JP2007210292A - 成形方法および成形金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱エネルギーを浪費せず、多大な資源や過大な設備を必要とせずに、短時間に効率良く成形することができる成形方法を提供する。
【解決手段】成形品1の一方の面を成形するためのブロック13と、成形品1の他方の面を成形するための第2金型部14a、14b、14cにて構成され、ブロック13と第2金型部14a、14b、14cとの間に画成される成形品キャビティ25内に溶融状態の成形材料31を充填して成形品1の成形を行う成形方法において、成形品キャビティ25内に成形材料31を充填する際に、成形品キャビティ25内の成形材料31の流動層41が成形品キャビティ25内において移動可能と成るように、ブロック13の温度を第2金型部14a、14b、14cの温度以上に加熱して温度調整を行うものである。
【選択図】図2

Description

この発明は、成形品の成形方法および成形金型に関し、特に通常の成形では成形材料が充填しない、または、充填しにくい部位を有する成形品でも、熱エネルギーを浪費せず、多大な資源や過大な設備を必要とせずに、短時間に効率良く成形することができるものである。
薄肉部分を有する成形品を成形する従来の成形方法および成形金型の技術としては、例えば、熱可塑性樹脂の射出成形において、製品形状を形成する成形金型の温度を、1サイクル内で、溶融樹脂を射出する際は成形する樹脂の熱変形温度より0〜100度高くし、冷却工程では樹脂の熱変形温度より10〜100度低く制御できる成形金型温度制御システムおよび該成形金型を用いて射出成形品を得る方法が紹介されている。これに使用する成形金型温度制御システムとは、昇温時には冷水、冷却油を止めて、熱水、加熱油あるいは電熱ヒータを単独もしくは併用して使用し、降温時には熱水、加熱油、あるいは電熱ヒータの通電を止め、冷水、冷却油を同一の成形金型温調用管路あるいは別々の成形金型温調用管路に循環させるものである。従来の成形方法によれば、溶融樹脂の射出時の成形金型の全体の温度を熱変形温度よりも高くすることで、溶融樹脂は急激に冷却されること無く、十分な溶融状態のまま充填することができるので、ジェッティングやウェルドラインを解消することができ、成形金型の転写率も飛躍的に改善され、成形品の光沢が向上すると共に、無機フィラー充填材料についてはフィラーの浮きが全く無くなり、無充填材料と同等の優れた外観品質の成形品を得ることができる。また、樹脂の流動性を確保することができる(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−100216号公報
従来の射出成形品を得る方法は、溶融樹脂を射出する際は成形金型の全体を、成形する樹脂の熱変形温度よりも高い所定温度まで昇温し、冷却工程では成形金型の全体を樹脂の熱変形温度より低い所定の温度まで降温するために、成形金型の全体の昇温、降温に時間を要し、成形サイクルタイムの短縮の阻害要因になるという問題点があった。さらに、多大な熱エネルギーや資源を必要とするうえに、成形金型温度調整設備は過大なものになるという問題点があった。
また、成形金型は温度の昇温および降温に伴って、成形金型を形成している材質固有の線膨張係数に依存して、成形金型は熱膨張および熱収縮するが、1成形サイクル内で成形金型の全体の温度を昇温または降温することで、成形金型内部で温度がばらつきやすく、熱膨張および熱収縮が一様にならない結果、成形金型の開閉動作や成形品の突出し動作に不具合を引き起こし、最悪の場合、成形金型が破損する可能性があるという問題点があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、熱エネルギーを浪費せず、多大な資源の削減ができ、短時間に効率良く成形できる成形方法および成形金型を提供することを目的とする。
この発明は、成形品の一方の面を成形するための第1金型部と、成形品の他方の面を成形するための第2金型部にて構成され、第1金型部と第2金型部との間に画成される成形品キャビティ内に溶融状態の成形材料を充填して成形品の成形を行う成形方法において、成形品キャビティ内に成形材料を充填する際に、成形品キャビティ内の成形材料の流動層が成形品キャビティ内において移動可能な厚みを確保できるように、第1金型部の温度を第2金型部の温度以上となるように加熱して温度調整を行うものである。
この発明の成形方法は、成形品の一方の面を成形するための第1金型部と、成形品の他方の面を成形するための第2金型部にて構成され、第1金型部と第2金型部との間に画成される成形品キャビティ内に溶融状態の成形材料を充填して成形品の成形を行う成形方法において、成形品キャビティ内に成形材料を充填する際に、成形品キャビティ内の成形材料の流動層が成形品キャビティ内において移動可能な厚みを確保できるように、第1金型部の温度を第2金型部の温度以上となるように加熱して温度調整を行うため、短時間にて、熱エネルギーを浪費せず、多大な資源の削減を実施することができる。
実施の形態1.
