JP2007198837A - 復水器の漏洩管の検出方法、検出装置及び検出用具 - Google Patents

復水器の漏洩管の検出方法、検出装置及び検出用具 Download PDF

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Abstract

【課題】 復水器の冷却管に生じた破孔より漏洩している漏洩管を、従来より簡便に特定する漏洩管の検出方法、検出装置及び検出用具を提供する。
【解決手段】 冷却管2の片方の管口25を塞止栓21で塞ぐと共に、冷却管2のもう片方の管口25に軸方向の貫通孔23を有する孔空き栓22を差し込み、前記孔空き栓22を差し込む前又は後において、前記孔空き栓22の前記貫通孔23に、ジャバラ部33を備えた中空の検出用具30を差し込み、前記冷却管2に破孔24が在る場合、前記検出用具30のジャバラ部33が縮小することから、当該冷却管2を漏洩管であると判断する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、復水器(多管式凝縮器)の冷却管に生じた破孔より漏洩している漏洩管を簡便に特定する漏洩管の検出方法、検出装置及び検出用具に関するものである。
図4に火力発電設備の蒸気タービン用復水器(多管式凝縮器)の構成の概要を示す。
復水器の胴体1内に多数本の冷却管2が並列して配置されており、それらの両端は管板3を介して入口水室4内に、また管板5を介して出口水室6内に開口している。入口水室4及び出口水室6には、冷却水供給弁7aを備えた冷却水入口管7と、冷却水排出弁8aを備えた冷却水出口管8が、それぞれ連結されている。また復水器胴体1の下部が復水だめ9になっており、その復水出口10の部分には、海水中の塩分をチェックする検塩計11が設けられている。また復水出口10には排出管12が接続され、その排出管12の途中には復水ポンプ13が挿入されている。
蒸気タービンで仕事を終えた蒸気は、上記復水器に導かれ、ここで海水を冷却材とした冷却管2群の外側を通過する際に冷却凝縮されて復水となり、復水ポンプ13により復水だめ9から排出管12へ排出され、復水浄化系で腐食生成物及びイオン種を除去した後、再びボイラーへ戻るシステムとなっている。
ここで復水器は、一部を図5に拡大して示すように、冷却管2の外側(本体側)を水蒸気Sが流れ、冷却管2内に海水Wを流して蒸気を凝縮させるので、その機能上復水器内部は真空になっている。
従って、海水Wの流れる冷却管2に腐食等により孔が開いた場合には、冷却管2の外側が真空であることより、海水Wが復水側に漏洩し、復水内に海水が侵入する。復水内に海水が侵入すると、海水内の塩分等が、ボイラーチューブ、その他各機器に腐食等の重大な悪影響を及ぼすので、火力発電所では最も好ましくなく、できるだけ短時間で漏洩箇所を検出し、その冷却管を閉塞する必要がある。
そこで、上記のようにホットウェル底部又は復水ポンプ吐出管にタップを設けて、ポンプにより連続して復水のサンプリングを行い、復水の電導度を測定することにより、海水の本体側への漏洩の有無を厳重に監視している。
しかし、この方法では、復水の電導度に基づき本体側で監視を行っているため、漏洩の発生を知ることはできるが、漏洩場所は判らない。すなわち、冷却管から海水が漏洩されていることは検出できるが、数万本もある冷却管の中で、どれが漏洩しているのかを特定するのは非常に困難である。
そこで、漏洩管を特定する方法が幾つか提案されている。
図6は、現在一番簡便な方法として採用されている漏洩管の検出方法を示すものである。これは一般家庭で使用されている薄い合成樹脂製のフィルム62を管板3の面に張り、本体側(冷却管外側)の真空を利用する方法である。この方法では、漏洩があれば漏洩冷却管の端部で合成樹脂製のフィルム62が冷却管内に引っ張られて凹部64が形成されるため、一見して漏洩箇所、つまり破孔(貫通孔)24がある漏洩管が発見可能である。
