JP2007181196A - 呼受付制御装置、呼受付制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】新規呼の受け付けを効率良く制御する。
【解決手段】スケジューリングにおいて、平均伝送速度が初期化された無線端末の数やその割合に基づいてセル内の輻輳状態を推定し、呼受付制御を行うことにより、トラヒックの発生の仕方やセルの形態に関係無く、適切に呼受付制御を行うことができる。
【選択図】 図6

Description

本発明は呼受付制御装置、呼受付制御方法に関し、特に移動体通信におけるパケット通信システムにおいて呼受付制御を行う呼受付制御装置、呼受付制御方法に関する。
移動通信システムは有限のリソース(周波数や電力)を用いて通信を行うシステムであり、その通信容量には上限が存在する。よって、上記通信容量に応じて、セル内の移動局の数を制限する必要がある。具体的には、新規の無線端末が当該セルにおいて通信を開始しようとした場合に、上記新規の無線端末が当該セルにおいて通信を開始してよいか否かを判定する必要があり、このような制御を呼受付制御という。また、新規の無線端末が当該セルにおいて通信を開始してはいけないと判定するような状況、すなわち、上記通信容量をほぼ100%使用している状況を容量限界と呼ぶ。
従来の呼受付制御としては、例えば、当該セル内で通信中の移動局の総数が所定の閾値を超えていない場合に、新規の無線端末が通信を開始することを許可し、当該セル内で通信中の移動局の総数が所定の閾値を超えている場合に、新規の無線端末が通信を開始することを許可しないといった制御方法がある。
ところで、第3世代移動通信システム、いわゆるIMT(International Mobile Telecommunications)−2000の標準化については、地域標準化機関等により組織された3GPP/3GPP2(Third-Generation Partnership Project/Third-Generation Partnership Project2)において、前者ではW−CDMA方式、後者ではcdma2000方式に係る標準仕様が規定されている。
3GPPでは、近年のインターネットの急速な普及に伴い、特に下りリンクにおいてデータベースやWebサイトからのダウンロード等による高速・大容量のトラヒックが増加するとの予測に基づき下り方向の高速パケット伝送方式である「HSDPA(High Speed Downlink Packet Access)」の仕様が規定されている(例えば、非特許文献1参照)。また、3GPP2でも、上記同様の観点から下り方向の高速データ専用の伝送方式「1xEV−DO」の仕様が規定されている(例えば、非特許文献2参照)。なお、cdma2000 1xEV-DOにおいて、DOはData onlyの意味である。
以下では、HSDPAに関して、さらに説明を行う。
HSDPAは、複数の移動局が1つ又は2つ以上の共有チャネルを共有して通信を行うシステムであり、無線基地局は、TTI(Time Transmission Interval、HSDPAでは2ms)毎に上記複数の移動局の中から上記共有チャネルを使用する移動局を選択し、パケットの送信を行う。この場合、そのデータトラヒックの発生の仕方によって、容量限界に達した場合のセル内の移動局の数に差が生じることになる。例えば、全ての移動局がFTP(File Transfer Protocol)によるダウンロードを行った場合と、全ての移動局がWeb browsingを行った場合とでは、前者よりも後者の方が、容量限界に達した場合のセル内の移動局数が大きくなる。その理由は、FTPによるダウンロードでは、移動局に対して常に送信すべきパケットが存在するが、Web browsingの場合には、ユーザがWebページを閲覧するリーディングタイムが存在するため、移動局に対して送信すべきパケットが存在しない時間帯が存在するからである。すなわち、Web browsingの場合には、1台の移動局が共有チャネルを使用する頻度が小さいため、より多くの移動局が1つの共有チャネルを共有することができる。以上より、HSDPAにおいては、データトラヒックの発生の仕方によって、容量限界において収容可能な移動局の数は変動してしまう。
また、HSDPAでは、移動局と無線基地局との間の無線状態に応じて無線チャネルの変調方式や符号化率を制御する方式(HSDPAでは、適応変調・符号化AMCS(Adaptive Modulation and Coding Scheme)と呼ばれている)を採用しており、移動局と無線基地局との間の無線状態(例えば、signal-to-interference power ratio(SIR))に応じて、伝送速度が変動する。一方、上記無線状態(SIR)は屋内環境や屋外環境、市街地や郊外といったセルの形態によって、大きく異なる。すなわち、HSDPAにおいては、セルの形態によっても、容量限界において収容可能な移動局の数は変動してしまう。
このようなHSDPAにおいては、上述した従来方法の呼受付制御、すなわち、セル内において通信を行っている移動局の数に基づいた呼受付制御を行った場合、容量限界におけるセル内において通信を行っている移動局の数は一定であるため、各移動局の位置やセル内の形態に依存して、容量限界における各移動局の伝送速度が異なることになる。例えば、屋内環境では他セルからの干渉が少なく、無線品質が良好であるため、容量限界における各移動局の伝送速度が高いが、屋外環境では他セルからの干渉が多く、無線品質が良好ではないため、容量限界における各移動局の伝送速度が低いということが考えられる。
しかしながら、容量限界における各移動局の伝送速度は、HSDPAを用いて提供する通信のサービス性によって決定されるべきものであり、セル形態や各移動局の位置に関係なく、一定であることが望ましい。
以下では、HSDPAにおけるスケジューリングに関して説明を行う。上述したように、HSDPAは、複数の移動局が1つ又は2つ以上の共有チャネルを共有して通信を行うシステムであり、無線基地局は、TTI(Time Transmission Interval、HSDPAでは2ms)毎に上記複数の移動局の中から上記共有チャネルを使用する移動局を選択し、パケットの送信を行う。この無線基地局がTTI毎に上記共有チャネルを使用する移動局を選択することをスケジューリングと呼ぶ。
このスケジューリングのアルゴリズムとしては、無線基地局装置に属する移動局に順(例えば、移動局#1→#2→#3→…)に下り共有チャネルの送信割り当てパケットの送信順序を制御するラウンドロビンスケジューラが良く知られている。また、各移動局の無線状態や各移動局の平均伝送速度に基づいて送信待ちパケットの送信順序を制御するProportional FairnessスケジューラやMAX C/I(Maximum C/I)スケジューラが知られている。
例えば、Proportional Fairnessスケジューラは、評価関数
Cn=Rn/avrgRn
を各移動局に関して算出し、上記評価関数Cnが最も大きい移動局に対してパケットを割り当てるというスケジューリングを行う。但し、Rnは各移動局の瞬時の無線状態、avrgRnは各移動局の平均伝送速度である。
Proportional Fairnessスケジューラは、各々の移動局において、下り品質が比較的良い状況での送信割り当てが行われるため、ラウンドロビンスケジューラと比較して、高いスループットを得ることが期待できる。その上で、各移動局の平均伝送速度で除算することで、平均伝送速度が高い移動局の評価関数式の値を下げ、時間的な公平性の高い割り当てを実現することができる。
また、サービス性の観点から、最低伝送速度を考慮したProportional Fairnessスケジューリングを提供する方法が例えば特許文献1において提案されている。特許文献1では、評価関数Cnとして、
Cn=Rn/avrgRn
の代わりに、
Cn=Rn/(avrgRn−targetR)
を用いることが提案されている。ここで、targetRは、上記最低伝送速度である。
尚、3GPPでは,更なる高速パケット通信方式である,Evolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)の仕様化が行われているが,上記Evolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)は,上述したHSDPAの特徴である,共有チャネルを用いる,AMCを行う,共有チャネルの割り当てに関するスケジューリングを行う,といった特徴とほぼ同じ特徴を持つ.
その他、特許文献2では、呼を受け付けた場合における上り干渉量、下り総送信電力を推定し、その推定した上り干渉量が干渉量閾値以上であるか否か、下り総送信電力が送信電力閾値以上であるか否か、及び、使用されていない残りの拡散コード資源が拡散コード閾値以下であるか否かを判定し、その判定結果に応じて呼受付要求を認めるかどうか制御している。
また、特許文献3では、サービスの種別または優先度に応じて、新規の呼受付の規制を行っている。
さらに、特許文献4では、リソース使用状況やパケットユーザ数に応じて、新規の呼受付を規制している。
特開2005−130053号公報 特開2002−232941号公報 特開2002−223239号公報 特開2002−217956号公報 3GPP TR25.848 v4.0.0 3GPP2 C.S0024 Rev.1.0.0
上述したように、複数の移動局に対してパケットを送信する通信システムにおける呼受付制御方法として、当該セル内で通信を行っている移動局の総数が所定の閾値を超えた場合に新規の無線端末の受付を行わないという方法がある。
しかしながら、上記従来の呼受付制御方法では、パケットデータの生起の仕方やセルの形態に応じて適切に呼受付制御を行うことができない、という欠点がある、すなわち、従来の呼受付制御方法を行った場合、容量限界における移動局の伝送速度は、パケットデータの生起の仕方やセルの形態に応じて異なってしまう、という問題点が存在する。
本発明は上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的はパケットデータの生起の仕方やセルの形態に対して適応的に呼受付制御を行い、新規呼の受け付けを効率良く制御することができる呼受付制御装置、呼受付制御方法を提供することである。
本発明の請求項1による呼受付制御装置は、複数の無線端末に対してパケットの送信を行う通信システムにおける呼受付制御装置であって、
前記複数の無線端末の内、所定の最低伝送速度を満たすことができない無線端末の数とその割合との少なくとも一方に基づいて、新規の無線端末の受付を制御することを特徴とする。所定の最低伝送速度を満たすことができない無線端末の数とその割合とのいずれか一方に基づいてセル内の輻輳状態を推定し、呼受付制御を行うことにより、トラヒックの発生の仕方やセルの形態に関係無く適切に呼受付制御を行うことができる。
本発明の請求項2による呼受付制御装置は、複数の無線端末に対してパケットの送信を行う通信システムにおける呼受付制御装置であって、
前記無線端末の平均伝送速度を測定する伝送速度把握手段と、
最低伝送速度の値を設定する最低伝送速度設定手段と、
前記無線端末の平均伝送速度の値が、前記最低伝送速度の値よりも小さいか否かを判定する判定手段と、
前記平均伝送速度の値が前記最低伝送速度の値よりも小さいと判定された無線端末の数とその割合との少なくとも一方に基づいて、新規の無線端末の受付を制御する新規無線端末受付手段と、
を有することを特徴とする。平均伝送速度の値が最低伝送速度の値よりも小さいと判定された無線端末の数とその割合とのいずれか一方に基づいて、セル内の輻輳状態を推定し、呼受付制御を行うことにより、トラヒックの発生の仕方やセルの形態に関係無く適切に呼受付制御を行うことができる。
本発明の請求項3による呼受付制御装置は、複数の無線端末に対してパケットの送信を行う通信システムにおける呼受付制御装置であって、
前記無線端末の平均伝送速度を測定する伝送速度把握手段と、
最低伝送速度の値を設定する最低伝送速度設定手段と、
前記無線端末の平均伝送速度の値が、前記最低伝送速度の値よりも小さい場合に、前記無線端末の平均伝送速度の値を初期化する平均伝送速度初期化手段と、
前記平均伝送速度の値を初期化された無線端末の数とその割合との少なくとも一方に基づいて、新規の無線端末の受付を制御する新規無線端末受付手段と、
を有することを特徴とする。スケジューリングにおいて、平均伝送速度の値が初期化された無線端末の数及びその割合のいずれか一方に基づいてセル内の輻輳状態を推定し、呼受付制御を行うことにより、トラヒックの発生の仕方やセルの形態に関係無く適切に呼受付制御を行うことができる。
本発明の請求項4による呼受付制御装置は、複数の無線端末n(nは無線端末の添え字)に対してパケットの送信を行う通信システムにおける呼受付制御装置であって、
前記無線端末nの無線状態Rnと、前記無線端末nの伝送速度avrgRnと、を把握する状態把握手段と、
最低伝送速度targetRn及び伝送速度閾値Rthresholdを設定する最低伝送速度設定手段と、
前記伝送速度avrgRnから前記最低伝送速度targetRnを引いたものが、前記伝送速度閾値Rthresholdよりも小さい場合に、前記伝送速度avrgRnの値を初期化する伝送速度初期化手段と、
前記無線状態Rnをべき乗する指数αと、前記伝送速度avrgRnから前記最低伝送送度targetRnを引いたものをべき乗する指数βと、を設定する設定手段と、
各無線端末nに対する評価関数Cnを、
Cn=Rnα/(avrgRn−targetRn)β
に従って算出する評価関数算出手段と、
前記評価関数Cnが最大となる無線端末を送信相手の無線端末として選択する無線端末選択手段と、
前記伝送速度avrgRnを初期化された無線端末nの数とその割合との少なくとも一方に基づいて、新規の無線端末の受付を制御する新規無線端末受付手段と、
を有することを特徴とする。このように呼受付制御を行うことにより、トラヒックの発生の仕方やセルの形態に関係無く適切に呼受付制御を行うことができる。
本発明の請求項5による呼受付制御装置は、請求項4記載の呼受付制御装置であって、
前記伝送速度初期化手段は、連続する所定の時間間隔において、前記伝送速度avrgRn−targetRnが、前記伝送速度閾値Rthresholdよりも小さい場合に、前記伝送速度avrgRnの値を初期化することを特徴とする。所定の時間間隔においてこのように呼受付制御を行うことにより、トラヒックの発生の仕方やセルの形態に関係無く適切に呼受付制御を行うことができる。
本発明の請求項6による呼受付制御装置は、請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載の呼受付制御装置であって、
前記新規無線端末受付手段は、前記平均伝送速度が前記最低伝送速度よりも小さいと判定された無線端末の数と、その無線端末の数の割合と、前記平均伝送速度を初期化された無線端末の数と、その無線端末の数の割合とのうちの少なくとも1つが、所定の閾値よりも大きい場合に、新規の無線端末を受け付けないことを特徴とする。このように呼受付制御を行うことにより、トラヒックの発生の仕方やセルの形態に関係無く適切に呼受付制御を行うことができる。
本発明の請求項7による呼受付制御装置は、請求項2から請求項4までのいずれか1項に呼受付制御装置であって、
前記新規無線端末受付手段は、前記平均伝送速度が前記最低伝送速度よりも小さいと判定された無線端末の数と、その無線端末の数の割合と、前記平均伝送速度を初期化された無線端末の数と、その無線端末の数の割合とのうちの少なくとも1つに加えて、
通信を行っている無線端末の数に基づいて、新規の無線端末の受付を制御することを特徴とする。通信を行っている無線端末の数をも考慮した呼受付制御を行うことにより、より適切に呼受付制御を行うことができる。
本発明の請求項8による呼受付制御装置は、請求項7に記載の呼受付制御装置であって、
前記新規無線端末受付手段は、
前記平均伝送速度が前記最低伝送速度よりも小さいと判定された無線端末の数と、その無線端末の数の割合と、前記平均伝送速度を初期化された無線端末の数と、その無線端末の数の割合とのうちの少なくとも1つが、所定の閾値より大きく、かつ、前記通信を行っている無線端末の数とその割合との少なくとも一方が、別の所定の閾値よりも大きい場合に、新規の無線端末を受け付けないことを特徴とする。このように呼受付制御を行うことにより、より適切に呼受付制御を行うことができる。
本発明の請求項9による呼受付制御装置は、請求項2から請求項4までのいずれか1項に呼受付制御装置であって、
前記新規無線端末受付手段は、前記平均伝送速度が前記最低伝送速度よりも小さいと判定された無線端末の数と、その無線端末の数の割合と、前記平均伝送速度を初期化された無線端末の数と、その無線端末の数の割合とのうちの少なくとも1つを計算する際、サービス種別、契約種別、端末種別、ユーザ識別子、及び、Priority Classの少なくとも1つに応じて計算することを特徴とする。サービス種別、契約種別、端末種別、ユーザ識別子、Priority Classを考慮した呼受付制御を行うことにより、より適切に呼受付制御を行うことができる。
本発明の請求項10による呼受付制御装置は、請求項1から請求項9までのいずれか1項に呼受付制御装置であって、上記通信システムは,HSDPAを適用する通信システムであることを特徴とする。結果として、HSDPAを適用する通信システムにおいて、より適切に呼受付制御を行うことができる。
本発明の請求項11による呼受付制御装置は、請求項1から請求項9までのいずれか1項に呼受付制御装置であって、上記通信システムは,Evolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を適用する通信システムであることを特徴とする。結果として、Evolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を適用する通信システムにおいて、より適切に呼受付制御を行うことができる。
本発明の請求項12による呼受付制御方法は、
複数の無線端末に対してパケットの送信を行う通信システムにおける呼受付制御方法であって、
前記無線端末の平均伝送速度を測定する伝送速度把握ステップと、
最低伝送速度の値を設定する最低伝送速度設定ステップと、
前記無線端末の平均伝送速度の値が、前記最低伝送速度の値よりも小さいか否かを判定する判定ステップと、
前記平均伝送速度の値が前記最低伝送速度の値よりも小さいと判定された無線端末の数とその割合との少なくとも一方に基づいて、新規の無線端末の受付を制御する新規無線端末受付ステップと、
