JP2007213002A - 歯周ポケット実習用模型 - Google Patents

歯周ポケット実習用模型 Download PDF

Info

Publication number
JP2007213002A
JP2007213002A JP2006281252A JP2006281252A JP2007213002A JP 2007213002 A JP2007213002 A JP 2007213002A JP 2006281252 A JP2006281252 A JP 2006281252A JP 2006281252 A JP2006281252 A JP 2006281252A JP 2007213002 A JP2007213002 A JP 2007213002A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
periodontal pocket
gingival
tooth
pocket
periodontal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006281252A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4039455B2 (ja
Inventor
Hiroko Matsuo
寛子 松尾
Kuniko Ishitobi
國子 石飛
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SHINSHIKAI
Original Assignee
SHINSHIKAI
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SHINSHIKAI filed Critical SHINSHIKAI
Priority to JP2006281252A priority Critical patent/JP4039455B2/ja
Publication of JP2007213002A publication Critical patent/JP2007213002A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4039455B2 publication Critical patent/JP4039455B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】歯科衛生士専門学校の学生(生徒)などの未熟練者に、歯周ポケットの深さを測定する技術を習得(習熟)させたり、歯肉縁上および歯肉縁下の歯面からプラーク(歯垢)、付着物、および歯石を除去する技術を習得(習熟)させるための歯周ポケット実習用模型を提供する点にある。
【解決手段】歯槽骨部7と、その表面を覆う歯肉部11と、この歯肉部11を貫通して歯槽骨部7に植立された歯13とからなる歯周ポケット実習用模型において、歯肉部11の歯肉縁11Aから下側の内側面16と歯13の側面との間を歯周ポケット部Pとし、歯周ポケット部Pの底部PBを歯肉縁11Aと歯槽骨部7との間に位置づけるとともに、歯周ポケット部Pの底部PBに、歯肉縁11A側から挿入した歯周ポケット測定器具15又は歯石除去器具の先端を受け止める受止部17を備えさせた。
【選択図】図2

