JP2007189196A - 研磨パッド及び研磨装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】研磨パッドの表面(研磨面)や貫通穴内に残留した研磨生成物や“古い研磨液”を、効率的に除去できるようにする。
【解決手段】研磨パッド66の内部に設けた肉厚方向に貫通する複数の貫通穴66bを連絡溝66cで互いに連絡させ、研磨パッドのコンディショニングを行うときに研磨パッド66に加えられる液体で、研磨パッド66の表面(研磨面)66aや貫通穴66b内に残留した研磨生成物や“古い研磨液”を、連絡溝66cを通して外部に押し流して効率的に除去しながら、研磨パッド66のコンディショニングを行うことができるようにした。
【選択図】図4

Description

本発明は、研磨パッド及び研磨装置に関し、特に半導体ウェハ等の基板に形成した絶縁膜(層間絶縁膜)内に設けた微細な配線用凹部の内部に埋込んだ銅等の配線材料(金属)を研磨して配線を形成するのに使用される研磨パッド及び該研磨パッドを用いた研磨装置に関する。
半導体装置の配線形成プロセスとして、絶縁膜内に設けたトレンチやビアホール等の配線用凹部内に配線金属を埋込むようにした、いわゆるダマシンプロセスが使用されつつある。このダマシンプロセスは、基板上のSiO、SiOF、SiOCまたはいわゆるLow−k材等からなる絶縁膜(層間絶縁膜)内に配線用凹部を形成し、次いで配線用凹部を含む絶縁膜全表面に、チタン、タンタル、タングステン、ルテニウム及び/またはそれらの合金等からなるバリア膜を形成し、バリア膜の表面に、アルミニウム、銅、銀、金またはそれらの合金からなる配線金属膜を形成して配線用凹部内に配線金属を埋込み、その後、配線用凹部以外に形成された余分な配線金属膜及びバリア膜を除去することにより一般に行われる。現状の高速デバイスでは、配線金属として、銅または銅合金を採用することが一般的であり、また絶縁膜としては、いわゆるLow−k材を採用する方向にある。
ダマシンプロセスにおける配線用凹部の形成はドライエッチング等により、バリア膜の形成はPVD、CVDまたはALD等のドライプロセスにより行われることが多い。配線金属膜の形成方法としては、電解めっきまたは無電解めっき等のウェットプロセスや、PVD、CVDまたはALD等のドライプロセスが挙げられるが、電解めっきで形成することが広く行われている。バリア膜の導電性が低い場合に電解めっきで配線金属膜を形成する際には、バリア膜の成膜に連続して該バリア膜の表面に給電用のシード膜を事前に形成しておくことが広く行われている。配線金属膜を形成した後の基板表面には、配線金属膜が配線パターンに起因した凹凸を有した状態で存在しており、このため、一般に、化学的機械的研磨(CMP)、電解研磨、電気化学的機械的研磨等のいわゆる平坦化法で、先ず配線金属膜表面の凹凸を平坦化した後に配線用凹部以外の余分な配線金属膜及びバリア膜を除去するようにしている。
図1は、半導体装置における銅配線形成例を工程順に示す。図1(a)に示すように、半導体素子を形成した半導体基材301上の導電層301aの上に、例えばSiOやLow−k材からなる絶縁膜302を堆積し、この絶縁膜302の内部に、例えばリソグラフィ・エッチング技術によりビアホール303とトレンチ304を形成し、その上にTaもしくはTaN等からなるバリア膜305、更にその上に電解めっきの給電膜としてのシード膜306をスパッタリング等により形成する。
そして、図1(b)に示すように、半導体基板Wの表面に銅めっきを施すことで、半導体基板Wのビアホール303及びトレンチ304内に銅を充填させるとともに、絶縁膜302上に配線金属膜としての銅膜307を堆積させる。その後、化学的機械的研磨(CMP)等により、絶縁膜302上の銅膜307、シード膜306及びバリア膜305を除去して、ビアホール303及びトレンチ304に充填させた銅膜307の表面と絶縁膜302の表面とをほぼ同一平面にする。これにより、図1(c)に示すように、絶縁膜302の内部にシード膜306と銅膜307からなる配線308を形成する。
銅膜等の配線金属膜を研磨して微細配線を形成する研磨工程においては、多くの研磨生成物が生成される。同時に、研磨液中の成分も消費されて、成分濃度が減少する。これらの研磨生成物や成分濃度が減少した“古い研磨液”が研磨パッドの表面(研磨面)に残留した状態で研磨を行うと、例えば研磨速度の低下が生じる等の研磨装置の研磨特性及びその安定性の低下に繋がる。特に電気化学的機械的研磨を行う研磨装置では、加工電極上に配置された研磨パッドとして、内部に多数の貫通穴を形成したものが使用され、この貫通穴に研磨液(電解液)を満たすことで、加工電極と基板の表面との間の電気的導通がなされているが、この貫通穴は、研磨液(電解液)の流入及び排出効率が一般に小さく、このため、研磨生成物や“古い研磨液”が貫通穴の内部に残留し易い。そして、貫通穴の内部に研磨生成物が残留して加工電極の表面に蓄積すると、基板と加工電極との間の電気的導通が研磨生成物によって阻害されて、研磨装置の研磨特性及びその安定性の低下が引き起こされる。従って、研磨パッドの表面に残留する研磨生成物や“古い研磨液”を、如何にして効率的に除去するかが、研磨装置の研磨特性を維持する上での課題となる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、表面(研磨面)や貫通穴内に残留した研磨生成物や“古い研磨液”を、効率的に除去できるようにした研磨パッド及び該研磨パッドを用いた研磨装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、内部に設けた肉厚方向に貫通する複数の貫通穴を連絡溝で互いに連絡させたことを特徴とする研磨パッドである。
