JP2007189322A - スピーカ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】振動板の放音側に磁気回路を配置したスピーカ装置において、簡単な構成で、振動板から放射される音波に指向性をもたせることができる薄型のスピーカ装置を提供する。
【解決手段】スピーカ装置1は、振動板17を駆動し、当該振動板17の放音側に配置された磁気回路100と、スピーカ装置1の外枠の全部又は一部を構成するとともに振動板17を支持するフレーム部材の内側の中央部に形成されて当該振動板17の中心部を後方から貫通して放音側に突出する先端部に、磁気回路100を支持する磁気回路支持部10Bと、磁気回路100より放音側に配置され、振動板17により放射される音波の音響特性に規定した変化を与えるイコライザ14を有する。イコライザ14は、該スピーカ装置1の中心軸と直交する軸を通る面に対して非対称な形状に形成され、振動板17により放射される音波の指向性を規定する。
【選択図】図3
【解決手段】スピーカ装置1は、振動板17を駆動し、当該振動板17の放音側に配置された磁気回路100と、スピーカ装置1の外枠の全部又は一部を構成するとともに振動板17を支持するフレーム部材の内側の中央部に形成されて当該振動板17の中心部を後方から貫通して放音側に突出する先端部に、磁気回路100を支持する磁気回路支持部10Bと、磁気回路100より放音側に配置され、振動板17により放射される音波の音響特性に規定した変化を与えるイコライザ14を有する。イコライザ14は、該スピーカ装置1の中心軸と直交する軸を通る面に対して非対称な形状に形成され、振動板17により放射される音波の指向性を規定する。
【選択図】図3
Description
本発明は、スピーカ装置に関するものである。
例えば図1に示すように、磁気回路100jをコーン型振動板17jの凹側すなわち前面側(放音側)に配置したスピーカが知られている(例えば、特許文献1参照)。このスピーカ装置1jでは、図1に示すように、磁気回路100jが前面側に配置されているので、振動板の裏面側に磁気回路を配置した場合と比べて薄型に形成することができる。
ところで、例えば車載用のスピーカ装置等では、スピーカ正面位置にて受聴される場合が少なく、真正面方向に対して斜視方向の位置にて受聴される場合が多い。例えば特許文献2に開示されているスピーカ装置では、コーン振動板の前面側に指向性制御器を配置して、放射される音波に指向性をもたせている。
ところで、例えば車載用のスピーカ装置等では、スピーカ正面位置にて受聴される場合が少なく、真正面方向に対して斜視方向の位置にて受聴される場合が多い。例えば特許文献2に開示されているスピーカ装置では、コーン振動板の前面側に指向性制御器を配置して、放射される音波に指向性をもたせている。
しかし、特許文献2により開示されたスピーカ装置では、振動板の前面側ではなく、振動板の裏面側に磁気回路が配置され、振動板の前面側に比較的大きな指向性制御器が形成されているので、スピーカ装置全体を薄型化することが困難である。また特許文献1により開示されたスピーカ装置に、単純に上記指向性制御器を設けたとしても、指向性制御器が比較的大きいので、薄型化することが困難である。
本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、振動板の放音側に磁気回路を配置したスピーカ装置において、簡単な構成で、振動板から放射される音波に指向性をもたせることができる薄型のスピーカ装置を提供することが本発明の目的である。
このような目的を達成するために、本発明は、以下の各独立請求項に係る構成を少なくとも具備するものである。
請求項1に記載の発明のスピーカ装置は、振動板を駆動し、当該振動板の放音側に配置された磁気回路と、スピーカ装置の外枠の全部又は一部を構成するとともに前記振動板を支持するフレーム部材の内側の中央部に形成されて当該振動板の中心部を後方から貫通して放音側に突出する先端部に、前記磁気回路を支持する磁気回路支持部と、前記磁気回路より放音側に配置され、前記振動板により放射される音波の音響特性に規定した変化を与えるイコライザとを有し、前記イコライザは、該スピーカ装置の中心軸と直交する軸を通る面に対して非対称な形状に形成され、前記振動板により放射される音波の指向性を規定することを特徴とする。
