JP2007174320A - Mimo受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】送信アンテナ数に起因する回路規模の増加を抑えることができるMIMO受信装置を提供する。
【解決手段】電力推定部104は、受信信号から送信アンテナ信号の受信電力を求める。アンテナ数推定部105は各送信アンテナ信号の受信電力から有効な送信アンテナの数を推定する。補正値計算部106はアンテナ数推定部105で推定された送信アンテナ数から補正値を求める。受信信号補正部107−1〜207−Kは受信信号に補正値を乗算する。伝送路推定部108−1〜208−Kは、補正された受信信号から伝送路推定値を求める。送信信号分離部109は伝送路推定値を用いて補正された受信信号から送信信号系列を推定する。復調部110は推定された送信信号系列を復調する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の送信アンテナからそれぞれ異なるデータを送信し、複数の受信アンテナで受信するMIMO(Multi Input Multi Output)方式の無線システムに関し、特にMIMO受信装置に関する。
従来、無線通信では、符号分割多元接続(CDMA:Code Division Multiple Access)方式が用いられている。CDMAでは、送信側が、送信データを異なる拡散コードで拡散、多重して送信し、受信側ではその拡散コードを使用し、受信信号を逆拡散することで所望の送信データを得ることができる。また、近年、画像等の大容量データの無線通信を可能とするMIMO方式の通信システムが注目されている。MIMO方式の通信システムでは、送信側の複数のアンテナからそれぞれ異なるデータを送信し、受信側ではこれらデータを複数の受信アンテナで受信し、複数の受信信号から送信信号系列を推定する。そのため、送信アンテナ数に比例して伝送容量を大きくすることができる。
図5は従来のMIMO方式の無線送受信システムの一例を示すブロック図である。この無線送受信システムは、送信アンテナ420−1〜420−Jを有する無線送信部400と、受信アンテナ421−1〜421−Kを有する無線受信部401で構成される。無線受信部401は、各々の受信アンテナ421―1〜421−Kに接続された高周波信号処理部402−1〜402−Kと、デジタル信号処理部403で構成される。デジタル信号処理部403は、高周波信号処理部402−1〜402−Kからの受信信号から伝送路推定値と伝送路推定値の電力を求める伝送路推定部404−1〜404−Kと、伝送路推定値を用いて受信信号から送信信号系列を推定する送信信号分離部409と、推定された送信信号を復調する復調部410で構成される。
無線送信部400は送信アンテナ420−1〜420−Jから、それぞれ送信信号系列SigA−1〜SigA−Jを送信する。無線受信部401の受信アンテナ421−1〜421−Kを通じて受信された受信信号SigB−1〜SigB−Kは、それぞれ高周波信号処理部402−1〜402−Kに入力され、ダウンコンバート、AGC(Auto Gain Control)、直交復調、アナログ/デジタル変換され、デジタル信号処理部403に入力される。デジタル信号処理部403に入力された受信信号SigC−1〜SigC−Kは、それぞれ伝送路推定部404−1〜404―Kと送信信号分離部409に入力される。伝送路推定部404−k(k=1〜K)は受信信号SigC−kから伝送路推定値ξ1k〜ξJkを求め、伝送路推定値ξ1k〜ξJkを送信信号分離部409に出力する。送信信号分離部409は、受信信号SigC−1〜SigC−Kから伝送路推定値ξ11〜ξJKを用いて送信信号系列を推定し、推定した送信信号系列を復調部410に出力する。復調部410は送信信号系列を復調する。なお、送信信号分離部409は特許文献1のような公知の例で構成される。
特開2002−84260号公報
上述した従来のMIMO方式の無線送受信システムは、送信アンテナ数が少ない形態から多い形態までの全てにおいて一定の通信品質を維持するために回路のビット数を拡張すると、回路規模が大きくなってしまうという問題がある。
