JP2007184288A - ヒータ - Google Patents
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Abstract
【課題】 基本的にセラミックスを使用せず、安価であって、しかも破損しにくいヒータ、特に半導体製造装置用ガスシャワー基板として有用なヒータを提供する。
【解決手段】 絶縁被覆された1枚の金属製支持体3上に発熱体1を支持固定するか、あるいは、絶縁被覆された2枚の金属製支持体3の間に発熱体1を挟み込んで固定することにより、ヒータを構成する。金属製支持体3の絶縁被覆は、酸化物等の絶縁材料の溶射膜や、テフロン樹脂又はポリイミド樹脂などの樹脂膜が好ましい。特に金属製支持体3がアルミニウム又はアルミニウム合金のときは、アルマイト処理により絶縁被覆を形成することが好ましい。
【選択図】 図2
【解決手段】 絶縁被覆された1枚の金属製支持体3上に発熱体1を支持固定するか、あるいは、絶縁被覆された2枚の金属製支持体3の間に発熱体1を挟み込んで固定することにより、ヒータを構成する。金属製支持体3の絶縁被覆は、酸化物等の絶縁材料の溶射膜や、テフロン樹脂又はポリイミド樹脂などの樹脂膜が好ましい。特に金属製支持体3がアルミニウム又はアルミニウム合金のときは、アルマイト処理により絶縁被覆を形成することが好ましい。
【選択図】 図2
Description
本発明は、金属製のヒータに関し、より詳しくは半導体製造装置用のガスシャワー基板としても好適に使用可能なヒータに関する。
半導体ウエハの表面にエッチング処理を施したり、あるいは膜形成を実施したりする際に、半導体ウエハを処理する枚葉式の半導体製造装置においては、装置内におけるガスの流れの不均一さに起因して、エッチングや形成された膜の品質にバラツキが生じることが問題となっている。そこで、半導体製造装置内に導入するガスを予備加熱すると同時に、半導体ウエハに対して均一に噴射供給するためのガスシャワー基板が提案されている。
例えば、特許第3224629号公報には、セラミックスからなる盤状基体に複数のガス導入孔が設けられ、その盤状基体に抵抗発熱体が埋設されているガス供給用部材が記載されている。具体的には、窒化珪素、アルミナ、サイアロン、窒化アルミニウムなどのセラミックス中に抵抗発熱体を設け、多数のガス導入孔を設けたガス供給用部材を用いることにより、TiCl4などの常温で液体の材料を含むガスを成膜装置内へ導入するのに際し、TiCl4などが凝結するのを防止し、安定してウエハへの成膜やクリーニングが行えるとしている。
また、特開2001−274103公報によれば、基材の厚みが5mm以下であって、複数の貫通孔を有するセラミックス焼結体基材と、このセラミックス焼結体基材に形成された導電層としてのヒータ回路パターンを備えた半導体製造装置用ガスシャワー体が提案されている。また、同公報には、導電層を形成したセラミックス焼結体基材に、第2のセラミックス焼結体基材をガラスなどで接着する手法が開示されている。
上記の特許第3224629号公報に記載されたガス供給用部材や、特開2001−274103公報に記載されたガスシャワー体は、半導体製造装置内に導入するガスを予備加熱するヒータであると同時に、そのガスを半導体ウエハ上に均一に供給する手段として、非常に有用なものである。
しかしながら、これら従来のヒータないしガスシャワー基板は、基本的にセラミックスから形成されているため、コストが高くなるという欠点があった。また、ガス導入のためにセラミックス基板に多数の貫通孔を形成する必要があるため、強度が弱くなり、装置への取り付け時などのハンドリングや、振動によって破損しやすいという欠点があった。
