JP2007205188A - 廃熱利用の省エネルギー設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】蒸気タービンを駆動するボイラ設備に現状ほとんど未利用となっている復水器冷却水の廃熱などの熱エネルギーをヒートポンプにより汲み上げ、ボイラ燃料量の低減や蒸発量の増加を図る。
【解決手段】蒸気タービンの軸受け冷却設備や復水器冷却水系統等、エネルギー供給設備の廃熱を熱源とするヒートポンプを備え、このヒートポンプが汲み上げた熱を熱媒流体として直接的にまたは間接的にボイラ燃焼用空気に熱回収するボイラ燃焼用空気加温用熱交換器を設け、その熱交換器をボイラ吸気系統において空気予熱器の入口側に設置する。また、ボイラ吸気側の温度を上げることによりボイラ排気側の回収熱量が減少するので、ボイラ排ガス系統に熱交換器を設け回収した熱媒流体をボイラ吸気側の熱交換器に再循環させ吸気側に熱回収を図る。
【選択図】図1

Description

本発明は、ヒートポンプを用いたボイラ−蒸気タービン設備、例えば発電プラントの廃熱利用省エネルギー設備および省エネルギー運転方法に関する。
ヒートポンプにより未利用熱エネルギーを回収している例としては、特許文献1で公知されている従来技術がある。この従来技術では、低圧給水加熱器の上流側に設置の蒸気吸収式ヒートポンプで低圧給水加熱器の入口給水を加熱するようにしている。
特開平3−906公報
特許文献1の場合、ヒートポンプでの加温により、直接的に使用蒸気量が減少するのは、これらヒートポンプに蒸気を供給している抽気源の直ぐ高圧側の脱気器または給水加熱器への蒸気量である。これらの蒸気は一般的には蒸気タービン抽気蒸気が使用されているので、その抽気蒸気量が減少しても、減少の効果は、その抽気蒸気取り出し後の蒸気タービン段落以降の仕事量に限られてしまうという課題がある。
本発明の目的は、ヒートポンプを用いて廃熱回収する際に、従来技術に比べて回収した未利用エネルギーの利用効率を高め、ボイラ燃料低減または蒸発量増加及び蒸気タービン出力増加を可能とする廃熱利用の省エネルギー設備を提供することにある。
本発明は、ボイラ、空気予熱器を備えたボイラ燃焼用空気系統、ボイラで発生した蒸気で駆動される蒸気タービンを備えた蒸気作動系統、前記蒸気タービンで作動した蒸気を復水して前記ボイラに循環する復水循環系統および該循環系統に付属させたヒートポンプを備えた蒸気を熱源とするボイラ−蒸気タービン設備に設ける省エネルギー設備において、
前記蒸気作動系統から抽気した蒸気を動力源とし、低温熱源から熱を吸収し、熱媒流体に熱回収させ、熱媒流体循環系統を備えて前記ヒートポンプを構成し、
前記ヒートポンプで熱回収された熱煤流体が前記熱媒流体循環系統を介して前記空気予熱器の入口側の前記ボイラ燃焼用空気系統に設けたボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器に導入されてボイラ燃焼用空気が加熱されること
を特徴とするボイラ−蒸気タービン設備に設ける省エネルギー設備を提供する。
また、本発明は、復水循環系統から復水が分岐して、前記空気予熱器から排出されてボイラ廃熱回収用熱交換器に導入されたボイラ廃ガスと熱交換され、昇温した復水が前記復水循環系統に戻されることを特徴とするボイラ−蒸気タービン設備に設ける省エネルギー設備を提供する。
また、本発明は、熱媒流体循環系統から熱煤流体が分岐されて、前記空気予熱器から排出されてボイラ廃熱回収用熱交換器に導入されたボイラ廃ガスと熱交換され、昇温した熱煤流体が前記熱煤流体循環系統に戻されることを特徴とするボイラ−蒸気タービン設備に設ける省エネルギー設備を提供する。
また、本発明は、熱煤流体循環系統からの熱煤流体の分岐は、前記ボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器の入口側もしくは出口側で行われ、昇温された熱煤流体は、前記ボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器の出口側もしくは入口側に戻されることを特徴とするボイラ−蒸気タービン設備に設ける省エネルギー設備を提供する。
また、本発明は、空気予熱器と前記ボイラ廃熱回収用熱交換器との間の系統に脱硫装置を設けたことを特徴とするボイラ−蒸気タービン設備に設ける省エネルギー設備を提供する。
更に、本発明は、ボイラ、空気予熱器を備えたボイラ燃焼用空気系統、ボイラで発生した蒸気で駆動される蒸気タービンを備えた蒸気作動系統、前記蒸気タービンで作動した蒸気を復水して前記ボイラに循環する復水循環系統および該循環系統に付属され、前記蒸気作動系統から抽気した蒸気を動力源とし、低温熱源から熱を吸収し、熱煤流体に熱回収させるようにしたヒートポンプを備えた、蒸気を熱源とするボイラ−蒸気タービン設備に設ける省エネルギー設備による省エネルギー運転方法において、