これにより、研磨パッドのコンディショニングを行うときに研磨パッドに加えられる液体で、研磨パッドの表面(研磨面)や貫通穴内に残留した研磨生成物や“古い研磨液”を、連絡溝を通して外部に押し流して効率的に除去しながら、研磨パッドのコンディショニングを行うことができる。
請求項2に記載の発明は、前記貫通穴は、直径が2〜5mmであることを特徴とする請求項1記載の研磨パッドである。
請求項3に記載の発明は、前記貫通穴の開口率は、研磨パッドの研磨面の表面積の10〜50%であることを特徴とする請求項1または2記載の研磨パッドである。貫通穴の開口率は、研磨パッドの研磨面の表面積の20〜40%であることが好ましい。
これにより、基板の表面に接触して該表面を実際に研磨する研磨面の充分な面積を確保して、研磨効率が低下してしまうことを防止することができる。
請求項4に記載の発明は、前記連絡溝の深さは、研磨パッドの厚さの40〜60%であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の研磨パッドである。連絡溝の深さは、研磨パッドの厚さの40〜50%であることが好ましい。
これにより、研磨パッドの強度が連絡溝の存在によって、極端に低下してしまうことを防止することができる。
請求項5に記載の発明は、前記連絡溝は、研磨パッドの研磨面と逆の面に形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の研磨パッドである。
これにより、基板の表面に接触して該表面を実際に研磨する研磨面の面積が、連絡溝の存在によって減少してしまうことを防止することができる。
請求項6に記載の発明は、前記連絡溝の幅は、前記貫通穴の直径の10〜50%であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の研磨パッドである。
これにより、連絡溝としての充分な流路面積を確保して、研磨パッドのコンディショニングを行うときに加えられる液体で、研磨パッドの表面(研磨面)や貫通穴内に残留した研磨生成物や“古い研磨液”を、より効率的に外部に押し流すことができる。
請求項7に記載の発明は、前記連絡溝は、同心円状、格子状、円弧状、放射状及びスパイラル状のいずれか1つ、または2つ以上の組合せた方向に延びていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の研磨パッドである。
請求項8に記載の発明は、前記連絡溝の間に流通溝が更に設けられていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の研磨パッドである。
これにより、流体の流通性を更に向上させることができる。
請求項9に記載の発明は、研磨パッドの硬度(Asker−C)は、60〜95であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の研磨パッドである。
請求項10に記載の発明は、前記研磨パッドの研磨面と逆の面に、該研磨パッドよりも硬度の小さい支持層を更に有することを特徴とする請求項9記載の研磨パッドである。
請求項11に記載の発明は、前記支持層に連絡溝が形成されていることを特徴とする請求項10記載の研磨パッドである。
請求項12に記載の発明は、研磨面の少なくとも一部が導線性を有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の研磨パッドである。
このように、研磨パッドの研磨面の少なくとも一部に導電性を持たせることで、研磨の際に、研磨パッドの研磨面を通して該研磨面に接触する基板表面の導電膜に給電することができる。
請求項13に記載の発明は、電源の一方の極に接続された第1電極と該第1電極の表面を覆う請求項1乃至12のいずれかに記載の研磨パッドを有する研磨テーブルと、基板を保持し該基板を前記研磨パッドの研磨面に押圧するトップリングと、電源の他方の極に接続されて前記基板に通電する第2電極と、前記研磨パッドの前記研磨面に液体を供給する液体供給部と、前記研磨パッドの前記研磨面をコンディショニングするコンディショニング部材と、前記トップリングで保持された基板と前記研磨パッドとを相対移動させる相対移動機構を有することを特徴とする研磨装置である。
請求項14に記載の発明は、前記液体供給部は、複数の液体供給口を有することを特徴とする請求項13記載の研磨装置である。
請求項15に記載の発明は、前記液体供給部は、直線運動、往復運動、揺動運動及び回転運動のいずれか1つ、または2つ以上を組合せた運動を行うことを特徴とする請求項13または14記載の研磨装置である。
本発明によれば、研磨パッドのコンディショニングを行うときに加えられる液体で、研磨パッドの表面(研磨面)や貫通穴内に残留した研磨生成物や“古い研磨液”を、連絡溝を通して外部に押し流して効率的に除去し、これによって、研磨パッドを有する研磨装置の研磨特性やその安定性を維持することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図2は、本発明の実施の形態の研磨装置を備えた研磨システムの配置構成を示す平面図である。この研磨システムは、例えば、図1(b)に示すように、表面に銅めっきを施すことで、ビアホール303及びトレンチ304内に銅を充填させるとともに、絶縁膜302上に配線金属膜としての銅膜307を堆積させた基板Wを用意し、この基板の表面に研磨処理を施して絶縁膜302上の銅膜307、シード膜306及びバリア膜305を除去することで、これにより、図1(c)に示すように、絶縁膜302の内部にシード膜306と銅膜307からなる配線308を形成するのに使用される。