本発明は、このような従来の事情に鑑みてなされたものであり、基本的にセラミックスを使用せず、安価であって、しかも破損しにくいヒータ、特に半導体製造装置用ガスシャワー基板として有用なヒータを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明においては、発熱体を、絶縁被覆した金属製支持体の表面上に支持するか、あるいは2枚の絶縁被覆した金属製支持体で挟み込むことにより、ヒータを構成する。このような構造とすることで、セラミックスを全く使用する必要がなくなり、安価に作製することができるだけでなく、更には破損しにくいヒータとすることができる。
即ち、本発明が提供する第1のヒータは、絶縁被覆された金属製支持体と、該金属製支持体の表面上に支持固定された発熱体とからなることを特徴とする。また、本発明が提供する第2のヒータは、絶縁被覆された2枚の金属製支持体と、該2枚の金属製支持体の間に両面を挟み込んで固定された発熱体とからなることを特徴とする。
上記した本発明の第1及び第2のヒータにおいては、前記金属製支持体がアルミニウム又はアルミニウム合金からなり、該金属製支持体に施された絶縁被覆がアルマイト処理によって形成されていることが好ましい。また、前記金属製支持体に施された絶縁被覆が、アルマイト処理を施した後、更に樹脂膜を形成したものであることが更に好ましい。
また、本発明の第1及び第2のヒータにおいては、前記金属支持体に施された絶縁被覆が溶射膜であってよい。あるいは、前記金属支持体に施された絶縁被覆が樹脂膜であってよく、その樹脂膜はテフロン樹脂又はポリイミド樹脂からなることが好ましい。
上記した本発明の第1及び第2のヒータにおいては、前記発熱体が絶縁被覆されていてもよい。前記発熱体に施された絶縁被覆は溶射膜であってよい。また、前記発熱体に施された絶縁被覆は樹脂膜であってよく、その樹脂膜はテフロン樹脂又はポリイミド樹脂からなることが好ましい。
上記した本発明の第1及び第2のヒータにおいては、好ましくは、前記発熱体が金属箔のエッチングにより形成されている。
また、上記した本発明の第1及び第2のヒータにおいては、前記金属製支持体が複数の貫通孔を備えることができる。この複数の貫通孔を有するヒータは、半導体製造装置用のガスシャワー基板として使用することができる。
本発明によれば、金属製支持体に絶縁被覆を形成することで、基本的にセラミックスを使用する必要がなくなり、従って非常に安価であって、破損しにくいヒータを提供することができる。また、このヒータは、特に半導体製造装置用ガスシャワー基板として極めて有用であり、半導体製造装置内に導入するガスを予備加熱すると同時に、半導体ウエハに対してガスを均一に供給することができる。
本発明においては、絶縁被覆された1枚の金属製支持体上に発熱体を支持する構造(第1のヒータ)とするか、あるいは、絶縁被覆された2枚の金属製支持体の間に発熱体を挟み込む構造(第2のヒータ)とする。このような構造では、ヒータを構成する主たる材料が金属であるため、従来のセラミックスで作製されていたヒータを比較して、安価に作製することができると共に、加工時やハンドリング及び使用時に破損しにくいヒータを提供することができる。
発熱体を絶縁被覆した1枚の金属製支持体で支持した第1のヒータの場合、ヒータを構成する部品点数が少なく、非常に簡単な構成で安価なヒータとすることができるため好ましい。また、発熱体を絶縁被覆した2枚の金属製支持体で挟み込む第2のヒータの場合、発熱体と金属製支持体の接触面積が第1のヒータに比較して大きくなるため、ヒータ全体に熱が拡散する速度が相対的に速くなり、素早く昇温できる利点がある。このように第1のヒータと第2のヒータは構造によって特性が異なるため、その用途に応じて使い分けることが可能である。
