以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の好適実施形態に基づくサブフレームの点灯パターンを示す図である。この実施形態は、階調数0〜31の32(25)階調を表すべく、中程度の同じ重み付け(4)を有し重ね合わせ時間階調方式で駆動される3つの中位サブフレームSF1〜SF3と、大きな重み付け(16)を有する最上位サブフレームSF4と、小さな重み付け(1、2)を有しバイナリコード時間階調方式で駆動される2つの下位サブフレームSF5、SF6とを有している。この実施形態でも、従来例と同様に、サブフレームSF1〜SF6を選択的に点灯させることで様々な階調数を表すことができる。尚、1フレーム中におけるサブフレームの点灯順序はSF1〜SF6の順でも、重み付けの小さいものから大きいものの順でも、その逆でも、或いはランダムでも、1フレームごとに変更してもよく、様々な態様をとり得る。
このような構成によると、中程度の重み付けを有する中位サブフレームSF1〜SF3を重ね合わせ時間階調方式で駆動することにより、疑似輪郭を低減することができる。また、重ね合わせ時間階調方式で駆動されるサブフレームSF1〜SF3よりも大きな重み付けを有するサブフレームSF4があることにより、トータルのサブフレーム数は6とすることができる。したがって、図36に示した従来技術のサブフレーム数9に対して大幅に低減されている。更に、バイナリコード時間階調方式で駆動される下位サブフレームSF5、SF6によって細かい階調を効率よく表すことができる。このように本発明によると、トータルのサブフレーム数の増加を抑制しつつ、重ね合わせ時間階調方式で駆動されるサブフレームを導入することにより、効果的に疑似輪郭の生成を低減することができる。
図2は、図1の実施形態の変形例を示している。図2の実施形態では、重み付け32のサブフレームSF7が追加され、トータルで7つのサブフレームがあり、階調数0〜63の64階調を表すことが可能となっている点が図1と異なる。即ち、図2の実施形態において、上位サブフレームSF4、SF7はバイナリコード時間階調方式で駆動される。尚、図1の実施形態では重ね合わせ時間階調方式で駆動されるサブフレームSF1〜SF3より大きな重み付けを有する上位サブフレームは最上位サブフレームSF6のみであるが、本明細書ではそのような一つのみのサブフレームの駆動もバイナリコード時間階調方式に含まれるものとする。
図2の実施形態でも、中程度の重み付け(4)を有する3つのサブフレームSF1〜SF3を有するため、疑似輪郭が低減される。また、バイナリコード時間階調方式で駆動される上位サブフレームSF6、SF7があることで、トータルのサブフレーム数は7と、サブフレーム数の増加が抑制されている。更に、バイナリコード時間階調方式で駆動される下位サブフレームSF5、SF6によって細かい階調も効率よく表すことができる。このように、本発明は様々な階調数(またはビット数)の表示装置に適用可能であり、サブフレーム数の増加を抑制しつつ疑似輪郭の発生を低減することができる。
図3は、図1の別の実施形態の変形例に基づくサブフレームの点灯パターンを示す図である。図3の実施形態では、図1における最上位のサブフレームSF4が各々8の重み付けを有する2つのサブフレーム(分割サブフレームと呼ぶ)SF4aとSF4bの2つに分割されている点が図1と異なる。これらサブフレームSF4a及びSF4bの各々の重み付け(8)は、重ね合わせ時間階調方式で用いられる中位サブフレームSF1〜SF3の重み付け(4)の2倍に等しい。それにより、階調数14で点灯するサブフレームSF1、SF2、SF3及びSF6のうち、サブフレームSF1及びSF2をサブフレームSF4aで置き換えることによって異なるサブフレーム点灯パターン(14′)が追加設定されている。また同様にして、階調数15に対し、3つの中位サブフレームSF1〜SF3の任意の2つをサブフレームSF4aまたはSF4bで置き換えることで、3つの異なるサブフレーム点灯パターン(15′、15″、15a)が追加されている。階調数15の点灯パターンは、階調数16の点灯パターンと点灯するサブフレームが全く重ならないのに対し、これら3つのサブフレーム点灯パターンはサブフレームSF4aまたはSF4bが重なり、従って階調数16の点灯パターンにより類似している。図3の実施形態では更に、階調数16に対して点灯するサブフレームSF4aとSF4bのうち一方(図3の例ではサブフレームSF4b)を中位サブフレームSF1〜SF3の任意の2つ(図3の例ではサブフレームSF2、SF3)で置き換えることで、階調数16に対して一つの異なるサブフレーム点灯パターン(16′)が追加されている。このサブフレーム点灯パターン(16′)と、階調数15のサブフレーム点灯パターンとを比べると、サブフレームSF2、SF3が共通して点灯し、従って、16′の点灯パターンは16の点灯パターンよりも15の点灯パターンに類似している。このように所望の階調数に対して複数のサブフレーム点灯パターンを用意して、どれを使うかを、行ごと、列ごと、画素ごと、フレームごとなどに変えることができる。それにより、例えばある画素Aが階調数15(SF1〜SF3及びSF5、SF6が点灯)のとき、画素Aに隣接する画素Bにおいて階調数16を表す場合、15′、15″または15aのいずれかの点灯パターンとすることにより、疑似輪郭を低減することができる。
尚、階調数14、15、16のサブフレーム点灯パターンには図示した以外のものも可能であり、また、階調数14、15、16以外の階調数でも複数のサブフレーム点灯パターンを設定することが可能である。また、図3の実施形態では重み付け16のサブフレームSF4をそれぞれ重み付け8を有する2つのサブフレームSF4aとSF4bに分割したが、本発明は必ずしもこれに限定されない。例えば重み付け12と重み付け4のサブフレームに分割することも可能であり、その場合、重み付け12のサブフレームはサブフレームSF1〜SF3の3つのサブフレームと代替可能であり、重み付け4のサブフレームはサブフレームSF1〜SF3の任意の一つと代替可能である。一般に、重ね合わせ時間階調方式で用いられる同じ重み付けを有する複数の中位サブフレームと、中位サブフレームより大きな重み付けを有しバイナリコード時間階調方式で用いられる少なくとも一つの上位サブフレームとを有する場合、上位サブフレームの少なくとも一つを複数の分割サブフレームに分割し、これら複数の分割サブフレームの少なくとも一つが中位サブフレームのQ倍(Qは1以上且つ中位サブフレームの総数以下の整数)の重み付けを有するようにすることで、Q個の中位サブフレームと分割サブフレームの少なくとも一つとが互いに代替可能とし、それを利用して所定の階調数に対し複数のサブフレーム点灯パターンを設定することができる。
図4は、図1の更に別の実施形態の変形例に基づくサブフレームの点灯パターンを示す図である。図4の実施形態では、図1における最上位のサブフレームSF4が各々重み付け4を有する2つのサブフレームSF4a、SF4bと、重み付け8を有する1つのサブフレーム4cの3つに分割されている点が図1と異なる。このように上位のサブフレームの分割数は2に限らず任意である。重み付け4のサブフレームSF4a、SF4bの各々は、重ね合わせ時間階調方式で用いられる重み付け4のサブフレームSF1〜SF3の一つと互いに代替可能である。また、重み付け8のサブフレーム4cは、重み付け4のサブフレームSF1〜SF3のうち2つと互いに代替可能である。これにより、図4の実施形態では階調数14で点灯するサブフレームSF1、SF2、SF3及びSF6のうち、サブフレームSF1をサブフレームSF4aで置き換えることによって異なるサブフレーム点灯パターン(14′)が追加設定されている。また同様にして、階調数15に対し、5つの異なるサブフレーム点灯パターン(15′、15″、15a、15b、15c)が追加され、階調数16に対し、1つの異なるサブフレーム点灯パターン(16′)が追加されている。この場合も、追加可能な異なるサブフレーム点灯パターンは図示したものに限定されず、他のサブフレーム点灯パターンも設定可能であることは容易に理解されるだろう。図4の実施形態でも、図3の実施形態と同様に、ある画素において複数のサブフレーム点灯パターンが設定された階調数を表す場合、隣接する画素の階調数等に応じて複数のサブフレーム点灯パターンの一つを選択的に使用することにより、疑似輪郭を低減することができる。
図5は、本発明に基づくサブフレーム点灯パターンの更に別の実施形態を示す図である。この実施形態は、階調数0〜31の32(25)階調を表すべく、中程度の同じ重み付け(2)を有し重ね合わせ時間階調方式で駆動される3つの中位サブフレームSF1〜SF3と、異なる重み付け(16、32)を有しバイナリコード時間階調方式で駆動される上位サブフレームSF4、SF5と、小さな重み付け(1)を有しバイナリコード時間階調方式で駆動される1つの下位サブフレームSF6とを有している。図5の実施形態でも、中程度の重み付け(2)を有する3つのサブフレームSF1〜SF3を有するため、疑似輪郭が低減される。また、バイナリコード時間階調方式で駆動される上位サブフレームSF4、SF5があることで、トータルのサブフレーム数は6と、サブフレーム数の増加が抑制されている。このように、本発明はバイナリコード時間階調方式で駆動される下位サブフレームが最下位のサブフレーム(SF6)を1つのみ含む場合にも適用することができ、疑似輪郭を低減することができる。