を有することを特徴とする。平均伝送速度の値が最低伝送速度の値よりも小さいと判定された無線端末の数とその割合とのいずれか一方に基づいて、セル内の輻輳状態を推定し、呼受付制御を行うことにより、トラヒックの発生の仕方やセルの形態に関係無く適切に呼受付制御を行うことができる。
以上説明したように本発明は、平均伝送速度の値が初期化された移動局の数又はその割合に基づいて、当該セルの輻輳状態を推定し、呼受付制御を行うことにより、当該セルのセル形態、トラヒック状況に関係なく適切な呼受付制御を実現できるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、以下の説明において参照する各図では、他の図と同等部分は同一符号によって示されている。
(実施形態1)
以下、本発明の実施形態1について、図面を参照して説明する。
(システム全体の構成例)
図1は、本発明の実施形態1に係る呼受付制御装置を用いた移動通信システムの構成例を示す図である。
同図において、この移動通信システムは、複数の移動局10〜12及び21と、呼受付制御装置である無線基地局100と、それらを制御する無線制御装置300とから構成され、前述したHSDPAを適用した場合を示している。セル1000は、無線基地局100が通信を提供することのできるエリアを示す。ここで、移動局10〜12はすでにセル1000において無線基地局100とHSDPAを用いて通信を行っている状態にあり、移動局21は、セル1000において無線基地局100とHSDPAを用いた通信を新規に開始しようとしている状態にある、
以下、HSDPAを用いて通信を行っている移動局10〜12に関しては、同一の構成、機能、状態を持つので、以下では特段の断りがない限り移動局n(nは1以上の整数)として説明を進める。また、HSDPAを用いた通信を新規に開始しようとしている状態にある移動局の一例として、移動局21を用いる。
HSDPAにおける通信チャネルに関する説明を行う。HSDPAにおける下りリンクにおいては、各移動局10〜12で共有して使用される下り共有物理チャネルHS−PDSCH(High Speed−Physical Downlink Shared Channel,トランスポートチャネルで言えば、HS-DSCH: High Speed Downlink Shared Channel)と、各移動局で共有して使用される下り共有制御チャネルHS−SCCH(High Speed-Shared Control Channel)と、各移動局に個別に割り当てられる、上記共有物理チャネルに付随する下りリンク付随個別チャネル(A−DPCH:associated−Dedicated Physical Channel)とが用いられる。また、上りリンクにおいては、各移動局に個別に割り当てられる上りリンク付随個別チャネルA−DPCHに加えて、各移動局に個別に割り当てられるHSDPA用の制御チャネルHS−DPCCH(High Speed−Dedicated Physical Control Channel)が用いられる。そして、下りリンクでは、上記下りリンク付随個別チャネルにより、上記上りリンク付随個別チャネルのための送信電力制御コマンド等が伝送され、上記共有物理チャネルによりユーザデータが伝送される。一方、上りリンクでは、上記上りリンク付随個別チャネルにより、ユーザデータ以外に、パイロットシンボル、下りリンク付随個別チャネル送信のための電力制御コマンド(TPC コマンド)が伝送され、上記HSDPA用の個別制御チャネルにより、共有チャネルのスケジューリングや、AMCS(適応変調・符号化)に用いるための下り品質情報、及び、下りリンクの共有チャネルHS−DSCHの送達確認情報が伝送される。
(無線基地局の構成例)
図2は、図1に示す無線基地局100の構成例を示す機能ブロック図である。
同図において、この無線基地局100は、送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103と、ベースバンド信号処理部104と、呼処理部105と、伝送路インターフェース106から構成される。下りリンクのパケットデータについては、無線基地局100の上位に位置する無線制御装置300から伝送路インターフェース106を介してベースバンド信号処理部104に入力される。ベースバンド信号処理部104では、再送制御(HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の処理や、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、拡散処理が行われて送受信部103に転送される。送受信部103では、ベースバンド信号処理部104から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換する周波数変換処理が施され、その後、アンプ部102で増幅されて送受信アンテナ101より送信される。
一方、上りリンクのデータについては、送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がアンプ部102で増幅され、送受信部103で周波数変換されてベースバンド信号に変換される。このベースバンド信号は、ベースバンド信号処理部104で逆拡散やRAKE合成、誤り訂正復号がなされた後、伝送路インターフェース106を介して無線制御装置300に転送される。
また、呼処理部105では、無線制御装置300と呼処理制御信号の送受信を行い、無線基地局100の状態管理やリソース割り当てが行われる。
(ベースバンド信号処理部の構成例)
図3は、上記ベースバンド信号処理部104の機能構成を示す機能ブロック図である。
同図において、ベースバンド信号処理部104は、レイヤー1処理部111と、MAC−hs(Medium Access Control−HSDPAの略称)処理部112から構成される。ベースバンド信号処理部104におけるレイヤー1処理部111とMAC−hs処理部112はそれぞれ呼処理部105と接続される。レイヤー1処理部111では、下りデータのチャネル符号化や上りデータのチャネル復号化、上下の個別チャネルの送信電力制御や、RAKE合成、拡散・逆拡散処理が行われる。 また、レイヤー1処理部111では、各移動局からの上りHSDPA用個別物理チャネルに載せられて報告される下り無線状態を示す情報を受け取り、MAC−hs処理部112に通知する。MAC−hs処理部112では、HSDPAにおける下り共有チャネルのHARQや送信待ちパケットに対するスケジューリングが行われる。また、MAC−hs処理部112では、後述するように、移動局21が当該セル1000において新規にHSDPAを用いた通信を開始することができるか否かを判定する呼受付判定も行われる。
(MAC−hs処理部の構成例)
図4は、図3に示すMAC−hs処理部112の機能構成例を示す図である。同図において、MAC−hs処理部112は、例えば、以下の機能ブロックを備えて構成される。
(1)フローコントロール部120
(2)MAC−hsリソース計算部130
(3)スケジューラ部140
(4)TFR(Transport Format and Resource)選択部150
(5)移動局伝送速度初期化部160
(6)移動局伝送速度計算部170
(7)評価関数計算部180
(8)最低伝送速度設定部190
(9)HS呼受付判定部200
(フローコントロール部)
上記(1)のフローコントロール部120は、無線制御装置300から伝送路インターフェース106を介して受信される信号の伝送速度を、実装されているバッファの容量等に基づいて調整する機能を備える。各フローコントロール(#1〜#N)1211〜121Nは、パケットの流通量を監視し、パケット流通量が増大し、キューバッファのメモリの空きが減少してくると送信パケット送出量を抑制する処理を行う。
(MAC−hsリソース計算部)
上記(2)のMAC−hsリソース計算部130は、HS−DSCHに割り当てる無線リソース(電力リソースや符号リソース、ハードウェアリソースなど)を計算するHS−DSCHパワーリソース計算部131とHS−DSCHコードリソース計算部132を備える。
(スケジューラ部)
上記(3)のスケジューラ部140は、N個のプライオリティキュー(#1〜#N)1411〜141Nと、N個のリオーダリング部(#1〜#N)1421〜142Nと、N個のHARQ部(#1〜#N)1431〜143Nとを有する。プライオリティキュー(#1〜#N)1411〜141Nとは、コネクション毎のキューであり、通常は、1ユーザで1プライオリティキューを持つが、1ユーザが複数のコネクションを持つ場合には、1ユーザで複数のプライオリティキューを持つ。プライオリティキュー(#1〜#N)1411〜141Nには、下りリンクのデータが入れられスケジューリングで選択されるまで蓄積される。リオーダリング部(#1〜#N)1421〜142Nでは、HARQにおける再送制御において、下りの受信順序制御を移動局nが行えるように、データに対してシーケンス番号を付与し、移動局nの受信バッファがあふれないようにウィンドウ制御を行う。HARQ部(#1〜#N)1431〜143Nでは、Mプロセスのストップアンドウェイトプロトコルによって、上りAck/Nack(Acknowledgment/Negative Acknowledgment)フィードバックに基づいたHARQの再送制御を行う。ここでは、Mはプロセスの数を示す。
(TFR選択部)
上記(4)のTFR選択部150には、N個のTFRSelect機能(#1〜#N)1511〜151Nが備えられている。これらN個のTFRSelect機能(#1〜#N)1511〜151Nは、スケジューラ部140で選択されたユーザのデータについて、上りチャネルで受信する下り品質インジケータであるCQI(Channel Quality Indicator)や、MAC−hsリソース計算部で計算されたHS−DSCHに割り当てる無線リソース(電力リソース、符号リソース、ハードウェアリソース)などに基づいて、下り伝送チャネルの伝送フォーマット(コードの数、変調多値数、符号化率)及び送信電力を決定する。このTFR Select機能で決定された下り伝送チャネルの伝送フォーマット及び送信電力はレイヤー1処理部へと通知される。
(移動局伝送速度初期化部)
上記(5)の移動局伝送速度初期化部160では、後述する移動局伝送速度計算部170から、移動局nの平均伝送速度(プライオリティキュー1411〜141N毎に計算される平均伝送速度)avrgRnを受け取り、また、後述する最低伝送速度設定部190から、移動局nの最低伝送速度targetRnを受け取る。そして、上記平均伝送速度avrgRnを初期化するか否かを判定し、上記平均伝送速度avrgRnを初期化するべきだと判定した場合には、上記判定結果を、移動局伝送速度計算部170に通知する。さらに、移動局伝送速度初期化部160は上記平均伝送速度avrgRnを初期化するか否かの判定結果を、後述する呼受付判定部200にも通知する。
ここで、以下に、上記平均伝送速度avrgRnを初期化するか否かの判定方法の例を記載する。
例えば、上記平均伝送速度avrgRnから上記最低伝送速度targetRnを引いたもの、すなわち、avrgRn−targetRnが所定の伝送速度閾値Rthresholdよりも小さい場合には、上記平均伝送速度avrgRnを初期化するべきだと判定する。
また、例えば、上記平均伝送速度avrgRnから上記最低伝送速度targetRnを引いたもの、すなわち、avrgRn−targetRnが、連続する所定の時間間隔Timethresholdにおいて、所定伝送速度閾値Rthresholdよりも小さい場合には、上記平均伝送速度avrgRnを初期化するべきだと判定する。
具体的な例をあげるならば、avrgRn−targetRnが、連続する50TTI(1TTI=2[ms]であるため、100[ms])において、常に所定の伝送速度閾値Rthresholdよりも小さい場合に、上記平均伝送速度avrgRnを初期化するべきだと判定してもよい。また、あるいは、avrgRn−targetRnが、連続する50TTI(1TTI=2[ms]であるため、100[ms])において、所定の伝送速度閾値Rthresholdよりも小さいTTIが20回以上存在した場合に、上記平均伝送速度avrgRnを初期化するべきだと判定してもよい。
なお、上記所定の伝送速度閾値Rthreshold及び所定の時間間隔Timethresholdは、上記例においては、全ての移動局に共通の値としているが、移動局毎に設定してもよい。また、上記所定の伝送速度閾値Rthreshold及び所定の時間間隔Timethresholdを、サービス種別毎、あるいは、契約種別毎、あるいは、端末種別毎、あるいは、ユーザ毎、あるいは、セル毎、あるいは、Priority Class毎に、設定してもよい。
(移動局伝送速度計算部)
上記(6)の移動局伝送速度計算部170では、移動局n(平均伝送速度)が計算される。例えば、次式に基づき移動局nの伝送速度(平均伝送速度)が計算される。
avrgRn(t)=δ・avrgRn(t−1)+(1−δ)・rn …(1)
ここで、式(1)において、δは、平均化区間を指定するパラメータ、言い換えれば、平均化のための忘却係数(0≦δ≦1)である。本パラメータδは、前記プライオリティキュー1411〜141N内のデータに係るサービス種別や契約種別、受信器種別(RAKE受信器、等化器や受信ダイバーシチ、干渉キャンセラや、その他のUE(User Equipment)のCapabi1ity(受信可能な変調方式や受信可能なコード数、ビット数等によってクラス分けされた指標)等)、セル種別、プライオリティクラス種別に基づいて設定されることができる。
また、式(1)において、rnは瞬時伝送速度を示すものであり、MAC−hs処理部112において
<1>送信されたデータの送達確認ができたデータのサイズ(データ量)、又は
<2>送信されたデータのサイズ(データ量)、又は
<3>移動局nから報告される下り瞬時の無線状態、あるいは、前記無線状態から推定される送信可能なデータのサイズ(データ量)
のいずれかを移動局nにおけるデータ伝送速度(瞬時のデータ伝送速度)とする。
上記式(1)に基づいて求められた移動局nの平均伝送速度の更新機会の組み合わせは、例えば、以下の式(2)に示すようなものが考えられる。
タイプ# avrgRnの更新機会 rnの計算方法
1 接続時間中の全てのTTI毎 上記<1>
2 接続時間中の全てのTTI毎 上記<2>
3 接続時間中の全てのTTI毎 上記<3>
4 スケジューリングの計算を行ったTTI毎 上記<1>
5 スケジューリングの計算を行ったTTI毎 上記<2>
…(2)
移動局伝送速度計算部170は、移動局伝送速度初期化部160から、平均伝送速度avrgRnを初期化するべきである、と通知された場合、上記平均伝送速度avrgRnを初期化する。具体的な初期化方法としては、例えば、平均伝送速度avrgRnを瞬時の無線状態Rnと同一とする、といった方法が考えられる。ここで、瞬時の無線状態Rnは、例えば、レイヤー1処理部111から出力される移動局nの下りリンクの瞬時の無線状態、あるいは、上記無線状態から推定される送信可能なデータのサイズ(データ量)である。
なお、移動局nの平均伝送速度avrgRnを求めるには、上記方法の他に、例えば、データリンク層でのデータの伝送速度を測定する機能がMAC−hs処理部112に備えられ、移動局nがデータ通信状態に入った後、MAC−hs処理部112に流入したデータ量を一定時間毎に測定する。そして、その測定された一定時間毎のデータ量を移動局nにおける平均伝送速度avrgRnとする場合もある。
(評価関数計算部)
上記(7)の評価関数計算部180では、スケジューラ部140でのスケジューリングの際に用いられる移動局毎の評価関数が計算される。スケジューラ部140では、上記の評価関数計算部180で計算された移動局毎の評価関数のうち最大の評価関数を持つ移動局nを選択し、その移動局nに対し共有チャネル(HS−PDSCH)を割り当てる。すなわち、下りリンクの送信割り当てを行う。
(最低伝送速度設定部)
上記(8)の最低伝送速度設定部190は、プライオリティキュー1411乃至141N内の下りバケットについて考慮すべき最低伝送速度targetRnを設定し、上記最低伝送速度targetRnを、移動局伝送速度初期化部160及び評価関数計算部180に通知する。
ここで、最低伝送速度設定部190は、呼処理部105を介して遠隔からの指定に応じて、最低伝送速度targetRnを設定するように構成されてもよい。
また、最低伝送速度設定部190は、サービス種別毎に、契約種別毎に、端末種別毎に、セル種別毎に、又は優先度クラス毎に、最低伝送速度targetRnを設定するように構成されてもよい。例えば、サービス種別は、下りパケットを伝送するサービスの種別を示すものであり、例えば、VoIP(Voice over Internet Protocol)サービスや音声サービスやストリーミングサービスやFTPサービス等を含む。また、契約種別は、下りパケットの宛先移動局のユーザが加入している契約の種別を示すものであり、例えば、Low Class契約やHigh Class契約等を含む。また、端末種別は、下りパケットの宛先移動局の性能をクラス分けするものであり、移動局の識別情報に基づくクラスや、RAKE受信機能や等化器や受信ダイバーシチや干渉キャンセラ等の有無又は種別や、受信可能な変調方式やコード数やビット数等の端末能力等を含む。また、セル種別は、下りパケットの宛先移動局が在圏するセルの形態の種別を示すものであり、例えば、セルの識別情報に基づくクラスや、屋内又は屋外や、郊外又は市街地や、高トラヒック地帯又は低トラヒック地帯等を含む。さらには、優先度クラスは、下りパケットの送信に関わる優先度を示すものであり、例えば、第1の優先度の下りパケットは、第2の優先度の下りパケットよりも優先的に送信される。
また、最低伝送速度設定部190は、
avrgRn−targetRn≦minusRn …(3)
の場合、評価関数Cnの分母に設定すべき値minusRnを、プライオリティキュー1411乃至141N毎に設定するように構成されている。なお、式(3)において、avrgRnは平均伝送速度、targetRnは最低伝送速度である。
ここで、最低伝送速度設定部190は、targetRn=0と設定してもよい。この場合、評価関数計算部180において用いられる評価関数Cnは一般的なPF(Proportional Fairness)スケジューリングを提供することになる。
(HS呼受付判定部)