その理由は、各受信アンテナに実装されるAGCが、受信信号を一定電力に調整するためで、例えば、図6のように、送信アンテナが4本の場合に比べて、送信アンテナが2本の場合は、1受信アンテナの受信電力に占める1送信アンテナあたりの電力が2倍になる。このとき、信号処理部において信号値を表現するビット数は、送信アンテナが2本の場合は、同4本の場合に比べて、21/2=約1.4倍のビット数を確保しなければならない。さらに、送信アンテナ数が2本、4本のどちらの場合であっても桁あふれなく信号処理できるようにするためには、送信アンテナ数が2本の場合のビット数に合わせる必要がある。つまり、ビット数、ひいては回路規模が、送信アンテナ数の最小値によって決まる。
本発明の目的は、送信アンテナ数に起因する回路規模の増加を抑えることができるMIMO受信装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の第1の態様によれば、MIMO受信装置は、各送信アンテナ信号の受信電力を求める電力推定部と、各送信アンテナ信号の受信電力から有効な送信アンテナの数を推定するアンテナ数推定部と、推定された送信アンテナ数から各受信信号に乗算する補正値を計算する補正値計算部と、前記補正値を各受信信号に乗算することで、各受信信号を補正する受信信号補正部と、補正された受信信号から伝送路推定値を求める伝送路推定部と、補正された受信信号から送信信号系列を推定する送信信号分離部と、推定された送信信号系列を復調する復調部とを有する。
有効な(実際に送信している)送信アンテナの数を推定し、推定した送信アンテナ数に応じた補正値を受信信号に乗算することで、本発明の目的を達成することができる。
本発明の第2の態様によれば、MIMO受信装置は、各受信信号から伝送路推定値を求める伝送路推定部と、各受信信号の制御チャネルを復調し、有効な送信アンテナの数を取り出す制御チャネル復調部と、制御チャネル復調部で取り出された送信アンテナ数に従って補正値を計算する補正値計算部と、各受信信号に前記補正値を乗算することで、各受信信号を補正する受信信号補正部と、記各伝送路推定値に前記補正値を乗算することで、各伝送路推定値を補正する伝送路推定値補正部と、補正された伝送路推定値を用いて補正された、該伝送路推定値に対応する受信信号から送信信号系列を推定する送信信号分離部と、
推定された送信信号系列を復調する復調部とを有する。
本態様では、無線送信部から通知された有効送信アンテナ数情報を用いて、受信信号と伝送路推定値に補正をかける。
本発明によれば、送信アンテナ数の変化による回路規模の増加を抑えることができる。その理由は、送信アンテナ数に応じた補正値を受信信号に乗算し、図4のように1本の受信アンテナの受信電力に占める送信アンテナ1本あたりの電力を小さくし、最大送信アンテナ数の送信電力比に合わせることで、受信信号補正後の信号処理部のビット数を拡張する必要がなくなるためである。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1を参照すると、本発明の第1の実施形態によるMIMO受信装置は、図5で示されたデジタル信号処理部403の構成を変更したデジタル信号処理部103を有している。
デジタル信号処理部103は、受信信号から送信アンテナ信号の受信電力を求める電力推定部104と、各送信アンテナ信号の受信電力から有効な送信アンテナの数を推定するアンテナ数推定部105と、アンテナ数推定部105で推定された送信アンテナ数から補正値を求める補正値計算部106と、受信信号に補正値を乗算する受信信号補正部107−1〜207−Kと、補正された受信信号から伝送路推定値を求める伝送路推定部108−1〜208−Kと、伝送路推定値を用いて補正された受信信号から送信信号系列を推定する送信信号分離部109と、推定された送信信号系列を復調する復調部110で構成される。
電力推定部104は、デジタル信号処理部103に入力された受信信号SigC−1に含まれる、各送信アンテナ420−1〜420−Jからのパイロット信号を用いて送信アンテナ420−1〜420−Jの受信電力P1〜PJを求め、アンテナ数推定部105へ受信電力P1〜PJを出力する。ここで、受信アンテナ421−1〜421−K以外の受信アンテナで受信電力を求めてもよい。また、全受信アンテナに電力推定部を設け、全ての電力推定部で求めた各送信アンテナ毎の受信電力の総和をP1〜PJとしてもよい。
