JP2007195612A - X線撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】スロット状X線ビームを用いて撮影する長尺X線撮影画像のX線撮影計画を被検体のX線被曝を低線量に抑えながら容易に立案できるようにする。
【解決手段】この発明の装置は、コーン状X線ビームを用いて取得された撮影視野の広い撮影計画立案用の長尺X線透視画像XCPの上でX線撮影計画が設定されるので、被検体Mの体内の様子が的確かつ速やかに掴め、スロット状X線ビームを用いて取得する長尺X線撮影画像のX線撮影計画が立て易い。また撮影計画立案用の長尺X線透視画像XCPはX線照射線量の少ない透視画像であるので、被検体MのX線被曝は低線量で済む。その結果、スロット状X線ビームを照射して取得する長尺X線撮影画像のX線撮影計画を被検体MのX線被曝を低線量に抑えながら容易に立案できる。
【選択図】 図8
【解決手段】この発明の装置は、コーン状X線ビームを用いて取得された撮影視野の広い撮影計画立案用の長尺X線透視画像XCPの上でX線撮影計画が設定されるので、被検体Mの体内の様子が的確かつ速やかに掴め、スロット状X線ビームを用いて取得する長尺X線撮影画像のX線撮影計画が立て易い。また撮影計画立案用の長尺X線透視画像XCPはX線照射線量の少ない透視画像であるので、被検体MのX線被曝は低線量で済む。その結果、スロット状X線ビームを照射して取得する長尺X線撮影画像のX線撮影計画を被検体MのX線被曝を低線量に抑えながら容易に立案できる。
【選択図】 図8
Description
この発明は、撮影対象の被検体へ照射するX線ビームとしてスロット状(短冊状)X線ビームを用いて長尺X線撮影画像を取得するスロット状X線ビーム式長尺画像撮影タイプのX線撮像装置に係り、特に長尺X線撮影画像の撮影に先立ってX線撮影計画を立案するための技術に関する。
撮影対象の被検体へ照射するX線ビームとしてスロット状(短冊状)X線ビームを用いて長尺X線撮影画像を取得する従来のX線撮像装置は、図12に示すように、スロット状X線ビーム照射用のX線管91と透過X線像検出用の2次元X線検出器であるフラットパネル型X線検出器92とを備え、X線管91およびフラットパネル型X線検出器(以下、適宜「FPD」と略記)92が被検体Mの長手方向Zに沿って移動させられながら、X線管91は撮影対象の被検体Mへスロット状X線ビームXQaをその短手方向XRaが被検体Mの長手方向Zと平行となる向きで照射すると共に、FPD92は被検体Mへのスロット状X線ビームXQaの照射により生じる被検体Mの透過X線像を検出してX線検出信号を出力する。
具体的には、図13に示すように、被検体Mにおいて隣り合うスロット状X線ビームXQaの照射域Xha同士の間に隙間が空かないでスロット状X線ビームXQaの各照射域Xhaが被検体Mの長手方向Zに繋ぎ合わさって一つの長尺X線ビーム照射域XHaになるタイミングでX線管91からスロット状X線ビームXQaが照射されると共に、スロット状X線ビームXQaが照射される毎にFPD92から出力されるX線検出信号にしたがってスロット状X線撮影画像が次々と取得される。そして、こうして取得されたスロット状X線撮影画像を結合して、図14に示すように、長尺X線ビーム照射域XHaに相応する1枚の長尺X線撮影画像Raに仕上げられる(例えば、特許文献1を参照。)。
従来のスロット状X線ビーム式長尺画像撮影タイプのX線撮像装置の場合、スロット状X線ビームXQaを用いることで透過X線像の歪みや散乱線の入射を抑えながら長尺X線撮影画像Raを撮影できる
しかしながら、上記従来のスロット状X線ビーム式長尺画像撮影タイプのX線撮像装置は、長尺X線撮影画像のX線撮影プラン(X線撮影計画)の立案が容易でないという問題がある。
X線管91にはスロット状X線ビームXQaの照射域を被検体Mの体表に明示するX線照射野ランプ(図示省略)も配備されているが、X線照射野ランプの場合、スロット状X線ビームXQaの照射域が分かるだけで、被検体Mの体内の様子は全く示されないので、X線撮影プランが非常に立て辛い。
またスロット状X線ビームXQaを用いて被検体MのX線透視を行うことも考えられるが、スロット状X線ビームXQaによるX線透視はスロット状の狭い撮影視野となるので、被検体Mの体内の様子を的確に掴むのには、透視時間が長くなってしまい、被検体の被曝線量が多くなるという別の問題を生む。