金属製支持体に形成する絶縁被覆としては、発熱体から金属製支持体への電気的リークを防ぐことができればよく、その材質及び形成方法については特に問わない。例えば、使用する金属製支持体がアルミニウム又はアルミニウムを含有する合金である場合、この金属製支持体にアルマイト処理を施すことで絶縁被覆を形成することができる。アルマイト被膜はアルミニウムの酸化膜であり、アルミニウムの陽極酸化により形成され、絶縁性にも優れているため特に好ましい。
上記のアルマイト処理をした上に、更に樹脂膜による絶縁被覆を施すこともできる。この場合、絶縁被覆の厚みを相対的に厚くすることができるため、ヒータに流す電圧を高くすることができ、昇温速度を更に高めることができるため好ましい。ただし、絶縁被覆の一部に樹脂を使用するため、ヒータとしての耐熱温度はアルマイト処理単独の場合に比較して低下する。そのため、高温で使用する場合はアルマイト処理のみとし、低温で且つ急速な昇温が必要な場合には、アルマイト処理膜上に更に樹脂膜を被覆するなど、ヒータの用途・目的に応じて使い分ければよい。
また、溶射により金属製支持体に絶縁被覆を形成することができる。溶射する材料としては、絶縁材料であれば特に制約はなく、例えばAl2O3やSiO2、ムライト、ジルコニアなどの絶縁材料などを使用することが好ましい。これらの絶縁材料の溶射膜を金属製支持体に均一に設けることで、発熱体に対する絶縁を確保することができる。このときの溶射膜は、金属製支持体の全面に形成しても良いが、機能的には少なくとも発熱体が設置される部分にのみ形成すれば良い。溶射膜は一般に耐熱温度が比較的高いため、高温でヒータを使用する場合に特に好適である。
更に、金属製支持体に形成する絶縁被覆として、樹脂膜を選択することもできる。樹脂膜を被覆する方法としては、上記と同様に、発熱体との絶縁が確保できれば特に手法は問わない。例えば、樹脂溶液中に金属製支持体を浸漬し、引き上げた後、乾燥、焼成(キュア)する方法や、スプレーで塗布する方法、シート状の樹脂を金属製支持体にラミネートする方法などがある。これらの樹脂による絶縁被覆は、溶射に比較して非常に安価に形成できる点で好ましい。
金属製支持体の絶縁被覆に用いる樹脂としては、特に制約はないが、耐熱性を有するテフロン樹脂やポリイミド樹脂を使用することが特に好適である。これらの樹脂は、200℃以上の温度に対しても安定であるため、ヒータを比較的高温まで使用することができる。
また、本発明においては、金属製支持体の絶縁被覆と同時に、発熱体にも絶縁被覆を施すことが可能である。発熱体を絶縁被覆することで、金属製支持体と発熱体との間の絶縁を更に確実にすることができるため好ましい。しかし、発熱体は外部から電力を供給する必要があるため、発熱体の端部に設けた電極及びその電極と外部給電端子とを電気的に接続する部分には、当然のことながら絶縁被覆が存在してはならない。
発熱体に絶縁被覆を形成する方法としては特に制約はない。例えば、上記した金属製支持体に対する絶縁被覆の場合と同様に、溶射により絶縁被覆を形成することができる。溶射する材料としては、絶縁が確保できれば特に制約はなく、例えばAl2O3やSiO2、ムライト、ジルコニアなどの絶縁材料などを使用することができる。
また、発熱体に形成する絶縁被膜としては、樹脂膜を選択することもできる。発熱体に樹脂膜を被覆する方法についても、金属製支持体との絶縁が確保できれば如何なる方法でもよい。例えば、樹脂溶液中に発熱体を浸漬し、引き上げた後、乾燥、焼成(キュア)する方法や、スプレーで塗布する方法、シート状樹脂で発熱体をラミネートする方法などがある。これらの樹脂による絶縁被覆は、酸化物等の絶縁材料の溶射膜に比較して、非常に安価に形成できる点で好ましい。尚、樹脂による絶縁被覆の場合も、発熱体の電極及びその電極と外部給電端子とを電気的に接続する部分には、絶縁被膜を形成してはいけない。
発熱体の絶縁被覆に用いる樹脂としては、特に制約はないが、耐熱性を有するテフロン樹脂やポリイミド樹脂を使用することが特に好適である。これらの樹脂は200℃以上の温度に対しても安定であるため、ヒータを比較的高温まで使用することができる。
