JP2007180911A - ストリーム映像デコード装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】再生モードの切り替え前後において映像が不連続とならないようにすること。
【解決手段】ストリーム映像デコード装置のメモリ5は、デコーダ23へ供給されるストリーム映像データを、複数のフレーム画像データが含まれる単位で記憶する。格納位置特定手段24は、メモリ5に記憶される複数のフレーム画像データの格納位置を特定する。開始位置特定手段23は、ストリーム映像の再生モードを切り替えるときに、その切り替え前の再生モードにおいて最後にデコードしたフレーム画像データの格納位置と、格納位置特定手段24により特定される複数のフレーム画像データの格納位置との比較に基づいて、切り替え後の再生モードにおいてデコーダに最初にデコードさせるフレーム画像データを特定する。デコーダ23は、特定されたフレーム画像データから、再生モード切替後のデコードを開始する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ストリーム映像デコード装置に関する。
特許文献1は、記録媒体再生装置を開示する。この記録媒体再生装置は、DVD−VIDEOを再生する。また、記録媒体再生装置は、通常の再生モードの他にも、早送り再生、逆再生、倍速再生等のトリックプレイの再生モードにより再生することができる。
特開平10−334589号公報(要約、発明の詳細な説明など)
このような記録媒体再生装置などのストリーム映像デコード装置では、VOBU(Video OBject Unit)などの単位でデコード処理を実行する。
図5は、VOBUの一例を示す図である。VOBUは、ストリーム映像データにおける1つのデータ単位である。図5のVOBUは、ナビパックと、複数のVパックと、複数のAパックとで構成される。ナビパックは、VOBUに関するデータを格納するものである。ナビパックは、VOBUの先頭に配置される。Vパックは、ストリーム映像データを構成する複数のフレーム画像データを格納するものである。Aパックは、ストリーム音声データを格納するものである。なお、1つのVOBUは、ナビパックと1つのVパックで構成されていたり、ナビパックと1つのAパックで構成されていたりしてもよい。
ストリーム映像デコード装置のデコーダは、ストリーム映像データをVOBU単位でデコードする。つまり、デコーダは、再生モードが指示されると、図5に「デコード開始位置」として示すように、VOBUの先頭のVパックから順番にデコードを開始する。そのため、再生モードが切り替えられた場合にも、デコーダは、新たな再生モードにおいてVOBUの先頭のVパックからデコードを開始する。
ところで、再生モードの切り替えは、デコーダによるデコード処理とは非同期に発生する。たとえば、ストリーム映像デコード装置は、再生モードの切り替え前の早送り再生モードにおいて図5の「最終デコード位置」として示す位置までデコード処理が進んでいるタイミングにおいて、通常の再生モードへ切り替えることもある。この例の場合、ストリーム映像デコード装置のデコーダは、切り替え後に、VOBUの「デコード開始位置」から「最終デコード位置」までを、再度デコードすることになる。デコードに基づいて表示される映像においては、再生モードの切り替えにより、同じ映像が繰り返し表示されてしまうことになる。再生モードの切り替えの前後において再生される映像同士は、アナログのビデオテープでの再生モードの切り替えの場合とは異なり、連続的なものとはならない。視聴者にとっては、再生開始箇所が戻ってしまったかのように見えてしまうことになる。視聴者は、違和感を覚える。
本発明は、再生モードの切り替え前後において映像が不連続とならないようにすることができるストリーム映像デコード装置を得ることを目的とする。
本発明に係るストリーム映像デコード装置は、複数のフレーム画像データを含むストリーム映像データをデコードするデコーダと、デコーダへ供給されるストリーム映像データを、複数のフレーム画像データが含まれる単位で記憶するメモリと、メモリに記憶される複数のフレーム画像データの格納位置を特定する格納位置特定手段と、ストリーム映像の再生モードを切り替えるときに、その切り替え前の再生モードにおいてデコーダが最後にデコードしたフレーム画像データの格納位置と、格納位置特定手段により特定される複数のフレーム画像データの格納位置との比較に基づいて、切り替え後の再生モードにおいてデコーダに最初にデコードさせるフレーム画像データを特定する開始位置特定手段と、を有するものである。