次に、アンテナ数推定部105の動作を図2により説明する。ここで、有効と判定した送信アンテナの数をtとする。アンテナ数推定部105は、はじめに、送信アンテナ1から処理するために、j=1とし、また、t=0とする(ステップ201)。次に、電力推定部104で求めた送信アンテナ1〜Jの受信電力P1〜PJの中から最も大きい受信電力PMAXを求める(ステップ202)。次に、最も大きい受信電力PMAXから外部より設定される有効送信アンテナレベル閾値Aを減算した閾値Bを求める(ステップ203)。ここで、有効送信アンテナレベル閾値Aは、PMAXを基準に、基準からAだけ下げたレベルを閾値Bとするために外部より設定される値である。次に、Pjと閾値Bを比較する(ステップ204)。Pjが閾値B以下であればjに1を加算し、ステップ204に戻る(ステップ205)。一方、閾値BよりPjが大きければ送信アンテナjを有効と判定し、tに1を加算する(ステップ206)。その後、最大送信アンテナ数Jと現在処理している送信アンテナ番号jが一致するか調べる(ステップ207)。jがJと一致していなければ、jに1を加算する(ステップ205)。一方、jがJと一致していればtを補正値計算部106に通知し(ステップ208)、推定処理を終了する。図2のアンテナ数推定処理は送信アンテナの動的な変化に追従できるような一定周期間隔で繰り返す。全送信アンテナが有効なとき、t=Jである。
補正値計算部106は、アンテナ数推定部105より通知された有効アンテナ数tに応じて、補正値aを求め、補正値aを受信信号補正部107−1〜107−Kに出力する。例えば、補正値aは(t/J)×xで求める。ここで、xはパイロット信号電力とデータ信号電力の比などの多重チャネルの電力比やデータチャネルの拡散コード多重数を利用して調整する変数で、0<x≦1である。補正値aは1以下の値をとり、補正が必要ないときは1の値をとる。「データチャネルの拡散コード多重数」は背景技術の欄で述べた拡散コードの多重数のことで、データは一般的に複数の拡散コードで多重して送信される。しかし、データチャネルの電力は多重数によらず一定で、多重数が増えると、1拡散コード当たりの電力が小さくなる。データチャネルの多重数が例えば1拡散コード多重の場合は、データチャネルの全電力を1拡散コードが占有する。2拡散コードの場合はデータチャネルの全電力を各拡散コードが分け合うため、1拡散コード当たり1/2の電力になる。そのため、多重数による補正も行えるようにxという変数を用いている。
受信信号補正部107−1〜107−Kは、それぞれ受信信号SigC−1〜SigC−Kに補正値aを乗算する。補正された受信信号はSigC′−k=SigC−k×a(k=1、2、・・・、K)となる。そして、補正された受信信号SigC′−1〜SigC′−Kをそれぞれ伝送路推定部108−1〜108−Kと、送信信号分離部109に出力する。
伝送路推定部108−k(k=1〜n)は、補正された受信信号SigC′−kから、送信アンテナ1〜Jから受信アンテナkへの伝送路推定値ξ1k〜ξJkを求め、送信信号分離部109に出力する。
送信信号分離部109は、伝送路推定値ξ11〜ξJKを用いて補正された受信信号SigC′−1〜SigC′−Kから送信信号系列を推定し、推定した送信信号系列を復調部110に出力する。推定された送信信号系列は復調部110で復調される。
本実施形態は、有効な送信アンテナの数を推定し、推定結果に応じて受信信号と伝送路推定値に補正を行い、1受信アンテナの受信電力に占める1送信アンテナあたりの電力の調整を行うものである。これにより、送信アンテナ数の変化に起因する受信信号補正後の信号処理部におけるビット数の増加を防ぎ、回路規模の増大を抑えることができる。また、各送信アンテナ信号の受信電力を、受信電力の最大値から求めた閾値と比較することで、動的な有効送信アンテナ数の変化に追従して、通信品質を保つことができる。
[第2の実施形態]
図3を参照すると、本発明の第2の実施形態によるMIMO受信装置は、図1で示されたデジタル信号処理部103の構成を変更したもので、デジタル信号処理部303は、受信信号から伝送路推定値を求める伝送路推定部304−1〜304−Kと、制御チャネルを復調し、有効な送信アンテナ数情報を取り出す制御チャネル復調部305と、制御チャネル復調部305から通知された有効な送信アンテナ数に従って補正値を計算する補正値計算部306と、各受信信号に補正値を乗算する受信信号補正部307−1〜307−Kと、各伝送路推定値に補正値を乗算する伝送路推定値補正部308−1〜308−Kと、補正された伝送路推定値を用いて補正された、対応する受信信号から送信信号系列を推定する送信信号分離部309と、推定された送信信号系列を復調する復調部310で構成される。
本実施形態では、無線送信部から有効な送信アンテナ数情報を、制御チャネルを用いて受信側に通知する。受信側のデジタル信号処理部303において、伝送路推定部304−k(k=1〜K)は、受信信号SigC−kから伝送路推定値ξ1k〜ξJkを求め、伝送路推定値ξ1k〜ξJkを伝送路推定値補正部308−kと制御チャネル復調部305に出力する。