図6は、図5の実施形態の変形例を示す図である。図6の実施形態では、図5における最上位のサブフレームSF5が各々重み付け8を有する2つのサブフレームSF5a、SF5bの2つに分割されている点が図5と異なる。重み付け8のサブフレームSF5a、SF5bの各々は、同じく重み付け8の上位サブフレームSF4と互いに代替可能である。これにより、図6の実施形態では階調数15で点灯するサブフレームSF1、SF2、SF3、SF4及びSF6のうち、サブフレームSF4をサブフレームSF5aで置き換えることによって異なるサブフレーム点灯パターン(15′)が追加設定されている。これにより、ある画素で階調数15を表示する場合、隣接する画素の階調数等に応じてサブフレームSF1〜SF4を点灯させる点灯パターン(15)またはサブフレームSF1〜SF3及びSF5aを点灯させる点灯パターン(15′)を選択的に用いることで疑似輪郭を低減することができる。この場合も、複数のサブフレーム点灯パターンを設定可能な階調数は15に限定されるものではなく、例えば階調数8〜14の任意のものについてサブフレームSF4の代わりにサブフレームSF5aまたはSF5bを点灯させることで別のサブフレーム点灯パターンを追加することができる。
図7は、本発明の別の実施形態に基づくサブフレーム点灯パターンを示す図である。この実施形態は、SF1〜SF9の9つのサブフレームを有し、これら9つのサブフレームは2つのサブフレームグループに分けられる。即ち、サブフレームSF3〜SF9は同じ重み付け(4)を有し重ね合わせ時間階調方式に用いられる第1のサブフレームグループをなし、サブフレームSF1、SF2は重ね合わせサブフレームSF3〜SF9より小さな2の累乗数の重み付け(1:2)を有しバイナリコード時間階調方式に用いられる第2のサブフレームグループをなしている。図示されているように、これらサブフレームSF1〜SF9の点灯/非点灯の選択により32階調(0〜31)を表示することが可能となっている。図7の実施形態では、1フレームにおけるサブフレームSF1〜SF9の点灯順序は番号順(即ち、SF1、SF2、...、SF9)とする。即ち、1フレーム内において、サブフレームSF2とSF3を境にして左側(時間的に前側)がバイナリコードサブフレーム領域(または第2のサブフレームグループ)、右側(時間的に後側)が重ね合わせサブフレーム領域(または第1のサブフレームグループ)というように駆動方式が異なるサブフレーム領域が接している。図7の実施形態では、階調数の増加によってバイナリコード時間階調方式に用いられるサブフレームSF1、SF2が全点灯から全非点灯に変わるとき(即ち、階調数3→4、7→8など)、重ね合わせ時間階調方式に用いられるサブフレームのうち、バイナリコードサブフレーム領域に時間的に隣接したサブフレームSF3が非点灯から点灯に変わるようになっている。そのため、階調数5〜7、9〜11、13〜15など、バイナリコード時間階調方式に用いられるサブフレームSF1、SF2のいずれか及び両方が点灯している階調数において、サブフレームSF3の代わりに他の重ね合わせサブフレームが点灯している。
このように階調数の増加によってバイナリコード時間階調方式で駆動される下位のサブフレームSF1、SF2が全点灯から全非点灯に変わるときには常に、上位の重ね合わせサブフレーム(または第1のサブフレームグループに属するサブフレーム)のうち、バイナリコードサブフレーム領域に時間的に隣接したサブフレームSF3が点灯するようにすることによって、サブフレーム点灯パターンの変化を極力小さくして、疑似輪郭を低減することができる。
図7の実施形態では、バイナリコード時間階調方式で駆動されるサブフレームSF1、SF2と、重ね合わせ時間階調方式で駆動されるサブフレームSF3〜SF9とが隣接していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図8に示すように、バイナリコード時間階調方式で駆動される下位サブフレームSF1、SF2の代わりに、各々重み付け1を有し重ね合わせ時間階調方式で駆動される3つのサブフレームSF1、SF2a、SF2bとすることもできる。即ち、図8の実施形態では重み付けの異なるサブフレームを有する2つの重ね合わせサブフレーム領域(またはサブフレームグループ)が隣接している。この場合も、階調数の増加によって下位の重ね合わせサブフレーム領域に含まれる重み付け1の3つの重ね合わせサブフレームSF1〜SF3が全点灯から全非点灯になるとき、上位の重ね合わせサブフレーム領域に含まれる重み付け4の7つの重ね合わせサブフレームSF3〜SF9のうち、下位の重ね合わせサブフレーム領域に隣接するサブフレームSF3が非点灯から点灯に変わるようにすることで、図7の実施形態について述べたのと同様の効果を得ることができる。このように互いに接する異なるサブフレーム領域のうち下位のサブフレーム領域はバイナリコード時間階調方式でも重ね合わせ時間階調方式でもよい。
図9は、図7の別の実施形態に基づくサブフレーム点灯パターンを示す図である。この実施形態は、SF1〜SF10の10個のサブフレームを有し、下位の3つのサブフレームSF1〜SF3は2の累乗数の重み付けを有し(1:2:4)バイナリコード時間階調方式に用いられ、サブフレームSF4〜SF10はサブフレームSF1〜SF3より大きな同じ重み付け(8)を有し重ね合わせ時間階調方式に用いられ、これらサブフレームの点灯/非点灯の選択により64階調(0〜63)を表示することが可能となっている。この実施形態でも、1フレームにおけるサブフレームSF1〜SF10の点灯順序は番号順(即ち、SF1、SF2、...、SF10)となっており、下位のサブフレームSF1〜SF3はバイナリコードサブフレーム領域をなし、上位のサブフレームSF4〜SF10は重ね合わせサブフレーム領域をなしており、両サブフレーム領域はサブフレームSF3とSF4の間で接している。図9の実施形態では、階調数の増加によってバイナリコード時間階調方式に用いられるサブフレームSF1〜SF3が全点灯から全非点灯に変わるとき(即ち、階調数7→8、15→16など)は常に、重ね合わせ時間階調方式に用いられるサブフレームのうち、バイナリコードサブフレーム領域に隣接したサブフレームであるSF4が非点灯から点灯に変わるようになっている。そのため、階調数9〜15、17〜23など、バイナリコード時間階調方式に用いられるサブフレームSF1〜SF3のいずれか及び全部が点灯している階調数では、サブフレームSF4の代わりに他の重ね合わせサブフレームが点灯している。階調数の増加によってサブフレームSF1〜SF3が全点灯から全非点灯に変わるとき、重ね合わせサブフレームのうち、下位のバイナリコードサブフレーム領域に隣接したサブフレームであるSF4が点灯することによって、サブフレーム点灯パターンの変化を極力小さくして、疑似輪郭を低減することができる。このように、本発明は任意の階調に適用可能である。
図10は、図9の実施形態の変形例に基づくサブフレーム点灯パターンを示す図である。図10の実施形態では、バイナリコードサブフレーム領域に隣接した重ね合わせサブフレームSF4が2階調続けて(例えば、階調数8、9や階調数16、17など)点灯している点が図9の実施形態と異なる。このように、階調数の増加によって下位のサブフレーム領域に含まれるサブフレームSF1〜SF3が全点灯から全非点灯に変わるとき、上位の重ね合わせサブフレームのうち、サブフレームSF1〜SF3(バイナリコードサブフレーム領域)に隣接したサブフレームであるSF4が点滅から点灯に変わることができるようにするためには、サブフレームSF1〜SF3が全点灯の階調数においてサブフレームSF4が非点灯となっていればよく、他の階調数全てでSF4が非点灯になっている必要はない。
図11は、本発明の更に別の側面に基づくサブフレーム点灯パターンを示す図である。図11の実施形態は、SF1〜SF6の6つのサブフレームを有し、下位の2つのサブフレームSF1、SF2は2の累乗数の重み付けを有し(1:2)バイナリコード時間階調方式に用いられ、サブフレームSF3〜SF6は下位の2つのサブフレームSF1、SF2より大きな同じ重み付け(16)を有し重ね合わせ時間階調方式に用いられる。図11の実施形態では、中間の重み付け(4及び8)のサブフレームを有していないため、階調数0〜3、16〜19、32〜35、48〜51はサブフレームSF1〜SF6の点灯/非点灯の組み合わせで表すことができるが、他の階調数、即ち、階調数4〜15、20〜31、36〜37、及び52〜63はサブフレームSF1〜SF6の点灯/非点灯の組み合わせで表すことができない。この実施形態では、これらサブフレームSF1〜SF6の点灯/非点灯の組み合わせで表すことができない階調数をディザ拡散法や誤差拡散法などの画像処理を用いて表す。即ち、階調数4〜15はSF3(重み付け16)を点灯させるとともに画像処理を用いることで表示し、階調数20〜31はSF3及びSF4(合計の重み付け32)を点灯させるとともに画像処理を用いることで表示し、階調数36〜37はSF3〜SF5(合計の重み付け48)を点灯させるとともに画像処理を用いることで表示し、階調数52〜63はSF3〜SF6(合計の重み付け64)を点灯させるとともに画像処理を用いることで表示する。ここで本発明によれば、図11の実施形態は小さな重み付け(1、2)を有する下位サブフレームSF1、SF2を有しているので、画像処理を用いた階調の表示に際してこれら下位サブフレームSF1、SF2も選択的に点灯させることで、複雑な画像処理を用いなくても階調間の微小な差異を表現することができ、それによって複雑な画像処理を行うための高価なIC等を不要とすることができる。また、重み4、8のような中程度の重み付けを有するサブフレームを追加的に用いてバイナリコード時間階調方式を行った場合に発生し得る疑似輪郭を回避することができる。