X線管91にはスロット状X線ビームXQaの照射域を被検体Mの体表に明示するX線照射野ランプ(図示省略)も配備されているが、X線照射野ランプの場合、スロット状X線ビームXQaの照射域が分かるだけで、被検体Mの体内の様子は全く示されないので、X線撮影プランが非常に立て辛い。
またスロット状X線ビームXQaを用いて被検体MのX線透視を行うことも考えられるが、スロット状X線ビームXQaによるX線透視はスロット状の狭い撮影視野となるので、被検体Mの体内の様子を的確に掴むのには、透視時間が長くなってしまい、被検体の被曝線量が多くなるという別の問題を生む。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、スロット状X線ビームを用いて撮影する長尺X線撮影画像のX線撮影計画を被検体のX線被曝を低線量に抑えながら容易に立案することができるX線撮像装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明に係るX線撮像装置は、スロット状X線ビームを用いて長尺X線撮影画像を取得する長尺X線画像取得手段を備えたX線撮像装置において、(A)コーン状X線ビームを用いて撮影計画立案用の長尺X線透視画像を取得する長尺透視画像取得手段と、(B)撮影計画立案用の長尺X線透視画像を表示するX線画像表示手段と、(C)X線画像表示手段に表示された撮影計画立案用の長尺X線透視画像の上でX線撮影計画を設定するX線撮影計画設定手段を備え、(D)X線撮影計画設定手段により設定されたX線撮影計画にしたがって長尺X線画像取得手段が長尺X線撮影画像を取得することを特徴とするものである。
すなわち、請求項1に記載の発明に係るX線撮像装置は、スロット状X線ビームを用いて長尺X線撮影画像を取得する長尺X線画像取得手段を備えたX線撮像装置において、(A)コーン状X線ビームを用いて撮影計画立案用の長尺X線透視画像を取得する長尺透視画像取得手段と、(B)撮影計画立案用の長尺X線透視画像を表示するX線画像表示手段と、(C)X線画像表示手段に表示された撮影計画立案用の長尺X線透視画像の上でX線撮影計画を設定するX線撮影計画設定手段を備え、(D)X線撮影計画設定手段により設定されたX線撮影計画にしたがって長尺X線画像取得手段が長尺X線撮影画像を取得することを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1の発明のX線撮像装置により長尺X線撮影画像を撮影する場合、予めX線撮影計画を立てることになる。先ず長尺透視画像取得手段によってコーン状X線ビームを用いて撮影計画立案用の長尺X線透視画像が取得されると共に、長尺透視画像取得手段で取得された長尺X線透視画像がX線画像表示手段によって表示される。撮影技師(オペレータ)はX線撮影計画設定手段によって撮影計画立案用の長尺X線透視画像の上でX線撮影計画を設定する。そして、X線撮影が開始されるとX線撮影計画設定手段により設定されたX線撮影計画にしたがって長尺X線画像取得手段がスロット状X線ビームを用いて長尺X線撮影画像を取得する。
即ち、請求項1の発明のX線撮像装置の場合、コーン状X線ビームを用いて取得された撮影視野の広い撮影計画立案用の長尺X線透視画像の上でX線撮影計画が設定されるので、被検体の体内の様子が的確かつ速やかに掴める結果、スロット状X線ビームを用いて取得する長尺X線撮影画像のX線撮影計画が立て易い。
また撮影計画立案用の長尺X線透視画像はX線照射線量の少ない透視画像であるので、被検体のX線被曝は低線量で済む。
よって、請求項1の発明のX線撮像装置によれば、スロット状X線ビームを用いて撮影する長尺X線撮影画像のX線撮影計画を被検体のX線被曝を低線量に抑えながら容易に立案することができる。
また撮影計画立案用の長尺X線透視画像はX線照射線量の少ない透視画像であるので、被検体のX線被曝は低線量で済む。