本発明のヒータに用いる発熱体は、金属箔であることが好ましい。一般に金属箔は厚みバラツキが小さいため、発熱体回路パターンを形成した際に、抵抗値バラツキを小さく抑えることができる。発熱体回路パターンを形成する方法としては、打ち抜きやエッチングなどを用いることができる。特にエッチングは、発熱体回路パターンの形状に対する制約がほとんどないため好適である。
このため、金属箔をエッチングして発熱体回路パターンを形成することで、比較的安定した抵抗値の発熱体を安価に作製することができる。また、当然のことながら、発熱体が金属箔であることから、破損などの心配もない。このような金属箔の材料としては、エッチングできる金属であれば特に制約はない。例えば、ステンレス、タングステン、モリブデン、ニクロムなど各種金属材料から選択することができる。
金属製支持体の材質についても特に制約はなく、ステンレス、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、あるいはニッケル合金などを使用することができる。これらの金属材料から、ヒータの使用温度や使用環境に応じて適宜選択することができる。例えば、酸化性雰囲気で使用する場合にはステンレスやニッケル、アルミニウム、及びこれらの合金を使用することができるが、600℃以上の高温で使用する場合にはステンレスやニッケルが好ましい。
実際に本発明のヒータを作製する際には、発熱体を絶縁被覆された金属製支持体で支持するが、その手法に関しては特に制約はない。例えば、第1のヒータの場合、1枚の絶縁被覆された金属製支持体の表面上に、発熱体を樹脂などで固定して一体化することができる。また、第2のヒータの場合には、絶縁被覆された2枚の金属製支持体の間に発熱体を挟み込み、同様に樹脂で固定するか、若しくはリベットあるいはネジ止めなどで機械的に固定することができる。
本発明のヒータにおいては、発熱体を支持し又は挟み込む金属製支持体に複数の貫通孔を形成することができる。この貫通孔は、金属製支持体が支持し又は挟み込んだ発熱体を避ける位置において、金属製支持体を貫通させて形成する。形成する貫通孔の数や形状は、その用途に応じて適宜選択することができる。
上記のように金属製支持体に複数の貫通孔を形成したヒータは、半導体製造装置用のガスシャワー基板として使用することができる。即ち、半導体ウエハの表面にエッチング処理を施したり、あるいは膜形成を実施したりする際に、半導体製造装置内に導入するガスを上記ガスシャワー基板の貫通孔を通して供給することによって、ガスを加熱すると同時に、そのガスを半導体ウエハに対して均一に噴射供給することができる。
このときのガスシャワー基板の使用温度は、発熱体や金属製支持体の材料、及び絶縁被覆に使用する材料の耐熱温度に依存する。例えば、発熱体と金属製支持体がステンレスであり、発熱体の絶縁被覆が酸化物の溶射膜である場合、使用温度はステンレスの耐熱温度に依存することになる。また、発熱体の絶縁被覆が樹脂である場合には、使用温度は樹脂の耐熱温度に依存するため、一般的には300℃以下になる。このように、ガスシャワー基板の使用温度や使用環境に対応して、ヒータに用いる各種材料を選択する必要がある。
[実施例1]
厚み50μmのステンレス箔を用意し、これを図1に示す発熱体回路パターンにエッチング処理を行ない、発熱体1を形成した。また、厚み2mm、直径330mmのアルミニウム製の金属製支持体3を2枚用意した。この2枚の金属製支持体3に、図2に示すように、発熱体1を避けて複数の貫通孔4(白丸で図示)を形成した。また、発熱体1を挟み込んで一体化するために、4箇所に固定用ネジ孔5(黒丸で図示)を形成した。更に、金属製支持体3のうちの1枚には、発熱体1の電極2に対応する位置に、外部給電端子を取り付けるための電極接続用ネジ孔6を形成した。