図12は、図11の実施形態の変形例に基づくサブフレーム点灯パターンを示す図である。図12の実施形態では、2の累乗数の重み付けを有し(1:2)バイナリコード時間階調方式に用いられる2つの下位サブフレームSF1、SF2を有する点は図11の実施形態と同じであるが、重ね合わせ階調方式に用いられる上位サブフレームとして各々重み付け16を有する4つのサブフレームの代わりに各々重み付け8を有する8つのサブフレームSF3〜SF10を有する点が図11の実施形態と異なる。この実施形態も、中間の重み付け(4)のサブフレームを有していないため、階調数4〜7、12〜15、20〜23、28〜31、36〜39、44〜47、52〜55、60〜63はサブフレームSF1〜SF10の点灯/非点灯の組み合わせで表すことができず、ディザ拡散法や誤差拡散法などの画像処理を用いて表される。図12の実施形態も小さな重み付け(1、2)を有する下位サブフレームSF1、SF2を有しているので、画像処理を用いた階調表示に際して上位サブフレームだけでなくこれら下位サブフレームSF1、SF2も選択的に点灯させることで、複雑な画像処理を用いなくても階調間の微小な差異を表現することができ、それによって複雑な画像処理を行うための高価なIC等を不要とすることができる。また、重み4の中程度の重み付けを有するサブフレームを追加的に用いてバイナリコード時間階調方式を行った場合に発生し得る疑似輪郭を回避することができる。
図13は、図12の実施形態の変形例に基づくサブフレーム点灯パターンを示す図である。図13の実施形態では、重ね合わせ階調方式で駆動される各々重み付け8を有する8つのサブフレームSF2〜SF9を有する点は図12の実施形態と同じであるが、小さな重み付けを有する下位サブフレームとして重み付け1のサブフレームSF1のみを有する点が図12の実施形態と異なる。図13の実施形態では、階調数2〜7、10〜15、18〜23、26〜31、34〜39、42〜47、50〜55、58〜63はサブフレームSF1〜SF9の点灯/非点灯の組み合わせで表すことができないので、ディザ拡散法や誤差拡散法などの画像処理を用いて表される。図13の実施形態も小さな重み付け(1)を有する下位サブフレームSF1を有しているので、画像処理を用いて表示される階調の表示に際して上位サブフレームだけでなく下位サブフレームSF1も選択的に点灯させることで、複雑な画像処理を用いなくても階調間の微小な差異を表現することができる。また、重み4の中程度の重み付けを有するサブフレームを追加的に用いてバイナリコード時間階調方式を行った場合に発生し得る疑似輪郭を回避することができる。このように階調間の微小な差異を表すための小さな重み付けを有する下位サブフレームの数は任意であるが、少なくとも、重み付け1(即ち最小の重み付け)を有するサブフレームを有することが好ましい。
これまでは、階調数が増えると、それに線形に比例して点灯期間が増えている場合について述べた。そこで次に、ガンマ補正を行った場合に本発明を適用した実施形態について述べる。ガンマ補正とは、階調数が増えると、非線形で点灯期間が増えていくようにしたものを指す。人間の目は、輝度が線形に比例して大きくなっても、比例して明るくなっているとは感じない。輝度が高くなるほど、明るさの差を感じにくくなっている。よって、人間の目で、明るさの差を感じるようにするためには、階調数が増えていくにしたがって、点灯期間をより長くとる、つまり、ガンマ補正を行うと好ましい。
ガンマ補正の方法は、実際に表示するビット数(階調数)よりも、多くのビット数(階調数)で表示できるようにしておく、というものである。例えば、6ビット(64階調)で表示を行うとき、実際には、8ビット(256階調)を表示できるようにしておく。そして、実際に表示するときには、階調数の輝度が非線形になるようにして、6ビット(64階調)で表示する。これにより、ガンマ補正を実現出来る。
一例として、6ビット(64階調)で表示できるようにしておいて、ガンマ補正を行って5ビット(32階調)で表示する場合のサブフレームの選択方法について、図14に示す。図14の実施形態は、図2の実施形態と同様に、中程度の同じ重み付け(4)を有し重ね合わせ時間階調方式で駆動される3つの中位サブフレームSF1〜SF3と、中位サブフレームSF1〜SF3より大きな重み付け(16、32)を有しバイナリコード時間階調方式で駆動される2つの上位サブフレームSF4、SF7と、中位サブフレームSF1〜SF3より小さな重み付け(1、2)を有しバイナリコード時間階調方式で駆動される2つの下位サブフレームSF5、SF6とを有し、6ビット表示では、これらサブフレームSF1〜SF7を選択的に点灯させることで階調数0〜63の64(26)階調を表示可能となっている。これら6ビット表示における0〜63の階調数を5ビット表示の階調数0〜31に割り当てることで5ビット表示におけるガンマ補正を実現する。即ち、図14では、5ビットでの階調数が12までは、6ビットでの階調数と同じである。しかし、ガンマ補正済みの5ビットでの階調数が13のときは、実際には6ビットの階調数14のサブフレームの選択方法で点灯させる。同様に、ガンマ補正済みの5ビットでの階調数が14のときは、実際には6ビットの階調数16で表示させ、ガンマ補正済みの5ビットでの階調数が15のときは、実際には6ビットの階調数18で表示させる。このように、ガンマ補正済みの5ビットでの階調数と、6ビットでの階調数との対応表を作成し、それに応じて、表示させればよい。これにより、ガンマ補正を実現出来る。
なお、ガンマ補正済みの5ビットでの階調数と、6ビットでの階調数との対応表は、適宜変更することが可能である。よって、対応表を変更することにより、ガンマ補正の程度を容易に変更することが可能である。
また、表示するビット数p(pは自然数)とガンマ補正済みのビット数q(qは自然数)とは任意の値である。ガンマ補正済みで表示する場合、階調をなめらかに表現するためには、ビット数pを出来るだけ大きくしておくことが望ましい。ただし、あまり大きくしすぎると、サブフレーム数が多くなってしまうなど、弊害も出てきてしまう。よって、ビット数qとビット数pとの関係は、q+2≦p≦q+5、とすることが望ましい。これにより、階調をなめらかに表現しつつ、サブフレーム数も増えすぎない、ということを実現できる。
このように本発明は階調数に対し点灯期間(輝度)を非線形に増加させるガンマ補正を行った場合にも適用可能である。
ここまでは、階調の表現方法、つまり、サブフレームの選択方法について述べた。次に、サブフレームの出現順序について述べる。
例として、図9の場合について、サブフレームの出現順序のパターン例を図15に示す。尚、図15において重ね合わせ時間階調方式で駆動されるサブフレームSF4〜SF10(第1のサブフレームグループ)は網掛けなしで示し、バイナリコード時間階調方式で駆動されるサブフレームSF1〜SF3(第2のサブフレームグループ)は網掛けで示した。
1つ目のパターンとしては、SF1、SF2、SF3、SF4、SF5、SF6、SF7、SF8、SF9、SF10、というものである。バイナリコード時間階調方式におけるサブフレームSF1〜SF3が、最初にまとまって(即ち、隣接して)配置され、バイナリコードサブフレーム領域をなしている。この場合、図2に示したように、バイナリコードサブフレームSF1〜SF3が全点灯から全非点灯に変わるときは常に、バイナリコードサブフレーム領域に隣接するサブフレームSF4が非点灯から点灯に変わるようにする。
2つ目のパターンとしては、SF4、SF5、SF6、SF7、SF8、SF9、SF10、SF1、SF2、SF3というものである。バイナリコード時間階調方式におけるサブフレームSF1〜3が、最後にまとまって配置されバイナリコードサブフレーム領域をなしている。この場合、バイナリコードサブフレーム領域に接するサブフレームSF10を図2のサブフレームSF4のように駆動する。即ち、バイナリコードサブフレームSF1〜SF3が全点灯から全非点灯に変わるときは常にサブフレームSF10が非点灯から点灯に変わるようにする。