よって、請求項1の発明のX線撮像装置によれば、スロット状X線ビームを用いて撮影する長尺X線撮影画像のX線撮影計画を被検体のX線被曝を低線量に抑えながら容易に立案することができる。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のX線撮像装置において、長尺透視画像取得手段は、(a)コーン状X線ビームを撮影対象の被検体に照射するコーン状X線ビーム照射手段と、(b)被検体へのコーン状X線ビームの照射により生じる被検体の透過X線像を検出する2次元X線検出手段と、(c)コーン状X線ビーム照射手段および2次元X線検出手段を被検体の長手方向に沿って相対的に移動させるX線撮像系移動手段と、(d)被検体において隣り合うコーン状X線ビームの方形状照射域同士の間に隙間が空かないでコーン状X線ビームの各方形状照射域が被検体の長手方向に繋ぎ合わさって一つの長尺コーン状X線ビーム照射域になるタイミングでコーン状X線ビーム照射手段にコーン状X線ビームを照射させる照射タイミング制御をおこなうコーン状X線ビーム照射制御手段と、(e)コーン状X線ビームが照射される毎に2次元X線検出手段から出力されるX線検出信号にしたがってコーン状X線ビームの方形状照射域に相応する方形状X線透視画像を取得する方形状透視画像取得手段と、(f)方形状透視画像取得手段により取得される方形状X線透視画像を結合して長尺コーン状X線ビーム照射域に相応する撮影計画立案用の長尺X線透視画像に仕上げる透視画像結合手段を備えているものである。
[作用・効果]請求項2の発明のX線撮像装置において、長尺透視画像取得手段により撮影計画立案用の長尺X線透視画像を取得する場合、コーン状X線ビーム用のコーン状X線ビーム照射手段と透過X線像検出用の2次元X線検出手段がX線撮像系移動手段によって被検体Mの長手方向に沿って相対的に移動させられる。加えて、コーン状X線ビーム照射手段はコーン状X線ビーム照射制御手段が行う照射タイミング制御にしたがって、被検体において隣り合うコーン状X線ビームの方形状照射域同士の間に隙間が空かないでコーン状X線ビームの各方形状照射域が被検体の長手方向に繋ぎ合わさって一つの長尺コーン状X線ビーム照射域になるタイミングでコーン状X線ビームを繰り返し照射すると共に、2次元X線検出手段は被検体へのコーン状X線ビームの照射により生じる被検体の透過X線像を繰り返し検出してX線検出信号を出力する。
一方、方形状透視画像取得手段はコーン状X線ビームが照射される毎に2次元X線検出手段から出力されるX線検出信号にしたがってコーン状X線ビームの方形状照射域に相応する方形状X線透視画像を取得する。
他方、透視画像結合手段は方形状透視画像取得手段により取得される方形状X線透視画像を結合して長尺コーン状X線ビーム照射域に相応する撮影計画立案用の長尺X線透視画像に仕上げる。
すなわち、請求項2の発明のX線撮像装置の場合、コーン状X線ビームの方形状照射域に相応する方形状X線透視画像を結合して撮影視野が非常に広い撮影計画立案用の長尺X線透視画像に仕上げることができる。
他方、透視画像結合手段は方形状透視画像取得手段により取得される方形状X線透視画像を結合して長尺コーン状X線ビーム照射域に相応する撮影計画立案用の長尺X線透視画像に仕上げる。
すなわち、請求項2の発明のX線撮像装置の場合、コーン状X線ビームの方形状照射域に相応する方形状X線透視画像を結合して撮影視野が非常に広い撮影計画立案用の長尺X線透視画像に仕上げることができる。
また、請求項3の発明は、請求項1または2に記載のX線撮像装置において、X線撮影計画設定手段で設定されたX線撮影計画に合わせてスロット状X線ビームにおける被検体の長手方向と直角の向きの寸法であるX線ビームの縦長さを調整するX線ビーム長さ調整手段を備えているものである。
[作用・効果]請求項3の発明のX線撮像装置の場合、スロット状X線ビームにおける被検体の長手方向と直角の向きの寸法であるX線ビームの縦長さがX線ビーム長さ設定手段によって、X線撮影計画設定手段で設定されたX線撮影計画に合わせて速やかに調整される。
また、請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかに記載のX線撮像装置において、X線撮影計画設定手段により設定されたX線撮影計画に合わせてスロット状X線ビームにおける被検体の長手方向と平行な向きの寸法であるX線ビームの横幅を調整するX線ビーム幅調整手段を備えているものである。
[作用・効果]請求項4の発明のX線撮像装置の場合、スロット状X線ビームにおける被検体の長手方向と平行な向きの寸法であるX線ビームの横幅がX線ビーム幅設定手段によって、X線撮影計画設定手段で設定されたX線撮影計画に合わせて速やかに調整される。
