JP2007198278A - 車両の発進制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 駐車からの発進時において、車両状態や周囲環境にかかわらず、アクセルペダルの不用意な踏み込みに伴う急発進を確実に抑制することができ、円滑な発進を行うことができる車両の発進制御装置を提供する。
【解決手段】 エンジン出力を調整する電子制御スロットル13と、駐車中の車両が発進する際の車両状態である初期発進状態を判定する初期発進状態判定手段と、初期発進状態と判定された場合、電子制御スロットル13に対し、アクセルペダル操作量に応じたエンジン出力を通常走行時よりも低下させる制御指令を出力する初期発進制御を実施する初期発進制御手段と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、発進時のエンジン出力を制御する車両の発進制御装置の技術分野に属する。
従来の車両の発進制御装置では、発進時に障害物を検出した場合、アクセルペダル操作量に応じたエンジン出力を通常走行時よりも小さく抑えることで、不用意なアクセルペダルの踏み込みに伴う車両の急発進を抑制している(例えば、特許文献1参照。)。
特開平7−133733号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、障害物が検出不能な場合、エンジン出力の抑制がなされないため、不用意なアクセルペダルの踏み込みに伴い車両が急発進するおそれがあった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、車両状態や周囲環境にかかわらず、アクセルペダルの不用意な踏み込みに伴う急発進を確実に抑制することができ、円滑な発進を行うことができる車両の発進制御装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明では、
エンジン出力を調整するエンジン出力調整手段と、
駐車中の車両が発進する際の車両状態である初期発進状態を判定する初期発進状態判定手段と、
初期発進状態と判定された場合、前記出力調整手段に対し、アクセルペダル操作量に応じたエンジン出力を通常走行時よりも低下させる制御指令を出力する初期発進制御を実施する初期発進制御手段と、
を備えることを特徴とする。
ここで、「駐車」とは、車両が継続的に停止することやドライバーが車両等を離れてただちに運転できない状態を言い、走行車線における信号待ちや渋滞による一時停止は含まない。
本発明の車両の発進制御装置にあっては、初期発進状態と判定された場合、アクセルペダル操作量に応じたエンジン出力を通常走行時よりも低下させる制御指令が出力調整手段に出力される。すなわち、駐車中の車両を発進させる場合には、障害物の有無にかかわらず、アクセルペダル操作量に応じたエンジン出力を抑制しようとするものである。
この結果、駐車からの発進時において、車両状態や周囲環境にかかわらず、アクセルペダルの不用意な踏み込みに伴う急発進を確実に抑制することができ、円滑な発進を行うことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1〜3に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は実施例1の車両の発進制御装置を適用したエンジン制御系のシステムブロック図である。
エンジンコントロールユニット(以下、ECU)1には、エンジンスタートスイッチ(以下、SW)2からのエンジンスタートSW信号、サイド・ブレーキSW3からのサイド・ブレーキSW信号、パーキング・ブレーキSW4からのパーキング・ブレーキSW信号が入力される。
エンジンスタートSW2は、スタータモータの非作動時にOFF信号を出力し、作動時にON信号を出力する。サイド・ブレーキSW3は、サイド・ブレーキの非作動時にOFF信号を出力し、作動時にON信号を出力する。パーキング・ブレーキSW4は、パーキング・ブレーキの非作動時にOFF信号を出力し、作動時にON信号を出力する。
また、ECU1には、エンジン回転センサ6からのエンジン回転信号、車速センサ7からの車速信号、ストップランプSW8からのストップランプSW(フット・ブレーキ)信号、アクセルペダル・ポジションセンサ9からのアクセルペダル・ポジション信号、スロットル・ポジションセンサ10からのスロットル・ポジション信号が入力される。