3つ目のパターンとしては、SF4、SF5、SF6、SF7、SF1、SF2、SF3、SF9、SF10、SF8、というものである。バイナリコード時間階調方式におけるサブフレームSF1〜SF3が、真ん中にまとまって配置されバイナリコードサブフレーム領域をなしている。この場合、バイナリコードサブフレーム領域に接する重ね合わせサブフレームはSF7とSF9の2つあるので、このどちらを図2におけるサブフレームSF4のように駆動してもよい。即ち、バイナリコードサブフレームSF1〜SF3が全点灯から全非点灯に変わるときは常にサブフレームSF7またはSF9が非点灯から点灯に変わるようにする。
4つ目のパターンとしては、SF4、SF5、SF1、SF6、SF7、SF2、SF8、SF9、SF3、SF10、というものである。重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームSF4〜SF10は、順次並んでいる。バイナリコード時間階調方式におけるサブフレームSF1〜SF3も、順次並んでいる。そして、重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームが2つ並んだ後、バイナリコード時間階調方式におけるサブフレームが1つ配置されている。バイナリコードサブフレームSF1〜SF3は1フレーム内に分散して配置されており、まとまったバイナリコードサブフレーム領域をなしていない。この場合、バイナリコードサブフレームのうち最大の重み付けを有するサブフレームSF3に隣接する重ね合わせサブフレームSF9またはSF10のいずれかを図2におけるサブフレームSF4のように駆動するとよい。
5つ目のパターンとしては、SF4、SF5、SF2、SF6、SF7、SF1、SF8、SF9、SF3、SF10、というものである。これは、4つ目のパターンに対して、バイナリコード時間階調方式におけるサブフレームの出現順序をランダムにしたものである。この場合も、バイナリコードサブフレームのうち最大の重み付けを有するサブフレームSF3に隣接する重ね合わせサブフレームSF9またはSF10のいずれかを図2におけるサブフレームSF4のように駆動するとよい。
6つ目のパターンとしては、SF4、SF8、SF1、SF5、SF10、SF2、SF6、SF9、SF3、SF7、というものである。これは、4つ目のパターンに対して、重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームの出現順序をランダムにしたものである。この場合、バイナリコードサブフレームのうち最大の重み付けを有するサブフレームSF3に隣接する重ね合わせサブフレームSF9またはSF7のいずれかを図2におけるサブフレームSF4のように駆動するとよい。
7つ目のパターンとしては、SF4、SF8、SF2、SF5、SF10、SF1、SF6、SF9、SF3、SF7、というものである。これは、4つ目のパターンに対して、重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームの出現順序と、バイナリコード時間階調方式におけるサブフレームの出現順序とをランダムにしたものである。この場合も、バイナリコードサブフレームのうち最大の重み付けを有するサブフレームSF3に隣接する重ね合わせサブフレームSF9またはSF7のいずれかを図2におけるサブフレームSF4のように駆動するとよい。
8つ目のパターンとしては、SF4、SF5、SF1、SF6、SF2、SF7、SF8、SF9、SF3、SF10、というものである。これは、重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームが2つ並んだ後、バイナリコード時間階調方式におけるサブフレームが1つ配置され、重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームが1つ配置され、バイナリコード時間階調方式におけるサブフレームが1つ配置され、重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームが3つ配置され、付加サブフレームが1つ配置されたものである。この場合、バイナリコードサブフレームのうち最大の重み付けを有するサブフレームSF3に隣接する重ね合わせサブフレームSF9またはSF10のいずれかを図2におけるサブフレームSF4のように駆動するとよい。
9つ目のパターンとしては、SF4、SF5、SF6、SF7、SF1、SF2、SF8、SF9、SF10、SF3、というものである。これは、重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームが4つ並んだ後、バイナリコード時間階調方式におけるサブフレームが2つ配置され、重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームが3つ配置され、バイナリコード時間階調方式におけるサブフレームが一つ配置されたものである。この場合、バイナリコードサブフレームのうち最大の重み付けを有するサブフレームSF3に隣接する重ね合わせサブフレームSF10を図2におけるサブフレームSF4のように駆動するとよい。
このように、重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームの間に、バイナリコード時間階調方式におけるサブフレームを配置して、サブフレームが偏在しないようにすることが望ましい。その結果、目が誤魔化されて、疑似輪郭を低減出来る。
なお、サブフレームの出現順序は変化してもよい。例えば、1フレーム目と2フレーム目とで、サブフレームの出現順序が変わっても良い。また、サブフレームの出現順序は、位置によって変わっても良い。
なお、通常のフレーム周波数は、60ヘルツであるが、これに限定されない。フレーム周波数を上げることにより、疑似輪郭を低減してもよい。例えば、通常の倍の周波数120ヘルツ程度で動作させてもよい。
(実施の形態2)
本実施の形態では、タイミングチャートの例について述べる。サブフレームの選択方法は、一例として、図1のものを用いることにするが、これに限定されず、他のサブフレームの選択方法や他の階調数などにも容易に適用可能である。
また、サブフレームが出現する順番は、一例として、SF1、SF2、SF3、SF4、SF5、SF6であるとするが、これに限定されず、他の順番にも容易に適用可能である。
まず、画素に信号を書き込む期間と点灯する期間とが分離されている場合のタイミングチャートを図16に示す。まず、信号書き込み期間において、1画面分の信号を全画素に入力する。この間は、画素は点灯しない。信号書き込み期間が終了したのち、点灯期間が始まり、画素が点灯する。そのときの点灯期間の長さは1である。次に、次のサブフレームが始まり、信号書き込み期間において、1画面分の信号を全画素に入力する。この間は、画素は点灯しない。信号書き込み期間が終了したのち、点灯期間が始まり、画素が点灯する。そのときの点灯期間の長さは2である。
同様のことを繰り返すことにより、点灯期間の長さが、4、4、4、16、1、2という順序で配置される。
このように、画素に信号を書き込む期間と点灯する期間とが分離されている駆動方法は、プラズマディスプレイに適用することが好適である。なお、プラズマディスプレイに用いる場合は、初期化の動作などが必要になる。しかしながら、簡単のため、省略している。
また、この駆動方法は、有機ELディスプレイやフィールドエミッションディスプレイやデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)を用いたディスプレイなどに適用することも好適である。
その場合の画素構成を図17に示す。ゲート線1607を選択して、選択トランジスタ1601をオン状態にして、信号線1605から信号を保持容量1602に入力する。すると、その信号に応じて、駆動トランジスタ1603の電流が制御され、第1電源線1606から、表示素子1604を通って、第2電源線1608に電流が流れる。
なお、信号書き込み期間においては、第1電源線1606と第2電源線1608の電位を制御することにより、表示素子1604には電圧が加わらないようにしておく。その結果、信号書き込み期間において、表示素子1604が点灯することを避けることが出来る。
次に、画素に信号を書き込む期間と点灯する期間とが分離されていない場合のタイミングチャートを図18に示す。各行において、信号書き込み動作を行うと、すぐに点灯期間が開始する。
ある行において、信号を書き込み、所定の点灯期間が終了したのち、次のサブフレームにおける信号の書き込み動作を開始する。これを繰り返すことにより、点灯期間の長さが、4、4、4、16、1、2という順序で配置される。
このようにすることにより、信号の書き込み動作が遅くても、1フレーム内に多くのサブフレームを配置することが可能となる。
このような駆動方法は、プラズマディスプレイに適用することが好適である。なお、プラズマディスプレイに用いる場合は、初期化の動作などが必要になるが、ここでは説明を省略している。
