JP2007183769A - 契約支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 オプション権利を含む契約内容によって財の取引を行う際、取引費用を最小化するために事業者が行うべき判断基準を画一化するための契約支援システムを提供する。
【解決手段】 市場価格情報に基づいてモデル形成部3が売買対象財の価格決定の指標となる指標財市場のモデル化を行い、演算部4が、入力された契約内容情報より、このモデルに基づいて将来の売買価格を推定するとともに、契約期間内でオプション権利の行使を考慮して取引費用が最小となるオプション権利行使パターンを決定し、当該行使パターンに基づいて発生する取引費用を出力部5に出力する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、財を調達する際に、当該調達にかかる費用を最小化するような契約の支援を行う契約支援システムに関する。
事業者が事業を行う上で必要となる財の調達を行う場合、需要相当量をできる限り少ない費用で調達することが求められる。
一般的に、財の購入価格は、その取り扱う財において変動幅に多少の差異はあるものの、概ね変動するものであり、将来の価格を予測することは困難である。このため、各事業者は、このような価格変動に対するリスクに備えるべく、契約期間を変化させたり、オプションなどの特約権利を契約に盛り込むなどの方法を行うことが通例である。
ところが、実際の需要量と想定需要量との間に大きな相違が生じた場合、契約期間を長期化することは対象財の過不足の発生という新たなリスクを生む。例えば取引先との間で対象財の取引について長期契約を行った場合、当該財に対しての需要が想定していた需要量を下回る場合には、在庫が発生するため、この在庫を一時的に保管するための空間が必要となる。このとき、取り扱う財がLNG(Liquefied Natural Gas:液化天然ガス)などのエネルギー資源である場合には、保管するための設備(例えばLNGタンクなど)を新たに増設する必要性が生じるため、設備投資にかかる費用も考慮して最適な契約を行うことが求められる。
また、一般的に、異なる財であって当該財が与える価値と同様の価値を与える代替財が市場に存在する。代替財の市場価格は、当該財の市場価格に少なからず影響するため、さらに将来の財価格の予想は困難を極める。上記の例で言えば、LNGの市場価格は原油価格に依存する部分が大きい。
このような背景の下、事業者は、特に契約内容にオプション権利が含まれる場合には、当該オプション権利を有効に活用することによってリスクを最小限に抑え、取引全体で発生する費用を最小化することを目標とする。
しかしながら、相対取引におけるオプション権利は、その権利内容が期限までに所定量の購入が可能である旨のオプションに限られず、その内容が多岐に渡ることも考えられる。また、同時に複数種類のオプションを保持している可能性も考えられる。このような場合、取引費用を最小化するために、現時点で保持している一以上のオプションの行使時期判断の問題や、オプションが織り込まれた複数の契約から取引費用を最小化するための最適な一の契約を選択するという契約選択の問題は複雑なものとなるが、これまで事業者が行ってきた上記問題の判断には一定の基準が存在しておらず、判断の一貫性を欠いていたため、予想される将来の取引費用に大きな不確実性が伴うという問題があった。
これまでにも、相対取引契約にオプションを含める場合に、当該オプション価格を決定する機能を備える取引システムが提供されているが(例えば、特許文献1参照)、特許文献1に記載のオプションは、所定期日までに所定の価格で購入するというオプション内容に限定されたものである。
特表2001−527667号公報
上述したように、中長期的に財の取引契約を行う場合には、価格変動に対するリスクが伴うため、このようなリスクに対するヘッジの手段として、契約内容に所定のオプションを含むことがある。このような場合、相対取引契約の下では、多様な内容のオプションを契約に織り込むことが可能であり、複数の既締結契約が存在する事業者においては、保持しているオプションも複数存在することが予想され、さらにそのオプション内容についても多岐に渡る可能性がある。
このような場合において、取引費用を最小化するために現時点で保持しているオプションをいかに有効に行使するかという問題、あるいは新たな契約を締結する際に現時点の既締結契約を考慮した上で取引費用を最小化するための最適な契約内容を判断する問題は、非常に複雑なものとなるため、これまで一定の判断基準が存在しなかった。
また、上述のように代替財が存在する財の取引においては、取引契約として当該代替財の市場価格をベースに取引対象財の取引価格を契約内容として設定する場合がある。例えば、上記の例で言えば、LNGの取引価格を原油価格の関数として表現した売買契約が行われることがあり、かかる場合、上記最適契約内容を判断する問題はさらに複雑性を増す。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、取引費用を最小化するために事業者が取るべき判断基準をコンピュータのデータ処理を行うことで自動的に提示する契約支援システムを提供することを目的とする。より具体的には、価格影響力の大きい代替財の存在する取引対象財の取引において、契約内容にオプション権利が含まれる場合に、当該オプション権利の存在を考慮した上で取引費用を最小化するために事業者が行うべき判断基準を自動的に提示する契約支援システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る契約支援システムは、売買対象財を任意の期間内に調達する際に、売買契約内容を確認することで取引費用の最小化の実現をコンピュータのデータ処理により支援する契約支援システムであって、前記取引費用の最小値を算出する対象の期間である算出期間情報、前記売買対象財の売買価格の指標となる財である指標財の市場価格と前記売買対象財の売買価格との関係を示す価格フォーミュラと、前記売買対象財の前記算出期間内における購入予定量と、前記売買対象財に関する取引上の所定の付随的権利であって権利行使可能範囲が指定されているオプション権利の情報と、を含む契約内容情報、前記算出期間内に想定される前記売買対象財の想定需要量で構成される購入者情報、及び、前記指標財に関する先物市場価格と、オプション市場価格と、で構成される市場価格情報、を入力する情報入力部と、前記情報入力部より入力された前記市場価格情報に基づいて、前記算出期間に関して前記指標財市場をモデル化するモデル形成部と、前記モデル形成部によって生成された市場モデルによって推定される将来の前記指標財の市場価格と、前記価格フォーミュラと、を用いて前記売買対象財の売買価格を推定し、当該推定された売買価格、前記購入予定量、及び前記想定需要量に基づいて、前記オプション権利の行使条件範囲を考慮した上で前記算出期間情報が示す算出期間内の前記取引費用の最小値を算出する演算部と、前記演算部によって算出された前記取引費用の最小値を出力する出力部と、を備えることを第1の特徴とする。
上記第1の特徴の契約支援システムによれば、売買対象財とは異なる指標財の市場価格に基づいて売買対象財の売買価格が決定され、さらに権利行使をすることで見かけ上購入量を変化させることが可能となるようなオプション権利を含むような契約内容である場合に、オプション権利の行使を考慮した上で、算出期間全体で必要となる取引費用の最小値を自動的に算出することができる。特に、価格が他の財の価格の影響を受けるような財の取引を行う場合に、価格の基準となる指標財の市場価格によって取引価格が決定されるような契約内容の下で本発明のシステムは有用である。
なお、前記モデル形成部が指標財市場のモデル化を行う際、各ノードごとに実現確率が与えられる離散的なツリーモデルを構築するものとすることができる。このとき、各ノードごとに取引費用を最小化すべくオプション行使判断を行い、当該オプション行使によって確定された費用より算出される期待値をもって取引費用の最小値とする。
一例として、売買対象財としてLNGを想定し、LNGの契約価格を決定する指標となる指標財として原油を採用するものとすることができる。
さらに、本発明の契約支援システムは、上記第1の特徴に加えて、前記オプション権利が、前記売買対象財の契約取引量を購入者が削減できる取引量削減権利であって、権利行使可能範囲として所定の期間単位における最大削減可能量が設定されている権利内容である場合に、前記演算部が、前記取引量削減権利を行使して前記契約取引量を削減することで前記取引費用を最小化できる場合には、前記所定の期間単位内での削減量が前記最大削減可能量以下となる範囲内において前記取引量削減権利を行使することを考慮した上で、前記算出期間における前記取引費用の最小値を算出することを第2の特徴とする。
上記第2の特徴の契約支援システムによれば、例えば契約全体の合計取引量が想定需要量を上回る場合において、取引価格が高いと判断される契約については当該削減権利を行使して取引量の削減を行うことで、取引費用の最小化を図ることができる。
さらに、本発明の契約支援システムは、上記第2の特徴に加えて、前記取引量削減権利が、権利行使可能範囲として、さらに前記算出期間内全体での最大累積削減可能量が設定されている権利内容である場合に、前記演算部が、前記算出期間内全体における累積削減量が前記最大累積削減可能量以下となる範囲内において前記取引量削減権利を行使することを考慮した上で、前記算出期間における前記取引費用の最小値を算出することを第3の特徴とする。
