JP2007211327A - 焼結性無機微粒子分散液 - Google Patents
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Abstract
【課題】電気泳動型印刷法により極めて高精度に印刷を行うことができる焼結性無機微粒子分散液を提供する。
【解決手段】焼結性無機微粒子、ポリオキシアルキレン樹脂を含有する加熱消滅性樹脂微粒子、及び、非極性有機溶剤を含有する焼結性無機微粒子分散液。
【選択図】なし
【解決手段】焼結性無機微粒子、ポリオキシアルキレン樹脂を含有する加熱消滅性樹脂微粒子、及び、非極性有機溶剤を含有する焼結性無機微粒子分散液。
【選択図】なし
Description
本発明は、電気泳動型印刷法により極めて高精度に印刷を行うことができる焼結性無機微粒子分散液に関する。
例えば、プラズマディスプレイパネル(以下、PDPともいう)の基本構造は、パネル本体となる一対のガラス基板、ネオンを主成分とする封入ガス、及び、透明電極からなる。電極には、AgペーストやCu−Al合金等の材料が用いられ、ガラス基板上に厚膜印刷や蒸着法により膜を形成した後、パターニングされている。PDPには、交流電圧又はパルス電圧で駆動するAC形と、直流電圧で駆動するDC形があるが、AC形PDPは、電極が誘電体層で被覆されている構造を有し、一方、DC形PDPは、電極が放電空間に露出した構造を有する。ここで、誘電体層、蛍光体層を形成する際には、低温ガラスを分散したバインダー樹脂組成物を焼成する方法が採られている。
また、DC形PDPでは、隔壁を備えたガラス基板を用いることが必須であるが、従来、隔壁を備えたガラス基板の製造方法としては、セラミック粉末を有機バインダー、溶剤等と混合したペーストを厚膜印刷法でガラス基板上にパターン形成した後、乾燥、焼成して隔壁を形成する方法(厚膜印刷法、例えば特許文献1);セラミック粉末を有機バインダー、溶剤等と混合したペーストを所定の膜厚にガラス基板上にベタ印刷し、レジストでパターン形成部分をマスクしサンドブラスト法でドライエッチングしてパターンを形成した後、レジストを除去し、400℃以上で焼成して隔壁を形成する方法(サンドブラスト法、例えば特許文献2)等があった。
このように、PDP等の製造においては、バインダー樹脂組成物中にセラミック粉末やガラス粉末等の無機粉末を分散させた無機粒子分散ペーストを各種の印刷方法により塗工した後、焼成することが行われている。しかしながら、無機粒子分散ペーストは、粘度や液切れ等の問題から印刷性に劣り、従来公知の印刷方法によっては高精度に塗工することが困難であるという問題があった。
特公昭58−150248号公報
特開平5−182592号公報
本発明は、電気泳動型印刷法により極めて高精度に印刷を行うことができる焼結性無機微粒子分散液を提供することを目的とする。
本発明は、焼結性無機微粒子、ポリオキシアルキレン樹脂を含有する加熱消滅性樹脂微粒子、及び、非極性有機溶剤を含有する焼結性無機微粒子分散液である。
以下に本発明を詳述する。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、高精度な印刷法として湿式現像方式の電子写真に着目した。湿式現像方式の電子写真は、サブミクロン〜数μm程度の微粒子トナーを脂肪族炭化水素等の高電気抵抗率キャリア液中に分散し、主に電気泳動原理によって潜像を現像するものである。本発明者らは、鋭意検討の結果、微粒子トナーの代わりに焼結性無機微粒子を用い、接着成分を添加することにより、焼結性無機微粒子を電気泳動型印刷法により極めて高精度に印刷できることを見出した。更に、鋭意検討の結果、接着成分としてポリオキシアルキレン樹脂を含有する加熱消滅性樹脂微粒子を用いた場合には、焼結性無機微粒子の焼成工程において接着成分を容易かつ確実に脱脂することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の焼結性無機微粒子分散液は、焼結性無機微粒子、加熱消滅性樹脂微粒子及び非極性有機溶剤を含有する。
上記焼結性無機微粒子は、焼成させることにより、例えばPDPの誘電体層や蛍光体層を形作る役割を有するものである。
上記焼結性無機微粒子としては特に限定されず、例えば、金属、ガラス、蛍光体、カーボンブラック及び金属錯体からなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。具体的には、例えば、銅、銀、ニッケル、パラジウム、アルミナ、ジルコニア、酸化チタン、チタン酸バリウム、窒化アルミナ、窒化ケイ素、窒化ホウ素、ケイ酸塩ガラス、鉛ガラス、CaO・Al2O3・SiO2系無機ガラス、MgO・Al2O3・SiO2系無機ガラス、LiO2・Al2O3・SiO2系無機ガラスの低融点ガラス、BaMgAl10O17:Eu、Zn2SiO4:Mn、(Y、Gd)BO3:Eu等の蛍光体、種々のカーボンブラック、金属錯体等が挙げられる。なお、熱劣化することが知られている蛍光体等の焼結性無機微粒子でも、後述する加熱消滅性樹脂微粒子を接着成分として組み合わせることにより熱劣化を抑えたプロセスで焼結体を得ることが可能である。
