JP2007207079A - 制御装置および制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】可能な限り少ないアクチュエータ数で状態量制御を実現する。
【解決手段】制御演算分岐部5は、第1のアクチュエータが稼働し、第2のアクチュエータが停止している際に、操作量MVaが上限値に到達している状態が特定時間Tahを経過して継続した場合は、第2のPID演算部3aに第2のアクチュエータを制御させ、第1のアクチュエータが最大出力を維持するよう第1のPID演算部3bに指示し、第2のアクチュエータが稼働し、第1のアクチュエータが最大出力を維持している際に、操作量MVbが下限値に到達している状態が特定時間Tblを経過して継続した場合は、第2のアクチュエータを停止するよう第2のPID演算部3bに指示し、第1のPID演算部3aに第1のアクチュエータを制御させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数のアクチュエータを用いる状態量制御技術に関するものである。
例えば住宅などにおいて暖房する際には、通常は1台の暖房機をPID制御などにより適宜調整して所望の温度を得ようとする。しかしながら、真冬などは1台の暖房機では能力が不足する場合もあり、補助用の暖房機を追加して稼動するなどの処置が取られる。図3は暖房機を2台用いた空調制御系を示している。10は温度センサ、11は制御装置、12a,12bは暖房機、13a,13bは暖房機12a,12bのファン、14a,14bは暖房機12a,12bのヒータである。図3の構成では、真冬などの予め指定された特定の期間においては、暖房機12と補助用の暖房機13の2台をPID制御により同じ出力で動作させる。つまり、制御装置11のPID制御演算により算出された出力指示値(操作量MV)が例えばMV=40%であれば、暖房機12a,12bを2台とも出力40%で動作させることになる。この場合、2台の暖房機12a,12bの運転比率は同率ということになる。
一方、図3と類似の構成として、2個の蓄熱システムを用いる蓄熱式空調機が提案されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1の構成では、建築物の躯体を冷却または加熱して躯体に蓄熱する躯体蓄熱運転と、蓄熱槽の蓄熱媒体を冷却または加熱して蓄熱媒体に蓄熱する蓄熱槽蓄熱運転とを適切な比率で運転できるように運転比率を自動的に決定する手段を備えている。いずれにせよ、2個の蓄熱システムを同時に稼動させるための方法および構成である。
特開2003−336886号公報
図3に示した従来の空調制御系では、補助用の暖房機と合わせて2台あるいはそれ以上の台数の暖房機を稼動させる場合については、空気循環用のファンなどの付帯設備を常時2台以上稼動させなければならなくなるので、その分の電力(エネルギー)が必要以上に利用される可能性があった。すなわち、仮に1台の暖房機で済む状況でありながらも2台の暖房機が稼動している場合は、付帯設備の電力が余計に使われていることになる。同様の問題は特許文献1の蓄熱式空調機でも発生し、仮に一方の蓄熱システムで済む状況でありながらも2個の蓄熱システムが稼動している場合は、蓄積運転に要する付帯設備の電力が余計に使われていることになる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、複数のアクチュエータを用いる例えば空調温度制御系等の状態量制御系において、可能な限り少ないアクチュエータ数で状態量制御を実現することができる制御装置および制御方法を提供することを目的とする。