本発明に係る他のストリーム映像デコード装置は、フレーム間予測による圧縮がなされたフレーム画像データを含むストリーム映像データをデコードするデコーダと、デコーダへ供給されるストリーム映像データを、複数のフレーム画像データが含まれる単位で記憶するメモリと、メモリに記憶される複数のフレーム画像データの中の、フレーム間予測による圧縮がなされていない複数のフレーム画像データの格納位置を特定する格納位置特定手段と、ストリーム映像の再生モードを切り替えるときに、その切り替え前の再生モードにおいてデコーダが最後にデコードしたフレーム画像データの格納位置と、格納位置特定手段により特定される複数のフレーム画像データの格納位置との比較に基づいて、切り替え後の再生モードにおいてデコーダに最初にデコードさせるフレーム画像データを特定する開始位置特定手段と、を有するものである。
本発明に係る他のストリーム映像デコード装置は、上述した発明の構成に加えて、メモリに記憶されるストリーム映像データが、所定の複数のフレーム画像データ毎にフレーム間予測による圧縮がなされ、且つ、少なくともそのフレーム間予測による圧縮データ毎に、1つのフレーム間予測による圧縮がなされていないフレーム画像データを有するものである。
本発明に係るストリーム映像デコード装置は、上述した発明の各構成に加えて、開始位置特定手段が、ストリーム映像の再生モードが、早送り再生モードから通常再生モードへ切り替えられると、順再生方向において、切り替え前の再生モードにおいてデコーダが最後にデコードしたフレーム画像データの以降となる格納位置特定手段により特定されたフレーム画像データを、最初にデコードさせるフレーム画像データとして特定するものである。
本発明に係るストリーム映像デコード装置は、上述した発明の各構成に加えて、開始位置特定手段が、ストリーム映像の再生モードが、早戻し再生モードから通常再生モードへ切り替えられると、順再生方向において、切り替え前の再生モードにおいてデコーダが最後にデコードしたフレーム画像データの以前となる格納位置特定手段により特定されたフレーム画像データを、最初にデコードさせるフレーム画像データとして特定するものである。
本発明では、再生モードの切り替え前後において映像が不連続とならないようにすることができる。
以下、本発明の実施の形態に係るストリーム映像デコード装置を、図面に基づいて説明する。ストリーム映像デコード装置は、映像および音声をデコードするデコード装置を例として説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るデコード装置を示すブロック図である。デコード装置は、DVD(Digital Versatile Disk)ドライブ1と、HD(Hard Disk)ドライブ2と、通信I/F(Interface)3と、を有する。
DVDドライブ1は、DVD、CD(Compact Disk)などの図示外のディスク型記録媒体を回転駆動し、そのディスク型記録媒体に記録されるデータを読み出して出力する。DVDドライブ1が出力するデータには、たとえばDVD−Video規格に基づくストリーミングデータ、DVD−VR(DVD−Video Recording)規格に基づくストリーミングデータなどがある。
通信I/F3は、たとえばインターネットなどの図示外のネットワークに接続される。通信I/F3は、ネットワークに接続されるたとえばコンテンツ配信サーバから、映像および音声のコンテンツのストリーミングデータを受信する。このようなストリーミングデータには、たとえばMPEG−TS(Motion Picture Experts Group−Transport Stream)形式のデータや、DivX形式のデータなどがある。なお、通信I/F3は、ネットワークに対して、通信ケーブルにより有線接続されていても、無線通信により無線接続されていてもよい。
HDドライブ2は、図示外の内蔵された複数の磁気ディスクを回転駆動し、その磁気ディスクに記録されるデータを読み出して出力する。HDドライブ2には、DVDドライブ1が出力するストリーミングデータや、通信I/F3が出力するストリーミングデータなどを記録することができる。