請求項1に記載の発明のスピーカ装置は、振動板を駆動し、当該振動板の放音側に配置された磁気回路と、スピーカ装置の外枠の全部又は一部を構成するとともに前記振動板を支持するフレーム部材の内側の中央部に形成されて当該振動板の中心部を後方から貫通して放音側に突出する先端部に、前記磁気回路を支持する磁気回路支持部と、前記磁気回路より放音側に配置され、前記振動板により放射される音波の音響特性に規定した変化を与えるイコライザとを有し、前記イコライザは、該スピーカ装置の中心軸と直交する軸を通る面に対して非対称な形状に形成され、前記振動板により放射される音波の指向性を規定することを特徴とする。
本発明の一実施形態に係るスピーカ装置は、振動板を駆動し、当該振動板の放音側に配置された磁気回路と、スピーカ装置の外枠の全部又は一部を構成するとともに振動板を支持するフレーム部材の内側の中央部に形成されて当該振動板の中心部を後方から貫通して放音側に突出する先端部に、磁気回路を支持する磁気回路支持部と、磁気回路より放音側に配置され、振動板により放射される音波の音響特性に規定した変化を与えるイコライザとを有する。このイコライザは、該スピーカ装置の中心軸と直交する軸を通る面に対して非対称な形状に形成され、振動板により放射される音波の指向性を規定することを特徴とする。
上記構成のスピーカ装置では、イコライザが、該スピーカ装置の中心軸と直交する軸を通る面に対して非対称な形状に形成され、振動板により放射される音波の指向性を規定するので、簡単な構成で振動板から放射される音波に指向性をもたせることができ、薄型のスピーカ装置を提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の一実施形態に係るスピーカ装置を説明する。
以下、図面を参照しながら本発明の一実施形態に係るスピーカ装置を説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係るスピーカ装置を説明するための正面図である。図3は、図2に示したスピーカ装置のA−A線に沿った断面図である。
本実施形態に係るスピーカ装置(スピーカともいう)1は、例えば図2,3に示すように、フレーム10、フレーム本体部10A、磁気回路支持部10B、第1プレート11、マグネット12、第2プレート13、イコライザ(支持フレーム)14、ヨーク15、ボイスコイルボビン16、第1のボイスコイル16A、第2のボイスコイル16B、振動板17、エッジ部18、ダンパ19、及びネットワーク素子20を有する。
例えば第1プレート11、マグネット12、第2プレート13、及びヨーク15により構成される磁気回路100は、本発明に係る磁気回路の一実施形態に相当する。磁気回路支持部10Bは、本発明に係る磁気回路支持部の一実施形態に相当する。イコライザ(支持フレーム)14は、本発明に係るイコライザの一実施形態に相当する。以下、各構成要素を詳細に説明する。
本実施形態に係るスピーカ装置(スピーカともいう)1は、例えば図2,3に示すように、フレーム10、フレーム本体部10A、磁気回路支持部10B、第1プレート11、マグネット12、第2プレート13、イコライザ(支持フレーム)14、ヨーク15、ボイスコイルボビン16、第1のボイスコイル16A、第2のボイスコイル16B、振動板17、エッジ部18、ダンパ19、及びネットワーク素子20を有する。
例えば第1プレート11、マグネット12、第2プレート13、及びヨーク15により構成される磁気回路100は、本発明に係る磁気回路の一実施形態に相当する。磁気回路支持部10Bは、本発明に係る磁気回路支持部の一実施形態に相当する。イコライザ(支持フレーム)14は、本発明に係るイコライザの一実施形態に相当する。以下、各構成要素を詳細に説明する。
本実施形態に係るスピーカ装置1は、例えば図2,3に示すように、スピーカ装置1の外壁部分を構成する略椀形状のフレーム本体部10Aと、このフレーム本体部10Aの底部内側の中央部分からフレーム本体部10Aの開口側に同心状に延びるように一体的に形成された略円柱状の磁気回路支持部10Bとによって構成されている。本実施形態ではフレーム本体部10Aと磁気回路支持部10Bとが、スピーカの外枠の全部又は一部を構成するとともに振動板17を支持するフレーム部材(フレーム)10に相当する。本実施形態では図2,3に示すようにフレーム本体部10Aの側面には、通気孔部を備えたスピーカフレーム側面部101が形成されている。このスピーカフレーム側面部101には、コイル21や、キャパシタ、抵抗素子、トランジスタ等の各種素子(ネットワーク素子)20が配置されている。このネットワーク素子20は、例えばフレーム本体部10Aの側面部に設けられた端子部130から入力される音響信号(電気信号)をコントロールするための電子素子であり、例えばチョークコイルや、キャパシタ、抵抗等の電子素子を採用することができる。本実施形態に係るネットワーク素子20では、コイル(チョークコイル)21を採用する。例えば端子部130から入力された電気信号は、ネットワーク素子20,錦糸線30を介して、ボイスコイル16A,16Bに入力される。またフレーム10の外周部には、スピーカ装置1の取り付け対象である被取付部材に取り付けるための取付部10Cが形成されている。本実施形態に係る取付部10Cは、例えば図2に示すように、フレーム10の外周部の左右に形成されている。詳細には取付部10Cは、図2に示した中心軸oを通るx軸上で、中心軸oを挟んで対向するように形成されている。
