JP2007194935A - 動画像符号化装置および動画像符号化プログラム - Google Patents

動画像符号化装置および動画像符号化プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】動画像符号化においてフレーム間予測を行う際に、効率良くモード選択ができ、符号化全体にかかる処理量を削減することにある。
【解決手段】制御器215は、複数の予測モードのうちから1つずつ動き検出手段209に原画像と予測画像との一致度をブロック内の画素単位での差分値の総量で示す評価値を求めさせ、モード判定211により最適な予測モードが設定された場合には、予測処理を停止し、当該予測モードのみにより符号化処理を行うように制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、動画像を効率的に伝送するために、より少ない符号量で符号化する高能率符号化装置において、動きの度合いの小さいブロック領域についてフレーム間予測の計算量を削減して高速に符号化処理を行う動画像符号化装置および動画像符号化プログラムに関する。
従来の動画像符号化装置にあっては、符号伝送時の帯域制限や、保存時の容量制限に応じて指定の符号量に抑えるために、通常は各マクロブロック毎に量子化のパラメータを調整し、各マクロブロックの複雑度に応じて符号量を割り当てていた。
一般に、インター符号化処理では原画像と参照画像について設定したサーチ範囲内でブロックマッチングを行って差分の合計値が最小になる位置を求め、動きベクトルと残差成分を符号化している。
画像符号化の一般的な技術として、参照画像として直前の画像の他に時間軸方向で先の画像を使用したり、双方向から予測したりする方法が使われており、そのためにブロックマッチングにかかる処理時間が膨大となっている。
従来の動画像符号化装置としては、例えば特許文献1に記載されたものが報告されている。この動画像符号化装置では、動きベクトルを算出する場合に、ブロックサイズを固定しておき、以前に符号化されたブロックから動きベクトルを算出して探索範囲を決定することで処理量の削減を図っていた。
しかしながら、特許文献1にあっては、ブロックサイズが可変になった場合や参照画像の探索対象を減らす方法については言及されていない。
さらに、近年実用化が進みつつあるMPEG4−AVC(H.264)の符号化においては、ブロック毎にブロックサイズを16×16〜4×4に変えることができ、画像に応じてその中から最適のブロックサイズを選択して符号化することにより符号化効率を向上させている。また、MPEG4−AVCにあっては、ブロック間の差がない場合に、処理をスキップするという手法も符号化効率を向上させるために採用されている。
特開2003−169338号公報
しかしながら、MPEG4−AVCの符号化にあっては、ブロックマッチングの処理量がさらに増えるために、処理量を減らすための手法が求められていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的としては、動画像符号化においてフレーム間予測を行う際に、効率良くモード選択ができ、符号化全体にかかる処理量を削減することができる動画像符号化装置および動画像符号化プログラムを提供することにある。
請求項1記載の本発明によれば、画像をブロック単位に分割して、複数の予測モードについて原画像と参照画像とのマッチングにより動きベクトルを検出して予測画像を作成する予測処理と、原画像と予測画像との差分値を変換量子化して符号化処理を行う動画像符号化装置において、前記予測モードのうちの1つに対して、前記原画像と前記予測画像との一致度を前記ブロック内の画素単位での差分値の総量で示す評価値として求める評価値算出手段と、当該予測モードに対して求めた評価値が予め設定した閾値以下となるか否かを判定し、該当する予測モードを最適な予測モードとして設定するモード判定手段と、前記複数の予測モードのうちから1つずつ前記評価値算出手段に評価値を求めさせ、前記モード判定手段により最適な予測モードが設定された場合には、前記予測処理を停止し、当該予測モードのみにより前記符号化処理を行うように制御する制御手段とを備えたことを要旨とする。
本発明によれば、フレーム間動き検出を行う場合にブロック毎に最適なモードと判定する閾値を設定し、閾値以下のモードが出現した時点で処理を打ち切るので、特に動きに少ないブロック領域について効率良くモード選択ができ、符号化全体にかかる処理量を削減することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る動画像符号化プログラムを実行可能なパーソナルコンピュータ11の構成を示す図である。図1を参照してこのパーソナルコンピュータ11の具体的なハードウェア構成について説明する。