また、この駆動方法は、有機ELディスプレイ、無機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、電界放出ディスプレイ(FED)、表面電界ディスプレイ(SED)などのような発光装置や、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)、グレーティングライトバルブ(GLV)、反射型液晶ディスプレイなどのような反射型表示装置、または強誘電液晶ディスプレイ、反強誘電液晶ディスプレイなどのような液晶表示装置に適用することも好適である。
画素構成の一例を図19に示す。第1ゲート線1807を選択して、第1選択トランジスタ1801をオン状態にして、第1信号線1805から信号を保持容量1802に入力する。すると、その信号に応じて、駆動トランジスタ1803の電流が制御され、第1電源線1806から、表示素子1804を通って、第2電源線1808に電流が流れる。同様に、第2ゲート線1817を選択して、第2選択トランジスタ1811をオン状態にして、第2信号線1815から信号を保持容量1802に入力する。すると、その信号に応じて、駆動トランジスタ1803の電流が制御され、第1電源線1806から、表示素子1804を通って、第2電源線1808に電流が流れる。
第1ゲート線1807と第2ゲート線1817とは、別々に制御出来る。同様に、第1信号線1805と第2信号線1815とは、別々に制御出来る。よって、同時に2行分の画素に信号を入力することが可能であるため、図18のような駆動法が実現出来る。
なお、図17の回路を用いて、図18のような駆動法を実現することも可能である。その場合のタイミングチャートを図20に示す。図20に示すように、1ゲート選択期間を複数(図20では2つ)に分割する。そして、分割された選択期間内で、各々のゲート線を選択し、その時に対応する信号を信号線1605に入力する。例えば、ある1ゲート選択期間において、前半はi行目を選択し、後半はj行目を選択する。すると、1ゲート選択期間において、あたかも同時に2行分を選択したかのように動作させることが可能となる。
なお、このような駆動方法を本願発明と組み合わせて適用することが出来る。
次に、画素の信号を消去する動作を行う場合のタイミングチャートを図21に示す。各行において、信号書き込み動作を行い、次の信号書き込み動作が来る前に、画素の信号を消去する。このようにすることにより、点灯期間の長さを容易に制御できるようになる。
ある行において、信号を書き込み、所定の点灯期間が終了したのち、次のサブフレームにおける信号の書き込み動作を開始する。もし、点灯期間が短い場合は、信号消去動作を行い、非点灯状態にする。このような動作を繰り返すことにより、点灯期間の長さが、4、4、4、16、1、2という順序で配置される。
なお、図21では、点灯期間が1と2の場合において、信号消去動作を行っているが、これに限定されない。他の点灯期間においても、消去動作を行っても良い。
このようにすることにより、信号の書き込み動作が遅くても、1フレーム内に多くのサブフレームを配置することが可能となる。また、消去動作を行う場合は、消去用のデータをビデオ信号と同様に取得する必要がないため、ソースドライバの駆動周波数も低減出来る。
このような駆動方法は、プラズマディスプレイに適用することが好適である。なお、プラズマディスプレイに用いる場合は、初期化の動作などが必要になるが、簡単のため、省略している。
また、この駆動方法は、有機ELディスプレイやフィールドエミッションディスプレイやデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)を用いたディスプレイなどに適用することも好適である。
その場合の画素構成を図22に示す。第1ゲート線2107を選択して、選択トランジスタ2101をオン状態にして、信号線2105から信号を保持容量2102に入力する。すると、その信号に応じて、駆動トランジスタ2103の電流が制御され、第1電源線2106から、表示素子2104を通って、第2電源線2108に電流が流れる。
信号を消去したい場合は、第2ゲート線2117を選択して、消去トランジスタ2111をオン状態にして、駆動トランジスタ2103がオフ状態になるようにする。すると、第1電源線2106から、表示素子2104を通って、第2電源線2108には、電流が流れないようになる。その結果、非点灯期間を作ることができ、点灯期間の長さを自由に制御できるようになる。
図22では、消去トランジスタ2111を用いているが、別の方法を用いることも出来る。なぜなら、強制的に非点灯期間をつくればよいので、表示素子2104に電流が供給されないようにすればよいからである。よって、第1電源線2106から、表示素子2104を通って、第2電源線2108に電流が流れる経路にスイッチを配置して、そのスイッチのオンオフを制御して、非点灯期間を作ればよい。あるいは、駆動トランジスタ2103のゲート・ソース間電圧を制御して、駆動トランジスタが強制的にオフになるようにすればよい。
駆動トランジスタを強制的にオフにする場合の画素構成の例を図23に示す。選択トランジスタ2201、駆動トランジスタ2203、消去ダイオード2211、表示素子2204が配置されている。選択トランジスタ2201のソースとドレインは各々、信号線2205と駆動トランジスタ2203のゲートに接続されている。選択トランジスタ2201のゲートは、第1ゲート線2107に接続されている。駆動トランジスタ2203のソースとドレインは各々、第1電源線2206と表示素子2204に接続されている。消去ダイオード2211は、駆動トランジスタ2203のゲートと第2ゲート線2217に接続されている。
保持容量2202は、駆動トランジスタ2203のゲート電位を保持する役目をしている。よって、駆動トランジスタ2203のゲートと第1電源線2206の間に接続されているが、これに限定されない。駆動トランジスタ2203のゲート電位を保持できるように配置されていればよい。また、駆動トランジスタ2203のゲート容量などを用いて、駆動トランジスタ2203のゲート電位を保持できる場合は、保持容量2202を省いても良い。
動作方法としては、第1ゲート線2207を選択して、選択トランジスタ2201をオン状態にして、信号線2205から信号を保持容量2202に入力する。すると、その信号に応じて、駆動トランジスタ2203の電流が制御され、第1電源線2106から、表示素子2104を通って、第2電源線2108に電流が流れる。
信号を消去したい場合は、第2ゲート線2117を選択(ここでは、高い電位にする)して、消去ダイオード2211がオンして、第2ゲート線2117から駆動トランジスタ2203のゲートへ電流が流れるようにする。その結果、駆動トランジスタ2203がオフ状態になる。すると、第1電源線2206から、表示素子2204を通って、第2電源線2208には、電流が流れないようになる。その結果、非点灯期間を作ることができ、点灯期間の長さを自由に制御できるようになる。
信号を保持しておきたい場合は、第2ゲート線2117を非選択(ここでは、低い電位にする)しておく。すると、消去ダイオード2211がオフするので、駆動トランジスタ2203のゲート電位は保持される。
なお、消去ダイオード2211は、整流性がある素子であれば、なんでもよい。PN型ダイオードでもよいし、PIN型ダイオードでもよいし、ショットキー型ダイオードでもよいし、ツェナー型ダイオードでもよい。
また、トランジスタを用いて、ダイオード接続(ゲートとドレインを接続)して、用いても良い。その場合の回路図を図24に示す。消去ダイオード2211として、ダイオード接続したトランジスタ2311を用いている。ここでは、Nチャネル型を用いているが、これに限定されない。Pチャネル型を用いても良い。
なお、さらに別の回路として、図17の回路を用いて、図21のような駆動法を実現することも可能である。その場合のタイミングチャートを図20に示す。図20に示すように、1ゲート選択期間を複数(図20では2つ)に分割する。そして、分割された選択期間内で、各々のゲート線を選択し、その時に対応する信号(ビデオ信号と消去するための信号)を信号線1605に入力する。例えば、ある1ゲート選択期間において、前半はi行目を選択し、後半はj行目を選択する。そして、i行目が選択されているときは、それようのビデオ信号を入力する。一方、j行目が選択されているときは、駆動トランジスタがオフするような信号を入力する。すると、1ゲート選択期間において、あたかも同時に2行分を選択したかのように動作させることが可能となる。
なお、このような駆動方法を本願発明と組み合わせて適用することが出来る。
なお、本実施の形態において示したタイミングチャートや画素構成や駆動方法は、一例であり、これに限定されない。様々なタイミングチャートや画素構成や駆動方法に適用することが可能である。
なお、サブフレームの出現順序は、時刻によって変化してもよい。例えば、1フレーム目と2フレーム目とで、サブフレームの出現順序が変わっても良い。また、サブフレームの出現順序は、位置によって変わっても良い。例えば、画素Aと画素Bとで、サブフレームの出現順序が変わっても良い。また、それらを組み合わせて、サブフレームの出現順序が、時刻によって変化して、かつ、位置によって変化してもよい。
