JP2007217147A - シート状部材搬送状態検出装置 - Google Patents

シート状部材搬送状態検出装置 Download PDF

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薫 安川
Koji Adachi
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Tetsukazu Satonaga
哲一 里永
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Abstract

【課題】 本発明によれば、小型化され、製造コストを低減することができるシート状部材搬送状態検出装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 シート状部材搬送状態検出装置1は、シート100の幅方向に直交する一辺100aが通過し得る領域に配置されている受光素子10からの出力値の変化に基づいて、シート100の斜行量及び位置ずれ量を検出する処理を行う。これにより、シート100の全幅よりも長いイメージセンサやラインセンサなどを用いる場合と比較し、小型の受光素子を採用することができ、装置全体を小型化することができる。また、単一の受光素子を用いることにより、製造コストを低減することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、原稿その他のシート状部材の搬送状態を検出するシート状部材搬送状態検出装置に関する。
従来より、用紙の搬送状態を検出する装置として、搬送されてくる用紙の全幅を読み取ることができるイメージセンサからの出力により、用紙の搬送状態を検出する装置が知られている(特許文献1参照)。
特開平6−183605号公報
しかし、特許文献1に開示されている装置では、用紙の全幅を読み取ることができる大型のイメージセンサが必要となる。このため、大型のイメージセンサを設置するためのスペースが必要となり、装置を小型化することができなかった。また、大型のイメージセンサにより、装置の製造コストを低減することができなかった。
そこで、本発明は、小型化され、製造コストを低減することができるシート状部材搬送状態検出装置を提供する。
上記目的は、シート状部材の幅方向に直交する一辺が通過し得る領域に配置されている受光素子からの出力値の変化に基づいて、前記シート状部材の斜行量及び位置ずれ量を検出する処理を行うシート状部材搬送状態検出装置によって達成できる。
この構成により、受光素子は、シート状部材の幅方向に直交する一辺が通過し得る領域に配置されているので、シート状部材の斜行量、位置ずれ量に応じて、シート状部材によって遮断される受光素子への光量は変化する。これにより、シート状部材の斜行量、位置ずれ量に応じて受光素子からの出力値が変化するため、シート状部材の斜行量、位置ずれ量を検出することができる。
また、シート状部材の幅方向に直交する一辺が通過し得る領域に受光素子を配置することにより、複数の受光素子を設ける必要がなく、単一の受光素子を用いてシート状部材の斜行量、位置ずれ量を検出することができる。
また、シート状部材の全幅よりも長いイメージセンサやラインセンサなどを用いる場合と比較し、小型の受光素子を採用することができる。このため、受光素子を設置するためのスペースを削減することができ、装置全体を小型化することができる。また、単一の受光素子を用いることにより、製造コストを低減することができる。
また、上記構成において、前記受光素子は、前記シート状部材の通過によって前記受光素子に照射される光が遮断され得る領域に配置されている、構成を採用できる。
この構成により、シート状部材の搬送状態により受光素子に照射される光が遮断されるので、受光素子からの出力値が変化する。この受光素子からの出力値の変化に基づいて、シート状部材の斜行量、位置ずれ量を検出することができる。
また、上記構成において、前記処理は、搬送時間と共に変化する前記出力値の変化率に基づき前記斜行量を検出する、構成を採用できる。
搬送方向に対して斜行するシート状部材が受光素子を通過中は、受光素子からの出力値が一定の割合で変化するため、この構成により、出力値の変化率に基づきシート状部材の斜行量を検出することができる。
また、上記構成において、前記処理は、前記シート状部材が前記受光素子を通過中の前記出力値の平均値に基づいて前記位置ずれ量を検出する、構成を採用できる。
シート状部材の位置ずれ量に応じて、受光素子からの出力値の平均値が変化するため、この構成により、出力値の平均値に基づいて位置ずれ量を検出することができる。
