JP2007183049A

JP2007183049A - 冷暖房システム

Info

Publication number: JP2007183049A
Application number: JP2006002042A
Authority: JP
Inventors: Tadashi Miyamoto; 忠宮本
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 2006-01-10
Filing date: 2006-01-10
Publication date: 2007-07-19

Abstract

【課題】熱効率が良く、比較的廉価に実施することができ、同一のシステムで暖房と冷房の両方の実現を可能にする冷暖房システムを提供することである。
【解決手段】パネル本体（１２）と、パネル本体内に張り巡らされ、冷暖房媒体を通すための冷暖房媒体用配管（１４）と、冷暖房媒体用配管の途中にそれぞれ配置された複数の温熱／冷熱エネルギ供給部（１６）とを備え、温熱／冷熱エネルギ供給部が、冷暖房媒体用配管と連通する空洞が内部に設けられた供給部本体（１８）と、供給部本体に接して配置されたペルチェモジュール（２０）とを有し、ペルチェモジュールが加熱又は冷却されるようにペルチェモジュールに通電することによって得られる温熱／冷熱を供給部本体および供給部本体と冷暖房媒体用配管を通る冷暖房媒体に伝達し、これにより暖房／冷房を行うように構成されていることを特徴する冷暖房システム（１０）が提供される。
【選択図】図１

Description

本発明は一般に、冷暖房システムに関する。より詳細には、本発明は、ペルチェ効果を利用し、良好な熱エネルギ効率を有する床又は壁用の冷暖房システムに関する。

従来、床暖房システムとしては、床に張り巡らせた電熱線に通電して発生した熱を利用する型式と、床に張り巡らせた配管に通した温水の熱を利用する型式の２型式が知られている。従来の床暖房システムには、冷房機能を兼ね備えたものは見当たらない。

しかしながら、温水の熱を利用する暖房システムでは、１か所の温水供給源から温水供給が行われるのが通常であり、温水がシステムの末端に到達するにつれて放熱してしまうため、熱効率が悪いという課題がある。また、電熱線の熱を利用する暖房システムでは、コスト高になる可能性があるという課題がある。さらに、同一のシステムで床暖房と床冷房の両方を実現するシステムに対する要請もある。

本発明は、このような状況に鑑みて案出されたものであって、熱効率が良く、比較的廉価に実施することができ、同一のシステムで暖房と冷房の両方の実現を可能にする冷暖房システムを提供することを目的としている。

本発明の冷暖房システムは、ペルチェ効果（Peltier Effect）を利用したものである。ここで、ペルチェ効果とは、異種の金属を接合し、それらの間に直流電流を流すと、一方の接合部が放熱し、他方の接合部が吸熱する現象をいう。

本願請求項１に記載の冷暖房システムは、パネル本体と、前記パネル本体内に張り巡らされ、冷暖房媒体を通すための冷暖房媒体用配管と、前記冷暖房媒体用配管の途中にそれぞれ配置された複数の温熱／冷熱エネルギ供給部とを備え、前記温熱／冷熱エネルギ供給部が、前記冷暖房媒体用配管と連通する空洞が内部に設けられた供給部本体と、前記供給部本体に接して配置されたペルチェモジュールとを有し、前記ペルチェモジュールが加熱又は冷却されるように前記ペルチェモジュールに通電することによって得られる温熱／冷熱を前記供給部本体および前記供給部本体と前記冷暖房媒体用配管を通る冷暖房媒体に伝達し、これにより暖房／冷房を行うように構成されていることを特徴とするものである。

本願請求項２に記載の、複数のパネル本体と、前記各パネル本体内にそれぞれ張り巡らされ、冷暖房媒体を通すための冷暖房媒体用配管と、隣接する前記パネル本体に設けられた前記冷暖房媒体用配管が互いに連通するように、各パネル本体を連結することによって形成される冷暖房システムは、前記各パネル本体の前記冷暖房媒体用配管の途中に、１又は複数の温熱／冷熱エネルギ供給部が配置されており、前記各温熱／冷熱エネルギ供給部が、前記冷暖房媒体用配管と連通する空洞が内部に設けられた供給部本体と、前記供給部本体に接して配置されたペルチェモジュールとを有し、前記ペルチェモジュールが加熱又は冷却されるように前記ペルチェモジュールに通電することによって得られる温熱／冷熱を前記供給部本体および前記供給部本体と前記冷暖房媒体用配管を通る冷暖房媒体に伝達し、これにより暖房／冷房を行うように構成されていることを特徴とするものである。