制御チャネル復調部305は、受信信号SigC−1〜SigC−Kから伝送路推定値ξ11〜ξJKを用いて制御チャネルを復調し、制御チャネルから有効な送信アンテナの数の情報を取り出し、補正値計算部306に有効送信アンテナ数tを通知する。
補正値計算部406は、第1の実施形態と同様にして補正値aを計算し、補正値aを受信信号補正部307−1〜307−Kと伝送路推定値補正部308−1〜308−Kに出力する。
伝送路推定値補正部308−kは、伝送路推定値ξ1k〜ξJkに補正値aを乗算し、補正値が乗算されたξ′1k〜ξ′Jkを送信信号分離部309に出力する。
デジタル処理部303のその他の動作は、第1の実施形態と同様である。
このようにして、本実施形態では、無線送信部から通知された有効送信アンテナ数情報を用いて補正値を算出し、受信信号と伝送路推定値に補正をかける。
本発明の第1の形態によるMIMO受信装置の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態におけるアンテナ数推定部の動作を説明するフローチャートである。 本発明の第2の実施形態によるMIMO受信装置の構成を示すブロック図である。 補正後の1受信アンテナにおける送信アンテナの電力比の一例を示す図である。 MIMO無線送受信システムの従来の構成を示すブロック図である。 1受信アンテナにおける送信アンテナの電力比の一例を示す図である。
符号の説明
103、303 デジタル信号処理部
104 電力推定部
105 アンテナ数推定部
106 補正値推定部
107−1〜107−K 受信信号補正部
108−1〜108−K 伝送路推定部
109 送信信号処理部
110 復調部
201〜208 ステップ
304−1〜304−K 伝送路推定部
305 制御チャネル復調部
306 補正値計算部
307−1〜307−K 受信信号補正部
308−1〜308−K 伝送路推定値補正部
309 送信信号分離部
310 復調部
400 無線送信部
420−1〜420−J 送信アンテナ
421−1〜421−K 受信アンテナ
402−1〜402−K 高周波信号処理部

Claims (6)

  1. 各送信アンテナ信号の受信電力を求める電力推定部と、
    各送信アンテナ信号の受信電力から有効な送信アンテナの数を推定するアンテナ数推定部と、
    推定された送信アンテナ数から各受信信号に乗算する補正値を計算する補正値計算部と、
    前記補正値を各受信信号に乗算することで、各受信信号を補正する受信信号補正部と、
    前記補正された受信信号から伝送路推定値を求める伝送路推定部と、
    前記補正された受信信号から送信信号系列を推定する送信信号分離部と、
    前記推定された送信信号系列を復調する復調部と
    を有するMIMO受信装置。
  2. 前記アンテナ数推定部は、前記電力推定部で求められた各送信アンテナ信号の受信電力を、これら受信電力の最大値から一定値を減算した閾値と比較して、該閾値よりも大きい値をもつ受信電力の総数を、有効な送信アンテナの数として求める、請求項1に記載のMIMO受信装置。
  3. 各受信信号から伝送路推定値を求める伝送路推定部と、
    各受信信号の制御チャネルを復調し、有効な送信アンテナの数を取り出す制御チャネル復調部と、
    前記制御チャネル復調部で取り出された送信アンテナ数に従って補正値を計算する補正値計算部と、
    前記各受信信号に前記補正値を乗算することで、前記各受信信号を補正する受信信号補正部と、
    前記各伝送路推定値に前記補正値を乗算することで、前記各伝送路推定値を補正する伝送路推定値補正部と、
    前記補正された伝送路推定値を用いて前記補正された、該伝送路推定値に対応する受信信号から送信信号系列を推定する送信信号分離部と、
    前記推定された送信信号系列を復調する復調部と、
    を有するMIMO受信装置。
  4. 前記補正値は、推定された有効な送信アンテナの数を最大送信アンテナ数で割った値に、0よりも大きく1以下の値をとる変数を掛けたものである、請求項1から3のいずれかに記載のMIMO受信装置。
  5. 前記変数は多重チャネルの電力比である、請求項4に記載のMIMO受信装置。
  6. 前記変数は、データチャネルの拡散コード多重数である、請求項4に記載のMIMO受信装置。
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