JP2007201234A - 発光モジュールとその製造方法 - Google Patents

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哲也 津村
Kimiharu Nishiyama
公治 西山
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悦夫 辻本
Keiichi Nakao
恵一 中尾
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Abstract

【課題】LEDの放熱基板としてセラミック基板を用いた場合、セラミック基板の加工が難しかった。
【解決手段】複数本のリードフレーム100を光反射樹脂104からなる反射部114と壁部116で覆うことで変形しないように固定し、更に前記リードフレーム100と金属板112を導熱樹脂102によって一体化することで、発光素子108から発せられる光は、光反射樹脂104からなる反射部114で前方に反射でき、発光素子108から発生する熱はリードフレーム100から導熱樹脂102を介して金属板112に伝えられるため、発光モジュールの発光効率と放熱効率を高められる。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶テレビ等のバックライトを有する表示機器のバックライト等に使われる発光モジュール及びその製造方法に関するものである。
従来、液晶テレビ等のバックライトには、冷陰極管等が使われてきたが、近年、LEDやレーザー等の半導体発光素子を、放熱性の基板の上に実装することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図9は、従来の発光モジュールの一例を示す断面図である。図9において、セラミック基板1に形成された凹部には、発光素子2が実装されている。また複数のセラミック基板1は、放熱板3の上に固定されている。また複数のセラミック基板1は、窓部4を有する接続基板5で電気的に接続されている。そしてLEDから放射される光6は、接続基板5に形成された窓部4を介して、外部に放出される。なお図9において、凹部を有するセラミック基板1や接続基板5における配線及びLEDの配線等は図示していない。そしてこうした発光モジュールは、液晶等のバックライトとして使われている。しかしセラミック基板1は加工が難しく高価であるため、より安価で加工性に優れた放熱基板が求められていた。
一方、液晶TVを始めとする表示装置側からは、色表示範囲の拡大が望まれている。こうしたニーズに対しては、白色LED等では、限界があるため、近年では、Red(赤)、Green(緑)、Blue(青)の単色発光素子を、更には紫色、橙色、赤紫、コバルトブルー等の特別色を発光する特色発光素子も加えることで、色表示範囲(色表示は具体的にはCIE表色系等)を広げることが試みられている。
こうしたニーズに対して、図9のような発光モジュールで対応した場合、セラミック基板1の凹部に、こうした発光素子を一個一個実装しながら、全体として均一な混色(混色して白色)を出して、色バランス(例えば、後述するホワイトバランス)を調整する必要がある。一方LED等の固体発光素子は温度が上昇すると発光効率が低下することが知られている。更にLEDの発光色の違いによって温度に対する発光効率の低下度合いも異なる。こうした理由により、例えば、液晶TVをONした直後は、LED部分が室温(例えば25℃)であるため、ホワイトバランスが保たれていても、LED部分の温度の上昇(例えば、40℃→50℃→60℃)に伴い、例えば特に赤色の発光効率が低下する等の現象が生じてしまい、色再現性やバックライトの輝度も変化してしまう可能性がある。
一方、図9に示すように、LED等の発光素子2が1個ずつ実装されたセラミック基板1を、放熱板3の上に並べた場合、放熱性の面から有利である一方、フィルターや拡散板等を用いて光を混ぜて白色を作製する(あるいはRGB+特別色の混合によって演色性の高い白色を作製する)ことが難しくなる。
そのため発光素子の更なる高輝度化(大きな電流を流す必要がある)、更にはマルチLED(複数個のLEDを高密度に実装すること)に対応できる多数個の発光素子が高密度で実装できる加工性が高く、放熱性の優れた発光モジュールが要求されている。
特開2004−311791号公報
しかしながら、前記従来の構成では、発光素子を実装する放熱基板が、セラミック基板であったため、加工性やコスト面で不利になるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、セラミック基板の代わりに、リードフレームと絶縁体と光反射樹脂と金属板を使うことで、加工性の良い発光モジュールとその製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明はLED等の発光素子を、放熱性の高いリードフレームの上に直接実装し、発光素子の光はリング状の反射部で反射させる一方、前記発光素子で発生した熱はリードフレームから導熱樹脂を介して、裏面に形成した放熱用の金属板に伝えることになる。
本発明の発光モジュール及びその製造方法によって得られた発光モジュールは、LEDや半導体レーザー等の発光素子によって発生した熱を効率的に拡散することができ、LED等の発光素子を有効に冷却できる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における発光モジュールについて、図1、図2を用いて説明する。