この発明のX線撮像装置の場合、コーン状X線ビームを用いて取得された撮影視野の広い撮影計画立案用の長尺X線透視画像の上でX線撮影計画が設定されるので、被検体の体内の様子が的確かつ速やかに掴める結果、スロット状X線ビームを用いて取得する長尺X線撮影画像のX線撮影計画が立て易い。
また撮影計画立案用の長尺X線透視画像はX線照射線量の少ない透視画像であるので、被検体のX線被曝は低線量で済む。
よって、請求項1の発明のX線撮像装置によれば、スロット状X線ビームを用いて撮影する長尺X線撮影画像のX線撮影計画を被検体のX線被曝を低線量に抑えながら容易に立案することができる。
また撮影計画立案用の長尺X線透視画像はX線照射線量の少ない透視画像であるので、被検体のX線被曝は低線量で済む。
よって、請求項1の発明のX線撮像装置によれば、スロット状X線ビームを用いて撮影する長尺X線撮影画像のX線撮影計画を被検体のX線被曝を低線量に抑えながら容易に立案することができる。
この発明のスロット状X線ビーム式長尺画像撮影タイプのX線撮像装置の実施例を説明する。図1は実施例に係る医用のX線撮像装置の全体構成を示すブロック図、図2は実施例の装置におけるスロット状X線ビームの照射状況を示す模式的な斜視図、図3は実施例の装置におけるコーン状X線ビームの照射状況を示す模式的な斜視図、図4は実施例の装置の2次元X線検出手段であるフラットパネル型X線検出器におけるX線検出素子の配列状況を示す模式図である。
図1に示された実施例のX線撮像装置は、図2に示すようなスロット状X線ビームXSを用いて長尺X線撮影画像を取得する長尺X線画像取得手段と、図3に示すようなコーン状X線ビームXCを用いて撮影計画立案用の長尺X線透視画像を取得する長尺透視画像取得手段とを備えている。実施例の装置の場合、長尺透視画像取得手段により取得された撮影計画立案用の長尺X線透視画像の上で立てられたX線撮影計画(X線撮影計画プラン)にしたがって長尺X線撮影画像の撮影が行われるので、以下、長尺透視画像取得手段の方を先に説明することとする。
実施例のX線撮像装置は、コーン状X線ビームXCを撮影対象の被検体Mに照射するX線ビーム照射部1と、被検体Mへのコーン状X線ビームXCの照射により生じる被検体の透過X線像を検出するフラットパネル型X線検出器(以下、適宜「FPD」と略記)2と、X線ビーム照射部1およびFPD2を被検体Mの長手方向Zに沿って連続送りで移動させるX線撮像系移動部3とを備えている。
X線ビーム照射部1は、X線ビーム放射用のX線管4とX線ビーム整形用のコリメータ5とからなる。X線管4はX線管用電源6から高圧電力が供給されるのに伴ってX線を放射する。コリメータ5はX線ビーム種類指定部7からX線ビーム指定信号が送出されるのに応じて開閉して開度を変化させることにより、X線管4から放射されるX線を整形する。すなわち、X線ビーム種類指定部7からスロット状X線ビームXSを指定するX線ビーム指定信号が送出されると、図2に示すように、コリメータ5が閉じるので、X線ビーム照射部1はスロット状X線ビームXSを照射する。またX線ビーム種類指定部7からコーン状X線ビームXCを指定するX線ビーム指定信号が送出されると、図3に示すように、コリメータ5が開くので、X線ビーム照射部1はコーン状X線ビームXCを照射する。
FPD2は、図4に示すように、検出対象の透過X線像が投影される縦30cm×横30cm程度の広さのX線検出面2AにX線を電気信号に変換して検出する多数のX線検出素子2aが横・縦の2次元マトリックス状に配列されている。X線検出素子2aの配列マトリックスとしては、例えば横:数千×縦:数千が挙げられる。FPD2はX線が直に電気信号に変換される直接変換タイプであるが、X線がいったん光に変換されてから更に電気信号に変換される間接変換タイプであってもよい。
X線ビーム照射部1からスロット状X線ビームXSが照射された時は、図2に示すように、FPD2のX線検出面2Aの一部にスロット状透過X線像が投影される。X線ビーム照射部1からコーン状X線ビームXCが照射された時は、図3に示すように、FPD2のX線検出面2Aの全体に方形状透過X線像が投影される。
X線ビーム照射部1とFPD2からなる撮像系は被検体Mを載置する天板9を挟んで取り付けアーム8の一端側と他端側に取り付けられていると共に、取り付けアーム8がX線ビーム照射部1とFPD2ごとX線撮像系移動部3によって被検体Mの長手方向Zに沿って連続送りで移動させられる構成とされている。