図1において、プロセッサ13、メインメモリ15、第1フレームメモリ17、第2フレームメモリ19は、メモリバス21を介して相互に接続されている。また、このメモリバス21には、I/Oバス23も接続されている。
プロセッサ13は、メインメモリ15に記憶されているプログラム、またはディスク駆動部31からメインメモリ15にロードされたプログラムに従って動画像符号化処理や各種の処理を実行する。また、メインメモリ15には、プロセッサ13が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
I/Oバス23には、それぞれの入出力コントローラ25,27,29を介して、ディスク駆動部31、記憶部33、入力部35、表示部37、ネットワークI/F39が接続されている。
ディスク駆動部31は、例えばCD−ROM41やDVDを駆動する装置であって、例えばCD−ROM41から動画像符号化処理プログラムを読み出す機能を有している。
記憶部33は、半導体記憶装置や磁気ディスク装置であって、オペレーティングシステムなどのプログラムが記憶されている。
入力部35には、操作者が各種の操作を入力するキーボード、マウスなどの入力デバイス、監視カメラ43が接続されているUSBデバイスにより構成されており、入出力コントローラ27、I/Oバス23及びメモリバス21を介してプロセッサ13に出力される。
表示部37は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイや液晶ディスプレイなどであり、プロセッサ13からメモリバス21、I/Oバス23、入出力コントローラ27を介して表示部37に表示させる出力信号を入力し、例えば動画像符号化処理の操作画面などを表示する。
ネットワークI/F39は、LANカードやモデムなどの装置であり、これによりインターネットに接続し、他のサーバ、パーソナルコンピュータとの通信処理を行うこともできる。
ディスク駆動部31によりCD−ROM41から読み出された動画像符号化処理や各種処理を実行するためのプログラムやドライバは、メインメモリ21にロードされてから実行される。
ネットワークI/F39では、公衆電話回線、ISDN、ADSL等のネットワーク45からインターネットを介して相手側のパーソナルコンピュータに映像データを送信する。
図2は本発明に係る動画像符号化処理部51の構成を示す図である。
監視カメラ43から入力部35に入力された画像信号53は、入出力コントローラ27、I/Oバス23及びメモリバス21を介して第1フレームメモリ17に原画像として蓄えられ、フレーム内またはフレーム間の符号信号として符号化される。
フレーム内符号化(以下、イントラ符号化という)では、フレーム内の画像信号のみが独立して符号化され、一方、フレーム間符号化処理(以下、インター符号化処理という)では、直前、直後のフレームを参照フレームとする予測信号が生成され、予測誤差が符号化される。
まず、イントラ符号化処理では、第1フレームメモリ17から読み出された画像信号が加算器55から直交変換器57に入力されて直交変換され量子化器59に入力される。量子化器59では、低域を細かく高域を粗く量子化することにより情報量の削減を行い量子化データが可変長符号化器(VLC)61に出力される。可変長符号化器61ではエントロピー符号化され、バッファ63に蓄積された後、符号信号65が出力され、記憶部33へ保存またはネットワーク45を介して相手の端末機器に伝送される。
イントラ符号化処理では、量子化器59から出力された量子化データは逆量子化器67に入力され、逆量子化器67で逆量子化され、逆直交変換器69で逆直交変換され、逆直交変換器69により再構成されたデータが加算器71を経て第2フレームメモリ19に蓄えられる。
一方、インター符号化処理では、第1フレームメモリ17から読み出された画像信号と、第2フレームメモリ19に蓄積された参照画像とが動き検出器(ME)73に入力され、動き検出器73により最適な予測モード信号を決定し、決定された予測モード信号に対応するブロックサイズにおいて動きベクトルを検出して予測信号を生成し動き補償器75に出力する。動き補償器75では予測信号が動き補償され加算器55,71に出力される。加算器55では、第1フレームメモリ17から読み出された画像信号から、動き補償器75で動き補償された予測信号が減算され、加算器55から出力される予測誤差が直交変換器57に入力される。
直交変換器57に入力された予測誤差は直交変換され量子化器59に入力される。量子化器59で量子化された量子化データが可変長符号化器61に出力される。可変長符号化器61でエントロピー符号化され、バッファ63に蓄積された後、符号信号65が出力され、記憶部33へ保存またはネットワーク45を介して相手の端末機器に伝送される。
このとき、量子化器59で量子化された量子化データは、逆量子化器67、逆直交変換器69を経て加算器71に入力され、一方、動き補償器75により動き補償された予測信号も加算器71に入力され、加算器71で再構成された画像信号が参照画像として第2フレームメモリ19に蓄えられる。