上記第3の特徴の契約支援システムによれば、取引先との間で交わされる契約内容に契約期間全体で行使できる削減量の上限が設定されている取引量削減権利が含まれる場合でも、同様に取引費用の最小化を図ることができる。
また、本発明の契約支援システムは、上記第2または第3の特徴に加えて、前記取引量削減権利が、当該権利を行使することで契約取引量を一時的に削減した場合には、取引量を調整することで前記算出期間内における総取引量を前記購入予定量に合致させる義務が付随して発生する権利内容である場合に、前記演算部が、前記取引量削減権利を行使して一時的に契約取引量を削減した削減量を前記算出期間内の他の取引時点における契約取引量に付加することを考慮してもなお、前記取引量削減権利を行使して前記契約取引量を削減することで前記取引費用を最小化できる場合には、前記権利可能行使範囲として設定された範囲内において前記取引量削減権利を行使することを考慮した上で、前記算出期間における前記取引費用の最小値を算出することを第4の特徴とする。
上記第4の特徴の契約支援システムによれば、取引先との間で交わされる契約内容に、契約期間内に削減権利を行使して取引量の削減を行った場合には同量の追加契約義務が発生する旨の設定がされた取引量削減権利が含まれる場合でも、同様に取引費用の最小化を図ることができる。
従って、財の売却を行う売却者においても、取引量を一定量削減することができる取引量削減権利を設定する場合でも、このような権利内容の設定としておくことで、契約期間内における総取引量が変わらないため、当該オプション権利を付けやすいという効果がある。
また、本発明の契約支援システムは、上記第1〜第4のいずれか一つの特徴に加えて、前記オプション権利が、前記売買対象財の契約取引量を購入者が増加できる取引量増加権利であって、権利行使可能範囲として所定の期間単位における最大増加可能量が設定されている権利内容である場合に、前記演算部が、前記取引量増加権利を行使して前記契約取引量を増加することで前記取引費用を最小化できる場合には、前記所定の期間単位内での増加量が前記最大増加可能量以下となる範囲内において前記取引量増加権利を行使することを考慮した上で、前記算出期間における前記取引費用の最小値を算出することを第5の特徴とする。
上記第5の特徴の契約支援システムによれば、例えば取引費用が安価な場合などに、当該増加権利を行使して予め定められた契約量を上回る量の取引を行うことで、取引費用の最小化を図ることができる。
さらに、本発明の契約支援システムは、上記第5の特徴に加えて、前記取引量増加権利が、権利行使可能範囲として、さらに前記算出期間内における最大累積増加可能量が設定されている権利内容である場合に、前記演算部が、前記算出期間内全体における累積増加量が前記最大累積増加可能量以下となる範囲内において前記取引量増加権利を行使することを考慮した上で、前記算出期間における前記取引費用の最小値を算出することを第6の特徴とする。
上記第6の特徴の契約支援システムによれば、取引先との間で交わされる契約内容に契約期間全体で行使できる増加量の上限が設定されている取引量増加権利が含まれる場合でも、同様に取引費用の最小化を図ることができる。
さらに、本発明の契約支援システムは、上記第5または第6の特徴に加えて、前記取引量増加権利が、当該権利を行使することで契約取引量を一時的に増加した場合には、取引量を調整することで前記算出期間内における総取引量を前記購入予定量に合致させる義務が付随して発生する権利内容である場合に、前記演算部が、前記取引量増加権利を行使して一時的に契約取引量を増加した増加量を前記算出期間内の他の取引時点における契約取引量から削減することを考慮してもなお、前記取引量増加権利を行使して前記契約取引量を増加することで前記取引費用を最小化できる場合には、前記権利可能行使範囲として設定された範囲内において前記取引量増加権利を行使することを考慮した上で、前記算出期間における前記取引費用の最小値を算出することを第7の特徴とする。
上記第7の特徴の契約支援システムによれば、取引先との間で交わされる契約内容に、契約期間内に増加権利を行使して取引量の増加を行った場合には同量の削減契約義務が発生する旨の設定がされた取引量増加権利が含まれる場合でも、同様に取引費用の最小化を図ることができる。
さらに、本発明の契約支援システムは、上記第1〜第7のいずれか一つの特徴に加えて、前記オプション権利が、購入者が前記売買対象財を他の契約先に転売することができる転売権利であって、権利行使可能範囲として、所定の期間単位における最大転売可能量と、前記指標財の市場価格と前記売買対象財の転売価格との関係を示す転売価格フォーミュラと、が設定されている権利内容である場合に、前記演算部が、前記モデル形成部によって生成された市場モデルによって推定される将来の前記指標財の市場価格と、前記転売価格フォーミュラと、を用いて前記売買対象財の転売価格を推定し、当該推定された転売価格で前記最大転売可能量以下となる範囲内において前記売買対象財の転売を行うことで前記取引費用を最小化できる場合には当該転売権利を行使することを考慮した上で前記算出期間における前記取引費用の最小値を算出することを第8の特徴とする。
上記第8の特徴の契約支援システムによれば、例えば契約全体の合計取引量が想定需要量を上回る場合において、取引先との取引量を削減できない場合でも、他の取引先に対して転売する権利を保持しているような場合は、当該権利を行使することで取引費用の最小化を図ることができ、このような場合における取引費用の最小値を自動的に算出することができる。
さらに、本発明の契約支援システムは、上記第8の特徴に加えて、前記転売権利が、権利行使可能範囲として、さらに前記算出期間内全体での最大累積転売可能量が設定されている権利内容である場合に、前記演算部が、前記算出期間内全体における累積転売量が前記最大累積転売可能量以下となる範囲内において前記転売権利を行使することを考慮した上で、前記算出期間における前記取引費用の最小値を算出することを第9の特徴とする。
上記第9の特徴の契約支援システムによれば、転売取引先との間で交わされる転売契約内容に契約期間全体で行使できる転売量の上限が設定されている最大累積転売可能量が含まれる場合でも、同様に取引費用の最小化を図ることができる。
また、本発明の契約支援システムは、上記第1〜第9のいずれか一つの特徴に加えて、前記購入者情報が、売却者から調達した前記売買対象財を一時的に格納することができる限度量である格納容量情報をさらに含む場合に、前記演算部が、購入者が前記想定需要量を上回る量を購入した場合には前記格納容量情報を超えない範囲内では一時的に格納可能であることを考慮した上で前記算出期間における前記取引費用の最小値を算出することを第10の特徴とする。
上記第10の特徴の契約支援システムによれば、想定需要量が購入量を上回る場合であっても、余剰分を格納する容量を保持している場合には、当該格納容量を超えない範囲内では購入量の削減あるいは転売という権利を行使しなくてもよい可能性があるため、このような状況についても考慮した上で、取引費用の最小値を算出することができる。
さらに、本発明の契約支援システムは、上記第10の特徴に加えて、前記購入者情報が、格納容量を増加するために所定の単位量あたり必要な費用の情報である投資費用情報をさらに含む場合に、前記演算部が、前記想定需要量を上回る量を購入した場合であって前記格納容量情報を超える場合に、追加的に格納容量を増加する際に必要な投資費用を前記投資費用情報を用いて算出するとともに、投資を行うことで前記算出期間の前記取引費用を最小化できる場合には格納容量を増加することを考慮した上で前記算出期間における前記取引費用の最小値を算出することを第11の特徴とする。
上記第11の特徴の契約支援システムによれば、中長期的視野に立った場合に、格納容量に余裕が存在しない場合であっても、投資を行うことで当該格納容量を増設した場合のほうが全体的な取引費用を最小化することができる場合には、増設にかかる費用を考慮して取引費用の最小値を算出することができる。
さらに、本発明の契約支援システムは、上記第1〜第11のいずれか一つの特徴に加えて、前記情報入力部が、複数の契約内容に対して、それぞれの前記契約内容情報に含まれる前記価格フォーミュラ、前記購入予定量、及び前記オプション権利の情報を入力可能な構成であり、前記演算部が、各契約内容ごとに前記算出期間における前記取引費用の最小値を算出を行い、前記出力部が、前記演算部によって算出された各契約内容ごとの前記取引費用の最小値の中で、さらに最も値の小さい費用を実現する一の契約内容を選択して出力する構成であることを第12の特徴とする。
上記第12の特徴の契約支援システムによれば、例えば購入者が売却者から複数の契約内容を同時に提示された場合に、提示された複数の契約内容から発生費用が最小となる一の契約内容を選択し、当該契約内容に従って売却者と契約を締結すべく交渉を行うことができるため、スムーズな契約によって取引費用を最小限に抑えることができる。
さらに、本発明の契約支援システムは、前記演算部が、さらに各契約内容間の前記取引費用の最小値の差分値を算出し、前記出力部が、当該算出された差分値を出力する構成であることを第13の特徴とする。
