JP2007183465A - 熱現像感光材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】生保存性に優れ、さらに熱現像後における銀画像の安定性に優れ、短時間の熱現像でも最高濃度が高く、銀色調が良好でありながら、かつ極めて低カブリである熱現像感光材料を提供する。
【解決手段】支持体上の一方に、感光性ハロゲン化銀を含んでなる熱現像感光材料において、下記一般式(2)で表される化合物の一種とを含む熱現像感光材料。
Figure 2007183465

【選択図】なし

Description

本発明は、熱現像感光材料に関する。
従来、医療や印刷製版の分野では、画像形成材料の湿式処理に伴う廃液が作業性の上で問題となっており、近年では環境保全、省スペースの観点からも処理廃液の減量が強く望まれている。
その為レーザー・イメージャーやレーザー・イメージセッターのような効率的な露光が可能で、高解像度で鮮明な黒色画像を形成することができる写真技術用途の光熱写真材料に関する技術が必要とされてきている。
かかる技術として、例えばD.モーガン(Morgan)とB.シェリー(Shely)、又は、D.H.クロスタベール(Klosterboer)、等に記載されているように(それぞれ、特許文献1、特許文献2参照、又は、非特許文献1参照)、支持体上に有機銀塩、感光性ハロゲン化銀及び還元剤を含有する銀塩光熱写真ドライイメージング材料(熱現像感光材料ともいう)が知られている。この熱現像感光材料では溶液系処理薬品を一切使用しないため、より簡便で環境を損なわないシステムをユーザーに提供することができる。
ところで、これらの熱現像感光材料は、感光層中に設置された感光性ハロゲン化銀粒子を光センサーとし、有機銀塩を銀イオンの供給源とし、内蔵された還元剤によって通常、80℃以上で熱現像することで画像を形成させ、定着を行わないことが特徴である。
しかしながら、熱現像感光材料においては、有機銀塩、感光性ハロゲン化銀粒子及び還元剤を含有するため、熱現像前の保存期間にカブリが生じ易い。また露光後、通常、80℃以上で熱現像するだけで定着を行わないため、熱現像後においても、ハロゲン化銀、有機銀塩及び還元剤等が全部または一部残留併存するため、長期間の保存において、熱や光により金属銀が生じ、銀画像の画質が変化し易いという問題がある。
更に、近年においては、熱現像の迅速化が進んでおり、短時間で高濃度な画像を得ることが求められている。これらを解決する手段として、ある種の還元剤が有効であるが(特許文献3、特許文献4及び特許文献5参照)、熱現像前の感光材料を長期に保存した場合、及び熱現像後に得られる銀画像を長期に保存した場合にカブリが生じ易いという問題点があった。又、形成される画像銀の色調が黄色みを帯びるため、特に医療用途では診断性の低下を引き起こし易く、更なる改善が求められていた。
また本発明者らはこれまでに、フェノール性水酸基のp位にヒドロキシアルキル基を有するビスフェノール誘導体を熱現像感光材料に用いると、良好な画像形成能を示す上にカブリを抑制できることを見出している。このような構造のビスフェノールとしては公知であるが(特許文献6参照)、これを熱現像感光材料に用いた例はそれまでに知られていなかった。本発明者らは上述のビスフェノール誘導体を熱現像感光材料として用いる際に、さらにその効果を向上させるべく検討を重ねてきた。
米国特許第3,152,904号明細書 米国特許第3,487,075号明細書 特開2001−188314号公報 特開2004−4650号公報 特開2004−4767号公報 特開2000−53605号公報 「ドライシルバー写真材料(Dry SilverPhotographic Materials)」(Handbook of Imaging Materials,Marcel Dekker,Inc.第48頁,1991)
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、生保存性に優れ、さらに熱現像後における銀画像の安定性に優れ、短時間の熱現像でも最高濃度が高く、銀色調が良好でありながら、かつ極めて低カブリである熱現像感光材料を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
1.支持体上の少なくとも一方の側に、感光性ハロゲン化銀を含んでなる熱現像感光材料において、下記一般式(1)で表される化合物の少なくとも一種と、下記一般式(2)で表される化合物の少なくとも一種とを含むことを特徴とする熱現像感光材料。
Figure 2007183465
(式中、R1は水素原子、又は置換基を表す。R2及びR3は各々独立に、炭素原子数が3〜6の分岐アルキル基を表す。A1及びA2は各々独立に、水酸基、又は脱保護されることにより水酸基を形成しうる基を表し、n及びmは1〜10の整数を表す。)
Figure 2007183465
(式中、Lは連結基であり、Zは一般式(1)で表される化合物と反応して化学結合を形成する原子団であり、pは0〜10までの整数である。但しpが0のときLは末端基である)
2.前記一般式(2)で表される化合物が、水酸基と反応して化学結合を形成する化合物であることを特徴とする1に記載の熱現像感光材料。
3.前記一般式(2)で表される化合物において、Zの少なくとも一つが下記の部分構造式(A)〜(F)から選ばれる少なくとも一つで表されることを特徴とする1又は2に記載の熱現像感光材料。
Figure 2007183465
(式中、*部でLと結合している。Y1はO,S,C=O,C=S,N−R4(R4は水素原子又は置換基)であり、Xは脱離基である。)
Figure 2007183465
(式中、*部でLと結合している。Y1はO,S,C=O,C=S,N−R4(R4は水素原子又は置換基)であり、Q1はNまたはC−R5(R5は水素原子又は置換基)である。)
Figure 2007183465
(式中、*部でLと結合している。Y2は電子吸引性の2価の連結基であり、R6〜R8は水素原子又は置換基である。)
Figure 2007183465
(式中、*部でLと結合している。Y3は電子吸引性基であり、R9およびR10は水素原子又は置換基である。)
Figure 2007183465
(式中、*部でLと結合している。R11〜R13は水素原子又は置換基である。)
Figure 2007183465
(式中、*部でLと結合している。R14およびR15は水素原子又は置換基である。qおよびrは0〜3の整数で、q+r=3である。)
4.前記一般式(2)で表される化合物において、Zの少なくとも一つが前記部分構造式(B)で表されることを特徴とする3に記載の熱現像感光材料。
5.前記部分構造式(B)中のQ1が窒素原子であり、Y1が酸素原子であることを特徴とする4に記載の熱現像感光材料。
6.前記一般式(1)で表される化合物において、A1及びA2が水酸基であることを特徴とする1〜5のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
7.前記一般式(1)で表される化合物において、R1が水素原子又はアルキル基であることを特徴とする1〜6のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
8.前記一般式(1)で表される化合物において、R2及びR3が共に3級アルキル基であることを特徴とする1〜7のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
9.前記一般式(1)で表される化合物において、n及びmが共に3であることを特徴とする1〜8のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
10.支持体上の少なくとも一方の側に、感光性ハロゲン化銀を含んでなる熱現像感光材料において、前記一般式(1)で表される化合物の少なくとも一種と、前記一般式(2)で表される化合物の少なくとも一種との反応物を添加することを特徴とする1〜9のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
11.支持体上の少なくとも一方の側に、感光性ハロゲン化銀を含んでなる熱現像感光材料において、前記一般式(1)で表される化合物の少なくとも一種と、前記一般式(2)で表される化合物の少なくとも一種との反応混合物を添加することを特徴とする1〜10のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
本発明によれば、生保存性に優れ、さらに熱現像後における銀画像の安定性に優れ、短時間の熱現像でも最高濃度が高く、銀色調が良好でありながら、かつ極めて低カブリである熱現像感光材料を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明するが、本発明はこれらに限定されない。
以下、本発明を詳細に説明する。
一般式(1)で表される化合物について説明する。
前記一般式(1)において、R1は水素原子又は置換基を表す。置換基としては、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、ドデシル基等)、シクロアルキル基(例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−ブテニル基、アリル基等)、シクロアルケニル基(シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基、シクロヘキセニル基、シクロオクタジエニル基等)、アルキニル基(例えば、アセチレニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基、プロパルギル基等)、芳香族炭化水素基(例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等)、芳香族複素環基(例えば、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジル基、ピラジル基、トリアジル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、キナゾリル基、フタラジル基、ピロリル基、2−キノリル基、1−イソキニリル基等)、非芳香族複素環基(例えば、ピロリジル基、イミダゾリジル基、モルホリノ基、オキサゾリジル基、2−テトラヒドロフラニル基、2−テトラヒドロチエニル基、2−テトラヒドロピラニル基、3−テトラヒドロピラニル基等)、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、シアノ基等が挙げられる。好ましくは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアルケニル基であり、更に好ましくは、水素原子又はアルキル基である。これらの置換基は、更に置換基を有していても良く、置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アニリノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリールおよびヘテロ環アゾ基、イミド基、シリル基、ヒドラジノ基、ウレイド基、ボロン酸基、ホスファト基、スルファト基、その他の公知の置換基が挙げられる。