このような方法でも、大きさがある程度以上の破孔24であれば、フィルム62は圧力差によって管口25に引き込まれ漏洩の確認ができるが、破孔24が微小な場合には、発見が極めて困難になるばかりでなく、検査員の主観に左右されるため、検出感度の安定性に欠ける。また水室4及び水室6の内部は、一般に海棲生物が多数付着する場合もあり、これらの死骸から有毒な硫化ガスが発生する危険も生じるため、検査員が長時間水室内に留まることはできない。
そこで図7に示すように、検査しようとする冷却管2にゴム栓71を挿入し、このゴム栓71に、軸方向に貫通する中心孔72と、この中心孔72内に一端が開口し且つ他端がゴム栓の外側に開口する細孔73とを設け、この細孔73はパイプ74を介してマノメータ75に連通させた漏洩管検出装置が提案されている(下記特許文献1参照)。これは細孔73の開口部A点とマノメータ75の開口部B点の圧力差をマノメータ75によって検出し、漏洩の有無を調べようとするものである。冷却管2に貫通欠陥(破孔)があり、空気が復水器本体内側に漏洩する場合には、A点の静圧が下がり、マノメータ75の水柱に差が現れる。従って、冷却管2に貫通欠陥(破孔24)があるかどうかは、マノメータ75の水柱の差により監視できる。
特開昭58−165030号公報(第4図、第5図)
しかしながら、特許文献1の方法では、ゴム栓71の細孔73からの中空パイプ74(ビニールホースでもよい)を水室4外まで引き出す必要があり、簡便性に欠けるという問題がある。
そこで、より簡便な方法の提供が望まれるが、上述した図6の管板3、5にフィルム62を張る方法では、次のような課題がある。
(1)管板面には貝類の付着や既設の塞止栓による凹凸があるため、フィルムの取り付けが難しい。
(2)管板が濡れすぎても乾きすぎてもフィルムが取り付け難い。
(3)フィルムをガムテープでつなぎ合わせる必要が生じるが、このガムテープで冷却管が隠れてしまう。
(4)漏洩検査時において、反対側の管板のフィルムが密着しているかどうか、不安がある。
(5)フィルムの取り付けに時間がかかる。
(6)管板全面にフィルムをかけるため密着精度が乏しい。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、復水器の冷却管自体に生じた破孔より漏洩している漏洩管を、従来より簡便に特定する漏洩管の検出方法、検出装置及び検出用具を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、次のように構成したものである。
請求項1の発明に係る復水器の漏洩管の検出方法は、冷却管の片方の管口を塞止栓で塞ぐと共に、冷却管のもう片方の管口に軸方向の貫通孔を有する孔空き栓を差し込み、前記孔空き栓を差し込む前又は後において、前記孔空き栓の前記貫通孔に、ジャバラ部を備えた中空の検出用具を差し込み、前記冷却管に破孔が在る場合、前記検出用具のジャバラ部が縮小することから、当該冷却管を漏洩管であると判断することを特徴とする。
請求項2の発明に係る復水器の漏洩管の検出方法は、軸方向に貫通孔を有する孔空き栓と、その貫通孔に連通する茎部と、この茎部に連通するジャバラ部とを一体的に有する検出用具を用意し、冷却管の片方の管口を塞止栓で塞ぐと共に、冷却管のもう片方の管口に前記検出用具の孔空き栓を差し込み、当該冷却管に破孔が在る場合、前記検出用具のジャバラ部が縮小することから、当該冷却管を漏洩管であると判断することを特徴とする。
請求項3の発明に係る復水器の漏洩管の検出方法は、出口水室側の冷却管群の管口を塞止栓で塞ぐ工程と、入口水室側の冷却管群の管口にシャボン液を塗布し、シャボン膜が張らない疑わしい冷却管をチェックする工程と、シャボン膜が張らない疑わしい冷却管の管口に、軸方向の貫通孔を有する孔空き栓を差し込む工程と、前記孔空き栓を差し込む前又は後において、前記孔空き栓の前記貫通孔に、ジャバラ部を備えた中空の検出用具を差し込む工程と、前記冷却管に破孔が在る場合に前記検出用具のジャバラ部が縮小することから、当該冷却管が漏洩管であると判断する工程とを含むことを特徴とする。