Description

本発明は、歯科衛生士専門学校の学生(生徒)などの未熟練者に、歯周ポケットの深さを測定する技術を習得(習熟)させたり、歯肉縁上および歯肉縁下の歯面からプラーク(歯垢)、付着物、および歯石を除去する技術を習得(習熟)させるために用いる歯周ポケット実習用模型に関する。
近年、口腔内の状態を定期的に検査することにより、病的であるかどうかの検査を受ける人が増えており、その際、歯周ポケット測定器具であるプローブ(ポケット探針)の測定針の先端を歯の表面より注意深く滑らせて歯肉との間の歯周ポケットに挿入し、ポケット底を感じるまで降ろしていき、プローブに付している目盛りを読み取ることによって、挿入した深さを確認し、その深さによって病的であるか否かを判断するようにしている。
しかしながら、未熟練者は前記ポケット底を感じる感覚を直ちに掴むことが難しく、プローブを強い力で歯周ポケットに挿入してしまうと、被検査者に痛みを与えることがある。又、プローブに所定の力よりも小さな力で歯周ポケットに挿入すると、ポケット底までプローブの先端を挿入することができず、誤検査してしまうこともあり、歯周ポケットの深さを測定する技術を習得(習熟)させることが不可欠になっている。
そして、歯周ポケットの深さを測定する技術を習得(習熟)させるための一例として、歯周ポケットを厚紙にて作製したものがある。これは2枚の長方形の厚紙とこれの長手方向の寸法の半分の寸法に構成された短い寸法の厚紙を用意し、1枚の長方形の厚紙にポケット底となる線(長手方向一端から例えば3mmのところ)を記し、その線に芯の部分になる短い厚紙に糊を付けて歯周ポケットのポケット底の目安となる線に沿って貼り付ける。その後、もう一枚の長方形の厚紙を上から被せて芯の部分に貼り付けて歯周ポケットを完成させる。
前記歯周ポケットは、3枚の厚紙を用意して作製しなければならない面倒なものであるだけでなく、厚紙であるため、プローブを挿入したときの感覚やポケット底に到達したときの感覚が、実際の歯周ポケットへ挿入したときの感覚やポケット底に到達したときの感覚と異なり、実習には不向きであった。
たとえば、歯科衛生士であっても、その歯周ポケットの深さ測定の技量によって、測定値が1〜2mm程度は変わるとの指摘もあり、より実習効果が高い、感覚を実際に近づけることができる実習用の模型の開発が急務であると言える。しかしながら、歯周ポケットの深さを測定するための実習用の模型は提案されていなかった。因みに、歯を備えた実習用の模型が提案されている。これは、歯を植え込むための歯槽窩(凹部)が形成された顎本体と、この顎本体の歯槽窩の内側に弾力性のあるゴム物質を嵌着し、このゴム物質に歯を植え込んで顎模型を構成したものである(例えば、特許文献1参照)。
実公昭38−7035号公報(第1−4図)
上記特許文献1の顎模型では、プローブをゴム物質と歯との間の歯周ポケット部に挿入して歯周ポケット部の深さを測るものではないが、この顎模型を歯周ポケット部の深さを測るものとして用いた場合には、ゴム物質と歯との間の歯周ポケット部の経路が滑らかに下方の顎本体まで連続する形状になっているため、歯周ポケット部に上方からプローブを挿入していくと、歯周ポケット部に深く挿入してしまい、ポケット底を間違えてしまうことがあった。この結果、歯周ポケット部の深さを測定する感覚を掴むことができず、歯周ポケット部の深さを測定する技術の習得(習熟)には不向きなものであった。
本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、歯科衛生士専門学校の学生(生徒)などの未熟練者に、歯周ポケットの深さを測定する技術を習得(習熟)させたり、歯肉縁上および歯肉縁下の歯面からプラーク(歯垢)、付着物、および歯石を除去する技術を習得(習熟)させるための歯周ポケット実習用模型を提供する点にある。
本発明の歯周ポケット実習用模型は、前述の課題解決のために、歯槽骨部と、その表面を覆う歯肉部と、この歯肉部を貫通して前記歯槽骨部に植立された歯とからなる歯周ポケット実習用模型において、前記歯肉部の歯肉縁から下側の内側面と前記歯の側面との間を歯周ポケット部とし、該歯周ポケット部の底部を前記歯肉縁と前記歯槽骨部との間に位置づけるとともに、前記歯周ポケット部の底部に、前記歯肉縁側から挿入した歯周ポケット測定器具又は歯石除去器具の先端を受け止める受止部を備えさせたことを特徴としている。
従って、歯肉部と歯との間の歯周ポケット部に上方からプローブなどの歯周ポケット測定器具の先端を挿入し、降ろしていくと、歯周ポケット測定器具の先端が受止部に受け止められてポケット底であることを感覚として把握することができる。この場合、受止部の位置を上下方向で変更することによって、ポケット底を変更することができる。このように受止部を設けることによって、歯周ポケット測定器具の先端が歯周ポケット部以外に(歯周ポケット部のポケット底よりも)深く入り込むことを防止することができる。又、スケーラーと呼ばれる歯石除去器具を用いて、歯肉縁上および歯肉縁下の歯面からプラーク(歯垢)、付着物、および歯石を除去するスケーリングを行う場合においても、歯石除去器具の先端が前記受止部に受け止められることから、ポケット底であることを感覚として把握することができ、歯石除去器具の先端が歯周ポケット部以外に(歯周ポケット部のポケット底よりも)深く入り込むことがない。