上記(9)のHS呼受付判定部200は、移動局伝送速度初期化部160から、移動局nに関してその平均伝送速度avrgRnが初期化されたか否かの判定結果を受け取る。そして、上記平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合に基づいて、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行い、上記判定結果を、伝送路インターフェース106を介して、無線制御装置300に通知する。
ここで、以下に、HS呼受付判定部200が、その平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合に基づいて、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かを判定する方法を記載する。
例えば、HS呼受付判定部200は、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数を算出し、上記平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が10よりも小さい場合に、移動局21はセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができると判定し、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が10以上である場合に、移動局21はセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができないと判定してもよい。
さらに例えば、HS呼受付判定部200は、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の割合を算出し、上記平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の割合が、セル1000においてHSDPAを用いた通信を行っている全移動局の20%よりも小さい場合に、移動局21はセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができると判定し、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の割合が、セル1000においてHSDPAを用いた通信を行っている全移動局の20%以上である場合に、移動局21はセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができないと判定してもよい。ここで、上記セル1000においてHSDPAを用いた通信を行っている全移動局とは、プライオリティキューにデータが滞留している状態にある全ての移動局であってもよいし、あるいは、無線基地局100との間でA−DPCHが設定されている状態にある全ての移動局であってもよい。
また、上述した2つの例では、その平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数に基づいて、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かを判定する方法と、その平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の割合に基づいて、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かを判定する方法と、を記載したが、その平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数とその割合との両方に基づいて、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かを判定してもよい。
ここで、上記における平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数または割合とは、例えば、所定の測定時間の間に平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数または割合のことである。例えば、HS呼受付判定部200が上記判定を行う時点から見た、過去の3分間に少なくとも1回、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数または割合のことである。あるいは、所定の測定時間の間に平均伝送速度avrgRnが初期化された回数が所定の閾値以上の移動局を、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局としてもよい。例えば、HS呼受付判定部200が上記判定を行う時点から見た、過去の3分間に少なくとも3回以上、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数または割合のことである。
なお、上述した移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を、Priority Class毎に行ってもよい。この場合、Priority Class毎に平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合を算出して、上述したような判定を行う。
あるいは、複数のPriority Classに関する平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合の合計を用いて、上述したような判定を行ってもよい。この場合、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合を、Priority Classに応じた重み付けを行って合計してもよい。例えば、優先度の高いPriority Classと、優先度の低いPriority Classとが存在する場合に、優先度の高いPriority Classの移動局に関しては、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合に1.0を掛け算し、優先度の低いPriority Classの移動局に関しては、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合に0.5を掛け算して、合計を行ってもよい。また、あるいは、優先度の低いPriority Classの移動局に関しては、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合に0.0を掛け算して、合計を行ってもよい。
あるいは、上記した移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を、サービス種別毎、あるいは、契約種別毎、あるいは、端末種別毎、あるいは、ユーザ毎、あるいは、セル毎に行ってもよい。この場合、サービス種別毎、あるいは、契約種別毎、あるいは、端末種別毎、あるいは、ユーザ毎、あるいは、セル毎に、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいはその割合を算出して、上述したような判定を行う。
なお、上述した例では、初期化された移動局の数あるいは割合を用いて判定を行ったが、移動局が複数のプライオリティキューを持つ場合には、初期化された移動局のプライオリティキューの数あるいはその割合を用いて判定を行ってもよい。この場合、スケジューリングに関連する処理も移動局が持つプライオリティキュー毎に行われる。
なお、上述した例では、HS呼受付判定部200は、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合に基づいて、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行ったが、より簡単に、各移動局nの伝送速度に基づいて、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行ってもよい。例えば、移動局伝送速度計算部170より各移動局nの伝送速度avrgRnを受け取り、上記各移動局nの伝送速度avrgRnに基づいて、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行ってもよい。具体的には、伝送速度avrgRnが所定の閾値よりも小さい移動局の数、あるいは、割合に基づいて、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行ってもよい。
(無線制御装置の構成例)
図5は、無線制御装置300の機能構成を示す機能ブロック図である。但し、本図においては、無線制御装置300の機能のうち、新規の呼を設定する部分のみを記載しており、その他の機能に関しては省略している。無線制御装置300は、新規呼設定部310を備えている。
新規呼設定部310は、無線基地局100内のHS呼受付判定部200より、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定結果を受け取る。そして、新規呼設定部310は、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるという判定結果の場合には、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を開始するための処理を実行する。すなわち、通信を開始するための制御信号を無線基地局100及び移動局21に通知し、通信の設定を行う。一方、新規呼設定部310は、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができないという判定結果の場合には、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を開始するための処理を実行しない。この場合、例えば、新規呼設定部310は、HSDPAを用いた通信を開始するための処理を実行する代わりに、個別チャネルを用いた通信を開始するための処理を実行してもよい。この場合、移動局21は、セル1000において個別チャネルを用いた通信を行うことになる。あるいは、新規呼設定部310は、HSDPAを用いた通信を開始するための処理を実行する代わりに、移動局21に、HSDPAの通信を行うことができないという情報を通知してもよい。この場合、移動局21が開始しようとした通信は呼損となる。
なお、ここで、無線基地局100内のHS呼受付判定部200においてHSDPAの通信を開始することが可能か否かの判定を行い、無線制御装置300内の新規呼設定部310において実際にHSDPAの通信を設定するかしないかの呼受付制御を行ったが、本発明はこの一実施形態に限定されるものではない。すなわち、無線基地局100においてHSDPAの通信を開始することが可能か否かの判定とHSDPAの通信の設定を行ってもよく、あるいは、無線制御装置300においてHSDPAの通信を開始することが可能か否かの判定と、HSDPAの通信の設定を行ってもよい。
次に、本発明に係る呼受付制御の動作について、図6に示すフローチャートを用いて説明する。なお、本発明に係る呼受付制御は、スケジューリング動作と関連しているため、図7を用いてスケジューリングの動作についても説明を行う。
(呼受付制御)
図6において、まずステップS1において、HS呼受付判定部200は、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を開始しようとしているという情報を取得する。ステップS2において、HS呼受付判定部200は、移動局伝送速度初期化部160より、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数を取得する。
ステップS3において、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が所定の閾値、例えば「10」よりも小さいか否かを判定する。そして、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が所定の閾値よりも小さいと判定した場合にはステップS4に進み、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が所定の閾値よりも小さくないと場合にはステップS6に進む。
ステップS4において、HS呼受付判定部200は、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を開始することができると判定する。
ステップS5において、新規呼設定部310は、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を行うための通信の設定を行う。
ステップS6において、HS呼受付判定部200は、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を開始することができないと判定する。
ステップS7において、新規呼設定部310は、移動局21がセル1000において新規に個別チャネルを用いた通信を行うための通信の設定を行う。ここで、新規呼設定部310は、移動局21がセル1000において新規に個別チャネルを用いた通信を行うための通信の設定を行う代わりに、移動局21はセル1000において新規に通信を行うことができないと判断し、どのような通信の設定も行わないという処理を行ってもよい。この場合、移動局21が行おうとした通信は呼損となる。
ところで、上記のステップS2、S3において、指標として平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数を用いたが、代わりに、セル1000において通信を行っている全ての移動局の数に対する、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数の割合を用いてもよい。
さらに、上記においては、ステップS2〜S7の処理が、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を開始したタイミングで行われる場合を記載したが、予め決められた時間間隔でステップS2〜S7の処理を行ってもよい。例えば、3秒を判定周期とし、3秒毎にステップS2〜S7の処理を行ってもよい。この場合、セル1000において新規に通信を行うことができると判定した場合には、新規呼設定部310は、その次の3秒間において、セル1000においてHSDPAを用いた通信を開始しようとした全ての移動局に対して、HSDPAを用いた通信を行うための通信の設定を行う。また、セル1000において新規に通信を行うことができないと判定した場合には、新規呼設定部310は、その次の3秒間において、セル1000においてHSDPAを用いた通信を開始しようとした全ての移動局に対して、個別チャネルを用いた通信を行うための通信の設定を行う。
(スケジューリング動作)
次に、図7を用いて、本発明に係る呼受付制御と関連するスケジューリング動作について説明を行う。
図7において、MAC−hs処理部112の評価関数計算部180は、まず、ステップS101において、移動局nの評価関数を計算するための初期値設定を行う。
(初期値設定)
n=1
Cmax=0
nmax=0
ここで、nは移動局の添え字を表し、Cmaxは、評価関数の最大値を表し、nmaxは、評価関数が最大となる移動局の添え字を表す。
ステップS102〜S104では、評価関数Cnの計算に用いる下記の(1)〜(3)の情報の取得が行われる。
(1)ステップS102:レイヤー1処理部111から出力される移動局nの下りリンクの瞬時の無線状態、あるいは、上記無線状態から推定される送信可能なデータのサイズ(データ量)の取得(但し、「無線状態から推定される送信可能なデータのサイズ」とは、下りの品質を示すCQI、或いは、下り伝送チャネルの瞬時SIRと、MAC−hsリソース計算部で計算されたHS−DSCHに割り当てる無線リソースとから、所定の誤り率で送信可能と推定されるデータのサイズのことを表す)
(2)ステップS103:移動局伝送速度計算部170から出力される移動局nの平均伝送速度avrgRnの取得
(3)ステップS104:最低伝送速度設定部190から出力される移動局nの最低伝送速度targetRnの取得
ステップS105では、上記(1)〜(3)の情報が全て取得されたかどうかが判定され、上記(1)〜(3)の情報が全て取得されたと判定されたとき(ステップS105でYES)は、次ステップに移行し、そうでなければ(ステップS105でNO)、上記(1)〜(3)の情報のうち未取得情報の取得が行われる。
ステップS106では、平均伝送速度avrgRnを初期化するか否かの判定を行う。例えば、連続する所定の時間間隔Timethresholdにおいて、avrgRn−targetRnが、所定の伝送速度閾値Rthresholdよりも小さい場合には(ステップS106でYES)ステップS107に進み、そうでない場合には(ステップS106でNO)、ステップS108に進む。
ステップS107では、ステップS106において、平均伝送速度avrgRnを初期化すると判定されたため、平均伝送速度avrgRnを初期化する。
ステップS108では、呼処理部105を介して遠隔から指定される指数パラメータ(α、β)を受け取り、ステップS109で次の式(4)に従って、評価関数(Cn)が計算される。
(avrgRn−targetRn)>minusRn の時
Cn=Rnα/(avrgRn−targetRn)β
(avrgRn−targetRn)≦minusRn の時
Cn=Rnα/minusRnβ
…(4)
以下に、ステップS106、S107において、平均伝送速度avrgRnを初期化することの作用効果を説明する。avrgRn−targetRnが、「0」に近づいた場合、当該移動局nに関する評価関数Cnの値は増大する。この動作は、その平均伝送速度が考慮すべき最低伝送速度よりも小さくなった移動局nに対してパケット(HS−DSCH)を優先的に割り当てることとなり、本来であれば正しい動作であるが、逆に、そのような平均伝送速度が考慮すべき最低伝送速度よりも小さい移動局が多数存在した場合には、上記移動局に必要以上にパケットを割り当てることとなり、他の移動局にパケットが割り当てられず、システム全体のスループットは劣化する。そこで、ある所定の時間間隔Timethresholdにおいて、上記移動局nのavrgRn−targetRnが、所定の伝送速度閾値Rthresholdよりも小さい場合に、上記平均伝送速度avrgRnを初期化することにより、上記システム全体のスループットの劣化を回避することが可能となる。