以下、本願発明の実施の形態について説明する。図1はこの発明の実施の形態1における成形方法にて形成された成形品の外観の構成を示す斜視図、図2は図1に示した成形品を成形するためのこの発明の実施の形態1における成形金型の構成を示す断面図、図3は図2に示した成形金型を用いたこの発明の実施の形態1における成形方法の工程を示す断面図、図4は従来の成形品キャビティの肉厚方向に対する成形材料温度分布を説明するための図、図5はこの発明の実施の形態1における成形品キャビティの肉厚方向に対する成形材料温度分布を説明するための図である。図において、成形品1は、成形材料31としてポリスチレン樹脂(以下、PS樹脂と記す)から作製され、天面部2と側面部3とから構成される箱形のものである。そして、この成形品1には、通常の成形では充填しない、または、充填しにくい薄肉の部位である天面部2が存在する。キャビティ流入口跡4は、後述にて説明する第2成形材料流路23の固化体33との切断跡である。尚、この成形品1の形状はあくまでも一例であり、特に限定されるものではない。また、成形材料31も特にPS樹脂に限定するものではない。
成形金型10は成形金型10の動きから分けると固定側型11と可動側型12とで構成され、固定側型11に可動側型12を衝合面Aで密接させることで成形金型10を成す。この発明においては、固定側型11には成形品1の一方の面を成形する第1金型部としてのブロック13および成形品1の他方の面を成形する第2金型部14a、14b、14cの内の第2金型部14a、14bにて構成されている。そして、可動側型12は第2金型部14cにて構成されていることとなる。そして、ブロック13と第2金型部14a、14b、14cとの間に成形品キャビティ25が画成される。成形材料31は成形金型流入口21から第1成形材料流路22、および第2成形材料流路23を通り成形品キャビティ流入口24を経て成形品キャビティ25内へと充填される。そして、成形品キャビティ25は、成形品1の天面部2を成形するキャビティ天面部26と、成形品1の側面部3を成形するキャビティ側面部27とを有している。
また、ブロック13は成形品1における天面部2のうち、外側の片面(一方の面)を成形するためのものであり、第2金型部14cはそれ以外の成形品1の天面部2の内側の片面(他方の面)を成形する部分である。ブロック13は、固定側型11の第2金型部14a、14bの間に組み込まれた構造になっているが、ブロック13の側面には、第2金型部14a、14bと接触する部分に溝が加工されており、断熱層17が配設されている。この断熱層17は溝内の空気層により成る場合、熱伝導率の極めて低い綿布を含有したフェノール樹脂や、空孔を多数含有したポーラス上の鋼材を材料にて成る場合など様々な例が考えられる。ただし、断熱層17の材料は上記に限定するものではない。また、成形金型10の材料には、冷間成形金型用合金工具鋼(SKD−11)やステンレス鋼(SUS−420、SUS−440)、構造用炭素鋼(S50C、S55C)等の鋼材が用いられる。ただし、ブロック13に関しては、第2金型部14a、14b、14cの熱拡散率よりも熱拡散率の優れるアルミニウム合金(A7075)が用いられる。ただし、これらの材料は上記に限定されるものではなく、ブロック13としては、熱拡散率に優れた例えば銅合金などを適用することも考えられる。
成形金型10を構成する、固定側型11および可動側型12の各内部には、それぞれ成形金型温度調整用の媒体を流通させる媒体流路を設けている。これらの媒体流路のうち、第1金型部であるブロック13に設けた媒体流路は、ブロック13の加熱および冷却の温度調整を行うための第1温度調整部としての第1媒体流路16である。また、第2金型部14a、14b、14cに設けた媒体流路は、この第2金型部14a、14b、14cの冷却の温度調整を行うための第2温度調整部としての第2媒体流路15である。第2媒体流路15は、低温媒体供給装置(図示せず)にそれぞれ接続されている。尚、第2媒体流路15は必ずしも個別に低温媒体供給装置に接続する必要はなく、互いに直列に接続して低温媒体供給装置に接続しても良いし、並列に接続して低温媒体供給装置に接続しても良い。また、低温媒体供給装置を複数台用意して、それぞれの媒体流路を個別の低温媒体供給装置に接続しても良い。これに対して第1媒体流路16は、第2媒体流路15とは独立しており、媒体切替装置(図示せず)を介して、高温媒体供給装置(図示せず)と低温媒体供給装置(図示せず)とに接続されている。