前記ヒートポンプで熱回収された熱媒流体を熱源として、前記空気予熱気の入口側の前記ボイラ燃焼用空気系統に設けたボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器に導入してボイラ燃焼用空気を加熱するようにしたこと
を特徴とするボイラ−蒸気タービン設備に設ける省エネルギー設備による省エネルギー運転方法を提供する。
本発明では、ヒートポンプを使用して復水器への廃熱を汲み上げ、それをボイラ燃焼用空気の加熱に使用しており、これによって、従来技術に比べて回収した未利用エネルギーの利用効率を高め、ボイラ燃焼低減または蒸発量増加及び蒸気タービン出力増加を可能とする廃熱利用の省エネルギー設備を提供することができる。
上記目的を達成するための第1の実施例は、蒸気タービンの軸受け冷却設備や復水器冷却水系統等、エネルギー供給設備の廃熱を熱源とするヒートポンプを備え、このヒートポンプが汲み上げた熱を熱媒流体として直接的にまたは間接的にボイラ燃焼用空気に熱回収するボイラ燃焼用空気加温用熱交換器を設け、その熱交換器をボイラ吸気系統において空気予熱器の入口側に設置することにある。
すなわち、例えば前記のボイラ燃焼用空気との熱交換器に蒸気タービンの復水器廃熱を蒸気吸収式ヒートポンプで汲み上げた90℃の温水を供給し、ボイラへの取入れ空気温度を20℃から50℃に上昇させると、燃焼用空気温度が30℃上昇した分、ボイラへの持ち込み熱量が増加する。その結果、同一の蒸気量を発生するのに要するボイラ燃料を節約したり、もしくは同一のボイラ燃料使用量に対するボイラ発生蒸気量を増加することができる。
なおこれだけでは、ボイラ吸気側の空気予熱器入口空気温度が上がると、熱交換器の伝熱特性から、ボイラ排ガス側の空気予熱器の出口排ガス温度が上昇するので空気予熱器の交換熱量が減少し、ヒートポンプによるボイラ吸気側への熱回収効果を減ずるが、これはボイラ排ガス系統において空気予熱器の入口側にあるボイラ節炭器の伝熱面積を増加させボイラ節炭器での交換熱量を増加することにより、ボイラ排ガス系統側の空気予熱器入口温度を下げることにより回避される。
しかしながら、ボイラ節炭器の伝熱面積を増加させることは新設ボイラで最初から設計する場合には容易であるが、既設のボイラに対しては必ずしも容易ではない。
そこで、第2の実施例は、ボイラ排ガス側にその温度よりも低温の液体を用いて熱回収を行う熱交換器を設置し、空気予熱器の入口側のボイラ吸気を予熱することによる空気予熱器の交換熱量の減少、すなわちボイラ排ガスの熱回収量の減少を補い、その回収した熱エネルギーをエネルギー供給設備内に回収することにある。
すなわち、既設のボイラ吸気系統にヒートポンプで汲み上げた廃熱を回収するような場合、ボイラ節炭器の伝熱面積等の仕様はヒートポンプからの熱回収がない場合をベースに決められており、多くの場合、既にボイラ本体及びボイラ架構に組み込まれておりその伝熱面積の拡張は難しいことが考えられる。その場合にはボイラ排ガスよりも低温の流体にボイラ排ガス系統の熱回収をするボイラ廃熱回収用熱交換器を設け、空気予熱器での熱回収量減少分を補うものである。
なお、熱媒流体としては、ボイラ給水やタービン復水等のボイラ・タービン設備に限らず、ボイラ排ガス温度よりも温度が低い箇所で更に加温が必要な流体の加温に用いるものとする。
第3の実施例は、重油焚や石炭焚ボイラのように煙突入口排ガス温度が約150℃以上あるボイラにおいて、空気予熱器の入口側でボイラ燃焼用空気を予熱するボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器の入口側から取り出した熱媒流体の一部をボイラ排ガス系統で脱硫装置後流側に設けたボイラ廃熱回収用熱交換器で加熱し、再び取出し部よりは後流側のボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器入口部に合流させることにより、ボイラ排ガスから回収した熱エネルギーをボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器の入口熱媒流体の加温に使用する。一方、ヒートポンプの入口側にはボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器出口の比較的低温の熱媒流体を流すことによりヒートポンプ汲み上げ熱量を確保する。
なお、重油焚ボイラのように煙突入口排ガス温度が約150℃以上あるボイラにおいて、ボイラ廃熱回収用熱交換器の出口熱媒流体をボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器入口部に戻すのではなく、ボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器のボイラ吸気側に熱交換器を更に設け、ボイラ燃焼用空気に熱回収した後にヒートポンプに回収することにより、第3の実施例と同様の効果を得ることもできる。