請求項4の発明に係る復水器の漏洩管の検出方法は、出口水室側の冷却管群の管口を塞止栓で塞ぐ工程と、入口水室側の冷却管群の管口にシャボン液を塗布し、シャボン膜が張らない疑わしい冷却管をチェックする工程と、軸方向に貫通孔を有する孔空き栓と、その貫通孔に連通する茎部と、この茎部に連通するジャバラ部とを一体的に有する検出用具を用意し、前記シャボン膜が張らない疑わしい冷却管の管口に、この検出用具の孔空き栓を差し込む工程と、前記冷却管に破孔が在る場合に前記検出用具のジャバラ部が縮小することから、当該冷却管が漏洩管であると判断する工程とを含むことを特徴とする。
請求項5の発明に係る復水器の漏洩管の検出装置は、冷却管の一方の管口を塞ぐ塞止栓と、冷却管の他方の管口に差し込まれる軸方向の貫通孔を有する孔空き栓と、前記孔空き栓の貫通孔に差し込まれる茎部、及び該茎部の後端に形成されたジャバラ部を備えた中空の検出用具とから構成され、前記塞止栓及び孔空き栓により閉じられた冷却管に破孔が在る場合、前記孔空き栓の貫通孔に差し込んだ前記検出用具のジャバラ部が縮小する構成としたことを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項5に記載の復水器の漏洩管の検出装置において、前記孔空き栓と前記検出用具との茎部が一体化されていることを特徴とする。
請求項7の発明に係る復水器の漏洩管の検出用具は、後端が閉じられた中空体から成り、冷却管の管口に差し込まれる孔空き栓の軸方向の貫通孔に差し込まれる茎部と、及び該茎部の後端に形成されたジャバラ部とを備えることを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項7に記載の復水器の漏洩管の検出用具において、前記茎部が、先端に向かって先細に形成された先端部を備えていることを特徴とする。
請求項9の発明に係る復水器の漏洩管の検出用具は、冷却管の管口に差し込まれる軸方向に貫通孔を有する孔空き栓と、その貫通孔に連通する茎部と、この茎部に連通するジャバラ部とを一体的に有することを特徴とする。
本発明によれば、次のような優れた効果が得られる。
請求項1、2又は請求項5、6に記載の発明によれば、冷却管の管口を塞いだ孔空き栓の貫通孔に、ジャバラ部を備えた中空の検出用具を差し込むか、又は予め孔空き栓と一体化した中空の検出用具の孔空き栓を冷却管の管口に嵌め込むことで、検出の準備作業が完了する。これは管板にフィルムを張る従来の方法のように、フィルムの密着精度を問題とする必要がなく、また複数枚のフィルムを繋ぎ合わせる作業もないため、極めて簡単且つ確実に作業を行うことができ、またフィルムを繋ぎ合わせたテープにより冷却管の管口が隠れてしまう不都合も生じない。そして、冷却管に破孔が在る場合には、検出用具のジャバラ部が縮小することから、目視にて容易に当該冷却管を漏洩管であると特定することができる。
また請求項3、4に記載の発明によれば、入口水室側の冷却管群の管口にシャボン液を塗布し、シャボン膜が張らない疑わしい冷却管をチェックし、シャボン膜が張らない疑わしい冷却管の管口にのみ、上記孔空き栓と検出用具を設置するので、効率よく漏洩管の特定を行うことができる。よって、従来より短時間で広範囲な検査が可能になる。
また請求項7、8に記載の発明によれば、検出用具は、後端が閉じられた中空体から成り、孔空き栓の貫通孔に差し込まれる茎部とこれに続くジャバラ部とを備えていれば足りるため、合成樹脂等で、極めて簡単に作製することができ、製作費用も安価である。また、市販のいわゆるスポイトを利用することも可能である。検出用具の茎部には、先端に向かって先細に形成された先端部を形成しておくと、検出用具の挿入操作が容易となる(請求項8)。
本発明の検出用具は、孔空き栓と一体化した複合の検出用具として構成しておくことで、更に操作性を高めることができる(請求項4、6、9)。
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