上記焼結性無機微粒子は、焼成させることにより、例えばPDPの誘電体層や蛍光体層を形作る役割を有するものである。
上記焼結性無機微粒子としては特に限定されず、例えば、金属、ガラス、蛍光体、カーボンブラック及び金属錯体からなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。具体的には、例えば、銅、銀、ニッケル、パラジウム、アルミナ、ジルコニア、酸化チタン、チタン酸バリウム、窒化アルミナ、窒化ケイ素、窒化ホウ素、ケイ酸塩ガラス、鉛ガラス、CaO・Al2O3・SiO2系無機ガラス、MgO・Al2O3・SiO2系無機ガラス、LiO2・Al2O3・SiO2系無機ガラスの低融点ガラス、BaMgAl10O17:Eu、Zn2SiO4:Mn、(Y、Gd)BO3:Eu等の蛍光体、種々のカーボンブラック、金属錯体等が挙げられる。なお、熱劣化することが知られている蛍光体等の焼結性無機微粒子でも、後述する加熱消滅性樹脂微粒子を接着成分として組み合わせることにより熱劣化を抑えたプロセスで焼結体を得ることが可能である。
上記焼結性無機微粒子の粒子径としては特に限定されないが、平均粒子径の好ましい下限は0.01μm、好ましい上限は100μmである。0.01μm未満であると、ゼータ電位が低くなって印刷時に電界から受ける力が弱まり、印刷速度が遅くなることがあり、100μmを超えると、高精度な印刷ができなくなることがある。より好ましい下限は0.1μm、より好ましい上限は10μmである。
本発明の焼結性無機微粒子分散液中における上記焼結性無機微粒子の含有量としては特に限定されないが、好ましい下限は5重量%、好ましい上限は80重量%である。5重量%未満であると、必要な形状の焼結体を得るのに何度も印刷を繰り返す必要が生じることがあり、80重量%を超えると、分散液の粘度が高くなり印刷に長時間を要することがある。より好ましい下限は10重量%、より好ましい上限は60重量%である。
上記加熱消滅性樹脂微粒子は、本発明の焼結性無機微粒子分散液において、印刷した焼結性無機微粒子を接着する接着成分の役割を果たすものである。
上記加熱消滅性樹脂微粒子は、ポリオキシアルキレン樹脂を含有する。
上記ポリオキシアルキレン樹脂は、100〜250℃の所定の温度に加熱することにより、低分子量の炭化水素、エーテル等に分解された後、燃焼反応や蒸発等の相変化によって消失するという加熱消滅性を有するものである。
上記加熱消滅性樹脂微粒子は、ポリオキシアルキレン樹脂を含有する。
上記ポリオキシアルキレン樹脂は、100〜250℃の所定の温度に加熱することにより、低分子量の炭化水素、エーテル等に分解された後、燃焼反応や蒸発等の相変化によって消失するという加熱消滅性を有するものである。
上記ポリオキシアルキレン樹脂としては特に限定されないが、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレン及びポリオキシテトラメチレンからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。上記以外のポリオキシアルキレン樹脂を用いた場合、所定の加熱消滅性や粒子強度が得られないことがある。なかでも、ポリオキシプロピレンがより好適である。なお、適度な加熱消滅性及び粒子強度を得るためには、上記加熱消滅性樹脂粒子に含有されるポリオキシアルキレン樹脂のうち、50重量%以上がポリオキシプロピレンであることが好ましい。
上記ポリオキシアルキレン樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、MSポリマーS−203、S−303、S−903(以上、カネカ社製);サイリルSAT−200、MA−403、MA−447(以上、カネカ社製);エピオンEP103S、EP303S、EP505S(以上、カネカ社製);PEG200、PEG300、PEG400、PEG600、PEG1000(以上、日本油脂社製);ユニオールD−250、D−400、D−700、D−1000(以上、日本油脂社製);エクセスターESS−2410、ESS−2420、ESS−3630(以上、旭硝子社製)等が挙げられる。