本発明の制御装置は、第1の制御演算により第1の操作量を算出して第1のアクチュエータに出力する第1の演算部と、第2の制御演算により第2の操作量を算出して第2のアクチュエータに出力する第2の演算部と、前記第1のアクチュエータを起動してその出力を前記第1の制御演算により制御し、かつ前記第2のアクチュエータを停止させている際に、前記第1のアクチュエータの最大出力に相当する前記第1の操作量が算出されている状態が、予め指定された第1の特定時間Tahを経過して継続した場合は、前記第2のアクチュエータを起動してその出力を前記第2の制御演算により制御するよう前記第2の演算部に指示を出すと共に、前記第1のアクチュエータが前記最大出力を維持するよう前記第1の演算部に指示を出す第1の制御演算切換部と、前記第2のアクチュエータを起動してその出力を前記第2の制御演算により制御し、かつ前記第1のアクチュエータを前記最大出力に維持している際に、前記第2のアクチュエータの最小出力に相当する前記第2の操作量が算出されている状態が、予め指定された第2の特定時間Tblを経過して継続した場合は、前記第2のアクチュエータを停止するよう前記第2の演算部に指示を出すと共に、前記第1のアクチュエータの出力を前記第1の制御演算により制御するよう前記第1の演算部に指示を出す第2の制御演算切換部とを備えるものである。
また、本発明の制御装置は、設定値と制御量を入力として第1のPID制御演算により第1の操作量を算出し、第1の操作量の上下限処理を実行して上下限処理後の第1の操作量を第1のアクチュエータに出力する第1のPID演算部と、前記設定値と前記制御量を入力として第2のPID制御演算により第2の操作量を算出し、第2の操作量の上下限処理を実行して上下限処理後の第2の操作量を第2のアクチュエータに出力する第2のPID演算部と、前記第1のPID制御演算から前記第2のPID制御演算に切り換えるよう指示を受けた場合は、前記第2のPID演算部に前記第2のPID制御演算を実行するよう指示を出すと共に、前記第1のPID演算部に前記第1のPID制御演算を停止して前記第1の操作量を前記上限値に維持するよう指示を出し、前記第2のPID制御演算から前記第1のPID制御演算に切り換えるよう指示を受けた場合は、前記第1のPID演算部に前記第1のPID制御演算を実行するよう指示を出すと共に、前記第2のPID演算部に前記第2のPID制御演算を停止するよう指示を出す制御演算分岐部と、前記第1のPID制御演算の実行中に前記第1の操作量が所定の上限値に到達しているときに、この上限値に到達している継続時間を計測する上限値到達継続時間計測部と、前記第1の操作量の上限値到達継続時間が予め指定された第1の特定時間Tahを経過した場合は、前記制御演算分岐部に対して前記第1のPID制御演算から前記第2のPID制御演算に切り換えるよう指示を出す第1の切換部と、前記第2のPID制御演算の実行中に前記第2の操作量が所定の下限値に到達しているときに、この下限値に到達している継続時間を計測する下限値到達継続時間計測部と、前記第2の操作量の下限値到達継続時間が予め指定された第2の特定時間Tblを経過した場合は、前記制御演算分岐部に対して前記第2のPID制御演算から前記第1のPID制御演算に切り換えるよう指示を出す第2の切換部とを備えるものである。
また、本発明の制御装置の1構成例において、前記第2の特定時間Tblは、前記第1の特定時間Tahよりも短い時間である。
また、本発明は、第1の演算部において第1の操作量を算出する第1の制御演算と、第2の演算部において第2の操作量を算出する第2の制御演算のうち一方を実行する制御方法であって、第1のアクチュエータを起動してその出力を前記第1の制御演算により制御し、かつ第2のアクチュエータを停止させている際に、前記第1のアクチュエータの最大出力に相当する前記第1の操作量が算出されている状態が、予め指定された第1の特定時間Tahを経過して継続した場合は、前記第2のアクチュエータを起動してその出力を前記第2の制御演算により制御するよう前記第2の演算部に指示を出すと共に、前記第1のアクチュエータが前記最大出力を維持するよう前記第1の演算部に指示を出す第1の制御演算切換手順と、前記第2のアクチュエータを起動してその出力を前記第2の制御演算により制御し、かつ前記第1のアクチュエータを前記最大出力に維持している際に、前記第2のアクチュエータの最小出力に相当する前記第2の操作量が算出されている状態が、予め指定された第2の特定時間Tblを経過して継続した場合は、前記第2のアクチュエータを停止するよう前記第2の演算部に指示を出すと共に、前記第1のアクチュエータの出力を前記第1の制御演算により制御するよう前記第1の演算部に指示を出す第2の制御演算切換手順とを、繰り返し実行するようにしたものである。