前提となる火力発電設備の蒸気タービン用復水器(多管式凝縮器)の構成は、既に図4において説明した所と同じであり、復水器の胴体1内に多数本の冷却管2が並列して配置され、それらの両端は管板3を介して入口水室4内に、また管板5を介して出口水室6内に開口している。入口水室4及び出口水室6には、冷却水供給弁7aを備えた冷却水入口管7と、冷却水排出弁8aを備えた冷却水出口管8が、それぞれ連結されている。また復水器胴体1の下部が復水だめ9になっており、その復水出口10の部分には、海水中の塩分をチェックする検塩計11が設けられている。また復水出口10には排出管12が接続され、その排出管12の途中には復水ポンプ13が挿入されている。各水室4、6には、外側にそれぞれ2個ずつのマンホール14が形成され、各マンホール14には、それぞれ蓋板15が取り付けられている。
復水器の漏洩管を検出する際には、一旦復水器の冷却管2内に残存する冷却水をブロー等により除去したのち、図1(a)に示すように、冷却管2の片方の管口25、ここでは出口水室6側の管口25に、塞止栓21を差し込んで塞ぐと共に、冷却管2のもう片方の管口25、ここでは出口水室6側の管口25に、軸方向の貫通孔23を有する孔空き栓22を差し込んで、冷却管2を閉じた形にする。この塞止栓21及び孔空き栓22は、図2(b)に示すように、先細状に傾斜付けされたゴム栓からなり、孔空き栓22についてはその中心に軸方向に貫通孔23が形成されている。
冷却管2の管口25を塞ぐための塞止栓21及び孔空き栓22をゴム栓としたのは、ゴム栓は安価で、取り扱いが容易であり、シールが確実であるという観点からである。ただ、シールが確実であり、安価なものであれば他の部材を用いても良い
次に、この孔空き栓22の貫通孔23に、後端が閉じられた中空の検出用具30の先端を差し込む。この検出用具30は、例えばポリエチレン等の合成樹脂製、又はゴム製であり、図2(b)に示すように、上記孔空き栓22の貫通孔23に差し込まれる茎部32と、該茎部の後端に形成され且つ茎部より直径の大きいたジャバラ部33とを同軸的に備え、茎部32の先端部には先細状に傾斜付けされた差込部31が形成されている。
復水器は、冷却管2の外側(本体側)が真空になっているため、図1(b)に示すように、冷却管2に破孔24が生じている場合には、上記検出用具30の内圧が下がり、ジャバラ部33が縮小する。図1(b)に、このジャバラ部33の元位置から縮小位置まで変化した後の状態と、その変位量(縮小量)dとを示す。このジャバラ部33が縮小動作したかどうかを視覚により判別することは容易であり、従って、目視により当該冷却管2を漏洩管であると容易に判定することができる。
次に、本発明に係る復水器の漏洩管の他の検出方法を、図3のフローのステップS1〜S15に従って説明する。
本体側での検塩装置による監視において、電導度が異常に高くなった場合(S1:検塩装置異常検出)、現地の検塩計11の指示を確認し(S2)、漏洩した水室を確認する(S3)。
次に、海水の漏洩した水室側をカットし、ブロー操作を行う(S4)。また発電機負荷を復水器の真空(約700mmHg)が保てる程度まで降下する。
次に、作業前のミーティングを行った後、水室4、6の蓋15を開けてマンホール14を解放し(S5)、酸欠・硫化水素測定を行い、水室4、6の内部を換気する。
水室内部に足場を架設して(S6)、マンホール内に入り、冷却管2のエアーフラッシングを行う(S7)。
次に、従来の検出方法では、管板両側に合成樹脂フィルム62を図6の如く張り付け、冷却管2での凹部64の発生を個々に目視にて確認しているが、本発明では次のステップS8〜S12のように行う。
まず、出口水室6側の冷却管2の群の管口25に、ゴム栓からなる塞止栓21を取り付けて塞ぐ(S8)。入口水室4側の冷却管2の群の管口25に壊れにくいシャボン液を塗布し(S9)、シャボン膜が張るかどうかをチェックする(S10)。シャボン膜が張らない場合は、破孔24が存在する可能性のある疑わしい冷却管である。
