JP2007183395A - レンズ駆動モジュール及びカメラモジュール - Google Patents

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進 小棚木
Koji Nitori
幸司 似鳥
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Abstract

【課題】 各部材の経年変化等に因らずレンズを基準位置に位置決めすると共に、各部材に過負荷が掛かることを防止するレンズ駆動モジュール及びカメラモジュールを提供する。
【解決手段】 可動レンズ9の光軸方向への移動に伴い可動レンズ9が基準位置に達したときその移動を基準面Pで規制して可動レンズ9を基準位置に占位させるように構成したレンズ駆動モジュールにおいて、少なくとも2個のコイルを有し各コイルに供給する励磁電流により回転子を回転することで可動レンズ9の移動の際のトルクを供給する駆動モーター23と、回転子の回転により駆動モーター23のコイルの一方に誘起される誘起電圧と設定電圧とを比較して誘起電圧が設定電圧以下になった時点でこの状態を表す過負荷信号を出力する比較手段57と、過負荷信号を入力した時点で駆動モーター23の駆動を停止するよう制御する制御手段59とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明はレンズ駆動モジュール及びカメラモジュールに関し、特に、レンズ位置を基準位置に位置決めして、ズーム又はオートフォーカスを行う場合に適用して有用なものである。
従来、デジタルカメラ等の光学機器には、可動レンズを被写体に対する合焦位置へ移動させる駆動源としてステッピングモータ等を用いた駆動手段を備えたものがある。このような光学機器において、可動レンズの位置をフォトインタラプタ等のセンサで検出することで基準位置に移動させ、ステッピングモータに所定の駆動パルス数を出力することで可動レンズを移動させ、可動レンズの位置を制御するものがある(特許文献1参照)。
しかしながら、上述の駆動手段やセンサ、可動レンズ等の各部材を組み合わせてレンズ駆動モジュールを構成する際に生じる製造上のばらつきや各部材の経年変化等の原因により、フォトインタラプタが検出する位置に誤差が生じ、可動レンズを基準位置に正確に位置決めすることが困難になるという問題がある。
そこで、可動レンズをレンズ駆動モジュール内の所定の基準面に当接するまで移動させ、その当接した時の位置を基準位置としている。すなわち、可動レンズの移動が基準面により規制されたことをもって、可動レンズの基準位置が決まることとなる。このことにより、上述した検出位置の誤差の影響を除去し、可動レンズを基準位置に正確に位置決めをすることが可能となっている。
しかしながら、可動レンズが基準面に当接した後においても、ステッピングモータが駆動し続けることにより、レンズ駆動モジュール内の各部材に掛かる負荷が増大するという問題が生じる。したがって、かかる負荷の増大を放置すると、各部材の機械的な破損を引き起こす虞がある。特に携帯電話や薄型デジタルカメラ等に搭載されるレンズ駆動モジュールは小型化に伴い機械的な強度も小さくなってきているため、かかる負荷の増大という問題に対処することは重要な課題となっている。
特開平6−281852
本発明は、かかる事情に鑑み、レンズ駆動モジュールを構成する各部材の製造上のばらつきや経年変化に因らず可動レンズを基準位置に位置決めすると共に、各部材に過負荷が掛かることを防止するレンズ駆動モジュール及びカメラモジュールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の第1の態様は、
可動レンズの光軸方向への移動に伴い前記可動レンズが所定の基準位置に達したときその移動を基準面で規制して前記可動レンズを前記基準位置に占位させるように構成したレンズ駆動モジュールにおいて、