第4の実施例は、天然ガス焚ボイラのように煙突入口排ガス温度が100℃程度のボイラにおいて、空気予熱器の入口側でボイラ燃焼用空気を予熱するボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器の出口側から取り出した熱煤流体の一部をボイラ発熱回収用熱交換器で加熱し、ボイラ燃焼用空気加熱用交換器入口に合流させることにより、ボイラ排ガスから回収した熱エネルギーをボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器の入口熱煤流体の加温に使用する。一方ヒートポンプの入口側にはボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器出口の比較的低温の熱煤流体を流すことによりヒートポンプ汲み上げ熱量を確保する。
以上に示した如く、従来技術のようにボイラ給水やタービン復水等をヒートポンプにより汲み上げた未利用エネルギーで加温するのではなく、ボイラ燃料系と同様にボイラの最上流系統であるボイラ吸気を直接的に加温すること。かつ、その加温により空気予熱器でのボイラ排気側の熱エネルギー回収量の減少分を補うことができるため、従来技術と比較してヒートポンプによる未利用エネルギーの汲み上げ量が同一の場合に、ボイラ蒸発量の増加やボイラ燃料量の削減量を大きくすることにより解決される。
以下に、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
図1は本発明の廃熱利用の省エネルギー設備に係る一実施例のシステムフロー図である。まず、ボイラ−蒸気タービン設備のサイクルについて説明する。
ボイラ1には燃料供給装置2からボイラ火炉3に燃料が供給される。ボイラ火炉3には押込みファン4から取り込まれた外気が、吸気ダクト5を通って送り込まれる。ボイラ火炉3で燃焼後の排ガスは、排気ダクト6を通って煙突7から大気に放出される。ここで、ボイラ排気の熱エネルギーの一部をボイラ吸気に熱回収できるように、吸気ダクト5と排気ダクト6の間には空気予熱器8が設けられている。
一方、ボイラ1で発生した蒸気は主蒸気管9、主蒸気加減弁10を通り蒸気タービン11に導かれる。蒸気タービン11に入った蒸気の一部は、抽気加減弁12前の抽気管13から蒸気タービン11外に送られる。また、抽気加減弁12を通った蒸気は蒸気タービン排気管14を通って復水器15に入る。蒸気タービン内部で蒸気は仕事をし、その熱力学的エネルギーは運動エネルギー、さらに発電機16で電気エネルギーに変換される。
なお、抽気蒸気圧力は、蒸気タービン11として予め設定してある範囲内であれば、抽気管13からの抽気流量の多少に係らず、蒸気タービン11の主蒸気加減弁10と抽気加減弁12により、発電機16の電気出力を一定に保ったままほぼ一定圧力に制御される。
復水器15以降の蒸気の流れは、復水器15で冷却水により冷却され蒸発潜熱を奪われ蒸気は凝縮水となり、蒸気タービン復水(復水という。)として復水配管17上にある復水ポンプ18で加圧され復水タンク19に送られる。そして、復水タンク19出口の復水管20に設置の脱気水供給ポンプ21により加圧され脱気器22に送られ加熱される。このようにして復水循環系統が形成される。
脱気器22の加熱蒸気源は、抽気加減弁12前から取り出した抽気管13から供給される。
脱気器22を出たボイラ給水はボイラ給水管25上にあるボイラ給水ポンプ26で加圧された後にボイラ1に戻る。
なお、以上の水・蒸気系統全体への補給水は、復水タンク19に設置した水位調節器27により復水タンク水位調節弁28の開度を調節しボイラ給水用として処理された処理水を補給水管29から補給することによって行われる。
また、図1の例では、復水器15の冷却水は冷却塔30出口の冷却水ポンプ31により冷却水供給母管32を経て復水器15に送られ冷却水戻り母管33を通って再び冷却塔30に戻る。蒸気タービン11から復水器15へ廃熱された蒸気タービン排気蒸気の蒸発潜熱分が復水器冷却水を加温し、その加温分の熱エネルギーが冷却塔30で蒸発させられることにより大気に放熱している。また、失った冷却水は冷却塔下部水槽34に自動的に補給される。
復水器15で蒸気タービン11排気蒸気の蒸発潜熱と熱交換して温度が上昇した後の復水器15出口の復水器冷却水戻り母管33から吸熱源水供給管36を分岐し、その分岐管36に設けた吸熱源水供給ポンプ37で加圧する。低温熱源である吸熱源水は源水循環系統38を介してヒートポンプ(一重効用蒸気吸収式ヒートポンプ)35に導かれ、ヒートポンプ35の内部の構成機器である蒸発器62に源水循環系統38の源水供給管38Aを介して供給される。
ヒートポンプ35の蒸発器62からの戻り熱源水は、源水循環系統38の源水戻り管38Bを通り、冷却塔30の入口の復水器冷却水戻り母管33に合流する。
ヒートポンプ35の加熱蒸気の供給系統は、蒸気タービン抽気管13から分岐後、ヒートポンプ用蒸気管39に設置した減温器40にて減温した蒸気がヒートポンプ35を構成する発生器41に導かれ、最終的にヒートポンプ35内部でドレンとなる。