磁気回路支持部10Bには、放音側(前面側)に対して反対方向に向けて開口した形状の凹部110が形成されている。本実施形態に係る磁気回路支持部10Bは、図3に示すように磁気回路支持部10Bの中央部付近にまで凹部110が形成されている。
また、磁気回路支持部10Bの先端面(図3において上側端面)に、磁気回路支持部10Bの外径より大きい外径を有するリング状の第1プレート11が同心状に固定され、この第1プレート11の前面(図3において上側の面)側に、第1プレート11の外径より小さい外径を有する円筒形状のマグネット12が同心状に固定されている。さらに、このマグネット12の前面(図3において上側の面)側に第1プレート11と同じ外径を有する第2プレート13が同心状に固定されている。そして第2プレート13の前面側に、第1プレート11およびマグネット12,第2プレート13のそれぞれの外径よりも大きな外径を有する円筒形状のイコライザ14が同心状に固定されている。
このイコライザ14には、例えば第1プレート11および第2プレート13の外径よりも内径が小さく外径が大きい円環状の溝14Aが、イコライザ14の本体と同心状にかつ後面側に開口するように形成されている。この溝14Aの深さ(イコライザ14の中心軸(o)方向に沿った幅)は、振動板17の振幅よりも大きくなるように形成されている。本実施形態では図3に示すように、第1プレート11、マグネット12、第2プレート13の中心軸oに沿って配置されたネジ形状の固定部材120により、イコライザ14が固定されている。
このイコライザ14の後面(図3において下側の面)には、このイコライザ14の溝14Aの外径(溝14Aの外側の内壁の径)と同じ内径を有するリング状のヨーク15が同心状に固定されており、このヨーク15の内周面と第1プレート11の外周面および第2プレート13の外周面との間に、それぞれ磁気ギャップ51が形成されている。以上のように、第1プレート11とマグネット12、第2プレート13、ヨーク15によって磁気回路100が構成されている。
このイコライザ14の後面(図3において下側の面)には、このイコライザ14の溝14Aの外径(溝14Aの外側の内壁の径)と同じ内径を有するリング状のヨーク15が同心状に固定されており、このヨーク15の内周面と第1プレート11の外周面および第2プレート13の外周面との間に、それぞれ磁気ギャップ51が形成されている。以上のように、第1プレート11とマグネット12、第2プレート13、ヨーク15によって磁気回路100が構成されている。
また上述したように、イコライザ14は、磁気回路100より放音側に配置されており、振動板17により放射される音波の音響特性に規定した変化を与える。またイコライザ14は、図2,3に示すように、スピーカ装置1の中心軸oと直交する軸(例えば図2,3に示した中心軸oを通るy軸)を通る面に対して非対称な形状に形成され、振動板17により放射される音波の指向性を規定する。詳細には、このイコライザ14は、図2に示すように、放音側からの平面視において、中心軸o(z軸)を通るy軸に対して、左右非対称な形状に形成されている。より詳細には、イコライザ14は、全周のうち所定の径方向(本実施形態では中心軸oを通るx軸方向)に沿った外径が他の部分よりも長く規定された形状の長手部141を備える。
またイコライザ14は、図2,3に示すように、イコライザ14は、全周のうち所定の径方向(本実施形態では中心軸oを通るx軸方向)に沿った外径が他の部分よりも長い長さr14Lに規定された形状の(図2,3において左側)長手部141と、略外径r14Rに規定された半円筒部142とを有する。またイコライザ14は、x軸に対して図2に示す上側が外径r14uに規定され、図2に示す下側が、略同じ外径r14dに規定されている。つまり本実施形態に係るイコライザ14は、図2,3に示すように、x軸に対しては略対称な形状に形成され、y軸に対しては非対称な形状に形成されている。
