JP2007181196A - 呼受付制御装置、呼受付制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スケジューリングにおいて、平均伝送速度が初期化された無線端末の数やその割合に基づいてセル内の輻輳状態を推定し、呼受付制御を行うことにより、トラヒックの発生の仕方やセルの形態に関係無く、適切に呼受付制御を行うことができる。
【選択図】 図6
Description
ところで、第3世代移動通信システム、いわゆるIMT(International Mobile Telecommunications)−2000の標準化については、地域標準化機関等により組織された3GPP/3GPP2(Third-Generation Partnership Project/Third-Generation Partnership Project2)において、前者ではW−CDMA方式、後者ではcdma2000方式に係る標準仕様が規定されている。
HSDPAは、複数の移動局が1つ又は2つ以上の共有チャネルを共有して通信を行うシステムであり、無線基地局は、TTI(Time Transmission Interval、HSDPAでは2ms)毎に上記複数の移動局の中から上記共有チャネルを使用する移動局を選択し、パケットの送信を行う。この場合、そのデータトラヒックの発生の仕方によって、容量限界に達した場合のセル内の移動局の数に差が生じることになる。例えば、全ての移動局がFTP(File Transfer Protocol)によるダウンロードを行った場合と、全ての移動局がWeb browsingを行った場合とでは、前者よりも後者の方が、容量限界に達した場合のセル内の移動局数が大きくなる。その理由は、FTPによるダウンロードでは、移動局に対して常に送信すべきパケットが存在するが、Web browsingの場合には、ユーザがWebページを閲覧するリーディングタイムが存在するため、移動局に対して送信すべきパケットが存在しない時間帯が存在するからである。すなわち、Web browsingの場合には、1台の移動局が共有チャネルを使用する頻度が小さいため、より多くの移動局が1つの共有チャネルを共有することができる。以上より、HSDPAにおいては、データトラヒックの発生の仕方によって、容量限界において収容可能な移動局の数は変動してしまう。
しかしながら、容量限界における各移動局の伝送速度は、HSDPAを用いて提供する通信のサービス性によって決定されるべきものであり、セル形態や各移動局の位置に関係なく、一定であることが望ましい。
Cn=Rn/avrgRn
を各移動局に関して算出し、上記評価関数Cnが最も大きい移動局に対してパケットを割り当てるというスケジューリングを行う。但し、Rnは各移動局の瞬時の無線状態、avrgRnは各移動局の平均伝送速度である。
Cn=Rn/avrgRn
の代わりに、
Cn=Rn/(avrgRn−targetR)
を用いることが提案されている。ここで、targetRは、上記最低伝送速度である。
その他、特許文献2では、呼を受け付けた場合における上り干渉量、下り総送信電力を推定し、その推定した上り干渉量が干渉量閾値以上であるか否か、下り総送信電力が送信電力閾値以上であるか否か、及び、使用されていない残りの拡散コード資源が拡散コード閾値以下であるか否かを判定し、その判定結果に応じて呼受付要求を認めるかどうか制御している。
さらに、特許文献4では、リソース使用状況やパケットユーザ数に応じて、新規の呼受付を規制している。
しかしながら、上記従来の呼受付制御方法では、パケットデータの生起の仕方やセルの形態に応じて適切に呼受付制御を行うことができない、という欠点がある、すなわち、従来の呼受付制御方法を行った場合、容量限界における移動局の伝送速度は、パケットデータの生起の仕方やセルの形態に応じて異なってしまう、という問題点が存在する。
前記複数の無線端末の内、所定の最低伝送速度を満たすことができない無線端末の数とその割合との少なくとも一方に基づいて、新規の無線端末の受付を制御することを特徴とする。所定の最低伝送速度を満たすことができない無線端末の数とその割合とのいずれか一方に基づいてセル内の輻輳状態を推定し、呼受付制御を行うことにより、トラヒックの発生の仕方やセルの形態に関係無く適切に呼受付制御を行うことができる。
前記無線端末の平均伝送速度を測定する伝送速度把握手段と、
最低伝送速度の値を設定する最低伝送速度設定手段と、
前記無線端末の平均伝送速度の値が、前記最低伝送速度の値よりも小さいか否かを判定する判定手段と、
前記平均伝送速度の値が前記最低伝送速度の値よりも小さいと判定された無線端末の数とその割合との少なくとも一方に基づいて、新規の無線端末の受付を制御する新規無線端末受付手段と、
を有することを特徴とする。平均伝送速度の値が最低伝送速度の値よりも小さいと判定された無線端末の数とその割合とのいずれか一方に基づいて、セル内の輻輳状態を推定し、呼受付制御を行うことにより、トラヒックの発生の仕方やセルの形態に関係無く適切に呼受付制御を行うことができる。
前記無線端末の平均伝送速度を測定する伝送速度把握手段と、
最低伝送速度の値を設定する最低伝送速度設定手段と、
前記無線端末の平均伝送速度の値が、前記最低伝送速度の値よりも小さい場合に、前記無線端末の平均伝送速度の値を初期化する平均伝送速度初期化手段と、
前記平均伝送速度の値を初期化された無線端末の数とその割合との少なくとも一方に基づいて、新規の無線端末の受付を制御する新規無線端末受付手段と、
を有することを特徴とする。スケジューリングにおいて、平均伝送速度の値が初期化された無線端末の数及びその割合のいずれか一方に基づいてセル内の輻輳状態を推定し、呼受付制御を行うことにより、トラヒックの発生の仕方やセルの形態に関係無く適切に呼受付制御を行うことができる。
前記無線端末nの無線状態Rnと、前記無線端末nの伝送速度avrgRnと、を把握する状態把握手段と、
最低伝送速度targetRn及び伝送速度閾値Rthresholdを設定する最低伝送速度設定手段と、
前記伝送速度avrgRnから前記最低伝送速度targetRnを引いたものが、前記伝送速度閾値Rthresholdよりも小さい場合に、前記伝送速度avrgRnの値を初期化する伝送速度初期化手段と、
前記無線状態Rnをべき乗する指数αと、前記伝送速度avrgRnから前記最低伝送送度targetRnを引いたものをべき乗する指数βと、を設定する設定手段と、
各無線端末nに対する評価関数Cnを、
Cn=Rnα/(avrgRn−targetRn)β
に従って算出する評価関数算出手段と、
前記評価関数Cnが最大となる無線端末を送信相手の無線端末として選択する無線端末選択手段と、
前記伝送速度avrgRnを初期化された無線端末nの数とその割合との少なくとも一方に基づいて、新規の無線端末の受付を制御する新規無線端末受付手段と、
を有することを特徴とする。このように呼受付制御を行うことにより、トラヒックの発生の仕方やセルの形態に関係無く適切に呼受付制御を行うことができる。
前記伝送速度初期化手段は、連続する所定の時間間隔において、前記伝送速度avrgRn−targetRnが、前記伝送速度閾値Rthresholdよりも小さい場合に、前記伝送速度avrgRnの値を初期化することを特徴とする。所定の時間間隔においてこのように呼受付制御を行うことにより、トラヒックの発生の仕方やセルの形態に関係無く適切に呼受付制御を行うことができる。
前記新規無線端末受付手段は、前記平均伝送速度が前記最低伝送速度よりも小さいと判定された無線端末の数と、その無線端末の数の割合と、前記平均伝送速度を初期化された無線端末の数と、その無線端末の数の割合とのうちの少なくとも1つが、所定の閾値よりも大きい場合に、新規の無線端末を受け付けないことを特徴とする。このように呼受付制御を行うことにより、トラヒックの発生の仕方やセルの形態に関係無く適切に呼受付制御を行うことができる。
前記新規無線端末受付手段は、前記平均伝送速度が前記最低伝送速度よりも小さいと判定された無線端末の数と、その無線端末の数の割合と、前記平均伝送速度を初期化された無線端末の数と、その無線端末の数の割合とのうちの少なくとも1つに加えて、
通信を行っている無線端末の数に基づいて、新規の無線端末の受付を制御することを特徴とする。通信を行っている無線端末の数をも考慮した呼受付制御を行うことにより、より適切に呼受付制御を行うことができる。
前記新規無線端末受付手段は、
前記平均伝送速度が前記最低伝送速度よりも小さいと判定された無線端末の数と、その無線端末の数の割合と、前記平均伝送速度を初期化された無線端末の数と、その無線端末の数の割合とのうちの少なくとも1つが、所定の閾値より大きく、かつ、前記通信を行っている無線端末の数とその割合との少なくとも一方が、別の所定の閾値よりも大きい場合に、新規の無線端末を受け付けないことを特徴とする。このように呼受付制御を行うことにより、より適切に呼受付制御を行うことができる。