なお、動き検出器73は、動きベクトルとともに予測モード信号を出力する。この予測モード信号は、可変長符号化器61により符号化されてバッファ63を介して符号信号65として出力される。
[比較例1]
図3(a)は、本発明の動画像符号化処理部51に用いられる動き検出器73の比較例1として動き検出器73aを示すブロック図である。図3(b)〜(e)は、各モードのブロックサイズを示す図である。
本比較例の特徴は、動き検出器73aが動き検出手段109、評価テーブル110、モード判定器111から構成されていることにある。
第1フレームメモリ17から読み出された符号化すべき原画像と、第2フレームメモリ19から読み出された参照画像1,2とが動き検出手段(評価値算出手段)109に入力される。
動き検出手段109は、入力される原画像について参照画像1,2と比較して動きベクトルを求める。
動きベクトルは、一般的な方法により各ブロック毎に原画像と参照すべき前フレームとの一致度をブロック内の画素単位での差分値の総量を求め、差分値が最小になる位置から動きベクトルMV(x、y)が決定される。この時、動き検出手段109は、最小となった差分値の総量Sを評価値として評価テーブル110に出力する。
なお、評価値は下記の数式(1)から求めることができる。S(SAD)をブロック内の画素の絶対差分値の総和、pを原画像の輝度レベル、rを参照画像の輝度レベルとし、例えばブロックサイズが16×16の場合に、
Figure 2007194935
MPEG4−AVCでは、参照画像としてブロック毎に複数の画像から最適のものを選択することが可能で、さらにブロックサイズを16×16から4×4まで適当に組み合わせることができる。
そのため、動き検出手段109では、これらの組合せから最適の予測モードを選択することが必要である。
図3(a)では2枚の参照画像として、図3(b)〜(e)に示すブロックサイズのうち16×16モードから8×8モード(104〜108)までのうちの1つのモードを選択する例について記述している。
参照画像1と参照画像2について各予測モード(104〜108)についてそれぞれ動き検出手段109でブロックマッチングを行い、原画像と参照画像1,2とのそれぞれの差分値を計算して評価値を求め、図4に示すように、評価テーブル110に出力する。これらの評価値が最小になる参照画像及び予測モードをモード判定器111によって判定し、モード信号112を出力する。
なお、評価値としては原画像と参照画像1,2とのそれぞれの差分値だけでなく、この予測モードで符号化する場合に必要なストリームのビット長を加えてもよい。
[実施例1]
上述した比較例1にあっては、動き補償によるフレーム予測を行う場合に、複数の予測モードや複数の参照画像について予測画像と原画像との差分による評価値を算出して最適のものを選択するため、予測にかかる処理量が膨大になり実装に適さないという問題があった。
ところで、リアルタイムで動作する動画像符号化処理部51においては、これらの組合せの中から最適なものを少ない処理時間で求める必要がある。
そこで、本発明では、最適な予測モードと判定されたモードと評価値をブロック毎にモード保存テーブル213に保存しておき、その時間軸方向の履歴によって動き検出を途中で打ち切るモードを追加する。このモードを以下では高速モードと呼ぶ。
図5は、本発明の動画像符号化処理部51に用いられる動き検出器73の実施例1として動き検出器73bを示すブロック図である。
本実施例の特徴は、動き検出器73bが動き検出手段(評価値算出手段)209、評価テーブル210、モード判定器211、モード保存テーブル213、制御器215とから構成されていることにある。
まず、最初のインターフレームにおいては、参照画像とブロックサイズの組合せでできる全ての予測モード(202〜203、204〜208)について、動き検出手段209によって上述したブロックマッチングを行って評価値を求めて評価値テーブル210に記憶しておき、モード判定器211により評価値テーブル210に記憶した評価値の中から最適な予測モードを選択してモード信号として出力する。
選択されたモード情報(評価値、ブロックサイズ、参照画像No.)はブロック毎にモード情報テーブル213に保存する。
モード情報テーブル213は、ブロック毎に選択されたブロックサイズと参照画像No.と評価値が保存されている。評価値については、モード決定時に選択された最小のものを保存するが、時系列での直前の評価値だけでなく一定の時間間隔での評価値履歴を持つことにより、評価値のブレを吸収できるようにする。
例えば、図6(a)に示す画像の例では、ブロック毎に評価値の履歴を取ると図6(b)のようになる。
図6(b)に示すように、静止画に近い動きの少ないブロックAと比較して、動きの多いブロックBで評価値の変化に著しい違いがあることが理解できる。