この研磨システムは、配線金属膜としての銅膜307を有する多数の基板W(図1(b)参照)をストックする基板カセット1を載置するロードアンロードステージ2を4つ備えている。ロードアンロードステージ2上の各基板カセット1に到達可能となるように、走行機構3の上に2つのハンドを有した搬送ロボット4が配置されている。走行機構3にはリニアモータからなる走行機構が採用されている。リニアモータからなる走行機構を採用することにより、大口径化し重量が増した基板の高速且つ安定した搬送ができる。
この例では、基板カセット1を載置するロードアンロードステージ2として、SMIF(Standard Manufacturing Interface)ポッドまたはFOUP(Front Opening Unified Pod)を用い、ロードアンロードステージが外付けされている。SMIF及びFOUPは、中に基板カセットを収納し、隔壁で覆うことにより、外部空間とは独立した環境を保つことができる密閉容器である。SMIFもしくはFOUPを、研磨システムのロードアンロードステージ2に設置した場合、ハウジング46に設けられたシャッタ52及びSMIFもしくはFOUP側のシャッタが開くことにより、研磨システムと基板カセット1が一体化する。SMIFもしくはFOUPは、研磨工程が終わるとシャッタを閉じ、研磨システムと分離し、別の処理工程へ自動もしくは手動で搬送されるため、その内部雰囲気を清浄に保っておく必要がある。
そのため、基板が基板カセット1に戻る直前に通る領域Aの上部には、ケミカルフィルタを通して清浄な空気のダウンフローが形成されている。また、搬送ロボット4の移動にリニアモータを用いているため、発塵が抑えられ、領域Aの雰囲気をより正常に保つことができる。
なお、基板カセット1内の基板を清浄に保つために、SMIFやFOUPの様な密閉容器にケミカルフィルタやファンを内蔵し、自らクリーン度を維持するクリーンボックスを用いるようにしてもよい。
搬送ロボット4の走行機構3を対称軸に、基板カセット1とは反対側に2台の乾燥ユニット5,6が配置されている。各乾燥ユニット5,6は、搬送ロボット4のハンドが到達可能な位置に配置されている。また2台の乾燥ユニット5,6の間で、搬送ロボット4が到達可能な位置に、4つの基板載置台7,8,9,10を備えた基板ステーション50が配置されている。
乾燥ユニット5,6と基板ステーション50が配置されている領域Bと、基板カセット1と搬送ロボット4が配置されている領域Aのクリーン度を分けるために隔壁14が配置され、互いの領域の間で基板を搬送するための隔壁14の開口部にシャッタ11が設けられている。乾燥ユニット5と3つの基板載置台7,9,10に到達可能な位置に搬送ロボット20が配置されており、乾燥ユニット6と3つの基板載置台8,9,10に到達可能な位置に搬送ロボット21が配置されている。
乾燥ユニット5と隣接するように搬送ロボット20のハンドが到達可能な位置に洗浄ユニット22が配置されている。また、乾燥ユニット6と隣接するように搬送ロボット21のハンドが到達可能な位置に洗浄ユニット23が配置されている。
乾燥ユニット5,6、洗浄ユニット22,23、基板ステーション50の基板載置台7,8,9,10及び搬送ロボット20,21は全て領域Bの中に配置されていて、領域A内の気圧よりも低い気圧に調整されている。
この研磨システムは、各機器を囲むようにハウジング(図示せず)を有しており、前記ハウジング内は隔壁14、隔壁24A,24Bにより複数の部屋(領域A、領域Bを含む)に区画されている。
隔壁24A,24Bによって、領域Bと区分された2つの研磨室が形成される2つの領域C,Dに区分されている。そして、一方の領域Cには、本発明の実施の形態の電気化学的機械的研磨装置54からなる第1研磨装置が配置され、他方の領域Dには、CMP(化学的機械的研磨)装置56からなる第2研磨装置が配置されている。
即ち、領域C内に配置された電気化学的機械的研磨装置(第1研磨装置)54は、研磨テーブル34,36、トップリング32、研磨テーブル34の研磨パッド66(図3及び図4参照)に研磨液(電解液)を供給する液体供給部としての研磨液供給ノズル40、研磨テーブル34の研磨パッド66のドレッシングを行うためのドレッサー(コンディショニング部材)38、及び研磨テーブル36の研磨パッドのドレッシングを行うためのドレッサー48を有している。一方、領域D内に配置されたCMP装置(第2研磨装置)56は、研磨テーブル35,37、トップリング33、研磨テーブル35の研磨パッドに研磨液を供給するための研磨液供給ノズル41、研磨テーブル35の研磨パッドのドレッシングを行うためのドレッサー39、及び研磨テーブル37の研磨パッドのドレッシングを行うためのドレッサー49を有している。
なお、この例では、電気化学的機械的研磨装置54及びCMP装置56として、共に2つの研磨テーブルを備えたものを使用することで、更に多段に亘る研磨を行えるようにしているが、一方の研磨テーブル36,37を省略するようにしてもよい。