上記第13の特徴の契約支援システムによれば、例えば購入者が売却者から複数の契約内容を同時に提示された場合に、提示された個々の契約内容によって発生する取引費用の差分を客観的に把握することができるため、万一取引費用が最小となる契約内容で締結しなかった場合、補償として次善の契約を締結した場合に発生する取引費用の増加分について予め知ることができる。
また、本発明の契約支援システムは、上記第1〜第13のいずれか一つの特徴に加えて、前記演算部が、前記契約内容情報を構成する前記価格フォーミュラ、前記オプション権利の情報をそれぞれ任意に変更して前記算出期間情報が示す算出期間内の前記取引費用の最小値を再算出するとともに、前記契約内容情報に従って算出された前記取引費用の最小値との乖離が所定の範囲内となるような価格フォーミュラ、オプション権利の情報の組み合わせの有無を検索し、当該組み合わせの存在が確認された場合には、前記出力部が当該組み合わせによって決定される契約内容を出力する構成であることを第14の特徴とする。
上記第14の特徴の契約支援システムによれば、例えば購入者が売却者に対して一の契約を提示した場合であって、売却者側が当該契約に応じない場合、購入者が、提示した契約によって発生する取引費用の近傍の値の費用が発生する他の契約内容を提示することができる。これによって、購入者にすれば新たに提示した契約で締結しても大幅な負担増にはならず、売却者にしても契約選択の余地が広がるため、契約がスムーズに進行することが期待できる。
また、本発明の契約支援システムは、上記第1〜第14のいずれか一つの特徴に加えて、前記演算部が、推定された売買価格、前記購入予定量、及び前記想定需要量に基づいて、前記オプション権利の権利行使可能範囲を考慮した上で前記算出期間情報が示す算出期間内の前記取引費用の最小値を実現するような前記オプション権利の行使パターンを決定し、前記出力部が、前記演算部によって決定された前記オプション権利の行使パターンを出力する構成であることを第15の特徴とする。
上記第15の特徴の契約支援システムによれば、すでにオプション権利を含む締結済の契約が存在する場合に、契約締結時点ではなく、現時点における取引費用最小化を実現するためのオプション権利行使パターンを認識することができる。すなわち、契約締結時から大きく市場の状態や想定需要量が変化した場合などに、購入者が取るべき権利行使パターンの見直しを図ることができるため、特に中長期的な契約を締結している場合には有用である。
また、本発明の契約支援システムは、上記第1〜第15のいずれか一つの特徴に加えて前記情報入力部が、複数の契約内容に対して、それぞれの前記契約内容情報に含まれる前記価格フォーミュラ、前記購入予定量、及び前記オプション権利の情報を入力可能な構成であり、前記演算部が、入力された全ての前記契約内容情報に対し、前記価格フォーミュラと前記購入予定量とで確定される確定費用部分と、権利行使が可能なオプション権利部分とに分離するとともに、前記確定費用部分の合計値を算出する機能、及び保持している全ての前記オプション権利を費用換算した合計値を算出する機能を備えることを第16の特徴とする。
上記第16の特徴の契約支援システムによれば、契約内容を価値が確定しないオプション権利部分と、費用が予め確定するスワップ部分とに分離するとともに、変動するオプション権利部分の価値を最大化することによって全体として取引費用の最小化を図ることができるため、オプション権利のみの売買が可能となった場合などに有用にオプション権利の活用を図ることができるなど、今後の社会情勢に応じた柔軟な対応が可能となる。
本発明の構成によれば、売買対象財の将来の価格を決定する要素として売買対象財とは異なる財である指標財の市場価格を利用する契約において、当該指標財の市場価格とオプション権利を含んだ契約内容に関する情報に基づき、契約期間全体で財の調達に必要な費用の最小値を自動的に算出することができる。これによって、財の調達を行う事業者の判断基準に一貫性が示され、一定の判断基準の下で中長期的な計画を行うことができる。
以下、本発明に係る契約支援システム(以下、適宜「本発明システム」と略称する)の実施形態について図面を参照して説明する。まずシステム全体の構成について説明を行った後、各実施形態ごとに詳細な説明を行う。
<1.全体構成>
本発明システムは、まず現時点での市場価格に関する情報より将来の財価格のモデル化を行うとともに、作成されたモデルと想定需要量から、調達にかかる費用を最小化するような契約の選択、取引費用の算出、契約にオプションが含まれる場合のオプション行使パターンの導出、などの契約支援を行うシステムである。なお、以下の説明においては、取引を行う対象となる財をLNGと想定し、LNGの価格に影響を及ぼす財として原油を想定するが、本発明システムは取り扱う対象の財としてこれに限定されるものではない。
図1は、本発明システムの構成を示す概略構成図である。図1に示すように、本発明システム1は、契約内容情報、購入者情報、市場価格情報などの種々の情報が入力される情報入力部2と、情報入力部2より入力された市場価格情報に基づいて取引対象財の将来価格をモデル化するモデル形成部3と、モデル形成部3で生成されたモデルの情報と、契約内容情報および購入者情報より最小となる取引費用を算出する演算部4と、演算部4の演算結果を出力する出力部5と、で構成される。なお、演算部4は、入力された各情報および演算途中で一時的に生成されたデータなどを保持するための記憶領域(不図示)を備えるものとする。
次に情報入力部2から入力される各情報についての説明を行う。
契約内容情報は、購入者と売却者との間で交わされる契約内容に関する情報であり、契約期間に関する情報と、契約予定量に関する情報と、価格に関する情報と、付随するオプションが存在する場合には当該オプションに関する情報と、で構成される。
契約期間は、当該契約の有効期間を表しており、例えば「5年」などのように年単位で指定される。また、契約予定量は、所定の期間単位ごとに取引される量で表現され、例えば「毎年1トン」などのように指定される。
また、契約価格に関する情報は、指標となる財(本例では原油)の市場価格の関数で表現される。このような一例を図2に示す。なお、以下において、取引対象財とは異なる財の価格で取引対象財の価格を表現したものを「価格フォーミュラ」と称する。
図2に示す価格フォーミュラは、購入者Xと売却者Aとの間で行われた、ある契約ax1の契約内容情報を構成する価格フォーミュラである。この契約ax1は、取引対象財であるLNGの契約価格が市場の原油価格の関数で表現されており、例えば市場の原油価格が20$/bblの場合は(ax1−1)、天然ガスを3.5万円/トンで取引を行い、45$/bblの場合は(ax1−2)、天然ガスを5.5万円/トンで取引を行うことを表している。すなわち、契約が長期に渡る場合、一定量の取引であっても、当該取引量に対応して発生する取引費用が変動する可能性を考慮した契約となっている。LNGの取引価格は、契約内容で予め定めた日時でもって決定される。なお、以下の説明では、取引は年に1回行われるものとし、当該取引日の原油の市場価格でもって当年の取引価格を決定するものと仮定する。
オプションに関する情報とは、契約期間と契約予定量とで決定される契約内容(例えば、「今後5年間にわたって毎年1トンの取引を行う」なる契約)に加えて、購入者Xあるいは売却者Aのいずれかまたは双方に備えられる行使可能な所定の権利を表している。
例えば、毎年1トンのLNGを今後5年に渡って行う旨の契約が行われている場合であって、当該契約期間である5年の間に取引量を1トン削減する権利を年に最大1回行使することができる取引量削減権利を購入者Xが備えている場合、当該取引量削減権利がこのオプション権利に関する情報に該当する。この場合、かかる権利を一度行使すれば、当該年度には売却者AからLNGを購入する義務を回避できる。購入者Xは、例えば価格フォーミュラによって決定される当該年度の契約価格が高いと判断した場合や、想定していた需要量と比較して需要が低下しており、供給過多の傾向にあると判断した場合などに、この取引量削減権利を行使することで取引費用の削減を図ることができる。
購入者情報は、売買対象財を購入する購入者に関する情報であり、購入者が想定する想定需要量に関する情報(例えば「毎年1トン」)や、余剰需要量を一時的に格納する空間を備えている場合には当該空間によって格納することができる格納可能な最大容量に関する情報(例えば「最大5トンまで格納可能」)によって構成される。
市場価格情報は、指標財の先物市場における価格、あるいはオプション市場における価格で構成される。指標財として原油を想定する場合、当該原油の先物市場価格あるいはオプション市場価格は、例えばNYMEX(ニューヨーク商業取引所)などで公開されている値を用いることができる。かかる場合、NYMEXで公開されている市場価格を通信回線を介して取得するものとしても構わない。
モデル形成部3は、情報入力部2より入力された指標財の市場価格情報に基づいて、指標財の将来の市場についてのモデル化を行い、当該指標財の市場取引価格の推測を行う。通常、先物価格およびオプション市場価格は、一般的な連続モデルであるブラック・ショールズモデル、あるいは平均回帰モデルに代表される確率過程モデルの下で算出された値を市場価格として表記されているため、モデル形成部3では、当該確率過程モデルを利用して、モデル化に必要なパラメータの同定を行う。
例えば、上記確率過程モデルとして平均回帰モデルを利用した場合、モデル化の式は以下の数1によって定義される。