媒体切替装置は、第1媒体流路16に対して高温媒体供給装置と低温媒体供給装置とを択一的に接続するための装置であり、制御可能な自動切替バルブを備えている。なお、使用するバルブの種類は問わないが、例えば、制御応答性の早さ等から、直動型の電磁弁が適している。媒体流路へ流通させる媒体には、熱交換効率に優れ、かつ取り扱いが容易な水を適用した。すなわち、高温媒体供給装置は、媒体である水を所定の高温状態に調整して供給し、低温媒体供給装置は、媒体である水を所定の低温状態に調整して供給する装置である。なお、媒体は必ずしも水に限定されず、エチレングリコールや各種油等の液体、あるいは飽和蒸気や過熱蒸気、空気等の気体を適用しても良い。本実施の形態1では、後述するように、高温媒体の温度は373Kとし、約0.2MPa、あるいはそれ以上の高圧水にて供給する。一方、低温媒体の温度は313Kとし、特に高圧にする必要はなく、約0.1MPaから0.8MPa程度にて供給する。
次に上記のように構成された実施の形態1の成形金型を用いた成形方法について図3を交えて説明する。一般的に、成形品の成形は、型閉め過程→充填・保圧過程→冷却過程→型開き過程→離型過程を経て再び最初の型閉め過程へと順に繰り返すことにより、連続的に成形品の成形方法が行われている。まず、第2媒体流路15には、全ての過程で成形材料31を冷却するための低温媒体を流通させている。図3(a)に示すように、固定側型11に対して、可動側型12を突き合わせることで、成形金型10を相互に閉塞する(型閉め過程)。この段階で、第1媒体流路16には高温媒体がすでに供給され、キャビティ天面部26のブロック13側の表面温度は所定の温度に加熱されている。この状態から、図3(b)に示すように、溶融状態の成形材料31を成形金型流入口21より注入する。この時の成形材料31の温度は、PS樹脂の場合は約503K程度で、注入圧は例えば150〜200Mpa程度である。そして、溶融状態の成形材料31は、第1成形材料流路22、および第2成形材料流路23を通り成形品キャビティ流入口24を経て成形品キャビティ25内へと充填される(充填過程)。
その後、充填された成形材料31は相変態を伴って体積収縮するので、その収縮分を補うために、成形材料31に所定の圧力、例えば50〜100Mpa程度を与え続け、保圧して補充する(保圧過程)。保圧過程が完了した後、第1媒体流路16に対しては、これまで供給していた高温媒体から低温媒体に切り替えて、第1金型部であるブロック13に対して冷却を開始する。そして、キャビティ天面部26のブロック13側の表面近傍の成形材料31を、成形材料31の第1金型部であるブロック13と接する成形品キャビティ25内の表面近傍が所定厚み分まで固化層となるまで冷却し、ブロック13にて成形された表面形状を維持できるようにする(第1の冷却過程)。そして、この時の成形材料31の固化層となる固化温度は、PS樹脂の場合378K程度である。またこの間は、第1成形材料流路22および第2成形材料流路23を満たす成形材料31や、成形品キャビティ25内の成形材料31は、第2媒体流路15によって常時成形材料31を冷却するための低温に温度調整されている第2金型部14a、14b、14cによっても冷却されている。
続いて、図3(c)に示すように、可動側型12を固定側型11より離隔する(型開き過程)。同時に、ブロック13の温度を再び昇温するために、第1媒体流路16に対して低温媒体から高温媒体に供給を切り替える。なお、この段階でも、成形品1は、可動側型12によって冷却されている(第2の冷却過程)。成形品1の側面部3についても同様である。次に、図3(d)に示すように、可動側型12から成形品1と第1成形材料流路22の固化体32、および第2成形材料流路23の固化体33を一体にして離型させる(離型過程)。その後、再び、図3(a)に示すように、可動側型12を、固定側型11に対して突き合わせて成形金型10を相互に閉塞する(型閉め過程)。これらの過程を順次繰り返すことで連続的に成形品1を成形することができる。上記のように、第1媒体流路16は、保圧過程完了時から型開き過程開始時に至るまでは低温媒体を流通させ、それ以外は高温媒体を流通させている。
次にこれらの媒体の具体的な温度設定について説明する。まず、第2媒体流路15の温度設定について説明する。全ての成形過程で第2媒体流路15に流通させている低温媒体の温度は、成形品キャビティ25に成形材料31を充填する際に、成形材料31の良好な流動性を確保するとともに、冷却過程で成形材料の固化をできる限り促進させ、冷却にかかる時間を抑えるように決定される。つまり、成形材料31の良好な流動性を確保するためには、充填中の成形材料31の温度低下を抑えるために、成形金型10の温度はできるだけ高い方が良いが、冷却過程に費やす時間を考慮すれば、成形材料31の固化を促進し、成形効率を上げるために、成形金型10の温度はできるだけ低い方が良い。PS樹脂にて成形品1を成形する場合、成形品1の厚さが約2mm以上の適度な厚さがあれば、成形金型10の温度は283K以上であればPS樹脂の流動性を十分に確保することができる。一方、353K以下であれば、短時間で効率良くPS樹脂を固化することができる。以上の理由から、成形材料31としてPS樹脂を適用する場合には、第2金型部14a、14b、14cは、全ての成形過程で283K〜353Kの温度範囲に冷却しておくことが好ましい。そこで、本実施の形態1では313Kとなるように、低温媒体供給装置から第2媒体流路15に供給する低温媒体の温度を313Kとした。なお、成形材料31としてPS樹脂以外のものを適用する場合には、最適な温度範囲も異なるものとなり、上述した条件に応じて適宜変更する必要がある。
