JP2007199398A - 光ファイバケーブル - Google Patents
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Abstract
【課題】所望の心線引抜力を得ることができるとともに、伝送ロスの増加を抑制することが可能な光ファイバケーブルを提供すること。
【解決手段】光ファイバ心線12と、前記光ファイバ心線の周囲に設けた緩衝材13と、緩衝材13の外側に巻回した線条体14と、線条体14の周囲に設けたシース材15とを備えており、線条体の巻回間隔を25mm以上50mm以下にする。これにより、心線引抜力は実際上15N/10m以上、伝送ロスを波長1.31μmにおいて0.350未満、波長1.55μmにおいて0.28未満に抑制することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、光ファイバケーブルに関する。特にセンターチューブ型ケーブルあるいはスロットレス型ケーブルと呼ばれる光ファイバケーブルに関する。
光ファイバケーブルにおいては、積層された複数の多芯テープ心線により構成された光ファイバ心線の周りに緩衝材が設けられた後に、この緩衝材の周囲に補強材が巻回され、さらにシース樹脂によりシース(外被)が施された構造を有する光ファイバケーブルが知られている。このような光ファイバケーブルはときにセンターチューブ型ケーブルあるいはスロットレス型ケーブルと呼ばれることがある。
このような光ファイバケーブルにおいては、フィールドにおける光ファイバ心線移動を抑制する必要がある。この心線移動の抑制力の判断基準としては、ケーブルから光ファイバ心線を引き抜くために要する力である「心線引抜力」を用いることが、従来より提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−020606号公報
心線引抜力は、従来、緩衝材の周囲に巻回される例えばナイロンバラ糸等の線条体の巻張力の影響が強いと考えられており、必要な心線引抜力を得るために高張力で線条体を緩衝材の外側に巻回するようにしていた。しかしながら、線条体の張力を高くすると、光ファイバ心線のひずみ(マイクロベンディングなど)に起因する伝送ロスも高くなり、伝送距離を長くした場合等には、実用上問題が生じる可能性があった。
一方、本発明者は鋭意検討の結果、心線引抜力が大きい場合、伝送ロスが増加すること及び心線引抜力と伝送ロスが線条体の巻張力よりも巻回間隔の影響を強く受けることを見出した。
そこで、本発明の目的は、所望の心線引抜力を得ることができるとともに、伝送ロスの増加を抑制することが可能な光ファイバケーブルを提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1記載の光ファイバケーブルは、光ファイバ心線と、前記光ファイバ心線の周囲に設けた緩衝材と、前記緩衝材の外側に巻回した線条体と、前記線条体の周囲に設けたシース材と、を備え、前記線条体の巻回間隔が25mm以上50mm以下であることを特徴とする。
請求項2記載の光ファイバケーブルは、請求項1に記載の光ファイバケーブルにおいて、前記線条体の巻回間隔が28mm以上32mm以下であることを特徴とする。
請求項1記載の光ファイバケーブルによれば、線条体の巻回間隔を適切に設定することで、心線引抜力、伝送ロスともに好適な値にすることができる。請求項2に記載の光ファイバケーブルによれば、線条体の巻回間隔をより適切に設定することで、心線引抜力、伝送ロスともにより好適な値にすることができる。
次に本発明の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、実施形態の光ファイバケーブルの断面図である。
光ファイバケーブル10は、いわゆるスロットレスケーブルとして構成されており、4芯光ファイバテープ心線11を6本積層した光ファイバ心線12と、この光ファイバ心線12の周りに設けた緩衝材13と、緩衝材13の周囲に巻回された線条体14と、シース樹脂により構成されたシース材15と、を備えている。
ここで、シース材15内には、光ファイバケーブルの強度を向上するための抗張力体16と、光ファイバ心線12の被覆除去時にシース材15を引き裂くための引裂き部材17と、が備えられている。
図1は、実施形態の光ファイバケーブルの断面図である。