図1は実施の形態1における発光モジュールを示す上面図及び断面図であり、図1(A)はその上面図、図1(B)、図1(C)は、それぞれ図1(A)の任意の部分での断面図である。図1において、100はリードフレーム、102は導熱樹脂、104は光反射樹脂、106は補助線、108は発光素子であり、発光素子108はLEDやレーザー等の発光素子である。また110は発光素子108から発した光を示す矢印、112は金属板、114は反射部、116は壁部である。そして反射部114は発光素子108から発せられた光を前方に反射させることになる。また反射部114と壁部116の隙間に、図5等で後述する発光素子の封止用樹脂を溜めることになる。そして反射部114は、リードフレーム100の上に、リング状で(図1(A)において発光素子108を囲むように)形成されている。このように実施の形態1では、金属板112の上に、導熱樹脂102を介して、更に光反射樹脂104によって固定されたリードフレーム100が絶縁、固定されることになる。そしてこのリードフレーム100を固定する光反射樹脂104からなる反射部114によって発光素子108から発せられる光が、前記反射部114で反射されることになる。
まず図1(A)を用いて説明する。図1(A)において、リードフレーム100は複数個に分割された状態で、導熱樹脂102を介して互いに絶縁されている。なお発光素子108は、複数のリードフレーム100の上に跨るように形成されている(なお発光素子108は、必ずしも跨って実装される必要はない)。発光素子108の実装用のワイヤー線(ワイヤー線はワイヤーボンディング接続の場合であるが)、導電性樹脂や半田(フリップチップ実装等の場合)等の部材も同様に図1において図示していない。そしてリードフレーム100を、金属板112から外にはみ出した部分で、折れ曲げるようにすることで、リードフレーム100と金属板112の間隔を狭くでき、リードフレーム100から金属板112への熱伝導効率を高められる。そして図1(A)に示すように、発光素子108の実装部分(あるいは反射部114で囲まれた部分)を平坦にした場合、後述する図5(B)に示すように、発光素子108を覆う透明樹脂118が、反射部114から溢れ出た場合、リードフレーム100へ影響を与える可能性が考えられる。しかし後述する図5(B)で説明するように、壁部116を形成することで、透明樹脂118が、例え反射部114から溢れ出した場合でも、リードフレーム100への影響を防止できる。
なお複数のリードフレーム100の発光素子108が実装される部分は、導熱樹脂102の代わりに、光反射樹脂104で固定されている。またリードフレーム100の発光素子108が実装された部分の周囲は、光反射樹脂104からなるリング状の反射部114で囲まれており、発光素子108から発せられた光は、リードフレーム同士の隙間で形成された光反射樹脂104のみならず、前記リング状の反射部114で前方へ反射される。その結果、発光効率が上がる。
次に図1(B)を用いて説明する。図1(B)は、図1(A)の任意の位置における断面図に相当する。図1(B)において、リードフレーム100の隙間が光反射樹脂104で固定されていることが判る。このようにリードフレーム100の隙間にも、光反射樹脂104を形成することで(例えば、後述する図4で説明するようにリードフレーム100を光反射樹脂104で射出成型することで)、複数本の隣接したリードフレーム100のショートや変形を防止できる。
また光反射樹脂104からなるリング状の反射部114を形成することで、発光素子108から発せられた光は、矢印110で示すように反射部114で反射され、発光効率を高める。
また図1(C)は、図1(B)と同様に図1(A)の任意の位置における断面図に相応する。図1(C)に示すように、発光素子108から発せられた光は、矢印110で示すように光反射樹脂104で形成された反射部114で反射される。さらに隣接する複数本のリードフレーム100の隙間が、光反射樹脂104で固定されていることが判る。このようにリードフレーム100の隙間にも、光反射樹脂104を形成することで(例えば、後述する図4で説明するようにリードフレーム100を光反射樹脂104で射出成型することで)、複数本の隣接したリードフレーム100のショートや変形を防止できる。更に図1(C)に示すように、リードフレーム100の間に形成した光反射樹脂104によって、発光素子108の光反射率を高めることができる。このため一つ一つが異なる発光色を有する発光素子を複数個、リング状の光反射樹脂104(あるいは反射部114)で囲まれた面積内に実装した時でも、その混色(あるいは混色による白色の形成)を容易にできる。
次に図2を用いて、更に詳しく説明する。図2はリードフレームの形状を示す図であり、図1から反射部114や壁部116を除去したものに相当する。図2より、リードフレーム100は、リング状の反射部114や壁部116の下にも形成されていることが判る。またリードフレーム100の先端部(もしくは発光素子108が実装される部分近辺)は、光反射樹脂104で固定されていることが判る(なお、図2において発光素子108は図示していない)。図2に示すように、リードフレーム100の間にも光反射樹脂104を形成することで、発光素子108の近傍での光反射率を高めることができる。このため一つ一つが異なる発光色を有する発光素子を複数個、リング状の反射部114で囲まれた面積内に実装した時でも、その混色(あるいは混色による白色の形成)を容易にできる。
次に図3を用いて、発光素子108で発生した熱が拡散する様子を示す。図3は熱が拡散する様子を示す図であり、図1(A)から、発光素子108を省いたものである。図3(A)において、矢印110aは、発光素子108(図3(A)では図示していない)の熱の伝わる方向を示す矢印である。図3(A)より、発光素子108(図3(A)では図示していない)で発生した熱は、リードフレーム100に沿って、矢印110aの方向に拡散することが判る。
図3(B)は、図3(A)の断面における熱の拡散の様子を示す断面図である。図3(B)より、発光素子108に発生した熱は、リードフレーム100を矢印110bの方向に、リードフレーム100の形状に沿って拡散することが判る。