ここで、前記受止部を、前記歯肉部の内側面の下端から前記歯に向かって水平方向又は前方が上方に位置する前上がり傾斜方向に延びる形状としてなると好ましい。
また、前記歯周ポケット部における前記歯肉部の内側面の全部又は一部と前記歯の側面との間に間隙を設けてなると好ましい。
さらに、前記歯周ポケット部における歯肉縁側の歯肉部を前記歯の側面と当接させてなると好ましい。
さらにまた、前記歯肉縁の形状に応じて前記歯周ポケット部の底部の深さを変化させてなると好ましい。
また、前記歯肉部が、弾力性を有するシリコーン樹脂でなり、該歯肉部に前記受止部を一体形成してもよい。
歯肉部の歯肉縁から下側の内側面と歯の側面との間を歯周ポケット部とし、該歯周ポケット部の底部を前記歯肉縁と歯槽骨部との間に位置づけるとともに、前記歯周ポケット部の底部に、前記歯肉縁側から挿入した歯周ポケット測定器具又は歯石除去器具の先端を受け止める受止部を備えさせることによって、歯周ポケット測定器具又は歯石除去器具の先端が歯周ポケット部以外に深く入り込むことを回避することができる。また、歯周ポケット測定器具においては、歯周ポケット部の底部(ポケット底)であることを感覚として確実に把握することができる。従って、歯科衛生士専門学校の学生(生徒)などの未熟練者に、歯周ポケットの深さを測定する技術を習得(習熟)させたり、歯肉縁上および歯肉縁下の歯面からプラーク(歯垢)、付着物、および歯石を除去する技術を習得(習熟)させるための歯周ポケット実習用模型を提供することができる。
前記受止部を、前記歯肉部の内側面の下端から前記歯に向かって水平方向に延びる形状とすることによって、歯に向かって前方側が下方へ下がる前下がり傾斜方向に延びる形状とした場合に比べて、歯周ポケット測定器具又は歯石除去器具の先端を滑らせることなく確実に受け止めることができる。また、前記受止部を、前記歯肉部の内側面の下端から前記歯に向かって前方が上方に位置する前上がり傾斜方向に延びる形状とすることによって、水平方向に延びる形状とした場合に比べても、さらに確実に歯周ポケット測定器具又は歯石除去器具の先端を受け止めることができるため、より好ましい。
前記歯周ポケット部における前記歯肉部の内側面の全部又は一部と前記歯の側面との間に間隙を設けてなると、該歯周ポケット部に挿入する歯周ポケット測定器具に作用する側圧が軽減されて歯周ポケット測定器具の下降時における抵抗が小さくなるため、特に歯周ポケット部の深さが深い場合におけるその深さ測定をより実際に近い感覚で行うことができる。ここで、前記歯周ポケット部における歯肉縁側の歯肉部を前記歯の側面と当接させてなると、前記測定をさらに実際に近い感覚で行うことができる。
前記歯肉縁の形状に応じて前記歯周ポケット部の底部の深さを変化させてなると、歯周ポケット部の底部(ポケット底)の位置をより実際に近い状態として、歯科衛生士専門学校の学生(生徒)などの未熟練者の歯周ポケットの深さ測定実習を効果的に行うことができる。
前記歯肉部が、弾力性を有するシリコーン樹脂でなり、該歯肉部に前記受止部を一体形成することによって、歯周ポケット測定器具の先端を歯周ポケット部に入れたときの感覚やポケット底に達したときの感覚を、実際の歯周ポケットの深さを測定する時の感覚により近づけることができながらも、歯肉部とは別に受止部を構成して両者を一体化するものに比べて製造の容易化を図ることができる。又、歯石除去器具の先端を入れたときの感覚やポケット底に達したときの感覚も、実際のスケーリングを行う時の感覚に近づけることができ、しかも歯肉部とは別に受止部を構成して両者を一体化するものに比べて製造の容易化を図ることができる。
次に、本発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明するが、本発明は、添付図面に示された形態に限定されず特許請求の範囲に記載の要件を満たす実施形態の全てを含むものである。本明細書において、歯の上下方向は、歯冠から歯根に向かう方向を下方と、歯根から歯冠に向かう方向を上方とする。また、上部(上端)及び下部(下端)についても同様とする。
図1に、本発明の歯周ポケット実習用模型としての歯周ポケット実習用顎模型(以下、単に顎模型と称する)1を示している。この顎模型1は、上顎模型2と下顎模型3とが図示していない後側の水平軸芯周りで開閉自在に枢支されている構成となっているが、上顎模型2又は下顎模型3のみから構成してもよい。前記上顎模型2又は下顎模型3は、図1及び図2(a)に示すように、上下端がフラットに構成された顎模型支持台4又は5と、この顎模型支持台4又は5に上下に突出する状態で円弧上に並べられて備えられた多数の歯槽骨部6,7とからなる顎本体8,9を備え、その顎本体8,9の表面を歯肉部10,11にて覆い、歯肉部10,11を貫通して前記多数の歯槽骨部6,7にそれぞれ植立された多数の歯(模型歯又は人工歯とも言う)12,…,13,…を備えて構成しているが、上顎模型2又は下顎模型3の具体的構成は図に示されるものに限定されるものではない。