光ファイバケーブル10は、いわゆるスロットレスケーブルとして構成されており、4芯光ファイバテープ心線11を6本積層した光ファイバ心線12と、この光ファイバ心線12の周りに設けた緩衝材13と、緩衝材13の周囲に巻回された線条体14と、シース樹脂により構成されたシース材15と、を備えている。
ここで、シース材15内には、光ファイバケーブルの強度を向上するための抗張力体16と、光ファイバ心線12の被覆除去時にシース材15を引き裂くための引裂き部材17と、が備えられている。
ここで、各部材の具体的構成例を説明する。
緩衝材13としては、実施形態においては、8333dtexのPP[polypropylene]ヤーンを8本用いているが、アラミド繊維などの繊維を用いるようにすることも可能である。
線条体14としては、実施形態においては、230dtexあるいは210dtexのナイロンバラ糸を6本を1組とし、3組用いているが、ナイロン糸の他、PPヤーン、アラミド繊維などの繊維糸を用いることも可能である。
シース材15としては、例えば、PE(polyethylene)樹脂を用いる。
抗張力体16としては、例えば、接着剤被覆付きのφ1.0mm亜鉛メッキ鋼線を用いている。
引裂き部材17としては、例えば、280dtexのポリエステル撚糸を3本撚り合わせ、さらにその撚り合わせたものを3本撚り合せたものを用いている。
緩衝材13としては、実施形態においては、8333dtexのPP[polypropylene]ヤーンを8本用いているが、アラミド繊維などの繊維を用いるようにすることも可能である。
線条体14としては、実施形態においては、230dtexあるいは210dtexのナイロンバラ糸を6本を1組とし、3組用いているが、ナイロン糸の他、PPヤーン、アラミド繊維などの繊維糸を用いることも可能である。
シース材15としては、例えば、PE(polyethylene)樹脂を用いる。
抗張力体16としては、例えば、接着剤被覆付きのφ1.0mm亜鉛メッキ鋼線を用いている。
引裂き部材17としては、例えば、280dtexのポリエステル撚糸を3本撚り合わせ、さらにその撚り合わせたものを3本撚り合せたものを用いている。
次に、実施形態の光ファイバケーブルの特性について説明する。
上記形態の光ファイバケーブルを線条体の巻回間隔を変えて10種類試作し、更に各巻回間隔について緩衝材の構成を3種類ずつ用意した(試作番号1−A〜10−C)、緩衝材の構成としては、A:PPヤーンの繊度7222dtex、B:PPヤーンの繊度8333dtex、C:PPヤーンの繊度9444dtexとした。これらの試作品の心線引抜力及び伝送ロスを評価した結果を表1に示し、さらに表1のデータを基にして、図2に巻回間隔と心線引抜力の関係、図3に巻回間隔と波長1.31μmにおける伝送ロスの関係、図4に巻回間隔と1.55μmにおける伝送ロスの関係を表すグラフを示す。
上記形態の光ファイバケーブルを線条体の巻回間隔を変えて10種類試作し、更に各巻回間隔について緩衝材の構成を3種類ずつ用意した(試作番号1−A〜10−C)、緩衝材の構成としては、A:PPヤーンの繊度7222dtex、B:PPヤーンの繊度8333dtex、C:PPヤーンの繊度9444dtexとした。これらの試作品の心線引抜力及び伝送ロスを評価した結果を表1に示し、さらに表1のデータを基にして、図2に巻回間隔と心線引抜力の関係、図3に巻回間隔と波長1.31μmにおける伝送ロスの関係、図4に巻回間隔と1.55μmにおける伝送ロスの関係を表すグラフを示す。
また、線条体の巻回間隔、緩衝材の構成を上記の試作番号4−Bと同一にし、線条体の巻張力を変えて10種類試作した(試作番号4−B−1〜4−B−10)線条体の巻張力と心線引抜力及び伝送ロスとの関係を表2に示し、さらに表2に示すデータを基にして、図5に巻張力と心線引抜力の関係を表すグラフを、図6に巻張力と1.31μmにおける伝送ロスの関係を表すグラフを、図7に巻張力と1.55μmにおける伝送ロスの関係を表すグラフを示す。
上記結果から線条体の巻回間隔と心線引抜力、伝送ロス(特に波長1.55μmの場合に顕著)とは、強い相関があることが分かる。また、緩衝材の構成については、若干dtex値が大きい場合に心線引抜力が増加する傾向が認められるが、増加率は小さくバラツキの範囲として無視できる程度である。さらに、線条体の巻張力と心線引抜力とは、相関が弱く、巻張力を増加させた場合に心線引抜力も増加する傾向が読めなくもないが、増加率は小さくバラツキの範囲として無視できる程度であることがわかる。