エンジン回転センサ6は、エンジン5の回転数を検出する。車速センサ7は、各車輪速に基づいて、車両の車速(車体速)を検出する。ストップランプSW8は、フット・ブレーキの非作動時にOFF信号を出力し、作動時にON信号を出力する。アクセルペダル・ポジションセンサ9は、アクセルペダル11の操作量(アクセル開度)を検出する。スロットル・ポジションセンサ10は、吸気通路12に設けられた電子制御スロットル(エンジン出力調整手段)13のスロットルバルブ13aの開度(スロットル開度)を検出する。
ECU1は、各センサからの信号に基づいて、スロットルバルブ13aの開度を調整する図外のスロットルモータに対し、電子制御スロットル制御信号(制御指令)を出力し、エンジン出力を制御する。
また、ECU1は、初期発進状態と判断した場合、電子制御スロットル13に対し、通常走行時よりもスロットル開度を絞るような電子制御スロットル制御信号を出力し、初期発進時のアクセル開度に応じたエンジン出力を、通常走行時よりも低下させる初期発進制御を実施する。このとき、ECU1は、モニター15またはスピーカー16を用いて、初期発進制御中であることをドライバーに提示する。モニター15とスピーカー16により、初期発進制御の実施をドライバーへ提示する提示手段が構成される。
実施例1の発進制御装置では、ドライバーが初期発進制御を行うか否かを選択するための初期発進制御セレクトSW14を設けている。ECU1は、初期発進制御セレクトSW14からの初期発進制御セレクトSW信号がONの場合にのみ、初期発進制御を実施する。ドライバーは、初期発進制御中にセンサ異常等が発生し、正常な制御が不能となった場合には、初期発進制御セレクトSW14をOFFすることで、通常走行が可能となる。
[エンジン出力制御処理]
図2は、実施例1のECU1で実行されるエンジン出力制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
ステップS1では、エンジンが設定回転Nset((例えば、アイドル回転)以上で回っている時間の積算STIMEを初期化(=0)し、ステップS2へ移行する。積算時間STIMEについては後述する。
ステップS2では、初期発進制御セレクトSW14からの初期発進制御セレクトSWがONであるか否かを判定する。YESの場合にはステップS3へ移行し、NOの場合にはステップS16へ移行する。
ステップS3では、エンジンスタートSW2からのエンジンスタートSW信号、サイド・ブレーキSW3からのサイド・ブレーキSW信号、パーキング・ブレーキSW4からのパーキング・ブレーキSW信号、エンジン回転センサ6エンジン回転信号、車速センサ7からの車速信号、フット・ブレーキSW8からのフット・ブレーキSW信号をそれぞれ入力し、ステップS4へ移行する。
ステップS4では、ステップS3で入力したパーキング・ブレーキSW信号がONであるか否かを判定する。YESの場合にはS5へ移行し、NOの場合にはステップS7へ移行する。
ステップS5では、ステップS3で入力したエンジンスタートSW信号がONであるか否かを判定する。YESの場合にはステップS6へ移行し、NOの場合にはステップS7へ移行する。ステップS4とステップS5により、駐車中の車両が発進する際の車両状態である初期発進状態を判定する初期発進状態判定手段が構成される。
ステップS6では、初期発進制御実施フラグSFLAGをセット(=1)し、ステップS7へ移行する。
ステップS7では、初期発進制御実施フラグSFLAGがセットされているか否かを判定する。YESの場合にはステップS8へ移行し、NOの場合にはステップS16へ移行する。
ステップS8では、図3の実線で示すように、通常走行時の通常制御(破線)よりもアクセル開度に対するスロットル開度を小さくする初期発進制御を実施し、ステップS9へ移行する(初期発進制御手段に相当)。
図3のスロットル制御特性マップに示すように、初期発進制御時のスロットル制御特性は、アクセル開度が大きいほど通常走行時に対するスロットル開度の低減量、すなわちエンジン出力低減量がより大きくなるように設定されている。
ステップS9では、「初期発進制御中」であることをモニター15への表示やスピーカー16からの音声出力によりドライバーへ提示し、ステップS10へ移行する。
ステップS10では、ステップS3で入力した車速が規定車速Vset(例えば、10km/h程度の極低速)以下であるか否かを判定する。YESの場合にはステップS11へ移行し、NOの場合にはステップS13へ移行する。
ステップS11では、ステップS3で入力したサイド・ブレーキSW信号がONであるか否かを判定する。YESの場合にはステップS17へ移行し、NOの場合にはステップS12へ移行する。