本発明によれば、熱効率が良く、比較的廉価に実施することができ、同一のシステムで暖房と冷房の両方の実現を可能にする冷暖房システムが提供される。特に、媒体が、供給部本体内を通過した後、放熱により温度が徐々に低下するが、温熱／冷熱エネルギ供給部が複数基設置されているので、効率的な暖房／冷房を実施することが可能である。

次に図面を参照して、床の冷暖房に使用される場合を例として、本発明の好ましい実施の形態に係る冷暖房システムについて詳細に説明する。図１は、本発明の第１の実施の形態に係る床冷暖房システムを概略的に示した平面図である。図１において全体として参照符号１０で示される本発明の第１の実施の形態に係る床冷暖房システムは、矩形のパネル本体１２を備えている。パネル本体１２は例えば、コンパネ材１２ａの下側に断熱材（例えば、発泡スチロール材）１２ｂを配置し、コンパネ材１２ａの上側にカーペット１２ｃを配置することによって形成される（図２（ａ）参照）。

床冷暖房システム１０は又、パネル本体１２内に張り巡らされ、冷暖房媒体を通すための冷暖房媒体用配管１４を備えている。図２（ａ）は、図１の線２ａ−２ａに沿って見た断面図であって、パネル本体１２の断面を示したものである。冷暖房媒体用配管１４は好ましくは、コンパネ材１２ａと断熱材１２ｂとの境界部に配置されている。冷暖房媒体用配管１４に通される冷暖房媒体としては、例えば、水、不凍液などがあげられる。

床冷暖房システム１０は又、冷暖房媒体用配管１４の途中に配置された複数（図１では２基）の温熱／冷熱エネルギ供給部１６を備えている。各温熱／冷熱エネルギ供給部１６は、冷暖房媒体用配管１４と連通する空洞１８ａが内部に設けられた供給部本体１８と、供給部本体１８の底壁下面に接して配置されたペルチェモジュール２０と、ペルチェモジュール２０の下方に配置された放熱子（ヒートシンク）２２と、放熱子２２の下方に配置された冷却ファン２４とを有している。供給部本体１８は、電熱性の良好なアルミニウム等の金属材料、合成樹脂材料などで形成されている。ペルチェモジュール２０は、通常の型式のものを使用してよい。また、ペルチェモジュール２０には、直流電源からリード線（いずれも図示せず）を介して通電されるようになっている。好ましくは、断熱材１２ｂには、図２（ｂ）に示されるように、温熱／冷熱エネルギ供給部１６が配置される箇所において、放熱子２２および冷却ファン２４を収容するための凹部１２ｂ１が設けられている。

なお、図１において、参照符号２６、２８、３０は、冷暖房媒体用配管１４内に冷暖房媒体を循環させるための循環ポンプ、冷暖房媒体を収容するためのタンク、冷暖房媒体用配管１４内の冷暖房媒体の逆流を防止するための逆止弁をそれぞれ示している。

以上のように構成された床冷暖房システム１０の作動について説明する。まず、暖房しようとする場合には、ペルチェモジュール２０が加熱されるようにペルチェモジュール２０に通電する。加熱されたペルチェモジュール２０の温熱が供給部本体１８に伝達され、供給部本体１８は、温められる。このような状態で、循環ポンプ２６を作動させて、冷暖房媒体用配管１４内に暖房媒体を循環させる。すると、暖房媒体は、供給部本体１８内を通過する際に温められる。このようにして温められた暖房媒体がパネル本体１２内を通ることによって、コンパネ材１２ａ、カーペット１２ｃが温められ、床暖房が実施される。なお、温められた暖房媒体は、供給部本体１８内を通過すると放熱するため、温度が徐々に低下することになるが、次の供給部本体１８を通過する際に再度温められるため、効率的な床暖房が可能になる。また、パネル本体１２の下面が断熱材１２ｂで形成されている場合には、温熱が上方にのみ向かうため、より効率的な床暖房が行われる。

冷房しようとする場合には、ペルチェモジュール２０が冷却されるようにペルチェモジュール２０に通電する。すると、上述の暖房の場合と同様に、効率的な床冷房が実施される。

図３に示される床冷暖房システム１０′は、循環ポンプ２６、タンク２８、及び逆止弁３０がパネル本体１２の外部に設けられている点を除いて、図１に示される床冷暖房システム１０と実質的に同一の構成を有しており、床冷暖房システム１０と同様に作動する。