また、上記構成において、前記処理は、前記出力値の変化率の正負の符号に基づいて、前記シート状部材の斜行方向を検出する、構成を採用できる。
シート状部材が受光素子を徐々に覆うように斜行する場合と、シート状部材が受光素子から徐々に退避するように斜行する場合とで、出力値の変化率の符号が異なるため、この構成により、シート状部材の斜行方向を検出することができる。
また、上記構成において、前記シート状部材の搬送面を介して前記受光素子に対向配置されると共に前記受光素子に光を照射する光源を備えた、構成を採用できる。
この構成により、受光素子に光を照射することができるので、受光素子を通過するシート状部材の搬送状態を正確に検出することができる。
また、上記構成において、前記受光素子に隣接配置されると共に前記シート状部材に照射してその反射光を前記受光素子に照射する光源を備えた、構成を採用できる。
この構成により、光源が受光素子に隣接して配置されるので、シート状部材が搬送される搬送面の直交方向のスペースを削減することができる。
本発明によれば、小型化され、製造コストを低減することができるシート状部材搬送状態検出装置を提供できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
図1は、シートの搬送状態と受光素子との位置関係を示した例示図である。
矢印Aは、シート100の搬送方向を示している。斜行量βは、搬送方向とシート100の幅方向に直交する線分とによる角度を示している。即ち、斜行量βは、搬送方向に対するシート100の傾きを示している。
搬送基準線AAは、搬送されるシート100の中心Gが本来通過すべき軌跡を示している。即ち、搬送基準線AAは、シート100が本来予定されている適切な搬送状態で搬送された場合に、シート100の中心Gが通過する軌跡を示している。
位置ずれ量δは、搬送基準線AAと、実際に搬送されたシート100の中心Gとの、搬送方向に直交する方向でのずれ量を示す。
単一の受光素子10は、矩形に形成されており、その長手方向がシート100の搬送方向に直交する方向と平行になるように配置されている。また、受光素子10は、シート100の搬送面とは異なる面に配置されており、シート100は受光素子10の面上を通過する。また、受光素子10は、シート100の幅方向に直交する一辺100aが通過し得る領域に配置されている。このため、シート100は、その一辺100aが受光素子10の上面を通過して搬送される。
また、受光素子10は、受光する光量が変化することによりその出力値が変化する。換言すると、受光素子10は、シート100と重なり合う面積に応じて、その出力値が変化する。
図2は、シートの搬送状態と受光素子と光源との関係を示した例示図である。
図2は、シート100の搬送方向(紙面に垂直方向)から見たシートの搬送状態と受光素子と光源との関係を示した図である。
光源40は、受光素子10に対向して配置される。また、光源40は受光素子10に光を照射する。また、光源40は、シート100の搬送面を介して受光素子10に対向配置される。
以上のように、シート100の一辺100aが受光素子10の上面を通過することにより、光源40からの光が遮断される。受光素子10は、受光量に基づいて出力値が変化するため、シート100の搬送状態によって出力値が変化する。
換言すると、受光素子10は、シート100の通過によって受光素子10に照射される光が遮断され得る領域に配置されている。
図3は、シート状部材搬送状態検出装置の構成図である。図3(a)は、シート状部材搬送状態検出装置の機能ブロック図である。図3(b)は、シート状部材搬送状態検出装置のハードウェア構成図である。
図3(a)に示すように、シート状部材搬送状態検出装置1は、受光素子10、A/D変換機20、搬送状態検出部30などから構成される。
受光素子10は、その出力値をA/D変換機20に送信する。
A/D変換機20は、受光素子10からの出力をデジタル量に変換する。
搬送状態検出部30は、ローパスフィルター部31、微分処理部32、斜行量検出部33、平均値処理部34、位置ずれ量検出部35などから構成され、夫々の機能は、図3(b)に示すように、RAM(Random Access Memory)37、CPU(Central Processing Unit)38、ROM(Read Only Memory)39等で実行される。
ローパスフィルター部31は、A/D変換機20からのデジタル信号のノイズを除去する。
微分処理部32は、ローパスフィルター部31から送信された受光素子10の出力値の微分処理を行う。詳細は後述する。