前記新規無線端末受付手段は、前記平均伝送速度が前記最低伝送速度よりも小さいと判定された無線端末の数と、その無線端末の数の割合と、前記平均伝送速度を初期化された無線端末の数と、その無線端末の数の割合とのうちの少なくとも1つを計算する際、サービス種別、契約種別、端末種別、ユーザ識別子、及び、Priority Classの少なくとも1つに応じて計算することを特徴とする。サービス種別、契約種別、端末種別、ユーザ識別子、Priority Classを考慮した呼受付制御を行うことにより、より適切に呼受付制御を行うことができる。
本発明の請求項11による呼受付制御装置は、請求項1から請求項9までのいずれか1項に呼受付制御装置であって、上記通信システムは,Evolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を適用する通信システムであることを特徴とする。結果として、Evolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を適用する通信システムにおいて、より適切に呼受付制御を行うことができる。
複数の無線端末に対してパケットの送信を行う通信システムにおける呼受付制御方法であって、
前記無線端末の平均伝送速度を測定する伝送速度把握ステップと、
最低伝送速度の値を設定する最低伝送速度設定ステップと、
前記無線端末の平均伝送速度の値が、前記最低伝送速度の値よりも小さいか否かを判定する判定ステップと、
前記平均伝送速度の値が前記最低伝送速度の値よりも小さいと判定された無線端末の数とその割合との少なくとも一方に基づいて、新規の無線端末の受付を制御する新規無線端末受付ステップと、
を有することを特徴とする。平均伝送速度の値が最低伝送速度の値よりも小さいと判定された無線端末の数とその割合とのいずれか一方に基づいて、セル内の輻輳状態を推定し、呼受付制御を行うことにより、トラヒックの発生の仕方やセルの形態に関係無く適切に呼受付制御を行うことができる。
(実施形態1)
以下、本発明の実施形態1について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態1に係る呼受付制御装置を用いた移動通信システムの構成例を示す図である。
同図において、この移動通信システムは、複数の移動局10〜12及び21と、呼受付制御装置である無線基地局100と、それらを制御する無線制御装置300とから構成され、前述したHSDPAを適用した場合を示している。セル1000は、無線基地局100が通信を提供することのできるエリアを示す。ここで、移動局10〜12はすでにセル1000において無線基地局100とHSDPAを用いて通信を行っている状態にあり、移動局21は、セル1000において無線基地局100とHSDPAを用いた通信を新規に開始しようとしている状態にある、
以下、HSDPAを用いて通信を行っている移動局10〜12に関しては、同一の構成、機能、状態を持つので、以下では特段の断りがない限り移動局n(nは1以上の整数)として説明を進める。また、HSDPAを用いた通信を新規に開始しようとしている状態にある移動局の一例として、移動局21を用いる。
図2は、図1に示す無線基地局100の構成例を示す機能ブロック図である。
同図において、この無線基地局100は、送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103と、ベースバンド信号処理部104と、呼処理部105と、伝送路インターフェース106から構成される。下りリンクのパケットデータについては、無線基地局100の上位に位置する無線制御装置300から伝送路インターフェース106を介してベースバンド信号処理部104に入力される。ベースバンド信号処理部104では、再送制御(HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の処理や、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、拡散処理が行われて送受信部103に転送される。送受信部103では、ベースバンド信号処理部104から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換する周波数変換処理が施され、その後、アンプ部102で増幅されて送受信アンテナ101より送信される。
また、呼処理部105では、無線制御装置300と呼処理制御信号の送受信を行い、無線基地局100の状態管理やリソース割り当てが行われる。
図3は、上記ベースバンド信号処理部104の機能構成を示す機能ブロック図である。
同図において、ベースバンド信号処理部104は、レイヤー1処理部111と、MAC−hs(Medium Access Control−HSDPAの略称)処理部112から構成される。ベースバンド信号処理部104におけるレイヤー1処理部111とMAC−hs処理部112はそれぞれ呼処理部105と接続される。レイヤー1処理部111では、下りデータのチャネル符号化や上りデータのチャネル復号化、上下の個別チャネルの送信電力制御や、RAKE合成、拡散・逆拡散処理が行われる。 また、レイヤー1処理部111では、各移動局からの上りHSDPA用個別物理チャネルに載せられて報告される下り無線状態を示す情報を受け取り、MAC−hs処理部112に通知する。MAC−hs処理部112では、HSDPAにおける下り共有チャネルのHARQや送信待ちパケットに対するスケジューリングが行われる。また、MAC−hs処理部112では、後述するように、移動局21が当該セル1000において新規にHSDPAを用いた通信を開始することができるか否かを判定する呼受付判定も行われる。
図4は、図3に示すMAC−hs処理部112の機能構成例を示す図である。同図において、MAC−hs処理部112は、例えば、以下の機能ブロックを備えて構成される。
(1)フローコントロール部120
(2)MAC−hsリソース計算部130
(3)スケジューラ部140
(4)TFR(Transport Format and Resource)選択部150
(5)移動局伝送速度初期化部160
(6)移動局伝送速度計算部170
(7)評価関数計算部180
(8)最低伝送速度設定部190
(9)HS呼受付判定部200
上記(1)のフローコントロール部120は、無線制御装置300から伝送路インターフェース106を介して受信される信号の伝送速度を、実装されているバッファの容量等に基づいて調整する機能を備える。各フローコントロール(#1〜#N)1211〜121Nは、パケットの流通量を監視し、パケット流通量が増大し、キューバッファのメモリの空きが減少してくると送信パケット送出量を抑制する処理を行う。
上記(2)のMAC−hsリソース計算部130は、HS−DSCHに割り当てる無線リソース(電力リソースや符号リソース、ハードウェアリソースなど)を計算するHS−DSCHパワーリソース計算部131とHS−DSCHコードリソース計算部132を備える。
上記(3)のスケジューラ部140は、N個のプライオリティキュー(#1〜#N)1411〜141Nと、N個のリオーダリング部(#1〜#N)1421〜142Nと、N個のHARQ部(#1〜#N)1431〜143Nとを有する。プライオリティキュー(#1〜#N)1411〜141Nとは、コネクション毎のキューであり、通常は、1ユーザで1プライオリティキューを持つが、1ユーザが複数のコネクションを持つ場合には、1ユーザで複数のプライオリティキューを持つ。プライオリティキュー(#1〜#N)1411〜141Nには、下りリンクのデータが入れられスケジューリングで選択されるまで蓄積される。リオーダリング部(#1〜#N)1421〜142Nでは、HARQにおける再送制御において、下りの受信順序制御を移動局nが行えるように、データに対してシーケンス番号を付与し、移動局nの受信バッファがあふれないようにウィンドウ制御を行う。HARQ部(#1〜#N)1431〜143Nでは、Mプロセスのストップアンドウェイトプロトコルによって、上りAck/Nack(Acknowledgment/Negative Acknowledgment)フィードバックに基づいたHARQの再送制御を行う。ここでは、Mはプロセスの数を示す。
上記(4)のTFR選択部150には、N個のTFRSelect機能(#1〜#N)1511〜151Nが備えられている。これらN個のTFRSelect機能(#1〜#N)1511〜151Nは、スケジューラ部140で選択されたユーザのデータについて、上りチャネルで受信する下り品質インジケータであるCQI(Channel Quality Indicator)や、MAC−hsリソース計算部で計算されたHS−DSCHに割り当てる無線リソース(電力リソース、符号リソース、ハードウェアリソース)などに基づいて、下り伝送チャネルの伝送フォーマット(コードの数、変調多値数、符号化率)及び送信電力を決定する。このTFR Select機能で決定された下り伝送チャネルの伝送フォーマット及び送信電力はレイヤー1処理部へと通知される。
上記(5)の移動局伝送速度初期化部160では、後述する移動局伝送速度計算部170から、移動局nの平均伝送速度(プライオリティキュー1411〜141N毎に計算される平均伝送速度)avrgRnを受け取り、また、後述する最低伝送速度設定部190から、移動局nの最低伝送速度targetRnを受け取る。そして、上記平均伝送速度avrgRnを初期化するか否かを判定し、上記平均伝送速度avrgRnを初期化するべきだと判定した場合には、上記判定結果を、移動局伝送速度計算部170に通知する。さらに、移動局伝送速度初期化部160は上記平均伝送速度avrgRnを初期化するか否かの判定結果を、後述する呼受付判定部200にも通知する。
