JP2007192245A - 基板処理装置 - Google Patents

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直嗣 前川
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Abstract

【課題】視覚的な識別を可能にすることにより、配管の誤接続を防止することができる基板処理装置を提供する。
【解決手段】注入管34〜36と、第1〜第3の注入部31〜33とをそれぞれ連結するナット42に識別用の着色が施されている。例えば、硫酸用には「青色系」の着色を施し、過酸化水素水には「黄色系」の着色を施し、有機溶剤等の酸との混合で極めて危険なものには「赤色系」のようにする。したがって、ナット42の色を見て容易に注入管34〜36を識別することができるので、配管の誤接続を防止することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体ウエハや液晶表示装置用のガラス基板(以下、単に基板と称する)等の基板を、処理液や気体などの流体によって処理する基板処理装置に関する。
従来、この種の装置として、複数種類の液体を供給するための複数本のチューブを備え、各チューブを連通接続して液体を混合し、所要の処理液を生成して基板に供給したり、チューブをノズルなどの流入部に連結し、単独の液体をノズルから処理液として基板に供給したりして、基板に対して処理を行うものが挙げられる(例えば、特許文献1参照)。
半導体業界では、薬液などの液体の純度に対する要求値が非常に厳しく、チューブの清浄度にも同様の要求がある。そのため、チューブは、フッ素樹脂などの材料を白色または透明の素材の色のまま加工されて装置に使用されている。
特開2004−113987号公報(図2)
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の装置は、同様のチューブが多数存在することになるので、誤接続する可能性があるという問題がある。なお、薬液の組み合わせによっては、異常な化学反応を生じる恐れがあるので、誤接続は非常に危険である。
従来の装置は、
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、視覚的な識別を可能にすることにより、配管の誤接続を防止することができる基板処理装置を提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、基板を流体で処理する基板処理装置において、流体により基板を処理するための処理部と、前記処理部に連通接続され、流体が流通する配管と、前記配管同士、または流体の流入・流出部と前記配管とを連通接続させ、かつ識別用の着色が施された連結機構と、を備えていることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、処理部に連通接続され、流体が流通する配管同士、または流体の流入・流出部と配管とを連通接続する連結機構に識別用の着色が施されている。したがって、連結機構の色を見て容易に配管を識別することができるので、配管の誤接続を防止することができる。
なお、ここでいう流体とは、例えば、硫酸、過酸化水素水やフォトレジスト液などの処理液、水素ガス、シランガスや窒素ガスなどの気体である。また、流入・流出部における流入部とは、例えば、ノズルの吐出口とは反対側にあたる供給部などであり、流出部とは、流体の供給源に連通されている供給口などである。また、識別とは、例えば、流体の種類や流体の濃度、または同じ流体であっても異なる供給源からのものを区別することである。
また、本発明において、前記連結機構は、前記配管の外周部を係止して連結するナットを備えていることが好ましい(請求項2)。配管を連結するナットに着色することにより、配管に応じて適宜の着色がされたナットを選択して取り付けることができる。そのため、自由度高く配管の識別設定が可能となる。
また、請求項3に記載の発明は、基板を流体で処理する基板処理装置において、流体により基板を処理するための処理部と、前記処理部に連通接続され、流体が流通する配管と、前記配管同士、または流体の流入・流出部と前記配管とを連通接続する連結機構と、識別用の着色が施され、前記配管の外周部に着脱自在の識別片と、を備えていることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項3に記載の発明によれば、処理部に連通接続され、流体が流通する配管の外周部に着脱自在の識別片に識別用の着色が施されている。したがって、識別片の色を見て容易に配管を識別することができるので、配管の誤接続を防止することができる。また、配管に応じて適宜の着色がなされた識別片を選択して取り付け、取り外しができるので、自由度を高くして配管の識別設定が可能であり、かつ変更が容易にできる。さらに、通常、ナットなどの連結機構は、一つの配管の一端側に一つしか取り付けられないが、識別片であれば一つの配管に複数個取り付けることができる。したがって、識別片を組み合わせることにより、識別可能な種類を大幅に増大させることできる。
また、本発明において、前記識別片は、前記配管の流通側にあたる両端部が異形状に形成されていることが好ましい(請求項4)。配管を流通する流体の方向を識別することができ、さらに誤接続を防止するのに役立つ。
また、本発明において、前記連結機構は、識別用の着色が施されていることが好ましく(請求項5)、前記連結機構は、前記配管の外周部に係止して連結するナットを備えていることが好ましい(請求項6)。