斜行量検出部33は、微分処理された出力値に基づいてシート100の斜光量を検出する。
平均値処理部34は、デジタル化された受光素子10からの出力値を平均化する。詳細は後述する。
位置ずれ量検出部35は、平均値処理された出力値から、シート100の位置ずれ量を検出する。
次に、搬送状態検出部30の処理の一例について説明する。
図4は、搬送状態検出部が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
尚、この処理は、シート100が搬送される毎に繰り返し実行される。
ローパスフィルター部31は、A/D変換機20からのデジタル信号のノイズを除去する(ステップS1)。シート100の光学特性(反射率や透過率)が同じであっても微妙に変化し、それに伴って受光素子10からの出力値も変化するからである。
次に、微分処理部32は、受光素子10からの出力値について微分処理を行う(ステップS2)。具体的には、以下のように微分処理を行う。
図5は、シートと受光素子との位置関係を示した拡大図である。
図5に示すように、搬送方向の受光素子10の厚さをdとする。また、シート100の搬送方向の速度をVpとする。シート100の搬送方向Aと直行する方向の速度をVとする。シート100の先端と後端とが受光素子10を通過するときを除けば、シート100は、斜行量βで、搬送方向の速度Vp=一定で搬送されるとすると、シート100の一辺101aが受光素子10を通過する速度Vは、以下の式で表すことができる。
Figure 2007217147
尚、シート100が図5に示した逆方向に傾斜している場合は、Vの符号がマイナスになる。光源40からの光量が受光素子10に均等に照らされているとすると、受光素子10が受光する光量が出力値Sに比例する。出力信号Sは、オフセットを除いて光源40から遮断していく面積に比例する。また、斜行量βが微小とすると、tan(β)≒βであるから、S(t=0)=Sとすると、出力値Sは以下の式のように比例関係を有する。
Figure 2007217147
従って、微分処理部32は、出力値Sを測定し、以下の式により出力値Sを時間で微分する。微分された出力値は斜行量βに比例する。
Figure 2007217147
次に、斜行量検出部33は、微分された出力値から、斜行量を検出する(ステップS3)。尚、微分された出力値と斜行量とは、略比例関係にあるため、予め斜行量がゼロの場合の受光素子10からの出力値を斜行量検出部33に設定することにより、斜行量を検出することができる。
次に、平均値処理部34は、A/D変換機20からのデジタル信号に平均値処理を行う(ステップS4)。具体的には、以下のように平均値処理を行う。
シート100の搬送時間内における、受光素子10からの出力値の平均値を算出する。詳細には、平均値処理部34は、シート100の一辺100aが受光素子10を通過するときの出力値の平均値を算出する。シート100の位置ずれ量δと、出力値Sは、以下の式のような関係を有する。
Figure 2007217147
次に、位置ずれ量検出部35は、平均値処理された出力値から以下のように位置ずれ量を検出する(ステップS5)。
シート100の位置ずれが発生していないときの受光素子10からの出力信号Sがわかっているので、出力値Sの平均値からSを減算することにより、位置ずれ量δを算出することができる。尚、出力値Sを積分するように構成してもよい。
以上のように、シート状部材搬送状態検出装置1は、シート100の幅方向に直交する一辺が通過し得る領域に配置されている受光素子10からの出力値の変化に基づいて、シート100の斜行量及び位置ずれ量を検出する処理を行う。
このように、受光素子10は、シート100の幅方向に直交する一辺が通過し得る領域に配置されているので、シート100の斜行量、位置ずれ量に応じて、シート100によって遮断される受光素子10への光量は変化する。これにより、シート100の斜行量、位置ずれ量に応じて受光素子10からの出力値が変化するため、シート100の斜行量、位置ずれ量を検出することができる。
また、シート100の幅方向に直交する一辺が通過し得る領域に受光素子10を配置することにより、複数の受光素子を設ける必要がなく、単一の受光素子を用いてシート100の斜行量、位置ずれ量を検出することができる。
また、シート100の全幅よりも長いイメージセンサやラインセンサなどを用いる場合と比較し、小型の受光素子を採用することができる。このため、受光素子を設置するためのスペースを削減することができ、装置全体を小型化することができる。また、単一の受光素子を用いることにより、製造コストを低減することができる。
