JP2007173839A - 半導体装置の作製方法 - Google Patents

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Abstract

【目的】高品質な多結晶珪素膜を得る方法を提供する。
【構成】基板を予備室101、102から搬入する。そして、ロボットアーム109によって前記基板が処理室103〜107を移動する。この各処理室において、非晶質珪素膜の成膜や該非晶質珪素膜の結晶化が順次行われ、最終的には表面に多結晶珪素膜を有した基板が、一度も外気に暴露することなく得られる。そして、各工程間の処理温度の差を小さくするように温度調節することによって、成膜から結晶化までの工程を高スループットで行うことができるものである。
【選択図】図1

Description

本発明は基板上あるいは基板表面に多結晶珪素からなる半導体装置を形成する装置に関する。特に外気に曝することなく連続して行なわれる必要のあるプロセスを行なうことのできる装置に関する。また薄膜集積回路の作製に利用することのできる多結晶珪素作製装置に関する。
半導体基板やガラス基板を用いた集積回路が知られている。前者としてはICやLSIが知られており、後者としてはアクティブマトリックス型の液晶表示装置が知られている。このような集積回路を形成するにあたり、現在の主流であるのは枚葉式の連続プロセスである。例えば絶縁ゲイト型電界効果半導体装置を形成する場合であれば、チャネルが形成される半導体領域とそれに接して設けられるゲイト絶縁膜とを外部に取り出すことなく連続して形成することが望まれる。また各種プロセスを効率良く連続して行なうことが工業上必要である。
これらの製造には、一つの装置内で成膜工程等を連続して行なうことが望ましいが、従来の製造装置は非晶質珪素を用いた半導体装置を目的とした製造装置、あるいは単結晶珪素を用いた半導体装置を目的とした製造装置しか存在せず、多結晶珪素を用いた半導体装置に適した装置及びそれを用いた製造方法は確立されていなかった。
本発明は、多結晶珪素を用いた半導体装置の作製に必要とされる各種プロセスを一つの装置で連続して処理することのできる多目的に利用できる基板処理装置を提供することを目的とする。多結晶珪素を用いた半導体装置の作製プロセスと、単結晶珪素あるいは非晶質珪素を用いた半導体装置の作製プロセスを比較した場合に、大きく異なるのは「多結晶珪素」をガラス等の絶縁表面を有する基板上に形成するプロセスにあることは言うまでもない。それ以外のプロセスは、従来研究及び開発が先行している前記単結晶珪素あるいは非晶質珪素を用いた半導体装置の作製プロセス及び作製装置を流用することが可能であるが、多結晶珪素形成工程のみは該当するプロセスの確立及び装置の開発は行われていなかった。
本発明は、これらの事情を鑑みた上で、特に多結晶珪素を用いた半導体を特性良く作製するために、ガラス基板上に酸化珪素及び非晶質珪素膜を形成する工程から、これらを結晶化せしめて多結晶珪素膜を形成するまでを一度も大気に暴露することなく連続的に行うことを可能とせしめたことを特徴とする。
なお、本明細書においては、多結晶珪素膜を形成するための出発珪素膜として非晶質珪素膜を用いる場合の例を主に示す。しかし、微結晶珪素膜の結晶性を有する珪素膜を出発膜とする場合も含む。
本発明の多結晶珪素作製装置は、ガラス等の絶縁表面を有する基板上に薄膜を形成する手段、特にポリシランを用いた減圧熱CVDによる非晶質珪素膜の形成手段、及びこれらを多結晶珪素膜へと結晶化せしめる手段を有することが特徴である。そして、より具体的には
複数の減圧可能な処理室を有し、
前記複数の処理室は減圧可能な共通室を介して連結されており、
前記共通室には各処理室間において基板を搬送するための手段を有し、
前期複数の処理室の内の少なくとも一つは減圧熱CVDによる珪素膜の成膜が可能であり、
前記複数の処理室の内の少なくとも一つは非晶質珪素の結晶化を助長する金属元素の添加が可能であり、