これらDVDドライブ1、HDドライブ2、通信I/F3などのソースデバイスが出力するストリーミングデータには、映像データと音声データとが所定のデータフォーマットにしたがって格納されている。
図2は、DVD−Videoなどのストリーミングデータにおいて、映像データおよび音声データを格納するVOBU41のデータ構造の一例を示す図である。VOBU41は、デコード処理の単位の一種である。図2のVOBU41は、1つのナビパック42と、複数のVパック43と、複数のAパック44とを有する。
ナビパック42は、VOBU41に関するデータを有するものであり、VOBU41の先頭に配置される。
Vパック43は、複数のフレーム画像データ46で構成されるストリーミング映像データの一部あるいは全部を有するものである。複数のフレーム画像データ46は、フレーム内でのブロック符号化がなされるとともに、フレーム間予測による圧縮がなされて、Vパック43に格納される。図2では、1つのVパック43は、7つのフレーム画像データ46が圧縮されて格納される。7つのフレーム画像データ46は、フレーム間予測による圧縮がなされるため、その再生順とは異なる順番で並べてVパック43に格納される。
Vパック43中の最初のフレーム画像データ46は、そのフレーム画像データ46内での圧縮符号化がなされる。このようにフレーム間予測による圧縮がなされていないフレーム画像データ46としては、たとえばI(Intra picture)フレームとして圧縮されたものがある。
Vパック43中の、最初のフレーム画像データ46以外のフレーム画像データ46は、フレーム間予測による圧縮がなされる。フレーム間予測による圧縮がなされるフレーム画像データ46としては、たとえばP(Predictive picture)フレームとして圧縮されたものや、B(Bidirectionally predictive picture)フレームとして圧縮されたものがある。
Pフレームは、そのフレームよりも時間的に前にデコードされるIフレームあるいはPフレームとの間で、フレーム間予測による圧縮がなされる。Bフレームは、そのフレーム
を時間的に前後で挟む2つのPフレームあるいはPフレームおよびIフレームとの間で、二重のフレーム間予測による圧縮がなされる。
そして、このようにIフレーム、PフレームあるいはBフレームとして圧縮された複数のフレーム画像データ46は、Vパック43において以下のルールに従う順番で格納される。すなわち、Iフレームは、先頭に格納される。また、複数のPフレームは、再生順に格納される。Bフレームは、それが圧縮の際に比較された2つのPフレームあるいはPフレームおよびIフレームの後に、再生順に格納される。
たとえば図2に示すように、再生順の最初から順番に、1番目のフレーム画像データ46から7番目のフレーム画像データ46が1つのVパック43に格納される場合において、再生順の先頭から順番にIフレーム、Bフレーム、Bフレーム、Pフレーム、Bフレーム、Bフレーム、Pフレームと圧縮符号化される場合、その7つのフレーム画像データ46は、デコードの順番を勘案して「1,4,2,3,7,5,6」の順番でVパック43に格納される。
Aパック44は、ストリーム音声データの一部あるいは全部を有するものである。音声データには、たとえばPCMデータ、ビットストリームデータなどがある。Aパック44において、音声データは、たとえばAAC(Advanced Audio Codec)方式やMP3(MPEG Audio Layer3)方式などの音声圧縮方式により圧縮された上で格納される。
図1の説明に戻る。DVDドライブ1、HDドライブ2、通信I/F3などのソースデバイスは、ストリームプロセッサIC(Integrated Circuit)4に接続される。ストリーミングデータは、ストリームプロセッサIC4に入力される。ストリームプロセッサIC4には、この他にもメモリとしてのSDRAM(Synchronous DRAM)5、操作パネル6などが接続される。
SDRAM5は、バースト転送モードなどのクロックに同期したデータ転送により、高速にデータの入出力が行えるDRAMである。なお、ストリームプロセッサIC4には、SDRAM5の替わりに、RDRAM(Rambus DRAM)、SRAM(Static RAM)などの他の種類のメモリが接続されてもよい。