本発明によれば、第1のアクチュエータを起動してその出力を第1の制御演算により制御し、かつ第2のアクチュエータを停止させている際に、第1のアクチュエータの最大出力に相当する第1の操作量が算出されている状態が、予め指定された第1の特定時間Tahを経過して継続した場合は、第2のアクチュエータを起動してその出力を第2の制御演算により制御するよう第2の演算部に指示を出すと共に、第1のアクチュエータが最大出力を維持するよう第1の演算部に指示を出し、第2のアクチュエータを起動してその出力を第2の制御演算により制御し、かつ第1のアクチュエータを最大出力に維持している際に、第2のアクチュエータの最小出力に相当する第2の操作量が算出されている状態が、予め指定された第2の特定時間Tblを経過して継続した場合は、第2のアクチュエータを停止するよう第2の演算部に指示を出すと共に、第1のアクチュエータの出力を第1の制御演算により制御するよう第1の演算部に指示を出すことにより、可能な限り少ないアクチュエータ数で状態量制御を実現することができる。その結果、本発明によれば、従来に比べて状態量制御に要する電力(エネルギー)を減らすことができる。
また、本発明では、第2の特定時間Tblを第1の特定時間Tahよりも短い時間とすることにより、状態量制御に要するエネルギーをより効果的に削減することができる。
[発明の原理]
本発明では、アクチュエータの稼動を最小の台数から開始し(このときのアクチュエータをAとする)、例えばPID等の制御演算によりアクチュエータAの最大出力に相当する操作量MVaが計算されている状態が、予め指定された特定時間Tahを経過して継続している場合は、別のアクチュエータBを起動し、このアクチュエータBの出力を制御演算により制御するように構成する。アクチュエータBを起動した際は、アクチュエータAは最大出力を維持するようにする。
逆にアクチュエータBを起動している際に、制御演算によりアクチュエータBの最小出力に相当する操作量MVbが計算されている状態が、予め指定された特定時間Tblを経過して継続している場合は、アクチュエータBを実質的に停止し、アクチュエータAの出力を制御演算により制御するように戻す。
このようなアクチュエータの切り換えにより、制御演算によって出力が調整されるアクチュエータは基本的にA又はBの1台になり、アクチュエータBが稼働している場合は、このアクチュエータBが状態量(例えば温度)を所望の値に維持するのに必要なバックグラウンド的な状態を維持するために、別のアクチュエータAが最大出力で稼動している状態が実現される。結果として、可能な限り少ないアクチュエータ数で状態量制御が実施できる。アクチュエータBが稼動している状態では、アクチュエータBの出力調整のみにより状態量制御が行われる。アクチュエータBにより状態量制御が可能な理由は、アクチュエータAが最大出力を維持しているからである。すなわち、アクチュエータAは、アクチュエータBにより状態量制御を行なうためのバックグラウンド的な状態を維持するために利用されていると言える。
なお、温度制御系のアクチュエータ(例えば暖房機)を対象とする場合は、前記特定時間Tahを可能な限り長くとり、前記特定時間Tblを可能な限り短くとることがより好適である。特にアクチュエータAとアクチュエータBがほぼ同一の特性のものであるならば、Tah>Tblとすることが省エネルギーに繋がる。すなわち、Tah>Tblとすることにより、稼動するアクチュエータ数を増やす方向の判断は慎重になり、稼動するアクチュエータ数を減らす方向の判断は迅速になる。