また、イコライザ14は、予め規定された値より高い熱伝導性を有する材料により構成され、磁気回路100からの熱を放熱する。イコライザ14は、例えばアルミや銅等の各種材料により構成される。また従来の一定の外径を有するイコライザと比べて、本発明に係るイコライザ14は、例えば従来のイコライザの外径よりも大きな外径を有する長手部141を備えるので、従来と比べて体積および表面積が増し、放熱性が向上する。
具体的には例えば、口径13cmのスピーカ装置にて、定格パワー相当の試験用プログラム信号印加試験にて、イコライザの外径違いで、ボイスコイルの発熱に伴うイコライザの温度を測定すると、単純に外径35mmのイコライザを設けた場合には、イコライザの側面部の温度が100°Cとなり、単純に外径39.5mmのイコライザを設けた場合には、イコライザの側面部の温度が95°Cとなった。つまりイコライザの外径を大きくすることで、イコライザの体積および表面積が増加して放熱性能が向上する。本実施形態に係るイコライザ14は、従来と比べて大きな外径を有する長手部141を備えるので、従来と比べて体積および表面積が増加して放熱性が向上する。イコライザ14の形状は放熱性能や、振動板から放出される音波の音響特性や指向性等に応じて適宜最適な形状に形成することが好ましい。また本実施形態に係るイコライザ14は、従来と比べて体積が大きく、表面積が大きく、また熱容量が大きいので、スピーカの耐入力性能が向上して、スピーカ全体の性能を向上させることができる。
具体的には例えば、口径13cmのスピーカ装置にて、定格パワー相当の試験用プログラム信号印加試験にて、イコライザの外径違いで、ボイスコイルの発熱に伴うイコライザの温度を測定すると、単純に外径35mmのイコライザを設けた場合には、イコライザの側面部の温度が100°Cとなり、単純に外径39.5mmのイコライザを設けた場合には、イコライザの側面部の温度が95°Cとなった。つまりイコライザの外径を大きくすることで、イコライザの体積および表面積が増加して放熱性能が向上する。本実施形態に係るイコライザ14は、従来と比べて大きな外径を有する長手部141を備えるので、従来と比べて体積および表面積が増加して放熱性が向上する。イコライザ14の形状は放熱性能や、振動板から放出される音波の音響特性や指向性等に応じて適宜最適な形状に形成することが好ましい。また本実施形態に係るイコライザ14は、従来と比べて体積が大きく、表面積が大きく、また熱容量が大きいので、スピーカの耐入力性能が向上して、スピーカ全体の性能を向上させることができる。
図2,3に示すように、フレーム10のフレーム本体部10Aと第1プレート11,マグネット12,第2プレート13には、ボイスコイルボビン16が同心状でかつ中心軸o方向に振動自在に外嵌されており、このボイスコイルボビン16の前端部部分(図3の上側部分)に対向する部分に第1のボイスコイル16Aが巻回され、第2プレート13の外周面に対向する部分に第2のボイスコイル16Bが巻回されている。このボイスコイルボビン16の後端部外周面に、コーン形状の振動板の内周部が固定され、この振動板17の外周部がエッジ部18を介してフレーム本体部10Aの前端外周部に支持されている。そして、ボイスコイルボビン16の後端部の振動板17に連結されている部分とフレーム10との間にダンパ19が介装されて、このダンパ19によって、ボイスコイルボビン16および振動板17が中心軸(o)方向に振動自在に支持されている。
以上説明したスピーカ装置1の動作を簡単に説明する。上記構成のスピーカ装置1では、音響信号(電気信号)が図3に示すように、フレーム本体部10Aの側面部に設けられた端子部130からネットワーク素子20を介して入力されてネットワーク素子20から第1ボイスコイル16Aおよび第2ボイスコイル16Bに電流が流されると、マグネット12による磁界との作用によって、ボイスコイルボビン16がその中心軸(o)方向(図3において上下方向)に沿って振動され、これにより振動板17が振動されることによって音波(粗密波)の出力を行う。
この際、イコライザ14が、略円形状に形成され、左右非対称な形状に形成されており、振動板17から放射される音波の指向性を規定する。詳細には、振動板17から放射される音波が、左右非対称な形状に形成されたイコライザ14の側面部14aや底面部14bに反射した後、放音側に出力されて、指向性が規定される。
この際、イコライザ14が、略円形状に形成され、左右非対称な形状に形成されており、振動板17から放射される音波の指向性を規定する。詳細には、振動板17から放射される音波が、左右非対称な形状に形成されたイコライザ14の側面部14aや底面部14bに反射した後、放音側に出力されて、指向性が規定される。
[比較実験]