なお、上記数1において、Sはある時刻tにおける指標財の取引価格を、αはある値に収束しようとする速度を示す平均回帰率と呼ばれるパラメータを、σは指標財の取引価格の変動の平均値を示すボラティリティと呼ばれるパラメータを、εはウィナー過程を、それぞれ示している。また、θは、以下の数2で示される値である。なお、数2において、F は、現時点における、時刻tでの先物価格を表している。
そして、数1によって記述されるモデルより得られる時刻t、先物価格Fにおけるオプション価格c(t,F)は数3のように表される。ただし、Fの値は時刻tによって決定される。
なお、上記数3において、P(t,T)はある時刻t,満期Tにおける割引率を、N(h)は標準正規分布の累積確率密度関数を、Kは決済価格を、それぞれ示している。また、hは以下の数4によって、wは以下の数5によって定められる値である。
次に、市場価格情報より実際の指標財の先物価格およびオプション価格を数3(ならびに数4、数5)に代入し、数1によって得られる期限(限月)tにおける決済価格Kとの整合性が満たされるよう、平均回帰率αとボラティリティσを同定する。
このようにして決定されたαおよびσの値を利用して、指標財の将来価格を離散的に確率表現するツリーモデルとして表現する。ツリーモデルは、i年度の価格si(i=1、2、・・・・、n)を、当該価格が実現する確率pi(i=1、2、・・・・、n)で表現するモデル化の方法である。
なお、モデル形成部3は、モデル形成を行うための演算を行う専用のソフトウェアで構成されるものとしても構わないし、専用のハードウェアで構成されるものとしても構わない。また、上記説明では平均回帰モデルを利用するものとしたが、取り扱う指標財の性質に応じて、利用する確率過程モデルを適宜変更できる構成としてもよい。
このようにモデル形成部3で作成されたツリーモデルは、演算部4に与えられる。演算部4は、指標財の市場価格をモデル化したツリーモデルの下、情報入力部2より入力された契約内容情報、購入者情報より契約期間内にかかる取引費用の最小合計値を算出する。具体的には、ツリーモデルは発生確率によって表現されているため、契約期間内にかかる取引費用の期待値の最小合計値を算出することとなる。
また、演算部4は、情報入力部2から複数の契約内容情報が入力された場合に、取引費用を最小にする一の契約を選択する機能や、取引費用を最小にするようなオプション権利の行使パターンを計算する機能などを備えており、これら演算部4の個々の機能については実施例の中で後述する。
なお、演算部4は、複数のプログラムが組み込まれた専用のソフトウェアで構成されるものとしても構わないし、専用のハードウェアで構成されるものとしても構わない。なお、モデル形成部3、演算部4がともにソフトウェアで構成される場合、これらの演算に用いられるプログラムが一体化された構成であっても構わない。
演算部4によって所定の演算が行われた後、この演算結果が出力データとして出力部5より出力される。出力部5は、例えば表示用のディスプレイで構成される。
以下に、本発明システムの詳細な動作手順について、適宜図面を参照して説明を行う。なお、以下の各実施例とも、購入者Xが一以上の売却者(例えば売却者A、売却者Bなど)から財を購入する場合を想定している。
<2.第1の実施形態>
まず、本発明システムの第1の実施形態について説明を行う。なお、本実施形態と、後述する第2の実施形態は、演算部4が行う取引費用の最小値の演算方法が異なる構成であり、システム全体の構成や、その他の構成要素の動作内容は同一である。以下に、各実施例に則して説明を行う。
(第1の実施例)
本実施例は、異なる2つの契約TA1、TB1が存在する場合に、契約期間全体で必要となる取引費用の最小値を計算する場合についての例である。以下、図面を参照して説明する。
図3は、本実施例における本発明システム全体の動作の手順を示すフローチャートである。図3に示されるように、本発明システム全体の動作は、市場価格情報を取得するステップS11と、ステップS11で取得された市場価格情報に基づいて原油価格市場のモデル化(パラメータの同定)を行うステップS12と、ステップS12で決定されたパラメータを元に原油価格市場のツリーモデルを形成するステップS13と、契約内容情報および購入者情報を取得するステップS14と、ステップS13で形成されたツリーモデルの各ノードごとにステップS14で取得された契約内容情報に従って各契約にかかる契約価格を算出するステップS15と、ステップS15で算出された契約価格を参照して、各ノードごとに契約に付随するオプションの行使判断を決定するステップS16と、ステップS16で決定されたオプション行使判断に基づき、各ノードごとに発生する取引費用を確定するステップS17と、ステップS17で確定された取引費用にステップS13で示された各ノードの発生確率を乗じることで期待値を算出するステップS18と、で構成される。そして、ステップS18で計算された各年ごとの期待値の合計値をもって契約期間に発生する取引費用の最小値とする。
以下に各ステップごとの内容について、適宜図面を参照しながら説明を行う。
図4は、契約TA1、TB1にかかる契約内容情報ならびに購入者情報を示している。上述したように、契約内容情報は、購入者と売却者との間で交わされる契約内容に関する情報であり、契約期間に関する情報と、契約予定量に関する情報と、価格に関する情報と、付随するオプションが存在する場合には当該オプションに関する情報と、で構成される。図4(a)は、各契約における契約期間、契約予定量、オプションに関する情報を示したものであり、図4(b)は各契約における価格フォーミュラを示したものである。また、図4(c)は、購入者情報を示したものである。
図4(a)に示されるテーブルT1−1は、契約TA1および契約TB1にかかる契約内容を表にしたものである。
契約TA1は、購入者Xと売却者Aとの間の契約である。契約TA1の契約期間は4年で、契約引取量は毎年1トンであり、オプション権利として、取引量を契約取引量から削減できる権利である取引量削減権利が付随されており、毎年最大1トンまで削減が可能である。また価格フォーミュラは、図4(b)のグラフTA1に示されるものである。すなわち、原油価格が1バレルあたり45ドル以下の範囲内では、原油価格が上昇するに比例してLNGの契約価格が上昇し、原油価格が1バレルあたり43ドルを超える範囲では、原油価格によらず1トンあたり6.0万円で取引が行われる旨の契約内容である。
一方、契約TB1は、購入者Xと売却者Bとの間の契約である。契約TB1の契約期間は4年で、契約引取量は毎年1トンであり、オプション権利として、取引量を契約取引量から削減できる権利である取引量削減権利が付随されており、毎年最大1トンまで削減が可能である。また価格フォーミュラは、図4(b)のグラフTB1に示されるものである。すなわち、原油価格が1バレルあたり30ドル以下の範囲内では、原油価格が上昇するに比例してLNGの契約価格が上昇し、原油価格が1バレルあたり30ドルを超える範囲では、原油価格によらず1トンあたり5.5万円で取引が行われる旨の契約内容である。
図4(c)に示されるテーブルT1−2は購入者Xの購入者情報を示している。ここでは購入者Xが想定するLNGの需要量が記載されており、毎年1トンの需要を見込んでいる。
購入者Xは、契約TA1および契約TB1が存在する場合に、契約期間内に必要となる取引費用を算出するために、図4(a)および図4(b)に示される契約内容情報、および図4(c)に示される購入者情報を情報入力部2より入力する(ステップS14)。また、原油の先物市場価格およびオプション市場価格を別途入力する(ステップS11)。なお、上述したように、先物市場価格およびオプション市場価格については、本発明システムが通信回線を介して自動的に取得する構成であっても構わない。
上記必要な情報がすべて入力されると、まず市場価格情報に基づいてモデル形成部3が原油市場価格のモデリングを行うことでパラメータの同定を行い(ステップS12)、当該パラメータを用いて原油市場価格のツリーモデルを形成する(ステップS13)。そして当該作成されたツリーモデルが演算部4に与えられる。
図5はモデル形成部3が作成したツリーモデルの一例である。図5の例によれば、モデル形成部3によるモデル化によって、現時点の原油価格が1バレルあたり35ドルであり(N0−1)、翌年の予想価格は、1/2の確率で1バレルあたり40ドル(N10−1)、1/2の確率で1バレルあたり30ドル(N11−1)となることが予想されたことを表している。以下同様に、2年後、3年後に関しても、予想される価格とその価格になる確率とで表される。このように、モデル形成部3は、入力された市場価格情報を用いて将来の市場価格を確率的に離散表現する。なお、予想価格を算出する演算期間は、取引費用を算出する算出期間とは別に利用者によって指定できるものとして構わない。このとき、取引費用を算出する目的とは別に、市場価格情報を用いて単に市場価格を離散的に確率表現する目的でモデル形成部3を動作させることができる。
このように生成されたモデル情報が、演算部4に与えられると、演算部4では、入力された契約内容情報および購入者情報を用いて、予想された価格に応じて取引費用を最小化するためのパターンをオプション権利行使を含めて検討する。
