JP2007217235A - セラミックス多孔体およびセラミックス多孔体の製造方法 - Google Patents

セラミックス多孔体およびセラミックス多孔体の製造方法 Download PDF

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【課題】極細のセラミック繊維から構成され、気孔率が高く連続気孔を多く含むことから、セラミックスフィルターや骨再生材料として有効であるセラミックス多孔体を提供すること。
【解決手段】セラミック繊維の集合体から構成され、下記要件(a)および(b)を同時に満足するセラミックス多孔体。
要件(a):多孔体を構成するセラミック繊維の平均繊維径が50〜2000nmであること。
要件(b):多孔体の密度が0.01〜2g/cmであること。
【選択図】なし

Description

本発明はセラミックス多孔体およびセラミックス多孔体の製造方法に関する。更に詳しくは本発明は、セラミック繊維の集合体から構成されるセラミック多孔体およびセラミック多孔体の製造方法に関する。
セラミックス多孔体はセラミックスフィルターや骨再生材料などの分野で用いられている材料である。セラミックスフィルターでは耐熱性を有する濾過部材として用いられており(例えば、特許文献1参照。)、また、骨再生材料では生体親和性向上や薬物徐放性付与などから広く検討されている(例えば、特許文献2参照。)。
セラミックス多孔体を作製する方法としては、セラミックス原料スラリーなどに、焼成により分解する有機粒子を添加する方法や気泡剤などを添加する方法などが知られている(例えば、特許文献3〜4参照。)。しかし、それぞれ気孔度や強度の制御が困難であったり、連続気孔の作製が困難であったりするなど問題があった。
また、極細の繊維構造体を作製する技術として静電紡糸法は知られている(例えば、特許文献5参照。)。一般に静電紡糸法では有機高分子からなる繊維構造体が作製されているが、セラミックスから成る繊維構造体を作製する方法も報告されている。(例えば、特許文献6、非特許文献1〜2参照。)。しかし、作製されたセラミック繊維は面状の不織布構造であり、これをセラミックス多孔体として利用するには形状の制約や強度面から問題があった。
特開平07−011934号公報 特開2004−159971号公報 特開2004−083371号公報 特開2001−130978号公報 特開2002−249966号公報 特開2003−073964号公報 ダン・リーら((Dan Li、Younan Xia)著、「ダイレクトファブリケーション オブ コンポジット アンド セラミックホローナノファイバーズ バイ エレクトロスピニング(Direct Fabrication of Composite and Ceramic Hollow Nanofibers by Electrospinning)、ナノレターズ(Nano Letters)、(米国)、(ジ アメリカンケミカルソサエティ)The American Chemical society、2004年5月、第4巻、第5号、P933〜938 ミ・ヨン・ソンら(Mi Yeon Song、Do Kyun Kim、Kyo Jin Ihn、Seong Mu Jo、Dong Young Kim)著、「エレクトロスパンチタニムジオキサイドエレクトロードフォーダイセンシタイズドソーラーセルズ(Electrospun TiO2 electrodes for dye−sensitized solar cells)」、ナノテクノロジー(Nanotechnology)、(米国)、インスティテュートオブフィジックス(Institute Of Physics)、2004年12月、第15巻、12号、P1861〜1865
本発明の目的は、上記従来技術が有していた問題を解決し、気孔率が高く連続気孔を多く含むセラミックス多孔体およびその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記従来技術に鑑み鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の目的は、
セラミック繊維の集合体から構成され、下記要件(a)および(b)を同時に満足するセラミックス多孔体によって達成することができる。
要件(a):多孔体を構成するセラミック繊維の平均繊維径が50〜2000nmであること。
要件(b):密度が0.01〜2g/cmであること。