2及びR3は各々独立に、炭素原子数が3〜6の分岐アルキル基を表し、分岐アルキル基として例えば、tert−ブチル基、tert−アミル基、イソプロピル基、イソブチル基、イソプロピル基、1,1−ジメチルブチル基、1−メチルシクロペンチル基、1−メチルシクロブチル基、1−メチルシクロプロピル基、1−メチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、1−メチルプロピル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1−エチル−1−メチルプロピル基等が挙げられる。好ましくは、tert−ブチル基、1,1−ジメチルブチル基又はtert−アミル基であり、更に好ましくはtert−アミル基である。これらの分岐アルキル基は置換基を有しても良く、置換基としては、水酸基、シアノ基、メルカプト基、ハロゲン原子、アミノ基、イミド基、シリル基、ヒドラジノ基等が挙げられる。
1及びA2は各々独立に、水酸基又は脱保護されることにより水酸基を形成しうる基を表し、好ましくは水酸基である。脱保護されて水酸基を形成しうる基とは、酸及び/又は熱の作用により脱保護して水酸基を形成する基が挙げられる。具体的には、エーテル基(メトキシ基、tert−ブトキシ基、アリルオキシ基、ベンジルオキシ基、トリフェニルメトキシ基、トリメチルシリルオキシ基等)、ヘミアセタール基(テトラヒドロピラニルオキシ基等)、エステル基(アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、p−ニトロベンゾイルオキシ基、ホルミルオキシ基、トリフルオロアセチルオキシ基、ピバロイルオキシ基等)、カルボナート基(エトキシカルボニルオキシ基、フェノキシカルボニルオキシ基、tert−ブチルオキシカルボニルオキシ基等)、スルホナート基(p−トルエンスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ基等)、カルバモイルオキシ基(フェニルカルバモイルオキシ基等)、チオカルボニルオキシ基(ベンジルチオカルボニルオキシ基等)、硝酸エステル基、スルフェナート基(2,4−ジニトロベンゼンスルフェニルオキシ基等)が挙げられる。
n及びmは各々独立に1〜10の整数を表すが、好ましくは2〜5であり、より好ましくは3又は4であり、更に好ましくは3である。
以下に、一般式(1)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2007183465
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Figure 2007183465
一般式(2)で表される化合物について説明する。
一般式(2)で表される化合物は、水酸基に対して反応活性を有していることが好ましい。
一般式(2)で表される化合物は、一般式(1)で表される化合物中の如何なる部位と化学結合を形成しても良いが、一般式(1)で表される化合物中の少なくとも一つのアルコキシ基の酸素原子と化学結合を形成することが好ましい。
一般式(2)で表される化合物としては、一般式(1)で表される化合物と例えば付加反応または置換反応によって化学結合を形成する化合物が挙げられる。
一般式(2)で表される化合物は、
Figure 2007183465
一般式(2)中、pは0〜10までの整数であり、0〜5までの整数であることが好ましい。
Lは連結基であり、pが0のときLは末端基である。
末端基は1価の有機基であり、特に限定することなく公知の有機基を選ぶことが出来るが、例えばアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、芳香族炭化水素基、芳香族複素環基、非芳香族複素環基あるいはこれらの基と酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、チオカルボニル基、スルホニル基、スルフィニル基、アミド基、アミノ基、イミノ基、イミド基、ヒドラジノ基、アゾ基、ホスフィノ基、ホスホノ基、シリル基等を組み合わせて出来る基が挙げられる。これらはさらに置換されていても良く、置換基としては例えばハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アニリノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリールおよびヘテロ環アゾ基、イミド基、シリル基、ヒドラジノ基、ウレイド基、ボロン酸基、ホスファト基、スルファト基、その他の公知の置換基が挙げられる。
連結基は(p+1)価の有機基であり、上述の末端基となる有機基の任意の位置からp個の水素原子を取り除いて結合手とした基である。
Lは主鎖及び置換基が互いに結合して環状となっていてもよい。
Zは一般式(1)で表される化合物と化学結合を形成する原子団であれば如何なる原子団であってもよく、pが1以上の場合、複数のZは同じであっても異なっていても良い。
一般式(2)で表される化合物のZは以下の部分構造式(A)〜(F)で表される原子団であることが好ましい。
Figure 2007183465
*部で一般式(2)中のLと結合を形成している。
式中、Xは脱離基であり、例えば、ハロゲン原子の他、以下に列挙する置換基によって置換された酸素原子または硫黄原子、窒素原子が挙げられる。酸素原子、硫黄原子、窒素原子に置換して脱離基を作る置換基はヘテロ原子を含んでも良く、環状となっていても良く、脂肪族であっても芳香族であっても良く、例えばアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、芳香族炭化水素基、芳香族複素環基、非芳香族複素環基等である。また上述の酸素原子、硫黄原子、窒素原子を含む形で環状の置換基となっていても良く、例えば1−ピロリジル基、1−ピペリジル基、1−ピロリル基、1−イミダゾリル基、1−イミダゾリジル基、4−モルホリノ基、1−ピリジニオ基等が挙げられる。
部分構造式(A)中のY1は、下記の原子または原子団である。
O、S、C=O、C=S、N−R4(R4は水素原子または置換基である。)
4としては公知の置換基を特に限定することなく選ぶことが出来るが、例えば上述のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基等の脂肪族基、芳香族炭化水素基、芳香族複素環基、非芳香族複素環基等が挙げられ、これらはさらに置換されていても良く、置換基としては例えばハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アニリノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリールおよびヘテロ環アゾ基、イミド基、シリル基、ヒドラジノ基、ウレイド基、ボロン酸基、ホスファト基、スルファト基、その他の公知の置換基が挙げられる。
1として好ましくはOまたはN−R4であり、より好ましくはOである。
Figure 2007183465
*部で一般式(2)中のLと結合を形成している。
式中Y1は部分構造式(A)中のY1と同義の基であり、式中Q1は下記の原子または原子団である。
N、C(−R5)(R5は水素原子又は置換基である。)
5としては公知の置換基を特に限定することなく選ぶことが出来るが、例えばハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、芳香族炭化水素基、芳香族複素環基、非芳香族複素環基等が挙げられ、これらはさらに置換されていても良く、置換基としては例えばハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アニリノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリールおよびヘテロ環アゾ基、イミド基、シリル基、ヒドラジノ基、ウレイド基、ボロン酸基、ホスファト基、スルファト基、その他の公知の置換基が挙げられる。Y1はOまたはSまたはN−R4であることが好ましく、Oであることがより好ましい。
1はNであることが好ましい。
Figure 2007183465
*部で一般式(2)中のLと結合を形成している。
式中R6、R7は水素原子又は置換基であり、置換基としては例えば脂肪族基またはそれと酸素原子、硫黄原子を組み合わせて出来る基であり、水素原子又は飽和脂肪族基(アルキル基、シクロアルキル基等)が好ましく、水素原子がより好ましい。R8は水素原子又は置換基であり、置換基としては例えばハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、芳香族炭化水素基、芳香族複素環基、非芳香族複素環基等が挙げられ、これはさらに置換されていても良く、置換基としては例えばハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アニリノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリールおよびヘテロ環アゾ基、イミド基、シリル基、ヒドラジノ基、ウレイド基、ボロン酸基、ホスファト基、スルファト基、水酸基、その他の公知の置換基が挙げられる。
2は電子吸引性の2価の連結基である。電子吸引性の2価の連結基とは電子吸引性基の任意の位置から水素原子を取り除き、新たな結合手とした置換基である。この場合、新たな結合手でないほうの結合に対して電子吸引性を示すものと考える。電子吸引性基とは、ハメットの置換基定数σp値が0.15以上の置換基であり、より好ましくは0.2以上の置換基である。ハメットの置換基定数に関しては、Journal of Medicinal Chemistry,1973,Vol.16,No.11,1207−1216等を参考にすることができる。電子吸引性の2価の連結基としては例えばカルボニル基、スルホニル基、スルフィニル基、チオカルボニル基、アミド基、イミド基、エステル基、カルボンイミドイル基あるいはこれらを組み合わせた基等であり、これらはさらに置換されていても良く、置換基としてはハロゲン原子、脂肪族基、芳香族炭化水素基、複素芳香族基、複素非芳香族基などが挙げられる。Y2はスルホニル基であることが好ましい。
Figure 2007183465
*部で一般式(2)中のLと結合を形成している。