また、上記のような平均伝送速度avrgRnが初期化される移動局の数または割合は、当該セルの輻輳状態を示す指標として用いることができる。すなわち、考慮すべき最低伝送速度を満たすことができない移動局が多数存在する場合には、当該セルは輻輳状態にあると判断することができる。一方で、考慮すべき最低伝送速度を満たすことができない移動局が多数存在しない場合には、当該セルは輻輳状態にないと判断することができる。
ここで、上記所定の時間間隔Timethresholdや、所定の伝送速度閾値Rthresholdは、遠隔、例えば、無線基地局100の上位ノード(例:無線制御装置やコアネットワーク上のサーバ等)から指定する。例えば、呼処理制御信号に含められて上位ノードから無線基地局100へと通知される。無線基地局100は、上記呼処理制御信号に含まれる所定の時間間隔Timethresholdや、所定の伝送速度閾値Rthresholdを、呼処理部105で受け取り、ベースバンド信号処理部104内のMAC−hs処理部112の評価関数計算部180に転送する。また、あるいは、上記所定の時間間隔Timethresholdや、所定の伝送速度閾値Rthresholdは、無線基地局100の局データとして保持され、ベースバンド信号処理部104内のMAC−hs処理部112の評価関数計算部180は、上記局データ内の上記所定の時間間隔Timethresholdや、所定の伝送速度閾値Rthresholdを参照してもよい。
なお、上記例において、α及びβの値を適切に設定することにより、いわゆる典型的なProportional Fairnessスケジューラ(α=1、β=1)と、MAX/Cnスケジューラ(α=1、β=0)の中間のスケジューラを提供することが可能となる。
また、本発明は、上記発明に限定されることはなく、評価関数Cnの式の一部が“Rnα/(avrgRn−targetRn)β”であるスケジューラの場合に適用することが可能である。例えば、評価関数の式が、
Cn=Rnα/(avrgRn−targetRn)β・Wnγ …(5)
というスケジューラの場合にも、本発明により、平均伝送速度avrgRnが、連続する所定の時間間隔Timethresholdにおいて、所定の伝送速度閾値Rthresholdよりも小さい場合には、上記平均伝送速度avrgRnを初期化する、という処理を加えてもよい。但し、式(5)において、α、β、γはパラメータ係数であり、0から1までのいずれかの値をとる。また、式(5)において、Wnは移動局nに関する、無線基地局におけるパケットの滞留時間を表す。
上記のようにしてステップS109で評価関数Cnが計算されると、その計算された評価関数Cnが最大値であるかどうかの判定(ステップS110)が行われる。ここでは、Cmax=0に設定(初期値)されているので、ステップS109で測定された評価関数CnがCmaxに設定され、そのCmaxが与える移動局nが移動局nmaxとして設定される(ステップS111)。
ステップS112では、次の移動局の評価関数を計算するために移動局nを+1インクリメントする。そして、移動局nが無線基地局と通信中の移動局数(m)を超えると判断されなければ(ステップS113でNO)、上記のステップS102以降のループ処理が移動局数(m)を超えると判断されるまで繰り返し行われる。すなわち、無線基地局と通信中の移動局全ての評価関数Cnが計算される。一方、ステップS113で移動局nが無線基地局と通信中の移動局数(m)を超えると判断されたときは(ステップS113でYES)、ステップS111で設定された移動局nmaxに対して共有チャネルの割り当てを行うようにスケジューラ部140に指示する(ステップS114)。
以上説明したような本実施形態によれば、平均伝送速度avrgRnの初期化を行うスケジューリングにおいて、上記平均伝送速度avrgRnの初期化が行われた移動局の数に基づいて輻輳状態を推定することにより、セルの形態、トラヒック状況に関係なく、呼受付制御を行うことが可能となる。
なお、MAC−hs処理部112の評価関数計算部180は、例えば、CPUやデジタルシグナルプロセッサ(DSP)、或いはFPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラムの書き換えが可能なプログラマブルデバイスで構成され、所定のメモリ領域に上述した評価関数のプログラムが記憶され、パラメータ(α、β、δ、Timethreshold、Rthreshold)をダウンロードして書き換える構成がとられる。この時、上記パラメータ(α、β、δ、Timethreshold、Rthreshold)を無線基地局の上位ノードからダウンロードしてもよいし、評価関数計算部180に端末I/F(外部インターフェース機能)を設け、端末から直接上記パラメータ(α、β、δ、Timethreshold、Rthreshold)を読み込ませるような形態であってもよい。
また、上述したMAC−hs処理部112の各機能ブロックは、ハードウェアで分割される場合もあるし、プロセッサ上のプログラムでソフトウェアとして分割されている場合もありうる。
また、上述した本発明に係る呼受付制御の動作では、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合に基づいて、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行ったが、より簡単に、各移動局nの伝送速度に基づいて、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行ってもよい。各移動局nの伝送速度に基づいて、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行った場合の呼受付制御の動作を、図8に示すフローチャートを用いて説明する。
図8において、まずステップS21において、HS呼受付判定部200は、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を開始しようとしているという情報を取得する。
ステップS22において、HS呼受付判定部200は、移動局伝送速度計算部170より、各移動局nの平均伝送速度avrgRnを取得し、上記平均伝送速度avrgRnが所定の閾値TH1よりも小さい移動局の数を取得する。ここで、例えば、上記所定の閾値TH1を64kbpsと設定することができる。また、例えば、上記平均伝送速度avrgRnが、連続する所定の時間間隔Timethresholdにおいて、所定の閾値TH1よりも小さい移動局の数を取得してもよい。
ステップS23において、上記平均伝送速度avrgRnが所定の閾値TH1よりも小さい移動局の数が、所定の閾値TH2、例えば「10」よりも小さいか否かを判定する。そして、平均伝送速度avrgRnが所定の閾値TH1よりも小さい移動局の数が所定の閾値TH2よりも小さいと判定した場合にはステップS24に進み、平均伝送速度avrgRnが所定の閾値TH1よりも小さい移動局の数が所定の閾値TH2よりも小さくないと場合にはステップS26に進む。
ステップS24において、HS呼受付判定部200は、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を開始することができると判定する。
ステップS25において、新規呼設定部310は、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を行うための通信の設定を行う。
ステップS26において、HS呼受付判定部200は、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を開始することができないと判定する。
ステップS27において、新規呼設定部310は、移動局21がセル1000において新規に個別チャネルを用いた通信を行うための通信の設定を行う。ここで、新規呼設定部310は、移動局21がセル1000において新規に個別チャネルを用いた通信を行うための通信の設定を行う代わりに、移動局21はセル1000において新規に通信を行うことができないと判断し、どのような通信の設定も行わないという処理を行ってもよい。この場合、移動局21が行おうとした通信は呼損となる。
ところで、上記のステップS22、S23において、指標として平均伝送速度avrgRnが所定の閾値TH1よりも小さい移動局の数を用いたが、代わりに、セル1000において通信を行っている全ての移動局の数に対する、平均伝送速度avrgRnが所定の閾値TH1よりも小さい移動局の数の割合を用いてもよい。
さらに、上記においては、ステップS22〜S27の処理が、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を開始したタイミングで行われる場合を記載したが、予め決められた時間間隔でステップS22〜S27の処理を行ってもよい。例えば、3秒を判定周期とし、3秒毎にステップS22〜S27の処理を行ってもよい。この場合、セル1000において新規に通信を行うことができると判定した場合には、新規呼設定部310は、その次の3秒間において、セル1000においてHSDPAを用いた通信を開始しようとした全ての移動局に対して、HSDPAを用いた通信を行うための通信の設定を行う。また、セル1000において新規に通信を行うことができないと判定した場合には、新規呼設定部310は、その次の3秒間において、セル1000においてHSDPAを用いた通信を開始しようとした全ての移動局に対して、個別チャネルを用いた通信を行うための通信の設定を行う。
また、上記実施例は、3GPPにおける高速パケット伝送方式HSDPAに関して記述したが、本発明は上記HSDPAに限定されるものではなく、その他の、移動通信システムにおける下りパケットの送信制御(スケジューリング)を行う高速パケット伝送方式に適用することが可能である。例えば、3GPPのLTE(Long Term Evolution)により提供される高速パケット伝送方式や、3GPP2におけるcdma2000 1xEV−DOやTDD方式における高速パケット伝送方式など、がその他の高速パケット伝送方式としてあげられる。また、上記実施例では、本発明を下りリンクにおける高速パケット伝送方式に適用する場合を記載したが、本発明を上りリンクにおける高速パケット伝送方式に適用してもよい。ここで、上りリンクにおける高速パケット伝送方式とは、例えば、3GPPや3GPP2、LTEにおける上りリンクの高速パケット伝送方式のことを指す。
上記実施例において、移動局伝送速度計算部170の機能が伝送速度把握手段、最低伝送速度設定部190の機能が最低伝送速度設定手段、HS呼受付判定部200の機能が判定手段、新規呼設定部310の機能が新規無線端末受付手段に対応する。
また、上記実施例において、無線基地局100及び無線制御装置300は、呼受付制御装置に対応し、移動局(#1〜#3)10〜12は無線端末に対応する。
(実施形態2)
以下、本発明の実施形態2について、図面を参照して説明する。
上述した実施形態1において、HS呼受付判定部200は、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局数あるいは割合に基づいて、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行った。しかしながら、上記のような呼受付判定は、以下のような問題を抱えている。例えば、当該セルに2台の移動局が通信を行っており、その内の1台が極めて無線品質の悪い環境に存在し、その平均伝送速度avrgRnが初期化されたとする。この場合、平均伝送速度avrgRnが初期化された割合は50%となり、閾値を30%に設定したとすると、セル内に2台の移動局しか存在しないにも関わらず、当該セルは輻輳状態にあると判断されてしまう。
以下に説明する実施の形態2においては、上記問題を克服するために、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局数あるいは割合だけでなく、当該セルにおいて通信を行っている全移動局の数をも用いて呼受付判定を行う。
本実施の形態2に係る呼受付制御装置を用いた移動通信システムの構成は、上記実施の形態1とほぼ同様であり、異なる点は、HS呼受付判定部200の機能のみである。よって、以下では、HS呼受付判定部200の機能に関してのみ記載を行い、それ以外に関しては省略する。
HS呼受付判定部200は、移動局伝送速度初期化部160から、移動局nに関してその平均伝送速度avrgRnが初期化されたか否かの判定結果を受け取る。そして、上記平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合と、当該セル1000において通信を行っている移動局の数とに基づいて、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行い、上記判定結果を、伝送路インターフェース106を介して、無線制御装置300に通知する。
ここで、以下に、HS呼受付判定部200が、その平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数とその割合とのいずれか一方と、当該セル1000において通信を行っている移動局の数とに基づいて、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かを判定する方法を記載する。
例えば、HS呼受付判定部200は、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数と、当該セル1000において通信を行っている移動局の数と、に基づいて、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かを判定してもよい。例えば、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が「10」よりも小さい場合、あるいは、当該セル1000において通信を行っている移動局の数が「20」よりも小さい場合に、移動局21はセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができると判定し、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が「10」以上であり、かつ、当該セル1000において通信を行っている移動局の数が「20」よりも以上である場合に、移動局21はセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができないと判定してもよい。
また、例えば、HS呼受付判定部200は、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の割合と、当該セル1000において通信を行っている移動局の数と、に基づいて、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かを判定してもよい。例えば、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の割合が20%よりも小さい場合、あるいは、当該セル1000において通信を行っている移動局の数が「20」よりも小さい場合に、移動局21はセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができると判定し、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の割合が20%以上であり、かつ、当該セル1000において通信を行っている移動局の数が「20」よりも以上である場合に、移動局21はセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができないと判定してもよい。
ここで、上記当該セル1000において通信を行っている移動局の数とは、プライオリティキューにデータが滞留している状態の移動局の数であってもよいし、あるいは、無線基地局100との間でA−DPCHが設定されている状態の移動局の数であってもよい。
また、上記の例において、当該セル1000において通信を行っている移動局の数が、固定の閾値である「20」よりも以上であるかそうでないかで、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かを判定したが、固定の閾値を用いる代わりに、適応的に変動する閾値を用いてもよい。例えば、セル内で通信を行うことのできる移動局の数は、HS−PDSCHに割り当てられるパワーリソース量に依存するため、HS−PDSCHに割り当てられるパワーリソース量に応じて上記閾値を適応的に変動させてもよい。すなわち、HS−PDSCHに割り当てられるパワーリソース量が全体のパワーリソース量の50%である場合には、上記閾値を「20」とし、HS−PDSCHに割り当てられるパワーリソース量が全体のパワーリソース量の25%である場合には、上記閾値を「10」としてもよい。あるいは、パワーリソースではなく、コードリソースを用いて同様の制御を行ってもよい。
次に、本実施の形態2に係る呼受付制御の動作について、図9に示すフローチャートを用いて説明する。なお、本発明に係る呼受付制御と関連するスケジューリング動作は、実施の形態1におけるスケジューリング動作と同様であるため省略する。
図9において、まずステップS11において、HS呼受付判定部200は、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を開始しようとしているという情報を取得する。
ステップS12において、HS呼受付判定部200は、移動局伝送速度初期化部160より、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数を取得する。
ステップS13において、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が所定の閾値TH1、例えば「10」よりも小さいか否かを判定し、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が所定の閾値TH1よりも小さいと判定した場合にはステップS14に進み、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が所定の閾値TH1よりも小さくないと判定した場合にはステップS16に進む。
