミングチャートである。 溶接を開始する際に溶接ワイヤと母材とが接触状態にあるときの図6の溶接電源PSにおける各信号のタイミングチャートである。
符号の説明
1 溶接ワイヤ
1a スパッタ
2 母材
3 アーク
3a 初期アーク
4 溶接トーチ
5 送給ロール
CC 制御回路
CC2 第2制御回路
CC3 第3制御回路
CP 電圧比較器
D ダイオード
DV 駆動回路
Dv 駆動信号
E 電源
EV 電圧誤差増幅回路
Ev 電圧誤差増幅信号
FC 送給制御回路
Fc 送給制御信号
Fr 送給速度設定信号
Iw 溶接電流
Lw ワイヤ先端・母材間距離
On 起動信号
PM 電源主回路
PS 溶接電源
R 抵抗器
SD 短絡検出回路
Sd 短絡判別信号
St 溶接開始指令
TD 接触判別回路
Td 接触判別信号
Tk 所定時間
UP 後退移動手段
Up 後退移動信号
VD 電圧検出回路
Vd 電圧検出信号
VR 電圧設定回路
Vr 電圧設定信号
Vw 溶接電圧
WM ワイヤ送給モータ

Claims (4)

  1. 溶接開始指令が溶接電源に入力されると、溶接ワイヤ先端と母材との接触の有無を判別し、接触していないときは溶接ワイヤの前進送給及び溶接電源の出力を開始してアークスタートさせ、接触しているときはワイヤ先端位置を後退移動させて接触状態を解除し、その後に溶接ワイヤの前進送給及び溶接電源の出力を開始してアークスタートさせる、ことを特徴とする消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法。
  2. 請求項1記載の後退移動が溶接ワイヤの後退送給である、ことを特徴とする消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法。
  3. 請求項1記載の後退移動が溶接トーチの後退移動である、ことを特徴とする消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法。
  4. 前記後退移動は接触状態が解除された時点から所定時間が経過するまで行われる、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009101370A (ja) * 2007-10-22 2009-05-14 Panasonic Corp アーク溶接制御方法およびアーク溶接装置
CN102672307A (zh) * 2011-03-14 2012-09-19 株式会社大亨 消耗电极电弧焊接的起弧控制方法

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