ステップS12では、積算時間STIMEを初期化し、ステップS2へ移行する。
ステップS13では、ステップS3で入力したフット・ブレーキSW信号がONであるか否か判定する。YESの場合にはステップS14へ移行し、NOの場合にはステップS11へ移行する。
ステップS14では、初期発進制御実施フラグSFLAGを初期化し、ステップS15へ移行する。
ステップS15では、モニター15およびスピーカー16を用いて初期発進制御の解除をドライバーへ提示し、ステップS16へ移行する。
ステップS16では、初期発進制御から通常制御(図3の破線)へと移行し、ステップS11へ移行する(初期発進制御解除手段)。
ステップS17では、ステップS3で入力したエンジン回転が設定回転Nset以上であるか否かを判定する。YESの場合にはステップS18へ移行し、NOの場合にはリターンへ移行する。
ステップS18では、積算時間STIMEが設定時間STset以上であるか否かを判定する。YESの場合にはステップS20へ移行し、NOの場合にはステップS19へ移行する。ステップS11、ステップS17、ステップS18により、サイド・ブレーキが作動し、かつ、エンジン回転数が設定回転数以上である状態が設定時間以上継続した場合、初期発進状態と判定する初期発進状態判定手段が構成される。
ステップS19では、積算時間STIMEを加算演算(インクリメント)し、ステップS2へ移行する。
ステップS20では、初期発進制御実施フラグSFLAGをセットし、リターンへ移行する。
次に、作用を説明する。
[初期発進制御作用]
実施例1では、エンジン始動時、初期発進制御が開始され、電子制御スロットル13に対し、アクセル開度に応じたエンジン出力を通常走行時よりも低下させる電子制御スロットル制御信号が出力される。すなわち、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7→ステップS8→ステップS9へと移行し、初期発進時のアクセル開度に応じたエンジン出力を、通常走行時よりも低下させる初期発進制御が開始されると共に、ドライバーに対し初期発進制御中であることが提示される。
続いて、ステップS10→ステップS11→ステップS17へと進み、エンジン回転が設定回転Nset未満の場合には、ドライバーがサイド・ブレーキの作動を解除するまでの間、ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS7→ステップS8→ステップS9→ステップS10→ステップS11→ステップS17へと進む流れが繰り返される。
次に、ドライバーがサイド・ブレーキを解除してアクセルを踏み込み、車両を発進させた場合、ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS7→ステップS8→ステップS9→ステップS10→ステップS11→ステップS12へと進む流れが繰り返される。
よって、駐車中の車両を発進させる際にドライバーが不用意にアクセルペダルを踏み込んだ場合であっても、エンジン出力が通常走行時よりも小さいため、車両の急発進が抑制され、円滑な発進を行うことができる。
[アクセル開度に応じたエンジン出力低減作用]
実施例1では、図3に示したように、初期発進制御時のスロットル制御特性を、アクセル開度が大きいほど、通常走行時に対するエンジン出力低減量がより大きくなるような特性に設定している。すなわち、アクセル開度が大きいほど、車両はより急発進するため、アクセル開度が大きいほどエンジン出力を通常走行時よりも低下させることにより、ドライバーがアクセルペダルを急激に踏み込んだ場合であっても、車両の急発進を確実に抑制することができる。
[初期発進制御解除作用]
実施例1では、走行中にドライバーのフット・ブレーキ操作が行われた場合、初期発進制御を解除する。すなわち、車速が規定車速Vsetに到達後、ドライバーがフット・ブレーキを踏んで車両を減速させた場合、ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS7→ステップS8→ステップS9→ステップS10→ステップS13→ステップS14→ステップS15→ステップS16→ステップS11→ステップS12へと進む流れとなり、初期発進制御中との提示が解除され、初期発進制御から通常制御へと移行する。