そこで、評価値の変化度合いを評価値履歴としてモード保存テーブル213に保存する。しかし、全てのブロックについて一定時間内の評価値を保存するためには多くのメモリを消費するので、評価値を加工した値を保存することにする。
例えば、時系列での評価値の平均と分散を計算して保存し、これを評価値履歴として使用する。
差分値の平均を一定時間内のSの平均値Savgとして下記の数式(2)で表し、差分値Sの分散Vを平均値Savgとの二乗誤差として下記の数式(3)で表す。
Figure 2007194935
Figure 2007194935
平均値Savgと分散Vが共に小さい値の場合は、静止画に近い変換の少ない領域として、動き検出を全てのモードで行うのでなく、候補について順に評価値を算出し、ある閾値Sref 以下になったらそのときのモードを最適な予測モードと見なして設定することで以降の処理量を削減する。
このとき、実際には評価を行わなかったモードが最適な予測モードである可能性もあるが、元々評価値履歴の小さい領域についてはその差はさほどない場合が多いので、最適に近いモードを得られたとして、以降の処理を省略する。
閾値Srefとしては、(1)直前のフレームでの評価値+α、または、(2)フレーム間平均の評価値+α、などを使用する。αは、例えば+5%までを許容するなど、適当に設定すると良い。
次に、図7を参照して、処理の流れを説明する。
ここで、直前のフレームで採用されたモード205(ブロックサイズ16×16)と、第2フレームメモリ19から読み出した参照画像を初期モードとして評価値を計算する。次に、この評価値が評価値の履歴から算出した閾値Sref以下であれば、このモード205を最適な予測モードと見なしてモード212として出力する。
モード判定器211から出力された予測モード信号は、次のフレームの予測モードを決定するためにモード保存テーブル213に保存される。
なお、最適な予測モードと設定されたときの評価値の履歴をブロック番号毎にモード保存テーブル213に保存しておき、このモード保存テーブル213に保存された評価値の履歴に基づいて、新たな閾値を算出し、制御器215は、この算出した閾値を新たな閾値としてモード判定器211に設定するように制御することで、閾値Sref を更新することができる。
それ以外のモードについての評価は行わずに次のブロックの処理に移る。閾値Sref以下にならない場合は他に最適な予測モードの可能性があるため、次の候補でのブロックマッチングを行い、閾値Sref以下になるまで繰り返す。
全モードに対して、求めた評価値が閾値Sref以下にならなかった場合は新たに動きが発生したものとして上述した処理により求めた評価値が最小になったモードを予測モードとして採用する。以上のようにして、ブロック毎に予測モードを決定する。
次に、図8に示すフローチャートを参照して、制御器215により動画像符号化処理を行うための各ステップでの動作を説明する。
ブロックのモード決定を開始すると、まず、ステップS10では、制御器215はモード保存テーブル213を参照して該当ブロックについての評価値の履歴と直前のモードブロックサイズ、参照画像番号を取得する。
ここで、ステップS20では、制御器215はモード保存テーブル213から取得した評価値の履歴の平均値Savgが第1の基準値より小さい値であり、かつ、分散Vが第2の基準値より小さい値であるかどうかを判断する。
なお、評価値として1ブロック分(16x16画素)の画素値差分を用いる場合には、平均値Savgの基準値としては例えば512〜1024(1画素の差の平均が2〜4)の値を使用するが、基準値については画像の性質(動きの多い、少ない)により適当に設定できるようにする。
同様に、分散Vの基準値としては例えば平均値Savgとの差が100、つまりVはその2乗の10000程度の基準値として用いるが、画像の性質により適宜設定できるようにする。
評価値履歴として保存されている平均値Savgが第1の基準値より小さい値ではない場合、または分散Vが第2の基準値より小さい値ではない場合には、ステップS100に進み、通常モードに移行して全モード204〜208について評価値Sを算出し、最適な予測モードを決定し、ステップS110に進む。
一方、ステップS20で、制御器215は評価値履歴として保存されている平均値Savgと分散Vがそれぞれ第1および第2の基準値より小さい値である場合には、ステップS30に進み、高速モードにおいて、制御器215は候補として直前の予測モードでのブロックサイズや参照画像を設定する。
次いで、ステップS40では、制御器215は候補の予測モードでのブロックサイズや参照画像での評価値Sを算出する。
ここで、ステップS50では、制御器215はその評価値が閾値Srefより小さいか否かを判断する。ここで、その評価値が閾値Srefより小さい場合には、ステップS90に進み、制御器215は予測処理を停止し、この候補を最適な予測モードとして決定し、ステップS110に進む。