X線撮像系移動部3は、ラックおよびピニオン等の機械部品で構成され、取り付けアーム8を被検体Mの長手方向Zに沿って往復移動させる撮像系連続移動機構10と、X線ビーム照射部1とFPD2の移動範囲や移動速度の制御を行なう撮像系連続移動制御部11とからなり、撮像系連続移動制御部11の制御にしたがって撮像系連続移動機構10がX線ビーム照射部1とFPD2を移動させる。
X線撮像系移動部3は、ラックおよびピニオン等の機械部品で構成され、取り付けアーム8を被検体Mの長手方向Zに沿って往復移動させる撮像系連続移動機構10と、X線ビーム照射部1とFPD2の移動範囲や移動速度の制御を行なう撮像系連続移動制御部11とからなり、撮像系連続移動制御部11の制御にしたがって撮像系連続移動機構10がX線ビーム照射部1とFPD2を移動させる。
一方、上述のように、X線ビーム照射部1は移動しながらX線管4にX線管用電源6から高圧電力が供給される毎にコーン状X線ビームXCを被検体Mにパルス照射するのであるが、実施例の装置は、図5に示すように、被検体Mにおいて隣り合うコーン状X線ビームXCの方形状照射域XCa同士の間に隙間が空かないでコーン状X線ビームXCの各方形状照射域XCaが被検体Mの長手方向Zに繋ぎ合わさって一つの長尺コーン状X線ビーム照射域XCAになるタイミングでX線ビーム照射部1にコーン状X線ビームXCをパルス照射させる照射タイミング制御をおこなうコーン状X線ビーム照射制御部12を備えている。
他方、実施例の装置は、図6(a)に示すように、被検体Mにコーン状X線ビームXCがパルス照射される毎に、図6(b)に示すようにFPD2から出力されるX線検出信号にしたがってコーン状X線ビームXCの方形状照射域XCaに相応する方形状X線透視画像を1枚ずつ取得する方形状透視画像取得部13を備えているのに加え、方形状透視画像取得部13により取得される方形状X線透視画像を結合して、図7に示すような長尺コーン状X線ビーム照射域XCAに相応する撮影計画立案用の長尺X線透視画像XCPに仕上げてX線画像メモリ15へ送出する透視画像結合部14を備えている。
したがって、実施例の装置の場合、コーン状X線ビームの方形状照射域XCaに相応する方形状X線透視画像を結合して撮影視野が非常に広い撮影計画立案用の長尺X線透視画像XCPを取得できる。
したがって、実施例の装置の場合、コーン状X線ビームの方形状照射域XCaに相応する方形状X線透視画像を結合して撮影視野が非常に広い撮影計画立案用の長尺X線透視画像XCPを取得できる。
なお、通常、方形状X線透視画像は長尺X線透視画像XCPに仕上げた時に繋ぎ目が目立たないようにする為に、結合辺側は少し重複する状態で取得される。
また、上記の説明から明らかなように、実施例の装置の長尺透視画像取得手段は、X線ビーム照射部1に加えて、FPD2、X線撮像系移動部3、コーン状X線ビーム照射制御部12、方形状透視画像取得部13、透視画像結合部14などを中心に構成されていることになる。
また、上記の説明から明らかなように、実施例の装置の長尺透視画像取得手段は、X線ビーム照射部1に加えて、FPD2、X線撮像系移動部3、コーン状X線ビーム照射制御部12、方形状透視画像取得部13、透視画像結合部14などを中心に構成されていることになる。
さらに、実施例の装置は、図7に示すように、透視画像結合部14により取得された撮影計画立案用の長尺X線透視画像XCPを長尺X線透視画像を表示する表示モニタ16を備えているのに加え、表示モニタ16に表示された撮影計画立案用の長尺X線透視画像XCPの上でX線撮影計画を設定するX線撮影計画設定部17を備えている。
X線撮影計画設定部17の場合、図8に示すように、操作部18により長尺X線透視画像XCPの上で撮影始点PH1と撮影終点PH2を画面入力すると、長尺X線透視画像XCPの上に関心領域(ROI)としてのX線撮影範囲PHが表示されると共に、X線撮影範囲PHがX線撮影計画設定部17にセットされてX線撮影計画が立案される構成とされている。
X線撮影計画設定部17の場合、図8に示すように、操作部18により長尺X線透視画像XCPの上で撮影始点PH1と撮影終点PH2を画面入力すると、長尺X線透視画像XCPの上に関心領域(ROI)としてのX線撮影範囲PHが表示されると共に、X線撮影範囲PHがX線撮影計画設定部17にセットされてX線撮影計画が立案される構成とされている。
次にスロット状X線ビームXSを用いて長尺X線撮影画像を取得する長尺X線画像取得手段に関する説明を行う。長尺X線撮影画像の撮影中はX線ビーム照射部1がスロット状X線ビームXSを被検体Mに照射する。
