JP2007186120A - 車両前部構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車体フレームの下側に弾性支持されるサブフレーム3と、当該サブフレーム3の車両前後方向前方に配置されたラジエータ4と、を備える車両に、サブフレーム3の前側に、ラジエータ4側に向けて斜め下方に突出するラジエータガード5を設ける。このようにすれば、段差を後退しながら下りる際に、ラジエータガード5が段差に衝突することで、車両の軌道が斜め上方に変わり、ラジエータ4自体の衝突を回避できる。
【選択図】図1
Description
ところで、ラジエータ等の車両前部に搭載される部材を保護するための技術として、特許文献1に示すものが知られている。この特許文献1では、車両のサイドフレームから当該サイドフレームよりも車両前後方向前側に突出した車体フレームにかけて、ブラケットを掛け渡すことで、車両が前方の障害物と衝突したときに、当該サイドフレームと車体フレームの間に配置されるラジエータ等が損傷するのを防止している。
本発明は上述のような問題点に鑑みてなされたものであり、種々の車両に適用でき、後退しながら段差を下りる際に、確実にラジエータと路面との衝突を防止可能な車両前部構造を提供する。
本実施形態では車両前後方向前側にエンジンを搭載するフロントエンジンの車両構成を例に説明する。図1(a)は本実施形態の車両前部構造の概要を示す図である。
車体フレーム2は、車両前後方向に延在する左右一対のフロントサイドメンバ21と、車幅方向に延びて左右のフロントサイドメンバ21間を連結する複数のフロントクロスメンバ(不図示)と、から構成される。各フロントサイドメンバ21は、ダッシュパネル(不図示)部分で下方に屈曲して傾斜部21aを構成し、その傾斜部21aより車両前後方向後方が車体フロアの下側に配置されるエクステンション部21bとなっている。
サブフレーム3は、図2に示すように、フレーム本体31と、連結部材32と、を備えて構成される。図2のサブフレーム3は、独立懸架式のサスペンションを構成するものであり、左右のサスペンションアーム(図示せず)を揺動可能に結合することで、車輪を車体に連結する。また、上記サスペンションアーム等のサスペンションを構成する部材の他に、図2のサブフレーム3にはエンジンも搭載される。
フレーム本体31は、フロントサイドメンバ21と上下に対向して車幅方向に延びる左右のサブサイドフレーム31a,31aと、その左右のサブサイドフレーム31a,31a間を連結する前後のサブクロスフレーム31b,31bと、を備え井桁状に形成されている。
なお、本実施形態ではラジエータガード5は鋼より形成され、サブクロスフレーム31bには溶接により取り付けられている。
図2(b)〜(d)は車両が後退しながら縁石などの段差を通過する場合の車両前部の様子を示す概念図である。図2(b)は、後輪(図示せず)が段差を通過した後、前輪FWが段差を通過する前の状態を示す。
その状態から後退して、前輪FWが段差を通過すると、これに続いて車両前部も下段に向けて斜め下方に移動する。しかし、車体が完全に下段上に移動するまでの間に、車両前後方向前側のサブクロスフレーム31bが段差上に差し掛かったところで、下方に突出したラジエータガード5が上段側路面に衝突する。このとき受ける上向きの反力により、車体前部の軌道が変化し、斜め上方への移動に切り替わり(図2(c))、上段側路面から離れる。これにより、当初のラジエータ4の軌道上に位置した上段側路面が衝突後の軌道から外れ、ラジエータ4自体は衝突することなく下段上に移動することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の適用は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
例えば、ラジエータガード5の形状は上記のものに限定されず、例えば、ラジエータガード5が傾斜面5c,5cを備えず、例えば、図3の(b)に示すように下端が平坦な面となっているものでもよい。但し、例えば、ラジエータガード5下端部の高さと同等又はそれ以上の高さの段差に前進で乗り上げる際に、最下端部5bに向かうにつれて突出する構造にすると、ラジエータガード5が段差面に真正面から衝突することなく、前方に向く傾斜面5cが段差面に沿って乗り上げて段差を通過することができる。なお、前進しながら段差に乗り上げる場合と同様に、後退しながら段差に乗り上げる場合も、後方に向く傾斜面5cが段差面に沿って乗り上げることで段差を通過することができる。
また、本発明の適用は上記構造のサブフレーム3に限定されず、車体フレーム2やサブフレーム3が種々の構造をとる場合にも適用可能である。例えば、図4に示すように、サブフレーム3に連結部材32を備えないで、車体フレーム2のフロントサイドメンバ21が前部で下方に延びてサブフレーム3に接続する構造の場合にも、本発明を適用可能である。
Claims (6)
- 車体フレームの下側に弾性支持されるサブフレームと、
前記サブフレームの車両前後方向前方に配置されたラジエータと、
を備える車両前部構造において、
前記サブフレームの前側に取り付けられ、前記サブフレームの下方又は前記ラジエータ側に向けて斜め下方に突出した突起部材を備えることを特徴とする車両前部構造。 - 前記サブフレームは、
車幅方向に間隔を置いて配置され、車両前後方向に延在する1対のサブサイドメンバと、
前記1対のサブサイドメンバの前側からそれぞれ上方に延び、前記車体フレームに弾性支持される連結部材と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両前部構造。 - 前記突起部材は、車幅方向に離れて左右1対設けられ、当該1対の突起部材は、前記ラジエータの車幅方向両端部の略後方又は当該後方の部分よりも車幅方向外側の部分に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両前部構造。
- 前記突起部材は、路面との衝突により一部が塑性変形可能に構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両前部構造。
- 前記突起部材は、前記サブフレームの下方又は前記ラジエータ側に向けて斜め下方に延びる略コ字状部材であり、凹部を車両前後方向前方又は後方に向けて配置されていることを特徴とする請求項4に記載の車両前部構造。
- 前記突起部材は、車両前後方向両側から最下端部に向かうにつれて突出していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両前部構造。
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---|---|---|---|---|
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JPH11310150A (ja) * | 1998-04-28 | 1999-11-09 | Daihatsu Motor Co Ltd | サブフレームの取付構造 |
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-
2006
- 2006-01-13 JP JP2006006383A patent/JP4830499B2/ja active Active
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JP7048532B2 (ja) | 2019-03-29 | 2022-04-05 | 本田技研工業株式会社 | サブフレーム構造 |
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