上記ポリオキシアルキレン樹脂の分子量としては特に限定されないが、数平均分子量の好ましい下限が300、好ましい上限が100万である。300未満であると、高い加熱消滅性を実現できないことがあり、100万を超えると、高い粒子強度を実現できないことがある。
上記加熱消滅性樹脂微粒子において、上記ポリオキシアルキレン樹脂の含有量の好ましい下限は5重量%である。5重量%未満であると、得られる加熱消滅性樹脂粒子の加熱消滅性が不充分となることがある。
上記加熱消滅性樹脂微粒子は、樹脂成分として上記ポリアルキレン樹脂以外の樹脂を含有してもよい。このような樹脂としては特に限定されないが、粘着性を有することから、(メタ)アクリル樹脂およびスチレン樹脂が好適である。なかでも、炭素数10以下の(メタ)アクリレートモノマーとポリオキシアルキレン(メタ)アクリレートモノマーとに由来する構成単位を有する(メタ)アクリル樹脂は、分解温度が低く比較的低温で脱脂可能であることから好適である。
上記加熱消滅性樹脂微粒子は、分解促進剤を含有することが好ましい。分解促進剤を併用することにより、ポリオキシアルキレン樹脂の加熱分解が助長され100〜250℃の所定の温度に加熱することにより1時間以内に一定量が消滅し、かつ、50重量%減少温度が210℃以下となるような、低温領域で優れた分解性を示す加熱消滅性を付与することができる。
なお、本明細書において、分解促進剤とは、所定の温度でラジカルを発生し、解重合等を含むラジカルによって引き起こされるポリマーの分解反応を促進する物質を意味する。
なお、本明細書において、分解促進剤とは、所定の温度でラジカルを発生し、解重合等を含むラジカルによって引き起こされるポリマーの分解反応を促進する物質を意味する。
上記分解促進剤としては特に限定されず、例えば、アゾ化合物、有機過酸化物等が挙げられる。
上記アゾ化合物としては、例えば、1,1−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)(106℃)、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド(123℃)、2, 2−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド](117℃)、2, 2−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)(132℃)、2, 2−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)(134℃)等が挙げられる。なお、上記括弧内の温度は1時間半減期温度を示す。
上記有機過酸化物としては、例えば、1,1−ビス(t−へキシルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(106℃)、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン(111℃)、t−ブチルペルオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート(119℃)、t−ブチルペルオキシアセテート(121℃)、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルペルオキシ)バレレート(126℃)、t−ブチルクミルペルオキシド(137℃)、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)へキシン−3(150℃)、p−メンタンヒドロペルオキシド(151℃)等;上記1時間半減期温度が170〜250℃の有機過酸化物としては、例えば、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド(173℃)、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロペルオキシド(182℃)、クメンヒドロペルオキシド(188℃)、t−ブチルヒドロペルオキシド(196℃)等が挙げられる。なお、上記括弧内の温度は1時間半減期温度を示す。
上記アゾ化合物としては、例えば、1,1−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)(106℃)、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド(123℃)、2, 2−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド](117℃)、2, 2−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)(132℃)、2, 2−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)(134℃)等が挙げられる。なお、上記括弧内の温度は1時間半減期温度を示す。