例えば、アクセルペダルの踏み込み中に初期発進制御から通常制御へ移行した場合、スロットル制御特性が急変する(図3のスロットル制御特性マップ上でスロットル開度が実線上から破線上に飛ぶ)ことで値が急激に増加し、車両が急加速する可能性がある。特に、特開平7−133733号公報、特開平7−144560号公報等に記載の従来技術では、障害物の有無に応じてスロットル制御特性を切り替えているため、アクセルペダルの踏み込み中、急に障害物が検出されなくなった場合、車両が急発進するおそれがある。
これに対し、実施例1では、ドライバーがフット・ブレーキを踏んで車両を減速させている状態では、アクセルペダルが踏み込まれる可能性がほとんど無いことから、ドライバーがフット・ブレーキを作動させている場合にのみ初期発進制御を解除することで、ドライバーの予期せぬ加速を回避でき、初期発進制御から通常制御へとスムーズに移行することができる。
[初期発進状態判定作用]
実施例1では、パーキング・ブレーキが作動し、かつエンジン始動状態である場合、初期発進状態と判定する。すなわち、ステップS4でパーキング・ブレーキSWがONであると判定され、ステップS5でエンジンスタートSWがONであると判定された場合に、ステップS6で初期発進制御実施フラグSFLAGがセットされる。
上述したように、従来技術では、ブレーキ操作や障害物検出の有無に基づいてエンジン出力を低減しているため、駐車場から車両を発進させるシーンにおいて、障害物が検出不能である場合には、通常走行時と同じエンジン出力となり、不用意なアクセルペダルの踏み込みに対応できなかった。
これに対し、実施例1では、パーキング・ブレーキが作動し、エンジン始動状態である場合には、車両状態や周囲環境にかかわらず、初期発進制御が実施されるため、駐車中の車両が発進する際の初期発進状態を正確に判定することができ、駐車場から車両を発進させる際、アクセルペダルの不用意な踏み込みに伴う急発進を確実に抑制することができる。
また、実施例1では、サイド・ブレーキが作動し、かつ、エンジン回転が設定回転Nset以上である状態が設定時間STset以上継続した場合、初期発進状態と判定する。すなわち、ステップS17でエンジン回転が設定回転Nset以上であると判定された場合、ステップS18で積算時間STIMEが設定時間STset以上となるまで、ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS7→ステップS16→ステップS11→ステップS17→ステップS18→ステップS19へと進む流れが繰り返され、積算時間STIMEの加算演算がなされ、ステップS18で積算時間STIMEが設定時間STsetに到達したと判定された場合には、ステップS18からステップS20へと移行し、初期発進制御実施フラグSFLAGがセットされる。
例えば、エンジンを切らずに車両を路肩に停止させ、一旦車両から離れた後、再び車両に戻って発進を行う場合には、他車両や歩行者の位置等、車両の周辺状況が変化し、発進を慎重に行う必要がある。また、アイドルアップによりエンジンの暖機を行っている場合には、通常よりもアイドル回転が高くなっているため、アクセル開度に応じたエンジン出力が高くなり、急発進を招くおそれがある。
よって、エンジン回転が設定回転Nset以上である状態が設定時間STset以上継続した場合には、通常制御から初期発進制御へと移行することで、路肩にエンジンを掛けたまま駐車した車両を発進させる際、アクセルペダルの不用意な踏み込みに伴う急発進を確実に抑制することができる。
一方、エンジン回転が設定回転Nset以上である状態が設定時間STset以上継続しない場合には、初期発進制御へは移行せず、通常制御を継続するため、信号待ちや渋滞による一時停止中に初期発進制御へと移行し、ドライバーの加速要求に対する加速応答性の悪化を回避することができる。
次に、効果を説明する。
実施例1の車両の発進制御装置にあっては、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1) エンジン出力を調整する電子制御スロットル13と、駐車中の車両が発進する際の車両状態である初期発進状態を判定する初期発進状態判定手段(ステップS4,S5、ステップS11,S17,S18)と、初期発進状態と判定された場合、電子制御スロットル13に対し、アクセルペダル操作量に応じたエンジン出力を通常走行時よりも低下させる制御指令を出力する初期発進制御を実施する初期発進制御手段(ステップS8)と、を備えるため、駐車からの発進時において、車両状態や周囲環境にかかわらず、アクセルペダルの不用意な踏み込みに伴う急発進を確実に抑制することができ、円滑な発進を行うことができる。