図2および図8に示すように、スロット状X線ビームXSにおける被検体Mの長手方向Zと直角の向きの寸法であるX線ビームの縦長さXLAはX線撮影範囲PHにおける被検体Mの長手方向Zと直角の向きの寸法であるX線撮影範囲PHの縦幅XLaに対応した寸法である必要がある。
また、スロット状X線ビームXSにおける被検体Mの長手方向Zと平行な向きの寸法であるX線ビームの横幅XLBはX線撮影範囲PHにおける被検体Mの長手方向Zと平行な向きの寸法であるX線撮影範囲PHの横長さXLbを等分割した時の値となる必要がある。
図2および図8に示すように、スロット状X線ビームXSにおける被検体Mの長手方向Zと直角の向きの寸法であるX線ビームの縦長さXLAはX線撮影範囲PHにおける被検体Mの長手方向Zと直角の向きの寸法であるX線撮影範囲PHの縦幅XLaに対応した寸法である必要がある。
また、スロット状X線ビームXSにおける被検体Mの長手方向Zと平行な向きの寸法であるX線ビームの横幅XLBはX線撮影範囲PHにおける被検体Mの長手方向Zと平行な向きの寸法であるX線撮影範囲PHの横長さXLbを等分割した時の値となる必要がある。
実施例の装置は、X線撮影計画設定部17により設定されたX線撮影計画に合わせてスロット状X線ビームXSにおけるX線ビームの縦長さXLAを調整するX線ビーム長さ調整部19を備えている。X線ビーム長さ調整部19は、X線ビーム種類指定部7を介してコリメータ5の縦向き方向の開度を調整しスロット状X線ビームXSにおけるX線ビームの縦長さXLAをX線撮影範囲PHの縦幅XLaに対応する寸法に速やかに設定する。
また、実施例の装置は、X線撮影計画設定部17により設定されたX線撮影計画に合わせてスロット状X線ビームXSにおけるX線ビームの横幅XLBを調整するX線ビーム幅調整部20を備えている。オペレータが操作部18からX線ビームの横幅XLBのおおよその値を入力すると、X線ビーム幅調整部20は、オペレータによる入力値をX線撮影範囲PHの横長さXLbを等分割した時の値となる補正を施してからX線ビーム種類指定部7を介してコリメータ5の横向き方向の開度を調整してスロット状X線ビームXSにおけるX線ビームの横幅XLBをX線撮影範囲PHの横長さXLbを等分割した時の値に対応する寸法に速やかに設定する。X線ビームの横幅XLBは、通常、数cm〜10cm程度の範囲である。
長尺X線撮影画像の撮影の場合も、X線ビーム照射部1とFPD2からなる撮像系はX線撮像系移動部3によって被検体Mの長手方向Zに沿って連続送りで移動させられる構成とされている。X線ビーム照射部1は移動しながらX線管4にX線管用電源6から高圧電力が連続供給されるのに伴ってスロット状X線ビームXSを被検体Mに連続照射する。
FPD2は、図9に示すように、スロット状X線ビームXSがX線ビームの横幅XLBだけ進む毎にX線検出信号を出力する。
FPD2は、図9に示すように、スロット状X線ビームXSがX線ビームの横幅XLBだけ進む毎にX線検出信号を出力する。
そして、実施例の装置は、FPD2から出力されるX線検出信号にしたがってスロット状X線ビームXSのスロット状照射域XSaに相応するスロット状X線撮影画像をスロット状X線ビームXSがX線ビームの横幅XLBだけ進む毎に1枚ずつ取得するスロット状X線画像取得部21を備えているのに加え、スロット状X線画像取得部21により取得されるスロット状X線撮影画像を結合してX線撮影範囲PHと合致する長尺スロット状X線ビーム照射域XSAに相応する長尺X線撮影画像に仕上げてX線画像メモリ15へ送出するX線画像結合部22を備えている。
さらに、長尺X線撮影画像の場合も、図10に示すように、X線画像結合部22により取得された長尺X線撮影画像XSPが表示モニタ16の画面に映し出されて表示される構成とされている。
さらに、長尺X線撮影画像の場合も、図10に示すように、X線画像結合部22により取得された長尺X線撮影画像XSPが表示モニタ16の画面に映し出されて表示される構成とされている。
なお、通常、スロット状X線撮影画像は長尺X線撮影画像XSPに仕上げた時に繋ぎ目が目立たないようにする為に、結合辺側は少し重複する状態で取得される。
また、上記の説明から明らかなように、実施例の装置の長尺X線画像取得手段は、X線ビーム照射部1に加えて、FPD2、X線撮像系移動部3、スロット状X線画像取得部21、X線画像結合部22などを中心に構成されていることになる。