減温器40で蒸気を減温する減温水はボイラ給水ポンプ26出口の給水管25から分岐した減温水管71により取り出され、減温器40出口の蒸気管に設置された温度調節器42にて検知された温度が所定の温度となるように、ヒートポンプ入口蒸気温度調節弁43により制御される。
またヒートポンプ35の蒸気ドレンはドレン管44を通って復水タンク19に回収される。ここでヒートポンプドレン出口弁45は排出ドレンが配管内部でフラッシュしないように差圧設定される。
また、ヒートポンプ35入口の蒸気管39に設置の調節弁46はヒートポンプ35から供給される温水温度の調節用であり、ヒートポンプ35内部の凝縮器61出口の温水供給管47に設置のヒートポンプ出口温水温度調節器24で検知された水温が目標温度となるよう蒸気量が制御される。
本実施例では、ヒートポンプ35により復水器冷却水系統から汲み上げられた廃熱は、熱煤流体を形成し、該熱煤流体循環系統47の供給配管47Aに設置の供給ポンプ48により押込みファン4と空気予熱器8の間のボイラ吸気ダクト5に設置のボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器49に送られる。熱煤流体は、例えば温水である。このボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器49を出た熱煤流体は戻り配管47Bを通り、ヒートポンプ35に再循環する。ヒートポンプ35の内部では、その構成機器である吸収器60、凝縮器61の順に通過して再び熱媒流体循環系統47の供給管47Aから加温された昇温となって利用される。
以上、図1に示す構成で復水器冷却水への廃熱をボイラ吸気系統に汲み上げた場合の温度変化を、図2を用いて説明する。
図2の縦軸は温度、横軸はボイラ吸気・排気の節炭器、空気予熱器を含む各部位を示す。また、破線はヒートポンプ35による復水器15の廃熱回収を行わない場合のボイラ吸排気各部の温度を示し、実線は実施例1に示す通りヒートポンプ35により復水器15の廃熱を回収し、ボイラ吸気ダクト5に設置の熱交換器49でボイラ吸気を加温した場合の各部位の温度を示す。
ヒートポンプ35での熱回収を一切行っていない破線の運転状態において、空気予熱器8の入口空気温度は常温の20℃であったものが、ヒートポンプ35を投入運転することにより実線に示すように50℃まで予熱される。
ところが、空気予熱器8のボイラ排ガス出口側のガス温度は、一転鎖線に示すようにヒートポンプを運転しない場合には150℃まで熱回収が図られていたものが、吸気側のボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器49に通水することにより実線に示す如く、空気予熱器8のボイラ吸気側の温度が上りボイラ排ガス側の空気予熱器8の出口温度は若干上昇する。このことは、ヒートポンプにより汲み上げた復水器15の廃熱の一部をボイラ火炉3をバイパスしてボイラ排気ダクト6、煙突7を通って大気に捨てていることになる。すなわち、実施例1はヒートポンプを設置し汲み上げた未利用エネルギーをボイラ吸気に回収する場合の、基本的な設備構成を示すものである。
実施例1ではヒートポンプで汲み上げた未利用エネルギーをボイラ吸気側に設けた熱交換器49でボイラ燃焼用空気の加温に使用していたが、その結果、空気予熱器8での交換熱量が減少し、ボイラ排ガス側に回収熱量の一部が逃げてしまうことになる。
そこで、図3は実施例1を改良する実施例2のシステムフロー図である。実施例1と同じ構成には同一番号を付してあり、実施例1の説明を援用するものとする。以下同じである。図3はタービン復水管20から分岐した復水の一部をボイラ排気ダクト6に設置するボイラ廃熱回収用熱交換器50に導きタービン復水温度を上げることにより熱回収を図る例を示している。熱交換器50で昇温後のタービン復水は再び復水管20に合流する。合流部に設置の三方弁はヒートポンプ35の運転有無による復水へのボイラ廃熱回収切替え弁63である。この廃熱回収により脱気器22入口復水温度が上昇するので脱気器抽気流量が減少し、蒸気タービン11の内部流量が増加するので省エネルギー効果を生み出す。
この場合に、ボイラ廃熱回収用熱交換器50はボイラ排気ダクト6において空気予熱器8の更に後流側に脱硫装置51が設置される場合には、更にその下流側に設置し、排ガス中の硫化物による低温腐食が極力抑制されるようにする。更に、本実施例ではボイラ廃熱回収用熱交換器50廻りには再循環ポンプ54、再循環配管55、ボイラ廃熱回収用熱交換器入口熱媒流体温度調節弁56、温度計57及び演算装置58を備え、熱交換器50入口の復水温度が、熱交換器50において低温腐食を回避するために必要な温度以上が保持されるように、温度調節弁56の開度を演算装置58から与えられる開度指令値により再循環流量比を制御する。