また、上述したように受光素子10は、シート100の通過によって受光素子10に照射される光が遮断され得る領域に配置されている。
この構成により、シート100の搬送状態により受光素子10に照射される光が遮断されるので、受光素子10からの出力値が変化する。この受光素子10からの出力値の変化に基づいて、シート状部材の斜行量、位置ずれ量を検出することができる。
また、前述したように光源40は、シート100の搬送面を介して受光素子10に対向配置されると共に受光素子10に光を照射する。
この構成により、受光素子10に光を照射することができるので、受光素子10を通過するシート100の搬送状態を正確に検出することができる。
次に、微分処理と平均値処理について具体例を挙げて説明する。
図6及び図7は、シートが所定の斜行量、位置ずれ量で搬送される場合の説明図である。図8は、出力値、出力値の微分値及び平均値を示した図である。
図6(a)(b)は、シート100の斜行量が同一であり、位置ずれ量が異なる場合のシート100の搬送状態を示した図である。図6(a)には、右方向に位置ずれした場合を示しており、図6(b)には、左方向に位置ずれした場合のシート100の搬送状態を示した図である。
また、図6(a)(b)は、矢印Aの搬送方向に対して右方向に斜行しており、シート100の一辺100aは、搬送時間と共に矢印Bの方向に移動する。
図7(c)(d)は、図6に示された斜行量よりも大きく斜行する場合のシート100の搬送状態を示した図である。図7(d)は、図6、図7(c)に示された斜行方向と反対方向に斜行する場合のシート100の搬送状態を示した図である。
図7(c)は、矢印Aの搬送方向に対して右方向に斜行しているのに対し、図7(d)は、矢印Aの搬送方向に対して左方向に斜行している。また、図7(c)(d)は、斜行方向は異なるが、斜行量は同一である。
図8(a)は、図6及び図7に示された各搬送状態における受光素子10からの出力値をプロットしたマップである。
図8(a)のマップは、縦軸に受光素子10からの出力値、横軸に搬送時間(ms)を示す。
図8(a)のマップに示された線分1aは、図6(a)に示された搬送状態における受光素子10からの出力値を示している。同様に、線分1bは、図6(b)に、線分1cは、図7(c)に、線分1dは、図7(d)に示された搬送状態における受光素子10からの出力値を示している。
尚、図8(a)は、受光素子10の全域に光が照射されているときの受光素子10の出力値を1とし、光が完全に遮断されているときの受光素子10の出力値を0として示してある。また、シート1枚を搬送するために必要とされる搬送時間は、100msである。
線分1aと線分1bとは、図6(a)(b)に示された斜行量は同一であるので、搬送時間に伴って変化する出力値の変化率は、同一である。このため、マップに示された線分1aと線分1bとの傾きは同一となる。
また、図6(a)には、右方向に、図6(b)には、左方向に位置ずれした場合を示している。このため、シート100が受光素子10を通過する面積は、図6(b)の方が大きい。従って、シート100によって遮断される受光素子10への光量は、図6(a)よりも図6(b)の方が大きい。従って、受光素子10からの出力値は、図6(a)よりも図6(b)の方が小さくなる。
図7(c)(d)に示された位置ずれ量は同一であるが、斜行方向が異なっている。このため、図7(c)に示されたシート100は、搬送時間と共に受光素子10を徐々に覆うように斜行している。図7(d)に示されたシート100は、搬送時間と共に受光素子10を徐々に退避するように斜行している。従って、線分1cは、搬送時間と共に出力値が減少するのに対し、線分1dは、出力値が増大する。また、図7(c)(d)に示された斜行方向は互いに異なるが、斜行量は同一であるため、線分1cと線分1dとは、交点となる搬送時間50msを中心に対称となる。
尚、シート100の先端部が受光素子10を通過し始めるとき及び後端部が受光素子10から退避し始めるときは、受光素子10からの出力値が短時間で急激に変化するため、線分1a〜1dについてもその両端部で急激に変動している。
図8(b)(c)は、図8(a)のマップに基づいて、斜行量、位置ずれ量を検出し比較した図である。図8(b)は、縦軸に斜行量を示した棒グラフである。棒グラフ2aは、線分1aに基づいて、前述した微分処理を行って斜行量を検出したものである。同様に棒グラフ2bは、線分1bに、棒グラフ2cは、線分1cに、棒グラフ2dは、線分1dに対応する。