上記有機過酸化物としては、例えば、1,1−ビス(t−へキシルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(106℃)、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン(111℃)、t−ブチルペルオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート(119℃)、t−ブチルペルオキシアセテート(121℃)、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルペルオキシ)バレレート(126℃)、t−ブチルクミルペルオキシド(137℃)、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)へキシン−3(150℃)、p−メンタンヒドロペルオキシド(151℃)等;上記1時間半減期温度が170〜250℃の有機過酸化物としては、例えば、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド(173℃)、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロペルオキシド(182℃)、クメンヒドロペルオキシド(188℃)、t−ブチルヒドロペルオキシド(196℃)等が挙げられる。なお、上記括弧内の温度は1時間半減期温度を示す。
本発明の加熱消滅性樹脂微粒子において、上記分解促進剤の含有量の好ましい下限は0.1重量%、好ましい上限は10重量%である。上記範囲外であると、加熱消滅性樹脂微粒子の分解を助長する効果が充分に発揮されないことがある。
本発明の加熱消滅性樹脂微粒子の粒子径としては特に限定されないが、平均粒子径の好ましい好ましい上限は50μmである。50μmを超えると、接着成分としての効果が得られなかったり、得られた印刷物の形状等に影響を与えたりすることがある。より好ましい上限は5μmである。下限について特に限定はないが、上記加熱消滅性樹脂微粒子を乳化重合等の製法で製造する場合には、0.01μm程度が実質的な下限となる。
本発明の焼結性無機微粒子分散液中における上記加熱消滅性樹脂微粒子の含有量としては特に限定されないが、好ましい下限は1重量%、好ましい上限は70重量%である。1重量%未満であると、充分な接着効果が得られないことがあり、70重量%を超えると、分散液の粘度が高くなり印刷に長時間を要することがある。より好ましい下限は5重量%、より好ましい上限は50重量%である。
上記加熱消滅性樹脂微粒子の製造方法としては特に限定されず、例えば、ポリオキシアルキレンマクロモノマー、又は、ポリオキシアルキレンマクロモノマーと他の重合性モノマーとの混合モノマーと、分解促進剤とを含有する溶液を用いて懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法、ソープフリー重合法、ミニエマルジョン重合法等の従来公知の重合方法を用いて重合する方法等が挙げられる。なかでも、分散重合法によるものが好ましい。
なお、本明細書において、マクロモノマーとは、分子末端にビニル基等の重合可能な官能基を有する高分子量の線状分子のことをいい、ポリオキシアルキレンマクロモノマーとは、線状部分がポリオキシアルキレンからなるマクロモノマーのことをいう。
なお、本明細書において、マクロモノマーとは、分子末端にビニル基等の重合可能な官能基を有する高分子量の線状分子のことをいい、ポリオキシアルキレンマクロモノマーとは、線状部分がポリオキシアルキレンからなるマクロモノマーのことをいう。
上記ポリオキシアルキレンマクロモノマーに含まれる官能基としては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリレート等の重合性不飽和炭化水素、イソシアネート基、エポキシ基、加水分解性シリル基、水酸基、カルボキシル基等が挙げられる。なかでも、ラジカル重合可能な重合性不飽和炭化水素を含むポリオキシアルキレンマクロモノマーは、より簡便に加熱消滅性樹脂粒子を製造できることから好ましく、重合反応性が高い(メタ)アクリロイル基を含むポリオキシアルキレンマクロモノマーがより好ましい。
また、ポリオキシアルキレンマクロモノマーに含まれる官能基の数は特に限定されないが、官能基を2個以上もつマクロモノマーを用いれば、架橋させることにより高い圧縮強度を有する加熱消滅性樹脂粒子を得ることができる。