ステップS14において、HS呼受付判定部200は、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を開始することができると判定する。
ステップS15において、新規呼設定部310は、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を行うための通信の設定を行う。
ステップS16において、セル1000において通信を行っている移動局の数が所定の閾値TH2、例えば「20」よりも小さいか否かを判定し、セル1000において通信を行っている移動局の数が所定の閾値TH2よりも小さいと判定した場合はステップS14に進み、セル1000において通信を行っている移動局の数が所定の閾値TH2よりも小さくないと判定した場合にはステップS17に進む。
ステップS17において、HS呼受付判定部200は、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を開始することができないと判定する。
ステップS18において、新規呼設定部310は、移動局21がセル1000において新規に個別チャネルを用いた通信を行うための通信の設定を行う。ここで、新規呼設定部310は、移動局21はセル1000において新規に通信を行うことができないと判断し、どのような通信の設定も行わないという処理を行ってもよい。この場合、移動局21が行おうとした通信は呼損となる。
ここで、上記のステップS12、S13において、指標として平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数を用いたが、代わりに、セル1000において通信を行っている全ての移動局の数に対する、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数の割合を用いてもよい。
さらに、上記においては、ステップS12〜S18の処理が、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を開始したタイミングで行われる場合を記載したが、予め決められた時間間隔でステップS12〜S18の処理を行ってもよい。例えば、3秒を判定周期とし、3秒毎にS12〜S18の処理を行ってもよい。この場合、セル1000において新規に通信を行うことができると判定した場合には、新規呼設定部310は、その次の3秒間において、セル1000においてHSDPAを用いた通信を開始しようとした全ての移動局に対して、HSDPAを用いた通信を行うための通信の設定を行う。また、セル1000において新規に通信を行うことができないと判定した場合には、新規呼設定部310は、その次の3秒間において、セル1000においてHSDPAを用いた通信を開始しようとした移動局全てに対して、個別チャネルを用いた通信を行うための通信の設定を行う。
なお、上述した例では、HS呼受付判定部200は、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合と、当該セルにおいて通信を行っている全移動局の数あるいは割合とに基づいて、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行ったが、より簡単に、各移動局nの伝送速度と、当該セルにおいて通信を行っている全移動局の数あるいは割合とに基づいて、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行ってもよい。例えば、移動局伝送速度計算部170より各移動局nの伝送速度avrgRnを受け取り、上記各移動局nの伝送速度avrgRnと、当該セルにおいて通信を行っている全移動局の数あるいは割合とに基づいて、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行ってもよい。具体的には、伝送速度avrgRnが所定の閾値よりも小さい移動局の数あるいは割合と、当該セルにおいて通信を行っている全移動局の数あるいは割合とに基づいて、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行ってもよい。
(実施の形態3)
以下、本発明の実施形態3について、図面を参照して説明する。
(システム全体の構成例)
図10は、本発明の実施形態3に係る呼受付制御装置を用いた移動通信システムの構成例を示す図である。
同図において、この移動通信システムは、複数の移動局30〜32及び41と、呼受付制御装置である無線基地局400とから構成され、前述したEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を適用した場合を示している。尚、Evolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)においては、無線基地局400が、HSDPAにおける無線基地局100と無線制御装置300の両方の機能を合わせもつ。セル2000は、無線基地局400が通信を提供することのできるエリアを示す。ここで、移動局30〜32はすでにセル2000において無線基地局400とEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いて通信を行っている状態にあり、移動局41は、セル2000において無線基地局400とEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始しようとしている状態にある。
以下、Evolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いて通信を行っている移動局30〜32に関しては、同一の構成、機能、状態を持つので、以下では特段の断りがない限り移動局n(nは1以上の整数)として説明を進める。また、Evolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始しようとしている状態にある移動局の一例として、移動局41を用いる。
Evolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)における通信チャネルに関する説明を行う。Evolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)における下りリンクにおいては、各移動局30〜32で共有して使用される下り共有物理チャネルPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)と、LTE用の下り制御チャネルとが用いられる。図10における下りチャネルは、上記下り共有物理チャネルPDSCHとLTE用の下り制御チャネルとを指す。また、上りリンクにおいても、各移動局30〜32で共有して使用される上り共有物理チャネルPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)と、LTE用の上り制御チャネルとが用いられる。図10における上りチャネルは、上記上り共有物理チャネルPUSCHとLTE用の上り制御チャネルとを指す。尚、上記上り制御チャネルには、上記上り共有物理チャネルPUSCHと時間多重されるチャネルと、周波数多重されるチャネルの2種類がある。そして、下りリンクでは、上記LTE用の下り制御チャネルにより、上記下り共有物理チャネルにマッピングされるユーザの情報やトランスポートフォーマットの情報等が通知され、上記下り共有物理チャネルによりユーザデータが伝送される。一方、上りリンクでは、上記LTE用の上り制御チャネルにより、下りリンクにおける共有物理チャネルのスケジューリングや、AMCS(適応変調・符号化)に用いるための下り品質情報、及び、下りリンクの共有物理チャネルPDSCHの送達確認情報が伝送される。また、上記LTE用の上り制御チャネルにより、上記上り共有物理チャネルにマッピングされるユーザの情報やトランスポートフォーマットの情報等も通知され、上記上り共有物理チャネルによりユーザデータが伝送される。
(無線基地局の構成例)
図11は、図10に示す無線基地局400の構成例を示す機能ブロック図である。
同図において、この無線基地局400は、送受信アンテナ401と、アンプ部402と、送受信部403と、ベースバンド信号処理部404と、呼処理部405と、伝送路インターフェース406から構成される。下りリンクのパケットデータについては、無線基地局400の上位に位置するアクセスゲートウェイ装置600から伝送路インターフェース406を介してベースバンド信号処理部404に入力される。ベースバンド信号処理部404では、パケットデータの分割・結合,RLC再送制御の送信処理等のRLC layerの送信処理、MAC再送制御(HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の送信処理や、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、IFFT処理が行われて送受信部403に転送される。送受信部403では、ベースバンド信号処理部404から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換する周波数変換処理が施され、その後、アンプ部402で増幅されて送受信アンテナ401より送信される。
一方、上りリンクのデータについては、送受信アンテナ401で受信された無線周波数信号がアンプ部402で増幅され、送受信部403で周波数変換されてベースバンド信号に変換される。このベースバンド信号は、ベースバンド信号処理部404でFFT処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLC layerの受信処理がなされた後、伝送路インターフェース406を介してアクセスゲートウェイ装置600に転送される。
呼処理部405では、無線基地局400の状態管理やリソース割り当てが行われる。また、呼処理部405は、新規呼設定部413を具備し、後述するLTE呼受付判定部500より受け取る、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定結果に基づき、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始するための処理を実行する。新規呼設定部413に関する説明は後述する。
(ベースバンド信号処理部の構成例)
図12は、上記ベースバンド信号処理部404の機能構成を示す機能ブロック図である。
同図において、ベースバンド信号処理部404は、レイヤー1処理部411と、MAC(Medium Access Controlの略称)処理部412と、RLC処理部414とから構成される。ベースバンド信号処理部404におけるレイヤー1処理部411とMAC処理部412はそれぞれ呼処理部405と接続される。レイヤー1処理部411では、下りデータのチャネル符号化や上りデータのチャネル復号化、IFFT・FFT処理等が行われる。
また、レイヤー1処理部411では、各移動局からのLTE用の上り制御チャネルに載せられて報告される下り無線状態を示す情報を受け取り、MAC処理部412に通知する。MAC処理部412では、Evolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)における下り共有物理チャネルのHARQや送信待ちパケットに対するスケジューリングが行われる。また、MAC処理部412では、後述するように、移動局41が当該セル2000において新規にEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始することができるか否かを判定する呼受付判定も行われる。RLC処理部414では、下りリンクのパケットデータに関する、分割・結合,RLC再送制御の送信処理等のRLC layerの送信処理や、上りリンクのデータに関する、分割・結合、RLC再送制御の受信処理等のRLC layerの受信処理が行われる。
(MAC処理部の構成例)
図13は、図12に示すMAC処理部412の機能構成例を示す図である。同図において、MAC処理部412は、例えば、以下の機能ブロックを備えて構成される。
(1)MACリソース計算部430
(2)スケジューラ部440
(3)TFR(Transport Format and Resource)選択部450
(4)移動局伝送速度初期化部460
(5)移動局伝送速度計算部470
(6)評価関数計算部480
(7)最低伝送速度設定部490
(8)LTE呼受付判定部500
(MACリソース計算部)
上記(1)のMACリソース計算部430は、PDSCHに割り当てる無線リソース(電力リソースや周波数リソース、ハードウェアリソースなど)を計算するパワーリソース計算部431と周波数リソース計算部432を備える。
(スケジューラ部)
上記(2)のスケジューラ部440は、N個のプライオリティキュー(#1〜#N)4411〜441Nと、N個のリオーダリング部(#1〜#N)4421〜442Nと、N個のHARQ部(#1〜#N)4431〜443Nとを有する。プライオリティキュー(#1〜#N)4411〜441Nとは、コネクション毎のキューであり、通常は、1ユーザで1プライオリティキューを持つが、1ユーザが複数のコネクションを持つ場合には、1ユーザで複数のプライオリティキューを持つ。プライオリティキュー(#1〜#N)4411〜441Nには、下りリンクのデータが入れられスケジューリングで選択されるまで蓄積される。リオーダリング部(#1〜#N)4421〜442Nでは、HARQにおける再送制御において、下りの受信順序制御を移動局nが行えるように、データに対してシーケンス番号を付与し、移動局nの受信バッファがあふれないようにウィンドウ制御を行う。HARQ部(#1〜#N)4431〜443Nでは、Mプロセスのストップアンドウェイトプロトコルによって、上りAck/Nack(Acknowledgment/Negative Acknowledgment)フィードバックに基づいたHARQの再送制御を行う。ここでは、Mはプロセスの数を示す。
(TFR選択部)
上記(3)のTFR選択部450には、N個のTFRSelect機能(#1〜#N)4511〜451Nが備えられている。これらN個のTFRSelect機能(#1〜#N)4511〜451Nは、スケジューラ部440で選択されたユーザのデータについて、上りチャネルで受信する下り品質インジケータであるCQI(Channel Quality Indicator)や、MACリソース計算部で計算されたPDSCHに割り当てる無線リソース(電力リソース、周波数リソース、ハードウェアリソース)などに基づいて、下り伝送チャネルの伝送フォーマット(リソースブロックの数、変調多値数、符号化率)及び送信電力を決定する。ここで、リソースブロックとは周波数リソースに相当する。このTFR Select機能で決定された下り伝送チャネルの伝送フォーマット及び送信電力はレイヤー1処理部へと通知される。
(移動局伝送速度初期化部)
上記(4)の移動局伝送速度初期化部460では、後述する移動局伝送速度計算部470から、移動局nの平均伝送速度(プライオリティキュー4411〜441N毎に計算される平均伝送速度)avrgRnを受け取り、また、後述する最低伝送速度設定部490から、移動局nの最低伝送速度targetRnを受け取る。そして、上記平均伝送速度avrgRnを初期化するか否かを判定し、上記平均伝送速度avrgRnを初期化するべきだと判定した場合には、上記判定結果を、移動局伝送速度計算部470に通知する。さらに、移動局伝送速度初期化部460は上記平均伝送速度avrgRnを初期化するか否かの判定結果を、後述するLTE呼受付判定部500にも通知する。
ここで、以下に、上記平均伝送速度avrgRnを初期化するか否かの判定方法の例を記載する。
例えば、上記平均伝送速度avrgRnから上記最低伝送速度targetRnを引いたもの、すなわち、avrgRn−targetRnが所定の伝送速度閾値Rthresholdよりも小さい場合には、上記平均伝送速度avrgRnを初期化するべきだと判定する。
また、例えば、上記平均伝送速度avrgRnから上記最低伝送速度targetRnを引いたもの、すなわち、avrgRn−targetRnが、連続する所定の時間間隔Timethresholdにおいて、所定伝送速度閾値Rthresholdよりも小さい場合には、上記平均伝送速度avrgRnを初期化するべきだと判定する。
具体的な例をあげるならば、avrgRn−targetRnが、連続する50TTI(1TTI=1[ms]であるため、50[ms])において、常に所定の伝送速度閾値Rthresholdよりも小さい場合に、上記平均伝送速度avrgRnを初期化するべきだと判定してもよい。また、あるいは、avrgRn−targetRnが、連続する50TTI(1TTI=1[ms]であるため、50[ms])において、所定の伝送速度閾値Rthresholdよりも小さいTTIが20回以上存在した場合に、上記平均伝送速度avrgRnを初期化するべきだと判定してもよい。
なお、上記所定の伝送速度閾値Rthreshold及び所定の時間間隔Timethresholdは、上記例においては、全ての移動局に共通の値としているが、移動局毎に設定してもよい。また、上記所定の伝送速度閾値Rthreshold及び所定の時間間隔Timethresholdを、サービス種別毎、あるいは、契約種別毎、あるいは、端末種別毎、あるいは、ユーザ毎、あるいは、セル毎、あるいは、Priority Class毎に、設定してもよい。
(移動局伝送速度計算部)
上記(5)の移動局伝送速度計算部470では、移動局n(平均伝送速度)が計算される。例えば、次式に基づき移動局nの伝送速度(平均伝送速度)が計算される。
avrgRn(t)=δ・avrgRn(t−1)+(1−δ)・rn …(6)
ここで、式(6)において、δは、平均化区間を指定するパラメータ、言い換えれば、平均化のための忘却係数(0≦δ≦1)である。本パラメータδは、前記プライオリティキュー4411〜441N内のデータに係るサービス種別や契約種別、受信器種別(UE(User Equipment)のCapabi1ity(受信可能な変調方式や受信可能なビット数等によってクラス分けされた指標)等)、セル種別、プライオリティクラス種別に基づいて設定されることができる。
また、式(6)において、rnは瞬時伝送速度を示すものであり、MAC処理部412において
<1>送信されたデータの送達確認ができたデータのサイズ(データ量)、又は