前記複数の処理室の内の少なくとも一つはエキシマレ─ザによる非晶質珪素膜の結晶化が可能である、
ことを特徴とする。
また本発明の多結晶珪素作製装置は、
複数の減圧可能な処理室を有し、
複数の処理室の少なくとも一つは気相反応による成膜機能を有し、
複数の処理室の少なくとも一つは光照射によるアニール機能を有し、
前記複数の処理室は減圧可能な共通室を介して連結されており、
前記共通室には各処理室間において基板を搬送するための手段を有し、
前期複数の処理室の内の少なくとも一つは減圧熱CVDによる珪素膜の成膜が可能であり、
前記複数の処理室の内の少なくとも一つは非晶質珪素の結晶化を助長する金属元素の添加が可能であり、
前記複数の処理室の内の少なくとも一つはエキシマレ─ザによる非晶質珪素膜の結晶化が可能であることを特徴とする。
また本発明の多結晶珪素作製装置は、
複数の減圧可能な処理室を有し、
複数の処理室の少なくとも一つは気相反応による成膜機能を有し、
複数の処理室の少なくとも一つは光照射によるアニール機能を有し、
複数の処理室の少なくとも一つはプラズマによる基板表面の清浄化手段を有し、
前記複数の処理室は減圧可能な共通室を介して連結されており、
前記共通室には各処理室間において基板を搬送するための手段を有し、
前期複数の処理室の内の少なくとも一つは減圧熱CVDによる珪素膜の成膜が可能であり、
前記複数の処理室の内の少なくとも一つは非晶質珪素の結晶化を助長する金属元素の添加が可能であり、
前記複数の処理室の内の少なくとも一つはエキシマレ─ザによる非晶質珪素膜の結晶化が可能であることを特徴とする。
尚、上記構成は本発明を具現化するための一例であり、この構成に完全に固定されたものではない。特に搬送手段については、上記例は共通室(搬送室と呼んでも良い)中に基板搬送手段が設置されたことを想定している。しかしながら、各処理室にそれぞれ基板搬送手段が設置されており、前記共通室はただ基板の通り道となる構成でも問題がないことは自明である。
上述の様な構成をとる必要性について簡単に述べる。今回開示する多結晶珪素膜作成装置は、その主要な要素として上述の通り、
・非晶質珪素膜を多結晶珪素膜へと結晶化せしめる手段
・ポリシランを用いた減圧熱CVDによる非晶質珪素膜の形成手段
を有しており、これらをマルチタスクに処理が可能で、装置構成がクラスターツール方式のマルチチャンバーとなっていることが特徴である。そこで、まず「非晶質珪素膜を多結晶珪素膜へと結晶化せしめる手段」について説明し、次いで何故「ポリシランを用いた減圧熱CVDによる非晶質珪素膜の形成手段」が望ましいのかについて言及し、最後にこれらをクラスターツールのマルチチャンバーとする必要性について説明する。
まず「非晶質珪素膜を多結晶珪素膜へと結晶化せしめる手段」について説明する。
従来知られている多結晶珪素膜の作成方法、特に直接多結晶珪素膜を成膜するのではなく非晶質珪素膜を多結晶珪素膜へと変成せしめる工程としては、
・加熱によって結晶化せしめる。
・エキシマレーザーにより結晶化せしめる。
の2つが一般的に行われている。
しかしながら、加熱による結晶化は、加熱温度が600℃以上の温度で10時間以上の時間を掛けることが必要であり、基板としてガラス基板を用いることが困難であり、且つ今回の様なマルチタスクの装置においては全体のスループットを著しく阻害するという問題がある。例えばアクティブ型の液晶表示装置に用いられるコーニング7059ガラスはガラス歪点が593℃であり、基板の大面積化を考慮した場合、600℃以上の加熱には問題があり、必然的に枚葉プロセスには適合しない。
それに対し、本発明者らの研究によれば、非晶質珪素膜の表面にニッケルやパラジウム、さらには鉛等の金属元素を微量に堆積あるいは添加を行い、しかる後に加熱することで、550℃、4時間程度の処理時間で結晶化を行なえることが判明している。そして、前述の金属元素の添加方法として、プラズマ処理あるいは液相法による添加方法が有効であることを従来開示してきた。