例えば、上記平均伝送速度avrgRnから上記最低伝送速度targetRnを引いたもの、すなわち、avrgRn−targetRnが所定の伝送速度閾値Rthresholdよりも小さい場合には、上記平均伝送速度avrgRnを初期化するべきだと判定する。
また、例えば、上記平均伝送速度avrgRnから上記最低伝送速度targetRnを引いたもの、すなわち、avrgRn−targetRnが、連続する所定の時間間隔Timethresholdにおいて、所定伝送速度閾値Rthresholdよりも小さい場合には、上記平均伝送速度avrgRnを初期化するべきだと判定する。
上記(6)の移動局伝送速度計算部170では、移動局n(平均伝送速度)が計算される。例えば、次式に基づき移動局nの伝送速度(平均伝送速度)が計算される。
avrgRn(t)=δ・avrgRn(t−1)+(1−δ)・rn …(1)
ここで、式(1)において、δは、平均化区間を指定するパラメータ、言い換えれば、平均化のための忘却係数(0≦δ≦1)である。本パラメータδは、前記プライオリティキュー1411〜141N内のデータに係るサービス種別や契約種別、受信器種別(RAKE受信器、等化器や受信ダイバーシチ、干渉キャンセラや、その他のUE(User Equipment)のCapabi1ity(受信可能な変調方式や受信可能なコード数、ビット数等によってクラス分けされた指標)等)、セル種別、プライオリティクラス種別に基づいて設定されることができる。
<1>送信されたデータの送達確認ができたデータのサイズ(データ量)、又は
<2>送信されたデータのサイズ(データ量)、又は
<3>移動局nから報告される下り瞬時の無線状態、あるいは、前記無線状態から推定される送信可能なデータのサイズ(データ量)
のいずれかを移動局nにおけるデータ伝送速度(瞬時のデータ伝送速度)とする。
タイプ# avrgRnの更新機会 rnの計算方法
1 接続時間中の全てのTTI毎 上記<1>
2 接続時間中の全てのTTI毎 上記<2>
3 接続時間中の全てのTTI毎 上記<3>
4 スケジューリングの計算を行ったTTI毎 上記<1>
5 スケジューリングの計算を行ったTTI毎 上記<2>
…(2)
上記(7)の評価関数計算部180では、スケジューラ部140でのスケジューリングの際に用いられる移動局毎の評価関数が計算される。スケジューラ部140では、上記の評価関数計算部180で計算された移動局毎の評価関数のうち最大の評価関数を持つ移動局nを選択し、その移動局nに対し共有チャネル(HS−PDSCH)を割り当てる。すなわち、下りリンクの送信割り当てを行う。
上記(8)の最低伝送速度設定部190は、プライオリティキュー1411乃至141N内の下りバケットについて考慮すべき最低伝送速度targetRnを設定し、上記最低伝送速度targetRnを、移動局伝送速度初期化部160及び評価関数計算部180に通知する。
ここで、最低伝送速度設定部190は、呼処理部105を介して遠隔からの指定に応じて、最低伝送速度targetRnを設定するように構成されてもよい。
avrgRn−targetRn≦minusRn …(3)
の場合、評価関数Cnの分母に設定すべき値minusRnを、プライオリティキュー1411乃至141N毎に設定するように構成されている。なお、式(3)において、avrgRnは平均伝送速度、targetRnは最低伝送速度である。
ここで、最低伝送速度設定部190は、targetRn=0と設定してもよい。この場合、評価関数計算部180において用いられる評価関数Cnは一般的なPF(Proportional Fairness)スケジューリングを提供することになる。
上記(9)のHS呼受付判定部200は、移動局伝送速度初期化部160から、移動局nに関してその平均伝送速度avrgRnが初期化されたか否かの判定結果を受け取る。そして、上記平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合に基づいて、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行い、上記判定結果を、伝送路インターフェース106を介して、無線制御装置300に通知する。
例えば、HS呼受付判定部200は、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数を算出し、上記平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が10よりも小さい場合に、移動局21はセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができると判定し、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が10以上である場合に、移動局21はセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができないと判定してもよい。
なお、上述した移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を、Priority Class毎に行ってもよい。この場合、Priority Class毎に平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合を算出して、上述したような判定を行う。
なお、上述した例では、初期化された移動局の数あるいは割合を用いて判定を行ったが、移動局が複数のプライオリティキューを持つ場合には、初期化された移動局のプライオリティキューの数あるいはその割合を用いて判定を行ってもよい。この場合、スケジューリングに関連する処理も移動局が持つプライオリティキュー毎に行われる。
図5は、無線制御装置300の機能構成を示す機能ブロック図である。但し、本図においては、無線制御装置300の機能のうち、新規の呼を設定する部分のみを記載しており、その他の機能に関しては省略している。無線制御装置300は、新規呼設定部310を備えている。
図6において、まずステップS1において、HS呼受付判定部200は、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を開始しようとしているという情報を取得する。ステップS2において、HS呼受付判定部200は、移動局伝送速度初期化部160より、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数を取得する。
ステップS5において、新規呼設定部310は、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を行うための通信の設定を行う。
ステップS6において、HS呼受付判定部200は、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を開始することができないと判定する。
さらに、上記においては、ステップS2〜S7の処理が、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を開始したタイミングで行われる場合を記載したが、予め決められた時間間隔でステップS2〜S7の処理を行ってもよい。例えば、3秒を判定周期とし、3秒毎にステップS2〜S7の処理を行ってもよい。この場合、セル1000において新規に通信を行うことができると判定した場合には、新規呼設定部310は、その次の3秒間において、セル1000においてHSDPAを用いた通信を開始しようとした全ての移動局に対して、HSDPAを用いた通信を行うための通信の設定を行う。また、セル1000において新規に通信を行うことができないと判定した場合には、新規呼設定部310は、その次の3秒間において、セル1000においてHSDPAを用いた通信を開始しようとした全ての移動局に対して、個別チャネルを用いた通信を行うための通信の設定を行う。
次に、図7を用いて、本発明に係る呼受付制御と関連するスケジューリング動作について説明を行う。
図7において、MAC−hs処理部112の評価関数計算部180は、まず、ステップS101において、移動局nの評価関数を計算するための初期値設定を行う。
n=1
Cmax=0
nmax=0
ここで、nは移動局の添え字を表し、Cmaxは、評価関数の最大値を表し、nmaxは、評価関数が最大となる移動局の添え字を表す。
(1)ステップS102:レイヤー1処理部111から出力される移動局nの下りリンクの瞬時の無線状態、あるいは、上記無線状態から推定される送信可能なデータのサイズ(データ量)の取得(但し、「無線状態から推定される送信可能なデータのサイズ」とは、下りの品質を示すCQI、或いは、下り伝送チャネルの瞬時SIRと、MAC−hsリソース計算部で計算されたHS−DSCHに割り当てる無線リソースとから、所定の誤り率で送信可能と推定されるデータのサイズのことを表す)