実施例2におけるボイラ吸気・排気各部の温度変化を図4に示す。図4の縦軸は温度、横軸はボイラ吸気・排気の各部位を示す。実施例2では図4の一点鎖線に示すようにボイラ廃熱回収用熱交換器50でボイラ廃熱が回収されるので排ガス温度を、ヒートポンプでの熱回収を図る前の温度まで回収可能であり、ボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器による空気予熱器入口空気温度の上昇による空気予熱器のボイラ排ガス側の出口温度上昇を補完するものであることが分かる。
実施例3のシステムフローを図5に示す。実施例2ではボイラ排ガス熱量をヒートポンプの熱媒流体循環系統47とは別の系統に回収する例を示したが、実施例3ではヒートポンプ35の熱媒流体循環系統47に流れている熱媒流体に回収している。すなわち実施例3では、実施例2に示すタービン復水の替りに、ヒートポンプ35とボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器49間の供給配管47Aから分岐してボイラ廃熱回収用熱交換器50に熱媒流体を送り、ボイラ廃熱回収用熱交換器50でボイラ排気を熱回収した後に分岐部よりもボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器49に近い側の供給配管47Aに熱媒流体を戻す系統構成としている。なお、ボイラ廃熱回収用熱交換器50廻りには、再循環ポンプ54、再循環配管55、ボイラ廃熱回収用熱交換器入口熱媒流体温度調節弁56、温度計57及び演算装置58を備え、熱交換器50入口の熱媒流体温度が、熱交換器50において低温腐食を回避するために必要な温度以上が保持されるように、温度調節弁56の開度を演算装置58から与えられる開度指令値により再循環流量比を制御する。
すなわち、ボイラ廃熱回収用熱交換器50の入口の温度計57は、ボイラ廃熱回収用熱交換器50の伝熱管の外表面温度が排ガス性状により決まる酸露点温度に対し予め定めた裕度を持った温度を保持出来るように温度調節弁56を制御する。この制御機構により、通常運転中にはボイラ廃熱回収用熱交換器50入口の熱媒流体温度は約130℃以上に保持することも可能となる。この熱媒流体が廃熱回収用熱交換器50で更に加温された後にボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器49入口でヒートポンプから供給される約90℃の熱媒流体と合流するので、ボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器49入口の熱媒流体温度は90℃から更に上昇する。この効果により排ガス側に逃げた熱量をボイラ吸気側に再び回収することが出来る。
なお、ボイラ廃熱回収用熱交換器50を出た熱媒流体がボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器49の熱媒流体入口側に合流する部分には三方弁64を設ける。この三方弁64は演算装置66でボイラ廃熱回収用熱交換器50出口の温度計65で検知した熱媒流体温度と温度計24で計測されるヒートポンプから供給される熱媒流体温度を比較し温度計65の温度が予め設定された温度偏差を保つように開度制御される。
実施例3の場合の熱媒流体のボイラ廃熱回収用熱交換器50出入口温度は実施例2で示す図4と同一となる温度レベルまで熱回収する。ただし実施例2では、ボイラ廃熱回収用熱交換器50の熱媒流体としてタービン復水を使用しているのに対し、実施例3ではヒートポンプ35から供給される熱媒流体を使用している。実施例2のタービン復水は温度上昇させた場合に、脱気器22の抽気流量が減少し蒸気タービン11の内部流量が増加するが、先述の通り脱気器蒸気量の低減として節約された熱量の内、ほぼ9割は再び復水器15への廃熱となる。すなわち、本従来技術の場合、ヒートポンプの汲み上げ熱量の内、約10%しか蒸気タービン11での仕事量の増加に寄与しない。
これに対し、実施例3においては、ボイラ廃熱回収用熱交換器50で加温した熱媒流体をボイラ燃焼空気加温用熱交換器49入口側に再循環させ、ボイラ吸気の温度上昇に直接寄与するのでボイラ燃料の低減割合が大きくなる。
実施例4として、図6に天然ガス焚ボイラのように燃料中の硫黄分が少ない燃料を使用した場合のようにボイラ排ガス系統の煙突入口温度を100℃程度まで下げることが可能な場合のシステムフローを示す。
図5に示す実施例3と図6に示す本実施例4の大きな相違点は、ボイラ廃熱回収用熱交換器50への熱媒流体の取り出し分岐箇所が、図5の実施例3ではボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器49入口側であったものを出口側としていることである。一方、ボイラ廃熱回収用熱交換器50を通過後の熱媒流体の回収先は実施例3と同じくボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器49入口側である。なお、ボイラ廃熱回収用熱交換器50廻りには、実施例3と同じく再循環ポンプ54、再循環配管55、ボイラ廃熱回収用熱交換器入口熱媒流体温度調節弁56、温度計57及び演算装置58を備え、熱交換器50入口の熱媒流体温度が、熱交換器50において低温腐食を回避するために必要な温度以上が保持されるように、温度調節弁56の開度を演算装置58から与えられた開度指令値により再循環流量比を制御しているが、実施例4では実施例3と違いボイラ廃熱回収用熱交換器50への熱媒流体の分岐箇所よりも上流側に合流させているので再循環ポンプ54の位置をボイラ廃熱回収用熱交換器50の再循環配管55ではなくその上流側としている。