なお、本実施の形態において、1フレーム期間内に、点灯期間や信号書き込み期間や非点灯期間が配置されていたが、これに限定されない。それ以外の動作期間が配置されていてもよい。例えば、表示素子に加える電圧を、通常とは逆の極性のものにするような期間、いわゆる、逆バイアス期間を設けても良い。逆バイアス期間を設けることにより、表示素子の信頼性が向上する場合がある。
なお、本実施の形態で述べた画素構成は、これに限定されない。同様な機能を果たす構成であれば、適用可能である。
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1で述べた内容と自由に組み合わせて実施することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の駆動方法を用いる表示装置の例について示す。
代表的な表示装置としては、プラズマディスプレイが上げられる。プラズマディスプレイの画素は、発光・非発光の2つの状態しかとれない。よって、多階調化のための手段の一つとして、時間階調法が用いられている。よって、その部分に本発明を適用することが出来る。
なお、プラズマディスプレイでは、画素への信号の書き込みだけでなく、画素の初期化を行う必要がある。よって、重ね合わせ時間階調方式を用いる部分では、サブフレームが順次ならび、かつ、間に、バイナリコード時間階調方式でのサブフレームが挿入されていないことが望ましい。そのようにサブフレームを配置することにより、画素の初期化の回数を低減できる。その結果、コントラストの向上を図ることが出来る。
しかしながら、バイナリコード時間階調方式でのサブフレームがまとまって配置されていると、その部分が要因となって、疑似輪郭が発生してしまう。よって、バイナリコード時間階調方式でのサブフレームは、できるだけ、1フレーム内で分散させて配置することが望ましい。バイナリコード時間階調方式でのサブフレームを用いる場合、各サブフレームに対応させて、初期化を行う必要がある。よって、バイナリコード時間階調方式でのサブフレームを分散させて配置しても、大きな問題とはならない。一方、重ね合わせ時間階調方式のサブフレームの場合、点灯しているサブフレームが連続して配置されていれば、初期化を行う必要がない。したがって、サブフレームは、出来るだけ、順次配置されていることが望ましい。
したがって、重ね合わせ時間階調方式のサブフレームとバイナリコード時間階調方式でのサブフレームを組み合わせて用いる場合、サブフレームの出現順序としては、重ね合わせ時間階調方式のサブフレームは、点灯しているサブフレームが連続するように配置され、バイナリコード時間階調方式でのサブフレームは、重ね合わせ時間階調方式のサブフレームの間に分散して配置されていることが望ましい。これにより、初期化の回数を減らすことができ、コントラストの向上を図ることが出来、かつ、疑似輪郭の発生を低減することが出来る。
プラズマディスプレイ以外の表示装置の例としては、有機ELディスプレイやフィールドエミッションディスプレイやデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)を用いたディスプレイや強誘電性液晶ディスプレイや双安定型液晶ディスプレイなどが上げられる。これらはいずれも、時間階調方式を用いることが可能な表示装置である。これらの表示装置に本発明を適用することにより、時間階調方式を用いながら、疑似輪郭を低減することが出来る。
例えば、有機ELディスプレイの場合、画素を初期化する必要がない。よって、初期化のときに発光してしまって、コントラストが低減してしまう、ということは起こらない。よって、サブフレームの出現順序は、任意に設定できる。出来るだけ疑似輪郭が生じないように、分散して配置することが望ましい。
したがって、重ね合わせ時間階調方式のサブフレームは、点灯しているサブフレームが連続するように配置され、バイナリコード時間階調方式でのサブフレームは、重ね合わせ時間階調方式のサブフレームの間に分散して配置してもよい。これにより、重ね合わせ時間階調方式のサブフレームは、1フレーム内である程度まとまって配置されることになる。よって、1フレーム目から2フレーム目に変わるときに、変わり目で疑似輪郭が出てしまうことを少なくすることが出来る。いわゆる、動画疑似輪郭を低減することが可能となる。また、バイナリコード時間階調方式でのサブフレームは、分散して配置されているので、疑似輪郭を低減することが可能である。
また、重ね合わせ時間階調方式のサブフレームは、分散して配置して、バイナリコード時間階調方式でのサブフレームも分散して配置してもよい。その結果、バイナリコード時間階調方式の部分が要因となる疑似輪郭が、重ね合わせ時間階調方式のサブフレームと混ざり合うため、全体として、疑似輪郭の低減効果が高くなる。
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜2で述べた内容と自由に組み合わせて実施することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、表示装置、および、信号線駆動回路やゲート線駆動回路などの構成とその動作について、説明する。
表示装置は、図25に示すように、画素配列2401、ゲート線駆動回路2402、信号線駆動回路2410を有している。ゲート線駆動回路2402は、画素配列2401に選択信号を順次出力する。ゲート線駆動回路2402は、シフトレジスタやバッファ回路などから構成されている。
このほかにも、ゲート線駆動回路2402は、レベルシフタ回路やパルス幅制御回路などが配置されている場合も多い。信号線駆動回路2410は、画素配列2401にビデオ信号を順次出力する。シフトレジスタ2403では、ゲート線を順次選択していくようなパルスを出力する。画素配列2401では、ビデオ信号に従って、光の状態を制御することにより、画像を表示する。信号線駆動回路2410から画素配列2401へ入力するビデオ信号は、電圧である場合が多い。つまり、各画素に配置された表示素子や表示素子を制御する素子は、信号線駆動回路2410から入力されるビデオ信号(電圧)によって、状態を変化させる。画素に配置する表示素子の例としては、EL素子やFED(フィールドエミッションディスプレイ)で用いる素子や液晶やDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)などがあげられる。
なお、ゲート線駆動回路2402や信号線駆動回路2410は、複数配置されていてもよい。
信号線駆動回路2410は、構成を複数の部分に分けられる。大まかには、一例として、シフトレジスタ2403、第1ラッチ回路(LAT1)2404、第2ラッチ回路(LAT2)2405、増幅回路2406に分けられる。増幅回路2406は、デジタル信号をアナログに変換する機能を有していたり、ガンマ補正を行う機能を有していてもよい。
また、画素は、EL素子などの表示素子を有している。その表示素子に電流(ビデオ信号)を出力する回路、すなわち、電流源回路を有していることもある。
そこで、信号線駆動回路2410の動作を簡単に説明する。シフトレジスタ2403は、クロック信号(S−CLK)、スタートパルス(SP)、クロック反転信号(S−CLKb)が入力され、これらの信号のタイミングに従って、順次サンプリングパルスが出力される。
シフトレジスタ2403より出力されたサンプリングパルスは、第1ラッチ回路(LAT1)2404に入力される。第1ラッチ回路(LAT1)2404には、ビデオ信号線2408より、ビデオ信号が入力されており、サンプリングパルスが入力されるタイミングに従って、各列でビデオ信号を保持していく。
第1ラッチ回路(LAT1)2404において、最終列までビデオ信号の保持が完了すると、水平帰線期間中に、ラッチ制御線2409よりラッチパルス(Latch Pulse)が入力され、第1ラッチ回路(LAT1)2404に保持されていたビデオ信号は、一斉に第2ラッチ回路(LAT2)2405に転送される。その後、第2ラッチ回路(LAT2)2405に保持されたビデオ信号は、1行分が同時に、増幅回路2406へと入力される。そして、増幅回路2406から出力される信号は、画素配列2401へ入力される。
第2ラッチ回路(LAT2)2405に保持されたビデオ信号が増幅回路2406に入力され、そして、画素配列2401に入力されている間、シフトレジスタ2403においては再びサンプリングパルスが出力される。つまり、同時に2つの動作が行われる。これにより、線順次駆動が可能となる。以後、この動作を繰り返す。
なお、信号線駆動回路やその一部(電流源回路や増幅回路など)は、画素配列2401と同一基板上に存在せず、例えば、外付けのICチップを用いて構成されることもある。
なお、信号線駆動回路やゲート線駆動回路などの構成は、図25に限定されない。例えば、点順次駆動で画素に信号を供給する場合もある。その場合の信号線駆動回路2510の例を図26に示す。シフトレジスタ2503から、サンプリングパルスがサンプリング回路2504に出力される。ビデオ信号線2508より、ビデオ信号が入力され、サンプリングパルスに応じて、画素2501へビデオ信号が出力される。