[実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。図1の制御装置は、設定値SP入力部1と、制御量PV入力部2と、設定値SPと制御量PVを入力として第1のPID制御演算により操作量MVaを算出し、さらに操作量MVaの上下限処理を実行する第1のPID演算部3aと、操作量MVa出力部4aと、設定値SPと制御量PVを入力として第2のPID制御演算により操作量MVbを算出し、さらに操作量MVbの上下限処理を実行する第2のPID演算部3bと、操作量MVb出力部4bと、第1のPID制御演算により操作量MVaを算出するか、第2のPID制御演算により操作量MVbを算出するかを分岐する制御演算分岐部5と、第1のPID制御演算の実行中に操作量MVaが所定の上限値に到達しているときに、この上限値に到達している継続時間を計測する上限値到達継続時間計測部6aと、操作量MVaの上限値到達継続時間が予め指定された第1の特定時間Tahを経過した場合は、制御演算分岐部5に対して第1のPID制御演算から第2のPID制御演算に切り換えるよう指示を出す第1の切換部7aと、第2のPID制御演算の実行中に操作量MVbが所定の下限値に到達しているときに、この下限値に到達している継続時間を計測する下限値到達継続時間計測部6bと、操作量MVbの下限値到達継続時間が予め指定された第2の特定時間Tblを経過した場合は、制御演算分岐部5に対して第2のPID制御演算から第1のPID制御演算に切り換えるよう指示を出す第2の切換部7bとを備える。制御演算分岐部5と上限値到達継続時間計測部6aと第1の切換部7aとは、第1の制御演算切換部を構成し、制御演算分岐部5と下限値到達継続時間計測部6bと第2の切換部7bとは、第2の制御演算切換部を構成している。
本実施の形態は、アクチュエータ数が2台の場合の構成であり、例えば図3の暖房機を利用した空調制御系を適用対象としており、空調制御系全体の構成は図3と同じである。すなわち、図3の制御装置11として、図1の構成を用いたものとなる。そこで、第1のPID演算部3aが制御する第1のアクチュエータを暖房機12aとし、第2のPID演算部3bが制御する第2のアクチュエータを暖房機12bとする。本実施の形態の制御量PVは温度であり、操作量MVaはメインの暖房機12aへの出力指示値であり、操作量MVbは補助用の暖房機12bへの出力指示値である。
次に、本実施の形態の制御装置の動作を図2を用いて説明する。まず、設定値SPは、制御装置のオペレータによって設定され、設定値SP入力部1を介して第1のPID演算部3aと第2のPID演算部3bとに入力される(図2ステップS101)。
制御量PVは、図示しない検出手段(図3の温度センサ10)によって検出され、制御量PV入力部2を介して第1のPID演算部3aと第2のPID演算部3bとに入力される(ステップS102)。
制御演算分岐部5は、後述する第1の切換部7a又は第2の切換部7bからの指示に応じて第1のPID制御演算を実行すべきか第2のPID制御演算を実行すべきかを判断する制御演算分岐処理を行い(ステップS103)、第1のPID制御演算を実行すべきと判断したときは第1のPID演算部3aに制御演算の実行を指示し、第2のPID制御演算を実行すべきと判断したときは第2のPID演算部3bに制御演算の実行を指示する。
ここでは、制御演算分岐部5が第1のPID制御演算を実行すべきと判断したものとする。制御演算分岐部5から制御演算実行の指示を受けた第1のPID演算部3aは、設定値SPと制御量PVを入力として次式の伝達関数式のような第1のPID制御演算を行って操作量MVaを算出し、操作量MVaを操作量MVa出力部4aと上限値到達継続時間計測部6aとに出力する(ステップS104)。
MVa=(100/Pba){1+(1/Tias)+Tdas}(SP−PV)
・・・(1)
Pbaは比例帯、Tiaは積分時間、Tdaは微分時間、sはラプラス演算子である。
なお、第1のPID演算部3aは、算出した操作量MVaの出力に際して、以下の式のような操作量MVaの上下限処理を行う(ステップS104)。
IF MVa>OHa THEN MVa=OHa ・・・(2)
IF MVa<OLa THEN MVa=OLa ・・・(3)