なお、ボイラ廃熱回収用熱交換器50を出た熱媒流体がボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器49の熱媒流体入口側に合流する部分には三方弁64を設ける。この三方弁64は演算装置66でボイラ廃熱回収用熱交換器50出口の温度計65で検知した熱媒流体温度と温度計24で計測される一重効用蒸気吸収式ヒートポンプから供給される熱媒流体温度を比較し温度計65の温度が予め設定された温度偏差を保つように開度制御される。
実施例4で熱媒流体がボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器49でボイラ吸気と熱交換後にボイラ廃熱回収用熱交換器50でボイラ排ガスと熱交換しているのは、天然ガス焚ボイラの場合、ボイラ排ガスの酸露点温度が低いので元々ボイラ排ガスは約100℃付近まで熱回収が図られており、約90℃のボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器49の入口熱媒流体では排ガスの熱回収が困難であることによる。また、逆に、天然ガス焚ボイラの場合、燃料中の硫黄分が少ないため、ボイラ排ガスの酸露点温度が低く一般的に供給する熱媒流体温度は60℃を下回らなければ良い。このことから、ボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器49でヒートポンプ35から供給される約90℃の熱媒流体を50℃程度までボイラ吸気に熱回収し、その次にボイラ廃熱回収用熱交換器50に送り、ボイラ排ガスと熱交換する。ここで、ボイラ廃熱回収用熱交換器50入口の熱媒流体温度は、その出口側から再循環される熱媒流体で60℃に保持される。なお、ボイラ廃熱回収用熱交換器50の出口側熱媒流体温度は約90℃まで上げ、これが、ボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器49入口に循環するので、ボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器49は入口、出口の熱媒流体温度は約90℃、50℃であるが、循環量が増加するので交換熱量が増え、ボイラ排気から吸気への熱回収となる。
この実施例4の場合の熱媒流体とボイラ吸気、排気の温度を図7に示す。破線が従来設備の天然ガス焚のボイラ設備の場合の温度変化、実線が本実施例4の場合の温度変化である。
ボイラ廃熱回収用熱交換器50で加温した熱媒流体をボイラ燃焼用空気加温用熱交換器49の入口部に戻すのではなく、ボイラ燃焼用空気系統においてボイラ燃焼用空気加温用熱交換器49の入口側に熱媒流体とボイラ燃焼用空気との熱交換器を設置しボイラ廃熱回収用熱交換器での回収熱量をボイラ吸気に熱回収し温度を下げた熱媒流体をヒートポンプ入口に再循環させることも考えられる。
また、ボイラ廃熱回収用熱交換器50入口の熱媒流体の温度制御は、温度制御の替りにボイラ廃熱回収用熱交換器50の再循環配管55に固定オリフィスを用いることにより類似の効果を得ることができる。
また、ボイラ廃熱回収用熱交換器50の設置位置は、空気予熱器が吸気・排気側が一体構造であるため、ボイラ燃焼用空気加温用熱交換器49がボイラ吸気系統上で空気予熱器の上流側となるのでボイラ排気系統において、空気予熱器8の後流側に設置が標準的な位置と考えられるが、配置的な制約がなければ、酸露点温度の低い天然ガス焚のボイラにおいては空気予熱器8の入口側に設置することも考えられる。
また、重油焚ボイラでは一般的に空気予熱器の吸気側入口に蒸気式空気予熱器が設けられているが、本発明のボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器49を設置する場合は、蒸気式空気予熱器の吸気温度を上昇させることになるので、その補助蒸気量を低減する効果が得られる。
また、当該ヒートポンプ型式を一重効用蒸気吸収式ヒートポンプとしたが、二重効用蒸気吸収式ヒートポンプや圧縮式ヒートポンプなど他の型式のヒートポンプを使用の場合も同様の効果を得る。
また、ボイラ燃焼用空気加温用熱交換器49およびボイラ廃熱回収用熱交換器50において、ヒートポンプから熱媒流体を直接的に供給するのではなく、熱交換器を介して熱のやり取りをすることも考えられる。
また、ヒートポンプで蒸気タービン復水を昇温する系統と本発明のボイラ吸気を昇温する系統を同時使用したり切り替え式にすることも考えられる。