少なくとも2個のコイルを有し各コイルに供給する励磁電流により回転子を一方向乃至逆方向に回転することで動力伝達機構を介して前記可動レンズの光軸方向への移動の際のトルクを供給する駆動モーターと、
前記回転子の回転により前記駆動モーターのコイルの一方に誘起される誘起電圧と所定の設定電圧とを比較して前記誘起電圧が前記設定電圧以下になった時点でこの状態を表す過負荷信号を出力する比較手段と、
前記過負荷信号を入力した時点で前記駆動モーターの駆動を停止するよう制御する制御手段とを有することを特徴とするレンズ駆動モジュールにある。
かかる第1の態様では、可動レンズを所定の基準面に当接させると共に、駆動モーターを停止させるよう制御することで、可動レンズを誤差なく所定の基準位置に位置決めし、且つ過負荷によるレンズ駆動モジュールの各部材の消耗や破損を防止することが可能となる。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載するレンズ駆動モジュールにおいて、
前記トルクが所定値以上となったときに、前記トルクが前記動力伝達機構に伝達されるのを遮断するトルクリミット手段を更に具備することを特徴とするレンズ駆動モジュールにある。
かかる第2の態様では、所定値以上となった駆動モーターのトルクを遮断することで、動力伝達機構の各部材の破損をより確実に防止することが可能となる。
本発明の第3の態様は、第2の態様に記載するレンズ駆動モジュールにおいて、
前記動力伝達機構は、その回転により前記可動レンズをその軸方向に沿い往復移動させる送りねじ軸と、その中央部に設けた弾性変形部を介して前記送りネジ軸に嵌合させてある入力歯車とを備え、
前記トルクリミット手段は、前記所定値以上のトルクの作用により前記弾性変形部が変形することにより前記動力伝達機構に対する前記トルクの入力が遮断されるように構成したことを特徴とするレンズ駆動モジュールにある。
かかる第3の態様では、トルクリミット手段を簡易な構造で構成して、所定値以上となった駆動モーターのトルクを遮断することで、動力伝達機構の各部材の破損をより確実に防止することが可能となる。
本発明の第4の態様は、第1〜3の何れかの態様に記載するレンズ駆動モジュールにおいて、
前記可動レンズの位置を検出する位置検出手段を更に具備し、
前記制御手段は、前記位置検出手段によって前記可動レンズの位置を検出した後、前記可動レンズが所定量移動するよう前記駆動モーターを駆動させることを特徴とするレンズ駆動モジュールにある。
かかる第4の態様では、可動レンズを所定の基準面に確実に当接させることが可能となると共に、可動レンズの移動を所定量に制限することで、可動レンズが基準面に当接した後に、可動レンズに過度のトルクが掛かり続けることを防止できる。
本発明の第5の態様は、第1〜4の何れかの態様に記載するレンズ駆動モジュールにおいて、
前記可動レンズは、2つの可動レンズからなり、基準面に規制された状態の一方の可動レンズの表面に、他方の可動レンズが当接した位置を前記他方の可動レンズの基準位置としたことを特徴とするレンズ駆動モジュールにある。
かかる第5の態様では、一方の可動レンズに当接したことを基準位置とすることが可能となる。
本発明の第6の態様は、
第1〜4の何れかの態様に記載するレンズ駆動モジュールに撮像素子を組み合わせたことを特徴とするカメラモジュールにある。
かかる第6の態様では、可動レンズを誤差なく所定の位置に位置決めし、且つ過負荷によるレンズ駆動モジュールの各部材の消耗や破損を防止するカメラモジュールを提供できる。
本発明の第7の態様は、
第5の態様に記載するレンズ駆動モジュールに撮像素子を組み合わせたカメラモジュールにおいて、
カメラモジュールを構成するベース部材と、
前記ベース部材に設けられた固定レンズ枠とを更に具備し、
前記一方の可動レンズが前記固定レンズ枠の表面に規制された状態の位置を前記一方の可動レンズの基準位置とし、その基準位置にある状態の前記一方の可動レンズの表面に、前記他方の可動レンズが当接した位置を前記他方の可動レンズの基準位置としたことを特徴とするカメラモジュールにある。