また、上記の説明から明らかなように、実施例の装置の長尺X線画像取得手段は、X線ビーム照射部1に加えて、FPD2、X線撮像系移動部3、スロット状X線画像取得部21、X線画像結合部22などを中心に構成されていることになる。
さらに、実施例の装置の場合、表示モニタ16の画面にはX線撮影や装置の稼働に必要な操作を行なう為のメニューなども表示される。また、主制御部23は、コンピュータ(CPU)と動作プログラムを中心に構成されていて、操作部18などによる各種の入力、あるいは、X線撮影の進行状況などに応じて適切な命令やデータを必要な部所へ適時に送出し、装置全体を常に円滑に作動させる統括制御機能を果たす。
続いて、以上に述べた構成を有する実施例のX線撮像装置による撮影プロセスを図面を参照しながら説明する。図11は実施例の装置による撮影プロセスを示すフローチャートである。なお、以下では、被検体Mは天板9に載せられて撮影位置にセットされているものとする。
〔ステップS1〕長尺透視画像取得手段の作動により、被検体Mにコーン状X線ビームXCが次々照射されて撮影計画立案用の長尺X線透視画像XCPが取得され、表示モニタ16の画面に映し出される。
〔ステップS2〕オペレータが表示モニタ16の画面に映し出された撮影計画立案用の長尺X線透視画像XCPの上で設定したX線撮影範囲PHがX線撮影計画設定部17にセットされてX線撮影計画が立てられる。
〔ステップS3〕X線ビーム長さ調整部19によりスロット状X線ビームXSにおけるX線ビームの縦長さXLAがX線撮影計画に見合った寸法に設定される。
〔ステップS4〕X線ビーム幅調整部20によりスロット状X線ビームXSにおけるX線ビームの横幅XLBがX線撮影計画に見合った寸法に設定される。
〔ステップS5〕長尺X線画像取得手段の作動により、被検体Mにスロット状X線ビームXSが照射されて長尺X線撮影画像XSPが取得されて表示モニタ16の画面に映し出されて表示されると、撮影は完了となる。
以上に述べたように、実施例の装置の場合、コーン状X線ビームXCを用いて取得された撮影視野の広い撮影計画立案用の長尺X線透視画像XCPの上でX線撮影計画が設定されるので、被検体Mの体内の様子が的確かつ速やかに掴める結果、スロット状X線ビームXSを用いて取得する長尺X線撮影画像のX線撮影計画が立て易い。また撮影計画立案用の長尺X線透視画像XCPはX線照射線量の少ない透視画像であるので、被検体MのX線被曝は低線量で済む。
よって、実施例のX線撮像装置によれば、スロット状X線ビームXSを用いて撮影する長尺X線撮影画像のX線撮影計画を被検体MのX線被曝を低線量に抑えながら容易に立案することができる。
よって、実施例のX線撮像装置によれば、スロット状X線ビームXSを用いて撮影する長尺X線撮影画像のX線撮影計画を被検体MのX線被曝を低線量に抑えながら容易に立案することができる。
この発明は、上記の実施例に限られるものではなく、以下のように変形実施することも可能である。
(1)実施例の装置の場合、コーン状X線ビームXCは間歇的なパルス照射であったが、X線透視用のコーン状X線ビームXCは低線量であるので、コーン状X線ビームXCを連続照射としてもよい。
(1)実施例の装置の場合、コーン状X線ビームXCは間歇的なパルス照射であったが、X線透視用のコーン状X線ビームXCは低線量であるので、コーン状X線ビームXCを連続照射としてもよい。
(2)実施例の装置の場合、スロット状X線ビームXSは連続照射であったが、スロット状X線ビームXSは間歇的なバルス照射であってもよい。
(3)実施例の装置は、X線ビーム照射部1およびFPD2が連続送りで移動させられる構成であったが、X線ビーム照射部1およびFPD2がステップ送りで移動させられる構成であってもよい。
(4)実施例の装置は、2次元X線検出手段が、FPDであったが、2次元X線検出手段はFPDに限られず、例えばイメージインテンシファイアであってもよい。
(5)実施例の装置は、医用のX線撮像装置であったが、この発明は医用以外のX線撮像装置にも適用することができる。
1 … X線ビーム照射部(コーン状X線ビーム照射手段)
2 … FPD(2次元X線検出手段)
3 … X線撮像系移動部(X線撮像系移動手段)
12 … コーン状X線ビーム照射制御部(コーン状X線ビーム照射制御手段)
13 … 方形状透視画像取得部(方形状透視画像取得手段)