また、復水器の冷却水を冷却塔で冷却するとしているが、河川水や海水による直接冷却の場合も容易に考え得る。すなわち、河川水や海水による直接冷却の場合に、ヒートポンプに直接低温熱源である吸熱源水として導入するには水質上問題がある場合には、非接触式の熱交換器を間に入れ、間接的に吸熱源水を利用可能である。
また、吸熱源水はタービンプラントに限るものではなく、ボイラプラントや系外の未利用エネルギーを利用することも考えられる。
また、蒸気タービンプラントのサイクルとして、非再熱型の復水タービンとしているが、再熱型の蒸気タービンにおいても、本原理は同様である。
また、主タービンが背圧式の蒸気タービンの場合において復水器が設置されていない場合についても、ヒートポンプの吸熱源となる廃熱源は、蒸気タービンからの排気蒸気となる。
ボイラで発生した蒸気で蒸気タービンを駆動する設備において、従来技術である復水器への廃熱をヒートポンプにより汲み上げて脱気器入口の復水系統に熱回収を図る場合と本実施例とを比較した効果を以下説明する。
まず、従来技術であるヒートポンプで汲み上げた復水器廃熱を脱気器入口の復水系統に熱回収する場合、蒸気タービンの入口蒸気条件を3.9MPa(ゲージ圧力。以降全てゲージ圧力)、400℃、脱気器圧力を0.25MPa、蒸気タービンの排気条件を-94.66kPaと想定する。復水器から脱気器までの蒸気タービン復水の経路は、復水器出口で復水ポンプにより加圧され一旦、復水タンクに集められ、復水タンク出口に設けられた脱気水昇圧ポンプにより脱気器に送水される。そして、脱気器にて蒸気タービン抽気により加熱脱気後、ボイラ給水ポンプによりボイラ節炭器に送水されるものとする。なお、補給水は、復水タンクに処理水が補給されるものとする。
このような構成の場合、脱気器入口の蒸気タービン復水温度は、ほぼ常温の40℃程度であるのに対し、脱気器出口水は器内圧力の飽和温度となるので、約140℃近い温度となる。
この時、脱気器と脱気水供給ポンプ間でヒートポンプによる熱回収を行い、40℃程度の給水を90℃まで加温したとすると、ヒートポンプの運転前後にて脱気器抽気流量は、脱気器にて40℃の給水を140℃に昇温していたものが、90℃の給水を140℃に昇温すれば良いので約50%の蒸気使用量に低減される。
しかし、ここで脱気器蒸気量が約50%低減されても、その低減による効果は、蒸気タービンから脱気器への抽気蒸気を供給している段落から蒸気タービン排気までの蒸気タービンでの仕事量を増加させるだけである。これは、蒸気タービン復水系統へのヒートポンプによる未利用エネルギーの回収により、減少する脱気器蒸気の抽気段落のエンタルピが、蒸気タービン入口のよりも蒸気タービン排気部に近いエンタルピしか持っていないことによる。本ケースの場合では、脱気器蒸気量の低減として節約された熱量の内、ほぼ9割は再び復水器への廃熱となる。すなわち、従来技術の場合、ヒートポンプの汲み上げ熱量の内、約10%しか蒸気タービンでの仕事量の増加に寄与しない。
一方、本実施例では、ヒートポンプを使用して復水器への廃熱を汲み上げ、それをボイラ燃焼用空気の加熱用に使用する。ボイラ効率を約85%と想定すると、ヒートポンプでの汲み上げ熱量の約85%がボイラ蒸発量の増加に寄与する。更に蒸気タービン発電プラントの効率を約30%と想定すると、ヒートポンプで汲み上げた熱量に対する蒸気タービンでの仕事量の増加割合は、85%の内の30%が寄与するので、約26%となる。
これは、従来技術での寄与率である約10%の2.6倍の効果となる。
蒸気タービン発電設備においては、主蒸気条件の高温高圧化やガスタービンと組み合わせた複合発電設備化により高効率化が図られてきているが、これらは新設プラントに限られた方法であり、国内に既に数100プラントある既存の発電設備への適用は困難である。
一方、蒸気タービンを用いた発電プラントの復水器からは、ボイラへの燃料入熱の60%以上の熱が廃熱されており、一般的に年間の利用率が高い設備であるので、省エネルギー対策を導入した場合その効果が大きい。
本発明は、こうした蒸気タービンを駆動するボイラ設備に現状ほとんど未利用となっている復水器冷却水の廃熱などの熱エネルギーをヒートポンプにより汲み上げ、ボイラ燃料量の低減や蒸発量の増加を図る場合に、その汲み上げ熱量をボイラ燃焼用空気温度を上げることに使用し、効率良く熱回収するものである。従って、事業用、産業用を問わず、復水タービンを駆動するボイラ設備に広く適用可能である。
本発明に係る廃熱利用の省エネルギー設備の実施例1のシステムフロー図である。 実施例1の効果を説明するための図である。 本発明に係る廃熱利用の省エネルギー設備の実施例2のシステムフロー図である。 実施例2及び実施例3の効果を説明するための図である。 本発明に係る廃熱利用の省エネルギー設備の実施例3のシステムフロー図である。 本発明に係る廃熱利用の省エネルギー設備の実施例4のシステムフロー図である。 実施例4の効果を説明するための図である。
符号の説明