次に、第1媒体流路16の温度設定について説明する。まず、型開き過程開始時から次サイクルの保圧過程完了時に至るまで、第1媒体流路16に流通させる高温媒体の温度は、成形品キャビティ25に成形材料31を充填する際、成形品キャビティ25の内の一番狭いキャビティ天面部26における成形材料31の良好な流動性を確保するように決定される。キャビティ天面部26は通常の成形では充填しない、または充填しにくい薄肉の部位であり、成形金型10の温度が低い場合、成形品キャビティ25の肉厚方向に対して成形材料31の固化が進行し、成形材料31の流動層を閉塞することになる。
これについて、図4および図5を用いて詳細に説明する。これらの図4および図5は、キャビティ天面部26において、肉厚方向に対する成形材料31の温度分布を示すものであり、縦軸は肉厚方向の位置を、横軸は成形材料の温度を示す。なお、図4は成形材料31を充填する際、本願発明とは異なり従来から用いられているような、ブロック13の温度が、可動側型12と同じ低温の場合を示している。図5は本願発明における第1金型部であるブロック13の温度が、第2金型部14a、14b、14cの温度よりも高温の場合を示す。図において、成形材料31の固化温度B、ブロック13の温度C、可動側型12の温度Dとして示す。
まず、図4はブロック13の温度Cおよび可動側型12の温度Dともに成形材料31の固化温度Bより低く冷却を目的とした温度に設定されている場合を示している。
そして図4(a)は、成形材料31がキャビティ天面部26を通過して間もない時の温度分布を示したものである。成形材料31がブロック13および可動側型12と接触すると、成形材料31の熱がブロック13および可動側型12に奪われて、成形品キャビティ25の表面近傍の温度は低下する。成形材料31の固化温度Bを下回ると、流動性を呈しなくなり、固化層42、43が形成される。その後、成形材料31がキャビティ天面部26を通過し成形品キャビティ25を完全に充填する以前には、図4(b)に示すように、成形品キャビティ25の表面の極近傍の温度は、ブロック13の温度Cおよび可動側型12の温度Dと同等、またはやや高い温度程度までに低下してしまい、また固化層42、43の厚さは次第に成長する。一方、固化層42、43以外の部分は、成形材料31がまだ流動可能な領域であり、流動層41と呼ぶ。そして、この流動層41の厚さが0.1mmを下回った場合、成形材料31の流動抵抗が増大し、一般的な成形材料31の充填装置ではそれ以上充填することができなくなる。従って、流動層41の厚さが0.1mm以下になった時点で、成形材料31の流動は停止し、充填不可能となる。特に薄肉の部位が、通常の成形では充填しない、または充填しにくいのは、上記の理由からである。
しかし、成形材料31が充填する際、本願発明のように成形品キャビティ25内の成形材料31の流動層41が成形品キャビティ25内において移動可能と成るように、ブロック13の温度を第2金型部14a、14b、14cの温度より高温にしておくことで、成形材料31がキャビティ天面部26を通過した直後(図5(a))や、その後キャビティ25に対して完全に充填するまで(図5(b))は、各図5(a)、(b)に示すように、ブロック13側の成形材料31の温度低下が抑制され、固化層42の成長が抑えられ、流動層41の厚さが0.1mmを下回ることがないため、隅々まで成形材料31が行き渡り良品の成形品1を得ることができる。なお、上記の固化温度Bは、PS樹脂の場合378K程度であるが、ブロック13の温度は、成形材料31が成形品キャビティ25を完全に充填するまでの間、キャビティ天面部26の流動層厚さが0.1mm以上確保できるだけの温度以上になっていれば良く、必ずしも成形材料31の固化温度B程度に設定しておく必要はない。