厚み50μmのステンレス箔を用意し、これを図1に示す発熱体回路パターンにエッチング処理を行ない、発熱体1を形成した。また、厚み2mm、直径330mmのアルミニウム製の金属製支持体3を2枚用意した。この2枚の金属製支持体3に、図2に示すように、発熱体1を避けて複数の貫通孔4(白丸で図示)を形成した。また、発熱体1を挟み込んで一体化するために、4箇所に固定用ネジ孔5(黒丸で図示)を形成した。更に、金属製支持体3のうちの1枚には、発熱体1の電極2に対応する位置に、外部給電端子を取り付けるための電極接続用ネジ孔6を形成した。
次に、上記アルミニウム製の金属製支持体3に、テフロン(登録商標)樹脂をスプレーにて塗布した後、250℃の大気中で焼成して、絶縁被覆を形成した。このときのテフロン樹脂からなる絶縁被覆の厚みは50μmであった。
絶縁被覆を設けた2枚のアルミニウムからなる金属製支持体3の間に、上記ステンレス箔の発熱体1を挟み込み、4個の固定用ネジ孔5でネジ止めした。また、片方の金属製支持体3に設けた電極接続用ネジ孔6に外部給電端子を挿入して、アルミニウム製のネジでネジ止めした。このようにして、半導体製造装置用のガスシャワー基板として用いるヒータを作製した。
このガスシャワー基板を、実際の枚葉式の半導体製造装置に搭載した。その結果、通過する気体が大気や窒素、アルゴンに関しては、250℃まで問題なく使用することができた。このとき、ガスシャワー基板(ヒータ)が250℃にまで達する時間は10分であった。
次に、上記と同じ材料を使用して同じ構造のヒータを作製した。ただし、発熱体には、その電極を除いて、上記と同様の方法でテフロン樹脂からなる絶縁被覆を形成した。このヒータをガスシャワー基板として半導体製造装置に搭載したところ、250℃まで問題なく使用でき、ヒータが250℃にまで達する時間は10分であった。
[実施例2]
次に、上記実施例1と同じ発熱体1枚と、アルミニウム製の金属製支持体1枚とを準備し、金属製支持体には実施例1と同じ手法でポリイミド樹脂の絶縁被覆を形成した。この1枚の金属製支持体上にエポキシ樹脂で発熱体を固定して、ヒータを作製した。
次に、上記実施例1と同じ発熱体1枚と、アルミニウム製の金属製支持体1枚とを準備し、金属製支持体には実施例1と同じ手法でポリイミド樹脂の絶縁被覆を形成した。この1枚の金属製支持体上にエポキシ樹脂で発熱体を固定して、ヒータを作製した。
このヒータをガスシャワー基板として半導体製造装置に搭載した結果、250℃まで問題なく使用することができた。また、ヒータが250℃にまで達する時間は18分であり、上記よりも若干遅い傾向が現れた。
[実施例3]
厚み50μmのモリブデン箔を用意し、これを図1に示す発熱体回路パターンにエッチング処理して、発熱体を形成した。この発熱体の表面に、電極を除いて、溶射によりAl2O3の絶縁被覆を形成した。また、厚み2mm、直径330mmのステンレス板を2枚用意し、図2に示すように複数の貫通孔やネジ孔を形成して、金属製支持体とした。この金属製支持体にも、発熱体と同様に、溶射によりAl2O3の絶縁被覆を形成した。
厚み50μmのモリブデン箔を用意し、これを図1に示す発熱体回路パターンにエッチング処理して、発熱体を形成した。この発熱体の表面に、電極を除いて、溶射によりAl2O3の絶縁被覆を形成した。また、厚み2mm、直径330mmのステンレス板を2枚用意し、図2に示すように複数の貫通孔やネジ孔を形成して、金属製支持体とした。この金属製支持体にも、発熱体と同様に、溶射によりAl2O3の絶縁被覆を形成した。
次に、上記発熱体を2枚の金属製支持体の間にステンレス製のネジで固定し、実施例1と同じ手法で電極を接続して、ヒータを完成した。このヒータは、ガスシャワー基板として酸化性ガスを使用した場合でも、750℃までは問題なく使用することが可能であった。また、弗化物などの腐食性ガスに対しても、500℃まで十分に使用することができた。