操作パネル6は、たとえば再生ボタン11、FF(早送り)ボタン12、FR(早戻し)ボタン13などを有する。操作パネル6は、操作されたボタンに応じた信号を、ストリームプロセッサIC4へ出力する。なお、操作パネル6は、この他にも、停止ボタン、一時停止ボタンなどの各種のボタンを有するものであってもよい。
ストリームプロセッサIC4は、入力セレクタ21、UI(ユーザインタフェース)コントローラ22、デコーダおよび開始位置特定手段としてのAVデコーダ23、格納位置特定手段としてのIフレーム格納位置検出部24、フレームメモリ25、アナログ映像信号生成部26、音声メモリ27、アナログ音声信号生成部28などを有する。
なお、UIコントローラ22、AVデコーダ23、Iフレーム格納位置検出部24などは、ストリームプロセッサIC4の図示外のCPU(Central Processing Unit)が、ROM(Read Only Memory)に記憶されるプログラムを実行することで、ストリームプロセッサIC4に実現される。また、ストリームプロセッサIC4に記憶されるプログラムは、デコード装置に予め組み込まれてデコード装置とともにユーザに提供されても、CD−R(CD−Recordable)などのコンピュータ読取可能な記録媒体に記憶されて提供されたり、インターネットなどの伝送媒体を介してデコード装置とは別にユーザに提供されたりしてもよい。
入力セレクタ21は、DVDドライブ1、HDドライブ2、通信I/F3などの中から、1つのソースデバイスを選択する。入力セレクタ21は、選択したソースデバイスからのストリーミングデータを、VOBU41の単位で、SDRAM5のストリームバッファ31に保存する。
Iフレーム格納位置検出部24は、SDRAM5のストリームバッファ31に保存されるストリーミングデータ内の、Iフレームを検索する。Iフレーム格納位置検出部24は、検索したIフレームの格納位置のリストを、Iフレーム格納位置リスト32としてSDRAM5に保存する。
AVデコーダ23は、SDRAM5のストリームバッファ31に記憶されるストリーミングデータをデコードする。また、AVデコーダ23は、Iフレームをデコードすると、そのIフレームの格納位置を、最終デコードIフレーム格納位置情報33としてSDRAM5に保存する。
フレームメモリ25は、AVデコーダ23によりデコードされたフレーム画像データ46を記憶する。フレームメモリ25は、圧縮されていないフレーム画像データ46を記憶する。フレームメモリ25は、たとえば1つのVパック43に格納されるフレーム画像データ46と同数のフレーム画像データ46を記憶することができる。
アナログ映像信号生成部26は、フレームメモリ25に記憶される複数のフレーム画像データ46を再生する順番で読み込む。アナログ映像信号生成部26は、フレーム画像データ46を読み込む毎に、所定の信号フォーマットによる1フレーム分の映像信号を生成する。アナログの映像信号には、たとえばNTSC(National TV Standards Committee)方式やPAL(Phase Alternating Line)方式のものがある。
音声メモリ27は、AVデコーダ23によりデコードされた音声データを記憶する。音声メモリ27は、圧縮されていない音声データを記憶する。音声メモリ27は、たとえば1つのAパック44からデコードされた音声データを記憶することができる。
アナログ音声信号生成部28は、音声メモリ27からデコードされた音声データを読み込む。アナログ音声信号生成部28は、読み込んだ音声データに応じて変化する波形を有するアナログの音声信号を生成する。アナログの音声信号は、たとえばスピーカの駆動に利用することができる。
UIコントローラ22は、操作パネル6からの入力信号に基づいて、ストリームプロセッサIC4の動作モードを制御する。ストリームプロセッサIC4の動作モードとしては、たとえば停止モード、通常再生モード、早送り再生モード、早戻し再生モードなどがある。UIコントローラ22は、たとえば入力セレクタ21へソースデバイスの選択指示を出力したり、AVデコーダ23、アナログ映像信号生成部26、アナログ音声信号生成部28に再生モードに応じた処理を指示したりする。
次に、以上の構成を有するデコード装置の動作を説明する。以下の説明では、早送り再生モード中に再生ボタン11が操作された場合の動作と、早戻し再生モード中に再生ボタン11が操作された場合の動作とを例として、デコード装置の動作を説明する。