演算部4は、まずモデル形成部3から与えられたモデル情報と、契約内容情報に記載された各契約の価格フォーミュラとを用いて、各年度ごとに予想される原油市場価格に対応したLNG取引価格を各契約ごとに算出する(ステップS15)。このとき、契約内容情報に記載される契約期間内についてのみ取引価格を算出すればよいため、当該契約期間内のモデル情報のみをモデル形成部3から取得して上記取引価格を算出する構成としてもよい。
図6は、図5で示されたツリーモデルに図4(b)に示される価格フォーミュラを対応させたものである。なお、図5と同様に、各ノードごとに付されている1以下の数字(例えば1/2など)は、それぞれ当該ノードが実現する確率を示したものである。以下の図においても同様とする。
例えば、現時点での原油価格が1バレルあたり35ドルであるため、価格フォーミュラに基づいて、LNG契約価格が、それぞれ契約TA1については1トンあたり5.2万円であり、契約TB1については1トンあたり5.5万円であることが導出される。以下、各年度の予想価格それぞれについて、価格フォーミュラより契約価格の算出を行う。
次に演算部4は、上記により算出された各年度の予想契約価格の下で、取引費用を最小化するようなオプション権利の行使パターンを決定する(ステップS16)。本実施例の場合、想定需要量が毎年1トンであり、契約TA1、TB1ともに契約取引量が毎年1トン、オプション権利が毎年最大1トンまで取引量を削減することができる取引量削減権利であるため、各年度の予想契約価格が他方より高い契約に対して、当該オプション権利の行使を行うことで、取引費用の最小化を図る。
例えば、現時点では、契約TA1の契約価格は5.2万円/トン、契約TB1の契約価格は5.5万円/トンであるため、安価な契約TA1を提示している契約先Aから1トンの取引を行うとともに、契約TB1を提示している契約先Bに対しては取引量削減権利を1トン行使することで、当該年度の取引を行わない。
次に1年後に、原油価格が40$/bblと上昇した場合は、契約TA1の契約価格は5.7万円/トン、契約TB1の契約価格は5.5万円/トンであるため、安価な契約TB1を提示している契約先Bから1トンの取引を行うとともに、契約TA1を提示している契約先Aに対しては取引量削減権利を1トン行使することで、当該年度の取引を行わない。同様に、原油価格が30$/bblと下降した場合は、契約TA1の契約価格が4.6万円/トン、契約TB1の契約価格が5.5万円/トンであるため、安価な契約TA1を提示している契約先Aから1トンの取引を行うとともに、契約TB1を提示している契約先Bに対しては取引量削減権利を1トン行使することで、当該年度の取引を行わない旨の決定を行う。
以下、同様に、図6に示される各ノードごとに、各契約先に対して取り得る処置を決定し、発生費用の確定を行う(ステップS17)。本実施例の場合は、安価な取引価格を提示する一の契約先との取引を行い、他の契約先に対しては取引量削減権利を行使する決定を行う。
このようにして各ノードごとに契約先に対する処置が決定されると、各ノードごとに発生する費用と各ノードの発生確率とを乗じた値を合計することによって、算出期間全体で発生する取引費用の期待値を算出する(ステップS18)。
そして、当該算出された算出期間全体で発生する取引費用の期待値の合計を出力部5に与え、出力部5が、当該データを取引費用の最小値として出力する。
このように算出された取引費用は、契約期間内で費用を最小化すべくオプション権利(取引量削減権利)を有効に活用することによって期待される発生費用であるため、購入者Xは、オプション権利が存在する複雑な契約においても、想定される発生費用を一定の判断基準の下で算出することができる。
なお、上述の説明では、ある時点の価格がs0であった場合に、翌年の予想価格を、この価格s0からs0よりも高い価格s11に上昇した場合と、s0よりも低い価格s12に下降する場合の2値によるモデリングによって説明を行ったが、3値以上の複数の価格について予想する構成としても構わない。すなわち、ある時点の価格がs0であった場合に、翌年の価格が、確率pi(i=1、2、・・・・、n)のもとでs1i(i=1、2、・・・・、n)となる旨のモデル化を行うことができる(Σpi=1)。
すなわち、本発明システムは、算出期間内の各年度の予想原油価格について離散的にモデル化を行い、予想価格に応じて取引量削減権利を行使することで最小取引費用を算出する構成である。
このように構成されることで、例えば契約全体の合計取引量が想定需要量を上回る場合において、取引価格が高いと判断される契約については当該削減権利を行使して取引量の削減を行うことで、取引費用の最小化を図ることができる。
また、上述では取引量を契約期間内に所定量削減することができる取引量削減権利をオプションとして備える場合についての説明を行ったが、逆に、取引量を所定量増加できる取引量増加権利をオプションとして備える場合にも同様の方法で取引費用の最小値を算出することができる。
(第2の実施例)
本実施例から後述する第4の実施例までは、第1の実施例と比較して契約に含まれるオプション権利の内容が異なる構成である。
以下に、第2の実施例について、図面を参照して説明を行う。
図7は、本実施例における契約TA2、TB2についての契約内容情報ならびに購入者情報を示している。図7(a)は、各契約における契約期間、契約予定量、オプションに関する情報を示したものであり、図7(b)は各契約における価格フォーミュラを示したものである。また、図7(c)は、購入者情報を示したものである。
本実施例においても、第1の実施例と同様に、契約TA2、TB2ともに取引量削減権利が付随されているが、契約TA2に付随する権利に設定された権利行使可能範囲が、契約TA1のものとは異なる設定である。すなわち、契約TA2に付随された取引量削減権利には、取引期間全体で削減できる累積削減量に対する規制がさらに存在する。その他の契約内容については、第1の実施例における契約TA1、TB1と同一の内容である。
すなわち、契約TA2は、契約期間は4年で、契約取引量は毎年1トンであり、オプション権利として取引量削減権利が付随されており、毎年最大1トンまで削減が可能であるが、契約期間全体での累積削減可能量も1トンが上限である。一方、契約TB2の契約期間は4年で、契約取引量は毎年1トンであり、オプション権利として取引量削減権利が付随されており、毎年最大1トンまで削減が可能である。契約TB2の取引量削減権利には累積削減可能量については設定されていない。
本実施例でも第1の実施例と同様、モデル形成部3で作成されたツリーモデルを用いて、各ノードごとの契約価格を算出する。そして、契約最終年から順に、各ノードにおいて、オプション権利を行使した場合と行使しない場合とで当該ノード以降の契約期間内に発生する費用の期待値をそれぞれ算出し、最小期待値を実現する権利行使パターンを各ノードごとに決定する。
具体的には、契約最終年から逆算して、各ノードごとに全ての契約についてオプション権利の行使をする場合としない場合とで残りの契約期間に必要となる期待費用を算出し、算出された期待費用が最も低くなるようにオプション権利行使のパターンを決定する。そして、全てのノードにおいて権利行使パターンを決定後、発生する取引費用と発生確率に基づいて期待値を算出し、取引費用の最小値として出力する。以下に、図面を参照して説明する。
図8は、権利行使パターンを決定する方法を説明するための図であり、モデル形成部3が作成したツリーモデルに図7に示される契約内容情報を対応させたものである。なお、図8において、各ノードごとの取引価格については、説明に用いる部分についてのみを表示しており、他の部分を省略している。
最終年度(3年後)のノードN30−2に着目する。ノードN30−2は契約TA1では6.0万円/トン、契約TB1では5.5万円/トンなので、TA2について取引量削減権利が実行できる場合は当該権利を行使して、取引先Bから財を購入する判断を行う。
次に、2年後のノードN20−2に着目する。ノードN20−2は契約TA2では6.0万円/トン、契約TB2では5.5万円/トンである。ここで、TA2について取引量削減権利を行使した場合、次年度では契約TA2に対して権利行使を行えないため、ノードN30−2、N31−2のいずれに対しても契約TA2によって取引を行わねばならない。このとき、N30−2における契約先Aとの契約価格は6.0万円/トン、N31−2における契約先Bとの契約価格は5.7万円/トンであるため、ノードN20−2でTA2の取引量削減権利を行使した場合に発生する2年後以降の取引費用の期待値Mは、下記の数6によって11.35万円/トンと算出される。
(数6)
=5.5+(6.0+5.7)/2=11.35
一方、N20−2において、TB2について取引量削減権利を行使した場合、次年度では契約TA2に対して権利行使を行うことができる。すなわち、N30−2では契約TA2では6.0万円/トン、契約TB2では5.5万円/トンであるため、TA2に対して権利行使を行ってTB2との取引を行う。また、N31−2では契約TA2では5.7万円/トン、契約TB2では5.5万円/トンであるため、TA2に対して権利行使を行ってTB2との取引を行う。すなわち、ノードN20−2でTB2の取引量削減権利を行使した場合に発生する2年後以降の取引費用の期待値Mは、下記の数7によって11.5万円/トンと算出される。
(数7)
=6.0+(5.5+5.5)/2=11.5
以上により、ノードN20−2では契約TA2に対して取引量削減権利を行使した場合の方が取引費用の期待値を低くできるため、ノードN20−2においては契約TA2に対する取引量削減権利を行使すると決定される。
同様に各ノードに対して当年以降の期待費用を最小化するようなオプション行使の判断を行うとともに、当該オプション行使によって実際に発生する取引費用を各ノードごとに決定し、この費用に発生確率を乗じて合計することで、取引期間全体で想定される期待値の合計を取引費用の最小値として出力する。
上記動作手順をフローチャートに記載したものが図9である。ステップS21〜ステップS25までの各ステップは、図6に示されるステップS11〜ステップS15と同一である。
i年度(iを契約最終年(N)から順次減少させる)において、各ノードごとにオプション権利パターンに応じてN年度以後(iが最終年の場合は、当該年のみ)に発生する取引費用の期待値を算出する(ステップS26)。
そして、オプション権利行使パターンごとに算出された取引費用の期待値のうち、最小値を実現する権利パターンを当該ノードの権利行使パターンとして確定する(ステップS27)。
このようにして契約開始年度まで遡って、すべてのノードに対して権利行使パターンが決定されると、各ノードごとに発生する費用と各ノードの発生確率とを乗じた値を合計することによって、算出期間全体で発生する取引費用の期待値を算出する(ステップS28)。
上述のように構成されることで、契約期間内の累積削減量が設定された取引量削減権利がオプション権利として契約内容に含まれる場合でも最小取引費用を算出することができる。
なお、本例のように簡単なモデルの場合には、初年度から最終年度まで各年ごとに取り得る原油価格の全ての組み合わせに対して、取引費用を最小化するような権利行使パターンを決定する方法を用いるものとしても構わない。
また、上述では取引量を契約期間内に所定量削減することができる取引量削減権利をオプションとして備える場合についての説明を行ったが、逆に、取引量を所定量増加できる取引量増加権利をオプションとして備える場合であって、取引期間全体で増加できる累積増加量に対する規制がさらに存在する場合でも、同様の方法で取引費用の最小値を算出することができる。
(第3の実施例)
次に、第3の実施例について説明を行う。図10は、本実施例における契約TA3、TB3についての契約内容情報を示している。なお、価格フォーミュラおよび購入者情報は、第1、第2の実施例と同一とし、図示を省略する。
本実施例においても、第1、第2の実施例と同様に、契約TA3、TB3ともに取引量削減権利が付随されているが、契約TA3に付随する権利が、権利行使を行って取引量を削減した場合には、契約期間内に当該削減量と同量の追加義務が発生する内容である点が異なっている。
このとき、契約TA3による取引価格がTB3による価格よりも高い場合、取引量削減権利を行使して取引量を削減しても、契約期間内に削減量と同量を上乗せして購入する必要があるため、取引量を削減した後に原油価格が高騰した場合には、削減しない場合と比較して全体として発生する費用が増加する可能性がある。
このような契約内容の場合でも、第2の実施例と同様に、モデル形成部3が作成したツリーモデルの各ノードごとに、最終年から契約開始年まで順次遡って当年以降の期待費用を最小化するようなオプション行使の判断を行うとともに、当該オプション行使によって実際に発生する取引費用を各ノードごとに決定し、この費用に発生確率を乗じて合計することで、取引期間全体で想定される期待値の合計を取引費用の最小値として出力する。
このように構成されることで、契約期間内に削減権利を行使して削減を行った場合には、同量の追加契約義務が発生する旨の設定がされた取引量削減権利がオプション権利として契約内容に含まれる場合でも、同様に最小取引費用を算出することができる。
また、上述では取引量を契約期間内に所定量削減することができる取引量削減権利をオプションとして備える場合についての説明を行ったが、逆に、取引量を所定量増加できる取引量増加権利をオプションとして備える場合であって、契約期間内に増加権利を行使して増加を行った場合には同量の削減契約義務が発生する旨の規制がさらに存在する場合でも、同様の方法で取引費用の最小値を算出することができる。
なお、取引量増加権利と取引量削減権利が混在する場合であっても、上記方法と同様に、ツリーモデルの各ノードごとに、最終年から契約開始年まで順次遡って当年以降の期待費用を最小化するようなオプション行使の判断を行い、当該オプション行使によって実際に発生する取引費用を各ノードごとに決定し、この費用に発生確率を乗じて合計することで、取引費用の最小値を算出することができる。
(第4の実施例)
次に、第4の実施例について説明を行う。なお、本実施例は、オプションとして、他の契約先に所定量を転売することのできる権利である転売権利を備える場合についての説明を行うものである。
図11は、本実施例における契約TA4、TC4についての契約内容情報を示している。なおTC4は転売契約を示しており、権利行使を行うことで所定量が契約先Cに売却される内容である。図11(a)は、各契約における契約期間、契約予定量、オプションに関する情報を示したものであり、図11(b)は各契約における価格フォーミュラを示したものである。また、図11(c)は、購入者情報を示したものである。
すなわち、契約先Aに対しては、毎年2トンの取引を行うとともに、毎年最大1トンまで削減が可能な取引量削減権利を備えており、契約先Cに対しては、権利行使を行うことで毎年最大1トンまで売却することが可能な転売権利を備えている。なお、契約TA4における価格フォーミュラおよび契約TC4における転売価格フォーミュラが図11(b)に示されている。また、想定需要量は毎年1トンとする。
本実施例においても、上述の各実施例と同様に、まず市場価格情報を用いてモデル形成部3が生成したツリーモデルの各ノードに対し、各ノードごとの契約価格を算出する。そして、契約最終年から順に、各ノードにおいて、オプション権利行使パターンごとに当該ノード以降の契約期間内に発生する費用の期待値をそれぞれ算出し、最小期待値を実現する権利行使パターンを各ノードごとに決定する。
本例では、具体的に、想定需要が毎年1トンであり、引取契約量が毎年2トンであるため、削減権利の行使によって余剰となる1トンを消去するか、転売権利の行使によって余剰となる1トンを消去するかという権利行使パターンが考えられる。
これらの権利行使パターンについて、契約最終年から逆算して、各ノードごとに全ての契約について残りの契約期間に必要となる期待費用を算出する。このとき、期待費用は、購入にかかる費用から、転売を行う場合には当該転売によって発生する利益費用を差し引いた値として算出される。そして、算出された期待費用が最も低くなるようなオプション権利行使のパターンを決定し、全てのノードにおいて権利行使パターンを決定後、発生する取引費用と発生確率に基づいて算出された期待値をもって、取引費用の最小値として出力する。
図12は、ツリーモデルに本実施例における価格フォーミュラを対応させたものである。なお図12において、各ノードごとの取引価格については、説明に用いる部分についてのみを表示しており、他の部分を省略している。
たとえば、図12中のノードN30−4では、契約TC4の転売価格が契約TA4の購入価格を下回っているので、転売を行わずに削減権利を行使することで購入量を削減し、逆にノードN32−4では、契約契約TC4の転売価格が契約TA4の購入価格を上回っているので、削減権利を行使せずに、余剰財を契約先Cに転売する判断を行う。以下、同様にすべてのノードに対して当該オプション権利パターンを決定し、期待値の合計を算出する。
なお、上記の例では、取引契約と転売契約がそれぞれ1契約ずつである場合についての説明を行ったが、複数契約が存在する場合でも、同様に、各ノードごとに最終年から順次遡ってオプション権利行使パターンを決定し、当該オプション権利行使パターンよって決定される各年度ごとの期待値を算出し、当該期待値の合計値でもって取引費用の最小値として出力部5から出力する。
さらに、累積削減可能量、累積転売可能量が設定されている場合にも、同様の方法で行うことができる。また、取引量削減権利に替えて取引量増加権利が含まれる場合においても、同様に算出することができる。
また、この転売権利に対して契約期間内に累積転売可能量が設定されている場合にも、同様の方法で取引費用の最小値を計算することができる。
(第5の実施例)
次に、第5の実施例について説明を行う。本実施例は、上記各実施例とは購入者情報が異なるものである。
上述の各実施例においては、購入者情報として、需要者が想定する想定需要量の情報のみが記載されていたが、需要者がLNGを格納する領域(例えばLNGタンク)を具備している場合には、想定需要量を上回る量のLNGを購入した場合にも、タンクに格納できる容量を超えない範囲内であれば購入量の削減や転売という権利を行使しなくてもよい場合がある。
このため、取引時点でLNGを格納できる容量の情報である格納容量情報を購入者情報として記載するとともに、この情報が記載されている場合は、想定需要量に格納容量情報が示す容量分に相当するバッファが備えられているものとして上記各実施例で示された計算を行う。
すなわち、各ノードごとに最終年から順次遡ってオプション権利行使パターンを決定するに際し、取引価格が安価となる確率が高い場合には、格納することも考慮して購入量を削減せず、原油価格が高騰して取引価格が高価となる確率が高い場合には、削減権利や転売権利を保有している場合には、当該権利を行使することを考慮した上で、権利行使パターンを決定するものとすることができる。
なお、中長期的視野に立った場合に、備蓄用LNGタンクの容量を増設することも考慮して、購入者情報に、さらに所定の単位容量あたりの増設にかかる増設費用を記載する構成としても構わない。このとき、併せて、所定の単位容量あたりの増設にかかる年月を記載する構成としてもよい。
このように構成することで、すでに格納領域に余裕がなく、想定需要量を超える量の取引を行った場合であって、削減権利あるいは転売権利を保有している場合には、当該権利を行使することによって取引費用の最小化を図るものとしていたが、例えば、契約価格が安価な状態が高い確率で持続されるものと判断された場合に、格納領域を増設することで、大量にLNGを調達し、来るべき原油価格の高騰に備えるというリスクヘッジについても考慮することができる。
この場合においては、算出期間を建設に必要な期間よりも長期に設定するものとし、中長期的な取引契約を行っている取引先が存在する場合に、当該設定を考慮することは有用である。
なお、上述の各実施例において、最小取引費用を算出するに際し、どのノードにおいてオプション権利を行使するかというオプション権利パターンが決定されるので、当該権利行使パターンについても併せて出力部5から出力するものとしてもよい。
このとき、オプション権利を含む既締結の契約が存在する場合に、かかる契約内容に関する契約内容情報と、購入者情報、市場価格情報を情報入力部2から入力することで、購入者は算出時点における取引費用最小化を実現するためのオプション権利行使パターンを認識することができる。従って、市場の状態や想定需要量が大きく変化した場合など、購入者が費用最小化を図るために権利行使パターンの見直しを行う必要があると考えられる場合に有用である。
さらに、上述の各実施例によれば、取引費用の最小値を算出することができる構成であるため、取引先から複数の契約内容を提示された場合に、当該複数の契約にそれぞれに対して取引費用の最小値を算出するとともに、購入者にとって発生する費用が最小となる一の契約内容を選択し、出力部5から出力する構成とすることができる。なお、各契約内容ごとに発生する取引費用の最小値の算出方法は上述と同様であるため、説明を省略する。
このように構成されることで、購入者は、提示された複数の契約内容から発生費用が最小となる一の契約内容を選択し、当該契約内容に従って売却者と契約を締結すべく交渉を行うことができるため、取引費用を最小限に抑えることができる。
また、このとき、提示された複数の契約によって発生する取引費用の最小値の差分を算出し、出力部5から出力する構成としてもよい。このようにすることで、各契約内容ごとに発生する取引費用の乖離を客観的に把握することができる。
また、一の契約に対し、当該契約を締結することで発生する取引費用の最小値を算出するとともに、当該契約に関する価格フォーミュラ、オプション権利の情報を変化させることで契約内容を変更した新たな契約についても取引費用の最小値を算出し、変更前の契約内容で発生する取引費用との乖離が所定範囲内に収められる契約内容が存在する場合には、当該契約内容を出力部5から出力する構成としてもよい。
例えば、購入者Xが売却者Aに対して、価格フォーミュラ、契約取引量及び付随するオプション権利の情報で構成されるある契約ax5を提示した場合に、売却者Aが当該契約内容に応じないことが想定される。このような場合に、契約ax5によって発生する取引費用と近傍の費用が発生する別の契約ax6、ax7、・・・を自動的に生成することができる。売却者Aにすれば、提示された複数の契約内容から一の契約を選択することで契約が成立するため、契約ax5では納得できない場合であっても、ax6、ax7、・・・のうちのいずれか一つの契約の中には、譲歩できる契約が存在する可能性があるため、契約交渉がスムーズに進行することが期待できる。一方、購入者Xにとってみれば、最初に提示した契約ax5と比較して、発生する取引費用にそれほど大差ない別契約を提示しているため、ax6、ax7、・・・のうちのいずれか一つの契約で締結した場合でも、大きな負担増とはならないというメリットがある。
<3.第2の実施形態>
次に、本発明システムの第2の実施形態について説明を行う。本実施形態は、上述のように、演算部4が行う取引費用の最小値を求める演算方法以外は、第1の実施形態と同一であるため、同一の部分についての説明は省略する。以下に、実施例に則して説明を行う。
(第6の実施例)
以下に、第6の実施例について説明を行う。本実施例は、上述の各実施例と比較して、取引費用の最小値の算出方法が異なるものである。なお、契約内容情報、市場価格情報は第1の実施例と同一(図3)とする。
まず、上述の実施例と同様、情報入力部2より、契約内容情報、購入者情報、市場価格情報をそれぞれ入力する。モデル形成部3は、入力された市場価格情報に基づいて、ツリーモデルを作成する。
次に、演算部4は、まずモデル形成部3が生成したツリーモデルに基づいて、契約内容情報に記載されているオプション権利に関する情報は考慮せず、純粋な取引部分(以下、「スワップ部分」と称する)によって発生する取引費用を計算する。すなわち、モデル形成部3によって予想される原油価格に応じて、価格フォーミュラより決定されるLNG取引価格を各ノードごとに算出し、当該ノードごとに発生する費用に発生確率を乗じて算出された期待値に対する契約期間内の総和を算出することで、スワップ部分の合計費用を算出する。
次に、演算部4は、現時点で保持される全てのオプション権利に関する情報を一括化し、このオプション権利部分で構成されるオプション価値を最大化する方法を導出する。例えば本実施例では、購入者Xは、契約先Aとの間で、今後4年に渡って毎年最大1トンの取引量を削減することのできる取引量削減権利と、契約先Bとの間で、今後4年に渡って毎年最大1トンの取引量を削減することのできる取引量削減権利とを保有しているが、契約先Aおよび契約先Bの両者と取引を行っている購入者Y、あるいは購入者Zが存在している場合に、両者がこれらのオプション権利を所定の価格以上で購入を希望する場合には、当該オプション権利を最も高値で提示した相手に売却することによって、全体としての取引費用の最小化を図ることが考えられる。
すなわち、本実施形態における本発明システムは、発生する取引費用をスワップ部分とオプション権利部分に分けるとともに、オプション権利部分の価値を最大化させることによって、全体としての取引費用の最小化を図ることが特徴である。
このように価値部分を分割することによって、将来的に当該オプション権利が証券化されて市場取引が可能になった場合などに、オプション権利部分の価値を最大化する意義がさらに明確化される。従って、本システムを用いることで、社会の情勢に柔軟に対応した形で、事業者は財の調達に発生する費用を最小化することが期待できる。
本発明に係る契約支援システムの構成を示す概略構成図 価格フォーミュラの一例を示す図 本発明に係る契約支援システムの動作手順を示すフローチャート 契約内容情報および購入者情報の一例を示す図 モデル形成部3によって生成されたツリーモデルの一例を示す図 ツリーモデルに価格フォーミュラを対応させた図 本発明の第2の実施例における契約内容情報ならびに購入者情報の一例を示す図 モデル形成部3が作成したツリーモデルに第2の実施例における契約内容情報を対応させた図 第2の実施例における契約支援システムの動作手順を示すフローチャート 本発明の第3の実施例における契約内容情報の一例を示す図 本発明の第4の実施例における契約内容情報ならびに購入者情報の一例を示す図 モデル形成部3が作成したツリーモデルに第6の実施例における契約内容情報を対応させた図
符号の説明
1: 契約支援システム
2: 情報入力部
3: モデル形成部
4: 演算部
5: 出力部

Claims (16)

  1. 売買対象財を任意の期間内に調達する際に、売買契約内容を確認することで取引費用の最小化の実現をコンピュータのデータ処理により支援する契約支援システムであって、
    前記取引費用の最小値を算出する対象の期間である算出期間情報、
    前記売買対象財の売買価格の指標となる財である指標財の市場価格と前記売買対象財の売買価格との関係を示す価格フォーミュラと、前記売買対象財の前記算出期間内における購入予定量と、前記売買対象財に関する取引上の所定の付随的権利であって権利行使可能範囲が指定されているオプション権利の情報と、を含む契約内容情報、
    前記算出期間内に想定される前記売買対象財の想定需要量で構成される購入者情報、
    及び、前記指標財に関する先物市場価格と、オプション市場価格と、で構成される市場価格情報、
    を入力する情報入力部と、
    前記情報入力部より入力された前記市場価格情報に基づいて、前記算出期間に関して前記指標財市場をモデル化するモデル形成部と、
    前記モデル形成部によって生成された市場モデルによって推定される将来の前記指標財の市場価格と、前記価格フォーミュラと、を用いて前記売買対象財の売買価格を推定し、当該推定された売買価格、前記購入予定量、及び前記想定需要量に基づいて、前記オプション権利の行使条件範囲を考慮した上で前記算出期間情報が示す算出期間内の前記取引費用の最小値を算出する演算部と、
    前記演算部によって算出された前記取引費用の最小値を出力する出力部と、を備える契約支援システム。
  2. 前記オプション権利が、前記売買対象財の契約取引量を購入者が削減できる取引量削減権利であって、権利行使可能範囲として所定の期間単位における最大削減可能量が設定されている権利内容である場合に、
    前記演算部が、前記取引量削減権利を行使して前記契約取引量を削減することで前記取引費用を最小化できる場合には、前記所定の期間単位内での削減量が前記最大削減可能量以下となる範囲内において前記取引量削減権利を行使することを考慮した上で、前記算出期間における前記取引費用の最小値を算出することを特徴とする請求項1に記載の契約支援システム。
  3. 前記取引量削減権利が、権利行使可能範囲として、さらに前記算出期間内全体での最大累積削減可能量が設定されている権利内容である場合に、
    前記演算部が、前記算出期間内全体における累積削減量が前記最大累積削減可能量以下となる範囲内において前記取引量削減権利を行使することを考慮した上で、前記算出期間における前記取引費用の最小値を算出することを特徴とする請求項2に記載の契約支援システム。
  4. 前記取引量削減権利が、当該権利を行使することで契約取引量を一時的に削減した場合には、取引量を調整することで前記算出期間内における総取引量を前記購入予定量に合致させる義務が付随して発生する権利内容である場合に、
    前記演算部が、前記取引量削減権利を行使して一時的に契約取引量を削減した削減量を前記算出期間内の他の取引時点における契約取引量に付加することを考慮してもなお、前記取引量削減権利を行使して前記契約取引量を削減することで前記取引費用を最小化できる場合には、前記権利可能行使範囲として設定された範囲内において前記取引量削減権利を行使することを考慮した上で、前記算出期間における前記取引費用の最小値を算出することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の契約支援システム。
  5. 前記オプション権利が、前記売買対象財の契約取引量を購入者が増加できる取引量増加権利であって、権利行使可能範囲として所定の期間単位における最大増加可能量が設定されている権利内容である場合に、
    前記演算部が、前記取引量増加権利を行使して前記契約取引量を増加することで前記取引費用を最小化できる場合には、前記所定の期間単位内での増加量が前記最大増加可能量以下となる範囲内において前記取引量増加権利を行使することを考慮した上で、前記算出期間における前記取引費用の最小値を算出することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の契約支援システム。
  6. 前記取引量増加権利が、権利行使可能範囲として、さらに前記算出期間内における最大累積増加可能量が設定されている権利内容である場合に、
    前記演算部が、前記算出期間内全体における累積増加量が前記最大累積増加可能量以下となる範囲内において前記取引量増加権利を行使することを考慮した上で、前記算出期間における前記取引費用の最小値を算出することを特徴とする請求項5に記載の契約支援システム。
  7. 前記取引量増加権利が、当該権利を行使することで契約取引量を一時的に増加した場合には、取引量を調整することで前記算出期間内における総取引量を前記購入予定量に合致させる義務が付随して発生する権利内容である場合に、
    前記演算部が、前記取引量増加権利を行使して一時的に契約取引量を増加した増加量を前記算出期間内の他の取引時点における契約取引量から削減することを考慮してもなお、前記取引量増加権利を行使して前記契約取引量を増加することで前記取引費用を最小化できる場合には、前記権利可能行使範囲として設定された範囲内において前記取引量増加権利を行使することを考慮した上で、前記算出期間における前記取引費用の最小値を算出することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の契約支援システム。
  8. 前記オプション権利が、購入者が前記売買対象財を他の契約先に転売することができる転売権利であって、権利行使可能範囲として、所定の期間単位における最大転売可能量と、前記指標財の市場価格と前記売買対象財の転売価格との関係を示す転売価格フォーミュラと、が設定されている権利内容である場合に、
    前記演算部が、前記モデル形成部によって生成された市場モデルによって推定される将来の前記指標財の市場価格と、前記転売価格フォーミュラと、を用いて前記売買対象財の転売価格を推定し、当該推定された転売価格で前記最大転売可能量以下となる範囲内において前記売買対象財の転売を行うことで前記取引費用を最小化できる場合には当該転売権利を行使することを考慮した上で前記算出期間における前記取引費用の最小値を算出することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の契約支援システム。
  9. 前記転売権利が、権利行使可能範囲として、さらに前記算出期間内全体での最大累積転売可能量が設定されている権利内容である場合に、
    前記演算部が、前記算出期間内全体における累積転売量が前記最大累積転売可能量以下となる範囲内において前記転売権利を行使することを考慮した上で、前記算出期間における前記取引費用の最小値を算出することを特徴とする請求項8に記載の契約支援システム。
  10. 前記購入者情報が、売却者から調達した前記売買対象財を一時的に格納することができる限度量である格納容量情報をさらに含む場合に、
    前記演算部が、購入者が前記想定需要量を上回る量を購入した場合には前記格納容量情報を超えない範囲内では一時的に格納可能であることを考慮した上で前記算出期間における前記取引費用の最小値を算出することを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の契約支援システム。
  11. 前記購入者情報が、格納容量を増加するために所定の単位量あたり必要な費用の情報である投資費用情報をさらに含む場合に、
    前記演算部が、前記想定需要量を上回る量を購入した場合であって前記格納容量情報を超える場合に、追加的に格納容量を増加する際に必要な投資費用を前記投資費用情報を用いて算出するとともに、投資を行うことで前記算出期間の前記取引費用を最小化できる場合には格納容量を増加することを考慮した上で前記算出期間における前記取引費用の最小値を算出することを特徴とする請求項10に記載の契約支援システム。
  12. 前記情報入力部が、複数の契約内容に対して、それぞれの前記契約内容情報に含まれる前記価格フォーミュラ、前記購入予定量、及び前記オプション権利の情報を入力可能な構成であり、
    前記演算部が、各契約内容ごとに前記算出期間における前記取引費用の最小値を算出を行い、
    前記出力部が、前記演算部によって算出された各契約内容ごとの前記取引費用の最小値の中で、さらに最も値の小さい費用を実現する一の契約内容を選択して出力する構成であることを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の契約支援システム。
  13. 前記演算部が、さらに各契約内容間の前記取引費用の最小値の差分値を算出し、
    前記出力部が、当該算出された差分値を出力する構成であることを特徴とする請求項12に記載の契約支援システム。
  14. 前記演算部が、前記契約内容情報を構成する前記価格フォーミュラ、前記オプション権利の情報をそれぞれ任意に変更して前記算出期間情報が示す算出期間内の前記取引費用の最小値を再算出するとともに、前記契約内容情報に従って算出された前記取引費用の最小値との乖離が所定の範囲内となるような価格フォーミュラ、オプション権利の情報の組み合わせの有無を検索し、
    当該組み合わせの存在が確認された場合には、前記出力部が当該組み合わせによって決定される契約内容を出力する構成であることを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載の契約支援システム。
  15. 前記演算部が、推定された売買価格、前記購入予定量、及び前記想定需要量に基づいて、前記オプション権利の権利行使可能範囲を考慮した上で前記算出期間情報が示す算出期間内の前記取引費用の最小値を実現するような前記オプション権利の行使パターンを決定し、
    前記出力部が、前記演算部によって決定された前記オプション権利の行使パターンを出力する構成であることを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれか1項に記載の契約支援システム。
  16. 前記情報入力部が、複数の契約内容に対して、それぞれの前記契約内容情報に含まれる前記価格フォーミュラ、前記購入予定量、及び前記オプション権利の情報を入力可能な構成であり、
    前記演算部が、入力された全ての前記契約内容情報に対し、前記価格フォーミュラと前記購入予定量とで確定される確定費用部分と、権利行使が可能なオプション権利部分とに分離するとともに、前記確定費用部分の合計値を算出する機能、及び保持している全ての前記オプション権利を費用換算した合計値を算出する機能を備えることを特徴とする請求項1〜請求項15のいずれか1項に記載の契約支援システム。
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