図3(C)は、図3(A)の断面における熱の拡散の様子を示す断面図である。図3(C)より、リードフレーム100に伝わった熱は、矢印110cが示すように、導熱樹脂102を介して金属板112に拡散することが判る。
なお導熱樹脂102として、硬化型樹脂中に高放熱性の無機フィラーが分散されたものを用いることが望ましい。なお無機フィラーは略球形状で、その直径は0.1ミクロン以上100ミクロン以下が適当である(0.1ミクロン未満の場合、樹脂への分散が難しくなり、また100ミクロンを超えると導熱樹脂102の厚みが厚くなり熱拡散性に影響を与える)。そのため導熱樹脂102における無機フィラーの充填量は、熱伝導率を上げるために70〜95重量%と高濃度に充填している。特に、本実施の形態では、無機フィラーは、平均粒径3ミクロンと平均粒径12ミクロンの2種類のAl23を混合したものを用いている。この大小2種類の粒径のAl23を用いることによって、大きな粒径のAl23の隙間に小さな粒径のAl23を充填できるので、Al23を90重量%近くまで高濃度に充填できるものである。この結果、導熱樹脂102の熱伝導率は5W/(m・K)程度となる。なお無機フィラーとしてはAl23の代わりに、MgO、BN、SiO2、SiC、Si34、及びAlNからなる群から選択される少なくとも一種以上を含んでもよい。
なお熱硬化性の絶縁樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂およびシアネート樹脂の内、少なくとも1種類の樹脂を含んでいる。これらの樹脂は耐熱性や電気絶縁性に優れている。導熱樹脂102の厚みは、薄くすれば、リードフレーム100に装着した発光素子108に生じる熱を金属板112に伝えやすいが、逆に絶縁耐圧が問題となり、厚すぎると、熱抵抗が大きくなるので、絶縁耐圧と熱抵抗を考慮して最適な厚さである50ミクロン以上1000ミクロン以下に設定すれば良い。
このように、実施の形態1では、導熱樹脂102としては熱伝導性の良いフィラーを、光反射樹脂104には光反射性の優れたフィラーをそれぞれ添加することで、熱伝導性や光反射性(あるいは異なる単色光同士の混合による白色光の形成)を高めることになる。
なお、導熱樹脂102の色は、白色が望ましい。導熱樹脂を白色にすることで、光反射樹脂104で反射しきれない光を反射することができる。
なお反射部114は、リング状(あるいはドーナツ状)とすることが望ましい。これは光の反射効率を高めるためである。また反射部114の側面の形状は、底部に向かって狭くなる形状が形成できるが、これは光の反射効率を高めるためである。また反射部114の側面を放射状や二次曲線、三次曲線等とすることで、光の反射方向を最適化設計できることは言うまでもない。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2における発光モジュールの製造方法の一例について、図4〜図5を用いて説明する。図4〜図5は、実施の形態2における発光モジュールの製造方法の一例を示す断面図であり、118は透明樹脂、120はレンズである。
図4(A)は、リードフレーム100の断面であり、リードフレーム100の一部は、金型等で発光素子の実装部等がファインパターンに打抜かれている。また光反射樹脂104からなる成型体(射出成型する形状を説明するもの)の断面には、反射部114や壁部116が形成されていることが判る。そして図4(A)に示したリードフレーム100に、光反射樹脂104を射出成型で一体化することで、図4(B)の形状とする。
図4(B)は、リードフレーム100の一部を、光反射樹脂104で固定した様子を示す断面図である。リードフレーム100の一部を、光反射樹脂104で固定することで、リードフレーム100の変形を防止できる。なお光反射樹脂104としては、LEDチップ等の製造に使われる白色の樹脂を主体とした(必要に応じて白色顔料を添加した)樹脂材料を用いることができる。こうした部材は、射出成型できるため、リードフレーム100の固定と同時に、リードフレーム100の上に反射部114を形成することができる。
図4(C)は、リードフレーム100の一部を曲げた様子を示す。図4(C)のように、リードフレーム100の一部を曲げる場合も、リードフレーム100は光反射樹脂104によって互いに固定されているため、複数本のリードフレーム100がバラバラになり、歪に変形することがない。
図4(D)は、リードフレーム100と金属板112を、導熱樹脂102によって一体化した様子を示す。なおこの一体化成型において、金型を使ったプレス装置を使うことができる。また例えば80℃〜200℃の範囲の任意の温度(例えば180℃)で加熱することで、導熱樹脂102を金型の中で硬化できる。なおこの成形時には、図4(C)に示したように、予めリードフレーム100の一部を加工したものを用いても良い。
次に図5(A)に示すように、発光素子108を実装する。なおここで発光素子108の実装は、半田実装、ワイヤーボンダーを使った実装、フリップチップ実装等、実装方法は任意のものを選ぶことができる。
次に図5(B)に示すように反射部114で囲まれた部分に、透明樹脂118aを流し込み、硬化させる。なお図5(A)に示すように透明樹脂118aは、反射部114で囲まれた部分を適当に埋めればよい。また必要に応じて反射部114で囲まれた部分全体を透明樹脂118aで覆うことができる。この場合、図5(B)に示すように、反射部114から溢れた透明樹脂118bを、反射部114とリードフレーム100との隙間で受け止めるような構造とすることが望ましい。こうして工程の安定化が可能となる。
図5(C)は、透明樹脂118bの上にレンズ120をセットした状態を示す断面図である。このように溢れた透明樹脂118bを、反射部114の外(あるいは反射部114と、リードフレーム100が形成する隙間)で受け止めることで、レンズ120の実装性への影響を防止できる。