そこで、この疑わしい冷却管に対し、漏洩判定治具として、管口25にゴム栓から成る孔空き栓22を差し込んで塞ぐと共に、その孔空き栓22の貫通孔23に上記検出用具30を差し込む(S11)。そして、検出用具30のジャバラ部33が縮小するかどうか、つまり漏洩箇所があるかどうかを確認する(S12)。冷却管2に破孔24が在る場合には、冷却管2の外側が真空であるため、検出用具30のジャバラ部33が縮小することから、当該冷却管2が漏洩管である、と特定される。
上記により漏洩管が検出されたならば、当該漏洩管に塞ぎ栓をして閉塞するため、当該漏洩管の取り付け面の手入れをする(S13)。その後、当該漏洩管に塞ぎ栓を施して不使用状態とし(S14)、所定の手順にて復水器を復旧させ(S15)、検塩計11が塩分を検出しないことを確認する。
上記の検出用具を用いた漏洩管の検出方法には、従来の合成樹脂フィルムの如き取り付けにくさや、密着精度の悪さがないため、短時間で広範囲な検査が可能になり、検出用具により漏洩管が目視で誰にでも確認できるようになり、信頼性も著しく改善する。また検出用具を用いた漏洩管検出に先立ち、入口側の冷却管口に壊れにくいシャボン液を塗布し、膜の張らない疑わしい冷却管をチェックするため、疑わしい冷却管を絞り込み効率よく漏洩管を特定することができる。
この実施形態においては、短時間に広範囲を安全に検査する必要性から、壊れにくいシャボン液を作製する必要がある。そこで、冷却管表面に確実・持続性のあるシャボン膜ができるシャボン液は、次の仕様に従ってA液とB液を作製し、両液を混ぜ合わせることで作成した。
(A液):水160ml+砂糖54g。
(B液):水1060ml+市販の合成洗剤(界面活性剤)340ml+グリセリン180ml。
ここで本実施形態の検出方法にかかるコストを、合成樹脂製フィルムを張り付ける従来の検出方法と比べると、次のようになる。
片側水室検査日数が、従来では2日かかったのに対し、本実施形態の検出方法では1日で済ませることができる。また作業員の数は、従来では12名×2日であるのに対し、本実施形態の検出方法では6名×1日であり、また施工費用も従来の半額となる。冷却管検査時における、負荷固定(例えば200MW固定)による損失(施工費用×検査日数)も、従来の半額となる。
上記実施形態では、冷却管2の管口25に先に孔空き栓22を差し込み、その孔空き栓22の貫通孔23に、検出用具30の茎部32を差し込む形態としたが、予め孔空き栓22の貫通孔23に検出用具30の茎部32を差し込んでおき、その複合の検出用具30の孔空き栓22を冷却管2の管口25に先に差し込む形態とすることもできる。
また、軸方向に貫通孔23を有する孔空き栓22と、その貫通孔23に連通する茎部32と、この茎部32に連通するジャバラ部33とを一体化してなる複合の検出用具を用意し、その孔空き栓22を冷却管2の管口25に差し込む形態とすることもできる。
更にまた上記実施形態では、検出用具30の茎部32と同軸的にジャバラ部33を設けたが、ジャバラ部33の中心線を茎部32の中心線と異ならせて設けることもできる。
本発明の漏洩管の検出方法及び検出装置は、発電所等の蒸気タービン用復水器の冷却管の漏洩管の検出に利用することができる。
本発明の復水器の漏洩管の検出方法を示したもので、(a)は正常な冷却管の場合の状態を、(b)は冷却管に破孔がある場合の状態を示した図である。 本発明で用いる漏洩判定治具を示したもので、(a)は検出用具を、(b)は塞止栓と孔空き栓を示した斜視図である。 本発明の復水器の漏洩管の検出方法を示すフローチャートである。 本発明を適用した火力発電設備の蒸気タービン用復水器(多管式凝縮器)の構成の概要を示す図である。 図4の管板と冷却管の交差部の部分拡大図である。 従来の復水器の漏洩管の検出方法を示す断面図である。 従来の復水器の漏洩管の他の検出方法を示す図である。
符号の説明
1 胴体
2 冷却管
3 管板
4 入口水室
5 管板
6 出口水室
7 冷却水入口管
7a 冷却水供給弁
8 冷却水出口管
8a 冷却水排出弁
9 復水だめ
10 復水出口
11 検塩計
12 排出管
13 復水ポンプ
14 マンホール
15 蓋板
21 塞止栓
22 孔空き栓
23 軸方向の貫通孔