<2>送信されたデータのサイズ(データ量)、又は
<3>移動局nから報告される下り瞬時の無線状態、あるいは、前記無線状態から推定される送信可能なデータのサイズ(データ量)
のいずれかを移動局nにおけるデータ伝送速度(瞬時のデータ伝送速度)とする。
上記式(6)に基づいて求められた移動局nの平均伝送速度の更新機会の組み合わせは、例えば、以下の式(7)に示すようなものが考えられる。
タイプ# avrgRnの更新機会 rnの計算方法
1 接続時間中の全てのTTI毎 上記<1>
2 接続時間中の全てのTTI毎 上記<2>
3 接続時間中の全てのTTI毎 上記<3>
4 スケジューリングの計算を行ったTTI毎 上記<1>
5 スケジューリングの計算を行ったTTI毎 上記<2>
…(7)
移動局伝送速度計算部470は、移動局伝送速度初期化部460から、平均伝送速度avrgRnを初期化するべきである、と通知された場合、上記平均伝送速度avrgRnを初期化する。具体的な初期化方法としては、例えば、平均伝送速度avrgRnを瞬時の無線状態Rnと同一とする、といった方法が考えられる。ここで、瞬時の無線状態Rnは、例えば、レイヤー1処理部411から出力される移動局nの下りリンクの瞬時の無線状態、あるいは、上記無線状態から推定される送信可能なデータのサイズ(データ量)である。
なお、移動局nの平均伝送速度avrgRnを求めるには、上記方法の他に、例えば、データリンク層でのデータの伝送速度を測定する機能がMAC処理部412に備えられ、移動局nがデータ通信状態に入った後、MAC処理部412に流入したデータ量を一定時間毎に測定する。そして、その測定された一定時間毎のデータ量を移動局nにおける平均伝送速度avrgRnとする場合もある。
(評価関数計算部)
上記(6)の評価関数計算部480では、スケジューラ部440でのスケジューリングの際に用いられる移動局毎の評価関数が計算される。スケジューラ部440では、上記の評価関数計算部480で計算された移動局毎の評価関数のうち最大の評価関数を持つ移動局nを選択し、その移動局nに対し物理共有チャネル(PDSCH)を割り当てる。すなわち、下りリンクの送信割り当てを行う。
(最低伝送速度設定部)
上記(7)の最低伝送速度設定部490は、プライオリティキュー4411乃至441N内の下りバケットについて考慮すべき最低伝送速度targetRnを設定し、上記最低伝送速度targetRnを、移動局伝送速度初期化部460及び評価関数計算部480に通知する。
ここで、最低伝送速度設定部490は、呼処理部405を介して遠隔からの指定に応じて、最低伝送速度targetRnを設定するように構成されてもよい。
また、最低伝送速度設定部490は、サービス種別毎に、契約種別毎に、端末種別毎に、セル種別毎に、又は優先度クラス毎に、最低伝送速度targetRnを設定するように構成されてもよい。例えば、サービス種別は、下りパケットを伝送するサービスの種別を示すものであり、例えば、VoIP(Voice over Internet Protocol)サービスや音声サービスやストリーミングサービスやFTPサービス等を含む。また、契約種別は、下りパケットの宛先移動局のユーザが加入している契約の種別を示すものであり、例えば、Low Class契約やHigh Class契約等を含む。また、端末種別は、下りパケットの宛先移動局の性能をクラス分けするものであり、移動局の識別情報に基づくクラスや、受信可能な変調方式やビット数等の端末能力等を含む。また、セル種別は、下りパケットの宛先移動局が在圏するセルの形態の種別を示すものであり、例えば、セルの識別情報に基づくクラスや、屋内又は屋外や、郊外又は市街地や、高トラヒック地帯又は低トラヒック地帯等を含む。さらには、優先度クラスは、下りパケットの送信に関わる優先度を示すものであり、例えば、第1の優先度の下りパケットは、第2の優先度の下りパケットよりも優先的に送信される。
また、最低伝送速度設定部490は、
avrgRn−targetRn≦minusRn …(8)
の場合、評価関数Cnの分母に設定すべき値minusRnを、プライオリティキュー4411乃至441N毎に設定するように構成されている。なお、式(8)において、avrgRnは平均伝送速度、targetRnは最低伝送速度である。
ここで、最低伝送速度設定部490は、targetRn=0と設定してもよい。この場合、評価関数計算部480において用いられる評価関数Cnは一般的なPF(Proportional Fairness)スケジューリングを提供することになる。
(LTE呼受付判定部)
上記(8)のLTE呼受付判定部500は、移動局伝送速度初期化部460から、移動局nに関してその平均伝送速度avrgRnが初期化されたか否かの判定結果を受け取る。そして、上記平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合に基づいて、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行い、上記判定結果を、呼処理部405内の新規呼設定部413に通知する。
ここで、以下に、LTE呼受付判定部500が、その平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合に基づいて、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かを判定する方法を記載する。
例えば、LTE呼受付判定部500は、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数を算出し、上記平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が10よりも小さい場合に、移動局41はセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができると判定し、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が10以上である場合に、移動局41はセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができないと判定してもよい。
さらに例えば、LTE呼受付判定部500は、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の割合を算出し、上記平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の割合が、セル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を行っている全移動局の20%よりも小さい場合に、移動局41はセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができると判定し、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の割合が、セル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を行っている全移動局の20%以上である場合に、移動局41はセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができないと判定してもよい。ここで、上記セル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を行っている全移動局とは、プライオリティキューにデータが滞留している状態にある全ての移動局であってもよいし、あるいは、無線基地局400との間でコネクションが設定されている状態にある全ての移動局であってもよい。
また、上述した2つの例では、その平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数に基づいて、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かを判定する方法と、その平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の割合に基づいて、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かを判定する方法と、を記載したが、その平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数とその割合との両方に基づいて、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かを判定してもよい。
ここで、上記における平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数または割合とは、例えば、所定の測定時間の間に平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数または割合のことである。例えば、LTE呼受付判定部500が上記判定を行う時点から見た、過去の3分間に少なくとも1回、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数または割合のことである。あるいは、所定の測定時間の間に平均伝送速度avrgRnが初期化された回数が所定の閾値以上の移動局を、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局としてもよい。例えば、LTE呼受付判定部500が上記判定を行う時点から見た、過去の3分間に少なくとも3回以上、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数または割合のことである。
なお、上述した移動局41がセル2000においてLTEを用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を、Priority Class毎に行ってもよい。この場合、Priority Class毎に平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合を算出して、上述したような判定を行う。
あるいは、複数のPriority Classに関する平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合の合計を用いて、上述したような判定を行ってもよい。この場合、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合を、Priority Classに応じた重み付けを行って合計してもよい。例えば、優先度の高いPriority Classと、優先度の低いPriority Classとが存在する場合に、優先度の高いPriority Classの移動局に関しては、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合に1.0を掛け算し、優先度の低いPriority Classの移動局に関しては、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合に0.5を掛け算して、合計を行ってもよい。また、あるいは、優先度の低いPriority Classの移動局に関しては、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合に0.0を掛け算して、合計を行ってもよい。
あるいは、上記した移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を、サービス種別毎、あるいは、契約種別毎、あるいは、端末種別毎、あるいは、ユーザ毎、あるいは、セル毎に行ってもよい。この場合、サービス種別毎、あるいは、契約種別毎、あるいは、端末種別毎、あるいは、ユーザ毎、あるいは、セル毎に、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいはその割合を算出して、上述したような判定を行う。
なお、上述した例では、初期化された移動局の数あるいは割合を用いて判定を行ったが、移動局が複数のプライオリティキューを持つ場合には、初期化された移動局のプライオリティキューの数あるいはその割合を用いて判定を行ってもよい。この場合、スケジューリングに関連する処理も移動局が持つプライオリティキュー毎に行われる。
なお、上述した例では、LTE呼受付判定部500は、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合に基づいて、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行ったが、より簡単に、各移動局nの伝送速度に基づいて、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行ってもよい。例えば、移動局伝送速度計算部470より各移動局nの伝送速度avrgRnを受け取り、上記各移動局nの伝送速度avrgRnに基づいて、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行ってもよい。具体的には、伝送速度avrgRnが所定の閾値よりも小さい移動局の数、あるいは、割合に基づいて、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行ってもよい。
新規呼設定部413は、LTE呼受付判定部500より、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定結果を受け取る。そして、新規呼設定部413は、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるという判定結果の場合には、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始するための処理を実行する。すなわち、通信を開始するための制御信号を移動局41に通知し、通信の設定を行う。一方、新規呼設定部413は、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができないという判定結果の場合には、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始するための処理を実行しない。この場合、例えば、新規呼設定部413は、Evolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始するための処理を実行する代わりに、移動局21に、Evolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)の通信を行うことができないという情報を通知してもよい。この場合、移動局41が開始しようとした通信は呼損となる。
次に、本発明に係る呼受付制御の動作について、図14に示すフローチャートを用いて説明する。なお、本発明に係る呼受付制御は、スケジューリング動作と関連しているため、図15を用いてスケジューリングの動作についても説明を行う。
(呼受付制御)
図14において、まずステップS31において、LTE呼受付判定部500は、移動局41がセル2000において新規にEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始しようとしているという情報を取得する。ステップS32において、LTE呼受付判定部500は、移動局伝送速度初期化部460より、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数を取得する。
ステップS33において、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が所定の閾値、例えば「10」よりも小さいか否かを判定する。そして、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が所定の閾値よりも小さいと判定した場合にはステップS34に進み、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が所定の閾値よりも小さくないと場合にはステップS36に進む。
ステップS34において、LTE呼受付判定部500は、移動局41がセル2000において新規にEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始することができると判定する。
ステップS35において、新規呼設定部413は、移動局41がセル2000において新規にEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を行うための通信の設定を行う。
ステップS36において、LTE呼受付判定部500は、移動局41がセル2000において新規にEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始することができないと判定する。
ステップS37において、新規呼設定部413は、移動局41はセル2000において新規に通信を行うことができないと判断し、どのような通信の設定も行わないという処理を行ってもよい。この場合、移動局41が行おうとした通信は呼損となる。
ところで、上記のステップS32、S33において、指標として平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数を用いたが、代わりに、セル2000において通信を行っている全ての移動局の数に対する、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数の割合を用いてもよい。
さらに、上記においては、ステップS32〜S37の処理が、移動局41がセル2000において新規にEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始したタイミングで行われる場合を記載したが、予め決められた時間間隔でステップS32〜S37の処理を行ってもよい。例えば、3秒を判定周期とし、3秒毎にステップS32〜S37の処理を行ってもよい。この場合、セル2000において新規に通信を行うことができると判定した場合には、新規呼設定部413は、その次の3秒間において、セル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始しようとした全ての移動局に対して、Evolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を行うための通信の設定を行う。また、セル2000において新規に通信を行うことができないと判定した場合には、新規呼設定部413は、その次の3秒間において、セル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始しようとした全ての移動局に対して、通信の設定を行わないという処理を行う。