1…ボイラ、2…燃料供給装置、3…ボイラ火炉、4…押込みファン、5…吸気ダクト、6…排気ダクト、7…煙突、8…空気予熱器、9…主蒸気管、10…主蒸気加減弁、11…蒸気タービン、12…抽気加減弁、13…抽気管、14…蒸気タービン排気管、15…復水器、16…発電機、17…復水管、18…復水ポンプ、19…復水タンク、20…復水管、21…脱気水供給ポンプ、22…脱気器、23…減温水管、24…ヒートポンプ出口温水温度調節器、25…ボイラ給水管、26…ボイラ給水ポンプ、27…水位調節器、28…復水タンク水位調節弁、29…補給水管、30…冷却塔、31…冷却水ポンプ、32…冷却水供給母管、33…冷却水戻り母管、34…冷却塔下部水槽、35…ヒートポンプ(一重効用蒸気)、36…分岐管、37…吸熱源水供給ポンプ、38…吸熱源水循環系統、38A…源水供給配管、38B…源水戻り配管、39…ヒートポンプ用蒸気管、40…減温器、41…ヒートポンプ発生器、42…温度調節器、43…ヒートポンプ入口蒸気温度調節弁、44…ドレン管、45…ヒートポンプドレン出口弁、46…ヒートポンプ出口温水温度調節弁、47…熱媒流体循環系統、47A…供給配管、47B…戻り配管、48…温水供給ポンプ、49…ボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器、50…ボイラ廃熱回収用熱交換器、51…脱硫装置、54…再循環ポンプ、55…再循環配管、56…ボイラ廃熱回収用熱交換器入口熱媒流体温度調節弁、57…温度計、58…演算装置、60…ヒートポンプ吸収器、61…ヒートポンプ凝縮器、62…ヒートポンプ蒸発器、63…ボイラ廃熱回収切替え弁、64…三方弁、65…温度計、66…演算装置。

Claims (6)

  1. ボイラ、空気予熱器を備えたボイラ燃焼用空気系統、ボイラで発生した蒸気で駆動される蒸気タービンを備えた蒸気作動系統、前記蒸気タービンで作動した蒸気を復水して前記ボイラに循環する復水循環系統および該循環系統に付属させたヒートポンプを備えた蒸気を熱源とするボイラ−蒸気タービン設備に設ける省エネルギー設備において、
    前記蒸気作動系統から抽気した蒸気を動力源とし、低温熱源から熱を吸収し、熱媒流体に熱回収させ、熱媒流体循環系統を備えて前記ヒートポンプを構成し、
    前記ヒートポンプで熱回収された熱煤流体が前記熱媒流体循環系統を介して前記空気予熱器の入口側の前記ボイラ燃焼用空気系統に設けたボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器に導入されてボイラ燃焼用空気が加熱されること
    を特徴とするボイラ−蒸気タービン設備に設ける省エネルギー設備。
  2. 請求項1において、前記復水循環系統から復水が分岐して、前記空気予熱器から排出されてボイラ廃熱回収用熱交換器に導入されたボイラ廃ガスと熱交換され、昇温した復水が前記復水循環系統に戻されることを特徴とするボイラ−蒸気タービン設備に設ける省エネルギー設備。
  3. 請求項1において、前記熱媒流体循環系統から熱煤流体が分岐されて、前記空気予熱器から排出されてボイラ廃熱回収用熱交換器に導入されたボイラ廃ガスと熱交換され、昇温した熱煤流体が前記熱煤流体循環系統に戻されることを特徴とするボイラ−蒸気タービン設備に設ける省エネルギー設備。
  4. 請求項3において、前記熱煤流体循環系統からの熱煤流体の分岐は、前記ボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器の入口側もしくは出口側で行われ、昇温された熱煤流体は、前記ボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器の入口側に戻されることを特徴とするボイラ−蒸気タービン設備に設ける省エネルギー設備。
  5. 請求項2から4のいずれかにおいて、前記空気予熱器と前記ボイラ廃熱回収用熱交換器との間の系統に脱硫装置を設けたことを特徴とするボイラ−蒸気タービン設備に設ける省エネルギー設備。
  6. ボイラ、空気予熱器を備えたボイラ燃焼用空気系統、ボイラで発生した蒸気で駆動される蒸気タービンを備えた蒸気作動系統、前記蒸気タービンで作動した蒸気を復水して前記ボイラに循環する復水循環系統および該循環系統に付属され、前記蒸気作動系統から抽気した蒸気を動力源とし、低温熱源から熱を吸収し、熱煤流体に熱回収させるようにしたヒートポンプを備えた、蒸気を熱源とするボイラ−蒸気タービン設備に設ける省エネルギー設備による省エネルギー運転方法において、
    前記ヒートポンプで熱回収された熱媒流体を熱源として、前記空気予熱気の入口側の前記ボイラ燃焼用空気系統に設けたボイラ燃焼用空気加熱用熱交換器に導入してボイラ燃焼用空気を加熱するようにしたこと
    を特徴とするボイラ−蒸気タービン設備に設ける省エネルギー設備による省エネルギー運転方法。
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