ステップS60では、評価値が閾値Srefより大きい場合には、制御器215は全モードについて評価したか否かを判断する。評価済みの場合には、ステップS80に進み、制御器215はその中から評価値が最小のモードを決定し、ステップS110に進む。
一方、ステップS70では、全モードについて評価済みでなければ、制御器215は次の候補となるモードを決定する。次いで、ステップS40に戻り上述した処理を繰り返す。なお、次の候補となるモードは当該ブロックについて直近の頻度から求めてもよいし、画像の傾向から頻度の高いものを選択してもよい。候補となるモードを決めた後はステップS40により評価値を算出して同様の処理を繰り返す。
このようにして当該ブロックの予測モードが決まるので、ステップS110では、制御器215はこれから評価値の平均値Savgや分散Vなどの評価値履歴を更新する。
次いで、ステップS120では、動き検出器73により決定された最適な予測モード信号に対応するブロックサイズにおいて、上述したインター符号化処理によりブロックの符号化を行い、次のブロックの処理へ移る。
ステップS10〜S120に示す処理をフレームの全ブロックについて行うことでインターフレーム符号化が終了する。
監視カメラ43から入力した画像信号を符号化して例えばハードディスクHDに記録する場合、画画の限られた一部の領域のみで動きが発生することがあり、それ以外の領域は殆ど動きのない背景領域となる。このような場合には、全てのブロック領域で同様の精度でベクトル検出を行う必要はないため、上述したように、最適モードと判定されたモードと評価値をブロック毎に保存しておき、その時間軸方向の履歴によって動き検出を途中で打ち切るモードを追加することで、符号化効率や画質を落とすことなく、高速で符号化処理を行うことが可能となる。特に、動きの少ないブロック領域について、効率良くモード選択ができ、符号化全体にかかる処理量を削減することができる。
[変形例1]
上述した実施の形態に係る動画像符号化プログラムの変形例1について説明する。実施例1にあっては、評価値履歴より判断して動きの小さいブロック領域では、全てのモードについての評価を行わずに、閾値Sref以下になった時点で評価を打ち切る。このため、突発的な画像の変化があった場合にモードの選択が不適当になる恐れがある。
そこで、このような現象を回避するために、インターフレーム符号化毎に評価を打ち切り高速モードを許容するかどうかを切り替える。
例えば数フレームに1回は必ず全モードの評価値を算出して最適モードを決定しておくことにより、突発的な動きがある場合でも、効率良く符号化を行うことができる。
また、図9に示すような手法もある。図9(a)に示すフレーム0では、偶数のブロック位置(白抜き)については高速モード不可、奇数のブロック位置(斜線)は高速モード可とする。一方、図9(b)に示すフレーム1では、偶数のブロック位置(斜線)で高速モード可、奇数のブロック位置(白抜き)は高速モード不可としている。
このように、フレームの全ブロックについて全モードの評価値を算出するのではなく、ブロック位置が偶数か奇数かにより、高速モードが許容できるかどうかを切り替えることで、フレーム1枚の符号化にかかる処理量をフレーム間で平均化することができ、この結果、1秒間に処理できるフレーム数を増やすことが可能となる。
[実験結果]
図10は、上述した比較例1、実施例1、変形例1での処理ブロック数と演算量に関する比較表である。
比較例1では、100%通常モードのみでブロックマッチング処理を行うため、1種類のブロックサイズに対して演算する高速モードでは、演算量が“0”になり、5種類のブロックサイズに対して演算する通常モードでは、演算量が“100”になるので、両者の演算量合計は500となる。
実施例1では、100%通常モードと高速モードとを組み合わせてブロックマッチング処理を行うため、高速モードでは、演算量が“50”になり、通常モードでは、演算量が“50”になるので、両者の演算量合計は300となる。
変形例1では、白ブロックの50%は通常モードのみでブロックマッチング処理を行い、黒ブロックの50%は通常モードと高速モードとを組み合わせてブロックマッチング処理を行うため、高速モードでは、演算量が“25”になり、通常モードでは、演算量が“75”になるので、両者の演算量合計は400となる。
この比較表から、実施例1に示すように、100%通常モードと高速モードとを組み合わせてブロックマッチング処理を行うことで、演算量の低減に寄与することができる。
なお、本発明は、上記装置の機能をコンピュータに実現させるためのプログラムを含むものである。このプログラムは、記録媒体から読みとられてコンピュータに取り込まれてもよいし、通信ネットワークを介して伝送されてコンピュータに取り込まれてもよい。