すなわち、第1のPID演算部3aは、算出した操作量MVaが予め設定された上限値OHaより大きい場合、操作量MVa=OHaとして出力し、算出した操作量MVaが予め設定された下限値OLaより小さい場合、操作量MVa=OLaとして出力する。
操作量MVa出力部4aは、第1のPID演算部3aから出力された操作量MVaを暖房機12aに出力する(ステップS105)。この場合、暖房機12aのみが稼動状態になる。付帯設備も暖房機12aに関するもののみ稼動状態になる。
上限値到達継続時間計測部6aは、第1のPID制御演算の実行中に操作量MVaが上限値OHaに到達しているときに、上限値到達継続時間Taを以下の式により計測する(ステップS106)。
IF MVa=OHa THEN Ta←Ta+dt ELSE Ta=0
・・・(4)
式(4)のdtは制御周期である。すなわち、上限値到達継続時間計測部6aは、操作量MVaと上限値OHaが等しいかどうかを判定し、操作量MVaが上限値OHaと等しい場合は上限値到達継続時間Taに制御周期dTを加算し、等しくない場合は上限値到達継続時間Taを0にリセットする。
第1の切換部7aは、操作量MVaの上限値到達継続時間Taが予め指定された特定時間Tahを経過したときに(Ta>Tah)、制御演算分岐部5に対して第1のPID制御演算から第2のPID制御演算に切り換えるよう指示を出し、また上限値到達継続時間計測部6aに対して上限値到達継続時間Taを0にリセットするよう指示を出す(ステップS107)。
上限値到達継続時間Taが特定時間Tahを経過していない場合は、第1の切換部7aが制御演算分岐部5に制御演算の切換指示を出さないため、ステップS101〜S107の処理が制御周期dT毎に繰り返し実行される。制御演算の実行中に例えばオペレータによって終了が指示された場合は(ステップS108においてYES)、終了指示が出された時点で制御を終了する。
次に、操作量MVaの上限値到達継続時間Taが特定時間Tahを経過した場合について説明する。第1の切換部7aからの指示に応じて制御演算分岐部5は、第2のPID制御演算を実行すべきと判断して、第2のPID演算部3bに制御演算を実行するよう指示を出すと共に、第1のPID演算部3aに制御演算を停止して、最大出力MVa=OHaを維持するよう指示を出す(ステップS103)。
制御演算分岐部5から制御演算実行の指示を受けた第2のPID演算部3bは、設定値SPと制御量PVを入力として次式の伝達関数式のような第2のPID制御演算を行って操作量MVbを算出し、操作量MVbを操作量MVb出力部4bと下限値到達継続時間計測部6bとに出力する(ステップS109)。
MVb=(100/Pbb){1+(1/Tibs)+Tdbs}(SP−PV)
・・・(5)
Pbbは比例帯、Tibは積分時間、Tdbは微分時間である。
なお、第2のPID演算部3bは、算出した操作量MVbの出力に際して、以下の式のような操作量MVbの上下限処理を行う(ステップS109)。
IF MVb>OHb THEN MVb=OHb ・・・(6)
IF MVb<OLb THEN MVb=OLb ・・・(7)
すなわち、第2のPID演算部3bは、算出した操作量MVbが予め設定された上限値OHbより大きい場合、操作量MVb=OHbとして出力し、算出した操作量MVbが予め設定された下限値OLbより小さい場合、操作量MVb=OLbとして出力する。
操作量MVb出力部4bは、第2のPID演算部3bから出力された操作量MVbを暖房機12bに出力する(ステップS110)。これにより、暖房機12bが稼動状態になり、また制御演算分岐部5からの指示により第1のPID演算部3aが最大出力MVa=OHaを維持するので、暖房機12aは出力が上限値OHaに維持されたままの稼動状態になる。
下限値到達継続時間計測部6bは、第2のPID制御演算の実行中に操作量MVbが下限値OLbに到達しているときに、下限値到達継続時間Tbを以下の式により計測する(ステップS111)。
IF MVb=OLb THEN Tb←Tb+dt ELSE Tb=0
・・・(8)