24 破孔
25 管口
30 検出用具
31 差込部
62 フィルム
64 凹部
71 ゴム栓
72 中心孔
73 細孔
74 パイプ
75 マノメータ
S 水蒸気
W 海水
d 縮み量

Claims (9)

  1. 冷却管の片方の管口を塞止栓で塞ぐと共に、冷却管のもう片方の管口に軸方向の貫通孔を有する孔空き栓を差し込み、
    前記孔空き栓を差し込む前又は後において、前記孔空き栓の前記貫通孔に、ジャバラ部を備えた中空の検出用具を差し込み、
    前記冷却管に破孔が在る場合、前記検出用具のジャバラ部が縮小することから、当該冷却管を漏洩管であると判断することを特徴とする復水器の漏洩管の検出方法。
  2. 軸方向に貫通孔を有する孔空き栓と、その貫通孔に連通する茎部と、この茎部に連通するジャバラ部とを一体的に有する検出用具を用意し、
    冷却管の片方の管口を塞止栓で塞ぐと共に、冷却管のもう片方の管口に前記検出用具の孔空き栓を差し込み、
    当該冷却管に破孔が在る場合、前記検出用具のジャバラ部が縮小することから、当該冷却管を漏洩管であると判断することを特徴とする復水器の漏洩管の検出方法。
  3. 出口水室側の冷却管群の管口を塞止栓で塞ぐ工程と、
    入口水室側の冷却管群の管口にシャボン液を塗布し、シャボン膜が張らない疑わしい冷却管をチェックする工程と、
    シャボン膜が張らない疑わしい冷却管の管口に、軸方向の貫通孔を有する孔空き栓を差し込む工程と、
    前記孔空き栓を差し込む前又は後において、前記孔空き栓の前記貫通孔に、ジャバラ部を備えた中空の検出用具を差し込む工程と、
    前記冷却管に破孔が在る場合に前記検出用具のジャバラ部が縮小することから、当該冷却管が漏洩管であると判断する工程とを含むことを特徴とする復水器の漏洩管の検出方法。
  4. 出口水室側の冷却管群の管口を塞止栓で塞ぐ工程と、
    入口水室側の冷却管群の管口にシャボン液を塗布し、シャボン膜が張らない疑わしい冷却管をチェックする工程と、
    軸方向に貫通孔を有する孔空き栓と、その貫通孔に連通する茎部と、この茎部に連通するジャバラ部とを一体的に有する検出用具を用意し、前記シャボン膜が張らない疑わしい冷却管の管口に、この検出用具の孔空き栓を差し込む工程と、
    前記冷却管に破孔が在る場合に前記検出用具のジャバラ部が縮小することから、当該冷却管が漏洩管であると判断する工程とを含むことを特徴とする復水器の漏洩管の検出方法。
  5. 冷却管の一方の管口を塞ぐ塞止栓と、
    冷却管の他方の管口に差し込まれる軸方向の貫通孔を有する孔空き栓と、
    前記孔空き栓の貫通孔に差し込まれる茎部、及び該茎部の後端に形成されたジャバラ部を備えた中空の検出用具とから構成され、
    前記塞止栓及び孔空き栓により閉じられた冷却管に破孔が在る場合、前記孔空き栓の貫通孔に差し込んだ前記検出用具のジャバラ部が縮小する構成としたことを特徴とする復水器の漏洩管の検出装置。
  6. 請求項5に記載の復水器の漏洩管の検出装置において、
    前記孔空き栓と前記検出用具との茎部が一体化されていることを特徴とする復水器の漏洩管の検出装置。
  7. 後端が閉じられた中空体から成り、冷却管の管口に差し込まれる孔空き栓の軸方向の貫通孔に差し込まれる茎部と、及び該茎部の後端に形成されたジャバラ部とを備えることを特徴とする復水器の漏洩管の検出用具。
  8. 請求項7に記載の復水器の漏洩管の検出用具において、
    前記茎部が、先端に向かって先細に形成された先端部を備えていることを特徴とする復水器の漏洩管の検出用具。
  9. 冷却管の管口に差し込まれる軸方向に貫通孔を有する孔空き栓と、その貫通孔に連通する茎部と、この茎部に連通するジャバラ部とを一体的に有することを特徴とする復水器の漏洩管の検出用具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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