そこで、本実施の形態において、成形材料としてPS樹脂を適用する場合には、ブロック13の温度が373Kとなるように、高温媒体供給装置から第1媒体流路16に供給する高温媒体の温度を373Kとした。なお、成形材料31としてPS樹脂以外のものを適用する場合には、最適な温度範囲も異なるものとなり、上述した条件に応じて適宜変更する必要がある。続いて、保圧過程完了時から型開き過程開始時に至るまで、第1媒体流路16に流通させる低温媒体の温度は、可動側型12を固定側型11より離隔する際、成形品1の天面部2がブロック13より良好に離隔できるように設定される。例えば、第1媒体流路16に上記高温媒体を流通し続け、ブロック13の温度を高温に保持した場合、固化層42は生成されないか、または固化がほとんど進行せず、型開き過程の際、成形品1の天面部2が、その形状を崩したり、ブロック13に捕られたりするなどの問題が生じる。従って、ブロック13と接する成形品キャビティ25内の成形材料31の表面近傍が所定厚み分まで固化層となるまでブロック13を冷却する(図5(c))ことで、固化層42の固化を進展させ、固化層42がある程度厚くなり、型開き過程の際、天面部2が変形するという不具合なく、型開き過程を開始することができる。
よって、ブロック13の温度は、成形材料31の固化温度以下に設定する必要があるが、低い温度ほど固化層42の進展は早く、型開き過程の開始を早められ、成形サイクルタイムを短縮することができる。本実施の形態1において、成形材料31としてPS樹脂を適用する場合には、ブロック13の温度が短時間でできる限り低い温度になるように、低温媒体供給装置から第1媒体流路16に供給する低温媒体の温度を313Kとした。なお、第1媒体流路16に供給する低温媒体の温度を、第2媒体流路15に流通させる低温媒体の温度と同一温度に設定することで、低温媒体供給装置を共用することができる利点がある。ただし、成形材料31としてPS樹脂以外のものを適用する場合には、最適な温度範囲も異なるものとなり、上述した条件に応じて適宜変更する必要がある。また、低温媒体を流通させる時間については、成形品1の形状や材料によって異なるので、上述した条件に応じて適宜決定される。なお、本実施の形態1では、第1金型部としてのブロック13に対して低温媒体を流通させるのは、保圧過程完了直後から開始するものとした。しかし、ブロック13の形状、大きさ、材料等によって、媒体温度がブロック13を通じ成形品1へ伝導されるまでの時間が異なる。また、成形品1の材料、大きさ等によって固化層42の成長進度が異なる。そこで、低温媒体を流通し始めるタイミングは、充填過程完了直後からとしても良い。または、充填過程完了直後から所定時間経過後としても良い。
上記のように行われた実施の形態1の成形方法によれば、成形品キャビティに成形材料を充填する際、第1金型部の温度を第2金型部の温度以上に加熱して温度調整することで、成形品キャビティの肉厚方向に対する成形材料の流動を確保できるように(流動層の厚さが0.1mm以上確保できるように)、通常の成形方法では成形材料が充填しない、または充填しにくい部位を有する成形品でも、熱エネルギーを浪費せず、多大な資源や過大な設備を必要とせずに成形することができる。また、第2金型部は常に成形材料を冷却するための温度調整が行われているため、1成形サイクル内で成形金型の全体の温度を昇温または降温すること無く、成形金型内部での温度のばらつきが最小限に抑えられ、熱膨張および熱収縮による、成形金型の開閉動作や成形品の突出し動作に不具合が減少し、成形金型が破損する可能性が極めて小さくなる。さらに、成形品キャビティに成形材料を充填した後、第1金型部を冷却し、第1金型部と接する側のキャビティ表面近傍の成形材料が、成形材料の固化温度を下回るまで冷却した後、第1金型部と第2金型部を離隔し、離隔後は第2金型部のみによって成形品を冷却することで、通常の成形では成形材料が充填しない、または充填しにくい部位を有する成形品でも、短時間で効率良く成形することができる。さらに、成形品を連続して形成する場合、第1金型部と第2金型部との離隔を行った後に、第1金型部の加熱を行うため、効率よく成形品を形成することができる。
また、上記のように構成された実施の形態1の成形金型によれば、第1金型部に温度調整用の第1媒体流路を設け、第2金型部に温度調整用の第2媒体流路を設け、第1媒体流路には、成形品キャビティに成形材料を充填する際は高温媒体を流通し、成形品キャビティに成形材料を充填した後は低温媒体を流通できるようにし、第2媒体流路には、常時低温媒体を流通させることで、通常の成形では成形材料が充填しない、または充填しにくい部位を有する成形品を成形する場合、必要な金型部分だけを、必要な時間だけ加熱および冷却することができるので、熱エネルギーを浪費せず、多大な資源や過大な設備を必要とせずに成形することができる。また、第1金型部は熱拡散率の優れた材料によって構成することで、第1金型部を短時間で加熱および冷却することができ、成形サイクルタイムを短縮することができる。
実施の形態2.