式中R9およびR10は部分構造式(C)におけるR1およびR2と同義である。Y3は電子吸引性基であり、例えばホルミル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基等である。これらはさらに置換されていても良く、置換基としては例えばハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アニリノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリールおよびヘテロ環アゾ基、イミド基、シリル基、ヒドラジノ基、ウレイド基、ボロン酸基、ホスファト基、スルファト基、水酸基、その他の公知の置換基が挙げられる。
Figure 2007183465
*部で一般式(2)中のLと結合を形成している。
11〜R13は水素原子又は置換基であり、置換基としては例えばハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、芳香族炭化水素基、芳香族複素環基、非芳香族複素環基等が挙げられ、これはさらに置換されていても良く、置換基としては例えばハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アニリノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリールおよびヘテロ環アゾ基、イミド基、シリル基、ヒドラジノ基、ウレイド基、ボロン酸基、ホスファト基、スルファト基、水酸基、その他の公知の置換基が挙げられる。
Figure 2007183465
*部で一般式(2)中のLと結合を形成している。
qおよびrは0〜3の整数で、q+r=3であり、q=3であることが好ましい。R14は水素原子又は置換基であり、置換基としては例えばアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、芳香族炭化水素基、芳香族複素環基、非芳香族複素環基等が挙げられ、これはさらに置換されていても良く、置換基としては例えばハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アニリノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリールおよびヘテロ環アゾ基、イミド基、シリル基、ヒドラジノ基、ウレイド基、ボロン酸基、ホスファト基、スルファト基、その他の公知の置換基が挙げられる。
15は水素原子または置換基であり、置換基としては例えばハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、芳香族炭化水素基、芳香族複素環基、非芳香族複素環基等が挙げられ、これはさらに置換されていても良く、置換基としては例えばハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アニリノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリールおよびヘテロ環アゾ基、イミド基、シリル基、ヒドラジノ基、ウレイド基、ボロン酸基、ホスファト基、スルファト基、水酸基、その他の公知の置換基が挙げられる。
一般式(2)で表される化合物のLおよびZに置換した置換基は、その任意の位置から水素原子を取り除いて結合手とし、同一化合物中の任意の位置と結合して環状になっていてもよい。
一般式(2)で表される化合物のうち好ましいのはZの少なくとも1つが部分構造式(B)で表される化合物であり、より好ましいのはそのうちpが2〜6の整数である化合物であり、さらに好ましいのはpが3〜5の整数である化合物であり、最も好ましいのはpが3となる化合物である。
一般式(2)で表される化合物の具体例としては、下記特許文献1〜7に記載の化合物が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
特許文献1:特開平9−311407号(公報の明細書中、イソシアネート化合物の例示A−1〜A−29、ビニルスルホン化合物の例示B−1〜B−7)
特許文献2:特開2004−133020号(公報の明細書中、好ましい架橋剤の例H1〜H21、カルボジイミド化合物の具体例CI−1〜CI−18)
特許文献3:特開2002−268180号(公報の明細書中、一般式(1)の化合物の具体例A−1〜A−23)
特許文献4:特開2003−75953号(公報の明細書中、一般式(IH)で表される化合物の具体例IH−1〜IH−23)
特許文献5:特開2004−9583号(公報の明細書中、多価イソシアネート化合物の例)
特許文献6:特開2005−49371号(公報の明細書中、架橋剤のより具体的な例のエポキシ化合物、イソシアネート化合物、カルボジイミド化合物)
特許文献7:特開2003−315959号(公報の明細書中、好ましい架橋剤の例H−10〜H−22)
本発明の熱現像感光材料は、支持体上の少なくとも一方の側に、感光性ハロゲン化銀を含んでなる熱現像感光材料において、下記一般式(1)で表される化合物の少なくとも一種と、下記一般式(2)で表される化合物の少なくとも一種とを含むことを特徴とする。
本発明において、一般式(1)で表される化合物一種と、下記一般式(2)で表される化合物とを含むとは以下の意義を意味する。
即ち、本発明の熱現像感光材料では還元剤である一般式(1)で表される化合物と、上述した一般式(2)で表される化合物は必須の成分である。一般式(1)で表される化合物と一般式(2)で表される化合物は別々に添加しても良いし、同時に添加しても良いし、混合した後に添加しても良い。混合して添加する場合、添加のタイミングは一般式(1)で表される化合物と一般式(2)で表される化合物とが反応する前でも後でも構わない。反応後に添加する場合にはその反応混合物をそのまま添加しても良いし、粗精製して添加しても良いし、一種あるいは数種の反応物をとりだして添加しても良い。一般式(1)で表される化合物と、一般式(2)で表される化合物との反応混合物の使用に際しては未反応のものが混合していても構わない。一般式(1)で表される化合物と一般式(2)で表される化合物との反応物あるいはそれを含む混合物の使用において、一般式(2)で表される化合物が、同一化合物中の複数の部位に一般式(1)で表される化合物との反応活性点を有している場合、その一部が反応したものを用いても良いし、その全ての部位が反応したものを用いても良いし、一部が反応したものと全ての部位が反応したものが混合された状態で用いても良い。
一般式(1)で表される化合物と一般式(2)で表される化合物を反応させた後に添加する場合には、操作上の簡便さから、単離精製して用いるよりも、粗精製して用いるかあるいは混合物のまま用いる方法が好ましく、混合物のまま用いる方法が好ましい。
一般式(1)で表される化合物及び一般式(2)で表される化合物は、それぞれ単独でも2種以上を併用して用いてもよい。
一般式(1)で表される化合物と一般式(2)で表される化合物、あるいは両者の反応物、両者の反応物を含む混合物は、有機酸銀塩を含有する画像形成層に含有させることが好ましいが、隣接する非画像形成層に含有させても良い。
一般式(1)で表される化合物と一般式(2)で表される化合物、あるいは両者の反応物、両者の反応物を含む混合物は、溶液形態、乳化分散形態、固体微粒子分散物形態など、いかなる方法で塗布液に含有せしめ、熱現像感光材料に含有させてもよい。
一般式(1)で表される化合物と、一般式(2)で表される化合物との反応生成物の使用量は、有機銀塩や還元剤の種類、その他の添加剤によって変化するが、一般的には有機銀塩1モル当たり0.05モル乃至10モル、好ましくは0.1モル乃至3モルが適当である。本発明においては、前記還元剤を塗布直前に感光性ハロゲン化銀及び有機銀塩粒子及び溶媒からなる感光乳剤溶液に添加混合し、その後塗布した方が停滞時間による写真性能変動が小さく好ましい場合がある。
一般式(1)で表される化合物と一般式(2)で表される化合物との反応生成物は還元剤としての効能を有しているが、さらに一般式(1)で表される化合物あるいは他の還元剤を使用してもよく、一般式(1)で表される化合物とそれ以外の還元剤とを併用してもよい。
一般式(1)で表される化合物と併用できる還元剤は、例えば特開平11−65021号の段落番号0043〜0045、欧州特許公開EP0803764A1号の第7頁第34行〜第18頁第12行、特開2003−302723号の段落番号0124〜0133、特開2003−315954号の段落番号0124〜0127、特開2004−4650号の段落番号0042〜0057に記載されている。
本発明の熱現像感光材料では、特にビスフェノール類還元剤(例えば、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,5,5−トリメチルヘキサン)の併用が好ましい。
一般式(1)で表される化合物は有機酸銀塩を含有する画像形成層に含有させることが好ましいが、隣接する非画像形成層に含有させてもよい。
上記還元剤は、溶液形態、乳化分散形態、固体微粒子分散物形態など、いかなる方法で塗布液に含有せしめ、熱現像感光材料に含有させてもよい。
本発明では更に米国特許第3,589,903号、同第4,021,249号若しくは英国特許第1,486,148号各明細書及び特開昭51−51933号、同50−36110号、同50−116023号、同52−84727号若しくは特公昭51−35727号に記載されたポリフェノール化合物、例えば、2,2′−ジヒドロキシ−1,1′−ビナフチル、6,6′−ジブロモ−2,2′−ジヒドロキシ−1,1′−ビナフチル等の米国特許第3,672,904号明細書に記載されたビスナフトール類、更に、例えば、4−ベンゼンスルホンアミドフェノール、2−ベンゼンスルホンアミドフェノール、2,6−ジクロロ−4−ベンゼンスルホンアミドフェノール、4−ベンゼンスルホンアミドナフトール等の米国特許第3,801,321号明細書に記載されているようなスルホンアミドフェノール又はスルホンアミドナフトール類も銀イオン還元剤として用いることができる。
還元剤の使用量は、有機銀塩や還元剤の種類、その他の添加剤によって変化するが、一般的には有機銀塩1モル当たり0.05モル乃至10モル、好ましくは0.1モル乃至3モルが適当である。本発明においては、前記還元剤を塗布直前に感光性ハロゲン化銀及び有機銀塩粒子及び溶媒からなる感光乳剤溶液に添加混合し、その後塗布した方が停滞時間による写真性能変動が小さく好ましい場合がある。
続いて、本発明の熱現像感光材料について説明する。
本発明に係る有機銀塩は、還元可能な銀源であり、還元可能な銀イオン源を含有する有機酸である。本発明において用いられる有機酸としては、脂肪族カルボン酸、炭素環式カルボン酸、複素環式カルボン酸、複素環式化合物等があるが、特に長鎖(10〜30、好ましくは15〜25の炭素原子数)の脂肪族カルボン酸及び含窒素複素環を有する複素環式カルボン酸等が好ましく用いられる。また、配位子が4.0〜10.0の銀イオンに対する総安定定数を有する有機銀塩錯体も有用である。
このような有機酸銀塩の例としては、Research Disclosure(以降、RDと略す)第17029及び第29963に記載されている。中でも、脂肪酸の銀塩が好ましく用いられ、特に好ましく用いられるのは、ベヘン酸銀、アラキジン酸銀及びステアリン酸銀である。
前述の有機銀塩化合物は、水溶性銀化合物と銀と錯形成する化合物を混合することにより得られるが、正混合法、逆混合法、同時混合法、等が好ましく用いられる。また、特開平9−127643号に記載されている様なコントロールドダブルジェット法を用いることも可能である。
本発明においては、有機銀塩は平均粒径が1μm以下でありかつ単分散であることが好ましい。有機銀塩の平均粒径とは、有機銀塩の粒子が、例えば、球状、棒状、或いは平板状の粒子の場合には、有機銀塩粒子の体積と同等な球を考えたときの直径をいう。平均粒径は、好ましくは0.01〜0.8μm、特に0.05〜0.5μmが好ましい。また、単分散とは、後述のハロゲン化銀の場合と同義であり、好ましくは単分散度が1〜30%である。本発明においては、有機銀塩が平均粒径1μm以下の単分散粒子であることがより好ましく、この範囲にすることで濃度の高い画像が得られる。さらに、有機銀塩は、平板状粒子が全有機銀の60個数%以上であることが好ましい。本発明において、平板状粒子とは平均粒径と厚さの比、いわゆる下記式で表されるアスペクト比(ARと略す)が3以上のものをいう。
AR=平均粒径(μm)/厚さ(μm)
このような有機銀粒子は、必要に応じてバインダーや界面活性剤などと共に予備分散した後、メディア分散機又は高圧ホモジナイザなどで分散粉砕することが好ましい。上記予備分散で用いることのできる分散機としては、例えば、アンカー型、プロペラ型等の一般的攪拌機や高速回転遠心放射型攪拌機(ディゾルバ)、高速回転剪断型撹拌機(ホモミキサ)を使用することができる。また、上記メディア分散機としては、例えば、ボールミル、遊星ボールミル、振動ボールミルなどの転動ミルや、媒体攪拌ミルであるビーズミル、アトライター、その他バスケットミルなどを挙げることができ、また高圧ホモジナイザとしては、例えば、壁、プラグなどに衝突するタイプ、液を複数に分けてから高速で液同士を衝突させるタイプ、細いオリフィスを通過させるタイプなど様々なタイプを用いることができる。
本発明に用いられる有機銀粒子を分散する際に用いられる装置類において、該有機銀粒子が接触する部材の材質として、例えば、ジルコニア、アルミナ、窒化珪素、窒化ホウ素などのセラミックス類又はダイヤモンドを用いることが好ましく、特にジルコニアを用いることが好ましい。
本発明に用いられる有機銀粒子は、銀1gあたり0.01〜0.5mgのZrを含有することが好ましく、特に好ましくは0.01〜0.3mgのZrを含有する場合である。上記分散を行う際、バインダー濃度、予備分散方法、分散機運転条件、分散回数などを最適化することは、本発明に用いられる有機銀塩粒子を得る方法として非常に好ましい。
本発明に係る感光性ハロゲン化銀は、画像形成後の白濁を低く抑えるため及び良好な画質を得るために、平均粒子サイズが小さい方が好ましく、平均粒子サイズが0.1μm以下、より好ましくは0.01〜0.1μm、特に0.02〜0.08μmが好ましい。ここでいう粒子サイズとは、電子顕微鏡で観察される個々の粒子像と等しい面積を有する円の直径(円相当径)を指す。又、ハロゲン化銀は、単分散であることが好ましい。ここでいう単分散とは、下記式で求められる単分散度が40%以下をいう。更に好ましくは30%以下であり、特に好ましくは20%以下となる粒子である。
単分散度=(粒径の標準偏差)/(平均粒径値)×100
感光性ハロゲン化銀粒子の形状については、特に制限はないが、ミラー指数〔100〕面の占める割合が高いことが好ましく、この割合が50%以上、更には70%以上、特に80%以上であることが好ましい。ミラー指数〔100〕面の比率は、増感色素の吸着における〔111〕面と〔100〕面との吸着依存性を利用したT.Tani,J.Imaging Sci.,29,165(1985)により求めることができる。
また、本発明において、もう一つの好ましい感光性ハロゲン化銀の形状は、平板粒子である。ここでいう平板粒子とは、投影面積の平方根を粒径rμmとし、垂直方向の厚みをhμmとした時のアスペクト比(r/h)が3以上のものをいう。その中でも好ましくは、アスペクト比が3〜50である。また、平板粒子の粒径は0.1μm以下であることが好ましく、さらに0.01μm〜0.08μmが好ましい。これらの平板粒子は、米国特許第5,264,337号、同第5,314,798号、同第5,320,958号等に記載されており、容易に目的の平板粒子を得ることができる。
感光性ハロゲン組成としては、特に制限はなく、塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、臭化銀、沃臭化銀、沃化銀のいずれであってもよい。本発明に用いられる乳剤は、P.Glafkides著Chimie et Physique Photographique(Paul Montel社刊、1967年)、G.F.Duffin著 Photographic Emulsion Chemistry(The Focal Press刊、1966年)、V.L.Zelikman et al著Making and Coating Photographic Emulsion(The Focal Press刊、1964年)等に記載された方法に基づいて調製することができる。
本発明に係る感光性ハロゲン化銀には、周期表の6族から11族に属する金属イオンを含有することが好ましい。上記の金属としては、W、Fe、Co、Ni、Cu、Ru、Rh、Pd、Re、Os、Ir、Pt、Auが好ましい。
これらの金属イオンは、金属錯体又は金属錯体イオンの形でハロゲン化銀に導入できる。これらの金属錯体又は金属錯体イオンとしては、下記一般式で表される6配位金属錯体が好ましい。
一般式〔ML6m
式中、Mは周期表の6〜11族の元素から選ばれる遷移金属、Lは配位子、mは0、−、2−、3−又は4−を表す。Lで表される配位子の具体例としては、例えば、ハロゲン化物(弗化物、塩化物、臭化物及び沃化物)、シアン化物、シアナート、チオシアナート、セレノシアナート、テルロシアナート、アジド及びアコの各配位子、ニトロシル、チオニトロシル等が挙げられ、好ましくはアコ、ニトロシル及びチオニトロシル等である。アコ配位子が存在する場合には、配位子の一つ又は二つを占めることが好ましい。Lは同一でもよく、また異なっていてもよい。
Mとしては、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、レニウム(Re)、イリジウム(Ir)及びオスミウム(Os)で好ましく、これらを含む遷移金属錯体イオンの具体例としては、〔RhCl63-、〔RuCl63-、〔ReCl63-、〔RuBr63-、〔OsCl63-、〔IrCl64-、〔Ru(NO)Cl52-、〔RuBr4(H2O)〕2-、〔Ru(NO)(H2O)Cl4-、〔RhCl5(H2O)〕2-、〔Re(NO)Cl52-、〔Re(NO)(CN)52-、〔Re(NO)Cl(CN)4〕、〔Rh(NO)2Cl4-、〔Rh(NO)(H2O)Cl4-、〔Ru(NO)(CN)52-、〔Fe(CN)63-、〔Rh(NS)Cl52-、〔Os(NO)Cl52-、〔Cr(NO)Cl52-、〔Re(NO)Cl5-、〔Os(NS)Cl4(TeCN)〕2-、〔Ru(NS)Cl52-、〔Re(NS)Cl4(SeCN)〕2-、〔Os(NS)Cl(SCN)42-、〔Ir(NO)Cl52-、〔Ir(NS)Cl52-等が挙げられる。
前述した金属イオン、金属錯体又は金属錯体イオンは、一種類でもよいし、同種の金属及び異種の金属を二種以上併用してもよい。これらの金属イオン、金属錯体又は金属錯体イオンの含有量としては、一般的にはハロゲン化銀1モル当たり1×10-9〜1×10-2モルが適当であり、好ましくは1×10-8〜1×10-4モルである。
これらの金属を提供する化合物は、ハロゲン化銀粒子形成時に添加し、ハロゲン化銀粒子中に組み込まれることが好ましく、ハロゲン化銀粒子の調製、即ち、核形成、成長、物理熟成、化学増感の前後の任意の段階で添加してもよいが、特に核形成、成長、物理熟成の段階で添加するのが好ましく、更には核形成、成長の段階で添加するのが好ましく、最も好ましくは核形成の段階で添加する。
添加に際しては、数回に渡って分割して添加してもよく、ハロゲン化銀粒子中に均一に含有させることもできるし、特開昭63−29603号、特開平2−306236号、同3−167545号、同4−76534号、同6−110146号、同5−273683号等に記載されている様に、粒子内に分布を持たせて含有させることもできる。好ましくは、粒子内部に分布をもたせることができる。これらの金属化合物は、水或いは適当な有機溶媒(例えば、アルコール類、エーテル類、グリコール類、ケトン類、エステル類、アミド類)に溶解して添加することができるが、例えば、金属化合物の粉末の水溶液もしくは金属化合物とNaCl、KClとを一緒に溶解した水溶液を、粒子形成中の水溶性銀塩溶液又は水溶性ハライド溶液中に添加しておく方法、或いは銀塩溶液とハライド溶液が同時に混合されるとき第3の水溶液として添加し、3液同時混合の方法でハロゲン化銀粒子を調製する方法、粒子形成中に必要量の金属化合物の水溶液を反応容器に投入する方法、或いはハロゲン化銀調製時に予め金属のイオン又は錯体イオンをドープしてある別のハロゲン化銀粒子を添加して溶解させる方法等がある。特に、金属化合物の粉末の水溶液もしくは金属化合物とNaCl、KClとを一緒に溶解した水溶液を、水溶性ハライド溶液に添加する方法が好ましい。
粒子表面に添加する時には、粒子形成直後又は物理熟成時途中、もしくは終了時又は化学熟成時に必要量の金属化合物の水溶液を反応容器に投入することもできる。
本発明においては、感光性ハロゲン化銀粒子は、粒子形成後に脱塩してもしなくてもよいが、脱塩を施す場合、例えば、ヌードル法、フロキュレーション法等、当業界で知られている方法により、水洗、脱塩することができる。
本発明に用いられるハロゲン化銀粒子は、化学増感されていることが好ましい。好ましい化学増感法としては、当業界でよく知られている硫黄増感法、セレン増感法、テルル増感法等を用いることができる。また、金化合物や白金、パラジウム、イリジウム化合物等の貴金属増感法や還元増感法を用いることができる。
前述の硫黄増感法、セレン増感法、テルル増感法に好ましく用いられる化合物としては、公知の化合物を用いることができるが、例えば、特開平7−128768号等に記載の化合物を使用することができる。テルル増感剤としては、例えば、ジアシルテルリド類、ビス(オキシカルボニル)テルリド類、ビス(カルバモイル)テルリド類、ジアシルテルリド類、ビス(オキシカルボニル)ジテルリド類、ビス(カルバモイル)ジテルリド類、P=Te結合を有する化合物、テルロカルボン酸塩類、Te−オルガニルテルロカルボン酸エステル類、ジ(ポリ)テルリド類、テルリド類、テルロール類、テルロアセタール類、テルロスルホナート類、P−Te結合を有する化合物、含Teヘテロ環類、テルロカルボニル化合物、無機テルル化合物、及びコロイド状テルルなどを用いることができる。
貴金属増感法に好ましく用いられる化合物としては、例えば、塩化金酸、カリウムクロロオーレート、カリウムオーリチオシアネート、硫化金、金セレナイド、あるいは米国特許第2,448,060号、英国特許第618,061号などに記載されている化合物を好ましく用いることができる。
還元増感法に用いられる化合物としては、例えば、アスコルビン酸、二酸化チオ尿素の他に例えば、塩化第一スズ、アミノイミノメタンスルフィン酸、ヒドラジン誘導体、ボラン化合物、シラン化合物、ポリアミン化合物等を用いることができる。また、ハロゲン化銀乳剤のpHを7以上又はpAgを8.3以下に保持して熟成することにより、還元増感することができる。また、粒子形成中に銀イオンのシングルアディション部分を導入することにより、還元増感することができる。
次に、本発明の熱現像感光材料の上記説明した項目を除いた構成要素について説明する。
本発明の熱現像感光材料は、上述の有機銀塩、感光性ハロゲン化銀、及び還元剤などを含有する画像形成層及び保護層をこの順に支持体上に積層させたもので、さらに、必要に応じて支持体と上記画像形成層との間に中間層を設置してなるものが好ましい。
また、画像形成層とは反対の面には搬送性確保や、保護層とのブロッキング防止のためにバッキング層を設置した熱現像感光材料も好適に用いることができる。なお、各層は単一層でも良いし、組成が同一あるいは異なる2層以上の複数の層で構成されていても良い。
また、本発明では上述の各層を形成するために、バインダー樹脂が好ましく用いられる。このようなバインダー樹脂としては、従来から用いられている透明又は半透明なバインダー樹脂を適時選択して用いることができ、そのようなバインダー樹脂としては、例えば、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルブチラール等のポリビニルアセタール系樹脂、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、酢酸酪酸セルロース等のセルロース系樹脂、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリルゴム共重合体等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリポロピレン等の塩化ビニル系樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアリレート、エポキシ樹脂、アクリル系樹脂等が挙げられ、これらは単独で用いても良いし、2種以上の樹脂を併用して用いても良い。
なお、前記バインダー樹脂は、本発明の目的を損なわない限り、保護層、中間層、あるいは必要な場合に設けられるバックコート層の各層に適時選択して用いることができる。尚、中間層やバックコート層には、活性エネルギー線で硬化可能なエポキシ樹脂やアクリルモノマーなどを層形成バインダー樹脂として使用しても良い。本発明では、以下に示す水系バインダー樹脂も好ましく用いられる。
好ましい樹脂としては、水溶解性ポリマー又は水分散性疎水性ポリマー(ラテックス)を使用することができる。例えば、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−アクリル酸共重合体、塩化ビニリデン−イタコン酸共重合体、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレンオキシド、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、塩化ビニル−酢酸部ニル共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル酸共重合体等である。これらは、水性の塗布液を構成するが、塗布後乾燥し、塗膜を形成する段階で均一な樹脂膜を形成するものである。これらを使用する場合には、有機銀塩、ハロゲン化銀、還元剤等を水性の分散液として、これらのラテックスと混合して均一な分散液とした後、塗布することで熱現像画像形成層を形成することができる。乾燥により、ラテックスは粒子が融合し均一な膜を形成する。更に、ガラス転位点が−20℃〜80℃のポリマーが好ましく、特に−5℃〜60℃が好ましい。ガラス転位点が高いと、熱現像する温度が高くなり、低いとカブリやすくなり、感度低下や軟調化を招くからである。水分散ポリマーは、平均粒子径が1nmから数μmの範囲の微粒子にして分散されたものが好ましい。水分散疎水性ポリマーはラテックスとよばれ、水系塗布のバインダーとして広く使用されている中で耐水性を向上させるというラテックスが好ましい。バインダーとして耐水性を得る目的のラテックス使用量は、塗布性を勘案して決められるが、耐湿性の観点からは多いほど好ましい。全バインダー質量に対するラテックスの比率は50〜100%が好ましく、特に80%〜100%が好ましい。
本発明において、これらのバインダー樹脂としては、固形分量として、銀付量に対して0.25〜10倍の量、例えば、銀付量が2.0g/m2の場合、ポリマーの付き量は0.5〜20g/m2であることが好ましい。また、更に好ましくは銀付量の0.5〜7倍量、例えば、銀付量が2.0g/m2なら、1.0〜14g/m2である。バインダー樹脂量が銀付量の0.25倍以下では、銀色調が大幅に劣化し、使用に耐えない場合があるし、銀付量の10倍以上では、軟調になり使用に耐えなくなる場合がある。
さらに、本発明に係る画像形成層には、上述した必須成分、バインダー樹脂以外に、必要に応じてカブリ防止剤、調色剤、増感色素、強色増感を示す物質(強色増感剤ともいう)など各種添加剤を添加してもよい。
本発明において、かぶり防止剤としては、例えば、米国特許第3,874,946号及び同第4,756,999号に開示されているような化合物、−C(X1)(X2)(X3)(ここでX1及びX2はハロゲン原子を表し、X3は水素又はハロゲン原子を表す)で表される置換基を1以上備えたヘテロ環状化合物、特開平9−288328号、同9−90550号、米国特許第5,028,523号及び欧州特許第600,587号、同第605,981号、同第631,176号等に開示されている化合物等を適時選択して用いることができる。
現像後の銀色調を改良する目的で添加される色調剤としては、例えば、イミド類(例えば、フタルイミド);環状イミド類、ピラゾリン−5−オン類、及びキナゾリノン(例えば、スクシンイミド、3−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン、1−フェニルウラゾール、キナゾリン及び2,4−チアゾリジンジオン);ナフタールイミド類(例えば、N−ヒドロキシ−1,8−ナフタールイミド);コバルト錯体(例えば、コバルトのヘキサミントリフルオロアセテート)、メルカプタン類(例えば、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール);N−(アミノメチル)アリールジカルボキシイミド類(例えば、N−(ジメチルアミノメチル)フタルイミド);ブロックされたピラゾール類、イソチウロニウム(isothiuronium)誘導体及びある種の光漂白剤の組み合わせ(例えば、N,N′−ヘキサメチレン(1−カルバモイル−3,5−ジメチルピラゾール)、1,8−(3,6−ジオキサオクタン)ビス(イソチウロニウムトリフルオロアセテート)、及び2−(トリブロモメチルスルホニル)ベンゾチアゾールの組み合わせ);メロシアニン染料(例えば、3−エチル−5−((3−エチル−2−ベンゾチアゾリニリデン(ベンゾチアゾリニリデン))−1−メチルエチリデン)−2−チオ−2,4−オキサゾリジンジオン);フタラジノン、フタラジノン誘導体又はこれらの誘導体の金属塩(例えば、4−(1−ナフチル)フタラジノン、6−クロロフタラジノン、5,7−ジメチルオキシフタラジノン、及び2,3−ジヒドロ−1,4−フタラジンジオン);フタラジノンとスルフィン酸誘導体の組み合わせ(例えば、6−クロロフタラジノン+ベンゼンスルフィン酸ナトリウム又は8−メチルフタラジノン+p−トリスルホン酸ナトリウム);フタラジン+フタル酸の組み合わせ;フタラジン(フタラジンの付加物を含む)とマレイン酸無水物、及びフタル酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸又はo−フェニレン酸誘導体及びその無水物(例えば、フタル酸、4−メチルフタル酸、4−ニトロフタル酸及びテトラクロロフタル酸無水物)から選択される少なくとも1つの化合物との組み合わせ;キナゾリンジオン類、ベンズオキサジン、ナルトキサジン誘導体;ベンズオキサジン−2,4−ジオン類(例えば、1,3−ベンズオキサジン−2,4−ジオン);ピリミジン類及び不斉−トリアジン類(例えば、2,4−ジヒドロキシピリミジン)、及びテトラアザペンタレン誘導体(例えば、3,6−ジメルカプト−1,4−ジフェニル−1H,4H−2,3a,5,6a−テトラアザペンタレン)を挙げることができ、好ましい色調剤としては、フタラゾン、フタラジンである。なお、色調剤は、本発明の目的を阻害しない範囲であれば、後述する保護層に添加しても良い。
また、増感色素としては、例えば、アルゴンイオンレーザー光源に対しは、特開昭60−162247号、特開平2−48635号、米国特許第2,161,331号、西独特許第936,071号、特開平5−11389号等に記載のシンプルメロシアニン類を、ヘリウムネオンレーザー光源に対しては、特開昭50−62425号、同54−18726号、同59−102229号に示された三核シアニン色素類、特開平7−287338号に記載されたメロシアニン類を、LED光源及び赤外半導体レーザー光源に対しては特公昭48−42172号、同51−9609号、同55−39818号、特開昭62−284343号、特開平2−105135号に記載されたチアカルボシアニン類を、赤外半導体レーザー光源に対しては特開昭59−191032号、同60−80841号に記載されたトリカルボシアニン類、特開昭59−192242号、特開平3−67242号の一般式(IIIa)、(IIIb)に記載された4−キノリン核を含有するジカルボシアニン類等が有利に選択される。更に、赤外レーザー光源の波長が750nm以上、更に好ましくは800nm以上である場合このような波長域のレーザーに対応する為には、特開平4−182639号、同5−341432号、特公平6−52387号、同3−10931号、米国特許第5,441,866号、特開平7−13295号等に記載されている増感色素が好ましく用いられる。
また、強色増感剤としては、RD第17643、特公平9−25500号、同43−4933号、特開昭59−19032号、同59−192242号、特開平5−341432号等に記載されている化合物を適時選択して用いることができ、本発明では、下記一般式(M)で表される複素芳香族メルカプト化合物、実質的に前記のメルカプト化合物を生成する一般式(Ma)で表されるジスルフィド化合物を用いることができる。
一般式(M)
Ar−SM
一般式(Ma)
Ar−S−S−Ar
一般式(M)において、Mは水素原子又はアルカリ金属原子を表し、Arは1個以上の窒素、硫黄、酸素、セレニウムもしくはテルリウム原子を有する複素芳香環又は縮合複素芳香環を表す。複素芳香環は、好ましくは、ベンズイミダゾール、ナフトイミダゾール、ベンゾチアゾール、ナフトチアゾール、ベンズオキサゾール、ナフトオキサゾール、ベンゾセレナゾール、ベンゾテルラゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピラゾール、トリアゾール、トリアジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、ピリジン、プリン、キノリン又はキナゾリンである。また、一般式(Ma)において、Arは上記一般式(M)の場合と同義である。
上記の複素芳香環は、例えば、ハロゲン原子(例えば、Cl、Br、I)、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシル基、アルキル基(例えば、1個以上の炭素原子、好ましくは、1〜4個の炭素原子を有するもの)及びアルコキシ基(例えば、1個以上の炭素原子、好ましくは、1〜4個の炭素原子を有するもの)からなる群から選ばれる置換基を有することができる。
本発明に用いられる強色増感剤は、有機銀塩及びハロゲン化銀粒子を含む乳剤層中に銀1モル当たり0.001〜1.0モルの範囲で用いるのが好ましく、特に銀1モル当たり0.01〜0.5モルの範囲にするのが好ましい。
本発明に係る画像記録層には、ヘテロ原子を含む大環状化合物を含有させることができる。ヘテロ原子として窒素原子、酸素原子、硫黄原子及びセレン原子の少なくとも1種を含む9員環以上の大環状化合物が好ましく、12〜24員環がより好ましく、更に好ましいのは15〜21員環である。
代表的な化合物としてはクラウンエーテルで、下記のPedersonが1967年に合成し、その特異な報告以来、数多く合成されているものである。これらの化合物は、C.J.Pederson、Journal of American chemical society vol,86(2495)、7017〜7036(1967)、G.W.Gokel、S.H,Korzeniowski、“Macrocyclic polyethr synthesis”、Springer−Vergal(1982)等に記載されている。
本発明に係る画像形成層には上述した添加剤以外に、例えば、界面活性剤、酸化防止剤、安定化剤、可塑剤、紫外線吸収剤、被覆助剤等を用いても良い。これらの添加剤及び上述したその他の添加剤は、RD Item17029(1978年6月p.9〜15)に記載されている化合物が好ましく用いられる。
本発明において、画像形成層は単層でも良く、組成が同一あるいは異なる複数の層で構成しても良い。なお、画像形成層の膜厚は通常10〜30μmである。
本発明に係る熱現像感光材料においては、感光層を透過する光の量または波長分布を制御するために感光層と同じ側または反対の側にフィルター層を形成するか、感光層に染料又は顔料を含有させることが好ましい。
本発明において用いられる染料としては、感光材料の感色性に応じて種々の波長領域の光を吸収する公知の化合物が使用できる。
例えば、本発明に係る光熱写真材料を赤外光による画像記録材料とする場合には、特願平11−255557号明細書に開示されているようなチオピリリウム核を有するスクアリリウム染料(本明細書ではチオピリリウムスクアリリウム染料と呼ぶ)及びピリリウム核を有するスクアリリウム染料(本明細書ではピリリウムスクアリリウム染料と呼ぶ)、又スクアリリウム染料に類似したチオピリリウムクロコニウム染料、又はピリリウムクロコニウム染料を使用することが好ましい。
尚、スクアリリウム核を有する化合物とは、分子構造中に1−シクロブテン−2−ヒドロキシ−4−オンを有する化合物であり、クロコニウム核を有する化合物とは分子構造中に1−シクロペンテン−2−ヒドロキシ−4,5−ジオンを有する化合物である。ここで、ヒドロキシ基は解離していてもよい。
次に、本発明の熱現像感光材料の層構成として必須である支持体と保護層について詳述する。
本発明の熱現像感光材料に用いられる支持体としては、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ナイロン、芳香族ポリアミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、トリアセチルセルロース等の各樹脂フィルム、更には前記樹脂を2層以上積層してなる樹脂フィルム等を挙げることができる。
本発明に係る支持体は、後述の画像記録方法において、潜像形成後熱で現像して画像形成することから、フィルム状に延伸しヒートセットしたものが寸法安定性の点で好ましい。なお、本発明の効果を阻害しない範囲で酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等のフィラーを添加してもよい。なお、支持体の厚みは、10〜500μm程度、好ましくは25〜250μmである。
本発明の熱現像感光材料に用いられる保護層としては、上述の画像形成層で記載したバインダー樹脂を必要に応じて選択して用いることができる。
保護層に添加される添加剤としては、熱現像後の画像の傷つき防止や搬送性を確保する目的でフィラーを含有することが好ましく、フィラーを添加する場合の含有量は、層形成組成物中0.05〜30質量%含有することが好ましい。
さらに、滑り性や帯電性を改良するため、保護層には潤滑剤、帯電防止剤を含有しても良い、このような潤滑剤としては、例えば、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、(変性)シリコーンオイル、(変性)シリコーン樹脂、フッ素樹脂、フッ化カーボン、ワックス等を挙げることができ、また、帯電防止剤としては、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、非イオン性界面活性剤、高分子帯電防止剤、金属酸化物又は導電性ポリマー等、「11290の化学商品」化学工業日報社、p.875〜876等に記載の化合物、米国特許第5,244,773号カラム14〜20に記載された化合物等を挙げることができる。さらに、本発明の目的を阻害しない範囲で、画像形成層に添加される各種添加剤を保護層に添加しても良く、これら添加剤の添加量は、保護層層形成成分の0.01〜20質量%程度が好ましく、更に好ましくは、0.05〜10質量%である。
本発明において、保護層は単層でも良く、組成が同一あるいは異なるの複数層の層で構成しても良い。なお、保護層の膜厚は通常1.0〜5.0μmである。
本発明では、上述の画像形成層、支持体及び保護層以外に、支持体と画像形成層との膜付を改良するための中間層を、また搬送性や帯電防止を目的としてバックコート層を設置しても良く、設置する場合の中間層の厚みは通常0.05〜2.0μmであり、バッキング層の厚みは通常0.1〜10μmである。
本発明に係る画像形成層用塗布液、保護層用塗布液及び必要に応じて設置される中間層及びバッキング層用の各塗布液は、上述で述べた成分を、それぞれ溶媒に溶解若しくは分散して調製することができる。
上記調製で用いることのできる溶媒としては、有機合成化学協会編の「溶剤ポケットブック」等に示されている溶解度パラメーターの値が6.0〜15.0の範囲のものであればよく、本発明に係る各層を形成する塗布液に用いることのできる溶媒としては、ケトン類として、例えば、アセトン、イソフォロン、エチルアミルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。アルコール類として、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ジアセトンアルコール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等が挙げられる。グリコール類として、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール等が挙げられる。エーテルアルコール類として、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。エーテル類として、例えば、エチルエーテル、ジオキサン、イソプロピルエーテル等が挙げられる。エステル類としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸イソプロピル等が挙げられる。炭化水素類としてn−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられる。塩化物類として、例えば、塩化メチル、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロベンゼン等が挙げられるが、但し、本発明の効果を阻害しない範囲であればこれらに限定されない。
また、これらの溶媒は、単独又は数種類組合わせて使用できる。尚、熱現像感光材料中の上記溶媒の残留量は、塗布後の乾燥工程の温度条件等を適宜設定することにより調整でき、残存溶媒量は合計量で5〜1000mg/m2が好ましく、更に好ましくは、10〜300mg/m2である。
塗布液を調製する際に、分散が必要な場合には、例えば、二本ロールミル、三本ロールミル、ボールミル、ペブルミル、コボルミル、トロンミル、サンドミル、サンドグラインダー、Sqegvariアトライター、高速インペラー分散機、高速ストーンミル、高速度衝撃ミル、ディスパー、高速ミキサー、ホモジナイザ、超音波分散機、オープンニーダー、連続ニーダー等、従来から公知の分散機を適時選択して用いることができる。
上述のようにして調製した塗布液を塗布するには、例えば、エクストルージョン方式の押し出しコータ、リバースロールコータ、グラビアロールコータ、エアドクターコータ、ブレードコータ、エアナイフコータ、スクイズコータ、含浸コータ、バーコータ、トランスファロールコータ、キスコータ、キャストコータ、スプレーコータ等の、公知の各種コータステーションを適時選択して用いることができる。これらのコータの中で、形成層の厚みムラを無くすためには、エクストルージョン方式の押し出しコータやリバースロールコータ等のロールコータを用いることが好ましい。
又、保護層を塗布する場合、画像形成層がダメージを受けないものであれば特に制限はないが、保護層形成塗布液に用いられる溶媒が、画像形成層を溶解する可能性がある場合には、上述したコータステーションの中で、エクストルージョン方式の押し出しコータ、グラビアロールコータ、バーコータ等を使用することができる。尚、これらの中でグラビアロールコータ、バーコータ等接触する塗布方法を用いる場合には、搬送方向に対して、グラビアロールやバーの回転方向は順転でもリバースでも良く、また順転の場合には等速でも、周速差を設けても良い。
更に、各構成層を積層する際には、各層毎に塗布乾燥を繰り返してもよいが、ウェット−オン−ウェット方式で同時重層塗布して乾燥させても良い。その場合、例えば、リバースロールコータ、グラビアロールコータ、エアドクターコータ、ブレードコータ、エアナイフコータ、スクイズコータ、含浸コータ、バーコータ、トランスファロールコータ、キスコータ、キャストコータ、スプレーコータ等とエクストルージョン方式の押し出しコータとの組み合わせにより塗布することができ、この様なウェット−オン−ウェット方式における重層塗布においては、下側の層が湿潤状態になったままで上側の層を塗布するので、上下層間の接着性が向上する。
さらに、本発明では少なくとも画像形成層用塗布液を塗布した後、本発明の目的を有効に引き出すために、塗膜を乾燥させる温度を65〜100℃の範囲であることが好ましい。乾燥温度が65℃よりも低い場合は、反応が不十分であるため、経時による感度の変動が起こる場合が有り、また、100℃よりも高い場合には、製造直後の熱現像感光材料自身にかぶり(着色)を生じる場合がある為好ましくない。また、乾燥時間は乾燥時の風量により一概に規定できないが、通常2〜30分の範囲で乾燥させることが好ましい。
なお、上述の乾燥温度は、塗布後直ぐに前述の温度範囲の乾燥温度で乾燥させても良いし、乾燥の際に生じる塗布液のマランゴニーや、温風の乾燥風によって生じる表面近傍が初期に乾燥することにより生ずるムラ(ユズ肌)を防止する目的からは、初期の乾燥温度を65℃よりも低温で行い、その後前述の温度範囲の乾燥温度で乾燥させても良い。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例1
〔下引済み写真用支持体の作製〕
〈PET下引済み写真用支持体の作製〉
市販の2軸延伸熱固定済みの厚さ175μmの、光学濃度で0.170(コニカ株式会社製デンシトメータPDA−65にて測定)に青色着色したPETフィルムの両面に8W/m2・分のコロナ放電処理を施し、一方の面に下記下引塗布液a−1を乾燥膜厚0.8μmになるように塗設し乾燥させて下引層A−1とし、また反対側の面に下記下引塗布液b−1を乾燥膜厚0.8μmになるように塗設し乾燥させて下引層B−1とした。
《下引塗布液a−1》
ブチルアクリレート(30質量%)
t−ブチルアクリレート(20質量%)
スチレン(25質量%)
2−ヒドロキシエチルアクリレート(25質量%)
の共重合体ラテックス液(固形分30質量%) 270g
C−1 0.6g
ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレンウレア) 0.8g
水で1lに仕上げる
《下引塗布液b−1》
ブチルアクリレート(40質量%)
スチレン(20質量%)
グリシジルアクリレート(40質量%)
の共重合体ラテックス液(固形分30質量%) 270g
C−1 0.6g
ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレンウレア) 0.8g
水で1lに仕上げる
引き続き、下引層A−1及び下引層B−1の上表面に、8W/m2・分のコロナ放電を施し、下引層A−1の上には、下記下引上層塗布液a−2を乾燥膜厚0.1μmになる様に下引上層A−2として、下引層B−1の上には下記下引上層塗布液b−2を乾燥膜厚0.8μmになる様に帯電防止機能をもつ下引上層B−2として塗設した。
《下引上層塗布液a−2》
ゼラチン 0.4g/m2になる質量
C−1 0.2g
C−2 0.2g
C−3 0.1g
シリカ粒子(平均粒径3μm) 0.1g
水で1lに仕上げる
《下引上層塗布液b−2》
C−4 60g
C−5を成分とするラテックス液(固形分20%) 80g
硫酸アンモニウム 0.5g
C−6 12g
ポリエチレングリコール(重量平均分子量600) 6g
水で1lに仕上げる
Figure 2007183465
Figure 2007183465
《バック面側塗布》
メチルエチルケトン(MEK)830gを攪拌しながら、セルロースアセテートブチレート(EastmanChemical社、CAB381−20)84.2gおよびポリエステル樹脂(Bostic社、VitelPE2200B)4.5gを添加し、溶解した。次に、溶解した液に、0.57ミリモルの赤外染料1を添加し、さらにメタノール43.2gに溶解したF系活性剤(旭硝子社、サーフロンKH40)4.5gとF系活性剤(大日本インク社、メガファッグF120K)2.3gを添加して、溶解するまで十分に攪拌を行った。最後に、メチルエチルケトンに1質量%の濃度でディゾルバ型ホモジナイザにて分散したシリカ(W.R.Grace社、シロイド64X6000)を75g添加、攪拌しバック面側用の塗布液を調製した。
このように調製した、バック面塗布液を、乾燥膜厚が3.5μmになるように押し出しコーターにて塗布、乾燥を行った。乾燥温度100℃、露点温度10℃の乾燥風を用いて5分間かけて乾燥した。
Figure 2007183465
《感光性ハロゲン化銀乳剤Aの調製》
A1
フェニルカルバモイル化ゼラチン 88.3g
化合物(A)(10%メタノール水溶液) 10ml
臭化カリウム 0.32g
水で5429mlに仕上げる
B1
0.67mol/L硝酸銀水溶液 2635ml
C1
臭化カリウム 51.55g
沃化カリウム 1.47g
水で660mlに仕上げる
D1
臭化カリウム 154.9g
沃化カリウム 4.41g
塩化イリジウム(1%溶液) 0.93ml
水で1982mlに仕上げる
E1
0.4mol/L臭化カリウム水溶液 下記銀電位制御量
F1
水酸化カリウム 0.71g
水で20mlに仕上げる
G1
56%酢酸水溶液 18.0ml
H1
無水炭酸ナトリウム 1.72g
水で151mlに仕上げる
化合物(A):
HO(CH2CH2O)n−(CH(CH3)CH2O)17−(CH2CH2O)m
(m+n=5〜7)
特公昭58−58288号、同58−58289号に示される混合攪拌機を用いて溶液(A1)に溶液(B1)の1/4量及び溶液(C1)全量を温度45℃、pAg8.09に制御しながら、同時混合法により4分45秒を要して添加し、核形成を行った。1分後、溶液(F1)の全量を添加した。この間pAgの調整を(E1)を用いて適宜行った。6分間経過後、溶液(B1)の3/4量及び溶液(D1)の全量を、温度45℃、pAg8.09に制御しながら、同時混合法により14分15秒かけて添加した。5分間攪拌した後、40℃に降温し、溶液(G1)を全量添加し、ハロゲン化銀乳剤を沈降させた。沈降部分2000mlを残して上澄み液を取り除き、水を10リットル加え、攪拌後、再度ハロゲン化銀乳剤を沈降させた。沈降部分1500mlを残し、上澄み液を取り除き、更に水を10リットル加え、攪拌後、ハロゲン化銀乳剤を沈降させた。沈降部分1500mlを残し、上澄み液を取り除いた後、溶液(H1)を加え、60℃に昇温し、更に120分攪拌した。最後にpHが5.8になるように調整し、銀量1モル当たり1161gになるように水を添加し、感光性ハロゲン化銀乳剤Aを得た。
この乳剤は平均粒子サイズ0.058μm、粒子サイズの変動係数12%、〔100〕面比率92%の単分散立方体沃臭化銀粒子であった。
次に上記乳剤に硫黄増感剤S−5(0.5%メタノール溶液)240mlを加えさらにこの増感剤の1/20モル相当の金増感剤Au−5を添加し55℃にて120分間攪拌して化学増感を施した。
《粉末有機銀塩Aの調製》
4720mlの純水にベヘン酸130.8g、アラキジン酸67.7g、ステアリン酸43.6g、パルミチン酸2.3gを80℃で溶解した。次に1.5Mの水酸化ナトリウム水溶液540.2mlを添加し濃硝酸6.9mlを加えた後、55℃に冷却して脂肪酸ナトリウム溶液を得た。上記の脂肪酸ナトリウム溶液の温度を55℃に保ったまま、45.3gの上記の感光性ハロゲン化銀乳剤Aと純水450mlを添加し5分間攪拌した。
次に1Mの硝酸銀溶液702.6mlを2分間かけて添加し、10分間攪拌し有機銀塩分散物を得た。その後、得られた有機銀塩分散物を水洗容器に移し、脱イオン水を加えて攪拌後、静置させて有機銀塩分散物を浮上分離させ、下方の水溶性塩類を除去した。その後、排水の電導度が2μS/cmになるまで脱イオン水による水洗、排水を繰り返し、遠心脱水を実施した後、得られたケーキ状の有機銀塩を、気流式乾燥機フラッシュジェットドライヤー(株式会社セイシン企業製)を用いて、窒素ガス雰囲気及び乾燥機入り口熱風温度の運転条件により含水率が0.1%になるまで乾燥して有機銀塩の乾燥済み粉末有機銀塩Aを得た。
なお、有機銀塩組成物の含水率測定には赤外線水分計を使用した。
《予備分散液Aの調製》
ポリビニルブチラール粉末(Monsanto社製、Butvar B−79)14.57gをメチルエチルケトン1457gに溶解し、VMA−GETZMANN社製ディゾルバDISPERMAT CA−40M型にて攪拌しながら粉末有機銀塩A500gを徐々に添加して十分に混合することにより予備分散液Aを調製した。
《感光性乳剤分散液1の調製》
予備分散液Aをポンプを用いてミル内滞留時間が1.5分間となるように、0.5mm径のジルコニアビーズ(東レ製トレセラム)を内容積の80%充填したメディア型分散機DISPERMAT SL−C12EX型(VMA−GETZMANN社製)に供給し、ミル周速8m/sにて分散を行なうことにより感光性乳剤分散液1を調製した。
《安定剤液の調製》
1.0gの安定剤1、0.31gの酢酸カリウムをメタノール4.97gに溶解し安定剤液を調製した。
《赤外増感色素液Aの調製》
19.2mgの増感色素1、1.488gの2−クロロ−安息香酸、2.779gの安定剤2および365mgの5−メチル−2−メルカプトベンズイミダゾールを31.3mlのMEKに暗所にて溶解し赤外増感色素液Aを調製した。
《添加液aの調製》
添加物A(内容物は表1、表2、表3に記載)を条件Aまたは条件B(表1、表2、表3に記載)に従って調製したものと1.54gの4−メチルフタル酸、0.92ミリモルの赤外染料1をMEK60gに溶解し添加液aとした。
条件A:表1、表2、表3記載の添加物Aの内容物をMEK50gに溶解した。
条件B:表1、表2、表3記載の添加物Aの内容物をMEK50gに溶解した後、25℃で24時間保存した。
《添加液bの調製》
3.56gのカブリ防止剤2、3.43gのフタラジンをMEK40.9gに溶解し添加液bとした。
《感光層塗布液の調製》
不活性気体雰囲気下(窒素97%)において、前記感光性乳剤分散液1(50g)およびMEK15.11gを攪拌しながら21℃に保温し、カブリ防止剤1(10%メタノール溶液)390μlを加え、1時間攪拌した。さらに臭化カルシウム(10%メタノール溶液)494μlを添加して20分攪拌した。続いて、安定剤液167mlを添加して10分間攪拌した後、1.32gの前記赤外増感色素液Aを添加して1時間攪拌した。その後、温度を13℃まで降温してさらに30分攪拌した。13℃に保温したまま、ポリビニルブチラール(Monsanto社 Butvar B−79)13.31gを添加して30分攪拌した後、テトラクロロフタル酸(9.4質量%MEK溶液)1.084gを添加して15分間攪拌した。さらに攪拌を続けながら、12.43gの添加液a、添加物B(表1、表2、表3に記載)、4.27gの添加液bを順次添加し攪拌することにより感光層塗布液を得た。
《マット剤分散液の調製》
セルロースアセテートブチレート(Eastman Chemical社、7.5gのCAB171−15)をMEK42.5gに溶解し、その中に、炭酸カルシウム(Speciality Minerals社、Super−Pflex200)5gを添加し、ディゾルバ型ホモジナイザにて8000rpmで30min分散しマット剤分散液を調製した。
《表面保護層塗布液の調製》
MEK(メチルエチルケトン)865gを攪拌しながら、セルロースアセテートブチレート(Eastman Chemical社、CAB171−15)を96g、ポリメチルメタクリル酸(ローム&ハース社、パラロイドA−21)を4.5g、ビニルスルホン化合物(VSC)を1.5g、ベンズトリアゾールを1.0g、F系活性剤(旭硝子社、サーフロンKH40)を1.0g、添加し溶解した。次に上記マット剤分散液30gを添加して攪拌し、表面保護層塗布液を調製した。
《感光層面側塗布》
前記感光層塗布液と表面保護層塗布液を押し出し(エクストルージョン)コーターを用いて同時に重層塗布することにより感光材料を作製した。塗布は、感光層は塗布銀量1.9g/m2、表面保護層は乾燥膜厚で2.5μmになる様にしておこなった。その後、乾燥温度75℃、露点温度10℃の乾燥風を用いて、10分間乾燥を行い、塗布試料(熱現像感光材料)を得た。
Figure 2007183465
《露光及び現像処理》
上記のように作製した感光材料を23℃で120時間保存した試料(これを、保存条件Aと称す)と、温度、湿度がそれぞれ50℃、55%RHの環境の恒温槽内で120時間保存した試料(これを、保存条件Bと称す)を用いて、保護層面側から、波長785nmの半導体レーザーを露光源とした露光機によりレーザー走査による露光を与えた。この際に、感光材料の露光面と露光レーザー光の角度を75度として画像を形成した。
その後、ヒートドラムを有する自動現像機を用いて感光材料の保護層とドラム表面が接触するようにして、123℃で12.5秒(処理条件1)、123℃で8秒(処理条件2)熱現像処理した。その際、露光及び現像は23℃、50%RHに調湿した部屋で行った。
上記のごとく露光及び熱現像処理を施した各熱現像感光材料を下記の基準で評価した。得られた各評価結果を表1、表2、表3に示す。
[カブリの測定]
未露光部分のVisualの透過濃度を濃度計(X−Rite社製、カラー透過濃度計310T)で3点測定し、その平均値をカブリとして評価した。
[最高濃度の測定]
最高濃度部分のVisualの透過濃度を濃度計(X−Rite社製、カラー透過濃度計310T)で5点測定し、その平均値を求め、熱現像感光材料1、保存条件A、処理条件1の最高濃度を100とする相対値で評価した。
[画像保存性の評価]
センシトメトリーの評価と同じ処理をした2枚の試料を、1枚は25℃、相対湿度55%で7日間遮光保存し、もう1枚は25℃、相対湿度55%で7日間自然光に晒した後、両者のカブリ部分の濃度を測定し、下式によりカブリの増加1を求め画像保存性として評価を行った。
(カブリの増加1)=(自然光に晒したときのカブリ)−(遮光保存したときのカブリ)
[銀色調の評価]
透過濃度が1.1±0.05となる濃度部を目視で観察し、下記に記載の判定基準に則り銀色調の評価を行った。尚、品質保証上問題のないランクは4以上である。
5・・・純黒調で全く黄色みを感じない
4・・・純黒ではないが、ほとんど黄色みを感じない
3・・・部分的にわずかに黄色みを感じる
2・・・全面にわずかに黄色みを感じる
1・・・一見して黄色みが感じられる
Figure 2007183465
Figure 2007183465
Figure 2007183465
※画像保存性:カブリの増加1
Figure 2007183465
Figure 2007183465
表1、表2、表3より、本発明の還元剤を用いた場合、保存性に優れ、カブリが少なく、更に熱現像後における銀画像の安定性に優れ、短時間の熱現像においても最高濃度が高く、且つ銀色調が良好であることがわかる。
実施例2
実施例1の赤外染料1を赤外染料2に変更した以外は同様の操作を行い、塗布試料(熱現像感光材料)を得た。
Figure 2007183465
《露光及び現像処理》
上記のように作製した感光材料を23℃で120時間保存した試料(これを、保存条件Aと称す)と、温度、湿度がそれぞれ50℃、55%RHの環境の恒温槽内で120時間保存した試料(これを、保存条件Bと称す)を用いて、保護層面側から、波長810nmの半導体レーザーを露光源とした露光機によりレーザー走査による露光を与えた。この際に、感光材料の露光面と露光レーザー光の角度を75度として画像を形成した。
その後、ヒートドラムを有する自動現像機を用いて感光材料の保護層とドラム表面が接触するようにして、123℃で12.5秒(処理条件1)、123℃で8秒(処理条件2)熱現像処理した。その際、露光及び現像は23℃、50%RHに調湿した部屋で行った。
上記のごとく露光及び熱現像処理を施した各熱現像感光材料を実施例1と同様の基準で評価した。得られた各評価結果を表4、表5、表6に示す。
Figure 2007183465
Figure 2007183465
Figure 2007183465
※画像保存性:カブリの増加1
表4、表5、表6より、露光波長を変更した場合においても、本発明の還元剤を用いた場合、保存性に優れ、カブリが少なく、更に熱現像後における銀画像の安定性に優れ、短時間の熱現像においても最高濃度が高く、且つ銀色調が良好であることがわかる。

Claims (11)

  1. 支持体上の少なくとも一方の側に、感光性ハロゲン化銀を含んでなる熱現像感光材料において、下記一般式(1)で表される化合物の少なくとも一種と、下記一般式(2)で表される化合物の少なくとも一種とを含むことを特徴とする熱現像感光材料。
    Figure 2007183465
    (式中、R1は水素原子、又は置換基を表す。R2及びR3は各々独立に、炭素原子数が3〜6の分岐アルキル基を表す。A1及びA2は各々独立に、水酸基、又は脱保護されることにより水酸基を形成しうる基を表し、n及びmは1〜10の整数を表す。)
    Figure 2007183465
    (式中、Lは連結基であり、Zは一般式(1)で表される化合物と反応して化学結合を形成する原子団であり、pは0〜10までの整数である。但しpが0のときLは末端基である)
  2. 前記一般式(2)で表される化合物が、水酸基と反応して化学結合を形成する化合物であることを特徴とする請求項1に記載の熱現像感光材料。
  3. 前記一般式(2)で表される化合物において、Zの少なくとも一つが下記の部分構造式(A)〜(F)から選ばれる少なくとも一つで表されることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱現像感光材料。
    Figure 2007183465
    (式中、*部でLと結合している。Y1はO,S,C=O,C=S,N−R4(R4は水素原子又は置換基)であり、Xは脱離基である。)
    Figure 2007183465
    (式中、*部でLと結合している。Y1はO,S,C=O,C=S,N−R4(R4は水素原子又は置換基)であり、Q1はNまたはC−R5(R5は水素原子又は置換基)である。)
    Figure 2007183465
    (式中、*部でLと結合している。Y2は電子吸引性の2価の連結基であり、R6〜R8は水素原子又は置換基である。)
    Figure 2007183465
    (式中、*部でLと結合している。Y3は電子吸引性基であり、R9およびR10は水素原子又は置換基である。)
    Figure 2007183465
    (式中、*部でLと結合している。R11〜R13は水素原子又は置換基である。)
    Figure 2007183465
    (式中、*部でLと結合している。R14およびR15は水素原子又は置換基である。qおよびrは0〜3の整数で、q+r=3である。)
  4. 前記一般式(2)で表される化合物において、Zの少なくとも一つが前記部分構造式(B)で表されることを特徴とする請求項3に記載の熱現像感光材料。
  5. 前記部分構造式(B)中のQ1が窒素原子であり、Y1が酸素原子であることを特徴とする請求項4に記載の熱現像感光材料。
  6. 前記一般式(1)で表される化合物において、A1及びA2が水酸基であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
  7. 前記一般式(1)で表される化合物において、R1が水素原子又はアルキル基であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
  8. 前記一般式(1)で表される化合物において、R2及びR3が共に3級アルキル基であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
  9. 前記一般式(1)で表される化合物において、n及びmが共に3であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
  10. 支持体上の少なくとも一方の側に、感光性ハロゲン化銀を含んでなる熱現像感光材料において、前記一般式(1)で表される化合物の少なくとも一種と、前記一般式(2)で表される化合物の少なくとも一種との反応物を添加することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
  11. 支持体上の少なくとも一方の側に、感光性ハロゲン化銀を含んでなる熱現像感光材料において、前記一般式(1)で表される化合物の少なくとも一種と、前記一般式(2)で表される化合物の少なくとも一種との反応混合物を添加することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
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