(2) 初期発進制御手段は、アクセルペダル操作量が大きいほど、通常走行時に対するエンジン出力低減量をより大きくするため、ドライバーのアクセルペダル踏み込み量が大きい場合であっても、車両の急発進を抑制することができる。
(3) 初期発進状態判定手段(ステップS4,S5)は、パーキング・ブレーキが作動し、かつエンジン始動状態である場合、初期発進状態と判定するため、車両状態や周囲環境にかかわらず、車両の急発進を確実に抑制することができる。
(4) 初期発進状態判定手段(ステップS11,S17,S18)は、サイド・ブレーキが作動し、かつ、エンジン回転が設定回転Nset以上である状態が設定時間STset以上継続した場合、初期発進状態と判定するため、エンジンを切らずに長時間停車した後、再び発進する場合にも、円滑な発進を行うことができる。
(5) ドライバーのフット・ブレーキ操作が行われた場合、初期発進制御を解除する初期発進制御解除手段(ステップS16)を設けたため、初期発進制御から通常制御へと制御が切り替わる際のスロットル開度の急増を回避することができる。
(6) 初期発進制御の実施をドライバーへ提示する提示手段(モニター15、スピーカー16)を設けたため、初期発進制御の実施によるスロットル開度特性の変化をドライバーに認識させることができる。
実施例2は、初期発進制御開始からの経過時間に応じて、段階的に通常制御へと移行する例である。
まず、構成を説明する。
実施例2の車両の発進制御装置を適用したエンジン制御系のシステムは、図1に示した実施例1と同一構成であるため、説明を省略する。
[エンジン出力制御処理]
図4は、実施例2のECU1で実行されるエンジン出力制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。なお、図2に示した実施例1と同一処理を行うステップには、同一のステップ番号を付し、処理の異なるステップのみを説明する。
ステップS21では、積算時間STIMEと初期発進制御開始からの経過時間RTIMEとをリセットし、ステップS2へ移行する。
ステップS22では、図3に示したスロットル制御特性マップを用いて、通常制御よりもアクセル開度に対するスロットル開度を小さくする初期発進制御を実施し、ステップS9へ移行する(初期発進制御手段)。
ここで、実施例2では、図3のスロットル制御特性マップから求めたスロットル開度を、図5に示す経過時間RTIME−補正率マップを用いて補正する。この補正マップは、経過時間RTIMEが所定値以下である領域では補正率ゼロ、経過時間RTIMEが所定値を超える領域では、経過時間RTIMEが大きくなるほど補正率が高くなり、最大で補正率100%となるような特性に設定されている。
ステップS23では、経過時間RTIMEが設定時間RTset以下であるか否かを判定する。YESの場合にはステップS24へ移行し、NOの場合にはステップS14へ移行する。
ステップS24では、経過時間RTIMEを加算演算(インクリメント)し、ステップS11へ移行する。
次に、作用を説明する。
[経過時間に応じた初期発進制御解除作用]
ドライバーが車両を発進させた場合、図4のフローチャートにおいて、ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS7→ステップS22→ステップS9→ステップS10→ステップS23→ステップS24→ステップS11→ステップS12へと進む流れが繰り返される。このとき、実施例2では、ステップS22において、経過時間RTIMEが大きくなるに従いアクセル開度に応じたスロットル開度の補正率が徐々に高くなる。そして、経過時間RTIMEが設定時間RTsetを超えた場合、ステップS23→ステップS14→ステップS15→ステップS16へと進み、初期発進制御から通常制御へと移行する。
すなわち、実施例2では、発進後に初期発進制御が開始した場合、初期発進制御開始からの経過時間RTIMEに応じて、段階的に通常走行時に対するエンジン出力低減量を小さくするため、初期発進制御時のスロットル制御特性から通常制御時のスロットル制御特性へと徐々に移行させることができる。
よって、ドライバーがアクセルペダルを踏み込んだ状態が続いた場合でも、スロットル制御特性の急変(図3のスロットル制御特性マップ上でスロットル開度が実線上から破線上に飛ぶ)を回避しつつ、初期発進制御から通常制御へとスムーズに移行することができる。
次に、効果を説明する。
実施例2の車両の発進制御装置にあっては、実施例1の効果(1)〜(6)に加え、以下の効果を得ることができる。