14 … 透視画像結合部(透視画像結合手段)
16 … 表示モニタ(X線画像表示手段)
17 … X線撮影計画設定部(X線撮影計画設定手段)
19 … X線ビーム長さ調整部(X線ビーム長さ調整手段)
20 … X線ビーム幅調整部(X線ビーム幅調整手段)
M … 被検体
XC … コーン状X線ビーム
XS … スロット状X線ビーム
XCa … (コーン状X線ビームの)方形状照射域
XCA … 長尺コーン状X線ビーム照射域
XCP … 長尺X線透視画像
XSP … 長尺X線撮影画像
XLA … X線ビームの縦長さ
XLB … X線ビームの横幅
2 … FPD(2次元X線検出手段)
3 … X線撮像系移動部(X線撮像系移動手段)
12 … コーン状X線ビーム照射制御部(コーン状X線ビーム照射制御手段)
13 … 方形状透視画像取得部(方形状透視画像取得手段)
14 … 透視画像結合部(透視画像結合手段)
16 … 表示モニタ(X線画像表示手段)
17 … X線撮影計画設定部(X線撮影計画設定手段)
19 … X線ビーム長さ調整部(X線ビーム長さ調整手段)
20 … X線ビーム幅調整部(X線ビーム幅調整手段)
M … 被検体
XC … コーン状X線ビーム
XS … スロット状X線ビーム
XCa … (コーン状X線ビームの)方形状照射域
XCA … 長尺コーン状X線ビーム照射域
XCP … 長尺X線透視画像
XSP … 長尺X線撮影画像
XLA … X線ビームの縦長さ
XLB … X線ビームの横幅
Claims (4)
- スロット状X線ビームを用いて長尺X線撮影画像を取得する長尺X線画像取得手段を備えたX線撮像装置において、(A)コーン状X線ビームを用いて撮影計画立案用の長尺X線透視画像を取得する長尺透視画像取得手段と、(B)撮影計画立案用の長尺X線透視画像を表示するX線画像表示手段と、(C)X線画像表示手段に表示された撮影計画立案用の長尺X線透視画像の上でX線撮影計画を設定するX線撮影計画設定手段を備え、(D)X線撮影計画設定手段により設定されたX線撮影計画にしたがって長尺X線画像取得手段が長尺X線撮影画像を取得することを特徴とするX線撮像装置。
- 請求項1に記載のX線撮像装置において、長尺透視画像取得手段は、(a)コーン状X線ビームを撮影対象の被検体に照射するコーン状X線ビーム照射手段と、(b)被検体へのコーン状X線ビームの照射により生じる被検体の透過X線像を検出する2次元X線検出手段と、(c)コーン状X線ビーム照射手段および2次元X線検出手段を被検体の長手方向に沿って相対的に移動させるX線撮像系移動手段と、(d)被検体において隣り合うコーン状X線ビームの方形状照射域同士の間に隙間が空かないでコーン状X線ビームの各方形状照射域が被検体の長手方向に繋ぎ合わさって一つの長尺コーン状X線ビーム照射域になるタイミングでコーン状X線ビーム照射手段にコーン状X線ビームを照射させる照射タイミング制御をおこなうコーン状X線ビーム照射制御手段と、(e)コーン状X線ビームが照射される毎に2次元X線検出手段から出力されるX線検出信号にしたがってコーン状X線ビームの方形状照射域に相応する方形状X線透視画像を取得する方形状透視画像取得手段と、(f)方形状透視画像取得手段により取得される方形状X線透視画像を結合して長尺コーン状X線ビーム照射域に相応する撮影計画立案用の長尺X線透視画像に仕上げる透視画像結合手段を備えているX線撮像装置。
- 請求項1または2に記載のX線撮像装置において、X線撮影計画設定手段により設定されたX線撮影計画に合わせてスロット状X線ビームにおける被検体の長手方向と直角の向きの寸法であるX線ビームの縦長さを調整するX線ビーム長さ調整手段を備えているX線撮像装置。
- 請求項1から3のいずれかに記載のX線撮像装置において、X線撮影計画設定手段により設定されたX線撮影計画に合わせてスロット状X線ビームにおける被検体の長手方向と平行な向きの寸法であるX線ビームの横幅を調整するX線ビーム幅調整手段を備えているX線撮像装置。
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- 2006-01-24 JP JP2006015064A patent/JP2007195612A/ja active Pending
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