図6はこの発明の実施の形態2における成形方法にて形成された成形品の外観の構成を示す斜視図、図7は図6に示した成形品を成形するためのこの発明の実施の形態2における成形金型の構成を示す断面図である。上記実施の形態1とは、成形品の形状と成形金型の構造が異なるが、それ以外の成形金型の基本的な構造および成形方法は上記実施の形態1とほぼ同様であるため上記実施の形態1と同様の部分はその説明を適宜省略する。図において、成形品5は、成形材料としてPS樹脂から作製され、中底部6と、中底部6より上側の上方側面部7と、中底部6より下側の下方側面部8から構成される箱形の成形品5である。そして、中底部6は、通常の成形では充填しない、または充填しにくい薄肉の部位である。なお、キャビティ流入口跡9は、上記実施の形態1にて説明した場合と同様に第2成形材料流路23の固化体との切断跡である。ただし、この成形品5の形状は一例であり、特に限定されるものではない。また、成形材料も特にPS樹脂に限定されない。成形金型100は成形金型の動きから分けると固定側型11と可動側型12とで構成され、固定側型11には第1金型部のブロック130が組み込まれている。
成形品キャビティ250は、成形品5の中底部6を成形するキャビティ中底部28と、成形品5の上方側面部7を成形するキャビティ上方側面部29、および成形品5の下方側面部8を成形するキャビティ下方側面部30から構成されている。この成形金型100を本実施の形態2の発明の特徴から分けると、通常の成形では充填しない、または充填しにくい薄肉の部位の片面を成形する第1金型部としてのブロック130と、それ以外の成形品5の面全てを成形する第2金型部14d、14eとから成る。ブロック130は、図6で説明した成形品5における中底部6の上側面と、上方側面部7の内側面を成形するためのものである。また、第2金型部14d、14eはそれ以外の成形品5の面全てを成形する部分である。そして、固定側型11および可動側型12、すなわちブロック130および第2金型部14d、14eの間隙に画成される空間が成形品キャビティ250となる。
成形金型100の材料には、冷間成形金型用合金工具鋼(SKD−11)やステンレス鋼(SUS−420、SUS−440)、構造用炭素鋼(S50C、S55C)等の鋼材が用いられるが、これに限定されるものではない。ただし、成形品5における中底部6の上側面と、上方側面部7の内側面を成形する第1金型部のブロック130については、線膨張係数の低い材料が適用される。これは、後述にて説明する方法でブロック130を加熱した場合、ブロック130が温度上昇に伴って熱膨張することで、キャビティ中底部28とキャビティ上方側面部29のキャビティ肉厚が減少するため、この減少量を最小限に抑えるためである。また、あらかじめ熱膨張する量を見込んで、ブロック130自体の大きさを熱膨張分小さく作製し、熱膨張した際に所望のキャビティ肉厚となるようにしても良い。このように、線膨張係数の低い材料を適用することで、その所望のキャビティ肉厚の精度は向上する。また、ブロック130を固定側型11に固定し、ブロック130の熱膨張量が大きい場合、固定部に過大な熱応力が発生し、最悪成形金型が破損する恐れがある。よってこのように、線膨張係数の低い材料を適用することで、その発生を防止することができる。また、本実施の形態2ではFe−Ni合金を適用したが、特にこれに限定されるものではない。また、上記実施の形態1で示したように、優れた熱拡散率特性を併せ持つ材料であれば、より一層良いことは言うまでもない。さらに、ブロック130は加熱および冷却に伴う熱膨張量を成形品キャビティ250内の厚さ方向にて吸収する箇所、すなわちブロック130の底面および側面において、成形品キャビティ250を形成する面を形成している。このように、ブロック130の底面および側面が成形品キャビティ250という空間と接していることにより、ブロック130の熱膨張による熱応力が、成形品キャビティ250の厚さ方向にて吸収されることとなる。
第1金型部のブロック130は、第2金型部14dの固定側型11に組み込まれた構造になっているが、ブロック130の背面には、第2金型部14dと接触する部分に断熱板18を介在させている。この断熱板18は、熱伝導率の極めて低い綿布を含有したフェノール樹脂で作製されているが、空孔を多数含有したポーラス上の鋼材やセラミックス等を材料として用いても良く、材料は上記に限定するものではない。またこのような断熱板18を設けるのではなく、例えばブロック130の背面に溝を多数成形し、溝内の空気による断熱層を形成しても良い。ブロック130の内部にはブロック130の加熱および冷却の温度調整を行う第1温度調整部の加熱用の発熱源としての電熱ヒータ19が埋設されており、これによりブロック130を加熱することができる。電熱ヒータ19の形状や種類は問わないが、できる限り高いヒータ出力を得られるように、棒状の電熱ヒータ19を複数回湾曲させながら配設することにより、ブロック130上に電熱ヒータ19の配置が高密度となるように埋設しても良い。