又、歯12,13を、場合によっては1本のみ、例えば歯槽骨部と、その表面を覆う歯肉部と、その歯肉部を貫通して歯槽骨部に植立された1本の歯とからなる顎模型ではない模型に構成して実施することも可能である。又、前記1本の歯を2本以上(複数本)の任意の本数を設けて実施することもできる。前記顎本体8,9の材質については限定されるものではないが、一般的にはプラスチックが使用され、中でも特に好ましいものとしては、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂等が挙げられる。
以下において、下顎模型3を例として説明するが、前記歯の上下方向の定義に合わせて、歯冠から歯根に向かう方向(図1の上顎模型2の上方)を下方と、歯根から歯冠に向かう方向(図1の上顎模型2の下方)を上方とすれば、上顎模型2の構成及びその作用効果は、以下における下顎模型3についての説明と同様である。
前記歯13は、図2(a)に示すように、歯肉部11に形成された貫通孔11Kを通して歯槽骨部7に形成された歯槽窩(凹部)7Aに内嵌されて、例えば固定用ねじ14を用いて歯槽骨部7に着脱自在に固定されることになるが、一方(例えば歯槽骨部7)に係止部を備え、該係止部に係止する着脱自在な被係止部を歯13に備えさせて実施してもよいし、場合によっては接着剤により取り外し不能に両者を固定してもよい。又、前記歯槽骨部7に歯13を入り込ませる歯槽窩7Aを形成することによって、歯13をガタツキなく歯槽骨部7に固定することができる利点があるが、歯槽窩7Aを省略して実施することもできる。
前記歯肉部11の歯肉縁(上端部)11Aと前記歯槽骨部7の歯槽頂(上端部)7Bとの途中部分において、前記歯肉縁11Aから下側の内側面16と前記歯13の側面との間を、歯周ポケット測定器具としてのプローブ15の先端15Aが入り込み可能となる歯周ポケット部Pとし、該歯周ポケット部Pの上端から挿入した前記プローブ15の先端15Aを受け止める受止部17が歯肉部11に形成されている。すなわち、歯周ポケット部Pの底部(ポケット底)PBは、歯肉縁11Aと歯槽骨部7との間に位置しており、該ポケット底PBに前記受止部17を備えさせている。
前記受止部17を、前記歯肉部11の内側面16の下端から前記歯13に向かって前方が上方に位置する前上がり傾斜方向(水平方向に対して15度〜45度が好ましいが、どのような角度であってもよい)に延びる形状としているが、図2(b)に示すように、前記内側面16(歯周ポケット部P)の下端(ポケット底PB)から前記歯13に向かって水平方向に延びる形状であってもよい。
前記受止部17を備えさせる関係上、前記歯13を前記歯槽骨部7に連結される小径部分13Aと、この小径部分13Aの上端に連結される大径部分13Bと、これら小径部分13Aと大径部分13Bとの間に形成され、大径部分13Bの下面を形成する中心部に向かうほど上方に位置するテーパー面13Cとから構成している。尚、一般的に、前記大径部分13Bの歯肉部11の歯肉縁11Aから上の部分を歯冠部といい、前記大径部分13Bの歯肉部11の歯肉縁11Aから下の部分、つまり歯肉部11及び歯槽骨部7に埋まっている部分を歯根部という。また、図2(b)には、前記のとおり受止部17が歯13に向かって水平方向に延びる構成を示しているが、図2(b)においても図2(a)で示したテーパー面13Cを備えた歯13を用いてもよい。
以上のような図2(a)及び(b)の下顎模型3(上記のとおり上顎模型2も同様)の構成により、図2(a)に示すように、プローブ15の先端15Aを歯周ポケット部Pの上方から挿入し、該歯周ポケット部P内を降ろしていくと、その先端15Aが受止部17に接当(到達)することにより、それ以上の先端15Aの降下を阻止することができ、受止部17が歯周ポケット部Pのポケット底PBであることを感覚として確実に把握することができるようになっている。なお、図2(a)のように、前記受止部17を前記前上がり傾斜方向に延びる形状とした方が、プローブ15の先端15Aをより確実に受け止めて下方への滑り込みを防止することができる効果が大きいため、より好ましい実施態様である。
ここでは、プローブ15を用いて歯周ポケットの深さを測定する技術を習得(習熟)させる場合を説明したが、図示していないが、歯石除去器具であるスケーラーを用いて歯肉縁上および歯肉縁下の歯面からプラーク(歯垢)、付着物、および歯石を除去するスケーリングを行う場合においても、本発明は適用することができる。この場合、スケーラー(歯石除去器具)の先端を歯周ポケット部Pにそれの上方から挿入して、上下方向に移動させながら歯面からプラーク(歯垢)、付着物、および歯石を除去しているときに、スケーラー(歯石除去器具)の先端を前記受止部17にて受け止めることができるから、ポケット底PBであることを感覚として把握することができ、スケーラー(歯石除去器具)の先端を歯周ポケット部P以外に(歯周ポケット部Pのポケット底PBよりも)深く入り込ませることがないようにスケーリングを行うことができる。