電気化学的機械的研磨装置54は、機械的なドレッサー38の他に、流体圧によるドレッサーとしてのアトマイザ(コンディショニング部材)44を備え、CMP装置56は、機械的なドレッサー39の他に、流体圧によるドレッサーとしてのアトマイザ45を備えている。アトマイザとは、例えば液体(例えば純水)と気体(例えば窒素)の混合流体を霧状にして、複数のノズルから研磨面に噴射するものである。アトマイザの主な目的は、研磨面上に堆積、目詰まりした研磨カス、研磨粒子等を洗い流すことである。アトマイザの流体圧による研磨面の浄化(アトマイジング)と、機械的接触であるドレッサー38,39による研磨面の目立て(ドレッシング)作業により、より望ましいコンディショニング、即ち研磨面の再生を達成することができる。
図3及び図4は、本発明の実施の形態の研磨装置である電気化学的機械的研磨装置54の要部を示す。電気化学的機械的研磨装置54の研磨テーブル34は、例えば白金等のイオン化傾向が低い材質、特に銅等の被研磨対象物よりもイオン化傾向が低い材質で構成されている。この研磨テーブル34の上面には、電源60の一方の極に接続された円板状の第1電極(カソード)62と、電源60の他方の極に接続された棒状の第2電極(アノード)64が互いに電気的に絶縁されて配置されている。第1電極62上面は、その全域に亘って研磨パッド66で一体に覆われており、この研磨パッド66の上面が研磨面66aとなっている。
第2電極64は、トップリング32で保持した基板Wを下降させ、基板Wの表面(下面)を研磨パッド66の研磨面66aに接触させた時、この上端面が基板Wの表面に接触して、基板Wの表面に形成した銅膜307(図1(b)参照)等の導電体に給電できるようになっている。トップリング32は、このトップリング32で保持した基板を、研磨パッド66の研磨面66aに、例えば1psi(約70hPa)以下の押付圧力で押付けるように構成されている。
研磨パッド66は、この例では、図5及び図6に詳細に示すように、例えば直径dが2〜5mmで、上下に貫通し第1電極(加工電極)62に面して開口する多数の貫通穴66bを有するニッタ・ハース社製のIC1000から構成されている。これにより、この貫通穴66b内に流入する研磨液を介して、第2電極(給電電極)64に接続された基板Wの表面と第1電極(加工電極)62と間に電流が流れて電気化学的研磨が行われる。
貫通穴66bは、研磨パッド66に碁盤の目のように配置され、この貫通穴66bの開口率は、研磨パッド66の研磨面66aの表面積の10〜50%、好ましくは20〜40%である。これにより、基板の表面(被研磨面)に接触して該表面を実際に研磨する研磨面66aの充分な面積を確保して、研磨効率が低下してしまうことを防止することができる。
研磨パッド66の研磨面66aと逆の面には、貫通穴66bを互いに連絡させながら格子状に延びる連絡溝66cが設けられている。貫通穴66bを連絡溝66cで互いに連絡させることにより、研磨パッド66のコンディショニングを行うときに加えられる液体で、研磨パッド66の研磨面(表面)66aや貫通穴66b内に残留した研磨生成物や“古い研磨液”を、連絡溝66cを通して外部に押し流して効率的に除去しながら、研磨パッド66のコンディショニングを行うことができる。また、研磨パッド66の研磨面66aと逆の面に連絡溝66cを設けることで、基板の表面に接触して該表面を実際に研磨する研磨面の面積が、連絡溝の存在によって減少してしまうことを防止することができる。
連絡溝66cの深さhは、研磨パッド66の厚さtの40〜60%、好ましくは40〜50%である。これにより、研磨パッド66の強度が連絡溝66cの存在によって、極端に低下してしまうことを防止することができる。また、連絡溝66cの幅Sは、貫通穴66bの直径dの10〜50%である。これにより、連絡溝66cとしての充分な流路面積を確保して、研磨パッド66のコンディショニングを行うときに加えられる液体で、研磨パッド66の研磨面(表面)66aや貫通穴66b内に残留した研磨生成物や“古い研磨液”を、より効率的に外部に押し流すことができる。
図7に示すように、貫通穴66bを正三角形の各頂点に位置するように配置して、この各貫通穴66bを、平行四辺形状に延びる連絡溝66cで互いに連絡させてもよい。また、図8に示すように、貫通穴66bを同心円に沿った位置に配置し、この各貫通穴66bを同心円状に延びる連絡溝66cで互いに連絡させてもよい。この場合、同心円状に延びる連絡溝66cの間に、流通溝66dを形成することで、液体の流通性を更に向上させることができる。
トップリング32は、回転自在で、研磨テーブル34上の所定の研磨位置と、プッシャー30(図2参照)の上方位置との間を移動自在なトップリング駆動軸68の下端に連結されている。ドレッサー38は、下面にダイヤモンド粒を埋込んだ部材(ダイヤモンドペレット等)、セラミック材等の硬質材、またはブラシからなる複数の円形の突起38aを周縁部下面にリング状に取付けて構成され、回転自在で、研磨テーブル34上の所定のドレッシング位置と該ドレッシング位置の側方の退避位置との間を移動自在なドレッサー駆動軸70の下端に連結されている。
研磨液供給ノズル(液体供給部)40は、長さ方向に沿って多数の研磨液供給口40aを有し、研磨テーブル34の上方を半径方向に沿って延びるように配置されている。アトマイザ44もほぼ同様に、長さ方向に沿って多数の供給口を有し、研磨テーブル34の上方を半径方向に沿って延びるように配置されている。この研磨液供給ノズル40は、直線運動、往復運動、揺動運動及び回転運動のいずれか1つ、または2つ以上を組合せた運動を行うように構成されている。