本発明の実施の形態に係る動画像符号化プログラムを実行可能なパーソナルコンピュータ11の構成を示す図である。 本発明に係る動画像符号化処理部51の構成を示す図である。 (a)は、本発明の動画像符号化処理部51に用いられる動き検出器73の比較例1として動き検出器73aを示すブロック図である。(b)〜(e)は、各モードのブロックサイズを示す図である。 求めた評価値を記憶しておく評価テーブル110の構造を示す図である。 本発明の動画像符号化処理部51に用いられる動き検出器73の実施例1として動き検出器73bを示すブロック図である。 (a)は、画像の一例であり、(b)は、ブロックA,Bの評価値の履歴を示す図である。 動き検出器73bの動作を説明するための図である。 動画像符号化処理の各ステップを説明するためのフローチャートである。 (a)は、フレーム0でブロック位置ごとに高速モード不可と高速モード可とを設定している様子を示す図である。(b)は、フレーム1でブロック位置ごとに高速モード可と高速モード不可とを設定している様子を示す図である。 比較例1、実施例1、変形例1での処理ブロック数と演算量に関する比較表である。
符号の説明
17 第1フレームメモリ
19 第2フレームメモリ
51 動画像符号化処理部
55,71 加算器
57 直交変換器
59 量子化器
61 可変長符号化器
63 バッファ
67 逆量子化器
69 逆直交変換器
73 動き検出器
75 動き補償器
209 動き検出手段(評価値算出手段)
210 評価テーブル
211 モード判定器
213 モード保存テーブル
215 制御器

Claims (4)

  1. 画像をブロック単位に分割して、複数の予測モードについて原画像と参照画像とのマッチングにより動きベクトルを検出して予測画像を作成する予測処理と、原画像と予測画像との差分値を変換量子化して符号化処理を行う動画像符号化装置において、
    前記予測モードのうちの1つに対して、前記原画像と前記予測画像との一致度を前記ブロック内の画素単位での差分値の総量で示す評価値として求める評価値算出手段と、
    当該予測モードに対して求めた評価値が予め設定した閾値以下となるか否かを判定し、該当する予測モードを最適な予測モードとして設定するモード判定手段と、
    前記複数の予測モードのうちから1つずつ前記評価値算出手段に評価値を求めさせ、前記モード判定手段により最適な予測モードが設定された場合には、前記予測処理を停止し、当該予測モードのみにより前記符号化処理を行うように制御する制御手段とを備えたことを特徴とする動画像符号化装置。
  2. 前記最適な予測モードと設定されたときの評価値の履歴をブロック番号毎にモード保存テーブルに保存する手段と、
    このモード保存テーブルに保存された評価値の履歴に基づいて、新たな閾値を算出する手段とを備え、
    前記制御手段は、この算出した閾値を新たな閾値として前記モード判定手段に設定することを特徴とする請求項1記載の動画像符号化装置。
  3. 画像をブロック単位に分割して、複数の予測モードについて原画像と参照画像とのマッチングにより動きベクトルを検出して予測画像を作成する予測処理と、原画像と予測画像との差分値を変換量子化して符号化処理を行う動画像符号化プログラムにおいて、
    前記予測モードのうちの1つに対して、前記原画像と前記予測画像との一致度を前記ブロック内の画素単位での差分値の総量で示す評価値として求める評価値算出ステップと、
    当該予測モードに対して求めた評価値が予め設定した閾値以下となるか否かを判定し、該当する予測モードを最適な予測モードとして設定するモード判定ステップと、
    前記複数の予測モードのうちから1つずつ前記評価値算出ステップに評価値を求めさせ、前記モード判定手段により最適な予測モードが設定された場合には、前記予測処理を停止し、当該予測モードのみにより前記符号化処理を行うように制御する制御ステップとをコンピュータに実行させるための動画像符号化プログラム。
  4. 前記最適な予測モードと設定されたときの評価値の履歴をブロック番号毎にモード保存テーブルに保存するステップと、
    このモード保存テーブルに保存された評価値の履歴に基づいて、新たな閾値を算出するステップとをさらにコンピュータに実行させ、
    前記制御ステップは、この算出した閾値を新たな閾値として前記モード判定ステップに設定するステップであることを特徴とする請求項3記載の動画像符号化プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2014155543A1 (ja) * 2013-03-26 2014-10-02 富士通株式会社 符号化装置、方法、プログラム、コンピュータシステム、記録媒体

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