図2(a),(b)では、前記途中部分を、前記歯肉部11の歯肉縁11Aと前記歯槽骨部7の歯槽頂7Bとの中央部に設定しているが、該中央部付近に設定する方が好ましいが、他の場所に設定してもよい。
また、図1に示すように、歯12,13を前方から見ると、歯肉縁10A,11Aの形状は歯間が高い(上下方向に長い)略波形となっている。そして、実際の歯周ポケットも歯肉縁の形状に応じて深さが変化する略波形となっているため、歯周ポケットPの底部(ポケット底PB)の深さを、歯肉縁10A,11Aの形状に応じて略波形に変化させた歯周ポケット実習用模型により実習を行えば、歯周ポケットの深さ測定実習をより効果的に行うことができる。
前記歯肉部11が、弾力性を有するシリコーン樹脂でなり、前記受止部17を該歯肉部11に前記歯13側に突出するように一体形成しているが、受止部17を別体にて構成し、歯肉部11又は歯13に接着剤などを用いて一体化するようにしてもよい。前記歯肉部11をシリコーン樹脂にて構成する他、軟質の各種合成樹脂などの弾力性を有する材料が好ましい。
図2(a),(b)に示したような構成の歯周ポケット実習用顎模型は、歯周ポケットの深さを測定する技術の習得(習熟)に役立つものであるが、特に歯周ポケット部Pの深さが深い場合においては改良の余地がある。すなわち、図2(a),(b)のような構成においてプローブ15が歯周ポケット部P内に挿入されると、弾性体である歯肉部11が弾性変形し、その復元力がプローブ15に側圧として作用してプローブ15を降ろす際の抵抗となる。この側圧による抵抗は、特に歯周ポケット部Pの深さが深い場合において、プローブ15の先端15Aが歯周ポケット部Pの深い位置まで挿入された場合に大きくなる。
そして、プローブ15による歯周ポケットの深さ測定時の操作力は20〜25g程度が適正とされるように該測定には微妙な力加減が必要であるため、歯周ポケット実習用模型を用いたプロービングの実習においても、実際により近い感覚で実習をすることができることが望ましい。しかし、プローブ15に対する前記側圧による抵抗が大きいと、実際により近い感覚でプロービングの実習をすることができない場合があり得る。
以下において、上記のような側圧による抵抗を軽減するための歯周ポケット実習用顎模型の例について説明する。図3及び図4は、図2(a),(b)と別の下顎模型の歯の取り付け部分を示す縦断面図であり、図2(a)と同一符号は同一又は相当部分を示している。
図3は、歯周ポケット部Pにおける歯肉部11の歯肉縁11Aから下側の内側面16を窪ませて空間Sができるように、前記内側面16を歯13に対して後退させ、歯周ポケット部Pにおける前記内側面16と歯13の側面との間に間隙を設けている。図3の例では、縦断面で略円弧状の窪みを前記内側面16に形成している。したがって、図3(b)に示すように、歯周ポケットPの上側からプローブ15を挿入し降ろしても、歯肉部11の弾性変形量が小さいため前記側圧による抵抗も小さくなる。よって、歯周ポケット部Pの深さが深い場合であっても、実際により近い感覚でプロービングの実習をすることができるのである。
図4の例では、歯肉部11の歯肉縁11Aから下側の内側面16を、歯周ポケットPの上部から略垂直とし、歯13に対して後退させて空間Sを形成し、歯周ポケット部Pにおける前記内側面16と歯13の側面との間に間隙を設けている。なお、このように前記内側面16を歯13に対して後退させる量(内側面16と歯13との間隔)は、プローブ15の先端15Aの直径が通常0.5mm程度であるため、0.5mm〜1mm程度とすればよい。このような構成であっても図3の例と同様の作用効果を奏する。
その上、図3及び図4に示すように、歯周ポケット部Pにおける歯肉縁11A側の歯肉部11(歯肉部11においてプローブ15の先端15Aが最初に挿入される部分)が歯13の側面と当接するようにしているので、さらに実際に近い感覚でプロービング実習を行うことができる。
顎模型の正面図である。 (a)は下顎模型の歯の取り付け部分を示す縦断面図、(b)は別の下顎模型の歯の取り付け部分を示す縦断面図である。 (a)は別の下顎模型の歯の取り付け部分を示す縦断面図、(b)はその部分拡大図である。 別の下顎模型の歯の取り付け部分を示す縦断面図である。
符号の説明
1 顎模型(歯周ポケット実習用模型)
2 上顎模型(歯周ポケット実習用模型)
3 下顎模型(歯周ポケット実習用模型)
4,5 顎模型支持台
6,7 歯槽骨部
7A 歯槽窩(凹部)
7B 歯槽頂
8,9 顎本体
10,11 歯肉部
10A、11A 歯肉縁
11K 貫通孔
12,13 歯
13A 小径部分
13B 大径部分
13C テーパー面
14 固定用ねじ
15 プローブ(歯周ポケット測定器具)
15A 先端
16 内側面
17 受止部
P 歯周ポケット部
PB ポケット底
S 空間