次に図6を用いて更に詳しく説明する。図6は反射部の斜視図である。なお図6において反射部114の中に実装された発光素子108や、リードフレーム100は図示していない。122は溝部、124は突起部である。
図6(A)に示すように、反射部114の一部に、溝部122を形成しておくことで、透明樹脂118を矢印110aのようにディスペンサー等を用いて投入した場合、余分な透明樹脂118を、矢印110bに示すようにして外部(図5(B)、図5(C)で説明した部分)に溜めることができる。
また図6(B)に示すように、反射部114の一部に突起部124を形成することで、レンズ120を矢印110cのようにセットする場合での、位置合わせを確実にできる。なお必要に応じてレンズ120に突起部124に対応する凹部(図示していない)を形成することができる。
なお発光素子108を覆う透明樹脂118は、PMMA(ポリメチルメタクリレート)やシリコン系の透明な樹脂を用いることが望ましい。ここにエポキシ系の樹脂を用いた場合、エポキシの黄化防止のUV抑制剤を添加することが必要である。これはLEDが白色、更には青色光によってエポキシ樹脂が黄化する場合があるためである。またここにシリコン系等の柔らかい(少なくともエポキシ系より硬度が低い)ものを用いることが望ましい。柔らかい(柔軟性を有する)樹脂材料を用いることで、発光素子108が発熱し、熱膨張した際での発光素子108とリードフレーム100の接続部への応力集中を防止できる。同様に、発光素子108とリードフレーム100をボンディング接続した際の、金製ワイヤーへの応力集中を低減できる(金製ワイヤーが切断されにくくなる)。
なお発光モジュールに実装する発光素子108は、少なくとも1種類以上の異なる発光色を有する発光素子であることが望ましい。異なる発光色を有する複数個の発光素子108を使うことで演色性を高められ、一つの光反射樹脂で囲まれた領域内にこれらを複数個高密度で実装することで互いの混色性を高められる。また複数個の発光素子108の内、1個以上の発光色を白色とすることもできる。このように実施の形態2の構成では、その優れた放熱性を生かすことで、発光効率が温度の影響を受けやすい(あるいは影響の程度が異なる)発光素子108であっても、温度の影響を受けにくい。また発光モジュール自体の温度が上昇した場合でも、リードフレーム100を介して個別に発光素子108の発光量を制御することができることは言うまでもない。
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3における発光モジュールの他の製造方法の一例について、図7を用いて説明する。図7は実施の形態3における発光モジュールの製造方法の一例を示す断面図であり、126はスペーサ部である。このスペーサ部126を用いることで、金属板112とリードフレーム100の隙間(あるいは導熱樹脂102の厚み)を均一に保てる。実施の形態2と実施の形態3の違いは、リードフレーム100の上下(上面は反射部114や壁部116で覆い、下面はスペーサ部126で覆うことになる)及び側面を光反射樹脂104が覆うこと(実施の形態3に相当)と、リードフレーム100の上部及びその側面を光反射樹脂104で覆うこと(実施の形態2に相当)である。実施の形態3に示すように、リードフレーム100の上下及びその側面も光反射樹脂104で覆うことで、リードフレーム100の変形を防止すると共に、リードフレーム100と金属板112のショートを防止できる。これはリードフレーム100と金属板112の間が、スペーサ部126で絶縁されるためである。そして図7(A)で示した部材を、図7(B)に示すようにして、射出成型で一体化する。
図7(B)に示すように、リードフレーム100の裏表を光反射樹脂104によって固定する。この工程において、射出成型等の手法を用いることができる。こうしてリードフレーム100の変形を防止できる。また射出成型によって、同時に反射部114や壁部116を形成できる。またリードフレーム100の裏面に、スペーサ部126を形成する。ここで光反射樹脂104の一部は、リードフレーム100同士の隙間と、リードフレーム100と導熱樹脂102の間で発光素子108の直下を避けた位置にも形成することができる。このようにリードフレーム100の発光素子108の直下のリードフレーム100下に、光反射樹脂104を形成しない理由は、リードフレーム100から導熱樹脂102への熱伝導に影響を与えないためである。なおスペーサ部126は、発光素子108の直下ではなくて、一定距離(少なくとも反射部114の外側に)形成しているが、これは熱伝導効率を高めるためである。
次に図7(C)に示すように、導熱樹脂102を用いて金属板112と一体化する。この一体化成型において熱プレス等(矢印110は熱プレスによって押し付ける様子を示すものであるが、熱プレス自体は図示していない)を用いることができる。なお光反射樹脂104で固定されたリードフレーム100と、導熱樹脂102の一体化は、まず導熱樹脂102とリードフレーム100を予備成型(あるいはプレゲル、プリゲル成型)した後で、金属板112を、矢印110の方向にプレスし、加熱硬化させても良い。なおプリゲルを用いて成型する場合、金属板112と導熱樹脂102の間でのボイド(ボイドとは、密着不足等が原因で発生する空気層のこと)の発生を防止するため、例えば導熱樹脂102の中央部を厚めにしたり、蒲鉾状にしたりして、空気残りを防止する。
図7(D)は、一体化された後の状態を示す断面図である。図7(D)に示すように、スペーサ部126に、金属板112を嵌め込んでもよい。このように嵌め込むことで、安定した物作りを実現できる。
(実施の形態4)
以下、本発明の実施の形態4における発光モジュールの製造方法の一例について、図8を用いて説明する。図8は予め曲げ加工したリードフレームを用いた場合について説明するものである。