なお、図示しないが、研磨テーブル34の上方には、研磨パッド66に純水を供給する純水供給ノズル及びドレッシング液を供給するドレッシング液供給ノズルが必要に応じて配置される。
この電気化学的機械的研磨装置54にあっては、基板Wを保持したトップリング32を研磨テーブル34上の所定の研磨位置まで移動させ、しかる後、トップリング32を回転させながら下降させて、基板Wの表面(下面)を回転している研磨パッド66の研磨面66aに、例えば1psi(約70hPa)以下の所定の研磨圧力で押圧する。同時に、研磨液供給ノズル40から研磨パッド66の研磨面66aに研磨液を供給しつつ、第1電極62と第2電極64との間に、電源60から所定の電圧を印加し、これによって、基板の表面に形成された銅膜307(図1(b)参照)等の導電膜を研磨する。この時、必要に応じて、研磨液供給ノズル40に、直線運動、往復運動、揺動運動及び回転運動のいずれか1つ、または2つ以上を組合せた運動を行わせる。
電気化学的機械的磨終了後、研磨パッド66への研磨液の供給を停止するとともに、第1電極62と第2電極64を電源60から切離す。そして、基板を研磨パッド66の研磨面66aに低圧で押圧しながら回転させ、同時に研磨パッド66に純水を供給する、いわゆる水ポリッシングを行って、基板の表面を洗浄する。そして、トップリング32を上昇させて、洗浄後の基板を次工程に搬送する。
基板の洗浄後、研磨パッド66の研磨面66aのドレッサー38によるコンディショニング(ドレッシング)を行う。つまり、先ず、ドレッサー38を待避位置から研磨パッド66の上方位置に移動させ、しかる後、ドレッサー38の下面(ドレッシング面)を研磨パッド66の研磨面(表面)66aに0.5psi(約35hPa)以下、好ましくは0.3psi(約20hPa)以下の所定の押付圧力で押付けながら、両者を相対的に移動させ、同時に研磨パッド66の研磨面66aにドレッシング液を供給する。
研磨パッド66を用いて、基板表面の銅膜307等を電気化学的機械的に研磨すると、多くの研磨生成物が生成される。そして、ほぼ全面に上下に貫通する多数の貫通穴66bを有する研磨パッド66を使用し、この貫通穴66b内に研磨液(電解液)を満たして、第1電極(加工電極)62と基板表面の銅膜307等との間の電気的導通を行うようにすると、この貫通穴66bは、研磨液(電解液)の流入及び排出効率が一般に小さく、そのため、貫通穴66bの内部に研磨生成物や成分濃度が減少した“古い研磨液”が残留し易くなる。そして、貫通穴66bの内部に研磨生成物が残留して第1電極62の表面に研磨生成物が蓄積すると、第1電極62と基板表面の銅膜307等との間の電気的導通が研磨生成物によって阻害されて、研磨装置の研磨特性及びその安定性の低下に繋がる。
この例によれば、研磨パッド66のドレッサー38によるドレッシング(コンディショニング)を行うときに研磨パッド66に加えられる液体で、研磨パッド66の研磨面(表面)66aや貫通穴66b内に残留した研磨生成物や“古い研磨液”を、連絡溝66cを通して外部に押し流して効率的に除去しながら、研磨パッド66のコンディショニングを行うことができ、これによって、研磨パッド66の研磨面(表面)66aや貫通穴66b内に残留する研磨生成物や“古い研磨液”は、容易かつ確実に除去される。
また、必要に応じて、アトマイザ44から、加圧された純水もしくは研磨液の除去を促進させる薬液を研磨パッド66に供給して、研磨パッド66の表面に付着した研磨生成物等の異物や“古い研磨液”を除去(アトマイジング)する。この時、研磨パッド66の貫通穴66bや連絡溝66cに露出した第1電極62の表面に付着した反応生成物等の異物も除去される。このドレッサー38によるドレッシング(コンディショニング)と、アトマイザ44によるアトマイジング(コンディショニング)は、同時もしくはアトマイジングを若干遅れて行うようにすることが好ましい。
そして、必要に応じて、研磨テーブル34をコンディショニング時よりも高い50〜100rpmの回転速度で数秒間回転させて水切りを行う。
図2に示すように、隔壁24Aによって領域Bとは仕切られた領域Cの中にあって、搬送ロボット20のハンドが到達可能な位置に基板を反転させる反転機28が配置されている。隔壁24Bによって領域Bとは仕切られた領域Dの中にあって、搬送ロボット21のハンドが到達可能な位置に基板を反転させる反転機28’が配置されている。また、領域Bと領域C,Dを仕切る隔壁24A,24Bには、基板搬送用の開口部が設けられ、それぞれの反転機28と反転機28’専用のシャッタ25,26が開口部に設けられている。
反転機28及び反転機28’は、基板をチャックするチャック機構と、基板の表面と裏面を反転させる反転機構と、基板をチャック機構によりチャックしているかどうかを確認する基板有無検知センサを備えている。また、反転機28には搬送ロボット20によって基板が搬送され、反転機28’には搬送ロボット21によって基板が搬送される。
一方の研磨室を構成する領域C内には、反転機28と電気化学的機械的研磨装置54のトップリング32との間で基板を移送するための搬送機構を構成するリニアトランスポータ27Aが配置されている。他方の研磨室を構成する領域D内には、反転機28’とCMP装置56のトップリング33との間で基板を移送するための搬送機構を構成するリニアトランスポータ27Bが配置されている。リニアトランスポータ27Aは、リフター29とプッシャー30との間を直線往復移動する2個のステージを備えている。リニアトランスポータ27Bも同様には、リフター29’とプッシャー30’との間を直線往復移動する2個のステージを備えている。