また、ブロック130の内部には温度センサ(図示せず)を組み込み、その温度センサでブロック130の温度を逐次測定しながら、電熱ヒータ19の出力を制御し、ブロック130の温度を調整できるようしている。また、上記成形金型100を構成する、ブロック130および第2金型部14d、14eの各内部には、それぞれ成形金型温度調整用の媒体を流通させる媒体流路を設けている。これらの媒体流路のうち、第1金型部であるブロック130に設けた媒体流路はブロック130の加熱および冷却の温度調整を行う第1温度調整部の冷却用の第1媒体流路160と称する。第1媒体流路160は、媒体切替装置(図示せず)を介して、低温媒体供給装置(図示せず)に接続している。媒体切替装置は、第1媒体流路160に対して低温媒体の流通の開閉を制御するための装置であり、制御可能な自動切替バルブを備えている。なお、使用するバルブの種類は問わないが、例えば、制御応答性の早さ等から、直動型の電磁弁が適している。
ただし、第1媒体流路160に低温媒体を流通させない時は、所定の時間空気を流通させ、第1媒体流路160内に残留する低温媒体を排出するようになっている。ただし、本実施の形態2では、第1媒体流路160と第2媒体流路15(第2金型部14d、14eの第2温度調整部であって冷却用である)には同じ種類、温度、圧力の低温媒体を流通させるので、第1媒体流路160と第2媒体流路15にそれぞれ供給する低温媒体供給装置は、共用できる利点がある。媒体流路へ流通させる低温媒体には、熱交換効率に優れ、かつ取り扱いが容易な水を適用した。すなわち、低温媒体供給装置は、媒体である水を所定の低温状態に調整して供給する装置である。本実施の形態2では、低温媒体の温度を313Kとし、圧力は約0.1MPaから0.8MPa程度で供給している。なお、媒体は必ずしも水に限定されず、エチレングリコールや各種油等の液体、あるいは飽和蒸気や過熱蒸気、空気等の気体を適用しても良い。
次に上記のように構成された実施の形態2における成形金型を用いた成形方法について説明する。成形方法は、上記実施の形態1と同様であり、型締め過程→充填過程→保圧過程→第1の冷却過程→型開き過程→第2の冷却過程→離型過程→型閉め過程の順に繰り返すことで連続的に行われる。この一連の成形過程中において、第2媒体流路15に対しては、低温媒体供給装置から313Kの低温媒体を常に供給し続ける。また、電熱ヒータ19に対しては、型開き過程開始時から次サイクルの保圧過程完了時に至るまでブロック13の温度が373Kになるよう制御されている。一方、第1媒体流路160に対しては、保圧過程完了時から型開き過程開始時に至るまで、上記低温媒体供給装置から313Kの低温媒体を供給し、ブロック130を冷却する。また、型開き過程開始直後に、第1媒体流路160への低温媒体供給を停止し、代わりに空気を供給し、第1媒体流路160内に残留する低温媒体を排出する。
残留する低温媒体をほぼ排出し終わったら、空気の供給を停止する。本実施の形態2で適用した成形材料はPS樹脂であり、上記実施の形態1で説明した同様な理由により、第1金型部を構成するブロック130の温度、および第2金型部14d、14eの温度をそれぞれ調整している。なお、成形材料としてPS樹脂以外のものを適用する場合には、最適な温度条件も異なるものとなり、適宜変更する必要がある。以上の説明では、保圧過程完了時からブロック130を冷却するものとしたが、冷却の開始タイミングは、上記実施の形態1と同様に、充填過程完了時から、または充填過程完了後所定の時間経過後としても良い。
上記のように構成された実施の形態2によれば、上記実施の形態1と同様の効果を奏するのはもちろんのこと、第1金型部に第1温度調整部の第1媒体流路と電熱ヒータに代表される発熱源を備え、第2金型部には第2温度調整部の第2媒体流路を備え、第1金型部は発熱源で加熱し、第1媒体流路に低温媒体を流通して冷却できるようにしたので、通常の成形では成形材料が充填しない、または充填しにくい部位を有する成形品を成形する場合、必要な金型部分だけを、必要な時間だけ加熱および冷却することができ、また、第1金型部の第1媒体流路と第2金型部の第2媒体流路に流通する媒体を同じものを使用する場合、同一の低温媒体供給装置を共用することができるので、熱エネルギーを浪費せず、多大な資源や過大な設備を必要とせずに成形することができる。
また、第1金型部の加熱および冷却に伴う熱膨張は、成形品キャビティの肉厚方向で吸収する構造としたので、熱膨張による他の金型部分との干渉やかじり付きを回避することができる。また、自由に膨張できる空間を設けることで、熱応力の発生が抑えられ、成形金型の破損等を防止することができる。さらに、第1金型部に線膨張係数の低い材料を適用することで、上記の効果をより大きく得られる。また、第1金型部が熱膨張した分、成形品キャビティの肉厚が減少するが、第1金型部に線膨張係数の低い材料を適用することで、肉厚の精度を向上させることができる。
尚、上記各実施の形態においては、成形品のキャビティの個数については言及しなかったが、ひとつの成形金型に、ひとつの成形品キャビティを設けても良いし、2個以上の成形品キャビティを設けても良い。複数個を設ければ、さらに生産効率を高めることができることは言うまでもない。また、成形金型は、第1金型部としてのブロックを固定側型に組み込む例を示したが、これに限られることはなく、可動側型に組み込むように構成しても良い。