(3)ステップS104:最低伝送速度設定部190から出力される移動局nの最低伝送速度targetRnの取得
ステップS105では、上記(1)〜(3)の情報が全て取得されたかどうかが判定され、上記(1)〜(3)の情報が全て取得されたと判定されたとき(ステップS105でYES)は、次ステップに移行し、そうでなければ(ステップS105でNO)、上記(1)〜(3)の情報のうち未取得情報の取得が行われる。
ステップS108では、呼処理部105を介して遠隔から指定される指数パラメータ(α、β)を受け取り、ステップS109で次の式(4)に従って、評価関数(Cn)が計算される。
(avrgRn−targetRn)>minusRn の時
Cn=Rnα/(avrgRn−targetRn)β
(avrgRn−targetRn)≦minusRn の時
Cn=Rnα/minusRnβ
…(4)
また、本発明は、上記発明に限定されることはなく、評価関数Cnの式の一部が“Rnα/(avrgRn−targetRn)β”であるスケジューラの場合に適用することが可能である。例えば、評価関数の式が、
Cn=Rnα/(avrgRn−targetRn)β・Wnγ …(5)
というスケジューラの場合にも、本発明により、平均伝送速度avrgRnが、連続する所定の時間間隔Timethresholdにおいて、所定の伝送速度閾値Rthresholdよりも小さい場合には、上記平均伝送速度avrgRnを初期化する、という処理を加えてもよい。但し、式(5)において、α、β、γはパラメータ係数であり、0から1までのいずれかの値をとる。また、式(5)において、Wnは移動局nに関する、無線基地局におけるパケットの滞留時間を表す。
なお、MAC−hs処理部112の評価関数計算部180は、例えば、CPUやデジタルシグナルプロセッサ(DSP)、或いはFPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラムの書き換えが可能なプログラマブルデバイスで構成され、所定のメモリ領域に上述した評価関数のプログラムが記憶され、パラメータ(α、β、δ、Timethreshold、Rthreshold)をダウンロードして書き換える構成がとられる。この時、上記パラメータ(α、β、δ、Timethreshold、Rthreshold)を無線基地局の上位ノードからダウンロードしてもよいし、評価関数計算部180に端末I/F(外部インターフェース機能)を設け、端末から直接上記パラメータ(α、β、δ、Timethreshold、Rthreshold)を読み込ませるような形態であってもよい。
また、上述した本発明に係る呼受付制御の動作では、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合に基づいて、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行ったが、より簡単に、各移動局nの伝送速度に基づいて、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行ってもよい。各移動局nの伝送速度に基づいて、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行った場合の呼受付制御の動作を、図8に示すフローチャートを用いて説明する。
ステップS22において、HS呼受付判定部200は、移動局伝送速度計算部170より、各移動局nの平均伝送速度avrgRnを取得し、上記平均伝送速度avrgRnが所定の閾値TH1よりも小さい移動局の数を取得する。ここで、例えば、上記所定の閾値TH1を64kbpsと設定することができる。また、例えば、上記平均伝送速度avrgRnが、連続する所定の時間間隔Timethresholdにおいて、所定の閾値TH1よりも小さい移動局の数を取得してもよい。
ステップS25において、新規呼設定部310は、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を行うための通信の設定を行う。
ステップS26において、HS呼受付判定部200は、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を開始することができないと判定する。
さらに、上記においては、ステップS22〜S27の処理が、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を開始したタイミングで行われる場合を記載したが、予め決められた時間間隔でステップS22〜S27の処理を行ってもよい。例えば、3秒を判定周期とし、3秒毎にステップS22〜S27の処理を行ってもよい。この場合、セル1000において新規に通信を行うことができると判定した場合には、新規呼設定部310は、その次の3秒間において、セル1000においてHSDPAを用いた通信を開始しようとした全ての移動局に対して、HSDPAを用いた通信を行うための通信の設定を行う。また、セル1000において新規に通信を行うことができないと判定した場合には、新規呼設定部310は、その次の3秒間において、セル1000においてHSDPAを用いた通信を開始しようとした全ての移動局に対して、個別チャネルを用いた通信を行うための通信の設定を行う。
また、上記実施例において、無線基地局100及び無線制御装置300は、呼受付制御装置に対応し、移動局(#1〜#3)10〜12は無線端末に対応する。
以下、本発明の実施形態2について、図面を参照して説明する。
上述した実施形態1において、HS呼受付判定部200は、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局数あるいは割合に基づいて、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行った。しかしながら、上記のような呼受付判定は、以下のような問題を抱えている。例えば、当該セルに2台の移動局が通信を行っており、その内の1台が極めて無線品質の悪い環境に存在し、その平均伝送速度avrgRnが初期化されたとする。この場合、平均伝送速度avrgRnが初期化された割合は50%となり、閾値を30%に設定したとすると、セル内に2台の移動局しか存在しないにも関わらず、当該セルは輻輳状態にあると判断されてしまう。
本実施の形態2に係る呼受付制御装置を用いた移動通信システムの構成は、上記実施の形態1とほぼ同様であり、異なる点は、HS呼受付判定部200の機能のみである。よって、以下では、HS呼受付判定部200の機能に関してのみ記載を行い、それ以外に関しては省略する。
ここで、以下に、HS呼受付判定部200が、その平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数とその割合とのいずれか一方と、当該セル1000において通信を行っている移動局の数とに基づいて、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かを判定する方法を記載する。
また、上記の例において、当該セル1000において通信を行っている移動局の数が、固定の閾値である「20」よりも以上であるかそうでないかで、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かを判定したが、固定の閾値を用いる代わりに、適応的に変動する閾値を用いてもよい。例えば、セル内で通信を行うことのできる移動局の数は、HS−PDSCHに割り当てられるパワーリソース量に依存するため、HS−PDSCHに割り当てられるパワーリソース量に応じて上記閾値を適応的に変動させてもよい。すなわち、HS−PDSCHに割り当てられるパワーリソース量が全体のパワーリソース量の50%である場合には、上記閾値を「20」とし、HS−PDSCHに割り当てられるパワーリソース量が全体のパワーリソース量の25%である場合には、上記閾値を「10」としてもよい。あるいは、パワーリソースではなく、コードリソースを用いて同様の制御を行ってもよい。
図9において、まずステップS11において、HS呼受付判定部200は、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を開始しようとしているという情報を取得する。
ステップS13において、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が所定の閾値TH1、例えば「10」よりも小さいか否かを判定し、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が所定の閾値TH1よりも小さいと判定した場合にはステップS14に進み、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が所定の閾値TH1よりも小さくないと判定した場合にはステップS16に進む。
ステップS15において、新規呼設定部310は、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を行うための通信の設定を行う。