次に、研磨システムの動作について説明する。
先ず、図1(b)に示す、表面に銅膜307を形成した基板Wを多数収容した基板カセット1をロードアンロードステージ2に装着する。そして、1枚の基板を基板カセット1から搬送ロボット4で取り出して基板ステーション50へ載置する。搬送ロボット20は、基板ステーション50から基板を受け取り、領域C内の反転機28に搬送して、ここで基板を反転させる。リフター29は、反転後の基板を反転機28から受け取り、リニアトランスポータ27Aに渡す。リニアトランスポータ27Aは水平に移動して、基板をプッシャー30上に載置する。この状態で、電気化学的機械的研磨装置54のトップリング32をプッシャー30の上方に移動させる。
トップリング32は、プッシャー30から基板を受け取り、基板をガイドリング(図示せず)内に真空吸着により保持した状態で、プッシャー30の上方から研磨テーブル34の上方の研磨位置に移動させる。そして、下降して基板を研磨パッド66の研磨面66aに、1psi(約70hPa)以下の所定の研磨圧力で押圧し、同時に研磨パッド66に研磨液を供給しながら、基板Wの表面の銅膜307(図1(b)参照)等の導電膜を研磨する。なお、基板を研磨パッド66で研磨している間は真空吸着を解除してもよい。
この電気化学的機械的研磨装置54による研磨によって、例えば図1(b)にA−A線で示すように、バリア膜305の表面が露出するまで、銅膜307(及びシード膜306)の研磨を行う。このように、配線等に与えるダメージが一般に少ない電気化学的機械的研磨を研磨処理の少なくとも一部に採用し、例えば、全体の研磨量の過半を占める配線用凹部以外に形成された配線金属膜の大部分の研磨除去を電気化学的機械的で行うことで、研磨工程による配線構造に対するダメージを大きく低減することができる。
そして、電気化学的機械的研磨装置54による研磨を終了した後に、前述のように、研磨パッド66の研磨面66aのドレッサー38及びアトマイザ44によるコンディショニングを行って、次の研磨に備える。
一方、電気化学的機械的研磨装置54による研磨を終了した基板にあっては、再びプッシャー30上に移動させてその上に載置する。プッシャー30でトップリング32から離脱された基板は、プッシャー30に設けられた洗浄水ノズルでその被研磨面及び裏面が洗浄される。そして、基板をリニアトランスポータ27A及びリフター29を経由させた後、反転機28で反転させる。そして、反転後の基板を、搬送ロボット20によって洗浄ユニット22に搬送し、この洗浄ユニット22で、基板の表面の洗浄リンス処理を行う。そして、洗浄リンス後の基板を搬送ロボット20で基板ステーション50に搬送して載置する。
搬送ロボット21は、基板ステーション50に置かれた基板を受け取り、領域D内の反転機28’に搬送して、ここで基板を反転させる。リフター29’は、反転後の基板を反転機28’から受け取り、リニアトランスポータ27Bに渡す。リニアトランスポータ27Bは水平に移動して、基板をプッシャー30’上に載置する。この状態で、CMP装置56のトップリング33をプッシャー30’の上方に移動させる。
トップリング33は、プッシャー30’から基板を受け取り、基板をガイドリング(図示せず)内に真空吸着により保持した状態で、プッシャー30’の上方から研磨テーブル35の上方の研磨位置に移動させる。そして、下降して、基板を研磨テーブル35の上面に取付けた研磨パッドの研磨面に、例えば1psi(約70hPa)以下の所定の研磨圧力で押圧しながら、研磨パッドに研磨液供給ノズル41から研磨液を供給し、同時にトップリング33及び研磨テーブル35を回転させることで、基板の表面を更に研磨する。基板を研磨パッドで研磨している間は真空吸着を解除してもよい。
このCMP装置56による研磨によって、例えば電気化学的機械的研磨装置54による研磨によってバリア膜305の表面が露出した基板の表面に残った銅膜307(及びシード膜306)を研磨して不要な銅膜307(及びシード膜306)を完全に除去し、更にバリア膜305を研磨する。これによって、図1(c)に示すように、絶縁膜302の内部に配線308を形成する。
このように、配線金属膜の過半を電気化学的機械的研磨で研磨除去し、次いで段差解消性の高いCMP法を適用して残余の配線金属膜を研磨除去することで、研磨後における基板表面の平坦性を高め、またバリア膜が露出した時点で電気化学的機械的研磨からCMPに切り替えることで、残余の配線金属膜及びこの下のバリア膜を確実に研磨除去することができる。
そして、CMP装置56による研磨が終了した後、前述の電気化学的機械的研磨装置54の場合とほぼ同様に、CMP装置56の研磨パッドの研磨面のドレッサー39及びアトマイザ45によるコンディショニングを行って、次の研磨に備える。
一方、CMP装置56による研磨を修了した基板にあっては、再びプッシャー30’上に移動させてその上に載置し、リニアトランスポータ27B及びリフター29’を経由させた後、反転機28’で反転させる。そして、反転後の基板を、搬送ロボット21によって洗浄ユニット23に搬送し、この洗浄ユニット23で、前述のように、基板の表面の洗浄リンス処理を行う。そして、洗浄リンス後の基板を搬送ロボット21で基板ステーション50に搬送して載置する。