まず、早送り再生モード中に再生ボタン11が操作された場合の動作を説明する。
早送り再生モードでは、ストリームバッファ31には、入力セレクタ21により選択されたソースデバイスからのストリーミングデータがVOBU41単位で保存される。AVデコーダ23は、UIコントローラ22からの指示に基づいて、ストリームバッファ31に記憶されるストリーミングデータの先頭から順番にデコードする。
AVデコーダ23は、Vパック43中のフレーム画像データ46をデコードすると、デコードしたフレーム画像データ46をフレームメモリ25に保存する。アナログ映像信号生成部26は、UIコントローラ22からの指示に基づいて、フレームメモリ25からフレーム画像データ46を再生順で高速に読み込み、アナログ映像信号を生成する。これにより、デコード装置に接続される図示外のモニタには、アナログ映像信号に基づく映像が早送りで表示される。なお、アナログ映像信号生成部26は、たとえば複数のフレーム画像データ46をたとえば数個おきに間引いて読み込むことで、フレーム画像データ46を高速に読み込むことができる。
また、AVデコーダ23は、Iフレームをデコードすると、そのIフレームの格納位置を、最終デコードIフレーム格納位置情報33としてSDRAM5に保存する。なお、Iフレームの格納位置は、VOBU41内でのIフレームの格納位置であっても、SDRAM5でのIフレームの格納位置であってもよい。
また、AVデコーダ23は、Aパック44中の音声データをデコードすると、デコードした音声データを音声メモリ27に保存する。早送り中、アナログ音声信号生成部28は、UIコントローラ22からの指示に基づいて、音声メモリ27から音声データを読み込まない。これにより、デコード装置に接続される図示外のスピーカから、音声が出力されない。なお、AVデコーダ23がAパック44をデコードしないようにすることで、音声が出力されないようにしてもよい。
また、ストリームバッファ31にストリーミングデータがVOBU41単位で保存されると、AVデコーダ23によるデコード処理と同時進行で、Iフレーム格納位置検出部24は、そのストリーミングデータ内の、Iフレームを検索する。図2のVOBU41の場合、Iフレーム格納位置検出部24は、各Vパックの先頭に格納されているフレーム画像データ46の格納位置を抽出する。Iフレーム格納位置検出部24は、検索により抽出したIフレームの格納位置のリストを、Iフレーム格納位置リスト32としてSDRAM5に保存する。図2のVOBU41の場合、各Vパック43の先頭にIフレームが格納される。Iフレーム格納位置検出部24は、各Vパック43の先頭のフレーム画像データ46の位置をリスト化して、SDRAM5に保存する。
なお、検索したIフレームの格納位置は、VOBU41内でのIフレームの格納位置であっても、SDRAM5でのIフレームの格納位置であってもよい。
また、Iフレーム格納位置検出部24は、AVデコーダ23によるデコード処理に先立って、ストリーミングデータ内のIフレームを検索するようにしてもよい。
以上のような早送り再生モードにおけるデコード処理がなされている状況の下で、再生ボタン11が操作されると、UIコントローラ22は、AVデコーダ23へ、通常再生モードでのデコード処理を指示する。
再生モードの変更が指示されると、AVデコーダ23は、デコード処理を終了する。これにより、早送り再生モードが終了する。
デコード処理を終了した後、AVデコーダ23は、SDRAM5から、早送り再生中に保存した最終デコードIフレーム格納位置情報33と、Iフレーム格納位置リスト32とを読み込む。AVデコーダ23は、これらの情報を比較し、切り替え後の通常再生モードにおいて最初にデコードするフレーム画像データ46を特定する。AVデコーダ23は、特定したフレーム画像データ46から順番にデコードを開始する。
図3は、早送り再生モードから通常再生モードへ切り替える場合の、図1中のAVデコーダ23による再生位置の決定方法の一例を説明するための説明図である。図3(A)には、SDRAM5に記憶されるVOBU41と、AVデコーダ23が早送り再生モードにおいて最後にデコードしたIフレームの格納位置とが図示されている。図3(B)には、SDRAM5に記憶されるVOBU41と、AVデコーダ23が通常再生モードにおいて最初にデコードするIフレームの格納位置とが図示されている。