本発明に係る基板処理装置によれば、配管同士、または流体の流入・流出部と配管とを連通接続する連結機構に識別用の着色が施されている。したがって、連結機構の色を見て作業者が容易に配管を識別できるので、配管の誤接続を防止できる。
以下、図面を参照して本発明の実施例1を説明する。
図1は、実施例1に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図である。
処理槽1は、内槽3と外槽5とを備えている。内槽3は、処理液を貯留し、基板Wを収容して基板Wに対して処理液による処理を行う。外槽5は、内槽3の上部外周部に配設されており、内槽3から溢れた処理液を回収して排液する。
内槽3の上部には、リフター7が配設されている。リフター7は、背板9と、背板9の下部に3つの支持部11を備えている。支持部11は、図示しない多数の溝を上部に備え、基板Wを起立姿勢で支持する。リフター7は、図示しない昇降機構により、図1中に実線で示す「処理位置」と、内槽3の上方にあたる「待機位置」とにわたって昇降可能に構成されている(図1中の二点鎖線)。
内槽3の底部両側には、噴出管13が配設されている。噴出管13は、複数個の噴出孔(図示省略)が形成されており、内槽3の中央部に向けて処理液を供給する。内槽3の中央底部には、内槽3内の処理液を全て排出する際に開放される排液口17が形成されている。噴出管13には、供給配管19の一端側が連通接続されている。その他端側には、純水供給源21が連通接続されている。
供給配管19には、純水供給源21側から下流に向かってミキシングバルブ23と、制御弁25とが配設されている。制御弁25は、供給配管19の流路を開放・閉止するとともに、開放時における流量を調整することができる機能を備えている。
ミキシングバルブ23は、流入部27と流出部29とを備える。流入部27には、純水供給源21が供給配管19により連通され、流出部29には、制御弁25が供給配管19を介して連通接続されている。このミキシングバルブ23は、例えば、最大三種類の薬液を混合することができるように、第1の注入部31と、第2の注入部32と、第3の注入部33とを備えている。薬液は、例えば、硫酸(H2SO4)、過酸化水素水(H22)などが挙げられる。
第1〜第3の注入部31〜33は、それぞれ注入管34〜36と、制御弁37〜39とを備えている。各注入管34〜36は、後述する連結機構によって各先端部が第1〜第3の注入部31〜33に取り付けられ、各後端部が図示しない各種の薬液供給源に連通接続されている。
なお、第1〜第3の注入部31〜33が本発明における流入部に相当し、注入管34〜36が本発明における配管に相当する。
次に、図2を参照して、連結機構について説明する。なお、図2は、実施例1の要部を示す縦断面図である。また、以下の説明においては、第1の注入部31を例に説明するが、その他の第2、第3の注入部32,33であっても同様である。
注入管34は、例えば、耐薬品性を備えたPFAなどのフッ素樹脂で構成された可撓性のチューブからなる。この注入管34の先端部の内周側には、ナット42を挿通した状態で、スリーブ43が挿入されている。ナット42は、注入管34を挿通するための挿通孔45と、その反対側に、挿通孔45よりも開口径が大きく、内周側にネジ溝が形成された係止開口47とを備えている。スリーブ43は、一端側が他端側よりも隆起した縦断面形状を呈し、隆起した側が、注入管34の外径をナット42の挿通孔45の内径よりも大きく保つ役目を有する。第1の注入部31の連通孔49に注入管34のスリーブ43側を挿入する。連通孔49の外周面には、ネジ溝が形成してあるので、ナット42を回すことにより、ナット42が第1の注入部31に係止され、その結果、注入管34が第1の注入部31に連通接続される。
上記のナット42は、注入管34、スリーブ43、第1の注入部31と異なり、流体である薬液や純水に接液しない。そこで、このナット42を、識別用の着色を施したものとしておく。例えば、硫酸用には「青色系」の着色を施し、過酸化水素水には「黄色系」の着色を施し、有機溶剤等の酸との混合で極めて危険なものには「赤色系」のようにする。なお、ナット42の外周面だけに塗装着色すると、塗装が剥がれ落ちてパーティクルを発生する原因となるので、材料の樹脂自体に着色することが好ましい。上記例のように識別用の着色を施した場合は、外観上、図3に示すようになる。このように注入管34〜36が目視で容易に区別できるので、誤接続を防止することが可能となる。
上記の実施例1によると、注入管34と、第1の注入部31とを連結するナット42に識別用の着色が施されている。したがって、ナット42の色を見て容易に配管を識別することができるので、注入管34〜36の誤接続を防止することができる。
次に、図面を参照して本発明の実施例2を説明する。
図4は、実施例2に係る基板処理装置に用いられる識別片を示し、(a)は側面図、(b)は正面図、(c)は平面図である。また、図5は、識別片を取り付けた状態を示し、(a)は平面図であり、(b)は正面図である。なお、装置の概略構成は、上述した実施例1と同様であるので装置の説明については省略する。以下においては、主に識別片について説明する。
この識別片61は、耐薬品性を備える材料、例えば、PFA等のフッ素樹脂で形成されている。また、識別片61自体に識別用の染料を混合して材料自体に着色を施してある。識別片61は、上辺63が底辺65よりも短く形成され、長軸側の一端部が傾斜面67を形成して、左右非対称に構成されている。その内径は、注入管34〜36の外径より若干小径となるよう形成され、上辺63には長軸側の両端に達する切れ目69が形成されている。