(7) 初期発進制御手段(ステップS22)は、初期発進制御開始からの経過時間RTIMEに応じて、段階的に通常走行時に対するエンジン出力低減量を小さくため、走行中の急加速を招くことなく、初期発進制御から通常制御へと早期に移行でき、走行時に加速応答性の低下が継続するのを回避することができる。
実施例3は、初期発進制御開始からの走行距離に応じて、段階的に通常制御へと移行する例である。
まず、構成を説明する。
実施例3の車両の発進制御装置を適用したエンジン制御系のシステムは、図1に示した実施例1と同一構成であるため、説明を省略する。
[エンジン出力制御処理]
図6は、実施例3のECU1で実行されるエンジン出力制御処理の流れを示すフローチャートであり、以下、各ステップについて説明する。なお、図2に示した実施例1と同一処理を行うステップには、同一のステップ番号を付し、処理の異なるステップのみを説明する。
ステップS31では、積算時間STIMEと初期発進制御開始からの走行距離ΣDISTANCEとをリセットし、ステップS2へ移行する。
ステップS32では、図3に示したスロットル制御特性マップを用いて、通常制御よりもアクセル開度に対するスロットル開度を小さくする初期発進制御を実施し、ステップS9へ移行する(初期発進制御手段)。
ここで、実施例3では、図3のスロットル制御特性マップから求めたスロットル開度を、図7に示す走行距離ΣDISTANCE−補正率マップを用いて補正する。この補正マップは、走行距離ΣDISTANCEが所定距離以下である領域では補正率ゼロ、走行距離ΣDISTANCEが所定距離を超える領域では、走行距離ΣDISTANCEが長くなるほど補正率が高くなり、最大で補正率100%となるような特性に設定されている。
ステップS33では、ステップS3で入力した車速(n)と時間(n)とを乗算して今回の制御周期における走行距離DISTANCE(n)を算出し、ステップS34へ移行する。
ステップS34では、前回の制御周期までの走行距離ΣDISTANCEにステップS33で算出した今回の制御周期における走行距離DISTANCE(n)を加算し、ステップS35へ移行する。
ステップS35では、ステップS34で算出した走行距離ΣDISTANCEが設定距離Dset以下であるか否かを判定する。YESの場合にはステップS11へ移行し、NOの場合にはステップS14へ移行する。
次に、作用を説明する。
[走行距離に応じた初期発進制御解除作用]
ドライバーが車両を発進させた場合、図6のフローチャートにおいて、ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS7→ステップS32→ステップS9→ステップS10→ステップS33→ステップS34→ステップS35→ステップS11→ステップS12へと進む流れが繰り返される。このとき、実施例3では、ステップS32において、走行距離ΣDISTANCEが長くなるに従いアクセル開度に応じたスロットル開度の補正率が徐々に高くなる。そして、走行距離ΣDISTANCEが設定距離Dsetを超えた場合、ステップS35→ステップS14→ステップS15→ステップS16へと進み、初期発進制御から通常制御へと移行する。
すなわち、実施例3では、発進後に初期発進制御が開始した場合、初期発進制御開始からの走行距離ΣDISTANCEに応じて、段階的に通常走行時に対するエンジン出力低減量を小さくするため、初期発進制御時のスロットル制御特性から通常制御時のスロットル制御特性へと徐々に移行させることができる。
よって、ドライバーがアクセルペダルを踏み込んだ状態が続いた場合でも、スロットル制御特性の急変(図3のスロットル制御特性マップ上でスロットル開度が実線上から破線上に飛ぶ)を回避しつつ、初期発進制御から通常制御へとスムーズに移行することができる。
次に、効果を説明する。
実施例3の車両の発進制御装置にあっては、実施例1の効果(1)〜(6)に加え、以下の効果を得ることができる。
(8) 初期発進制御手段(ステップS32)は、初期発進制御開始からの走行距離ΣDISTANCEに応じて、段階的に通常走行時に対するエンジン出力低減量を小さくするため、走行中の急加速を招くことなく、初期発進制御から通常制御へと早期に移行でき、走行時に加速応答性の低下が継続するのを回避することができる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1〜3に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は実施例1〜3に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、実施例1〜3では、エンジン出力低減方法として、電子制御スロットルのバルブ開度を調整する方法を示したが、エンジン出力を低減する方法としては、エンジン回転が規定回転以上上昇しないように、燃料カット等を行っても良い。