本願発明者は、本発明の一実施形態に係る左右非対称なイコライザ14を備えるスピーカ装置1の性能を確認するために、本発明の一実施形態に係るスピーカ装置1と、比較対象の前面磁気回路が円状の従来のスピーカ装置との音圧周波数特性を計測して、比較を行った。
本願発明者は、本発明の一実施形態に係る左右非対称なイコライザ14を備えるスピーカ装置1の性能を確認するために、本発明の一実施形態に係るスピーカ装置1と、比較対象の前面磁気回路が円状の従来のスピーカ装置との音圧周波数特性を計測して、比較を行った。
図4は、本発明の一実施形態に係るスピーカ装置1と、比較対象の従来のスピーカ装置の音圧周波数特性を説明するための図である。詳細には図4(a)は、スピーカ装置の中心軸o(z軸)方向で、規定距離だけ離れた位置で測定した結果を示す図である。図4(b)は、スピーカ装置の中心軸o(z軸)から(イコライザ14の長手部141側に)45度傾いた方向で、規定距離だけ離れた位置で測定した結果を示す図である。実線は本発明の一実施形態に係るスピーカ装置1、点線は従来に係るスピーカ装置それぞれの音圧周波数特性を示す。横軸は周波数(Hz)を示し、縦軸は音圧(dB)を示す。また本発明の一実施形態に係るスピーカ装置1は、上記左右非対称な形状のイコライザ14を備えており、従来のスピーカ装置は、対称な磁気回路を備えている。
図4(a)に示すように、軸上0°方向において、本発明の一実施形態に係るスピーカ装置1による音圧レベルP0は、従来のスピーカ装置による音圧レベルP0jと比べて、周波数帯域1kHzから11kHzにかけて、ピークディップが平坦化されており、音質が向上している。
また、図4(b)に示すように、中心軸から45°傾いた方向において、本発明の一実施形態にスピーカ装置1による音圧レベルP45は、従来のスピーカ装置による音圧レベルP45jと比べて、周波数帯域1kHzから11kHzにかけて、ピークディップが平坦化されており、音質が向上している。特に周波数帯域6kHz付近では、本発明の一実施形態にスピーカ装置1による音圧レベルP45は、ピークが平坦化されて音質が向上している。この6kHz付近の周波数帯域は、通常ツイータにて主に再生される帯域であり、例えばウーファーとツイータとをスピーカシステムとして採用した場合には、ウーファーに本発明に係るイコライザ14を採用することにより、ウーファーのピークによる耳障りな音が低減され、ツイーターの性能を発揮することができる。
また例えば車室内に、スピーカを取り付けた場合に、スピーカの向きと受聴者との位置関係は、必ずしもスピーカの中心軸方向(0°方向)とはならずに、中心軸に対して規定角度、例えば45°などの斜め方向にて受聴する場合が多い。このため本発明に係るスピーカ装置を車室内用スピーカ装置に採用することで、車室内でのスピーカ装置による再生音の音質を向上させることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限られるものではない。上述した実施形態に係るイコライザ14は、図2に示すように、放音側からの平面視において、y軸に対して左側に長手部141が形成され、右側に半円筒部142が形成されていたが、この形態に限られるものではない。イコライザ14は、放音側からの平面視において例えば規定軸(y軸)に対して左右非対称、規定軸に直交する軸(x軸)に対して略対称な形状に形成されていてもよいし、単純にy軸に対して左右非対称な形状に形成されていてもよい。
また、例えば上述した実施形態では、ネットワーク素子20をフレーム10の側面部に設けたが、この形態に限られるものではない。例えば磁気回路支持部10Bの内部にネットワーク素子20を設けてもよい。こうすることにより、スピーカ装置1をより小型化することができる。
また、上述した実施形態では、コーン形状の振動板を有するスピーカ装置を説明したが、この形態に限られるものではない。例えばコーン形状、ドーム形状、平面形状、円形状、楕円形状、各種形状の振動板を有するスピーカ装置であってもよい.
また、上述した実施形態では、導電型の駆動方式のスピーカを説明したが、この形態に限られるものではない。例えば、電磁型、静電型、圧電型等、各種駆動方式を採用してもよい。
また、磁気回路100は、上述した実施形態に限られるものではない。例えば第1のボイスコイル16Aとボイスコイル16Bとを設けたが、ボイスコイルは一つのみでもよい。
また、上述した実施形態では、コーン形状の振動板を有するスピーカ装置を説明したが、この形態に限られるものではない。例えばコーン形状、ドーム形状、平面形状、円形状、楕円形状、各種形状の振動板を有するスピーカ装置であってもよい.