Claims (6)

  1. 歯槽骨部と、その表面を覆う歯肉部と、この歯肉部を貫通して前記歯槽骨部に植立された歯とからなる歯周ポケット実習用模型において、
    前記歯肉部の歯肉縁から下側の内側面と前記歯の側面との間を歯周ポケット部とし、該歯周ポケット部の底部を前記歯肉縁と前記歯槽骨部との間に位置づけるとともに、前記歯周ポケット部の底部に、前記歯肉縁側から挿入した歯周ポケット測定器具又は歯石除去器具の先端を受け止める受止部を備えさせたことを特徴とする歯周ポケット実習用模型。
  2. 前記受止部を、前記歯肉部の内側面の下端から前記歯に向かって水平方向又は前方が上方に位置する前上がり傾斜方向に延びる形状としてなる請求項1記載の歯周ポケット実習用模型。
  3. 前記歯周ポケット部における前記歯肉部の内側面の全部又は一部と前記歯の側面との間に間隙を設けてなる請求項1又は2記載の歯周ポケット実習用模型。
  4. 前記歯周ポケット部における歯肉縁側の歯肉部を前記歯の側面と当接させてなる請求項3記載の歯周ポケット実習用模型。
  5. 前記歯肉縁の形状に応じて前記歯周ポケット部の底部の深さを変化させてなる請求項1記載の歯周ポケット実習用模型。
  6. 前記歯肉部が、弾力性を有するシリコーン樹脂でなり、該歯肉部に前記受止部を一体形成してなる請求項1〜5の何れかに記載の歯周ポケット実習用模型。
JP2006281252A 2006-01-13 2006-10-16 歯周ポケット実習用模型 Expired - Fee Related JP4039455B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006281252A JP4039455B2 (ja) 2006-01-13 2006-10-16 歯周ポケット実習用模型