更に、本発明の他の目的は、
セラミック繊維のプレカーサー繊維を作製する段階と、セラミック繊維のプレカーサー繊維の集合体を圧縮しセラミックス多孔体前駆体を作製する段階と、前記セラミックス多孔体前駆体を焼成する段階を含む、セラミックス多孔体の製造方法によって達成される。
本発明のセラミックス多孔体は、極細のセラミック繊維の集合体から構成されており、気孔率が高く連続気孔を多く含むことから、セラミックスフィルターや骨再生材料として好適に用いることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のセラミックス多孔体は、セラミック繊維の集合体から構成され、下記要件(a)及び(b)を同時に満足するセラミックス多孔体である。
要件(a):多孔体を構成するセラミック繊維の平均繊維径が50〜2000nmであること。
要件(b):密度が0.01〜2g/cmであること。
ここで、セラミックス多孔体とは、熱処理によって製造される無機質固体材料からなる多孔体を指す。無機質固体材料には、酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物、珪化物、弗化物、硫化物などが挙げられるが、耐熱性、加工性などの点から酸化物(酸化物系セラミックス)が好ましい。
酸化物には、具体的にAl、SiO、TiO、LiO、NaO、MgO、CaO、SrO、BaO、B、P、SnO、ZrO、KO、CsO、ZnO、Sb、As、CeO、V、Cr、MnO、Fe、CoO、NiO、Y、Lu、Er、Yb、HfO、Nb、Erなどが挙げられ、また前記化合物を複数含むものも含まれる。
ここで、多孔体とはセラミックス構造体中に気孔を多く含む構造体を指し、密度は0.01〜2g/cmであることが好ましい。密度が2よりも大きいと気孔の割合が小さく密な構造をとっていることを示しており好ましくない。また、密度が0.01よりも小さいとセラミックス多孔体の強度が低くなることから好ましくない。より好ましく0.01〜1である。
また、気孔の割合である気孔率は式(1)によって表されるが、その値は10〜99%であることが好ましい。より好ましくは30〜95%である。
[数1]
P=1−ρ/ρ
(ρ:セラミックス多孔体の密度、ρ:セラミックスの真密度)
次に、セラミック多孔体を構成するセラミック集合体の平均繊維径が50〜2000nmであることを説明する。本発明のセラミックス多孔体を構成するセラミックス繊維の平均繊維径が2000nmを越えると、気孔率が低下することから好ましくない。一方で、50nm未満であると、取り扱いに充分な強度を得ることが困難であり好ましくない。より好ましくは、100〜1000nmの範囲にあることである。
次に、セラミックス多孔体の厚みについて説明する。ここでのセラミックス多孔体の厚みとは、セラミックス多孔体の構造で、最も薄く加工された箇所を指す。例えば、直方体の場合は、直行する3辺のうち最も短い辺の長さを指す。
セラミックス多孔体の厚みは、セラミック多孔体としての形態を保持する限り、任意いの厚みを採ることができる。構造体として扱うのは通常は1mm〜10cmであるが、これより薄いもの、または厚いものであってもよい。
次に、セラミックス多孔体の圧縮強度について説明する。本発明のセラミックス多孔体の圧縮強度は、0.1〜1000MPaである。0.1MPaよりも小さい場合には、構造体としての取り扱いが困難になるために好ましくない。一方で、1000MPaを越える場合には、非常に緻密な構造を有していることを表しており、セラミックスフィルターとして用いた場合には、圧力損失が大きくなることから好ましくない。
次に、本発明のセラミックス多孔体を製造するための態様について説明する。
本発明のセラミックス多孔体を製造するには、前述の要件を同時に満足するようなセラミックス多孔体が得られる手法であればいずれも採用することができるが、セラミック繊維のプレカーサー繊維を作製する段階と、セラミック繊維のプレカーサー繊維の集合体を圧縮しセラミックス多孔体前駆体を作製する段階と、前記セラミックス多孔体前駆体を焼成する段階を含む、セラミックス多孔体の製造方法が好ましい一態様として挙げることができる。
まず、セラミック繊維のプレカーサー繊維を作製する段階について説明する。セラミック繊維のプレカーサー繊維を作製する段階については、本発明のセラミックス多孔体が作製されれば特に限定されないが、メルトブローン、フラッシュ紡糸、静電紡糸法などが挙げられる。中でも、静電紡糸法の場合、極細の繊維が作製し易く、また紡糸後に得られるセラミック繊維のプレカーサー繊維の取り扱い性がよいことから好ましい。