また、上述した実施形態では、導電型の駆動方式のスピーカを説明したが、この形態に限られるものではない。例えば、電磁型、静電型、圧電型等、各種駆動方式を採用してもよい。
また、磁気回路100は、上述した実施形態に限られるものではない。例えば第1のボイスコイル16Aとボイスコイル16Bとを設けたが、ボイスコイルは一つのみでもよい。
以上説明したように、本発明に係るスピーカ装置1は、振動板17を駆動し、当該振動板17の放音側に配置された磁気回路100と、スピーカ装置1の外枠の全部又は一部を構成するとともに振動板17を支持するフレーム部材の内側の中央部に形成されて当該振動板17の中心部を後方から貫通して放音側に突出する先端部に、磁気回路100を支持する磁気回路支持部10Bと、磁気回路100より放音側に配置され、振動板17により放射される音波の音響特性に規定した変化を与えるイコライザ14を有する。このイコライザ14は、該スピーカ装置1の中心軸と直交する軸を通る面に対して非対称な形状に形成され、振動板17により放射される音波の指向性を規定するので、簡単な構成で振動板から放射される音波に指向性をもたせることができ、薄型のスピーカ装置を提供することができる。
イコライザ14は、詳細には、放音側からの平面視において、左右非対称な形状に形成されているので、簡単な構成で振動板から放射される音波に指向性をもたせることができる。
イコライザ14は、詳細には、放音側からの平面視において、左右非対称な形状に形成されているので、簡単な構成で振動板から放射される音波に指向性をもたせることができる。
また、イコライザ14は、全周のうち所定の径方向に沿った外径が他の部分よりも長く規定された形状の長手部141と、外径が略一定に規定された半円筒部142とを有するので、簡単な構成で振動板から放射される音波に指向性をもたせることができる。
また、イコライザ14は、予め規定された値より高い熱伝導性を有する材料により構成され、磁気回路100からの熱を放熱するので、例えば従来のイコライザの外径よりも大きな外径を有する長手部141を備えるので、従来と比べてイコライザの体積および表面積が増し、放熱性が向上する。
1 スピーカ装置
10 フレーム
10A フレーム本体部
10B 磁気回路支持部
11 第1プレート
12 マグネット
13 第2プレート
14 イコライザ(支持フレーム)
15 ヨーク
16 ボイスコイルボビン
16A 第1のボイスコイル
16B 第2のボイスコイル
17 振動板
18 エッジ部
19 ダンパ
20 ネットワーク素子
100 磁気回路
130 端子部
141 長手部
142 半円筒部
10 フレーム
10A フレーム本体部
10B 磁気回路支持部
11 第1プレート
12 マグネット
13 第2プレート
14 イコライザ(支持フレーム)
15 ヨーク
16 ボイスコイルボビン
16A 第1のボイスコイル
16B 第2のボイスコイル
17 振動板
18 エッジ部
19 ダンパ
20 ネットワーク素子
100 磁気回路
130 端子部
141 長手部
142 半円筒部
Claims (4)
- 振動板を駆動し、当該振動板の放音側に配置された磁気回路と、
スピーカ装置の外枠の全部又は一部を構成するとともに前記振動板を支持するフレーム部材の内側の中央部に形成されて当該振動板の中心部を後方から貫通して放音側に突出する先端部に、前記磁気回路を支持する磁気回路支持部と、
前記磁気回路より放音側に配置され、前記振動板により放射される音波の音響特性に規定した変化を与えるイコライザとを有し、
前記イコライザは、該スピーカ装置の中心軸と直交する軸を通る面に対して非対称な形状に形成され、前記振動板により放射される音波の指向性を規定することを特徴とするスピーカ装置。 - 前記イコライザは、放音側からの平面視において、左右非対称な形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ装置。
- 前記イコライザは、全周のうち所定の径方向に沿った外径が他の部分よりも長く規定された形状の長手部を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスピーカ装置。
- 前記イコライザは、予め規定された値より高い熱伝導性を有する材料により構成され、前記磁気回路からの熱を放熱することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一に記載のスピーカ装置。
Priority Applications (1)
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JP2006003770A JP2007189322A (ja) | 2006-01-11 | 2006-01-11 | スピーカ装置 |
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