また、上記各実施の形態において、成形材料はPS樹脂の場合について説明したが、その他の成形材料を用いても同様の作用効果を期待できる。例えば、以下の成形材料が適用できる。(1)ポリオレフィン系樹脂、(2)脂肪族ポリアミド系樹脂、(3)芳香族ポリアミド系樹脂、(4)ポリエステル系樹脂、(5)その他の結晶性樹脂、(6)その他の非晶性樹脂、(7)液晶ポリマー、等である。また、これらのアロイや、ガラス繊維などのフィラーを配合した樹脂であっても良い。また、樹脂以外でも、例えば、アルミニウム合金やマグネシウム合金等に代表される、金属材料のダイカスト成形にも適用することができる。また、無機材料を用いた粉末成形にも適用することが可能である。この種の粉末成形としては、セラミック射出成形、金属粉末射出成形、超硬合金射出成形などがある。尚、これらの粉末成形では、成形材料に可塑性を付与するためにバインダが混入される。
この発明の実施の形態1による成形品の構成を示す図である。 この発明の実施の形態1による成形金型の構成を示す断面図である。 この発明の実施の形態1による成形過程を示す図である。 成形過程において成形品キャビティ内の厚み方向の温度分布を示した図である。 この発明の実施の形態1による成形過程において成形品キャビティ内の厚み方向の温度分布を示した図である。 この発明の実施の形態2による成形品の構成を示す図である。 この発明の実施の形態2による成形金型の構成を示す断面図である。
符号の説明
1,5 成形品、13,130 ブロック、15 第2媒体流路、
16,160 第1媒体流路、19 電熱ヒータ、25,250 成形品キャビティ、
31 成形材料、41 流動層、42,43 固化層、A 衝合面、
B 成形材料の固化温度、C ブロックの温度、D 第2金型部の温度。

Claims (9)

  1. 成形品の一方の面を成形するための第1金型部と、上記成形品の他方の面を成形するための第2金型部にて構成され、上記第1金型部と上記第2金型部との間に画成される成形品キャビティ内に溶融状態の成形材料を充填して上記成形品の成形を行う成形方法において、上記成形品キャビティ内に成形材料を充填する際に、上記成形品キャビティ内の成形材料の流動層が上記成形品キャビティ内において移動可能と成るように、上記第1金型部の温度を上記第2金型部の温度以上となるように加熱して温度調整を行うことを特徴とする成形方法。
  2. 上記第2金型部は常に上記成形材料を冷却するための温度調整が行われていることを特徴とする請求項1に記載の成型方法。
  3. 上記成形品キャビティ内に所定量の成形材料を充填した後において、上記第1金型部を冷却して上記第1金型部と接する上記成形品キャビティ内の上記成形材料の表面近傍が所定厚み分まで固化層となるまで冷却を行い、その後に、上記成形品キャビティ内に充填された成形材料を上記第2金型部分上に残存するように上記第1金型部と第2金型部との離隔を行い、その後に、上記第2金型部上に残存する上記成形品キャビティ内に充填された成形材料を離型可能となるまで上記第2金型部にて冷却を行うことを特徴とする請求項2に記載の成形方法。
  4. 上記成形品を連続して形成する場合、上記記第1金型部と第2金型部との離隔を行った後に、上記第1金型部の加熱を行うことを特徴とする請求項3に記載の成形方法。
  5. 成形品の一方の面を成形するための第1金型部と、上記成形品の他方の面を成形するための第2金型部とを備え、上記第1金型部と上記第2金型部との間に画成される成形品キャビティ内に成形材料を充填して上記成形品の成形を行う成形金型において、上記第1金型部には上記第1金型部の加熱および冷却の温度調整を行う第1温度調整部を、上記第2金型部には上記第2金型部の冷却の温度調整を行う第2温度調整部を備えたことを特徴とする成形金型。
  6. 上記第1温度調整部は冷却用の第1媒体流路および加熱用の発熱源にて構成され、上記第2温度調整部は冷却用の第2媒体流路にて構成されていることを特徴とする請求項5に記載の成形金型。
  7. 上記第1金型部は、上記第1金型部の加熱および冷却に伴う熱膨張量を上記成形品キャビティの内の厚さ方向にて吸収する箇所に配設されたことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の成形金型。
  8. 上記第1金型部は、上記第2金型部の熱拡散率より優れた熱拡散率を有する材質にて構成されたことを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれかに記載の成形金型。
  9. 上記第1金型部は、上記第2金型部の線膨張係数より低い線膨張係数を有する材質にて構成されたことを特徴とする請求項5ないし請求項8のいずれかに記載の成形金型。
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