すなわち、下限値到達継続時間計測部6bは、操作量MVbと下限値OLbが等しいかどうかを判定し、操作量MVbが下限値OLbと等しい場合は下限値到達継続時間Tbに制御周期dTを加算し、等しくない場合は下限値到達継続時間Tbを0にリセットする。
第2の切換部7bは、操作量MVbの下限値到達継続時間Tbが予め指定された特定時間Tblを経過したときに(Tb>Tbl)、制御演算分岐部5に対して第2のPID制御演算から第1のPID制御演算に切り換えるよう指示を出し、また下限値到達継続時間計測部6bに対して下限値到達継続時間Tbを0にリセットするよう指示を出す(ステップS112)。なお、省エネルギーのためにTah>Tblとする。
下限値到達継続時間Tbが特定時間Tblを経過していない場合は、第2の切換部7bが制御演算分岐部5に制御演算の切換指示を出さないため、ステップS101〜S103,S109〜S112の処理が制御周期dT毎に繰り返し実行される。制御演算の実行中に例えばオペレータによって終了が指示された場合は(ステップS113においてYES)、終了指示が出された時点で制御を終了する。
下限値到達継続時間Tbが特定時間Tblを経過した場合は、第2の切換部7bからの指示に応じて制御演算分岐部5が、第1のPID演算部3aに制御演算を実行するよう指示を出すと共に、第2のPID演算部3bに制御演算を停止して、操作量MVbを0にするよう指示を出す(ステップS103)。これにより、ステップS104に進み、第1のPID演算部3aは操作量MVaを算出する。
以上のように本実施の形態では、可能な限り少ないアクチュエータ数で状態量制御を実現することができ、従来に比べて状態量制御に要する電力(エネルギー)を減らすことができる。
なお、本実施の形態で説明した制御装置は、演算装置、記憶装置およびインタフェースを備えたコンピュータとこれらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。
また、本実施の形態は本発明の最小限の構成例であるが、アクチュエータが3台以上ある場合は、3台目以降の各アクチュエータ毎に第2のPID演算部3b、操作量MVb出力部4b、下限値到達継続時間計測部6b、及び第2の切換部7bを設けて、3台目以降の各アクチュエータを第2のアクチュエータ12bと同様に稼働させればよい。
本発明は、複数のアクチュエータを用いる状態量制御に適用することができる。
本発明の実施の形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。 図1の制御装置の動作を示すフローチャートである。 暖房機を2台用いた従来の空調制御系の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1…設定値SP入力部、2…制御量PV入力部、3a…第1のPID演算部、3b…第2のPID演算部、4a…操作量MVa出力部、4b…操作量MVb出力部、5…制御演算分岐部、6a…上限値到達継続時間計測部、6b…下限値到達継続時間計測部、7a…第1の切換部、7b…第2の切換部。

Claims (4)

  1. 第1の制御演算により第1の操作量を算出して第1のアクチュエータに出力する第1の演算部と、
    第2の制御演算により第2の操作量を算出して第2のアクチュエータに出力する第2の演算部と、
    前記第1のアクチュエータを起動してその出力を前記第1の制御演算により制御し、かつ前記第2のアクチュエータを停止させている際に、前記第1のアクチュエータの最大出力に相当する前記第1の操作量が算出されている状態が、予め指定された第1の特定時間Tahを経過して継続した場合は、前記第2のアクチュエータを起動してその出力を前記第2の制御演算により制御するよう前記第2の演算部に指示を出すと共に、前記第1のアクチュエータが前記最大出力を維持するよう前記第1の演算部に指示を出す第1の制御演算切換部と、