なお、すでに述べたように、本発明におけるトランジスタは、どのようなタイプのトランジスタでもよいし、どのような基板上に形成されていてもよい。したがって、図25や図26で示したような回路が、全てガラス基板上に形成されていてもよいし、プラスチック基板に形成されていてもよいし、単結晶基板に形成されていてもよいし、SOI基板上に形成されていてもよいし、どのような基板上に形成されていてもよい。あるいは、図25や図26における回路の一部が、ある基板に形成されており、図25や図26における回路の別の一部が、別の基板に形成されていてもよい。つまり、図25や図26における回路の全てが同じ基板上に形成されていなくてもよい。例えば、図25や図26において、画素配列2401とゲート線駆動回路2402とは、ガラス基板上にTFTを用いて形成し、信号線駆動回路2410(もしくはその一部)は、単結晶基板上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)で接続してガラス基板上に配置してもよい。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いてガラス基板と接続してもよい。
なお、本実施の形態で説明した内容は、実施の形態1〜3で説明した内容を利用したものに相当する。したがって、実施の形態1〜3で説明した内容は、本実施の形態にも適用できる。
(実施の形態5)
次に、本発明の表示装置における画素のレイアウトについて述べる。例としては、図24に示した回路図について、そのレイアウト図を図27に示す。なお、回路図やレイアウト図は、図24や図27に限定されない。
選択トランジスタ2601、駆動トランジスタ2603、消去トランジスタ2611、表示素子2604の電源が配置されている。選択トランジスタ2601のソースとドレインは各々、信号線2605と駆動トランジスタ2603のゲートに接続されている。選択トランジスタ2601のゲートは、第1ゲート線2107に接続されている。駆動トランジスタ2603のソースとドレインは各々、電源線2606と表示素子2604に接続されている。ダイオード接続された消去トランジスタ2611は、駆動トランジスタ2603のゲートと第2ゲート線2617に接続されている。保持容量2602は、駆動トランジスタ2603のゲートと電源線2606の間に接続されている。
信号線2605、電源線2606は、第2配線によって形成され、第1ゲート線2107、第2ゲート線2617は、第1配線によって形成されている。
トップゲート構造の場合は、基板、半導体層、ゲート絶縁膜、ゲート電極として機能する第1配線、層間絶縁膜、ソース電極・ドレイン電極として機能する第2配線、の順で膜が構成される。ボトムゲート構造の場合は、基板、ゲート電極として機能する第1配線、ゲート絶縁膜、半導体層、層間絶縁膜、ソース電極・ドレイン電極として機能する第2配線、の順で膜が構成される。
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜4で述べた内容と自由に組み合わせて実施することができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、実施の形態1から実施の形態5までで述べた駆動方法を制御するハードウェアについて述べる。
大まかな構成図を図28に示す。基板2701の上に、画素配列2704が配置されている。信号線駆動回路2706やゲート線駆動回路2705が配置されている場合が多い。それ以外にも、電源回路やプリチャージ回路やタイミング生成回路などが配置されていることもある。また、信号線駆動回路2706やゲート線駆動回路2705が配置されていない場合もある。その場合は、基板2701に配置されていないものは、ICに形成されることが多い。そのICは、基板2701の上に、COG(Chip On Glass)によって配置されている場合も多い。あるいは、周辺回路基板2702と基板2701とを接続する接続基板2707の上に、ICが配置される場合もある。
周辺回路基板2702には、信号2703が入力される。そして、コントローラ2708が制御して、メモリ2709やメモリ2710などに信号が保存される。信号2703がアナログ信号の場合は、アナログ・デジタル変換を行った後、そして、メモリ2709やメモリ2710などに保存されることが多い。そして、コントローラ2708がメモリ2709やメモリ2710などに保存された信号を用いて、基板2701に信号を出力する。
実施の形態1から実施の形態5までで述べた駆動方法を実現するために、コントローラ2708が、サブフレームの出現順序などを制御して、基板2701に信号を出力する。
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜5で述べた内容と自由に組み合わせて実施することができる。
(実施の形態7)
本発明の表示装置、およびその駆動方法を用いた表示装置を表示部に有する携帯電話の構成例について図29を用いて説明する。
表示パネル5410はハウジング5400に脱着自在に組み込まれる。ハウジング5400は表示パネル5410のサイズに合わせて、形状や寸法を適宜変更することができる。表示パネル5410を固定したハウジング5400はプリント基板5401に嵌入されモジュールとして組み立てられる。
表示パネル5410はFPC5411を介してプリント基板5401に接続される。プリント基板5401には、スピーカ5402、マイクロフォン5403、送受信回路5404、CPU及びコントローラなどを含む信号処理回路5405が形成されている。このようなモジュールと、入力手段5406、バッテリ5407を組み合わせ、筐体5409及び5412に収納する。表示パネル5410の画素部は筐体5412に形成された開口窓から視認できように配置する。
表示パネル5410は、画素部と一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の低い駆動回路)を基板上にTFTを用いて一体形成し、一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の高い駆動回路)をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)で表示パネル5410に実装しても良い。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いてガラス基板上に形成された配線と接続してもよい。なお、一部の周辺駆動回路を基板上に画素部と一体形成し、他の周辺駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した表示パネルの構成は図30(a)に一例を示してある。なお、図30(a)の表示パネルの構成は、基板5300、信号線駆動回路5301、画素部5302、走査線駆動回路5303、走査線駆動回路5304、FPC5305、ICチップ5306、ICチップ5307、封止基板5308、シール材5309を有する。このような構成とすることで、表示装置の低消費電力を図り、携帯電話機の一回の充電による使用時間を長くすることができる。また、携帯電話機の低コスト化を図ることができる。
また、走査線や信号線に設定する信号をバッファによりインピーダンス変換することで、1行毎の画素の書き込み時間を短くすることができる。よって高精細な表示装置を提供することができる。
また、さらに消費電力の低減を図るため、図30(b)に示すように基板上にTFTを用いて画素部を形成し、全ての周辺駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)などで表示パネルに実装しても良い。なお、図30(b)の表示パネルの構成は、基板5310、信号線駆動回路5311、画素部5312、走査線駆動回路5313、走査線駆動回路5314、FPC5315、ICチップ5316、ICチップ5317、封止基板5318、シール材5319を有する。
そして、本発明の表示装置、およびその駆動法を用いることにより、疑似輪郭の低減された画像を表示することが出来る。よって、人間の肌のように、階調が微妙に変化するような画像であっても、疑似輪郭の低減された表示出来るようになる。
また、本実施形態に示した構成は携帯電話の一例であって、本発明の表示装置はこのような構成の携帯電話に限られず様々な構成の携帯電話に適用することができる。
(実施の形態8)
図31は表示パネル5701と、回路基板5702を組み合わせたELモジュールを示している。表示パネル5701は画素部5703、走査線駆動回路5704及び信号線駆動回路5705を有している。回路基板5702には、例えば、コントロール回路5706や信号分割回路5707などが形成されている。表示パネル5701と回路基板5702は接続配線5708によって接続されている。接続配線にはFPC等を用いることができる。
コントロール回路5706が、実施の形態7における、コントローラ2708やメモリ2709やメモリ2710などに相当する。主に、コントロール回路5706において、サブフレームの出現順序などを制御している。