ステップS16において、セル1000において通信を行っている移動局の数が所定の閾値TH2、例えば「20」よりも小さいか否かを判定し、セル1000において通信を行っている移動局の数が所定の閾値TH2よりも小さいと判定した場合はステップS14に進み、セル1000において通信を行っている移動局の数が所定の閾値TH2よりも小さくないと判定した場合にはステップS17に進む。
ステップS18において、新規呼設定部310は、移動局21がセル1000において新規に個別チャネルを用いた通信を行うための通信の設定を行う。ここで、新規呼設定部310は、移動局21はセル1000において新規に通信を行うことができないと判断し、どのような通信の設定も行わないという処理を行ってもよい。この場合、移動局21が行おうとした通信は呼損となる。
ここで、上記のステップS12、S13において、指標として平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数を用いたが、代わりに、セル1000において通信を行っている全ての移動局の数に対する、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数の割合を用いてもよい。
以下、本発明の実施形態3について、図面を参照して説明する。
(システム全体の構成例)
図10は、本発明の実施形態3に係る呼受付制御装置を用いた移動通信システムの構成例を示す図である。
同図において、この移動通信システムは、複数の移動局30〜32及び41と、呼受付制御装置である無線基地局400とから構成され、前述したEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を適用した場合を示している。尚、Evolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)においては、無線基地局400が、HSDPAにおける無線基地局100と無線制御装置300の両方の機能を合わせもつ。セル2000は、無線基地局400が通信を提供することのできるエリアを示す。ここで、移動局30〜32はすでにセル2000において無線基地局400とEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いて通信を行っている状態にあり、移動局41は、セル2000において無線基地局400とEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始しようとしている状態にある。
図11は、図10に示す無線基地局400の構成例を示す機能ブロック図である。
同図において、この無線基地局400は、送受信アンテナ401と、アンプ部402と、送受信部403と、ベースバンド信号処理部404と、呼処理部405と、伝送路インターフェース406から構成される。下りリンクのパケットデータについては、無線基地局400の上位に位置するアクセスゲートウェイ装置600から伝送路インターフェース406を介してベースバンド信号処理部404に入力される。ベースバンド信号処理部404では、パケットデータの分割・結合,RLC再送制御の送信処理等のRLC layerの送信処理、MAC再送制御(HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の送信処理や、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、IFFT処理が行われて送受信部403に転送される。送受信部403では、ベースバンド信号処理部404から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換する周波数変換処理が施され、その後、アンプ部402で増幅されて送受信アンテナ401より送信される。
図12は、上記ベースバンド信号処理部404の機能構成を示す機能ブロック図である。
同図において、ベースバンド信号処理部404は、レイヤー1処理部411と、MAC(Medium Access Controlの略称)処理部412と、RLC処理部414とから構成される。ベースバンド信号処理部404におけるレイヤー1処理部411とMAC処理部412はそれぞれ呼処理部405と接続される。レイヤー1処理部411では、下りデータのチャネル符号化や上りデータのチャネル復号化、IFFT・FFT処理等が行われる。
図13は、図12に示すMAC処理部412の機能構成例を示す図である。同図において、MAC処理部412は、例えば、以下の機能ブロックを備えて構成される。
(1)MACリソース計算部430
(2)スケジューラ部440
(3)TFR(Transport Format and Resource)選択部450
(4)移動局伝送速度初期化部460
(5)移動局伝送速度計算部470
(6)評価関数計算部480
(7)最低伝送速度設定部490
(8)LTE呼受付判定部500
上記(1)のMACリソース計算部430は、PDSCHに割り当てる無線リソース(電力リソースや周波数リソース、ハードウェアリソースなど)を計算するパワーリソース計算部431と周波数リソース計算部432を備える。
上記(2)のスケジューラ部440は、N個のプライオリティキュー(#1〜#N)4411〜441Nと、N個のリオーダリング部(#1〜#N)4421〜442Nと、N個のHARQ部(#1〜#N)4431〜443Nとを有する。プライオリティキュー(#1〜#N)4411〜441Nとは、コネクション毎のキューであり、通常は、1ユーザで1プライオリティキューを持つが、1ユーザが複数のコネクションを持つ場合には、1ユーザで複数のプライオリティキューを持つ。プライオリティキュー(#1〜#N)4411〜441Nには、下りリンクのデータが入れられスケジューリングで選択されるまで蓄積される。リオーダリング部(#1〜#N)4421〜442Nでは、HARQにおける再送制御において、下りの受信順序制御を移動局nが行えるように、データに対してシーケンス番号を付与し、移動局nの受信バッファがあふれないようにウィンドウ制御を行う。HARQ部(#1〜#N)4431〜443Nでは、Mプロセスのストップアンドウェイトプロトコルによって、上りAck/Nack(Acknowledgment/Negative Acknowledgment)フィードバックに基づいたHARQの再送制御を行う。ここでは、Mはプロセスの数を示す。
上記(3)のTFR選択部450には、N個のTFRSelect機能(#1〜#N)4511〜451Nが備えられている。これらN個のTFRSelect機能(#1〜#N)4511〜451Nは、スケジューラ部440で選択されたユーザのデータについて、上りチャネルで受信する下り品質インジケータであるCQI(Channel Quality Indicator)や、MACリソース計算部で計算されたPDSCHに割り当てる無線リソース(電力リソース、周波数リソース、ハードウェアリソース)などに基づいて、下り伝送チャネルの伝送フォーマット(リソースブロックの数、変調多値数、符号化率)及び送信電力を決定する。ここで、リソースブロックとは周波数リソースに相当する。このTFR Select機能で決定された下り伝送チャネルの伝送フォーマット及び送信電力はレイヤー1処理部へと通知される。
上記(4)の移動局伝送速度初期化部460では、後述する移動局伝送速度計算部470から、移動局nの平均伝送速度(プライオリティキュー4411〜441N毎に計算される平均伝送速度)avrgRnを受け取り、また、後述する最低伝送速度設定部490から、移動局nの最低伝送速度targetRnを受け取る。そして、上記平均伝送速度avrgRnを初期化するか否かを判定し、上記平均伝送速度avrgRnを初期化するべきだと判定した場合には、上記判定結果を、移動局伝送速度計算部470に通知する。さらに、移動局伝送速度初期化部460は上記平均伝送速度avrgRnを初期化するか否かの判定結果を、後述するLTE呼受付判定部500にも通知する。
例えば、上記平均伝送速度avrgRnから上記最低伝送速度targetRnを引いたもの、すなわち、avrgRn−targetRnが所定の伝送速度閾値Rthresholdよりも小さい場合には、上記平均伝送速度avrgRnを初期化するべきだと判定する。
具体的な例をあげるならば、avrgRn−targetRnが、連続する50TTI(1TTI=1[ms]であるため、50[ms])において、常に所定の伝送速度閾値Rthresholdよりも小さい場合に、上記平均伝送速度avrgRnを初期化するべきだと判定してもよい。また、あるいは、avrgRn−targetRnが、連続する50TTI(1TTI=1[ms]であるため、50[ms])において、所定の伝送速度閾値Rthresholdよりも小さいTTIが20回以上存在した場合に、上記平均伝送速度avrgRnを初期化するべきだと判定してもよい。
上記(5)の移動局伝送速度計算部470では、移動局n(平均伝送速度)が計算される。例えば、次式に基づき移動局nの伝送速度(平均伝送速度)が計算される。
avrgRn(t)=δ・avrgRn(t−1)+(1−δ)・rn …(6)