線分1a、1b、1cの変化率の符号は負であり、線分1dの変化率の符号は正であるため、棒グラフ2a〜2cが示す斜行量を負にとり、棒グラフ2dが示す斜行量を正にとる。
また、線分1cの傾きの勾配は線分1aよりも大きいため、棒グラフ2cの斜行量は棒グラフ2aの斜行量よりも大きい。
このように、搬送状態検出部30は、搬送時間と共に変化する受光素子10からの出力値の変化率に基づき斜行量を検出する。
搬送方向に対して斜行するシート100が受光素子10を通過中は、一定の割合で受光素子10からの出力値が変化するため、この構成により、出力値の変化率に基づきシート100の斜行量を検出することができる。
また、搬送状態検出部30は、受光素子10からの出力値の変化率の正負の符号に基づいて、シート100の斜行方向を検出する。
シート100が受光素子10を徐々に覆うように斜行する場合と、シート100が受光素子10から徐々に退避するように斜行する場合とで、出力値の変化率の符号が異なるため、この構成により、シート100の斜行方向を検出することができる。
図8(c)は、縦軸に位置ずれ量を示した棒グラフである。棒グラフ3aは、線分1aに基づいて、前述した平均値処理を行って位置ずれ量を検出したものである。同様に棒グラフ3bは、線分1bに、棒グラフ3cは、線分1cに、棒グラフ3dは、線分1dに対応する。尚、位置ずれが発生していない状態でシート100が搬送されるときの受光素子10からの出力値に基づいて検出した場合の、基準となる基準位置ずれ量の値を0.75とする。
線分1aの平均値は、線分1bの平均値よりも大きいので、棒グラフ3aは棒グラフ3bよりも位置ずれ量の値が大きい。但し、棒グラフ3a、3bと基準位置ずれ量の値との差は同一であるため、シート100の位置ずれ量は同一であり、棒グラフ3aは、シート100が搬送基準線Bに対して右方向にずれたのに対し、棒グラフ3bは、左方向にずれたことを示している。
また、棒グラフ3c、3dは、基準位置ずれ量の値と同一であるため、位置ずれは発生していないことを示している。
このように、搬送状態検出部30は、シート100が受光素子10を通過中の出力値の平均値に基づいて位置ずれ量を検出する。
シート100の位置ずれ量に応じて、受光素子10からの出力値の平均値が変化するため、この構成により、出力値の平均値に基づいて位置ずれ量を検出することができる。
次に、斜行量が大きいために、シート100の一辺100aの一部のみが受光素子10を通過する場合について説明する。
図9は、斜行量が大きい場合の、シートの搬送状態と受光素子との位置関係を示した例示図である。尚、図9には、シート100に対する受光素子10の相対位置を連続的に示している。図10は、図9の搬送状態における受光素子10からの出力値をプロットしたマップである。図10に示された線分1eは、図9の搬送状態における受光素子10からの出力値を示している。
図9に示すように、一辺100aの一部のみが受光素子10を通過する。このため、出力値は急激に変動する。しかしこの場合であっても、線分1eを、搬送時間10〜60msにおいて微分値処理をすることによって、斜行量βを検出することができる。
次に、位置ずれ量が大きいために、シート100の一辺100aが受光素子10を通過しない場合について説明する。
図11は、シートが受光素子の前面を覆う場合の、シートの搬送状態と受光素子との位置関係を示した例示図である。図12は、シートが受光素子を全く遮断することなく搬送される場合の、シートの搬送状態と受光素子との位置関係を示した例示図である。図13は、図11及び図12に示された各搬送状態における受光素子からの出力値をプロットしたマップである。
図13に示された線分1fは、図11に示された搬送状態における受光素子10からの出力値を示している。同様に、線分1gは、図12に示された搬送状態における受光素子10からの出力値を示している。
図11に示すように、位置ずれ量が大きい場合、受光素子10の前面をシート100が覆うため、シート100が受光素子10を通過中の出力値は0になる。
また、図12に示すように、シートが受光素子10を全く遮断することなく搬送されるため、出力値は1のまま変化しない。図11、図12のいずれの場合にも、斜行量及び位置ずれ量を検出すことができない。
但し、出力値が略一定であることを検出することにより、位置ずれ量が所定以上の大きさであることは検出できる。
次に、図14を参照して実施例2に係るシート状部材搬送状態検出装置について説明する。尚、実施例1に係るシート状部材搬送状態検出装置と同様の部分には、同一の符号を付することで重複する説明を省略する。図14は、実施例2に係るシート状部材搬送状態検出装置の、シートの搬送状態と受光素子と光源との関係を示した例示図である。