図3に示すように、再生モードが早送り再生モードから通常再生モードへ切り替わる場合には、AVデコーダ23は、早送り再生モードにおいて最後にデコードしたIフレームの次に格納されているIフレームを、通常再生モードにおいて最初にデコードするIフレームとして特定する。
これにより、AVデコーダ23は、早送り再生モードにおいて最後にデコードしたIフレームを含むVパック43のデコードをしている最中に通常再生モードへ切り替えられたとしてしも、その最後にデコードしたフレーム画像データ46より再生時間が以降となるIフレームから通常再生を開始することになる。したがって、早送り再生モードから通常再生モードへの切り替えの前後において再生される映像同士は、アナログのビデオテープでの再生モードの切り替えの場合と同じように連続的なものとなる。
次に、早戻し再生モード中に再生ボタン11が操作された場合の動作を説明する。
早戻し再生モードでは、AVデコーダ23は、UIコントローラ22からの指示に基づいて、ストリームバッファ31に記憶されるストリーミングデータの後側のVパック43から順番にデコードする。
AVデコーダ23は、Vパック43中のフレーム画像データ46をデコードすると、デコードしたフレーム画像データ46をフレームメモリ25に保存する。アナログ映像信号生成部26は、UIコントローラ22からの指示に基づいて、フレームメモリ25からフレーム画像データ46を再生順とは逆の順番で高速に読み込み、アナログ映像信号を生成する。これにより、デコード装置に接続される図示外のモニタには、アナログ映像信号に基づく映像が早戻しで表示される。なお、アナログ映像信号生成部26は、たとえば複数のフレーム画像データ46をたとえば数個おきに間引いて読み込むことで、フレーム画像データ46を高速に読み込むことができる。
また、Iフレーム格納位置検出部24は、AVデコーダ23によるデコード処理と同時進行で、ストリームバッファ31に記憶されるVOBU41内のIフレームを検索する。Iフレーム格納位置検出部24は、検索により抽出したIフレームの格納位置のリストを、Iフレーム格納位置リスト32としてSDRAM5に保存する。
以上のような早戻し再生モードにおけるデコード処理がなされている状況の下で、再生ボタン11が操作されると、UIコントローラ22は、AVデコーダ23へ、通常再生モードでのデコード処理を指示する。
再生モードの変更が指示されると、AVデコーダ23は、早戻し再生モードのためのデコード処理を終了する。その後、AVデコーダ23は、SDRAM5から、早戻し再生中に保存した最終デコードIフレーム格納位置情報33と、Iフレーム格納位置リスト32とを読み込む。AVデコーダ23は、これらの情報を比較し、切り替え後の通常再生モードにおいて最初にデコードするフレーム画像データ46を特定する。AVデコーダ23は、特定したフレーム画像データ46から順番にデコードを開始する。
図4は、早戻し再生モードから通常再生モードへ切り替える場合の、図1中のAVデコーダ23による再生位置の決定方法の一例を説明するための説明図である。図4(A)には、SDRAM5に記憶されるVOBU41と、AVデコーダ23が早戻し再生モードにおいて最後にデコードしたIフレームの格納位置とが図示されている。図4(B)には、SDRAM5に記憶されるVOBU41と、AVデコーダ23が通常再生モードにおいて最初にデコードするIフレームの格納位置とが図示されている。
図4に示すように、再生モードが早戻し再生モードから通常再生モードへ切り替わる場合には、AVデコーダ23は、早戻し再生モードにおいて最後にデコードしたIフレームを、通常再生モードにおいて最初にデコードするIフレームとして特定する。
これにより、AVデコーダ23は、早戻し再生モードにおいて最後にデコードしたIフレームを含むVパック43のデコードをしている最中に通常再生モードへ切り替えられたとしてしも、その最後にデコードしたフレーム画像データ46より再生時間が以前となるIフレームから通常再生を開始することになる。したがって、早戻し再生モードから通常再生モードへの切り替えの前後において再生される映像同士は、アナログのビデオテープでの再生モードの切り替えの場合と同じように連続的なものとなる。