ここで、式(6)において、δは、平均化区間を指定するパラメータ、言い換えれば、平均化のための忘却係数(0≦δ≦1)である。本パラメータδは、前記プライオリティキュー4411〜441N内のデータに係るサービス種別や契約種別、受信器種別(UE(User Equipment)のCapabi1ity(受信可能な変調方式や受信可能なビット数等によってクラス分けされた指標)等)、セル種別、プライオリティクラス種別に基づいて設定されることができる。
<1>送信されたデータの送達確認ができたデータのサイズ(データ量)、又は
<2>送信されたデータのサイズ(データ量)、又は
<3>移動局nから報告される下り瞬時の無線状態、あるいは、前記無線状態から推定される送信可能なデータのサイズ(データ量)
のいずれかを移動局nにおけるデータ伝送速度(瞬時のデータ伝送速度)とする。
タイプ# avrgRnの更新機会 rnの計算方法
1 接続時間中の全てのTTI毎 上記<1>
2 接続時間中の全てのTTI毎 上記<2>
3 接続時間中の全てのTTI毎 上記<3>
4 スケジューリングの計算を行ったTTI毎 上記<1>
5 スケジューリングの計算を行ったTTI毎 上記<2>
…(7)
上記(6)の評価関数計算部480では、スケジューラ部440でのスケジューリングの際に用いられる移動局毎の評価関数が計算される。スケジューラ部440では、上記の評価関数計算部480で計算された移動局毎の評価関数のうち最大の評価関数を持つ移動局nを選択し、その移動局nに対し物理共有チャネル(PDSCH)を割り当てる。すなわち、下りリンクの送信割り当てを行う。
上記(7)の最低伝送速度設定部490は、プライオリティキュー4411乃至441N内の下りバケットについて考慮すべき最低伝送速度targetRnを設定し、上記最低伝送速度targetRnを、移動局伝送速度初期化部460及び評価関数計算部480に通知する。
ここで、最低伝送速度設定部490は、呼処理部405を介して遠隔からの指定に応じて、最低伝送速度targetRnを設定するように構成されてもよい。
avrgRn−targetRn≦minusRn …(8)
の場合、評価関数Cnの分母に設定すべき値minusRnを、プライオリティキュー4411乃至441N毎に設定するように構成されている。なお、式(8)において、avrgRnは平均伝送速度、targetRnは最低伝送速度である。
ここで、最低伝送速度設定部490は、targetRn=0と設定してもよい。この場合、評価関数計算部480において用いられる評価関数Cnは一般的なPF(Proportional Fairness)スケジューリングを提供することになる。
上記(8)のLTE呼受付判定部500は、移動局伝送速度初期化部460から、移動局nに関してその平均伝送速度avrgRnが初期化されたか否かの判定結果を受け取る。そして、上記平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合に基づいて、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行い、上記判定結果を、呼処理部405内の新規呼設定部413に通知する。
例えば、LTE呼受付判定部500は、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数を算出し、上記平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が10よりも小さい場合に、移動局41はセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができると判定し、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が10以上である場合に、移動局41はセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができないと判定してもよい。
あるいは、複数のPriority Classに関する平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合の合計を用いて、上述したような判定を行ってもよい。この場合、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合を、Priority Classに応じた重み付けを行って合計してもよい。例えば、優先度の高いPriority Classと、優先度の低いPriority Classとが存在する場合に、優先度の高いPriority Classの移動局に関しては、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合に1.0を掛け算し、優先度の低いPriority Classの移動局に関しては、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合に0.5を掛け算して、合計を行ってもよい。また、あるいは、優先度の低いPriority Classの移動局に関しては、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合に0.0を掛け算して、合計を行ってもよい。
なお、上述した例では、初期化された移動局の数あるいは割合を用いて判定を行ったが、移動局が複数のプライオリティキューを持つ場合には、初期化された移動局のプライオリティキューの数あるいはその割合を用いて判定を行ってもよい。この場合、スケジューリングに関連する処理も移動局が持つプライオリティキュー毎に行われる。
(呼受付制御)
図14において、まずステップS31において、LTE呼受付判定部500は、移動局41がセル2000において新規にEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始しようとしているという情報を取得する。ステップS32において、LTE呼受付判定部500は、移動局伝送速度初期化部460より、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数を取得する。
ステップS35において、新規呼設定部413は、移動局41がセル2000において新規にEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を行うための通信の設定を行う。
ステップS37において、新規呼設定部413は、移動局41はセル2000において新規に通信を行うことができないと判断し、どのような通信の設定も行わないという処理を行ってもよい。この場合、移動局41が行おうとした通信は呼損となる。
さらに、上記においては、ステップS32〜S37の処理が、移動局41がセル2000において新規にEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始したタイミングで行われる場合を記載したが、予め決められた時間間隔でステップS32〜S37の処理を行ってもよい。例えば、3秒を判定周期とし、3秒毎にステップS32〜S37の処理を行ってもよい。この場合、セル2000において新規に通信を行うことができると判定した場合には、新規呼設定部413は、その次の3秒間において、セル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始しようとした全ての移動局に対して、Evolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を行うための通信の設定を行う。また、セル2000において新規に通信を行うことができないと判定した場合には、新規呼設定部413は、その次の3秒間において、セル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始しようとした全ての移動局に対して、通信の設定を行わないという処理を行う。
次に、図15を用いて、本発明に係る呼受付制御と関連するスケジューリング動作について説明を行う。
図15において、MAC処理部412の評価関数計算部480は、まず、ステップS201において、移動局nの評価関数を計算するための初期値設定を行う。
n=1
Cmax=0
nmax=0
ここで、nは移動局の添え字を表し、Cmaxは、評価関数の最大値を表し、nmaxは、評価関数が最大となる移動局の添え字を表す。
(1)ステップS202:レイヤー1処理部411から出力される移動局nの下りリンクの瞬時の無線状態、あるいは、上記無線状態から推定される送信可能なデータのサイズ(データ量)の取得(但し、「無線状態から推定される送信可能なデータのサイズ」とは、下りの品質を示すCQI、或いは、下り伝送チャネルの瞬時SIRと、MACリソース計算部で計算されたPDSCHに割り当てる無線リソースとから、所定の誤り率で送信可能と推定されるデータのサイズのことを表す)
(3)ステップS204:最低伝送速度設定部490から出力される移動局nの最低伝送速度targetRnの取得