実施例1の車両の発進制御装置を適用したエンジン制御系のシステムブロック図である。 実施例1のECU1で実行されるエンジン出力制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1のスロットル制御特性マップである。 実施例2のECU1で実行されるエンジン出力制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例2の経過時間RTIME−補正率マップである。 実施例3のECU1で実行されるエンジン出力制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例3の走行距離ΣDISTANCE−補正率マップである。
符号の説明
1 エンジンコントロールユニット
2 エンジンスタートスイッチ
3 サイド・ブレーキスイッチ
4 パーキング・ブレーキスイッチ
5 エンジン
6 エンジン回転センサ
7 車速センサ
8 ストップランプスイッチ
9 アクセルペダル・ポジションセンサ
10 スロットル・ポジションセンサ
11 アクセルペダル
12 吸気通路
13 電子制御スロットル
13a スロットルバルブ
14 初期発進制御セレクトスイッチ
15 モニター
16 スピーカー

Claims (8)

  1. エンジン出力を調整するエンジン出力調整手段と、
    駐車中の車両が発進する際の車両状態である初期発進状態を判定する初期発進状態判定手段と、
    初期発進状態と判定された場合、前記出力調整手段に対し、アクセルペダル操作量に応じたエンジン出力を通常走行時よりも低下させる制御指令を出力する初期発進制御を実施する初期発進制御手段と、
    を備えることを特徴とする車両の発進制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両の発進制御装置において、
    前記初期発進制御手段は、アクセルペダル操作量が大きいほど、通常走行時に対するエンジン出力低減量をより大きくすることを特徴とする車両の発進制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の車両の発進制御装置において、
    前記初期発進状態判定手段は、パーキング・ブレーキが作動し、かつエンジン始動状態である場合、初期発進状態と判定することを特徴とする車両の発進制御装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両の発進制御装置において、
    前記初期発進状態判定手段は、サイド・ブレーキが作動し、かつ、エンジン回転数が設定回転数以上である状態が設定時間以上継続した場合、初期発進状態と判定することを特徴とする車両の発進制御装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両の発進制御装置において、
    ドライバーのフット・ブレーキ操作が行われた場合、初期発進制御を解除する初期発進制御解除手段を設けたことを特徴とする車両の発進制御装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の車両の発進制御装置において、
    前記初期発進制御手段は、初期発進制御開始からの経過時間に応じて、段階的に通常走行時に対するエンジン出力低減量を小さくすることを特徴とする車両の発進制御装置。
  7. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の車両の発進制御装置において、
    前記初期発進制御手段は、初期発進制御開始からの走行距離に応じて、段階的に通常走行時に対するエンジン出力低減量を小さくすることを特徴とする車両の発進制御装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の車両の発進制御装置において、
    前記初期発進制御の実施をドライバーへ提示する提示手段を設けたことを特徴とする車両の発進制御装置。
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