図8(A)に示す、リードフレーム100の一部は予め曲げ加工されている。そして、これに光反射樹脂104よりなる成型体(図8(A)に示すように反射部114や壁部116、スペーサ部126が形成された状態の金型を使って成型することになる)を射出成型する。
図8(B)は、光反射樹脂104とリードフレーム100が一体化された様子を示す断面図である。図8(B)において、リードフレーム100の上には、発光素子(図示されていない)から発せられる光を反射する反射部114や壁部116が形成されている。またリードフレーム100の下には、金属板112を嵌め込む(更に金属板112とリードフレーム100の間に充填される導熱樹脂102の厚みを制御する)スペーサ部126が形成されている。
図8(C)は、導熱樹脂102を用いて、リードフレーム100と金属板112を一体化する様子を示す断面図である。矢印110で示す方法で、金型(図示していない)を用いて光反射樹脂104が成型されたリードフレーム100と、金属板112を導熱樹脂102によって一体化成型する。
図8(D)は一体化成型された後の断面図であり、光反射樹脂104によって形成されたスペーサ部126によって、金属板112とリードフレーム100との隙間が一定となり、その間に導熱樹脂102が充填される。このように導熱樹脂102の充填を、金属板112とスペーサ部126の間に行うことで、導熱樹脂102の薄層化、均一化が可能になり金属板112への熱伝導の効率を高めることができる。
このように光反射樹脂104の一部を、リードフレーム100の側面のみならず裏面も覆うようにすることで、リードフレーム100の固定を確実化できると共に、リードフレーム100と金属板112のショートを防止できるため、導熱樹脂102の薄層化が可能となる。そして光反射樹脂104の一部を、リードフレーム100と金属板112の隙間を保持するスペーサとして形成することで、リードフレーム100と金属板112の間の導熱樹脂102の成型精度を高められる。
次に、絶縁材料について更に詳しく説明する。導熱樹脂102は、フィラーと樹脂から構成されている。なおフィラーとしては、無機フィラーが望ましい。無機フィラーとしては、Al23、MgO、BN、SiO2、SiC、Si34、及びAlNからなる群から選択される少なくとも一種を含む一つを有することが望ましい。なお無機フィラーを用いると、放熱性を高められるが、特にMgOを用いると線熱膨張係数を大きくできる。またSiO2を用いると誘電率を小さくでき、BNを用いると線熱膨張係数を小さくできる。こうして導熱樹脂102としての熱伝導率が1W/(m・K)以上20W/(m・K)以下のものを形成することができる。なお熱伝導率が1W/(m・K)未満の場合、発光モジュールの放熱性に影響を与える。また熱伝導率を20W/(m・K)より高くしようとした場合、フィラー量を増やす必要があり、プレス時の加工性に影響を与える場合がある。
また樹脂としては、熱硬化性樹脂を用いることが望ましく、具体的にはエポキシ樹脂、フェノール樹脂、及びイソシアネート樹脂からなる群から選択される少なくとも一種を含むことが望ましい。
なお無機フィラーは略球形状で、その直径は0.1〜100μmであるが、粒径が小さいほど樹脂への充填率を向上できる。そのため導熱樹脂102における無機フィラーの充填量(もしくは含有率)は、熱伝導率を上げるために70〜95重量%と高濃度に充填している。特に、本実施の形態では、無機フィラーは、平均粒径3ミクロンと平均粒径12ミクロンの2種類のAl23を混合したものを用いている。この大小2種類の粒径のAl23を用いることによって、大きな粒径のAl23の隙間に小さな粒径のAl23を充填できるので、Al23を90重量%近くまで高濃度に充填できるものである。この結果、導熱樹脂102の熱伝導率は5W/(m・K)程度となる。なおフィラーの充填率が70重量%未満の場合、熱伝導性が低下する場合が有る。またフィラーの充填率(もしくは含有率)が95重量%を超えると、硬化前の導熱樹脂102の成型性に影響を与える場合があり、導熱樹脂102とリードフレーム100の接着性(例えば埋め込んだ場合や、その表面に貼り付けた場合)に影響を与える可能性がある。
なお熱硬化性の絶縁樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂およびシアネート樹脂の内、少なくとも1種類の樹脂を含んでいる。これらの樹脂は耐熱性や電気絶縁性に優れている。
なお導熱樹脂102からなる絶縁体の厚さは、薄くすれば、リードフレーム100に装着した発光素子108に生じる熱を金属板112に伝えやすいが、逆に絶縁耐圧が問題となり、厚すぎると、熱抵抗が大きくなるので、絶縁耐圧と熱抵抗を考慮して最適な厚さに設定すれば良い。
次にリードフレーム100の材質について説明する。リードフレームの材質としては、銅を主体とするものが望ましい。これは銅が熱伝導性と導電率が共に優れているためである。またリードフレームとしての加工性や、熱伝導性を高めるためには、リードフレーム100となる銅素材に銅以外の少なくともSn、Zr、Ni、Si、Zn、P、Fe等の群から選択される少なくとも1種類以上の材料とからなる合金を使うことが望ましい。例えばCuを主体として、ここにSnを加えた、合金(以下、Cu+Snとする)を用いることができる。Cu+Sn合金の場合、例えばSnを0.1wt%以上0.15wt%未満添加することで、その軟化温度を400℃まで高められる。比較のためSn無しの銅(Cu>99.96wt%)を用いて、リードフレーム100を作製したところ、導電率は低いが、出来上がった放熱基板において特に形成部等に歪が発生する場合があった。そこで詳細に調べたところ、その材料の軟化点が200℃程度と低いため、後の部品実装時(半田付け時)や、発光素子108の実装後の信頼性確認時(発熱/冷却の繰り返し試験等)に変形する可能性があることが予想された。一方、Cu+Sn>99.96wt%の銅系の材料を用いた場合、実装された各種部品や複数個のLEDによる発熱の影響は特に受けなかった。また半田付け性やダイボンド性にも影響が無かった。そこでこの材料の軟化点を測定したところ、400℃であることが判った。このように、銅を主体として、いくつかの元素を添加することが望ましい。銅に添加する元素として、Zrの場合、0.015wt%以上0.15wt%以下の範囲が望ましい。添加量が0.015wt%未満の場合、軟化温度の上昇効果が少ない場合がある。また添加量が0.15wt%より多いと電気特性に影響を与える場合がある。また、Ni、Si、Zn、P等を添加することでも軟化温度を高くできる。この場合、Niは0.1wt%以上5wt%未満、Siは0.01wt%以上2wt%以下、Znは0.1wt%以上5wt%未満、Pは0.005wt%以上0.1wt%未満が望ましい。そしてこれらの元素は、この範囲で単独、もしくは複数を添加することで、銅素材の軟化点を高くできる。なお添加量がここで記載した割合より少ない場合、軟化点の上昇効果が低い場合がある。またここで記載した割合より多い場合、導電率への影響の可能性がある。同様に、Feの場合0.1wt%以上5wt%以下、Crの場合0.05wt%以上1wt%以下が望ましい。これらの元素の場合も前述の元素と同様である。
なおリードフレーム100に使う銅合金の引張り強度は、600N/mm2以下が望ましい。引張り強度が600N/mm2を超える材料の場合、リードフレーム100の加工性に影響を与える場合がある。またこうした引張り強度の高い材料は、その電気抵抗が増加する傾向にあるため、実施の形態1で用いるようなLED等の大電流用途には向かない場合がある。一方、引張り強度が600N/mm2以下(更にリードフレーム100に微細で複雑な加工が必要な場合は、望ましくは400N/mm2以下)とすることでスプリングバック(必要な角度まで曲げても圧力を除くと反力によって元の位置にはねかえってしまうこと)の発生を抑えられ、形成精度を高められる。このようにリードフレーム材料としては、Cuを主体とすることで導電率を下げられ、更に柔らかくすることで加工性を高められ、更にリードフレーム100による放熱効果も高められる。なおリードフレーム100に使う銅合金の引張り強度は、10N/mm2以上が望ましい。これは一般的な鉛フリー半田の引張り強度(30〜70N/mm2程度)に対して、リードフレーム100に用いる銅合金はそれ以上の強度が必要なためである。リードフレーム100に用いる銅合金の引張り強度が、10N/mm2未満の場合、リードフレーム100に発光素子108や駆動用半導体部品、チップ部品等を半田付け実装する場合、半田部分ではなくてリードフレーム100部分で凝集破壊する可能性がある。
なおリードフレーム100の、導熱樹脂102から露出している面(発光素子108や、図示していないが制御用ICやチップ部品等の実装面)に、予め半田付け性を改善するように半田層や錫層を形成しておくことで、ガラエポ基板等に比べて熱容量が大きく半田付けしにくいリードフレーム100へ対する部品実装性を高められると共に、配線の錆び防止が可能となる。なおリードフレーム100の導熱樹脂102に接する面(もしくは埋め込まれた面)には、半田層は形成しないことが望ましい。このように導熱樹脂102と接する面に半田層や錫層を形成すると、半田付け時にこの層が柔らかくなり、リードフレーム100と導熱樹脂102の接着性(もしくは結合強度)に影響を与える場合がある。なお図1、図2において、半田層や錫層は図示していない。
金属製の金属板112としては、熱伝導の良いアルミニウム、銅またはそれらを主成分とする合金からできている。特に、本実施の形態では、金属板112の厚みを1mmとしているが、その厚みはバックライト等の仕様に応じて設計できる(なお金属板112の厚みが0.1mm以下の場合、放熱性や強度的に不足する可能性がある。また金属板112の厚みが50mmを超えると、重量面で不利になる)。金属板112としては、単なる板状のものだけでなく、より放熱性を高めるため、絶縁体を積層した面とは反対側の面に、表面積を広げるためにフィン部(あるいは凹凸部)を形成しても良い。線膨張係数は8×10-6/℃〜20×10-6/℃としており、金属板112や発光素子108の線膨張係数に近づけることにより、基板全体の反りや歪を小さくできる。またこれらの部品を表面実装する際、互いに熱膨張係数をマッチングさせることは信頼性的にも重要となる。また金属板112を他の放熱板(図示していない)にネジ止めできる。
またリードフレーム100としては、銅を主体とした金属板を、少なくともその一部が事前に打抜かれたものを用いることができる。そしてリードフレーム100の厚みは0.1mm以上1.0mm以下(更に望ましくは0.3mm以上0.5mm以下)が望ましい。これはLEDを制御するには大電流(例えば30A〜150Aであり、これは駆動するLEDの数によって更に増加する場合もある)が必要であるためである。またリードフレーム100の肉厚が0.10mm未満の場合、プレスが難しくなる場合がある。またリードフレーム100の肉厚が1mmを超えると、プレスによる打ち抜き時にパターンの微細化が影響を受ける場合がある。ここでリードフレーム100の代わりに銅箔(例えば、厚み10ミクロン以上50ミクロン以下)を使うことは望ましくない。本発明の場合、LEDで発生する熱は、リードフレーム100を通じて広く拡散されることになる。そのためリードフレーム100の厚みが厚いほど、リードフレーム100を介しての熱拡散が有効となる。一方、リードフレーム100の代わりに銅箔を用いた場合、銅箔の厚みがリードフレームに比べて薄い分、熱拡散しにくくなる可能性がある。
更に導熱樹脂102とリードフレーム100とを加熱プレスする時の温度プロファイルを工夫することで、導熱樹脂102が軟化(粘度低下)でき、リードフレーム100に対する影響も抑制できる。このようにリードフレーム100の成型工程と、予め成型されたリードフレーム100と導熱樹脂102との成型工程を、別々に分けることによって厚みが厚くて放熱性の優れたリードフレーム100を使った発光モジュールを安価に形成できる。
このように一部が光反射樹脂104で形成された反射部104及び壁部116によって固定された銅を主体としたリードフレーム100と、金属板112と、前記リードフレーム100と前記金属板112の間に形成された無機フィラーと熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物である導熱樹脂102とからなる絶縁層とからなり、前記リードフレーム100上に実装された発光素子108の発光の一部が、前記光反射樹脂104で形成された反射部114で反射される構造を有する発光モジュールを提供する。
また一部が光反射樹脂104で固定された反射部114及び壁部116によって固定されている銅を主体としたリードフレーム100と、金属板112とを、前記リードフレーム100と金属板112との間に形成された無機フィラーと熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物とからなる絶縁層である導熱樹脂102とからなり、前記リードフレーム100に実装された発光素子108を保護する透明樹脂118の一部は、前記リードフレーム100上に形成された前記反射部114と前記壁部116との隙間に溜まる構造を有している発光モジュールを提供する。
更に一部が光反射樹脂104からなる反射部114と壁部116で固定されているリードフレーム100と、金属板112との間に、絶縁樹脂である導熱樹脂102を挟んだ状態で、前記絶縁樹脂102を硬化し、前記金属板112と、光反射樹脂104で固定された前記リードフレーム100を一体化した後、前記光反射樹脂104で囲まれた部分中に露出した前記リードフレーム100に発光素子108を実装することで、発光モジュールを製造する。
また一部が光反射樹脂104からなる反射部114と壁部116で固定されているリードフレーム100と、金属板112との間に、絶縁樹脂である導熱樹脂102を挟んだ状態で、前記導熱樹脂102を硬化し、前記金属板112と、光反射樹脂104で固定された前記リードフレーム100を一体化した後、前記光反射樹脂104で囲まれた部分中に露出した前記リードフレーム100に発光素子108を実装し、透明樹脂118で覆うことで発光モジュールを製造できる。
なお光反射樹脂104としては、TiO2やMgO等の白色セラミック粉、あるいはガラス粉、マイクロガラスビーズ等の光反射の高い光反射粉を耐熱性の高い熱可塑性の樹脂中に分散させたものを使うことができる。こうした部材としては表面実装用のLED用に様々なものが市販されており、こうした部材を使うことができる。またこうした市販の光反射樹脂104を、リードフレーム100との成型方法としては射出成型等の量産性の高いものを選ぶことができる。なお光反射樹脂104の可視光領域における光反射率は90%以上99.9%以下が望ましい。光反射率が90%未満の場合、反射部114での反射効率に影響を与える。また光反射率を99.9%より高くしようとすると、光反射樹脂104がとても高価なものとなる可能性がある。また光反射樹脂104は白色が望ましい。白色にすることで、Red、Green、Blue等の単色光の混色を容易にする。
また発光素子108は、光反射樹脂104で囲まれた面積内でリードフレーム100上に実装され、更に透明樹脂118等で覆うことで、発光素子108を保護できると共に、複数個の発光素子108の高密度ベア実装が可能となる。また複数個の発光素子108を高密度に実装することで、混色による白色を均一化しやすくなる。
なお光反射樹脂104としては、例えばポリカーボネート樹脂に白色顔料を分散したものを使って、射出成型することができる。特にポリカーボネート樹脂の場合、射出成型する前に、充分乾燥させることが望ましい。これはポリカーボネート樹脂が親水性樹脂であり、空気中の水分を吸収しているためである。そのため、乾燥することなく、射出成型を行うと、成型中に樹脂の加水分解反応が発生し、樹脂の分子量が低下して成型体の品質に影響を与える場合がある。そのため乾燥は、100℃以上(望ましくは110℃〜130℃で、4〜6時間)で行うことが望ましい。また成型温度は250℃〜300℃の範囲が、金型温度は50℃〜120℃の間が望ましい。この範囲より温度が低い場合は、成形性に影響を与える場合がある。また成型温度がこの範囲より高い場合は、成形性や成型体の樹脂の物性に影響を与える場合がある。
光反射樹脂104用の樹脂としては、他にPPSや液晶ポリマーを選ぶことができる。こうした樹脂(例えば液晶ポリマー)の場合、射出温度は340℃前後(望ましくは270℃以上380℃以下が望ましい。この温度域未満は射出成型性に影響を与える場合があり、この温度域より高い場合は、樹脂特性に影響を与える場合がある)が望ましい。また同様に金型を100℃前後(望ましくは50℃以上130℃以下、この温度域より低い場合は成形性に影響を与える場合がある。またこの温度域より高い場合も同様である)に加熱することが望ましい。またここに添加する白色顔料としては、TiO2、Al23、MgO等を用いることができる。なおこれら顔料の粒径は10ミクロン以下0.01ミクロン以上(望ましくは5ミクロン以下0.1ミクロン以上)が望ましい。10ミクロンより大きい場合、成形性に影響を与える場合がある。また粒径が0.01ミクロン未満の場合、粉体の比表面積が大きくなりすぎ、射出成型時の流動性に影響を与える場合がある。
以上のように、本発明にかかる発光モジュールを用いることで、多数個の発光素子を、安定して点灯できるため、液晶TV等のバックライト以外に、プロジェクター、投光機器等の小型化、高演色化の用途にも適用できる。
実施の形態1における発光モジュールを示す上面図及び断面図 リードフレームの形状を示す図 熱が拡散する様子を示す図 実施の形態2における発光モジュールの製造方法の一例を示す断面図 実施の形態2における発光モジュールの製造方法の一例を示す断面図 反射部の斜視図 実施の形態3における発光モジュールの製造方法の一例を示す断面図 光反射樹脂の形状を利用して、導熱樹脂の厚み制御を行う一例を示す断面図 従来の発光モジュールの一例を示す断面図
符号の説明
100 リードフレーム
102 導熱樹脂
104 光反射樹脂
106 補助線
108 発光素子
110 矢印
112 金属板
114 反射部
116 壁部
118 透明樹脂
120 レンズ
122 溝部
124 突起部
126 スペーサ部

Claims (18)

  1. 一部が光反射樹脂で形成された反射部及び壁部によって固定されている銅を主体としたリードフレームと、
    金属板と、
    前記リードフレームと前記金属板の間に形成された無機フィラーと熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物とからなる絶縁層と、からなり、
    前記リードフレーム上に実装された発光素子の発光の一部が、前記光反射樹脂で形成された反射部で反射される構造を有する発光モジュール。
  2. 一部が光反射樹脂で形成された反射部及び壁部によって固定されている銅を主体としたリードフレームと、
    金属板と、
    前記リードフレームと前記金属板との間に形成された無機フィラーと熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物とからなる絶縁層と、からなり、
    前記リードフレームに実装された発光素子を保護する透明樹脂の一部は、前記リードフレーム上に形成された前記反射部と前記壁部との隙間に溜まる構造を有している発光モジュール。
  3. 金属板とリードフレームの間に形成された絶縁層の厚みは50ミクロン以上500ミクロン以下である請求項1もしくは請求項2のいずれかに記載の発光モジュール。
  4. 光反射樹脂は、光反射粉が樹脂中に分散されてなる可視光領域における光反射率が90%以上99.9%以下である請求項1もしくは請求項2のいずれかに記載の発光モジュール。
  5. 発光素子は、光反射樹脂で囲まれた面積内でリードフレーム上に実装され、更に樹脂で保護されている請求項1記載の発光モジュール。
  6. 一つ一つが異なる発光色を有する発光素子が複数個、リング状の反射材で囲まれた面積内に実装されている請求項1もしくは請求項2のいずれか一つに記載の発光モジュール。
  7. 複数個の発光素子の内、1個以上は発光色が白色である請求項1記載の発光モジュール。
  8. リードフレームの厚みは0.10mm以上1.0mm以下で、少なくとも絶縁層と一体化される前にその一部が凹状に加工されたものである請求項1記載の発光モジュール。
  9. 絶縁層の熱伝導率が1W/(m・K)以上20W/(m・K)以下である請求項1に記載の発光モジュール。
  10. 無機フィラーは、Al23、MgO、BN、SiO2、SiC、Si34、及びAlNからなる群から選択される少なくとも一種を含む請求項1もしくは請求項2に記載の発光モジュール。
  11. 熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、及びイソシアネート樹脂からなる群から選択される少なくとも一種を含む請求項1もしくは請求項2に記載の発光モジュール。
  12. 絶縁層は白色である請求項1もしくは請求項2に記載の発光モジュール。
  13. 光反射樹脂は白色である請求項1もしくは請求項2に記載の発光モジュール。
  14. Snは0.1wt%以上0.15wt%以下、Zrは0.015wt%以上0.15wt%以下、Niは0.1wt%以上5wt%以下、Siは0.01wt%以上2wt%以下、Znは0.1wt%以上5wt%以下、Pは0.005wt%以上0.1wt%以下、Feは0.1wt%以上5wt%以下である群から選択される少なくとも一種を含む銅を主体とするリードフレームを用いる請求項1もしくは請求項2記載の発光モジュール。
  15. 光反射樹脂の一部は、リードフレーム同士の隙間と、前記リードフレームと絶縁層の間で発光素子の直下を避けた位置にも、形成されている請求項1もしくは請求項2記載の発光モジュール。
  16. 光反射樹脂の一部は、リードフレームと金属板の間の隙間を保持するスペーサ部を形成する請求項1もしくは請求項2記載の発光モジュール。
  17. 一部が光反射樹脂からなる反射部と壁部で固定されているリードフレームと、金属板との間に、
    絶縁樹脂を挟んだ状態で、前記絶縁樹脂を硬化し、
    前記金属板と、光反射樹脂で固定された前記リードフレームを一体化した後、
    前記光反射樹脂で囲まれた部分中に露出した前記リードフレームに発光素子を実装する発光モジュールの製造方法。
  18. 一部が光反射樹脂からなる反射部と壁部で固定されているリードフレームと、金属板との間に、
    絶縁樹脂を挟んだ状態で、前記絶縁樹脂を硬化し、
    前記金属板と、光反射樹脂で固定された前記リードフレームを一体化した後、
    前記光反射樹脂で囲まれた部分中に露出した前記リードフレームに発光素子を実装し、透明樹脂で覆う発光モジュールの製造方法。
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JP2014131075A (ja) * 2014-03-06 2014-07-10 Nichia Chem Ind Ltd 発光装置

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