ステップS205では、上記(1)〜(3)の情報が全て取得されたかどうかが判定され、上記(1)〜(3)の情報が全て取得されたと判定されたとき(ステップS205でYES)は、次ステップに移行し、そうでなければ(ステップS205でNO)、上記(1)〜(3)の情報のうち未取得情報の取得が行われる。
ステップS208では、呼処理部405を介して遠隔から指定される指数パラメータ(α、β)を受け取り、ステップS209で次の式(4)に従って、評価関数(Cn)が計算される。
(avrgRn−targetRn)>minusRn の時
Cn=Rnα/(avrgRn−targetRn)β
(avrgRn−targetRn)≦minusRn の時
Cn=Rnα/minusRnβ
…(4)
Cn=Rnα/exp((avrgRn−targetRn)・γ) …(9)
というスケジューラの場合にも、本発明により、平均伝送速度avrgRnが、連続する所定の時間間隔Timethresholdにおいて、所定の伝送速度閾値Rthresholdよりも小さい場合には、上記平均伝送速度avrgRnを初期化する、という処理を加えてもよい。但し、式(9)において、α、γはパラメータ係数である。
なお、MAC処理部412の評価関数計算部480は、例えば、CPUやデジタルシグナルプロセッサ(DSP)、或いはFPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラムの書き換えが可能なプログラマブルデバイスで構成され、所定のメモリ領域に上述した評価関数のプログラムが記憶され、パラメータ(α、γ、δ、Timethreshold、Rthreshold)をダウンロードして書き換える構成がとられる。この時、上記パラメータ(α、γ、δ、Timethreshold、Rthreshold)を無線基地局の上位ノードからダウンロードしてもよいし、評価関数計算部480に端末I/F(外部インターフェース機能)を設け、端末から直接上記パラメータ(α、γ、δ、Timethreshold、Rthreshold)を読み込ませるような形態であってもよい。
また、上述した本発明に係る呼受付制御の動作では、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合に基づいて、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行ったが、より簡単に、各移動局nの伝送速度に基づいて、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行ってもよい。各移動局nの伝送速度に基づいて、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行った場合の呼受付制御の動作を、図16に示すフローチャートを用いて説明する。
ステップS52において、LTE呼受付判定部500は、移動局伝送速度計算部470より、各移動局nの平均伝送速度avrgRnを取得し、上記平均伝送速度avrgRnが所定の閾値TH1よりも小さい移動局の数を取得する。ここで、例えば、上記所定の閾値TH1を64kbpsと設定することができる。また、例えば、上記平均伝送速度avrgRnが、連続する所定の時間間隔Timethresholdにおいて、所定の閾値TH1よりも小さい移動局の数を取得してもよい。
ステップS55において、新規呼設定部413は、移動局41がセル2000において新規にEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を行うための通信の設定を行う。
ステップS57において、新規呼設定部413は、移動局41はセル2000において新規に通信を行うことができないと判断し、どのような通信の設定も行わないという処理を行ってもよい。この場合、移動局41が行おうとした通信は呼損となる。
さらに、上記においては、ステップS52〜S57の処理が、移動局41がセル2000において新規にEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始したタイミングで行われる場合を記載したが、予め決められた時間間隔でステップS52〜S57の処理を行ってもよい。例えば、3秒を判定周期とし、3秒毎にステップS52〜S57の処理を行ってもよい。この場合、セル2000において新規に通信を行うことができると判定した場合には、新規呼設定部413は、その次の3秒間において、セル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始しようとした全ての移動局に対して、Evolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を行うための通信の設定を行う。また、セル2000において新規に通信を行うことができないと判定した場合には、新規呼設定部413は、その次の3秒間において、セル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G) を用いた通信を開始しようとした全ての移動局に対して、通信の設定を行わないという処理を行う。
上記実施例において、移動局伝送速度計算部470の機能が伝送速度把握手段、最低伝送速度設定部490の機能が最低伝送速度設定手段、LTE呼受付判定部500の機能が判定手段、新規呼設定部413の機能が新規無線端末受付手段に対応する。
また、上記実施例において、無線基地局400は、呼受付制御装置に対応し、移動局(#1〜#3)30〜32は無線端末に対応する。
以下、本発明の実施形態4について、図面を参照して説明する。
上述した実施形態3において、LTE呼受付判定部500は、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局数あるいは割合に基づいて、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行った。しかしながら、上記のような呼受付判定は、以下のような問題を抱えている。例えば、当該セルに2台の移動局が通信を行っており、その内の1台が極めて無線品質の悪い環境に存在し、その平均伝送速度avrgRnが初期化されたとする。この場合、平均伝送速度avrgRnが初期化された割合は50%となり、閾値を30%に設定したとすると、セル内に2台の移動局しか存在しないにも関わらず、当該セルは輻輳状態にあると判断されてしまう。
本実施の形態4に係る呼受付制御装置を用いた移動通信システムの構成は、上記実施の形態3とほぼ同様であり、異なる点は、LTE呼受付判定部500の機能のみである。よって、以下では、LTE呼受付判定部500の機能に関してのみ記載を行い、それ以外に関しては省略する。
また、上記の例において、当該セル2000において通信を行っている移動局の数が、固定の閾値である「20」よりも以上であるかそうでないかで、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かを判定したが、固定の閾値を用いる代わりに、適応的に変動する閾値を用いてもよい。例えば、セル内で通信を行うことのできる移動局の数は、PDSCHに割り当てられるパワーリソース量に依存するため、PDSCHに割り当てられるパワーリソース量に応じて上記閾値を適応的に変動させてもよい。すなわち、PDSCHに割り当てられるパワーリソース量が全体のパワーリソース量の50%である場合には、上記閾値を「20」とし、PDSCHに割り当てられるパワーリソース量が全体のパワーリソース量の25%である場合には、上記閾値を「10」としてもよい。あるいは、パワーリソースではなく、周波数リソース(リソースブロックの数)を用いて同様の制御を行ってもよい。
図17において、まずステップS41において、LTE呼受付判定部500は、移動局41がセル2000において新規にEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始しようとしているという情報を取得する。
ステップS43において、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が所定の閾値TH1、例えば「10」よりも小さいか否かを判定し、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が所定の閾値TH1よりも小さいと判定した場合にはステップS44に進み、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が所定の閾値TH1よりも小さくないと判定した場合にはステップS46に進む。
ステップS45において、新規呼設定部413は、移動局41がセル2000において新規にEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を行うための通信の設定を行う。
ステップS48において、新規呼設定部413は、移動局41はセル2000において新規に通信を行うことができないと判断し、どのような通信の設定も行わないという処理を行ってもよい。この場合、移動局41が行おうとした通信は呼損となる。