また、巻張力と伝送ロスにも若干の相関が認められるが、現実的に採用可能な巻張力の範囲は限定されるので巻張力により伝送ロスを低減させようとしても限界があることがわかる。ここで、心線引抜力は実際上15N/10m以上あれば問題となることが少ない。また、場合によっては20N/10m以上を要求されたことがある。
また、伝送ロスは1.31μmにおいて0.350未満、1.55μmにおいて0.28未満であれば通常は問題とならない。従って、上記結果より好適な巻回間隔は25mm以上50mm以下であり、28mm以上32mm以下の場合に、より好適であることが分かる。このように、発明者の鋭意検討の結果、巻回間隔と心線引抜力、伝送ロスの相関を見出したことにより、所望の心線引抜力を得ることができるとともに、伝送ロスの増加を抑制することが可能な光ファイバケーブルを提供することができた。
尚、以上の例では、いわゆる24芯丸型ケーブルのみを用いて説明したが、本発明は図8に示すような40芯丸型ケーブルであっても、図9(a)、(b)に示すような支持線のないANSケーブルであっても、スロットレスケーブル全般に適用可能である。
10…光ファイバケーブル
11…4芯光ファイバテープ心線
12…光ファイバ心線
13…緩衝材(バッファ)
14…線条体
15…シース材
16…抗張力体
17…引裂き部材
11…4芯光ファイバテープ心線
12…光ファイバ心線
13…緩衝材(バッファ)
14…線条体
15…シース材
16…抗張力体
17…引裂き部材
Claims (2)
- 光ファイバ心線と、
前記光ファイバ心線の周囲に設けた緩衝材と、
前記緩衝材の外側に巻回した線条体と、
前記線条体の周囲に設けたシース材と、を備え、前記線条体の巻回間隔が25mm以上50mm以下であることを特徴とする光ファイバケーブル。 - 請求項1記載の光ファイバケーブルにおいて、前記線条体の巻回間隔が28mm以上32mm以下であることを特徴とする光ファイバケーブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006017941A JP2007199398A (ja) | 2006-01-26 | 2006-01-26 | 光ファイバケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006017941A JP2007199398A (ja) | 2006-01-26 | 2006-01-26 | 光ファイバケーブル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007199398A true JP2007199398A (ja) | 2007-08-09 |
Family
ID=38454072
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006017941A Pending JP2007199398A (ja) | 2006-01-26 | 2006-01-26 | 光ファイバケーブル |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2007199398A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018168755A1 (ja) | 2017-03-13 | 2018-09-20 | 古河電気工業株式会社 | 光ファイバケーブル及び光ファイバケーブルの製造方法 |
-
2006
- 2006-01-26 JP JP2006017941A patent/JP2007199398A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018168755A1 (ja) | 2017-03-13 | 2018-09-20 | 古河電気工業株式会社 | 光ファイバケーブル及び光ファイバケーブルの製造方法 |
US10823930B2 (en) | 2017-03-13 | 2020-11-03 | Furukawa Electric Co., Ltd. | Optical fiber cable and optical fiber cable manufacturing method |
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