以上のように、この実施の形態では、Iフレーム格納位置検出部24は、AVデコーダ23へ供給されるためにSDRAM5に記憶されているストリーム映像データにおける、複数のフレーム画像データ46の格納位置を特定する。そして、ストリーム映像の再生モードを切り替えるときには、AVデコーダ23は、切り替え前の再生モードにおいてAVデコーダ23が最後にデコードしたフレーム画像データ46の格納位置と、Iフレーム格納位置検出部24により予め特定される複数のフレーム画像データ46の格納位置との比較に基づいて、切り替え後の再生モードにおいてAVデコーダ23に最初にデコードさせるフレーム画像データ46を特定する。
したがって、再生モードの切り替えの前後において再生される映像同士は、アナログのビデオテープでの再生モードの切り替えの場合と同じように連続的なものとなる。
しかも、ストリーム映像の再生モードを切り替えるときには、AVデコーダ23は、Iフレーム格納位置検出部24により抽出されたフレーム画像データ46の格納位置と最終デコードのフレーム画像データ46の格納位置との比較に基づいて、最初にデコードさせるフレーム画像データ46を特定し、AVデコーダ23は、その特定されたフレーム画像データ46からデコードを開始する。
したがって、デコード装置は、仮にたとえば再生モードの切り替え操作に基づいて、その操作の後にデコードの開始位置を検索する場合などに比べて、再生モードの切り替え操作からデコードまでの時間を短縮し、映像の表示を速やかに開始することができる。
また、この実施の形態では、AVデコーダ23は、フレーム間予測による圧縮がなされたフレーム画像データ46を含むストリーム映像データをデコードする。その一方で、AVデコーダ23は、Iフレーム、すなわちフレーム間予測による圧縮がなされていないフレーム画像データ46を、再生モードの切り替え後に最初にデコードするフレーム画像データ46として特定する。したがって、AVデコーダ23は、PフレームやBフレームなどのフレーム間予測による圧縮がなされたフレーム画像データ46を含むストリーム映像データをデコードしているにもかかわらず、フレーム間予測による圧縮がなされていないフレーム画像データ46からデコードを開始し、速やかに映像の表示を開始させることができる。
以上のように、上述した実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、本発明は、これに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形、変更が可能である。
たとえば、上記実施の形態では、早送り再生モードから通常再生モードへ切り替えられたとき、および、早戻し再生モードから通常再生モードへ切り替えられたときの場合を例として、再生モードの切り替え時の動作を説明している。この他にもたとえば、デコード装置は、早送り再生モードから逆再生モード、早送り再生モードからスロー再生モード、早戻し再生モードから逆再生モード、早戻し再生モードからスロー逆再生モード、早送り再生モードから逆再生モード、スロー再生モードから早戻し再生モードなどの再生モードの切り替えの際にも、デコード開始位置を特定するようにしてもよい。
上記実施の形態では、SDRAM5は、VOBU41の単位で、AVデコーダ23へ供給されるストリーム映像データを記憶する。この他にもたとえば、SDRAM5は、VOB(Video Object)の単位や、VOBS(Video object Set)などのデータブロックの単位で、AVデコーダ23へ供給されるストリーム映像データを記憶するようにしてもよい。また、SDRAM5が記憶するデータブロックの単位と、AVデコーダ23がデコード処理をするデータブロックの単位とが互いに異なっていてもよい。
上記実施の形態では、Iフレーム格納位置検出部24は、AVデコーダ23がSDRAM5に記憶されるVOBU41をデコードしているときに、そのVOBU41を検索し、複数のフレーム画像データ46の格納位置を抽出して特定している。この他にもたとえば、Iフレーム格納位置検出部24は、SDRAM5に記憶される複数のフレーム画像データ46の格納位置に関する情報を、ストリーム映像データから予め取得することで、複数のフレーム画像データ46の格納位置を特定するようにしてもよい。このようにストリーム映像データから取得可能な複数のフレーム画像データ46の格納位置に関する情報としては、たとえばトリックプレイ用のIピクチャリストなどがある。