    前記第2のアクチュエータを起動してその出力を前記第2の制御演算により制御し、かつ前記第1のアクチュエータを前記最大出力に維持している際に、前記第2のアクチュエータの最小出力に相当する前記第2の操作量が算出されている状態が、予め指定された第2の特定時間Tblを経過して継続した場合は、前記第2のアクチュエータを停止するよう前記第2の演算部に指示を出すと共に、前記第1のアクチュエータの出力を前記第1の制御演算により制御するよう前記第1の演算部に指示を出す第2の制御演算切換部とを備えることを特徴とする制御装置。
  2. 設定値と制御量を入力として第1のPID制御演算により第1の操作量を算出し、第1の操作量の上下限処理を実行して上下限処理後の第1の操作量を第1のアクチュエータに出力する第1のPID演算部と、
    前記設定値と前記制御量を入力として第2のPID制御演算により第2の操作量を算出し、第2の操作量の上下限処理を実行して上下限処理後の第2の操作量を第2のアクチュエータに出力する第2のPID演算部と、
    前記第1のPID制御演算から前記第2のPID制御演算に切り換えるよう指示を受けた場合は、前記第2のPID演算部に前記第2のPID制御演算を実行するよう指示を出すと共に、前記第1のPID演算部に前記第1のPID制御演算を停止して前記第1の操作量を前記上限値に維持するよう指示を出し、前記第2のPID制御演算から前記第1のPID制御演算に切り換えるよう指示を受けた場合は、前記第1のPID演算部に前記第1のPID制御演算を実行するよう指示を出すと共に、前記第2のPID演算部に前記第2のPID制御演算を停止するよう指示を出す制御演算分岐部と、
    前記第1のPID制御演算の実行中に前記第1の操作量が所定の上限値に到達しているときに、この上限値に到達している継続時間を計測する上限値到達継続時間計測部と、
    前記第1の操作量の上限値到達継続時間が予め指定された第1の特定時間Tahを経過した場合は、前記制御演算分岐部に対して前記第1のPID制御演算から前記第2のPID制御演算に切り換えるよう指示を出す第1の切換部と、
    前記第2のPID制御演算の実行中に前記第2の操作量が所定の下限値に到達しているときに、この下限値に到達している継続時間を計測する下限値到達継続時間計測部と、
    前記第2の操作量の下限値到達継続時間が予め指定された第2の特定時間Tblを経過した場合は、前記制御演算分岐部に対して前記第2のPID制御演算から前記第1のPID制御演算に切り換えるよう指示を出す第2の切換部とを備えることを特徴とする制御装置。
  3. 請求項1又は2記載の制御装置において、
    前記第2の特定時間Tblは、前記第1の特定時間Tahよりも短い時間であることを特徴とする制御装置。
  4. 第1の演算部において第1の操作量を算出する第1の制御演算と、第2の演算部において第2の操作量を算出する第2の制御演算のうち一方を実行する制御方法であって、
    第1のアクチュエータを起動してその出力を前記第1の制御演算により制御し、かつ第2のアクチュエータを停止させている際に、前記第1のアクチュエータの最大出力に相当する前記第1の操作量が算出されている状態が、予め指定された第1の特定時間Tahを経過して継続した場合は、前記第2のアクチュエータを起動してその出力を前記第2の制御演算により制御するよう前記第2の演算部に指示を出すと共に、前記第1のアクチュエータが前記最大出力を維持するよう前記第1の演算部に指示を出す第1の制御演算切換手順と、
    前記第2のアクチュエータを起動してその出力を前記第2の制御演算により制御し、かつ前記第1のアクチュエータを前記最大出力に維持している際に、前記第2のアクチュエータの最小出力に相当する前記第2の操作量が算出されている状態が、予め指定された第2の特定時間Tblを経過して継続した場合は、前記第2のアクチュエータを停止するよう前記第2の演算部に指示を出すと共に、前記第1のアクチュエータの出力を前記第1の制御演算により制御するよう前記第1の演算部に指示を出す第2の制御演算切換手順とを、繰り返し実行することを特徴とする制御方法。
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