次に、静電紡糸法について説明する。本発明のプレカーサー繊維は静電紡糸法によって作製されるが、静電紡糸法とは繊維形成性の基質を溶解させた溶液を電極間で形成された静電場中に吐出し、溶液を電極に向けて曳糸し、形成される繊維状物質を捕集基板上に累積することによって繊維構造体を得る方法であって、繊維状物質とは、繊維形成性の基質を溶解させた溶媒が留去して繊維積層体となっている状態のみならず、前記溶媒が繊維状物質に含まれている状態も示している。
また、通常の静電紡糸法は室温で行われるが、溶媒の揮発が不十分な場合など、必要に応じて紡糸雰囲気の温度を制御したり、捕集基板の温度を制御したりすることも可能である。
次いで、静電紡糸法で用いる装置について説明する。
前述の電極は、金属、無機物、または有機物のいかなるものでも導電性を示しさえすれば用いることができ、また、絶縁物上に導電性を示す金属、無機物、または有機物の薄膜を持つものであっても良い。
また、静電場は一対又は複数の電極間で形成されており、いずれの電極に高電圧を印加しても良い。これは、例えば電圧値が異なる高電圧の電極が2つ(例えば15kVと10kV)と、アースにつながった電極の合計3つの電極を用いる場合も含み、または3つを越える数の電極を使う場合も含むものとする。
次いで、繊維構造体の捕集方法について説明する。
本発明の製造方法では、静電紡糸法によって紡糸を行うため、繊維構造体は捕集基板である電極上に積層される。捕集基板に平面を用いれば平面状の不織布が得られるが、捕集基板の形状を変えることによって、所望の形状の構造体を作製することも出来る。
また、繊維構造体が基板上の一箇所に集中して積層されるなど、均一性が低い場合には、基板を揺動かしたり、回転させたりすることも可能である。
また、繊維構造体の強度が低い場合には、捕集基板上に積層された繊維構造体を剥離する際に構造が一部壊れてしまうことがあるため、捕集基板とノズルとの間に静電気除去装置などを設置し、ノズルと静電気除去装置との間に綿状に繊維構造体を積層させることも可能である。
次に静電紡糸法に用いる溶液について説明する。本発明のセラミックス多孔体を作製するには、セラミックス原料を溶媒に溶かす必要がある。ここで用いる溶媒としては、紡糸によって揮発し繊維構造体が作製される必要があることから揮発性の高い溶媒が好ましい。例えば、アセトン、クロロホルム、エタノール、イソプロパノール、メタノール、トルエン、テトラヒドロフラン、水、ベンゼン、ベンジルアルコール、1,4−ジオキサン、プロパノール、塩化メチレン、四塩化炭素、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、フェノール、ピリジン、トリクロロエタン、酢酸、蟻酸、ヘキサフルオロイソプロパノール、ヘキサフルオロアセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、N−メチルモルホリン−N−オキシド、1,3−ジオキソラン、メチルエチルケトン、上記溶媒の混合溶媒などが挙げられるが、セラミックス原料の溶解性などの点から水を含むことが好ましい。溶媒中の水の割合としては、10〜100重量%であることが好ましい。
次に、セラミックス原料について説明する。セラミックス原料としては、焼成によってセラミックスが作製される化合物であれば、用いることができる。例えば、金属アルコキシド、金属塩などが挙げられる。
静電紡糸に用いる溶媒の粘度が不十分の場合は、セラミックス原料、溶媒以外に有機高分子などの増粘剤を添加することが出来る。例えば、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、ポリビニルエステル、ポリビニルエーテル、ポリビニルピリジン、ポリアクリルアミド、エーテルセルロース、ペクチン、澱粉、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸−ポリグリコール酸共重合体、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリヘキサメチレンカーボネート、ポリアリレート、ポリビニルイソシアネート、ポリブチルイソシアネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリノルマルプロピルメタクリレート、ポリノルマルブチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリパラフェニレンテレフタラミド、ポリパラフェニレンテレフタラミド−3,4′―オキシジフェニレンテレフタラミド共重合体、ポリメタフェニレンイソフタラミド、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、メチルセルロース、プロピルセルロース、ベンジルセルロース、フィブロイン、天然ゴム、ポリビニルアセテート、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルエチルエーテル、ポリビニルノルマルプロピルエーテル、ポリビニルイソプロピルエーテル、ポリビニルノルマルブチルエーテル、ポリビニルイソブチルエーテル、ポリビニルターシャリーブチルエーテル、ポリビニリデンクロリド、ポリ(N−ビニルピロリドン)、ポリ(N−ビニルカルバゾル)、ポリ(4−ビニルピリジン)、ポリビニルメチルケトン、ポリメチルイソプロペニルケトン、ポリプロピレンオキシド、ポリシクロペンテンオキシド、ポリスチレンサルホン、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610、ナイロン612、並びにこれらの共重合体などが挙げられるが、水を主とする溶媒を用いた場合には、溶解性などの点から、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、ポリビニルエステル、ポリビニルエーテル、ポリビニルピリジン、ポリアクリルアミド、エーテルセルロース、ペクチン、澱粉が好ましく。ポリエチレングリコールが特に好ましい。
また、有機高分子の添加による増粘方法以外にも、ゾルゲル法などにより無機高分子を系中で作製することも可能である。
次に、セラミックス多孔体前駆体を作製する段階について説明する。本発明のセラミックス多孔体前駆体を作製するには、セラミック繊維のプレカーサー繊維の集合体を圧縮する必要がある。圧縮する方法としては、従来の方法が利用できるが、金型にセラミック繊維の集合体を詰め込み、一方向から圧縮する方法などを一様体として表すことができる。
次に、セラミックス多孔体前駆体を焼成する段階について説明する。本発明のセラミックス多孔体を作製するには、セラミックス多孔体前駆体を焼成する必要がある。焼成には、一般的な電気炉を用いることができるが、必要に応じて炉内の気体を置換可能な電気炉を用いてもよい。また、焼成温度は、一般に300〜1500℃で焼成することが好ましい。より好ましくは500〜1200℃である。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例により何等限定を受けるものではない。また以下の各実施例、比較例における評価項目は以下のとおりの手法にて実施した。
平均繊維径:
得られたセラミックス多孔体の破断面を走査型電子顕微鏡(株式会社日立製作所製S−2400)により撮影(倍率2000倍)して得た写真図から無作為に20箇所を選んで繊維径を測定し、すべての繊維径(n=20)の平均値を求めて、セラミックス多孔体を構成するセラミック繊維の平均繊維径とした。
圧縮強度の測定:
得られたセラミックス多孔体の圧縮強度を、ハンディー圧縮試験機(カトーテック株式会社製KES−G5)により、平面圧子(1mm)を用いて測定した。
[実施例1]
チタンテトラノルマルブトキシド(和光純薬工業株式会社製、一級)1重量部に、酢酸(和光純薬工業株式会社製、特級)1.3重量部を添加し均一な溶液を得た。この溶液にイオン交換水1重量部を撹拌しながら添加することにより溶液中にゲルが生成した。生成したゲルは、更に撹拌を続けることにより解離し、透明な溶液を調製することが出来た。
調製した溶液に、ポリエチレングリコール(和光純薬工業株式会社製、一級、平均分子量300,000〜500,000)0.0165重量部混合し紡糸溶液を調製した。この紡糸溶液から図1に示す装置を用いて、セラミック繊維のプレカーサー繊維を作製した。噴出ノズル1の内径は0.2mm、電圧は15kV、噴出ノズル1からイオナイザー6までの距離は15cm、噴出ノズル1と電極4までの距離が20cmであった。得られたセラミック繊維のプレカーサー繊維265mgを内径が12mmの円筒形の金型へ入れ、円筒の上面から圧縮し、直径12mm、厚みが8mmの円筒型のセラミックス多孔体前駆体を得た。得られたセラミックス多孔体前駆体を空気雰囲気下で電気炉を用いて600℃まで10時間で昇温し、その後600℃で2時間保持することにより焼成し、セラミックス多孔体を得た。セラミックス多孔体は、直径8mm、厚みが5.5mmの円筒体であり、重量が142mgであり、密度は0.06g/cmであった。圧縮強度を測定したところ、0.6MPaであった。得られたセラミックス多孔体の破断面を電子顕微鏡で観察したところ、平均繊維径は350nmであった。得られたセラミックス多孔体の破断面の走査型電子顕微鏡写真を図3及び図4に示す。