本発明は、ストリーミングデータを通常再生モードや早送り再生モードでデコードすることができるストリーム映像デコード装置などに利用することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るデコード装置を示すブロック図である。 図2は、DVD−Videoなどのストリーミングデータにおいて、映像データおよび音声データを格納するVOBUのデータ構造の一例を示す図である。 図3は、早送り再生モードから通常再生モードへ切り替える場合の、図1中のAVデコーダによる再生位置の決定方法の一例を説明するための説明図である。 図4は、早戻し再生モードから通常再生モードへ切り替える場合の、図1中のAVデコーダによる再生位置の決定方法の一例を説明するための説明図である。 図5は、VOBUの一例を示す図である。
符号の説明
5 SDRAM(メモリ)
23 AVデコーダ(デコーダ、開始位置特定手段)
24 Iフレーム格納位置検出部(格納位置特定手段)

Claims (5)

  1. 複数のフレーム画像データを含むストリーム映像データをデコードするデコーダと、
    上記デコーダへ供給されるストリーム映像データを、複数のフレーム画像データが含まれる単位で記憶するメモリと、
    上記メモリに記憶される複数のフレーム画像データの格納位置を特定する格納位置特定手段と、
    ストリーム映像の再生モードを切り替えるときに、その切り替え前の再生モードにおいて上記デコーダが最後にデコードしたフレーム画像データの格納位置と、上記格納位置特定手段により特定される複数のフレーム画像データの格納位置との比較に基づいて、切り替え後の再生モードにおいて上記デコーダに最初にデコードさせるフレーム画像データを特定する開始位置特定手段と、
    を有することを特徴とするストリーム映像デコード装置。
  2. フレーム間予測による圧縮がなされたフレーム画像データを含むストリーム映像データをデコードするデコーダと、
    上記デコーダへ供給されるストリーム映像データを、複数のフレーム画像データが含まれる単位で記憶するメモリと、
    上記メモリに記憶される複数のフレーム画像データの中の、フレーム間予測による圧縮がなされていない複数のフレーム画像データの格納位置を特定する格納位置特定手段と、
    ストリーム映像の再生モードを切り替えるときに、その切り替え前の再生モードにおいて上記デコーダが最後にデコードしたフレーム画像データの格納位置と、上記格納位置特定手段により特定される複数のフレーム画像データの格納位置との比較に基づいて、切り替え後の再生モードにおいて上記デコーダに最初にデコードさせるフレーム画像データを特定する開始位置特定手段と、
    を有することを特徴とするストリーム映像デコード装置。
  3. 前記メモリに記憶されるストリーム映像データは、所定の複数のフレーム画像データ毎にフレーム間予測による圧縮がなされ、且つ、少なくともそのフレーム間予測による圧縮データ毎に、1つのフレーム間予測による圧縮がなされていないフレーム画像データを有するものであることを特徴とする請求項2記載のストリーム映像デコード装置。
  4. 前記開始位置特定手段は、ストリーム映像の再生モードが、早送り再生モードから通常再生モードへ切り替えられると、順再生方向において、切り替え前の再生モードにおいて前記デコーダが最後にデコードしたフレーム画像データの以降となる前記格納位置特定手段により特定されたフレーム画像データを、最初にデコードさせるフレーム画像データとして特定することを特徴とする請求項1から3の中のいずれか1項記載のストリーム映像デコード装置。
  5. 前記開始位置特定手段は、ストリーム映像の再生モードが、早戻し再生モードから通常再生モードへ切り替えられると、順再生方向において、切り替え前の再生モードにおいて前記デコーダが最後にデコードしたフレーム画像データの以前となる前記格納位置特定手段により特定されたフレーム画像データを、最初にデコードさせるフレーム画像データとして特定することを特徴とする請求項1から4の中のいずれか1項記載のストリーム映像デコード装置。
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