(スケジューリング動作)
次に、図15を用いて、本発明に係る呼受付制御と関連するスケジューリング動作について説明を行う。
図15において、MAC処理部412の評価関数計算部480は、まず、ステップS201において、移動局nの評価関数を計算するための初期値設定を行う。
(初期値設定)
n=1
Cmax=0
nmax=0
ここで、nは移動局の添え字を表し、Cmaxは、評価関数の最大値を表し、nmaxは、評価関数が最大となる移動局の添え字を表す。
ステップS202〜S204では、評価関数Cnの計算に用いる下記の(1)〜(3)の情報の取得が行われる。
(1)ステップS202:レイヤー1処理部411から出力される移動局nの下りリンクの瞬時の無線状態、あるいは、上記無線状態から推定される送信可能なデータのサイズ(データ量)の取得(但し、「無線状態から推定される送信可能なデータのサイズ」とは、下りの品質を示すCQI、或いは、下り伝送チャネルの瞬時SIRと、MACリソース計算部で計算されたPDSCHに割り当てる無線リソースとから、所定の誤り率で送信可能と推定されるデータのサイズのことを表す)
(2)ステップS203:移動局伝送速度計算部470から出力される移動局nの平均伝送速度avrgRnの取得
(3)ステップS204:最低伝送速度設定部490から出力される移動局nの最低伝送速度targetRnの取得
ステップS205では、上記(1)〜(3)の情報が全て取得されたかどうかが判定され、上記(1)〜(3)の情報が全て取得されたと判定されたとき(ステップS205でYES)は、次ステップに移行し、そうでなければ(ステップS205でNO)、上記(1)〜(3)の情報のうち未取得情報の取得が行われる。
ステップS206では、平均伝送速度avrgRnを初期化するか否かの判定を行う。例えば、連続する所定の時間間隔Timethresholdにおいて、avrgRn−targetRnが、所定の伝送速度閾値Rthresholdよりも小さい場合には(ステップS206でYES)ステップS207に進み、そうでない場合には(ステップS206でNO)、ステップS208に進む。
ステップS207では、ステップS206において、平均伝送速度avrgRnを初期化すると判定されたため、平均伝送速度avrgRnを初期化する。
ステップS208では、呼処理部405を介して遠隔から指定される指数パラメータ(α、β)を受け取り、ステップS209で次の式(4)に従って、評価関数(Cn)が計算される。
(avrgRn−targetRn)>minusRn の時
Cn=Rnα/(avrgRn−targetRn)β
(avrgRn−targetRn)≦minusRn の時
Cn=Rnα/minusRnβ
…(4)
以下に、ステップS206、S207において、平均伝送速度avrgRnを初期化することの作用効果を説明する。avrgRn−targetRnが、「0」に近づいた場合、当該移動局nに関する評価関数Cnの値は増大する。この動作は、その平均伝送速度が考慮すべき最低伝送速度よりも小さくなった移動局nに対してパケット(PDSCH)を優先的に割り当てることとなり、本来であれば正しい動作であるが、逆に、そのような平均伝送速度が考慮すべき最低伝送速度よりも小さい移動局が多数存在した場合には、上記移動局に必要以上にパケットを割り当てることとなり、他の移動局にパケットが割り当てられず、システム全体のスループットは劣化する。そこで、ある所定の時間間隔Timethresholdにおいて、上記移動局nのavrgRn−targetRnが、所定の伝送速度閾値Rthresholdよりも小さい場合に、上記平均伝送速度avrgRnを初期化することにより、上記システム全体のスループットの劣化を回避することが可能となる。
また、上記のような平均伝送速度avrgRnが初期化される移動局の数または割合は、当該セルの輻輳状態を示す指標として用いることができる。すなわち、考慮すべき最低伝送速度を満たすことができない移動局が多数存在する場合には、当該セルは輻輳状態にあると判断することができる。一方で、考慮すべき最低伝送速度を満たすことができない移動局が多数存在しない場合には、当該セルは輻輳状態にないと判断することができる。
ここで、上記所定の時間間隔Timethresholdや、所定の伝送速度閾値Rthresholdは、遠隔、例えば、無線基地局400の上位ノード(例:コアネットワーク上のサーバ等)から指定する。例えば、呼処理制御信号に含められて上位ノードから無線基地局400へと通知される。無線基地局400は、上記呼処理制御信号に含まれる所定の時間間隔Timethresholdや、所定の伝送速度閾値Rthresholdを、呼処理部405で受け取り、ベースバンド信号処理部404内のMAC処理部412の評価関数計算部480に転送する。また、あるいは、上記所定の時間間隔Timethresholdや、所定の伝送速度閾値Rthresholdは、無線基地局400の局データとして保持され、ベースバンド信号処理部404内のMAC処理部412の評価関数計算部480は、上記局データ内の上記所定の時間間隔Timethresholdや、所定の伝送速度閾値Rthresholdを参照してもよい。
また、本発明は、上記発明に限定されることはなく、評価関数Cnの式の一部が“(avrgRn−targetRn)β”であるスケジューラの場合に適用することが可能である。例えば、評価関数の式が、
Cn=Rnα/exp((avrgRn−targetRn)・γ) …(9)
というスケジューラの場合にも、本発明により、平均伝送速度avrgRnが、連続する所定の時間間隔Timethresholdにおいて、所定の伝送速度閾値Rthresholdよりも小さい場合には、上記平均伝送速度avrgRnを初期化する、という処理を加えてもよい。但し、式(9)において、α、γはパラメータ係数である。
上記のようにしてステップS209で評価関数Cnが計算されると、その計算された評価関数Cnが最大値であるかどうかの判定(ステップS210)が行われる。ここでは、Cmax=0に設定(初期値)されているので、ステップS209で測定された評価関数CnがCmaxに設定され、そのCmaxが与える移動局nが移動局nmaxとして設定される(ステップS211)。
ステップS212では、次の移動局の評価関数を計算するために移動局nを+1インクリメントする。そして、移動局nが無線基地局と通信中の移動局数(m)を超えると判断されなければ(ステップS213でNO)、上記のステップS202以降のループ処理が移動局数(m)を超えると判断されるまで繰り返し行われる。すなわち、無線基地局と通信中の移動局全ての評価関数Cnが計算される。一方、ステップS213で移動局nが無線基地局と通信中の移動局数(m)を超えると判断されたときは(ステップS213でYES)、ステップS211で設定された移動局nmaxに対して物理共有チャネルの割り当てを行うようにスケジューラ部440に指示する(ステップS214)。
以上説明したような本実施形態によれば、平均伝送速度avrgRnの初期化を行うスケジューリングにおいて、上記平均伝送速度avrgRnの初期化が行われた移動局の数に基づいて輻輳状態を推定することにより、セルの形態、トラヒック状況に関係なく、呼受付制御を行うことが可能となる。
なお、MAC処理部412の評価関数計算部480は、例えば、CPUやデジタルシグナルプロセッサ(DSP)、或いはFPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラムの書き換えが可能なプログラマブルデバイスで構成され、所定のメモリ領域に上述した評価関数のプログラムが記憶され、パラメータ(α、γ、δ、Timethreshold、Rthreshold)をダウンロードして書き換える構成がとられる。この時、上記パラメータ(α、γ、δ、Timethreshold、Rthreshold)を無線基地局の上位ノードからダウンロードしてもよいし、評価関数計算部480に端末I/F(外部インターフェース機能)を設け、端末から直接上記パラメータ(α、γ、δ、Timethreshold、Rthreshold)を読み込ませるような形態であってもよい。
また、上述したMAC処理部412の各機能ブロックは、ハードウェアで分割される場合もあるし、プロセッサ上のプログラムでソフトウェアとして分割されている場合もありうる。
また、上述した本発明に係る呼受付制御の動作では、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合に基づいて、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行ったが、より簡単に、各移動局nの伝送速度に基づいて、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行ってもよい。各移動局nの伝送速度に基づいて、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行った場合の呼受付制御の動作を、図16に示すフローチャートを用いて説明する。
図16において、まずステップS51において、LTE呼受付判定部500は、移動局41がセル2000において新規にEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始しようとしているという情報を取得する。
ステップS52において、LTE呼受付判定部500は、移動局伝送速度計算部470より、各移動局nの平均伝送速度avrgRnを取得し、上記平均伝送速度avrgRnが所定の閾値TH1よりも小さい移動局の数を取得する。ここで、例えば、上記所定の閾値TH1を64kbpsと設定することができる。また、例えば、上記平均伝送速度avrgRnが、連続する所定の時間間隔Timethresholdにおいて、所定の閾値TH1よりも小さい移動局の数を取得してもよい。
ステップS53において、上記平均伝送速度avrgRnが所定の閾値TH1よりも小さい移動局の数が、所定の閾値TH2、例えば「10」よりも小さいか否かを判定する。そして、平均伝送速度avrgRnが所定の閾値TH1よりも小さい移動局の数が所定の閾値TH2よりも小さいと判定した場合にはステップS54に進み、平均伝送速度avrgRnが所定の閾値TH1よりも小さい移動局の数が所定の閾値TH2よりも小さくないと場合にはステップS56に進む。
ステップS54において、LTE呼受付判定部500は、移動局41がセル2000において新規にEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始することができると判定する。
ステップS55において、新規呼設定部413は、移動局41がセル2000において新規にEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を行うための通信の設定を行う。
ステップS56において、LTE呼受付判定部500は、移動局41がセル2000において新規にEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始することができないと判定する。
ステップS57において、新規呼設定部413は、移動局41はセル2000において新規に通信を行うことができないと判断し、どのような通信の設定も行わないという処理を行ってもよい。この場合、移動局41が行おうとした通信は呼損となる。
ところで、上記のステップS52、S53において、指標として平均伝送速度avrgRnが所定の閾値TH1よりも小さい移動局の数を用いたが、代わりに、セル2000において通信を行っている全ての移動局の数に対する、平均伝送速度avrgRnが所定の閾値TH1よりも小さい移動局の数の割合を用いてもよい。
さらに、上記においては、ステップS52〜S57の処理が、移動局41がセル2000において新規にEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始したタイミングで行われる場合を記載したが、予め決められた時間間隔でステップS52〜S57の処理を行ってもよい。例えば、3秒を判定周期とし、3秒毎にステップS52〜S57の処理を行ってもよい。この場合、セル2000において新規に通信を行うことができると判定した場合には、新規呼設定部413は、その次の3秒間において、セル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始しようとした全ての移動局に対して、Evolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を行うための通信の設定を行う。また、セル2000において新規に通信を行うことができないと判定した場合には、新規呼設定部413は、その次の3秒間において、セル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G) を用いた通信を開始しようとした全ての移動局に対して、通信の設定を行わないという処理を行う。
また、上記実施例は、Evolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)の下りリンクに関して記述したが、同様の制御を上りリンクに関して行ってもよい。
上記実施例において、移動局伝送速度計算部470の機能が伝送速度把握手段、最低伝送速度設定部490の機能が最低伝送速度設定手段、LTE呼受付判定部500の機能が判定手段、新規呼設定部413の機能が新規無線端末受付手段に対応する。
また、上記実施例において、無線基地局400は、呼受付制御装置に対応し、移動局(#1〜#3)30〜32は無線端末に対応する。
(実施形態4)
以下、本発明の実施形態4について、図面を参照して説明する。
上述した実施形態3において、LTE呼受付判定部500は、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局数あるいは割合に基づいて、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行った。しかしながら、上記のような呼受付判定は、以下のような問題を抱えている。例えば、当該セルに2台の移動局が通信を行っており、その内の1台が極めて無線品質の悪い環境に存在し、その平均伝送速度avrgRnが初期化されたとする。この場合、平均伝送速度avrgRnが初期化された割合は50%となり、閾値を30%に設定したとすると、セル内に2台の移動局しか存在しないにも関わらず、当該セルは輻輳状態にあると判断されてしまう。
以下に説明する実施の形態4においては、上記問題を克服するために、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局数あるいは割合だけでなく、当該セルにおいて通信を行っている全移動局の数をも用いて呼受付判定を行う。
本実施の形態4に係る呼受付制御装置を用いた移動通信システムの構成は、上記実施の形態3とほぼ同様であり、異なる点は、LTE呼受付判定部500の機能のみである。よって、以下では、LTE呼受付判定部500の機能に関してのみ記載を行い、それ以外に関しては省略する。
LTE呼受付判定部500は、移動局伝送速度初期化部460から、移動局nに関してその平均伝送速度avrgRnが初期化されたか否かの判定結果を受け取る。そして、上記平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合と、当該セル2000において通信を行っている移動局の数とに基づいて、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行い、上記判定結果を、呼処理部405内の新規呼設定部413に通知する。
ここで、以下に、LTE呼受付判定部500が、その平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数とその割合とのいずれか一方と、当該セル2000において通信を行っている移動局の数とに基づいて、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かを判定する方法を記載する。
例えば、LTE呼受付判定部500は、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数と、当該セル2000において通信を行っている移動局の数と、に基づいて、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かを判定してもよい。例えば、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が「10」よりも小さい場合、あるいは、当該セル2000において通信を行っている移動局の数が「20」よりも小さい場合に、移動局41はセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができると判定し、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が「10」以上であり、かつ、当該セル2000において通信を行っている移動局の数が「20」よりも以上である場合に、移動局41はセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができないと判定してもよい。
また、例えば、LTE呼受付判定部500は、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の割合と、当該セル2000において通信を行っている移動局の数と、に基づいて、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かを判定してもよい。例えば、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の割合が20%よりも小さい場合、あるいは、当該セル2000において通信を行っている移動局の数が「20」よりも小さい場合に、移動局41はセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができると判定し、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の割合が20%以上であり、かつ、当該セル2000において通信を行っている移動局の数が「20」よりも以上である場合に、移動局41はセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができないと判定してもよい。