[実施例4]
厚み100μmのタングステン箔を用意し、これを図1に示す発熱体回路パターンにエッチング処理して、発熱体を形成した。また、厚み2mm、直径330mmのステンレス板を2枚用意し、図2に示すように複数の貫通孔やネジ孔を形成して、金属製支持体とした。この金属製支持体には、溶射によりAl2O3の絶縁被覆を形成した。
厚み100μmのタングステン箔を用意し、これを図1に示す発熱体回路パターンにエッチング処理して、発熱体を形成した。また、厚み2mm、直径330mmのステンレス板を2枚用意し、図2に示すように複数の貫通孔やネジ孔を形成して、金属製支持体とした。この金属製支持体には、溶射によりAl2O3の絶縁被覆を形成した。
次に、上記発熱体を2枚の金属製支持体の間にステンレス製のネジで固定し、実施例1と同じ手法で電極を接続して、ヒータを完成した。このヒータは、ガスシャワー基板として、窒素やアルゴンなどの非酸化性ガスに対して、750℃までは問題なく使用することが可能であった。しかし、大気などの酸化性ガスに対しては、350℃を超えると、発熱体であるタングステン箔の表面に青色の酸化被膜が形成された。
[実施例5]
厚み70μmのニクロム箔を用意し、これを図1に示す発熱体回路パターンにエッチング処理して、発熱体を形成した。また、厚み2mm、直径330mmのニッケル板を2枚用意し、図2に示すように複数の貫通孔やネジ孔を形成して、金属製支持体とした。この金属製支持体をポリイミド溶液に浸漬し、引き上げた後、350℃の大気中で焼成して、絶縁被覆を形成した。
厚み70μmのニクロム箔を用意し、これを図1に示す発熱体回路パターンにエッチング処理して、発熱体を形成した。また、厚み2mm、直径330mmのニッケル板を2枚用意し、図2に示すように複数の貫通孔やネジ孔を形成して、金属製支持体とした。この金属製支持体をポリイミド溶液に浸漬し、引き上げた後、350℃の大気中で焼成して、絶縁被覆を形成した。
次に、上記発熱体を2枚の金属製支持体の間にニッケル製のネジで固定し、実施例1と同じ手法で電極を接続して、ヒータを完成した。このヒータは、ガスシャワー基板として、枚葉式の半導体製造装置に搭載した結果、300℃まで問題なく使用することができた。
[実施例6]
上記実施例1と同じアルミニウム製の金属製支持体を2枚用意し、この金属製支持体を実施例1と同様に図2の形状に加工した後、その表面にアルマイト処理を施して絶縁被覆を形成した。このアルマイト処理による絶縁被覆を形成した2枚の金属製支持体の間に、実施例1と同じステンレス箔をエッチング処理した製発熱体を挟み込み、ネジ止めしてヒータを作製した。
上記実施例1と同じアルミニウム製の金属製支持体を2枚用意し、この金属製支持体を実施例1と同様に図2の形状に加工した後、その表面にアルマイト処理を施して絶縁被覆を形成した。このアルマイト処理による絶縁被覆を形成した2枚の金属製支持体の間に、実施例1と同じステンレス箔をエッチング処理した製発熱体を挟み込み、ネジ止めしてヒータを作製した。
このヒータを、実施例1と同様に、ガスシャワー基板として半導体製造装置に組み込み、流す気体として、大気、窒素、アルゴン、CF4を使用した結果、500℃まで問題なく使用することができた。また、このときヒータの250℃までの昇温時間は15分であった。
次に、上記と同じアルマイト処理したアルミニウム製の金属製支持体に、更にテフロン樹脂をコートした。この金属製支持体を用いた以外は上記と同様にしてヒータを作製し、ガスシャワー基板として半導体製造装置に組み込んだ結果、大気、窒素、アルゴンに対して250℃まで使用でき、しかも11分で昇温することが可能であった。