かかる第7の態様では、一方の可動レンズが固定レンズ枠に当接した位置を基準位置とすることが可能となる。
本発明によれば、可動レンズの移動を基準面で規制することにより、可動レンズが基準位置に確実に位置決めされることを可能とする一方、レンズ駆動モジュールを構成する各部材に掛かる過負荷による各部材の消耗や破損を防止することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、本実施形態の説明は例示であり、本発明は以下の説明に限定されない。
<実施形態1>
図1には本発明の第1実施形態例に係るレンズ駆動モジュールを備えたカメラモジュールの全体構成、図2には図1中のI−I線矢視、図3には図1中のII−II線矢視を示してある。
図1に示すように、カメラモジュールを構成するベース1には固定レンズ枠40が設けられ、第2の固定レンズ群2の後面(図中下側)には撮像素子(CCDカメラ等)3が設けられている。ベース1には第2の固定レンズ群2の上方を覆うカバー4が取り付けられ、第2の固定レンズ群2を挟んで撮像素子3と対向する位置のカバー4には第1の固定レンズ群5が取り付けられている。また、固定レンズ枠40には、第2の固定レンズ群2が取り付けられている。
第1の固定レンズ群5及び第2の固定レンズ群2の光路開口の両外側におけるカバー4の内部には、ベース1及びカバー4に亘りレンズ群の光軸方向(図中上下方向)に延びるリードスクリュウとしての第1送りねじ軸6及び第2送りねじ軸7が回転自在に支持されている。第1送りねじ軸6のねじ部8には第1可動レンズ枠9が螺合し、第2送りねじ軸7のねじ部10には第2可動レンズ枠11が螺合している。第1可動レンズ枠9には第1可動レンズ群12が保持され、第2可動レンズ枠11には第2可動レンズ群13が保持されている。
つまり、第1送りねじ軸6及び第2送りねじ軸7が回転することにより、第1可動レンズ枠9及び第2可動レンズ枠11がそれぞれ独立して上下方向に往復移動し、第1可動レンズ群12及び第2可動レンズ群13が第1の固定レンズ群5及び第2の固定レンズ群2の間で独立して任意の位置に動作されるようになっている。これにより、ズーミング及びズーミングとオートフォーカシングを独立して行うことができる。
図1乃至図4に示すように、ベース1及びカバー4側に亘り第1ガイド軸15及び第2ガイド軸16が設けられている。第1可動レンズ枠9にはガイド板17、18が設けられ、第2可動レンズ枠11にはガイド板19、20が設けられている。第1可動レンズ枠9のガイド板17には貫通孔17aが設けられ、ガイド板18には貫通孔18aが設けられている。
そして、ガイド板17の貫通孔17aには第1ガイド軸15が貫通し、ガイド板18の貫通孔18aには第2ガイド軸16が貫通している。同様に、第2可動レンズ枠11のガイド板19、20には貫通孔が設けられ、それぞれ第1ガイド軸15及び第2ガイド軸16が貫通している。
つまり、第1ガイド軸15及び第2ガイド軸16、ガイド板17、18により、第1可動レンズ枠9及び第2可動レンズ枠11の上下方向のみの往復移動を許容し、回転方向の移動を規制している(回転規制手段)。
図1乃至図3に示すように、第1送りねじ軸6の側部におけるベース1とカバー4の間には、モーター固定板22を介して第1駆動モーター23が取り付けられている。また、第2送りねじ軸7の側部におけるベース1とカバー4の間には、モーター固定板22を介して第2駆動モーター24が取り付けられている。第1駆動モーター23は第1送りねじ軸6の駆動回転、即ち、第1可動レンズ群12の往復移動を行う駆動源であり、第2駆動モーター24は第2送りねじ軸7の駆動回転、即ち、第2可動レンズ群13の往復移動を行う駆動源である。
第1駆動モーター23の下端の出力軸には第1駆動ピニオン25が固定され、第2駆動モーター24の下端の出力軸には第2駆動ピニオン26が固定されている。一方、第1送りねじ軸6の下端には第1入力歯車27が設けられ、第2送りねじ軸7の下端には第2入力歯車28が設けられている。第1駆動ピニオン25と第1入力歯車27の間には輪列受31を介して第1中間歯車29が回転自在に設けられ、第1中間歯車29は第1駆動ピニオン25及び第1入力歯車27に噛み合っている。また、第2駆動ピニオン26と第2入力歯車28の間には輪列受32を介して第2中間歯車30が回転自在に設けられ、第2中間歯車30は第2駆動ピニオン26及び第2入力歯車28に噛み合っている。
つまり、第1駆動モーター23の駆動により、第1駆動ピニオン25、第1中間歯車29を介して第1入力歯車27にトルクが伝達され、第1送りねじ軸6が回転する。第1送りねじ軸6の回転により第1可動レンズ枠9が第1ガイド軸15、第2ガイド軸16に沿って往復移動し、第1可動レンズ群12が所定の位置に移動する。以下、第1送りねじ軸6、第1駆動ピニオン25、第1中間歯車29、第1入力歯車27からなる部分を第1動力伝達機構52と称する。
また、第2駆動モーター24の駆動により、第2駆動ピニオン26、第2中間歯車30を介して第2入力歯車28にトルクが伝達され、第2送りねじ軸7が回転する。第2送りねじ軸7の回転により第2可動レンズ枠11が第1ガイド軸15、第2ガイド軸16に沿って往復移動し、第2可動レンズ群13が所定の位置に移動する。以下、第2送りねじ軸7、第2駆動ピニオン26、第2中間歯車30、第2入力歯車28からなる部分を第2動力伝達機構53と称する。
ここで、第2可動レンズ枠11の基準位置とは、第2可動レンズ枠11のベース1側の表面が、固定レンズ枠40のカバー4側の表面(基準面Q)に当接した時の位置をいう。また、第1可動レンズ枠9の基準位置とは、第1可動レンズ枠9のベース1側の表面が、基準位置にある状態の第2可動レンズ枠11のカバー4側の表面(基準面P)に当接した時の位置をいう。また、各可動レンズ枠が基準位置に到達していない状態で各モーターを駆動している時を「通常時」と称し、各可動レンズ枠が基準位置に到達した状態で各モーターを駆動している時を「過負荷時」と称する。
従来では、各可動レンズ枠を基準位置に移動させるためには、各モーターの駆動を制御する制御部が、第2可動レンズ枠11を基準面Qに当接するまで第2駆動モーター24を駆動させ、且つ第1可動レンズ枠9を基準面に当接するまで第1駆動モーター23を駆動させるよう制御を行っている。したがって、過負荷時には、通常時と比して過度のトルクが各歯車に加わることとなり、歯車の消耗や破損を招く虞がある。
本発明は、後述するように、過度のトルクを機械的に遮断するトルクリミット手段と、比較手段により受信した過負荷信号を基に駆動モーターを停止する制御手段を備えることで、上述の過負荷による破損等を防止している。
まず、トルクリミット手段について詳細に説明する。
図5は、送りねじ軸と入力歯車の斜視図である。図6は、動力伝達機構の構成を示す図である。
図5乃至図6に示すように、第2入力歯車28には弾性変形部28bが設けられ、軸挿通孔28aを挿通する第2送りねじ軸7が弾性変形部28bに嵌合するよう構成されている。第2送りねじ軸7が軸挿通孔28aに嵌合されると、第2送りねじ軸7は軸挿通孔28aの中心側に向かう弾性変形部28bの弾性力により挟持されることとなる。
上述のように構成した第2動力伝達機構53は以下に述べるように第2駆動モーター24のトルクを伝達又は遮断する。
すなわち、通常時においては、第2送りねじ軸7は弾性変形部28bの弾性力により第2入力歯車28に挟持された状態で、第2入力歯車28の回転に伴って一体的に回転する。このため第2駆動モーター24のトルクが第2送りねじ軸7に伝達されて、第2可動レンズ枠11の往復運動が可能となる。
一方、第2駆動モーター24が第2可動レンズ枠11を基準面Q側へ移動させるよう駆動し続けると、第2可動レンズ枠11は基準面Qに当接して、その移動が規制される。このため第2駆動モーター24に掛かる負荷が増大すると共に、所定値以上のトルクが第2入力歯車28に掛かることとなる。このことにより、弾性変形部28bが変形するため、第2入力歯車28が第2送りねじ軸7の外周に沿って空回りすることとなる。この結果、第2動力伝達機構53の破損を防止することが可能となる。
次に、制御手段について詳細に説明する。
制御手段は、比較手段により受信した過負荷信号に基づいて駆動モーターを停止させる。ここで、過負荷信号とは、比較手段が駆動モーターのコイルに生じる誘起電圧が所定の基準電圧以下となったことをもって、駆動モーターに過負荷が掛かっている状態を表す信号のことをいう。
この過負荷は、第1可動レンズ枠9が基準面Pに当接した後においても、第1駆動モーター23が駆動力を供給し続けることで生じるため、この過負荷の検出をトリガーとして、即座に第1駆動モーター23を停止することで、第1可動レンズ枠9を基準位置に位置決めするという制御が可能となる。
まず、図7及び図8を用いて比較手段が過負荷信号を検出する原理を説明する。
図7はモーターの構成の概略図である。図8は低負荷時と高負荷時におけるモーターに生じる誘起電圧の特性である。
モーター70は、ステータ71、ローター72、永久磁石73、鉄心74、第1コイル75及び第2コイル76を備えている。この第1コイル75のA1−A2間に電流を流すことにより第1コイル75より磁界が生じると共に、永久磁石73で形成したローター72が回転して、トルクを発生させている。
ローター72が回転すると第2コイル76内を貫く磁束が変化するため、電磁誘導の原理により、第2コイル76のB1−B2間に誘起電圧が生じる。この誘起電圧は、第2コイル76のインダクタンス、磁界及びローター72の回転速度に比例する。
本発明では、この回転速度と誘起電圧とが比例関係にあることに着目して、誘起電圧が所定の基準電圧以下であるか否かを検出することで、ローター72に過負荷が掛かっているか否かを判別する。
図8に示すように、ローター72の回転特性81,83は、ローター72が第1コイル75のA1−A2間に流した電流(励磁波形80)に追従して回転する速度を示しており、第2コイル76の誘起電圧特性82,84は、ローター72の回転に伴う誘起電圧の値を示している。回転特性81と誘起電圧特性82は、ローター72に掛かる負荷が低負荷である時の特性であって、回転特性83と誘起電圧特性84はローター72に掛かる負荷が過負荷である時の特性である。
回転特性81では、励磁波形80に示す信号の立ち上がりに追従して、時刻T0からT1の間にローター72が増速している。これに比べて、回転特性83では時刻T0からT2の間に緩やかに増速している。つまり、ローター72が過負荷となっている時は、低負荷時と比較してローター72の回転する速度が低下していることを示している。したがって、第2コイル76に生じる誘起電圧はローター72の回転する速度に比例することから、ローター72の過負荷時の誘起電圧V2は、低負荷時の誘起電圧V1よりも低くなる。
つまり、第2コイル76に生じる誘起電圧を所定の基準電圧と比較することにより、ローター72に過負荷が掛かっているか否かを判断することができる。
以上に述べた原理に基づき、誘起電圧の高低を検出する比較器を備えてカメラモジュールを構成する。
図9は、上述の原理を用いて構成したカメラモジュールのブロック図である。
図に示すように、レンズ駆動部51は、第1可動レンズ枠9、第2可動レンズ枠11、第1動力伝達機構52、第2動力伝達機構53、第1駆動モーター23、第2駆動モーター24で構成されている。制御ブロック54にはモータドライバ55、56が備えられ、それぞれ第1駆動モーター23、第2駆動モーター24に駆動指令が出力される。CPUやメモリを備えた制御部59には撮像素子3からの信号が信号処理部60で処理されて送られ、モータドライバ55、56及び表示部61に出力される。
また、制御ブロック54には、第1比較器57を設け、第1駆動モーター23に生じる誘起電圧が所定の基準電圧(Vref)よりも高い場合はHigh、低い場合はLowという過負荷信号を制御部59に出力するよう構成する。制御部59はこの信号を受信し、信号がLowであるならば第1駆動モーター23に過負荷が掛かっていると判断し、第1駆動モーター23を停止し、信号がHighであるならば、第1駆動モーター23を運転し続けるよう制御する。
同様に、第2比較器58を設け、第2駆動モーター24に生じる誘起電圧が所定の基準電圧よりも高い場合はHigh,低い場合はLowという過負荷信号を制御部59に出力するよう構成する。制御部59はこの信号を受信し、信号がLowであるならば第2駆動モーター24に過負荷が掛かっていると判断し、第2駆動モーター24を停止し、信号がHighであるならば、第2駆動モーター24を運転し続けるよう制御する。
なお、制御部59は、各比較器から受信したLowの回数をカウントし、その回数が所定回数に達したことを条件にモーターを停止してもよいし、パルス信号の立ち上がりを検出したことを条件にモーターを停止してもよい。これによって、例えばレンズ駆動モジュールの外部から衝撃を受けたことで駆動モーターに誘起電圧が生じ、この誘起電圧に基づいてモーターを停止するという誤動作を防ぐことが可能となる。
図10は、可動レンズ枠を基準位置に移動させる際の一連の動作を示す図である。
まず、制御部59はモータドライバ56を介して第2駆動モーター24を回転させ、基準位置へ移動させる。この結果、第2駆動モーター24に誘起電圧が生じる。第2比較器58がこの誘起電圧と所定の基準電圧とを比較した結果、誘起電圧が高い場合は、制御部59に過負荷信号を送信しないため、制御部59は、さらに第2駆動モーター24が回転を続けるよう駆動指令を出力する。
第2駆動モーター24を回転させ続けた結果、第2駆動モーター24が基準面Qに当接すると、第2動力伝達機構53及び第2駆動モーター24に掛かる負荷が増大する。このため、一方では、第2入力歯車28が空回りすることにより、第2可動レンズ枠11の移動が停止する。他方、負荷の増大により第2駆動モーター24で生じる誘起電圧が低下するため、第2比較器58は過負荷信号(Low)を制御部59に出力する。制御部59はこの過負荷信号に基づいて、モータドライバ56を介して第2駆動モーター24を停止する。第1可動レンズ枠9についても同様に基準位置へ移動させる。
なお、従来技術のように、フォトインタラプタ等の位置検出手段を備え、制御部59は、位置検出手段により検出された第1可動レンズ枠9、第2可動レンズ枠11の位置から基準面P、Qに当接するのに十分な駆動指令を出力するよう構成してもよい。これにより、各可動レンズ枠の移動する量が制限されることとなる。この結果、万が一、故障等の原因により比較手段が過負荷信号を正常に出力しない場合においても、レンズ駆動モジュールの各部材が破損することを防止することが可能となる。
以上に述べたように、第1可動レンズ枠9、第2可動レンズ枠11をそれぞれ基準面P、Qに当接させることで、従来技術にあるような誤差のない基準位置に位置決めを行うことが可能となる。また、可動レンズ枠が当接したことにより生じる過負荷をトルクリミット手段と比較手段及び制御手段を備えることでレンズ駆動モジュールの各部材の消耗や破損を防止することが可能となる。
本発明は、例えばデジタルカメラやカメラ付き携帯電話などに搭載されて、オートフォーカシングやズーミングを行うために用いられるレンズ駆動モジュール及びこの装置を備えて構成されるカメラモジュールの産業分野で利用することができる。
本発明の第1実施形態例に係るレンズ駆動モジュールを備えたカメラモジュールの全体構成である。 図1中のI−I線矢視図である。 図1中のII−II線矢視図である。 可動レンズ枠の構成を示す概略構成図である。 送りねじ軸と入力歯車の斜視図である。 動力伝達機構の構成を示す図である。 モーターの構成の構成図である。 低負荷時と高負荷時におけるモーターに生じる誘起電圧の特性である。 カメラモジュールのブロック図である。 可動レンズ枠を基準位置に移動させる際の一連の動作を示す図である。
符号の説明
1 ベース
2 第2の固定レンズ群
3 撮像素子
4 カバー
5 第1の固定レンズ群
6 第1送りねじ軸
7 第2送りねじ軸
8、10 ねじ部
9 第1可動レンズ枠
11 第2可動レンズ枠
12 第1可動レンズ群
13 第2可動レンズ群
15 第1ガイド軸
16 第2ガイド軸
17、18、19、20 ガイド板
22 モーター固定板
23 第1駆動モーター
24 第2駆動モーター
25 第1駆動ピニオン
26 第2駆動ピニオン
27 第1入力歯車
28 第2入力歯車
29 第1中間歯車
30 第2中間歯車
31、32 輪列受
40 固定レンズ枠
51 レンズ駆動部
52、53 動力伝達機構
54 制御ブロック
55、56 モータドライバ
57 第1比較器
58 第2比較器
59 制御部
60 信号処理部
61 表示部
70 モーター
71 ステータ
72 ローター
73 永久磁石
74 鉄心
75 第1コイル
76 第2コイル
80 励磁波形
81,83 回転特性
82,84 誘起電圧特性

Claims (7)

  1. 可動レンズの光軸方向への移動に伴い前記可動レンズが所定の基準位置に達したときその移動を基準面で規制して前記可動レンズを前記基準位置に占位させるように構成したレンズ駆動モジュールにおいて、
    少なくとも2個のコイルを有し各コイルに供給する励磁電流により回転子を一方向乃至逆方向に回転することで動力伝達機構を介して前記可動レンズの光軸方向への移動の際のトルクを供給する駆動モーターと、
    前記回転子の回転により前記駆動モーターのコイルの一方に誘起される誘起電圧と所定の設定電圧とを比較して前記誘起電圧が前記設定電圧以下になった時点でこの状態を表す過負荷信号を出力する比較手段と、
    前記過負荷信号を入力した時点で前記駆動モーターの駆動を停止するよう制御する制御手段とを有することを特徴とするレンズ駆動モジュール。
  2. 請求項1のレンズ駆動モジュールにおいて、
    前記トルクが所定値以上となったときに、前記トルクが前記動力伝達機構に伝達されるのを遮断するトルクリミット手段を更に具備することを特徴とするレンズ駆動モジュール。
  3. 請求項2のレンズ駆動モジュールにおいて、
    前記動力伝達機構は、その回転により前記可動レンズをその軸方向に沿い往復移動させる送りねじ軸と、その中央部に設けた弾性変形部を介して前記送りネジ軸に嵌合させてある入力歯車とを備え、
    前記トルクリミット手段は、前記所定値以上のトルクの作用により前記弾性変形部が変形することにより前記動力伝達機構に対する前記トルクの入力が遮断されるように構成したことを特徴とするレンズ駆動モジュール。
  4. 請求項1〜3の何れかのレンズ駆動モジュールにおいて、
    前記可動レンズの位置を検出する位置検出手段を更に具備し、
    前記制御手段は、前記位置検出手段によって前記可動レンズの位置を検出した後、前記可動レンズが所定量移動するよう前記駆動モーターを駆動させることを特徴とするレンズ駆動モジュール。
  5. 請求項1〜4の何れかのレンズ駆動モジュールにおいて、
    前記可動レンズは、2つの可動レンズからなり、基準面に規制された状態の一方の可動レンズの表面に、他方の可動レンズが当接した位置を前記他方の可動レンズの基準位置としたことを特徴とするレンズ駆動モジュール。
  6. 請求項1〜5の何れか一つに記載するレンズ駆動モジュールに撮像素子を組み合わせたことを特徴とするカメラモジュール。
  7. 請求項5に記載するレンズ駆動モジュールに撮像素子を組み合わせたカメラモジュールにおいて、
    カメラモジュールを構成するベース部材と、
    前記ベース部材に設けられた固定レンズ枠とを更に具備し、
    前記一方の可動レンズが前記固定レンズ枠の表面に規制された状態の位置を前記一方の可動レンズの基準位置とし、その基準位置にある状態の前記一方の可動レンズの表面に、前記他方の可動レンズが当接した位置を前記他方の可動レンズの基準位置としたことを特徴とするカメラモジュール。
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