図14に示すように、光源40aは、受光素子10aと略同一面上に隣接して配置されている。また、光源40aは、搬送されるシート100を照射する。こ光源40aにより照射された反射光が、受光素子10aに照射される。これにより、受光素子10は、シート100からの反射光の光量に基づいて出力値が変化する。実施例2に係るシート状部材搬送状態検出装置は、この出力値の変化に基づいて、シート状部材の斜行量及び位置ずれ量を検出する処理を行う。
このように、光源40aは、受光素子10aに隣接配置されると共にシート100に照射してその反射光を受光素子10aに照射する。この構成により、光源40aが受光素子10aに隣接して配置されるので、シート100が搬送される搬送面の直交方向のスペースを削減することができる。
なお、上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
例えば、本発明は、シート状の部材として、用紙や紙幣、有価証券、乗車券などの搬送状態を検出することができる。従って、本発明を画像形成装置などに搭載することにより、用紙の搬送状態を検出することができる。
シートの搬送状態と受光素子との位置関係を示した例示図である。 シートの搬送状態と受光素子と光源との関係を示した例示図である。 シート状部材搬送状態検出装置の構成図である。 搬送状態検出部が実行する処理の一例を示すフローチャートである。 シートと受光素子との位置関係を示した拡大図である。 シートが所定の斜行量、位置ずれ量で搬送される場合の説明図である。 シートが所定の斜行量、位置ずれ量で搬送される場合の説明図である。 出力値、出力値の微分値及び平均値を示した図である。 斜行量が大きい場合の、シートの搬送状態と受光素子との位置関係を示した例示図である。 図9の搬送状態における受光素子からの出力値をプロットしたマップである。 シートが受光素子の前面を覆う場合の、シートの搬送状態と受光素子との位置関係を示した例示図である。 シートが受光素子を全く遮断することなく搬送される場合の、シートの搬送状態と受光素子との位置関係を示した例示図である。 図11及び図12に示された各搬送状態における受光素子からの出力値をプロットしたマップである。 実施例2に係るシート状部材搬送状態検出装置の、シートの搬送状態と受光素子と光源との関係を示した例示図である。
符号の説明
1 シート状部材搬送状態検出装置
10、10a 受光素子
20 A/D変換機
30 搬送状態検出部
31 ローパスフィルター部
32 微分処理部
33 斜行量検出部
34 平均値処理部
35 位置ずれ量検出部
37 RAM
38 CPU
39 ROM
40、40a 光源
100 シート

Claims (7)

  1. シート状部材の幅方向に直交する一辺が通過し得る領域に配置されている受光素子からの出力値の変化に基づいて、前記シート状部材の斜行量及び位置ずれ量を検出する処理を行うことを特徴とするシート状部材搬送状態検出装置。
  2. 前記受光素子は、前記シート状部材の通過によって前記受光素子に照射される光が遮断され得る領域に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のシート状部材搬送状態検出装置。
  3. 前記処理は、搬送時間と共に変化する前記出力値の変化率に基づき前記斜行量を検出することを特徴とする請求項1に記載のシート状部材搬送状態検出装置。
  4. 前記処理は、前記シート状部材が前記受光素子を通過中の前記出力値の平均値に基づいて前記位置ずれ量を検出することを特徴とする請求項1に記載のシート状部材搬送状態検出装置。
  5. 前記処理は、前記出力値の変化率の正負の符号に基づいて、前記シート状部材の斜行方向を検出することを特徴とする請求項3に記載のシート状部材搬送状態検出装置。
  6. 前記シート状部材の搬送面を介して前記受光素子に対向配置されると共に前記受光素子に光を照射する光源を備えたことを特徴とする請求項1に記載のシート状部材搬送状態検出装置。
  7. 前記受光素子に隣接配置されると共に前記シート状部材に照射してその反射光を前記受光素子に照射する光源を備えたことを特徴とする請求項1に記載のシート状部材搬送状態検出装置。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110937451A (zh) * 2018-09-21 2020-03-31 株式会社迪思科 带粘贴装置

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