また、ポリオキシアルキレンマクロモノマーに含まれる官能基の数は特に限定されないが、官能基を2個以上もつマクロモノマーを用いれば、架橋させることにより高い圧縮強度を有する加熱消滅性樹脂粒子を得ることができる。
上記ポリオキシアルキレンマクロモノマーに含まれるポリオキシアルキレンユニットの分子量としては特に限定されないが、数平均分子量の好ましい下限が300、好ましい上限が100万である。300未満であると、充分な加熱消滅性が得られないことがあり、100万を超えると、充分な粒子強度が得られないことがある。
上記ポリオキシアルキレンマクロモノマーとしては、具体的には例えば、ポリオキシエチレンジ(メタ)アクリレート(日本油脂社製;ブレンマーPDE−400、PDE−600、ADE−400)、ポリオキシプロピレンジ(メタ)アクリレート(日本油脂社製:ブレンマーPDP−400、PDP−700、ADP−400)、ポリオキシテトラメチレンジ(メタ)アクリレート(日本油脂社製;ブレンマーPDT−650、ADT−250)、ポリオキシエチレン−ポリオキシテトラメチレンメタクリレート(日本油脂社製;ブレンマー55PET−800)等が挙げられる。
上記ポリオキシアルキレンマクロモノマーと共重合させる場合の他の重合性モノマーとしては特に限定されないが、簡便に製造できることから、ラジカル重合性モノマーが好適である。上記ラジカル重合性モノマーとしては特に限定されず、例えば、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸、スチレン及びその誘導体、酢酸ビニル等が挙げられる。
更に、ポリオキシアルキレンマクロモノマーと共に使用される他の重合性モノマーとして、粒子強度を向上させる目的で多官能性モノマーが添加されても良い。この多官能性モノマーとしては、特に種類は限定されないが、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等のアクリル系多官能性モノマーや、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
上記加熱消滅性樹脂微粒子を製造する場合は、ポリオキシアルキレン樹脂及び分解促進剤を含有する粒子を有機樹脂等で被覆しカプセル化して用いてもよい。カプセル化の方法としては特に限定されず、例えば、コアセルベーション法、液中乾燥法、界面重合法、in−situ重合法等が挙げられる。
上記非極性有機溶剤は、本発明の焼結性無機微粒子分散液において、上記焼結性無機微粒子と加熱消滅性樹脂微粒子との分散媒の役割を果たすものである。
上記非極性有機溶剤としては静電潜像を乱さない程度の抵抗値(1011〜1016Ω・cm程度)のものであれば特に限定されず、例えば、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、ポリシロキサン等が挙げられる。
上記非極性有機溶剤としては静電潜像を乱さない程度の抵抗値(1011〜1016Ω・cm程度)のものであれば特に限定されず、例えば、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、ポリシロキサン等が挙げられる。
本発明の焼結性無機微粒子分散液を製造する方法としては特に限定されず、上記非極性有機溶剤に上記焼結性無機微粒子と加熱消滅性樹脂微粒子との所定量を添加して、よく攪拌する方法等が挙げられる。
本発明の焼結性無機微粒子分散液は、通常の湿式現像方式の電子写真装置を用いて、電気泳動型印刷法により極めて高精度に印刷を行うことができ、これを乾燥させてから焼成することにより、極めて高精度の焼結体を得ることができる。
本発明によれば、電気泳動型印刷法により極めて高精度に印刷を行うことができる焼結性無機微粒子分散液を提供することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
モノマー成分として、ポリオキシプロピレンジメタクリレート(ポリオキシプロピレンユニット数=約9;日本油脂社製、ブレンマーPDP−400)50重量部、メタクリル酸メチル50重量部、分解促進剤としてパーオキシケタール(日本油脂社製、パーヘキサV)1重量部及び重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)2重量部、分散層成分として、炭化水素混合物(エクソンモービル社製アイソパーL)870重量部、ポリジメチルシロキサンメタクリレート(チッソ社製サイラプレーンFM−0711)30重量部を加え、重合溶液を調製した。