[実施例2]
オルト珪酸テトラエチル(和光純薬工業株式会社製)1重量部にpH2に調製した硫酸水溶液を1重量部添加した。硫酸水溶液を添加した溶液は、添加直後は相分離しているが、室温にて10分間激しく撹拌することにより相溶化した。この相溶化した溶液に、塩基性塩化アルミニウム水溶液(大明化学工業株式会社製、商品名:アルファイン83、Al換算含有量:23.3wt%、塩基度:83.1wt%)、ポリエチレンオキシド(シグマアルドリッチ社製、平均分子量200,000)を混合し、珪素とアルミニウムの混合比がSiO/Al換算で1/1(重量比)であり、ポリエチレンオキシドが1wt%含まれる紡糸溶液を調製した。この紡糸溶液から図2に示す装置を用いて、セラミック繊維のプレカーサー繊維を作製した。噴出ノズル1の内径は0.3mm、電圧は15kV、噴出ノズル1から電極4までの距離は15cmであった。得られたセラミック繊維のプレカーサー繊維29mgを内径が12mmの円筒形の金型へ入れ、円筒の上面から圧縮し、直径12mm、厚みが2.0mmの円筒型のセラミックス多孔体前駆体を得た。得られたセラミックス多孔体前駆体を空気雰囲気下で電気炉を用いて1000℃まで1.6時間で昇温し、その後1000℃で2時間保持することにより焼成し、セラミックス多孔体を得た。セラミックス多孔体は、直径7.5mm、厚みが1.5mmの円筒体であり、重量が14mgであり、密度は0.21g/cmであった。圧縮強度を測定したところ、7.9MPaであった。得られたセラミックス多孔体の破断面を電子顕微鏡で観察したところ、平均繊維径は400nmであった。得られたセラミックス多孔体の破断面の走査型電子顕微鏡写真を図5及び図6に示す。
実施例1でのセラミック繊維のプレカーサー繊維を製造するための製造装置を模式的に示した図である。 実施例2でのセラミック繊維のプレカーサー繊維を製造するための製造装置を模式的に示した図である。 実施例1の操作で得られたセラミックス多孔体の破断面を走査型電子顕微鏡で撮影(400倍)して得られた写真図である。 実施例1の操作で得られたセラミックス多孔体の破断面を走査型電子顕微鏡で撮影(2000倍)して得られた写真図である。 実施例2の操作で得られたセラミックス多孔体の破断面を走査型電子顕微鏡で撮影(400倍)して得られた写真図である。 実施例2の操作で得られたセラミックス多孔体の破断面を走査型電子顕微鏡で撮影(2000倍)して得られた写真図である。
符号の説明
1 溶液噴出ノズル
2 溶液
3 溶液保持槽
4 電極
5 高電圧発生器
6 イオナイザー

Claims (6)

  1. セラミック繊維の集合体から構成され、下記要件(a)および(b)を同時に満足するセラミックス多孔体。
    要件(a):多孔体を構成するセラミック繊維の平均繊維径が50〜2000nmであること。
    要件(b):多孔体の密度が0.01〜2g/cmであること。
  2. 前記セラミックス多孔体の圧縮強度が0.1MPa以上である、請求項1記載のセラミックス多孔体。
  3. 前記セラミック繊維を構成するセラミックスが、酸化物系セラミックスである、請求項1記載のセラミックス多孔体。
  4. セラミック繊維のプレカーサー繊維を作製する段階と、セラミック繊維のプレカーサー繊維の集合体を圧縮しセラミックス多孔体前駆体を作製する段階と、前記セラミックス多孔体前駆体を焼成する段階を含む、セラミックス多孔体の製造方法。
  5. 前記セラミック繊維のプレカーサー繊維を作製する段階が静電紡糸法による、請求項5記載のセラミックス多孔体の製造方法。
  6. 前記静電紡糸法で使用する溶媒中の水の割合が、全溶媒重量を基準として10〜100%の範囲にある、請求項6記載のセラミックス多孔体の製造方法。
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