ここで、上記当該セル2000において通信を行っている移動局の数とは、プライオリティキューにデータが滞留している状態の移動局の数であってもよいし、あるいは、無線基地局400との間でコネクションが設定されている状態の移動局の数であってもよい。
また、上記の例において、当該セル2000において通信を行っている移動局の数が、固定の閾値である「20」よりも以上であるかそうでないかで、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かを判定したが、固定の閾値を用いる代わりに、適応的に変動する閾値を用いてもよい。例えば、セル内で通信を行うことのできる移動局の数は、PDSCHに割り当てられるパワーリソース量に依存するため、PDSCHに割り当てられるパワーリソース量に応じて上記閾値を適応的に変動させてもよい。すなわち、PDSCHに割り当てられるパワーリソース量が全体のパワーリソース量の50%である場合には、上記閾値を「20」とし、PDSCHに割り当てられるパワーリソース量が全体のパワーリソース量の25%である場合には、上記閾値を「10」としてもよい。あるいは、パワーリソースではなく、周波数リソース(リソースブロックの数)を用いて同様の制御を行ってもよい。
次に、本実施の形態4に係る呼受付制御の動作について、図17に示すフローチャートを用いて説明する。なお、本発明に係る呼受付制御と関連するスケジューリング動作は、実施の形態1におけるスケジューリング動作と同様であるため省略する。
図17において、まずステップS41において、LTE呼受付判定部500は、移動局41がセル2000において新規にEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始しようとしているという情報を取得する。
ステップS42において、LTE呼受付判定部500は、移動局伝送速度初期化部460より、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数を取得する。
ステップS43において、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が所定の閾値TH1、例えば「10」よりも小さいか否かを判定し、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が所定の閾値TH1よりも小さいと判定した場合にはステップS44に進み、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数が所定の閾値TH1よりも小さくないと判定した場合にはステップS46に進む。
ステップS44において、LTE呼受付判定部500は、移動局41がセル2000において新規にEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始することができると判定する。
ステップS45において、新規呼設定部413は、移動局41がセル2000において新規にEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を行うための通信の設定を行う。
ステップS46において、セル2000において通信を行っている移動局の数が所定の閾値TH2、例えば「20」よりも小さいか否かを判定し、セル2000において通信を行っている移動局の数が所定の閾値TH2よりも小さいと判定した場合はステップS44に進み、セル2000において通信を行っている移動局の数が所定の閾値TH2よりも小さくないと判定した場合にはステップS47に進む。
ステップS47において、LTE呼受付判定部500は、移動局41がセル2000において新規にEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始することができないと判定する。
ステップS48において、新規呼設定部413は、移動局41はセル2000において新規に通信を行うことができないと判断し、どのような通信の設定も行わないという処理を行ってもよい。この場合、移動局41が行おうとした通信は呼損となる。
ここで、上記のステップS42、S43において、指標として平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数を用いたが、代わりに、セル2000において通信を行っている全ての移動局の数に対する、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数の割合を用いてもよい。
さらに、上記においては、ステップS42〜S48の処理が、移動局41がセル2000において新規にEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始したタイミングで行われる場合を記載したが、予め決められた時間間隔でステップS42〜S48の処理を行ってもよい。例えば、3秒を判定周期とし、3秒毎にS42〜S48の処理を行ってもよい。この場合、セル2000において新規に通信を行うことができると判定した場合には、新規呼設定部413は、その次の3秒間において、セル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始しようとした全ての移動局に対して、Evolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を行うための通信の設定を行う。また、セル2000において新規に通信を行うことができないと判定した場合には、新規呼設定部413は、その次の3秒間において、セル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を開始しようとした移動局全てに対して、通信の設定を行わないという処理を行う。
なお、上述した例では、LTE呼受付判定部500は、平均伝送速度avrgRnが初期化された移動局の数あるいは割合と、当該セルにおいて通信を行っている全移動局の数あるいは割合とに基づいて、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行ったが、より簡単に、各移動局nの伝送速度と、当該セルにおいて通信を行っている全移動局の数あるいは割合とに基づいて、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行ってもよい。例えば、移動局伝送速度計算部470より各移動局nの伝送速度avrgRnを受け取り、上記各移動局nの伝送速度avrgRnと、当該セルにおいて通信を行っている全移動局の数あるいは割合とに基づいて、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行ってもよい。具体的には、伝送速度avrgRnが所定の閾値よりも小さい移動局の数あるいは割合と、当該セルにおいて通信を行っている全移動局の数あるいは割合とに基づいて、移動局41がセル2000においてEvolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を用いた通信を新規に開始することができるか否かの判定を行ってもよい。
(呼受付制御方法)
上述した呼受付制御装置においては、以下のような呼受付制御方法が採用されている。すなわち、複数の無線端末に対してパケットの送信を行う通信システムにおける呼受付制御方法であって、
前記無線端末の平均伝送速度を測定する伝送速度把握ステップ(例えば、図7のステップS103に対応)と、
最低伝送速度の値を設定する最低伝送速度設定ステップ(例えば、図7のステップS104に対応)と、
前記無線端末の平均伝送速度の値が、前記最低伝送速度の値よりも小さいか否かを判定する判定ステップ(例えば、図7のステップS106に対応)と、
前記平均伝送速度の値が前記最低伝送速度の値よりも小さいと判定された無線端末の数とその割合との少なくとも一方に基づいて、新規の無線端末の受付を制御する新規無線端末受付ステップ(例えば、図8のステップS23からS25に対応)と、
を有する呼受付制御方法が採用されている。このような呼受付制御方法によれば、平均伝送速度の値が最低伝送速度の値よりも小さいと判定された無線端末の数とその割合とのいずれか一方に基づいて、セル内の輻輳状態を推定し、呼受付制御を行うことにより、トラヒックの発生の仕方やセルの形態に関係無く適切に呼受付制御を行うことができる。
本発明は、移動体通信におけるパケット通信の呼受付制御に利用することができる。
本発明の実施形態に係る呼受付制御装置である無線基地局を用いた移動通信システムの構成例を示す図である。 図1中の無線基地局の構成例を示す機能ブロック図である。 図2中の無線基地局のベースバンド信号処理部の機能構成を示す機能ブロック図である。 図3中の無線基地局のMAC−hs処理部の機能構成を示す機能ブロック図である。 図1中の無線制御装置の機能構成を示す機能ブロック図である。 MAC−hs処理部での呼受付判定動作を示すフローチャートである。 MAC−hs処理部でのスケジューリング動作の一例を示すフローチャートである。 MAC−hs処理部での呼受付判定動作の他の例を示すフローチャートである。 MAC−hs処理部での呼受付判定動作を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態に係る呼受付制御装置である無線基地局を用いた移動通信システムの構成例を示す図である。 図10中の無線基地局の構成例を示す機能ブロック図である。 図11中の無線基地局のベースバンド信号処理部の機能構成を示す機能ブロック図である。 図12中の無線基地局のMAC処理部の機能構成を示す機能ブロック図である。 MAC処理部での呼受付判定動作を示すフローチャートである。 MAC処理部でのスケジューリング動作の一例を示すフローチャートである。 MAC処理部での呼受付判定動作の他の例を示すフローチャートである。 MAC処理部での呼受付判定動作を示すフローチャートである。
符号の説明
10〜12、21、30〜32、41 移動局
100、400 無線基地局
101、401 送受信アンテナ
102、402 アンプ部
103、403 送受信部
104、404 ベースバンド信号処理部
105、405 呼処理部
106、406 伝送路インターフェース
111、411 レイヤー1処理部
112 MAC−hs処理部
412 MAC処理部
414 RLC処理部
120 フローコントロール部
1211〜121N フローコントロール
130 MAC−hsリソース計算部
131 HS−DSCHパワーリソース計算部
132 HS−DSCHコードリソース計算部
140、440 スケジューラ部
1411〜141N プライオリティキュー
1421〜142N リオーダリング部
1431〜143N HARQ部
150、450 TFR選択部
1511〜151N TFRselect機能
160、460 移動局伝送速度初期化部
170、470 移動局伝送速度計算部
180、480 評価関数計算部
190、490 最低伝送速度設定部
200 呼受付判定部
300 無線制御装置
310 新規呼設定部
430 MACリソース計算部
431 パワーリソース計算部
432 周波数リソース計算部
500 LTE呼受付判定部
1000、2000 セル

Claims (12)

  1. 複数の無線端末に対してパケットの送信を行う通信システムにおける呼受付制御装置であって、
    前記複数の無線端末の内、所定の最低伝送速度を満たすことができない無線端末の数とその割合との少なくとも一方に基づいて、新規の無線端末の受付を制御することを特徴とする呼受付制御装置。
  2. 複数の無線端末に対してパケットの送信を行う通信システムにおける呼受付制御装置であって、
    前記無線端末の平均伝送速度を測定する伝送速度把握手段と、
    最低伝送速度の値を設定する最低伝送速度設定手段と、
    前記無線端末の平均伝送速度の値が、前記最低伝送速度の値よりも小さいか否かを判定する判定手段と、
    前記平均伝送速度の値が前記最低伝送速度の値よりも小さいと判定された無線端末の数とその割合との少なくとも一方に基づいて、新規の無線端末の受付を制御する新規無線端末受付手段と、
    を有することを特徴とする呼受付制御装置。
  3. 複数の無線端末に対してパケットの送信を行う通信システムにおける呼受付制御装置であって、
    前記無線端末の平均伝送速度を測定する伝送速度把握手段と、
    最低伝送速度の値を設定する最低伝送速度設定手段と、
    前記無線端末の平均伝送速度の値が、前記最低伝送速度の値よりも小さい場合に、前記無線端末の平均伝送速度の値を初期化する平均伝送速度初期化手段と、
    前記平均伝送速度の値を初期化された無線端末の数とその割合との少なくとも一方に基づいて、新規の無線端末の受付を制御する新規無線端末受付手段と、
    を有することを特徴とする呼受付制御装置。
  4. 複数の無線端末n(nは無線端末の添え字)に対してパケットの送信を行う通信システムにおける呼受付制御装置であって、
    前記無線端末nの無線状態Rnと、前記無線端末nの伝送速度avrgRnと、を把握する状態把握手段と、
    最低伝送速度targetRn及び伝送速度閾値Rthresholdを設定する最低伝送速度設定手段と、
    前記伝送速度avrgRnから前記最低伝送速度targetRnを引いたものが、前記伝送速度閾値Rthresholdよりも小さい場合に、前記伝送速度avrgRnの値を初期化する伝送速度初期化手段と、
    前記無線状態Rnをべき乗する指数αと、前記伝送速度avrgRnから前記最低伝送送度targetRnを引いたものをべき乗する指数βと、を設定する設定手段と、
    各無線端末nに対する評価関数Cnを、
    Cn=Rnα/(avrgRn−targetRn)β
    に従って算出する評価関数算出手段と、
    前記評価関数Cnが最大となる無線端末を送信相手の無線端末として選択する無線端末選択手段と、
    前記伝送速度avrgRnを初期化された無線端末nの数とその割合との少なくとも一方に基づいて、新規の無線端末の受付を制御する新規無線端末受付手段と、
    を有することを特徴とする呼受付制御装置。
  5. 請求項4記載の呼受付制御装置であって、前記伝送速度初期化手段は、連続する所定の時間間隔において、前記伝送速度avrgRn−targetRnが、前記伝送速度閾値Rthresholdよりも小さい場合に、前記伝送速度avrgRnの値を初期化することを特徴とする呼受付制御装置。
  6. 請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載の呼受付制御装置であって、
    前記新規無線端末受付手段は、前記平均伝送速度が前記最低伝送速度よりも小さいと判定された無線端末の数と、その無線端末の数の割合と、前記平均伝送速度を初期化された無線端末の数と、その無線端末の数の割合とのうちの少なくとも1つが、所定の閾値よりも大きい場合に、新規の無線端末を受け付けないことを特徴とする呼受付制御装置。
  7. 請求項2から請求項4までのいずれか1項に呼受付制御装置であって、
    前記新規無線端末受付手段は、前記平均伝送速度が前記最低伝送速度よりも小さいと判定された無線端末の数と、その無線端末の数の割合と、前記平均伝送速度を初期化された無線端末の数と、その無線端末の数の割合とのうちの少なくとも1つに加えて、
    通信を行っている無線端末の数に基づいて、新規の無線端末の受付を制御することを特徴とする呼受付制御装置。
  8. 請求項7に記載の呼受付制御装置であって、
    前記新規無線端末受付手段は、
    前記平均伝送速度が前記最低伝送速度よりも小さいと判定された無線端末の数と、その無線端末の数の割合と、前記平均伝送速度を初期化された無線端末の数と、その無線端末の数の割合とのうちの少なくとも1つが、所定の閾値より大きく、かつ、前記通信を行っている無線端末の数とその割合との少なくとも一方が、別の所定の閾値よりも大きい場合に、新規の無線端末を受け付けないことを特徴とする呼受付制御装置。
  9. 請求項2から請求項4までのいずれか1項に呼受付制御装置であって、
    前記新規無線端末受付手段は、前記平均伝送速度が前記最低伝送速度よりも小さいと判定された無線端末の数と、その無線端末の数の割合と、前記平均伝送速度を初期化された無線端末の数と、その無線端末の数の割合とのうちの少なくとも1つを計算する際、サービス種別、契約種別、端末種別、ユーザ識別子、及び、Priority Classの少なくとも1つに応じて計算することを特徴とする呼受付制御装置。
  10. 前記通信システムは、HSDPAを適用する通信システムであることを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の呼受付制御装置。
  11. 前記通信システムは、Evolved UTRA and UTRAN(別名:Long Term Evolution,あるいは,Super 3G)を適用する通信システムであることを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の呼受付制御装置。
  12. 複数の無線端末に対してパケットの送信を行う通信システムにおける呼受付制御方法であって、
    前記無線端末の平均伝送速度を測定する伝送速度把握ステップと、
    最低伝送速度の値を設定する最低伝送速度設定ステップと、
    前記無線端末の平均伝送速度の値が、前記最低伝送速度の値よりも小さいか否かを判定する判定ステップと、
    前記平均伝送速度の値が前記最低伝送速度の値よりも小さいと判定された無線端末の数とその割合との少なくとも一方に基づいて、新規の無線端末の受付を制御する新規無線端末受付ステップと、
    を有することを特徴とする呼受付制御方法。
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