図４は、本発明の第２の実施の形態に係る床冷暖房システムを概略的に示した平面図である。図４に示される本発明の第２の実施の形態に係る床冷暖房システム４０は、複数のパネル本体から構成されている点を除いて、第１の実施の形態に係る床冷暖房システム１０と実質的に同一の構成を有している。より詳細に説明すると、床冷暖房システム４０は、複数（図４では４基）のパネル本体４２と、各パネル本体４２内に張り巡らされ、冷暖房媒体を通すための冷暖房媒体用配管４４とを備えている。床冷暖房システム４０は、隣接するパネル本体４２に設けられた冷暖房媒体用配管４４が互いに連通するように、各パネル本体４２を（図４では“田の字”形に）連結することによって、形成されている。各パネル本体４２の冷暖房媒体用配管４４の途中には、１又は複数の温熱／冷熱エネルギ供給部４６が配置されている（なお、図４に示される例では、各パネル本体４２には、２基の温熱／冷熱エネルギ供給部４６が配置されているが、温熱／冷熱エネルギ供給部４６の配置基数を１基にしてもよく３基以上にしてもよい）。温熱／冷熱エネルギ供給部４６は、温熱／冷熱エネルギ供給部４６と実質的に同一の構成を有している。また、図４において左上に位置するパネル本体４２内には、循環ポンプ４８、タンク５０、及び逆止弁５２が配置されているが、これらをパネル本体４２の外側に配置してもよい。

床冷暖房システム４０の作動は、床冷暖房システム１０の作動と実質的に同一である。

なお、上述の例では、冷暖房システム１０、１０′、４０は専ら床用のものとして説明されているが、これらのシステムを壁の冷暖房用として使用してもよい。

本発明は、以上の発明の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。

例えば、前記実施の形態において記載されている温熱／冷熱エネルギ供給部１６、４６の形状、基数、設置位置などは例示的なものであり、これらに限定されるものではない。また、パネル本体１２、４２の形状や設置基数なども、図示されているものに限定されるものではない。さらに、前記実施の形態では、ペルチェモジュールが供給部本体の下面に接するように配置されているが、ペルチェモジュールを供給部本体の側面に接するように配置してもよい。

本発明の第１の実施の形態に係る床冷暖房システムを概略的に示した平面図である。図２（ａ）は、図１の線２ａ−２ａに沿って見た断面図、図２（ｂ）は、図１の線２ｂ−２ｂに沿って見た断面図である。図１に示される床冷暖房システムの変形形態を示した平面図である。本発明の第２の実施の形態に係る床冷暖房システムを概略的に示した平面図である。

符号の説明

１０、１０′、４０床冷暖房システム
１２、４２パネル本体
１４、４４冷暖房媒体用配管
１６、４６温熱／冷熱エネルギ供給部
１８供給部本体
２０ペルチェモジュール
２２放熱子
２４冷却ファン
２６、４８循環ポンプ
２８、５０タンク
３０、５２逆止弁

Claims

冷暖房システムであって、
パネル本体と、
前記パネル本体内に張り巡らされ、冷暖房媒体を通すための冷暖房媒体用配管と、
前記冷暖房媒体用配管の途中にそれぞれ配置された複数の温熱／冷熱エネルギ供給部とを備え、
前記温熱／冷熱エネルギ供給部が、前記冷暖房媒体用配管と連通する空洞が内部に設けられた供給部本体と、前記供給部本体に接して配置されたペルチェモジュールとを有し、
前記ペルチェモジュールが加熱又は冷却されるように前記ペルチェモジュールに通電することによって得られる温熱／冷熱を前記供給部本体および前記供給部本体と前記冷暖房媒体用配管を通る冷暖房媒体に伝達し、これにより暖房／冷房を行うように構成されていることを特徴とするシステム。
複数のパネル本体と、前記各パネル本体内にそれぞれ張り巡らされ、冷暖房媒体を通すための冷暖房媒体用配管と、隣接する前記パネル本体に設けられた前記冷暖房媒体用配管が互いに連通するように、各パネル本体を連結することによって形成される冷暖房システムであって、
前記各パネル本体の前記冷暖房媒体用配管の途中に、１又は複数の温熱／冷熱エネルギ供給部が配置されており、
前記各温熱／冷熱エネルギ供給部が、前記冷暖房媒体用配管と連通する空洞が内部に設けられた供給部本体と、前記供給部本体に接して配置されたペルチェモジュールとを有し、
前記ペルチェモジュールが加熱又は冷却されるように前記ペルチェモジュールに通電することによって得られる温熱／冷熱を前記供給部本体および前記供給部本体と前記冷暖房媒体用配管を通る冷暖房媒体に伝達し、これにより暖房／冷房を行うように構成されていることを特徴とするシステム。