ここで、上記のステップS42、S43において、指標として平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数を用いたが、代わりに、セル2000において通信を行っている全ての移動局の数に対する、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数の割合を用いてもよい。
上述した呼受付制御装置においては、以下のような呼受付制御方法が採用されている。すなわち、複数の無線端末に対してパケットの送信を行う通信システムにおける呼受付制御方法であって、
前記無線端末の平均伝送速度を測定する伝送速度把握ステップ(例えば、図7のステップS103に対応)と、
最低伝送速度の値を設定する最低伝送速度設定ステップ(例えば、図7のステップS104に対応)と、
前記無線端末の平均伝送速度の値が、前記最低伝送速度の値よりも小さいか否かを判定する判定ステップ(例えば、図7のステップS106に対応)と、
前記平均伝送速度の値が前記最低伝送速度の値よりも小さいと判定された無線端末の数とその割合との少なくとも一方に基づいて、新規の無線端末の受付を制御する新規無線端末受付ステップ(例えば、図8のステップS23からS25に対応)と、
を有する呼受付制御方法が採用されている。このような呼受付制御方法によれば、平均伝送速度の値が最低伝送速度の値よりも小さいと判定された無線端末の数とその割合とのいずれか一方に基づいて、セル内の輻輳状態を推定し、呼受付制御を行うことにより、トラヒックの発生の仕方やセルの形態に関係無く適切に呼受付制御を行うことができる。
100、400 無線基地局
101、401 送受信アンテナ
102、402 アンプ部
103、403 送受信部
104、404 ベースバンド信号処理部
105、405 呼処理部
106、406 伝送路インターフェース
111、411 レイヤー1処理部
112 MAC−hs処理部
412 MAC処理部
414 RLC処理部
120 フローコントロール部
1211〜121N フローコントロール
130 MAC−hsリソース計算部
131 HS−DSCHパワーリソース計算部
132 HS−DSCHコードリソース計算部
140、440 スケジューラ部
1411〜141N プライオリティキュー
1421〜142N リオーダリング部
1431〜143N HARQ部
150、450 TFR選択部
1511〜151N TFRselect機能
160、460 移動局伝送速度初期化部
170、470 移動局伝送速度計算部
180、480 評価関数計算部
190、490 最低伝送速度設定部
200 呼受付判定部
300 無線制御装置
310 新規呼設定部
430 MACリソース計算部
431 パワーリソース計算部
432 周波数リソース計算部
500 LTE呼受付判定部
1000、2000 セル
Claims (12)
- 複数の無線端末に対してパケットの送信を行う通信システムにおける呼受付制御装置であって、
前記複数の無線端末の内、所定の最低伝送速度を満たすことができない無線端末の数とその割合との少なくとも一方に基づいて、新規の無線端末の受付を制御することを特徴とする呼受付制御装置。 - 複数の無線端末に対してパケットの送信を行う通信システムにおける呼受付制御装置であって、
前記無線端末の平均伝送速度を測定する伝送速度把握手段と、
最低伝送速度の値を設定する最低伝送速度設定手段と、
前記無線端末の平均伝送速度の値が、前記最低伝送速度の値よりも小さいか否かを判定する判定手段と、
前記平均伝送速度の値が前記最低伝送速度の値よりも小さいと判定された無線端末の数とその割合との少なくとも一方に基づいて、新規の無線端末の受付を制御する新規無線端末受付手段と、
を有することを特徴とする呼受付制御装置。 - 複数の無線端末に対してパケットの送信を行う通信システムにおける呼受付制御装置であって、
前記無線端末の平均伝送速度を測定する伝送速度把握手段と、
最低伝送速度の値を設定する最低伝送速度設定手段と、
前記無線端末の平均伝送速度の値が、前記最低伝送速度の値よりも小さい場合に、前記無線端末の平均伝送速度の値を初期化する平均伝送速度初期化手段と、
前記平均伝送速度の値を初期化された無線端末の数とその割合との少なくとも一方に基づいて、新規の無線端末の受付を制御する新規無線端末受付手段と、
を有することを特徴とする呼受付制御装置。 - 複数の無線端末n(nは無線端末の添え字)に対してパケットの送信を行う通信システムにおける呼受付制御装置であって、
前記無線端末nの無線状態Rnと、前記無線端末nの伝送速度avrgRnと、を把握する状態把握手段と、
最低伝送速度targetRn及び伝送速度閾値Rthresholdを設定する最低伝送速度設定手段と、
前記伝送速度avrgRnから前記最低伝送速度targetRnを引いたものが、前記伝送速度閾値Rthresholdよりも小さい場合に、前記伝送速度avrgRnの値を初期化する伝送速度初期化手段と、
前記無線状態Rnをべき乗する指数αと、前記伝送速度avrgRnから前記最低伝送送度targetRnを引いたものをべき乗する指数βと、を設定する設定手段と、
各無線端末nに対する評価関数Cnを、
Cn=Rnα/(avrgRn−targetRn)β
に従って算出する評価関数算出手段と、
前記評価関数Cnが最大となる無線端末を送信相手の無線端末として選択する無線端末選択手段と、
前記伝送速度avrgRnを初期化された無線端末nの数とその割合との少なくとも一方に基づいて、新規の無線端末の受付を制御する新規無線端末受付手段と、
を有することを特徴とする呼受付制御装置。 - 請求項4記載の呼受付制御装置であって、前記伝送速度初期化手段は、連続する所定の時間間隔において、前記伝送速度avrgRn−targetRnが、前記伝送速度閾値Rthresholdよりも小さい場合に、前記伝送速度avrgRnの値を初期化することを特徴とする呼受付制御装置。
- 請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載の呼受付制御装置であって、
前記新規無線端末受付手段は、前記平均伝送速度が前記最低伝送速度よりも小さいと判定された無線端末の数と、その無線端末の数の割合と、前記平均伝送速度を初期化された無線端末の数と、その無線端末の数の割合とのうちの少なくとも1つが、所定の閾値よりも大きい場合に、新規の無線端末を受け付けないことを特徴とする呼受付制御装置。 - 請求項2から請求項4までのいずれか1項に呼受付制御装置であって、
前記新規無線端末受付手段は、前記平均伝送速度が前記最低伝送速度よりも小さいと判定された無線端末の数と、その無線端末の数の割合と、前記平均伝送速度を初期化された無線端末の数と、その無線端末の数の割合とのうちの少なくとも1つに加えて、
通信を行っている無線端末の数に基づいて、新規の無線端末の受付を制御することを特徴とする呼受付制御装置。 - 請求項7に記載の呼受付制御装置であって、
前記新規無線端末受付手段は、
前記平均伝送速度が前記最低伝送速度よりも小さいと判定された無線端末の数と、その無線端末の数の割合と、前記平均伝送速度を初期化された無線端末の数と、その無線端末の数の割合とのうちの少なくとも1つが、所定の閾値より大きく、かつ、前記通信を行っている無線端末の数とその割合との少なくとも一方が、別の所定の閾値よりも大きい場合に、新規の無線端末を受け付けないことを特徴とする呼受付制御装置。 - 請求項2から請求項4までのいずれか1項に呼受付制御装置であって、
前記新規無線端末受付手段は、前記平均伝送速度が前記最低伝送速度よりも小さいと判定された無線端末の数と、その無線端末の数の割合と、前記平均伝送速度を初期化された無線端末の数と、その無線端末の数の割合とのうちの少なくとも1つを計算する際、サービス種別、契約種別、端末種別、ユーザ識別子、及び、Priority Classの少なくとも1つに応じて計算することを特徴とする呼受付制御装置。 - 前記通信システムは、HSDPAを適用する通信システムであることを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の呼受付制御装置。
- 前記通信システムは、Evolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を適用する通信システムであることを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の呼受付制御装置。
- 複数の無線端末に対してパケットの送信を行う通信システムにおける呼受付制御方法であって、
前記無線端末の平均伝送速度を測定する伝送速度把握ステップと、
最低伝送速度の値を設定する最低伝送速度設定ステップと、
前記無線端末の平均伝送速度の値が、前記最低伝送速度の値よりも小さいか否かを判定する判定ステップと、
前記平均伝送速度の値が前記最低伝送速度の値よりも小さいと判定された無線端末の数とその割合との少なくとも一方に基づいて、新規の無線端末の受付を制御する新規無線端末受付ステップと、
を有することを特徴とする呼受付制御方法。
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