モノマー成分として、ポリオキシプロピレンジメタクリレート(ポリオキシプロピレンユニット数=約9;日本油脂社製、ブレンマーPDP−400)50重量部、メタクリル酸メチル50重量部、分解促進剤としてパーオキシケタール(日本油脂社製、パーヘキサV)1重量部及び重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)2重量部、分散層成分として、炭化水素混合物(エクソンモービル社製アイソパーL)870重量部、ポリジメチルシロキサンメタクリレート(チッソ社製サイラプレーンFM−0711)30重量部を加え、重合溶液を調製した。
次に、攪拌機、ジャケット、還流冷却機及び温度計を備えた2リットルの重合器を用い、窒素を100ml/分流して重合器内部を窒素雰囲気とした。この重合器内に、上記重合溶液1リットル全量を一括して投入し、重合器を70℃まで昇温して重合を開始した。6時間重合した後、重合器を室温まで冷却して、加熱消滅性樹脂微粒子のスラリーを得た。得られた加熱消滅性樹脂微粒子の平均粒子径を測定したところ0.25μmであった。
上記加熱消滅性樹脂微粒子を含むスラリー50重量部、及び、焼結性無機微粒子として蛍光体であるZn2SiO4:Mn(緑色蛍光体:日亜社製)50重量部を加え、高速撹拌装置を用いて充分混練し、焼結性無機微粒子分散液を得た。
FX−5030マシン(富士ゼロックス社製)の黒現像器部分を液体現像剤用に改造して実際の画像評価を行った。焼結性無機微粒子分散液を液体現像剤として用いて得られた画像は高解像度の良好なものであった。これを200℃で5分、その後300℃で10分間焼成することにより、極めて高精度に成形された蛍光層が得られた。
(実施例2)
モノマー成分として、ポリオキシエチレンジメタクリレート(ポリオキシエチレンユニット数=約4;日本油脂社製、ブレンマーPDE−400)50重量部、メタクリル酸イソブチル25重量部、スチレン25重量部及び重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)2重量部、分散層成分として、炭化水素混合物(エクソンモービル社製アイソパーL)288重量部、ポリジメチルシロキサンメタクリレート(チッソ社製サイラプレーンFM−0711)12重量部を用いた他は実施例1と同様にして加熱消滅性樹脂微粒子のスラリーを得た。得られた加熱消滅性樹脂微粒子の平均粒子径を測定したところ0.500μmであった。
モノマー成分として、ポリオキシエチレンジメタクリレート(ポリオキシエチレンユニット数=約4;日本油脂社製、ブレンマーPDE−400)50重量部、メタクリル酸イソブチル25重量部、スチレン25重量部及び重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)2重量部、分散層成分として、炭化水素混合物(エクソンモービル社製アイソパーL)288重量部、ポリジメチルシロキサンメタクリレート(チッソ社製サイラプレーンFM−0711)12重量部を用いた他は実施例1と同様にして加熱消滅性樹脂微粒子のスラリーを得た。得られた加熱消滅性樹脂微粒子の平均粒子径を測定したところ0.500μmであった。
上記加熱消滅性樹脂微粒子を含むスラリー50重量部、及び、焼結性無機微粒子として蛍光体であるZn2SiO4:Mn(緑色蛍光体:日亜社製)50重量部を加え、高速撹拌装置を用いて充分混練し、焼結性無機微粒子分散液を得た。
FX−5030マシン(富士ゼロックス社製)の黒現像器部分を液体現像剤用に改造して実際の画像評価を行った。焼結性無機微粒子分散液を液体現像剤として用いて得られた画像は高解像度の良好なものであった。これを250℃で5分、その後330℃で10分間焼成することにより、極めて高精度に成形された蛍光層が得られた。
本発明によれば、電気泳動型印刷法により極めて高精度に印刷を行うことができる焼結性無機微粒子分散液を提供することができる。
Claims (3)
- 焼結性無機微粒子、ポリオキシアルキレン樹脂を含有する加熱消滅性樹脂微粒子、及び、非極性有機溶剤を含有することを特徴とする焼結性無機微粒子分散液。
- 焼結性無機微粒子は、金属、ガラス、蛍光体、カーボンブラック及び金属錯体からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載の焼結性無機微粒子分散液。
- 加熱消滅性樹脂微粒子は、分解促進剤を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の焼結性無機微粒子分散液。
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Cited By (1)
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