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006005838 2006-01-13
JP2006281252A JP4039455B2 (ja) 2006-01-13 2006-10-16 歯周ポケット実習用模型

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007213002A true JP2007213002A (ja) 2007-08-23
JP4039455B2 JP4039455B2 (ja) 2008-01-30

Family

ID=38491453

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006281252A Expired - Fee Related JP4039455B2 (ja) 2006-01-13 2006-10-16 歯周ポケット実習用模型

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4039455B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008310276A (ja) * 2006-07-28 2008-12-25 Tokyo Medical & Dental Univ 歯科模型用模型歯肉、歯科模型用模型歯肉部品、歯科模型用歯台、及び、歯科模型用キット
WO2010119266A3 (en) * 2009-04-16 2011-01-13 Informdental Limited Periodontal training
CN102568286A (zh) * 2010-12-08 2012-07-11 日进教学器材(昆山)有限公司 齿科模型用牙龈套件
CN110310561A (zh) * 2019-08-14 2019-10-08 漳州卫生职业学院 牙周探诊深度训练模型
CN113112898A (zh) * 2021-04-09 2021-07-13 西安交通大学口腔医院 一种以数字化技术建立牙周病损模型信息库及其教学方法
WO2023144883A1 (ja) * 2022-01-25 2023-08-03 株式会社ニッシン 歯科模型

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103503049B (zh) * 2011-03-14 2016-10-26 株式会社日进 牙科模型及模型牙

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008310276A (ja) * 2006-07-28 2008-12-25 Tokyo Medical & Dental Univ 歯科模型用模型歯肉、歯科模型用模型歯肉部品、歯科模型用歯台、及び、歯科模型用キット
WO2010119266A3 (en) * 2009-04-16 2011-01-13 Informdental Limited Periodontal training
CN102568286A (zh) * 2010-12-08 2012-07-11 日进教学器材(昆山)有限公司 齿科模型用牙龈套件
CN110310561A (zh) * 2019-08-14 2019-10-08 漳州卫生职业学院 牙周探诊深度训练模型
CN110310561B (zh) * 2019-08-14 2024-02-06 漳州卫生职业学院 牙周探诊深度训练模型
CN113112898A (zh) * 2021-04-09 2021-07-13 西安交通大学口腔医院 一种以数字化技术建立牙周病损模型信息库及其教学方法
WO2023144883A1 (ja) * 2022-01-25 2023-08-03 株式会社ニッシン 歯科模型

Also Published As

Publication number Publication date
JP4039455B2 (ja) 2008-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4039455B2 (ja) 歯周ポケット実習用模型
ES2685620T3 (es) Método de modificación de la parte gingival de un modelo virtual de una dentadura
US8347517B2 (en) Measuring device for the determination of several parameters during the production of total dental prostheses
KR20070061519A (ko) 올바른 위치 내로 치아 또는 치아의 잔존부 템플릿 피팅을촉진하는 디바이스 및 절차
JP2011527462A (ja) 歯科治療練習方法及び装置
US10096266B2 (en) Dental training device
US20120122065A1 (en) Periodontal training
US10835359B2 (en) Dental measuring instrument
JP2007328083A (ja) 歯列模型
JP5041478B2 (ja) 歯科模型用模型歯肉、歯科模型用模型歯肉部品、歯科模型用歯台、及び、歯科模型用キット
CN115398510A (zh) 用于实践牙外科学技术的颌模型、牙齿模型以及系统
JP3112424U (ja) トレーニング器具
EP1563804A3 (en) Method and apparatus for selecting denture teeth
US5244386A (en) Dental diagnostic device and method
JPH0527675A (ja) 歯科実習用シユミレーシヨン装置
ITBO980492A1 (it) Serie di porta impronte monouso per edentuli e metodo per la realizzaz ione di protesi totali .
CN101569535A (zh) 齿间距离直接测量及口腔正畸微植体定位植入法
US20160030135A1 (en) Drill bit guiding device for dental implant surgery
EP3955235A1 (en) Model for teaching in dental disciplines
US6969258B1 (en) Dental model demonstrating tooth enamel loss and gum recession
Marshalla Horns, whistles, bite blocks, and straws: a review of tools/objects used in articulation therapy by Van Riper and other traditional therapists
WO2007121160A3 (en) Dental instrument and method of use
JP6746770B1 (ja) ブラッシング方法
KR200378033Y1 (ko) 치과용 인상 트레이
JP2016142815A (ja) 歯科模型

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070522

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20070525

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20070607

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070703

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070821

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071016

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071029

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101116

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4039455

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111116

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111116

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121116

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131116

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees