JP2007199709A - ポジ型レジスト組成物およびそれを用いたパターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)単環又は多環の脂環炭化水素構造を有する、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂、(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、(C)特定構造の繰り返し単位を有する樹脂及び(D)溶剤を含有し、且つ、(C)成分の樹脂の含有量が、ポジ型レジスト組成物の固形分を基準にして0.1〜20質量%であるポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法。
【選択図】なし
Description
(解像力)=k1・(λ/NA)
(焦点深度)=±k2・λ/NA2
ここでλは露光光源の波長、NAは投影レンズの開口数、k1及びk2はプロセスに関係する係数である。
この「液浸の効果」はλ0を露光光の空気中での波長とし、nを空気に対する液浸液の屈折率、θを光線の収束半角としNA0=sinθとすると、液浸した場合、前述の解像力及び焦点深度は次式で表すことができる。
(解像力)=k1・(λ0/n)/NA0
(焦点深度)=±k2・(λ0/n)/NA0 2
すなわち、液浸の効果は波長が1/nの露光波長を使用するのと等価である。言い換えれば、同じNAの投影光学系の場合、液浸により、焦点深度をn倍にすることができる。これは、あらゆるパターン形状に対して有効であり、更に、現在検討されている位相シフト法、変形照明法などの超解像技術と組み合わせることが可能である。
最近の液浸露光技術進捗が非特許文献1(SPIE Proc 4688,11(2002))、非特許文献2(J.Vac.Sci.Tecnol.B 17(1999))、非特許文献3(SPIE Proc 3999,2(2000))、特許文献3(国際公開WO2004−077158号パンフレット)等で報告されている。ArFエキシマレーザーを光源とする場合は、取り扱い安全性と193nmにおける透過率と屈折率の観点で純水(193nmにおける屈折率1.44)が液浸液として最も有望であると考えられている。F2エキシマレーザーを光源とする場合は、157nmにおける透過率と屈折率のバランスからフッ素を含有する溶液が検討されているが、環境安全性の観点や屈折率の点で十分な物は未だ見出されていない。液浸の効果の度合いとレジストの完成度から液浸露光技術はArF露光機に最も早く搭載されると考えられている。
この化学増幅機構を用いたArFエキシマレーザー(波長193nm)用レジストは,現状主流になりつつあるが、プロファイル、パターン倒れについて、更なる改良が求められている。
また、液浸露光プロセスにおいて、スキャン式の液浸露光機を用いて露光する場合には、レンズの移動に追随して液浸液も移動しないと露光スピードが低下するため、生産性に影響を与えることが懸念される。液浸液が水である場合においては、レジスト膜は、疎水的で、水追随性が良好であることが望まれる。
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、
(C)下記一般式(C)で表される繰り返し単位を有する樹脂及び
(D)溶剤
を含有し、且つ、(C)成分の樹脂の含有量が、ポジ型レジスト組成物の固形分を基準にして0.1〜20質量%であることを特徴とするポジ型レジスト組成物。
X1、X2及びX3は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はハロゲン原子を表す。
Lは、単結合又は2価の連結基を表す。
Rp1は、酸分解性基を表す。
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、
(C)下記一般式(C)で表される繰り返し単位を有する樹脂及び
(D)溶剤
を含有し、且つ、(C)成分の樹脂の含有量が、ポジ型レジスト組成物の固形分を基準にして0.1〜5質量%であることを特徴とするポジ型レジスト組成物。
X1、X2及びX3は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はハロゲン原子を表す。
Lは、単結合又は2価の連結基を表す。
Rp1は、酸分解性基を表す。
X1、X2及びX3は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はハロゲン原子を表す。
R12、R13及びR14は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基若しくはアリール基又はこれらの基が結合した1価の基を表す。但し、R12、R13及びR14の内の少なくとも1つは、アルキル基を表す。R12、R13及びR14の内の2つが、結合して環を形成してもよい。
X1、X2、X3、X4、X5及びX6は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はハロゲン
原子を表す。
R12、R13及びR14は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基若しくはアリール基又はこれらの基が結合した1価の基を表す。但し、R12、R13及びR14の内の少なくとも1つは、アルキル基を表す。R12、R13及びR14の内の2つが、結合して環を形成してもよい。
L1は、単結合又は2価の連結基を表す。
Rp2は、非酸分解性基を表す。
m及びnは、夫々、繰り返し単位のモル比を表し、m=10〜100、n=0〜90、m+n=100である。
R1は、水素原子又はメチル基を表す。
R2は、複数個ある場合には各々独立に、−CH3の部分構造を少なくとも2つ有する炭化水素基を表す。
P1は、単結合、アルキレン基若しくはエーテル基又はそれらの2つ以上が結合した連結基を表す。
P2は、−O−、−NR−(Rは水素原子又はアルキル基を表す)及び−NHSO2−から選ばれる連結基を表す。
x1、x2、y及びzは、全繰り返し単位中のモル%を表し、x1は0〜50、x2は0〜50、yは0〜100、zは0〜100を表す。但し、80≦x1+x2+y+z≦100を満たす。
nは1〜4の整数を表す。
Xa、Xb及びXcは、各々独立に、水素原子又はメチル基を表す。
R1は、ラクトン構造を有する1価の有機基を表す。
R2は、水酸基又はシアノ基を有する1価の有機基を表す。
R3は、酸の作用により脱離する基を表す。
る脂肪族スルホン酸又はフッ素原子を有するベンゼンスルホン酸を発生する化合物であることを特徴とする(1)〜(8)及び(11)〜(16)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
尚、本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本発明のポジ型レジスト組成物に用いられる樹脂は、単環又は多環の脂環炭化水素構造を有する、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂(酸分解性樹脂)であり、樹脂の主鎖又は側鎖、あるいは、主鎖及び側鎖の両方に、酸の作用により分解し、アルカリ可溶性基を生じる基(以下、「酸分解性基」ともいう)を有する樹脂である(以下、「脂環炭化水素系酸分解性樹脂」又は「樹脂(A)」とも呼ぶ)。
アルカリ可溶性基としては、フェノール性水酸基、カルボン酸基、フッ素化アルコール基、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホニルイミド基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)メチレン基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルカルボニル)メチレン基、ビス(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルスルホニル)メチレン基、ビス(アルキルスルホニル)イミド基、トリス(アルキルカルボニル)メチレン基、トリス(アルキルスルホニル)メチレン基を有する基等が挙げられる。
好ましいアルカリ可溶性基としては、カルボン酸基、フッ素化アルコール基(好ましくはヘキサフルオロイソプロパノール)、スルホン酸基が挙げられる。
酸分解性基として好ましい基は、これらのアルカリ可溶性基の水素原子を酸の作用により脱離する基で置換した基である。
酸の作用により脱離する基(以下、「酸脱離性基」ともいう)としては、例えば、−C(R36)(R37)(R38)、−C(R36)(R37)(OR39)、−C(R01)(R02)(OR39)等を挙げることができる。式中、R36〜R39は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基表す。R36とR37とは、互いに結合して環を形成してもよい。R01〜R02は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。
酸分解性基としては好ましくは、クミルエステル基、エノールエステル基、アセタールエステル基、第3級のアルキルエステル基等である。更に好ましくは、第3級アルキルエ
ステル基である。
R11は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又はsec−ブチル基を表し、Zは、炭素原子とともにシクロアルキル基を形成するのに必要な原子団を表す。
R12〜R16は、各々独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、もしくはR15、R16のいずれかはシクロアルキル基を表す。
R17〜R21は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R17〜R21のうち少なくとも1つはシクロアルキル基を表す。また、R19、R21のいずれかはアルキル基又はシクロアルキル基を表す。
R22〜R25は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R22〜R25のうち少なくとも1つはシクロアルキル基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
R11'及びR12'は、各々独立に、水素原子、シアノ基、ハロゲン原子又はアルキル基を表す。
Z'は、結合した2つの炭素原子(C−C)を含み、脂環式構造を形成するための原子団を表す。
R13'〜R16'は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、−COOH、−COOR5、酸の作用により分解する基、−C(=O)−X−A'−R17'、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。Rl3'〜R16'の内の少なくとも2つが結合して環を形成してもよい。
R5は、アルキル基、シクロアルキル基又はラクトン構造を有する基を表す。
Xは、酸素原子、硫黄原子、−NH−、−NHSO2−又は−NHSO2NH−を表す。
A'は、単結合又は2価の連結基を表す。
R17'は、−COOH、−COOR5、−CN、水酸基、アルコキシ基、−CO−NH−R6、−CO−NH−SO2−R6又はラクトン構造を有する基を表す。
R6は、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
nは、0又は1を表す。
Rは、水素原子、ハロゲン原子又は1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。複数のRは、各々同じでも異なっていてもよい。
Aは、単結合、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルホンアミド基、ウレタン基、又はウレア基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。好ましくは単結合である。
Rpaは、上記一般式(pI)〜(pV)のいずれかの基を表す。
R11'、R12'に於けるアルキル基としては、炭素数1〜10個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基が挙げられる。
形成される脂環式炭化水素の骨格としては、一般式(pI)〜(pV)に於けるR12〜R25のシクロアルキル基と同様のものが挙げられる。
脂環式炭化水素の骨格には置換基を有していてもよい。そのような置換基としては、前
記一般式(II−AB1)又は(II−AB2)中のR13'〜R16'を挙げることができる。
Rb0は、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
Rb0のアルキル基が有していてもよい好ましい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子が挙げられる。
Rb0のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。
Rb0は、水素原子又はメチル基が好ましい。
Abは、アルキレン基、単環又は多環の脂環炭化水素構造を有する2価の連結基、単結合、エーテル基、エステル基、カルボニル基、カルボキシル基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。好ましくは、単結合、−Ab1−CO2−で表される連結基である。Ab1は、直鎖、分岐アルキレン基、単環又は多環のシクロアルキレン基であり、好ましくはメチレン基、エチレン基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基である。
Vは、一般式(LC1−1)〜(LC1−16)の内のいずれかで表されるラクトン構造を有する基を表す。
ラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
R2c〜R4cは、各々独立に、水素原子、水酸基又はシアノ基を表す。ただし、R2c〜R4cの内の少なくとも1つは、水酸基又はシアノ基を表す。好ましくは、R2c〜R4cの内の
1つ又は2つが水酸基で、残りが水素原子である。一般式(VIIa)に於いて、更に好ましくは、R2c〜R4cの内の2つが、水酸基で、残りが水素原子である。
R1cは、水素原子、メチル基、トリフロロメチル基又はヒドロキメチル基を表す。
Z2は、−O−又は−N(R41)−を表す。R41は、水素原子、水酸基、アルキル基又は−OSO2−R42を表す。R42は、アルキル基、シクロアルキル基又は樟脳残基を表す。R41及びR42のアルキル基は、ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)等で置換されていてもよい。
R50〜R55は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又はアルキル基を表す。但し、R50〜R55の内、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
Rxaは、水素原子又は有機基(好ましくは酸脱離性基、アルキル基、シクロアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基)を表す。
Rxは、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rxのアルキル基が有していてもよい好ましい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子が挙げられる。
Faは、単結合、直鎖又は分岐のアルキレン基を表し、好ましくは単結合を表す。
Fbは、単環又は多環の環状炭化水素基を表す。
Fcは、単結合、直鎖又は分岐のアルキレン基(好ましくは単結合、メチレン基)を表す。
F1は、一般式(F1)で表される基を表す。
p1は、1〜3を表す。
Fbに於ける環状炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基が好ましい。
(1) 上記一般式(pI)〜(pV)で表される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位を有するもの(側鎖型)。好ましくは(pI)〜(pV)の構造を有する(メタ)アクリレート繰り返し単位を有するもの。
(2) 一般式(II−AB)で表される繰り返し単位を有するもの(主鎖型)。但し、(2)においては例えば、更に以下のものが挙げられる。
(3) 一般式(II−AB)で表される繰り返し単位、無水マレイン酸誘導体及び(メタ)アクリレート構造を有するもの(ハイブリッド型)。
ましくは25〜40モル%である。
Xa、Xb及びXcは、各々独立に、水素原子又はメチル基を表す。
R1は、ラクトン構造を有する1価の有機基を表す。
R2は、水酸基又はシアノ基を有する1価の有機基を表す。
R3は、酸の作用により脱離する基を表す。
一般式(A1)で表される繰り返し単位の割合は、脂環炭化水素系酸分解性樹脂の全繰り返し単位に対して25〜50モル%であることが好ましい。
一般式(A2)で表される繰り返し単位は、前記一般式(AIIa)又は(AIIb)
で表される繰り返し単位であることが好ましい。
一般式(A2)で表される繰り返し単位の割合は、脂環炭化水素系酸分解性樹脂の全繰り返し単位に対して5〜30モル%であることが好ましい。
一般式(A3)で表される繰り返し単位は、前記一般式(pA)で表される繰り返し単位であることが好ましい。
一般式(A3)で表される繰り返し単位の割合は、脂環炭化水素系酸分解性樹脂の全繰り返し単位に対して25〜50モル%であることが好ましい。
特に好ましい脂環炭化水素系酸分解性樹脂としては、下記一般式(ARA−1)〜(ARA−5)で表される酸分解性基を有する繰り返し単位20〜50モル%、下記一般式(ARL−1)〜(ARL−6)で表されるラクトン構造を有する繰り返し単位20〜50モル%、下記一般式(ARH−1)〜(ARH−3)で表される極性基で置換された脂環炭化水素構造を有する繰り返し単位5〜30モル%含有する3元共重合ポリマー、または更にカルボキシル基、あるいは一般式(F1)で表される構造を有する繰り返し単位、脂環炭化水素構造を有し、酸分解性を示さない繰り返し単位を5〜20モル%含む4元共重合ポリマーである。
(式中、Rxy1は、水素原子又はメチル基を表し、Rxa1及びRxb1は、各々独立に、メチル基又はエチル基を表す。)
重合反応は窒素やアルゴンなど不活性ガス雰囲気下で行われることが好ましい。重合開始剤としては市販のラジカル開始剤(アゾ系開始剤、パーオキサイドなど)を用いて重合を開始させる。ラジカル開始剤としてはアゾ系開始剤が好ましく、エステル基、シアノ基、カルボキシル基を有するアゾ系開始剤が好ましい。好ましい開始剤としては、アゾビス
イソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル、ジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)などが挙げられる。所望により開始剤を追加、あるいは分割で添加し、反応終了後、溶剤に投入して粉体あるいは固形回収等の方法で所望のポリマーを回収する。反応の濃度は5〜50質量%であり、好ましくは10〜30質量%である。反応温度は、通常10℃〜150℃であり、好ましくは30℃〜120℃、さらに好ましくは50〜100℃である。
本発明のポジ型レジスト組成物は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(以下、「酸発生剤」ともいう)を含有する。
酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている活性光線又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
R201、R202及びR203は、各々独立に有機基を表す。
X-は、非求核性アニオンを表し、好ましくはスルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン、ビス(アルキルスルホニル)アミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチドアニオン、BF4 -、PF6 -、SbF6 -などが挙げられ、好ましくは炭素原子を含有する有機アニオンである。
Rc1は、有機基を表す。
Rc1に於ける、有機基として炭素数1〜30のものが挙げられ、好ましくは、アルキル基、アリール基、又はこれらの複数が、単結合、−O−、−CO2−、−S−、−SO3−、−SO2N(Rd1)−などの連結基で連結された基を挙げることができる。Rd1は水素原子又はアルキル基を表す。
Rc3、Rc4、Rc5は、各々独立に、有機基を表す。Rc3、Rc4、Rc5の有機基として、好ましくは、Rb1に於ける好ましい有機基と同じものを挙げることができ、特に好ましくは、炭素数1〜4のパーフロロアルキル基である。
Rc3とRc4が結合して環を形成していてもよい。Rc3とRc4が結合して形成される基としては、アルキレン基、アリーレン基が挙げられる。好ましくは、炭素数2〜4のパーフロロアルキレン基である。
Rc1、Rc3〜Rc5の有機基として、特に好ましくは、1位がフッ素原子又はフロロアルキル基で置換されたアルキル基、フッ素原子又はフロロアルキル基で置換されたフェニル基である。フッ素原子又はフロロアルキル基を有することにより、光照射によって発生した酸の酸性度が上がり、感度が向上する。また、Rc3とRc4が結合して環を形成することにより光照射によって発生した酸の酸性度が上がり、感度が向上する。
また、R201〜R203の内の2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
R201、R202及びR203としての有機基の具体例としては、後述する化合物(ZI−1)、(ZI−2)、(ZI−3)に於ける対応する基を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物は、R201〜R203の全てがアリール基でもよいし、R201〜R203の一部がアリール基で、残りがアルキル基、シクロアルキル基でもよい。
アリールスルホニウム化合物としては、例えば、トリアリールスルホニウム化合物、ジアリールアルキルスルホニウム化合物、アリールジアルキルスルホニウム化合物、ジアリールシクロアルキルスルホニウム化合物、アリールジシクロアルキルスルホニウム化合物を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基などのアリール基、インドール残基、ピロール残基、などのヘテロアリール基が好ましく、更に好ましくはフェニル基、インドール残基である。アリールスルホニム化合物が2つ以上のアリール基を有する場合に、2つ以上あるアリール基は同一であっても異なっていてもよい。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているアルキル基は、炭素数1〜15の直鎖、分岐状アルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているシクロアルキル基は、炭素数3〜15のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
R201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜14)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基を置換基として有してもよい。好ましい置換基としては、炭素数1〜12の直鎖、分岐状アルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数1〜12の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基であり、特に好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基である。置換基は、3つのR201〜R203のうちのいずれか1つに置換していてもよいし、3つ全てに置換していてもよい。また、R201〜R203がアリール基の場合に、置換基はアリール基のp−位に置換していることが好ましい。
化合物(ZI−2)は、一般式(ZI)に於ける、R201〜R203が、各々独立に、芳香環を含有しない有機基を表す場合の化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含するものである。
R201〜R203としての芳香環を含有しない有機基は、一般的に炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20である。
R201〜R203は、各々独立に、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基、ビニル基であり、更に好ましくは、直鎖、分岐、環状2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、特に好ましくは、直鎖、分岐状2−オキソアルキル基である。
R201〜R203としてのシクロアルキル基は、好ましくは、炭素数3〜10のシクロアルキル基、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基等を挙げることができる。R201〜R203としてのシクロアルキル基は、環状2−オキソアルキル基であることがより好ましい。
R201〜R203としての直鎖、分岐、環状2−オキソアルキル基は、好ましくは、上記のアルキル基、シクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
R201〜R203としてのアルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基としては、好ましくは、炭素数1〜5のアルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基等を挙げることができる。
R201〜R203は、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、ニトロ基によって更に置換されていてもよい。
R1c〜R5cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、又はハロゲン原子を表す。
R6c及びR7cは、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Rx及びRyは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基、又はビニル基を表す。
R1c〜R7c中のいずれか2つ以上、及びRxとRyは、それぞれ結合して環構造を形成しても良く、この環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。R1c〜R7c中のいずれか2つ以上、及びRxとRyが結合して形成する基としては、ブチレン基、ペンチレン基等を挙げることができる。
X-は、非求核性アニオンを表し、一般式(I)に於けるX-の非求核性アニオンと同様のものである。
R1c〜R7cとしてのシクロアルキル基は、好ましくは炭素数3〜20個のシクロアルキル基、より好ましくは炭素数3〜8個のシクロアルキル基、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
R1c〜R5cとしてのアルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜10のアルコキシ基、好ましくは、炭素数1〜5の直鎖及び分岐アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、直鎖又は分岐プロポキシ基、直鎖又は分岐ブトキシ基、直鎖又は分岐ペントキシ基)、炭素数3〜8の環状アルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)を挙げることができる。
好ましくはR1c〜R5cの内のいずれかが、直鎖、分岐状アルキル基、シクロアルキル基又は直鎖、分岐、環状アルコキシ基であり、更に好ましくはR1c〜R5cの炭素数の和が2〜15である。これにより、より溶剤溶解性が向上し、保存時にパーティクルの発生が抑制される。
Rx及びRyとしてのシクロアルキル基は、R1c〜R7cとしてのシクロアルキル基と同様のものを挙げることができる。Rx及びRyとしてのシクロアルキル基は、環状2−オキソアルキル基であることがより好ましい。
直鎖、分岐、環状2−オキソアルキル基は、R1c〜R7cとしてのアルキル基、シクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基については、R1c〜R5cとしてのアルコキシ基と同様のものを挙げることができる。
Rx、Ryは、好ましくは炭素数4個以上のアルキル基であり、より好ましくは6個以上、更に好ましくは8個以上のアルキル基である。
R204〜R207は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
R204〜R207のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。
R204〜R207としてのアルキル基は、直鎖、分岐状のいずれであってもよく、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等を挙げることができる。
R204〜R207としてのシクロアルキル基は、好ましくは、炭素数3〜10のシクロアルキル基、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基等を挙げることができる。
R204〜R207は、置換基を有していてもよい。R204〜R207が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基等を挙げることができる。
X-は、非求核性アニオンを表し、一般式(I)に於けるX-の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
Ar3及びAr4は、各々独立に、アリール基を表す。
R206は、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
R207及びR208は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は電子吸引性基を表す。R207として好ましくは、アリール基である。R208として好ましくは、電子吸引性基であり、より好ましくはシアノ基、フロロアルキル基である。
Aは、アルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を表す。
酸発生剤の組成物中の含量は、レジスト組成物の全固形分を基準として、0.1〜20
質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%、更に好ましくは1〜7質量%である。
本発明のポジ型レジスト組成物は、下記一般式(C)で表される繰り返し単位を有する樹脂を含有する。
X1、X2及びX3は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はハロゲン原子を表す。
Lは、単結合又は2価の連結基を表す。
Rp1は、酸分解性基を表す。
酸の作用により脱離する基としては、例えば、−C(R36)(R37)(R38)、−C(R36)(R37)(OR39)、−C(R01)(R02)(OR39)等を挙げることができる。
式中、R36〜R39は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基表す。R36とR37とは、互いに結合して環を形成してもよい。
R01〜R02は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。
R36〜R39、R01及びR02のアルキル基は、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、へキシル基、オクチル基等を挙げることができる。
R36〜R39、R01及びR02のシクロアルキル基は、単環型でも、多環型でもよい。単環型としては、炭素数3〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、
シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロオクチル基等を挙げることができる。多環型としては、炭素数6〜20のシクロアルキル基が好ましく、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデシル基、アンドロスタニル基等を挙げることができる。尚、シクロアルキル基中の炭素原子の一部が酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。
R36〜R39、R01及びR02のアリール基は、炭素数6〜10のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基等を挙げることができる。
R36〜R39、R01及びR02のアラルキル基は、炭素数7〜12のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。
R36〜R39、R01及びR02のアルケニル基は、炭素数2〜8のアルケニル基が好ましく、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、シクロへキセニル基等を挙げることができる。
R36〜R39、R01及びR02は、置換基を有していてもよい。R36〜R39、R01及びR02が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、チオエーテル基、アシル基、アシロキシ基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基等を挙げることができる。
X1、X2及びX3は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はハロゲン原子を表す。
R12、R13及びR14は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基若しくはアリール基又はこれらの基が結合した1価の基を表す。但し、R12、R13及びR14の内の少なくとも1つは、アルキル基を表す。R12、R13及びR14の内の2つが、結合して環を形成してもよい。
R12、R13及びR14のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基としては、前記酸の作用により脱離する基に於ける、R36〜R38のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基と同様のものを挙げることができる。
ルキル基であることがより好ましい。
一般式(C1)で表される繰り返し単位は、R12、R13及びR14が、アルキル基、シクロアルキル基若しくはアルケニル基又はこれらの基が結合した1価の基であって、R12〜R14に含まれる炭素原子数が6〜20であることが好ましい。
Rxは、水素原子又はメチル基を表す。
Rxa、Rxb及びRxcは、各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
Rxxは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
X4、X5及びX6は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はハロゲン原子を表す。
L1は、単結合又は2価の連結基を表す。
Rp2は、非酸分解性基を表す。
L2の2価の連結基は、一般式(C)に於ける、Lの2価の連結基と同様のものを挙げることができる。L2の2価の連結基は、アルキレン基、エステル基、エーテル基が好ましい。
Rp2の非酸分解性基としては、例えば、酸の作用により分解してアルカリ可溶性基を生じない、直鎖又は分岐状のアルキル基(好ましくは炭素数2〜20)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)、アリール基(好ましくは炭素数6〜15)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜10)等を挙げることができる。好ましくは、分岐状のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基である。
X1、X2、X3、X4、X5及びX6は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はハロゲン原子を表す。
R12、R13及びR14は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基若しくはアリール基又はこれらの基が結合した1価の基を表す。但し、R12、R13及びR14の内の少なくとも1つは、アルキル基を表す。R12、R13及びR14の内の2つが、結合して環を形成してもよい。
L1は、単結合又は2価の連結基を表す。
Rp2は、非酸分解性基を表す。
m及びnは、夫々、繰り返し単位のモル比を表し、m=10〜100、n=0〜90、m+n=100である。
R1は、水素原子又はメチル基を表す。
R2は、複数個ある場合には各々独立に、−CH3の部分構造を少なくとも2つ有する炭化水素基を表す。
P1は、単結合、アルキレン基若しくはエーテル基又はそれらの2つ以上が結合した連結基を表す。
P2は、−O−、−NR−(Rは水素原子又はアルキル基を表す)及び−NHSO2−から選ばれる連結基を表す。
x1、x2、y及びzは、全繰り返し単位中のモル%を表し、x1は0〜50、x2は0〜50、yは0〜100、zは0〜100を表す。但し、80≦x1+x2+y+z≦100を満たす。
nは1〜4の整数を表す。
R2に於ける、−CH3の部分構造を1つ有するアルキル基としては、炭素数1〜20の直鎖のアルキル基が好ましい。好ましいアルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基等が挙げられる。
ることができる。
R2に於ける、アルケニル基としては、炭素数1〜20の直鎖または分岐のアルケニル基が好ましく、分岐のアルケニル基がより好ましい。
R2に於ける、アリール基は、炭素数6〜20のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基を挙げることができ、好ましくはフェニル基である。
R2に於ける、アラルキル基は、炭素数7〜12のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。
一般式(C−IV)、R2に於ける、−CH3の部分構造を少なくとも2つ有する炭化水素基としては、具体的には、イソブチル基、t-ブチル基、3−ペンチル基、2,3−ジメチルブチル基、2−メチル−3−ブチル基、3−ヘキシル基、2−メチル−3−ペンチル基、3−メチル−4−ヘキシル基、3,5−ジメチル−4−ペンチル基、イソオクチル基、2,4,4−トリメチルペンチル基、2−エチルヘキシル基、2,6−ジメチルヘプチル基、1,5−ジメチル−3−ヘプチル基、2,3,5,7−テトラメチル−4−ヘプチル基、3,5−ジメチルシクロヘキシル基、4−イソプロピルシクロヘキシル基、4−tブチルシクロヘキシル基などが挙げられる。より好ましくは、イソブチル基、t-ブチル基、2−メチル−3−ブチル基、2−メチル−3−ペンチル基、3−メチル−4−ヘキシル基、3,5−ジメチル−4−ペンチル基、2,4,4−トリメチルペンチル基、2−エチルヘキシル基、2,6−ジメチルヘプチル基、1,5−ジメチル−3−ヘプチル基、2,3,5,7−テトラメチル−4−ヘプチル基、2,6−ジメチルヘプチル基、3,5−ジメチルシクロヘキシル基、4−イソプロピルシクロヘキシル基、4−tブチルシクロヘキシル基である。
0≦x1+x2+y+z≦100であり、好ましくは85≦x1+x2+y+z≦100、より好ましくは90≦x1+x2+y+z≦100である。
一般式(C−I)〜(C−IV)に於ける、酸分解性基としては、一般式(C)に於ける、Rp1の酸分解性基と同様のものを挙げることができる。
(C)成分の樹脂は、炭素原子と水素原子と酸素原子と窒素原子と硫黄原子以外の元素を有さないことが好ましい。
前記各成分を溶解させてポジ型レジスト組成物を調製する際に使用することができる溶剤としては、例えば、アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、乳酸アルキルエステル、アルコキシプロピオン酸アルキル、炭素数4〜10の環状ラクトン、炭素数4〜10の、環を含有しても良いモノケトン化合物、アルキレンカーボネート、アルコキシ酢酸アルキル、ピルビン酸アルキル等を挙げることができる。
アルキレングリコールモノアルキルエーテルとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルを好ましく挙げられる。
アルコキシプロピオン酸アルキルとしては、例えば、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチルを好ましく挙げられる。
ルシクロペンタノン、2,4,4−トリメチルシクロペンタノン、シクロヘキサノン、3−メチルシクロヘキサノン、4−メチルシクロヘキサノン、4−エチルシクロヘキサノン、2,2−ジメチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、2,2,6−トリメチルシクロヘキサノン、シクロヘプタノン、2−メチルシクロヘプタノン、3−メチルシクロヘプタノンが好ましく挙げられる。
アルコキシ酢酸アルキルとしては、例えば、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル、酢酸−2−(2−エトキシエトキシ)エチル、酢酸−3−メトキシ−3−メチルブチル、酢酸−1−メトキシ−2−プロピルが好ましく挙げられる。
ピルビン酸アルキルとしては、例えば、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピルが好ましく挙げられる。
本発明に於いては、上記溶剤を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
水酸基を含有する溶剤としては、例えば、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、乳酸エチル等を挙げることができ、これらの内でプロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチルが特に好ましい。
水酸基を含有しない溶剤としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等を挙げることができ、これらの内で、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチルが特に好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノンが最も好ましい。
水酸基を含有する溶剤と水酸基を含有しない溶剤との混合比(質量)は、1/99〜99/1、好ましくは10/90〜90/10、更に好ましくは20/80〜60/40である。水酸基を含有しない溶剤を50質量%以上含有する混合溶剤が塗布均一性の点で特に好ましい。
本発明のポジ型レジスト組成物は、露光から加熱までの経時による性能変化を低減するために、(E)塩基性化合物を含有することが好ましい。
塩基性化合物としては、好ましくは、下記式(A)〜(E)で示される構造を有する化
合物を挙げることができる。
R200 、R201及びR202 は、同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜20個のアルキル基、炭素数3〜20個のシクロアルキル基又は炭素数6〜20個のアリール基を表し、ここで、R201とR202は、互いに結合して環を形成してもよい。
上記アルキル基は無置換であっても置換基を有するものであってもよく、置換基を有するアルキル基としては、炭素数1〜20のアミノアルキル基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基、または炭素数1〜20のシアノアルキル基が好ましい。
R203 、R204、R205及びR206 は、同一でも異なってもよく、炭素数1〜20個のアルキル基を表す。
これら一般式(A)〜(E)中のアルキル基は、無置換であることがより好ましい。
できる。アニリン化合物としては、2,6−ジイソプロピルアニリン、N,N−ジメチルアニリン等を挙げることができる。水酸基及び/又はエーテル結合を有するアルキルアミン誘導体としては、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリス(メトキシエトキシエチル)アミン等を挙げることができる。水酸基及び/又はエーテル結合を有するアニリン誘導体としては、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アニリン等を挙げることができる。
本発明のポジ型レジスト組成物は、更に(F)界面活性剤を含有することが好ましく、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を有する界面活性剤)のいずれか、あるいは2種以上を含有することがより好ましい。
フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤としては、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、特開2002−277862号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431、4430(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、F113、F110、F177、F120、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)、GF−300、GF−150(東亜合成化学(株)製)、サーフロンS−393(セイミケミカル(株)製)、エフトップEF121、EF122A、EF122B、RF122C、EF125M、EF135M、EF351、352、EF801、EF802、EF601((株)ジェムコ製)、PF636、PF656、PF6320、PF6520(OMNOVA社製)、FTX−204D、208G、218G、230G、204D、208D、212D、218、222D((株)ネオス製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布しているものでも、ブロック共重合していてもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基などが挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)など同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。さらに、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
本発明におけるポジ型レジスト組成物は、カルボン酸オニウム塩を含有しても良い。カルボン酸オニウム塩としては、カルボン酸スルホニウム塩、カルボン酸ヨードニウム塩、
カルボン酸アンモニウム塩などを挙げることができる。特に、カルボン酸オニウム塩としては、ヨードニウム塩、スルホニウム塩が好ましい。更に、本発明のカルボン酸オニウム塩のカルボキシレート残基が芳香族基、炭素−炭素2重結合を含有しないことが好ましい。特に好ましいアニオン部としては、炭素数1〜30の直鎖、分岐、単環または多環環状アルキルカルボン酸アニオンが好ましい。さらに好ましくはこれらのアルキル基の一部または全てがフッ素置換されたカルボン酸のアニオンが好ましい。アルキル鎖中に酸素原子を含んでいても良い。これにより220nm以下の光に対する透明性が確保され、感度、解像力が向上し、疎密依存性、露光マージンが改良される。
本発明のポジ型レジスト組成物には、必要に応じてさらに染料、可塑剤、光増感剤、光吸収剤、アルカリ可溶性樹脂、溶解阻止剤及び現像液に対する溶解性を促進させる化合物(例えば、分子量1000以下のフェノール化合物、カルボキシル基を有する脂環族、又は脂肪族化合物)等を含有させることができる。
カルボキシル基を有する脂環族、又は脂肪族化合物の具体例としてはコール酸、デオキシコール酸、リトコール酸などのステロイド構造を有するカルボン酸誘導体、アダマンタンカルボン酸誘導体、アダマンタンジカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
本発明のポジ型レジスト組成物は、解像力向上の観点から、膜厚30〜250nmで使用されることが好ましく、より好ましくは、膜厚30〜200nmで使用されることが好ましい。ポジ型レジスト組成物中の固形分濃度を適切な範囲に設定して適度な粘度をもたせ、塗布性、製膜性を向上させることにより、このような膜厚とすることができる。
ポジ型レジスト組成物中の全固形分濃度は、一般的には1〜10質量%、より好ましくは1〜8質量%、さらに好ましくは1.0〜7.0質量%である。
本発明のポジ型レジスト組成物は、上記の成分を所定の有機溶剤、好ましくは前記混合溶剤に溶解し、フィルター濾過した後、次のように所定の支持体上に塗布して用いる。フィルター濾過に用いるフィルターは0.1ミクロン以下、より好ましくは0.05ミクロン以下、更に好ましくは0.03ミクロン以下のポリテトラフロロエチレン製、ポリエチレン製、ナイロン製のものが好ましい。
本発明のポジ型レジスト組成物は、解像力向上の観点から、膜厚30〜500nmで使用されることが好ましく、さらには膜厚30〜250nmで使用されることが好ましく、より好ましくは、膜厚30〜200nmで使用されることが好ましい。
当該レジスト膜に、所定のマスクを通して活性光線又は放射線を照射し、好ましくはベーク(加熱)を行い、現像、リンスする。これにより良好なパターンを得ることができる。
さらに、上記アルカリ現像液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
アルカリ現像液のアルカリ濃度は、通常0.1〜20質量%である。
アルカリ現像液のpHは、通常10.0〜15.0である。
さらに、上記アルカリ性水溶液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
リンス液としては、純水を使用し、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
現像処理またはリンス処理は、パドルを形成して行ってもよいし、パドルレスプロセスにて行ってもよい。液浸露光の場合においては、露光前後に、リンス工程を入れてもよい。
また、現像処理または、リンス処理の後に、パターン上に付着している現像液またはリンス液を超臨界流体により除去する処理を行うことができる。
液浸液は、露光波長に対して透明であり、かつレジスト上に投影される光学像の歪みを最小限に留めるよう、屈折率の温度係数ができる限り小さい液体が好ましいが、特に露光光源がArFエキシマレーザー(波長;193nm)である場合には、上述の観点に加えて、入手の容易さ、取り扱いのし易さといった点から水を用いるのが好ましい。
また、さらに屈折率が向上できるという点で屈折率1.5以上の媒体を用いることもできる。この媒体は、水溶液でもよく有機溶剤でもよい。
また、液浸液の屈折率を高めることにより、リソグラフィー性能を高めることが可能である。このような観点から、屈折率を高めるような添加剤を水に加えたり、水の代わりに重水(D2O)を用いてもよい。
トップコートは、193nm透明性という観点からは、芳香族を含有しないポリマーが好ましく、具体的には、炭化水素ポリマー、アクリル酸エステルポリマー、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸、ポリビニルエーテル、シリコン含有ポリマー、フッ素含有ポリマーなどが挙げられる。トップコートから液浸液へ不純物が溶出すると光学レンズを汚染するという観点からは、トップコートに含まれるポリマーの残留モノマー成分は少ない方が好ましい。
トップコートと液浸液との間には屈折率の差がない方が、解像力が向上する。ArFエキシマレーザー(波長:193nm)において、液浸液として水を用いる場合には、ArF液浸露光用トップコートは、液浸液の屈折率に近いことが好ましい。屈折率を液浸液に近くするという観点からは、トップコート中にフッ素原子を有することが好ましい。また、透明性・屈折率の観点から薄膜の方が好ましい。
メタクリル酸エチル、メタクリル酸t−ブチルを50/50の割合(モル比)で仕込み、シクロヘキサノンに溶解し、固形分濃度22質量%の溶液450gを調製した。この溶液に和光純薬工業(株)製重合開始剤V−601を5mol%加え、これを窒素雰囲気下、2時間かけて80℃に加熱したシクロヘキサノン50mLに滴下した。滴下終了後、2時間撹拌し、反応液を得た。反応液を室温まで冷却し、10倍量のメタノールに晶析、析出した白色粉体を濾取し、目的物である樹脂(C−1)を回収した。
1HNMRから求めたポリマー組成比(モル比)は、50/50であった。また、GPC測定により求めた標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は10000、分散度は2.2であった。
<レジスト調製>
下記表5に示す成分を溶剤に溶解させ、それぞれについて固形分濃度6質量%の溶液を調製し、これを0.1μmのポリエチレンフィルターで濾過してポジ型レジスト溶液を調製した。調製したポジ型レジスト溶液を下記の方法で評価し、結果を表5に示した。
(露光条件(1))
シリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、78nmの反射防止膜を形成した。その上に調製したポジ型レジスト溶液を塗布し、120℃で、60秒間ベークを行い、160nmのレジスト膜を形成した。得られたウエハーをArFエキシマレーザースキャナー(ASML社製 PAS5500/1100、NA0.75、σo/σi=0.85/0.55)を用いてパターン露光した。その後120℃で、60秒間加熱した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(2.38質量%)で30秒間現像し、純水でリンスした後、スピン乾燥してレジストパターンを得た。
本条件は、純水を用いた液浸露光法によりレジストパターンを形成するものである。
シリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、78nmの反射防止膜を形成した。その上に調製したポジ型レジスト溶液を塗布し、120℃で、60秒間ベークを行い、160nmのレジスト膜を形成した。得られたウエハーをArFエキシマレーザー液浸スキャナー(NA0.75)を用い、パターン露光した。液浸液としては不純物5ppb以下の超純水を使用した。その後120℃で、60秒間加熱した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(2.38質量%)で30秒間現像し、純水でリンスした後、スピン乾燥してレジストパターンを得た。
得られたパターンのプロファイルを、走査型電子顕微鏡((株)日立製作所製S−9260)にて観察して、評価した。
90nmのラインアンドスペース1:1のマスクパターンを再現する露光量を最適露光量とし、ラインアンドスペース1:1の密集パターン及びラインアンドスペース1:10の孤立パターンについて、最適露光量で露光した際により微細なマスクサイズにおいてパターンが倒れずに解像する線幅を限界パターン倒れ線幅(nm)とした。値が小さいほど、より微細なパターンが倒れずに解像することを表し、パターン倒れが発生し難いことを示す。
シリコンウエハー上に調製したポジ型レジスト溶液を塗布し、120℃で60秒間ベークを行い、160nmのレジスト膜を形成した。次に、図1に示すように、得られたポジ型レジスト溶液塗布済ウェハー1と石英ガラス基板3との間に純水2を満たした状態にした。
この状態にて石英ガラス基板3をポジ型レジスト溶液塗布済ウェハー1の面に対して平行に移動(スキャン)させ、それに追随する純水2の様子を目視で観測した。石英ガラス基板3のスキャン速度を徐々に上げていき、純水2が石英ガラス基板3のスキャン速度に追随できず後退側で水滴が残り始める限界のスキャン速度(nm/秒)を求めることで水追随性の評価を行った。この限界スキャン可能速度が大きいほど、より高速なスキャンスピードに対して水が追随可能であり、当該レジスト膜上での水追随性が良好であることを示す。
N−2:N,N−ジヘキシルアニリン
N−3:2,6−ジイソプロピルアニリン
N−4:トリ−n−オクチルアミン
N−5:N,N−ジヒドロキシエチルアニリン
N−6:2,4,5−トリフェニルイミダゾール
W−2:メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素及びシリコン系)
W−3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)(シリコン系)
W−4:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)
W−5:PF656(OMNOVA社製、フッ素系)
W−6:PF6320(OMNOVA社製、フッ素系)
SL−2:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
SL−3:乳酸エチル
SL−4:プロピレングリコールモノメチルエーテル
SL−5:γ−ブチロラクトン
SL−6:プロピレンカーボネート
<レジスト調製>
下記表6に示す成分を溶剤に溶解させ、それぞれについて固形分濃度6質量%の溶液を調製し、これを0.1μmのポリエチレンフィルターで濾過してポジ型レジスト溶液を調製した。調製したポジ型レジスト溶液を下記の方法で評価し、結果を表6に示した。
(露光条件(1))
シリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、78nmの反射防止膜を形成した。その上に調製したポジ型レジスト溶液を塗布し、120℃で、60秒間ベークを行い、160nmのレジスト膜を形成した。得られたウエハーをArFエキシマレーザースキャナー(ASML社製 PAS5500/1100、NA0.75、σo/σi=0.85/0.55)を用いてパターン露光した。その後120℃で、60秒間加熱した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(2.38質量%)で30秒間現像し、純水でリンスした後、スピン乾燥してレジストパターンを得た。
本条件は、純水を用いた液浸露光法によりレジストパターンを形成するものである。
シリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、78nmの反射防止膜を形成した。その上に調製したポジ型レジスト溶液を塗布し、120℃で、60秒間ベークを行い、160nmのレジスト膜を形成した。得られたウエハーをArFエキシマレーザー液浸スキャナー(NA0.75)を用い、パターン露光した。液浸液としては不純物5ppb以下の超純水を使用した。その後120℃で、60秒間加熱した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(2.38質量%)で30秒間現像し、純水でリンスした後、スピン乾燥してレジストパターンを得た。
得られたパターンのプロファイルを、走査型電子顕微鏡((株)日立製作所製S−92
60)にて観察して、評価した。
90nmのラインアンドスペース1:1のマスクパターンを再現する露光量を最適露光量とし、ラインアンドスペース1:1の密集パターン及びラインアンドスペース1:10の孤立パターンについて、最適露光量で露光した際により微細なマスクサイズにおいてパターンが倒れずに解像する線幅を限界パターン倒れ線幅(nm)とした。値が小さいほど、より微細なパターンが倒れずに解像することを表し、パターン倒れが発生し難いことを示す。
シリコンウエハー上に調製したポジ型レジスト溶液を塗布し、120℃で60秒間ベークを行い、160nmのレジスト膜を形成した。次に、図1に示すように、得られたポジ型レジスト溶液塗布済ウェハー1と石英ガラス基板3との間に純水2を満たした状態にした。
この状態にて石英ガラス基板3をポジ型レジスト溶液塗布済ウェハー1の面に対して平行に移動(スキャン)させ、それに追随する純水2の様子を目視で観測した。石英ガラス基板3のスキャン速度を徐々に上げていき、純水2が石英ガラス基板3のスキャン速度に追随できず後退側で水滴が残り始める限界のスキャン速度(nm/秒)を求めることで水追随性の評価を行った。この限界スキャン可能速度が大きいほど、より高速なスキャンスピードに対して水が追随可能であり、当該レジスト膜上での水追随性が良好であることを示す。
スピンコーターによりシリコン基板上に反射防止膜(ARC25、ブリューワサイエンス社製)を600オングストローム均一に塗布し、190℃で、240秒間乾燥を行った。次に、各ポジ型レジスト組成物をスピンコーターにより塗布し、ウエハーを115℃で60秒間加熱乾燥して0.25μmのレジスト膜を形成させた。このレジスト膜に対し、193nmレーザーの液浸用露光・溶解挙動解析装置IMES-5500(リソテックジャパン製)を用い、液浸液として水を用いて193nm露光による感度を評価した。
ここでいう感度とは、露光後のウエハーを120℃で90秒間加熱乾燥した後、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて23℃で30秒間現像を行い、純水で30秒間リンスし乾燥させた後に膜厚測定を行った場合、膜厚がゼロになる最小の露光量を指す。
N−2:N,N−ジヘキシルアニリン
N−3:2,6−ジイソプロピルアニリン
N−4:トリ−n−オクチルアミン
N−5:N,N−ジヒドロキシエチルアニリン
N−6:2,4,5−トリフェニルイミダゾール
W−2:メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素及びシリコン系)
W−3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)(シリコン系)
W−4:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)
W−5:PF656(OMNOVA社製、フッ素系)
W−6:PF6320(OMNOVA社製、フッ素系)
SL−2:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
SL−3:乳酸エチル
SL−4:プロピレングリコールモノメチルエーテル
SL−5:γ−ブチロラクトン
SL−6:プロピレンカーボネート
2 純水
3 石英ガラス基板
Claims (10)
- 一般式(C1)に於いて、R12、R13及びR14が、各々独立に、アルキル基又はアルケニル基を表し、且つ、R12、R13及びR14の内の少なくとも1つが、アルキル基を表すことを特徴とする請求項3に記載のポジ型レジスト組成物。
- (C)成分の樹脂が、全繰り返し単位中に、下記一般式(C1)で表される繰り返し単位及び下記一般式(C2)で表される繰り返し単位を80〜100モル%有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
X1、X2、X3、X4、X5及びX6は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はハロゲン原子を表す。
R12、R13及びR14は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基若しくはアリール基又はこれらの基が結合した1価の基を表す。但し、R12、R13及びR14の内の少なくとも1つは、アルキル基を表す。R12、R13及びR14の内の2つが、結合して環を形成してもよい。
L1は、単結合又は2価の連結基を表す。
Rp2は、非酸分解性基を表す。
m及びnは、夫々、繰り返し単位のモル比を表し、m=10〜100、n=0〜90、m+n=100である。 - (C)成分の樹脂が、全繰り返し単位中に、下記一般式(C−I)〜(C-IV)から選ばれる繰り返し単位(但し、一般式(C−I)で表される繰り返し単位と、一般式(C−II)で表される繰り返し単位は、組み合わせて用いるものとする)を80モル%〜100モル%有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
R1は、水素原子又はメチル基を表す。
R2は、複数個ある場合には各々独立に、−CH3の部分構造を少なくとも2つ有する炭化水素基を表す。
P1は、単結合、アルキレン基若しくはエーテル基又はそれらの2つ以上が結合した連結基を表す。
P2は、−O−、−NR−(Rは水素原子又はアルキル基を表す)及び−NHSO2−から選ばれる連結基を表す。
x1、x2、y及びzは、全繰り返し単位中のモル%を表し、x1は0〜50、x2は0〜50、yは0〜100、zは0〜100を表す。但し、80≦x1+x2+y+z≦100を満たす。
nは1〜4の整数を表す。 - (A)成分の樹脂が、少なくとも、ラクトン構造を有する(メタ)アクリレート系繰り返し単位及び酸分解性基を有する(メタ)アクリレート系繰り返し単位の2種類の繰り返し単位を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
- 請求項1〜8のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物によりレジスト膜を形成し、露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
- 液浸液を介して露光することを特徴とする請求項9に記載のパターン形成方法。
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