搬送ロボット20(または21)は、洗浄された基板を基板ステーション50から取り出し、例えば上面洗浄のペンスポンジとスピンドライ機能を有する乾燥ユニット5(または6)に搬送し、この乾燥ユニット5(または6)で基板を洗浄し乾燥させる。そして、洗浄乾燥後の基板を搬送ロボット4により元の基板カセット1に戻す。
この例では、研磨の対象となる基板として半導体ウェハを用いているが、研磨の対象となる基板は、半導体ウェハに限定されるものでないことは勿論である。電気化学的機械的研磨装置54の研磨パッド66として、研磨布の他に、比較的硬質の研磨面が崩壊しても自己再生可能であり、砥粒が含浸された固定砥粒パッド、あるいは砥粒を含まない研磨パッド等を用いることもできる。
なお、上記の例では、基板Wの表面に形成したバリア膜と銅膜(及びシード膜)を2段で研磨するようにした例を示しているが、例えば銅膜(及びシード膜)を電解液として超純水を使用した超純水電解研磨で研磨し、その後CMP研磨したり、銅膜(及びシード膜)の最終研磨とバリア膜の研磨を異なる2段のCMPで研磨したりして、3段以上の多段で基板の表面を研磨するようにしてもよいことは勿論である。
本発明で用いられるドレッサーには、ダイヤモンドドレッサーまたはブラシドレッサーなど各種のものが適用可能である。また、ドレッサーの形状も、リング状、円盤状、ペレット型等の各種が適用できる。これらのいずれを使用するかは、ドレッサーの材料、研磨対象基板、研磨パッドの材質など各種プロセス条件によって異なり、任意に選択される。
図9は、他の研磨パッド80を示す。この研磨パッド80は、硬度(Asker−C)が60〜95で、表面(上面)を研磨面82aとした、前述の研磨パッド66と同じ構成のパッド本体82と、このパッド本体82よりも硬度の小さい支持層84の2層構造からなる。このパッド本体82の内部には、上下に貫通する多数の貫通穴82bが設けられ、この貫通穴82bは、パッド本体82の裏面に設けた連絡溝82cで互いに連通され、このパッド本体82の裏面側に支持層84が積層されている。支持層84は、この例では、導電性を有する材料で構成されている。
この例の研磨パッド80によれば、多数の貫通穴82bを有するパッド本体82(研磨パッド66)を支持層84で支持して、第1電極(加工電極)62の表面に取付けることができる。
なお、この例では、パッド本体82の裏面に連絡溝を設けているが、支持層84の表面に連絡溝を設けるようにしてもよい。
図10は、更に他の研磨パッド90を有する他の研磨装置54aの要部を示す。図10に示す研磨装置54aの図3及び図4に示す研磨装置54と異なる点は、以下の通りである。すなわち、図10に示す研磨装置54aは、図5及び図6に示す研磨パッド66の研磨面66aの少なくとも一部、この例では、研磨面66aの外周部で、研磨の際に基板Wと接触するリング状に連続した位置に、導電性を有する導通部92を備えた研磨パッド90を使用している。更に、研磨テーブル34の上方に位置して研磨パッド90の導通部92に接触する第2電極(アノード)94を配置している。これにより、第2電極94から、研磨パッド90の導通部92を通して、基板Wの表面(下面)の形成した銅膜307(図1(b)参照)等の導電体に給電し、研磨パッド90の貫通穴66b内に流入した研磨液を介して、基板Wの表面と第1電極(加工電極)62と間に電流が流れて電気化学的研磨が行われる。
基板への給電方式として、銅、プラチナまたはカーボン等の単金属、SUS等の合金、またはIrO等の導電性酸化物からなる給電電極を基板に直接接触させて給電する、いわゆる接点方式が一般に採用されている。この場合、給電電極に直接接触する基板表面に傷が生じることを防止するため、給電電極の基板表面との接触点を球形等の曲率を持つ面としたり、接触圧力を低減したりすることが行われている。一方、基板表面への安定した給電を確保するため、基板表面への接触点を複数にしたり、接触面積を増加したりすることも行われているが、これらの施策は、基板表面に傷が発生するのを防止することに対して逆効果になる。
この例によれば、基板Wと導通部92との接触面積を増やして、基板Wの表面の銅膜307等からなる導電体への安定かつ欠陥のない給電を確保することができる。しかも、研磨パッド90の柔軟性を利用するとともに、基板表面に給電電極が直接接触することをなくして、基板Wの表面に欠陥が生じてしまうことをより確実に防止することができる。更に、研磨パッド90の各貫通穴66bを連絡溝66cで繋ぐことで、貫通穴66bに均一に液体(研磨液)を供給して、基板Wの表面の銅膜307等の導電体をより均一に研磨することができる。
導通部92の素材としては、カーボン単体、またはカーボンを含有するシート、繊維または織物が挙げられる。導通部92の素材としてカーボンを含有するシート等を使用する場合は、研磨パッドの研磨面の一定の面積に対して、連続した導通が確保できるようにカーボンを含有させる必要がある。
また、この例では、研磨パッド90の研磨面66aの外周部に連続した導通部92を設けているが、研磨パッド90の研磨面66aの少なくとも一部が導通性を有するようにすればよい。例えば、研磨パッドを導電層のみの単層構造または導電層と絶縁層の複数層構造としても良い。研磨パッドを複数層構造とすることで、研磨パッドの基板表面への良好な接触状態を容易に確保して、研磨の便を図ることができる。また、研磨パッドの研磨面の全面が導電性を有するようにしても、研磨パッドの研磨面の全面が導線性と絶縁性の両方を有するようにしてもよい。例えば、通常のポリウレタン製研磨パッドの表面に、導電体をモザイク状に配置したハイブリッド構造とすることで、研磨パッドの研磨面の全面に導線性と絶縁性の両方を持たせることができる。