上記のように構成された識別片61は、装置の設置の際などに、作業者が識別片61の切れ目69を拡げつつ、例えば、図5に示すようにして注入管34〜36などに取り付けられる。そのとき、識別片61の傾斜面67を薬液の流れる方向、例えば、図5のように左側に向けて識別片61を取り付けることにより、注入管34〜36を容易に識別できるだけでなく、薬液の流通方向をも識別可能となる。なお、図5では、2箇所に識別片61を取り付けてある。
上記のように識別片61を取り付けた基板処理装置は、識別片61の色を見て容易に注入管34〜36を識別することができるので、注入管34〜36の誤接続を防止することができる。また、注入管34〜36に応じて適宜の着色がなされた識別片61を選択して取り付け、取り外しができるので、自由度を高くして注入管34〜36の識別設定が可能であり、かつ実施例1におけるナット42に比較すると変更が容易にできる。さらに、通常、実施例1のようなナット42などの連結機構は、注入管34〜36の一端側に一つしか取り付けられないが、識別片61であれば上述したように一つの注入管34〜36に複数個取り付けることができる。したがって、識別片61を組み合わせることにより、識別可能な種類を大幅に増大させることできる。
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例1では、注入管34〜36(配管)をミキシングバルブ23の第1〜第3の注入部31〜33(流入部)に対してナット42で取り付けているが、例えば、配管同士の連結する箇所や、流出部と配管との接続にナット42を用いてもよい。
(2)上述した実施例2では、識別片61だけを取り付けて識別しているが、実施例1のナット42を併用してもよい。これにより、識別可能な種類をさらに増やすことができる。
(3)上述した各実施例1,2では、流体として薬液(硫酸、過酸化水素水)を例示しているが、流体としては、例えば、フォトレジスト液、水素ガス、シランガスや窒素ガスなどの気体も含む。また、流体の種類だけでなく、その濃度に応じて識別するようにしてもよく、同種類かつ同濃度であっても、供給源ごとに識別するようにナット42や識別片61を取り付けて識別するようにしてもよい。
(4)また、上述した基板を処理槽1に浸漬して処理する基板処理装置の他に、例えば、フォトレジスト液を基板に対して供給するノズルを備えた塗布装置であっても本発明を適用することができる。このような装置では、ノズルの吐出口とは反対側にあたる供給部などが本発明における流入部にあたる。複数本のノズルを備え、各ノズルから異なる塗布液(流体)を供給する場合、ノズルごとにナット42や識別片61を異なる着色のものとしたり、複数個の識別片61を取り付けたりして用いればよい。
実施例1に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図である。 実施例1の要部を示す縦断面図である。 ミキシングバルブ周りの概略構成を示す斜視図である。 実施例2に係る基板処理装置に用いられる識別片を示し、(a)は側面図、(b)は正面図、(c)は平面図である。 識別片を取り付けた状態を示し、(a)は平面図であり、(b)は正面図である。
符号の説明
W … 基板
1 … 処理槽
3 … 内槽
5 … 外槽
7 … リフター
23 … ミキシングバルブ
31〜33 … 第1〜第3の注入部(流入部)
34〜36 … 注入管(配管)
42 … ナット(連結機構)
61 … 識別片
67 … 傾斜面
69 … 切れ目

Claims (6)

  1. 基板を流体で処理する基板処理装置において、
    流体により基板を処理するための処理部と、
    前記処理部に連通接続され、流体が流通する配管と、
    前記配管同士、または流体の流入・流出部と前記配管とを連通接続させ、かつ識別用の着色が施された連結機構と、
    を備えていることを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置において、
    前記連結機構は、前記配管の外周部を係止して連結するナットを備えていることを特徴とする基板処理装置。
  3. 基板を流体で処理する基板処理装置において、
    流体により基板を処理するための処理部と、
    前記処理部に連通接続され、流体が流通する配管と、
    前記配管同士、または流体の流入・流出部と前記配管とを連通接続する連結機構と、
    識別用の着色が施され、前記配管の外周部に着脱自在の識別片と、
    を備えていることを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項3に記載の基板処理装置において、
    前記識別片は、前記配管の流通側にあたる両端部が異形状に形成されていることを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項3または4に記載の基板処理装置において、
    前記連結機構は、識別用の着色が施されていることを特徴とする基板処理装置。
  6. 請求項3から5のいずれかに記載の基板処理装置において、
    前記連結機構は、前記配管の外周部に係止して連結するナットを備えていることを特徴とする基板処理装置。

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