表示パネル5701は、画素部と一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の低い駆動回路)を基板上にTFTを用いて一体形成し、一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の高い駆動回路)をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)などで表示パネル5701に実装するとよい。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いて表示パネル5701に実装しても良い。なお、一部の周辺駆動回路を基板上に画素部と一体形成し、他の周辺駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した構成は図30(a)に一例を示してある。このような構成とすることで、表示装置の低消費電力を図り、携帯電話機の一回の充電による使用時間を長くすることができる。また、携帯電話機の低コスト化を図ることができる。
また、走査線や信号線に設定する信号をバッファによりインピーダンス変換することで、1行毎の画素の書き込み時間を短くすることができる。よって高精細な表示装置を提供することができる。
また、さらに消費電力の低減を図るため、ガラス基板上にTFTを用いて画素部を形成し、全ての信号線駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)表示パネルに実装してもよい。
なお、基板上にTFTを用いて画素部を形成し、全ての周辺駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)で表示パネルに実装するとよい。なお、基板上に画素部を形成し、その基板上に信号線駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した構成は図30(b)に一例を示してある。
このELモジュールによりELテレビ受像機を完成させることができる。図32は、ELテレビ受像機の主要な構成を示すブロック図である。チューナ5801は映像信号と音声信号を受信する。映像信号は、映像信号増幅回路5802と、そこから出力される信号を赤、緑、青の各色に対応した色信号に変換する映像信号処理回路5803と、その映像信号を駆動回路の入力仕様に変換するためのコントロール回路5706により処理される。コントロール回路5706は、走査線側と信号線側にそれぞれ信号が出力する。デジタル駆動する場合には、信号線側に信号分割回路5707を設け、入力デジタル信号をm個に分割して供給する構成としても良い。
チューナ5801で受信した信号のうち、音声信号は音声信号増幅回路5804に送られ、その出力は音声信号処理回路5805を経てスピーカー5806に供給される。制御回路5807は受信局(受信周波数)や音量の制御情報を入力部5808から受け、チューナ5801や音声信号処理回路5805に信号を送出する。
ELモジュールを筐体に組みこんで、テレビ受像機を完成させることができる。ELモジュールにより、表示部が形成される。また、スピーカー、ビデオ入力端子などが適宜備えられている。
勿論、本発明はテレビ受像機に限定されず、パーソナルコンピュータのモニタをはじめ、鉄道の駅や空港などにおける情報表示盤や、街頭における広告表示盤など特に大面積の表示媒体として様々な用途に適用することができる。
このように、本発明の表示装置、およびその駆動法を用いることにより、疑似輪郭の低減された画像で見ることが出来る。よって、人間の肌のように、階調が微妙に変化するような画像であっても、疑似輪郭の低減された表示出来るようになる。
(実施の形態9)
本発明を適用可能な電子機器として、デスクトップ、床置き、または壁掛け型ディスプレイ、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、コンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体に記録された映像や静止画を再生し、それを表示し得るディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。それらの電子機器の具体例を図33(A)〜図33(H)に示す。
図33(A)はデスクトップ、床置き、または壁掛け型ディスプレイであり、筐体301、支持台302、表示部303、スピーカー部304、ビデオ入力端子305等を含む。本発明は表示部303を構成する表示装置に用いることができる。このようなディスプレイは、パーソナルコンピュータ用、TV放送受信用、広告表示用など任意の情報表示用表示装置として用いることができる。その結果、偽輪郭のない表示を行うことができるディスプレイを提供することができる。
図33(B)はデジタルカメラであり、本体311、表示部312、受像部313、操作キー314、外部接続ポート315、シャッター316等を含む。本発明は表示部312を構成する表示装置に用いることができる。その結果、偽輪郭のない表示を行うことができるデジタルカメラを提供することができる。
図33(C)はコンピュータであり、本体321、筐体322、表示部323、キーボード324、外部接続ポート325、ポインティングマウス326等を含む。本発明は表示部323を構成する表示装置に用いることができる。その結果、偽輪郭のない表示を行うことができるコンピュータを提供することができる。なおコンピュータには、中央演算装置(CPU)、記録媒体等が搭載された所謂ノート型コンピュータ、別体化された所謂デスクトップ型コンピュータが含まれる。
図33(D)はモバイルコンピュータであり、本体331、表示部332、スイッチ333、操作キー334、赤外線ポート335等を含む。本発明は表示部332を構成する表示装置に用いることができる。その結果、偽輪郭のない表示を行うことができるモバイルコンピュータを提供することができる。
図33(E)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体341、筐体342、第1表示部343、第2表示部344、記録媒体(DVD等)読み込み部345、操作キー346、スピーカー部347等を含む。第1表示部343は主として画像情報を表示し、第2表示部344は主として文字情報を表示するが、本発明は第1及び第2表示部343、344を構成する表示装置に用いることができる。その結果、偽輪郭のない表示を行うことができる画像再生装置を提供することができる。なお、記録媒体を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。
図33(F)はゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)であり、本体351、表示部352、アーム部353を含む。本発明は表示部352を構成する表示装置に用いることができる。その結果、偽輪郭のない表示を行うことができるゴーグル型ディスプレイを提供することができる。
図33(G)はビデオカメラであり、本体361、表示部362、筐体363、外部接続ポート364、リモコン受信部365、受像部366、バッテリー367、音声入力部368、操作キー369等を含む。本発明は表示部362を構成する表示装置に用いることができる。その結果、偽輪郭のない表示を行うことができるビデオカメラを提供することができる。
図33(H)は携帯電話機であり、本体371、筐体372、表示部373、音声入力部374、音声出力部375、操作キー376、外部接続ポート377、アンテナ378等を含む。本発明は表示部373を構成する表示装置に用いることができる。その結果、偽輪郭のない表示を行うことができる携帯電話機を提供することができる。
上記したような電子機器の表示部は、例えば各画素にLEDや有機ELなどの発光素子を用いた自発光型とすることも、或いは、液晶ディスプレイのようにバックライトなど別の光源を用いたものとすることもできるが、自発光型の場合、バックライトが必要なく、液晶ディスプレイよりも薄い表示部とすることができる。
また、上記電子機器はインターネットやCATV(ケーブルテレビ)などの電子通信回線を通じて配信された情報を表示する場合、又はTV受像器として用いられる場合が多くなり、特に動画情報を表示する機会が増してきている。表示部が自発光型の場合、有機EL等の発光材料の応答速度は液晶に比べて非常に速いため、そのような動画表示に好適である。また、時間分割駆動を行う上でも好ましい。発光材料の発光輝度を高くすれば、出力した画像情報を含む光をレンズ等で拡大投影してフロント型若しくはリア型のプロジェクターに用いることが可能となる。
自発光型の表示部では発光している部分が電力を消費するため、発光部分が極力少なくなるように情報を表示することが望ましい。従って、携帯情報端末、特に携帯電話や音響再生装置のような文字情報を主とする表示部を自発光型とする場合には、非発光部分を背景として文字情報を発光部分で形成するように駆動することが望ましい。
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に用いることが可能である。