図10に示す研磨装置54aにあっても、図3及び図4に示す研磨装置54と同様に、研磨時に研磨パッド90の研磨面66aに液体(研磨液)を供給する。この時、基板Wの表面の銅膜307等の導電体に、第2電極94及び研磨パッド90の導通部92を通して、均一に通電する必要があり、このためには、研磨パッド90の貫通穴66b内が液体で満たされる必要がある。連絡溝66cを設けることで、研磨パッド90の貫通穴66b内が液体で満たされることを促進することができる。
半導体装置における銅配線形成例を工程順に示す図である。 本発明の実施の形態の研磨装置(電気化学的機械的研磨装置)を備えた研磨システムの配置構成を示す平面図である。 図2に示す研磨装置の要部を示す平面図である。 図2に示す研磨装置の要部を示す断面図である。 図2に示す研磨装置の研磨パッドの裏面図である。 図2に示す研磨装置の研磨パッドの断面図である。 研磨パッドの他の例を示す裏面図である。 研磨パッドの更に他の例を示す裏面側から見た斜視図である。 研磨パッドの更に他の例を示す断面図である。 更に他の研磨パッドを有する他の研磨装置の要部を示す断面図である。
符号の説明
1 基板カセット
2 ロードアンロードステージ
22,23 洗浄ユニット
27A,27B リニアトランスポータ
32,33 トップリング
34,35 研磨テーブル
38,39 ドレッサー(コンディショニング部材)
40,41 研磨液供給ノズル
44,45 アトマイザ(コンディショニング部材)
50 基板ステーション
54,54a 研磨装置
56 CMP装置
62 第1電極
64,94 第2電極
66,80,90 研磨パッド
66a,82a 研磨面
66b,82b 貫通穴
66c,82c 連絡溝
66d 流通溝
82 パッド本体
84 支持層
92 導通部
302 絶縁膜
303 ビアホール
304 トレンチ
305 バリア膜
306 シード膜
307 銅膜
308 配線

Claims (15)

  1. 内部に設けた肉厚方向に貫通する複数の貫通穴を連絡溝で互いに連絡させたことを特徴とする研磨パッド。
  2. 前記貫通穴は、直径が2〜5mmであることを特徴とする請求項1記載の研磨パッド。
  3. 前記貫通穴の開口率は、研磨パッドの研磨面の表面積の10〜50%であることを特徴とする請求項1または2記載の研磨パッド。
  4. 前記連絡溝の深さは、研磨パッドの厚さの40〜60%であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の研磨パッド。
  5. 前記連絡溝は、研磨パッドの研磨面と逆の面に形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の研磨パッド。
  6. 前記連絡溝の幅は、前記貫通穴の直径の10〜50%であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の研磨パッド。
  7. 前記連絡溝は、同心円状、格子状、円弧状、放射状及びスパイラル状のいずれか1つ、または2つ以上の組合せた方向に延びていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の研磨パッド。
  8. 前記連絡溝の間に流通溝が更に設けられていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の研磨パッド。
  9. 研磨パッドの硬度(Asker−C)は、60〜95であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の研磨パッド。
  10. 前記研磨パッドの研磨面と逆の面に、該研磨パッドよりも硬度の小さい支持層を更に有することを特徴とする請求項9記載の研磨パッド。
  11. 前記支持層に連絡溝が形成されていることを特徴とする請求項10記載の研磨パッド。
  12. 研磨面の少なくとも一部が導線性を有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の研磨パッド。
  13. 電源の一方の極に接続された第1電極と該第1電極の表面を覆う請求項1乃至12のいずれかに記載の研磨パッドを有する研磨テーブルと、
    基板を保持し該基板を前記研磨パッドの研磨面に押圧するトップリングと、
    電源の他方の極に接続されて前記基板に通電する第2電極と、
    前記研磨パッドの前記研磨面に液体を供給する液体供給部と、
    前記研磨パッドの前記研磨面をコンディショニングするコンディショニング部材と、
    前記トップリングで保持された基板と前記研磨パッドとを相対移動させる相対移動機構を有することを特徴とする研磨装置。
  14. 前記液体供給部は、複数の液体供給口を有することを特徴とする請求項13記載の研磨装置。
  15. 前記液体供給部は、直線運動、往復運動、揺動運動及び回転運動のいずれか1つ、または2つ以上を組合せた運動を行うことを特徴とする請求項13または14記載の研磨装置。
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