更に、上記と同じアルマイト処理した後、更にテフロン樹脂をコートしたアルミニウム製の金属製支持体と、同じくテフロン樹脂をコートしたステンレス製の発熱体を用いた以外は、上記と同様にしてヒータを作製した。このヒータを、ガスシャワー基板として半導体製造装置に組み込んだ結果、大気、窒素、アルゴンに対して250℃まで使用でき、しかも6分で昇温することが可能であった。
[比較例]
上記実施例5で使用したニクロム箔を、図1に示す発熱体回路パターンにエッチング処理して、発熱体とした。また、金属製支持体として、厚み2mm、直径330mmのAl2O3板を2枚用意し、図2に示す形状に加工した。このAl2O3の金属製支持体は絶縁体であるため、そのままの状態でニクロム箔の発熱体を挟み込み、実施例1と同様の手法でヒータを作製した。
上記実施例5で使用したニクロム箔を、図1に示す発熱体回路パターンにエッチング処理して、発熱体とした。また、金属製支持体として、厚み2mm、直径330mmのAl2O3板を2枚用意し、図2に示す形状に加工した。このAl2O3の金属製支持体は絶縁体であるため、そのままの状態でニクロム箔の発熱体を挟み込み、実施例1と同様の手法でヒータを作製した。
このヒータをガスシャワー基板として枚葉式の半導体製造装置に搭載し、250℃まで昇温した。このときに要した昇温時間は10分であった。250℃に昇温した後、ヒータを取り出したところ、Al2O3の金属製支持体に形成された複数の貫通孔を結ぶようにクラックが発生し、ヒータが破損していた。
1 発熱体
2 電極
3 金属製支持体
4 貫通孔
5 固定用ネジ孔
6 電極接続用ネジ孔
2 電極
3 金属製支持体
4 貫通孔
5 固定用ネジ孔
6 電極接続用ネジ孔
Claims (14)
- 絶縁被覆された金属製支持体と、該金属製支持体の表面上に支持固定された発熱体とからなることを特徴とするヒータ。
- 絶縁被覆された2枚の金属製支持体と、該2枚の金属製支持体の間に両面を挟み込んで固定された発熱体とからなることを特徴とするヒータ。
- 前記金属製支持体がアルミニウム又はアルミニウム合金からなり、該金属製支持体に施された絶縁被覆がアルマイト処理によって形成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のヒータ。
- 前記金属製支持体に施された絶縁被覆が、アルマイト処理を施した後、更に樹脂膜を形成したものであることを特徴とする、請求項3に記載のヒータ。
- 前記金属支持体に施された絶縁被覆が溶射膜であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のヒータ。
- 前記金属支持体に施された絶縁被覆が樹脂膜であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のヒータ。
- 前記樹脂膜がテフロン樹脂又はポリイミド樹脂からなることを特徴とする、請求項6に記載のヒータ。
- 前記発熱体が絶縁被覆されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載のヒータ。
- 前記発熱体に施された絶縁被覆が溶射膜であることを特徴とする、請求項8に記載のヒータ。
- 前記発熱体に施された絶縁被覆が樹脂膜であることを特徴とする、請求項8に記載のヒータ。
- 前記樹脂膜がテフロン樹脂又はポリイミド樹脂からなることを特徴とする、請求項10に記載のヒータ。
- 前記発熱体が金属箔のエッチングにより形成されていることを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載のヒータ。
- 前記金属製支持体が複数の貫通孔を有することを特徴とする、請求項1〜12に記載のヒータ。
- 半導体製造装置用のガスシャワー基板として使用することを特徴とする、請求項13に記載のヒータ。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20090413 |