従来開示してきた金属元素の添加方法について以下に簡単に説明を加える。
上述のプラズマ処理とは、平行平板型のプラズマCVD装置において、電極として金属元素を含んだ材料を用い、水素等の雰囲気でプラズマを生じさせることによって非晶質珪素膜に金属元素の添加を行なう方法である。また液相法とは、金属元素を含有する溶液を非晶質珪素膜上あるいは下に塗布することにより金属元素の添加を行う方法である。
勿論本発明の多結晶珪素作成装置に適合性の高いのは真空中のドライプロセスであるプラズマ処理、あるいはスパッタ法や蒸着法あるいはCVD法等であり、これらを用いて、上記金属元素の層または上記金属元素を含む層を形成すればよい。CVD法としては、MOCVD法あるいは光CVD法等が適している。
このような金属元素としては、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Auから選ばれた一種または複数種類の元素を挙げることができる。特にNi(ニッケル)を用いた場合には、550℃±30℃の温度で4時間程度の加熱処理を行うことで結晶性珪素膜を得ることができる。
前述のCVD法を用いて金属元素添加を行う場合、有機金属の蒸気もしくはガスを熱分解することによって、非晶質珪素膜表面に金属元素もしくはその化合物の被膜を堆積する、即ちMOCVD法が制御性等の観点から優れていた。
上記MOCVD法は以下の基本的な有意性を有する。
(a)雰囲気中の金属元素の濃度は、蒸気圧等によって厳密に制御することが可能であり、さらに、雰囲気への導入をやめれば、それ以上、非晶質珪素膜上には堆積されない。
(b)熱分解による堆積の過程では、表面に極めて均一な被膜が形成され、何らのダメージも非晶質珪素膜に与えられない。
(c)熱分解による金属元素もしくはその化合物の被膜の堆積の工程の後、引き続き加熱処理をおこなえば、連続的に固相成長がおこなわれる。したがって、生産性の向上に寄与できる。
そして、MOCVD法において、金属元素としてニッケルを用いる場合には、ビスシクロペンタジエニルニッケル(Bis(cyclopemtadienyl)nickel、Ni(C5 5 2 、以下、BCPニッケル、もしくはBCP塩という)やビスメチルシクロペンタジエニルニッケル(Bis(methylcyclopentadienyl)nickel、Ni(CH3 5 4 2 、以下、BMCPニッケル、もしくはBMCP塩という)、ビス−2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオノニッケル(Bis−(2,2,6,6−tetramethyl−3,5−hptanediono)nickel、Ni(C11192 2 )を用いればよい。
BCPニッケルの場合には融点は173〜174℃であり、90℃、130℃における蒸気圧はそれぞれ、0.04torr、0.6torrである。BMCPニッケルの場合には融点は34℃であり、90℃、130℃における蒸気圧はそれぞれ、1.6torr、15torrである。
また、上記金属元素の導入量は、珪素膜中における金属元素の濃度が1×1016cm-3〜1×1020cm-3となるように導入することが必要である。これは、金属元素の濃度が1×1016cm-3以下であると、その効果が得られず、また金属元素の濃度が1×1020cm-3以上であると、得られる結晶性珪素膜の半導体としての電気的な特性が阻害されてしまう(金属としての電気特性が表れてしまう)からである。
この様な金属元素の微量添加により、非晶質珪素膜の結晶化は著しく促進される。しかし、この方法だけでは結晶化に必要な時間は未だ数時間であり、マルチタスクの装置に必ずしも適合したものとは言えない。そこで発明者等は、これら金属元素の微量添加を行った非晶質珪素膜に対し、短時間の高温処理により、ガラス基板にダメージを与えることなく非晶質珪素膜を結晶化せしめることが可能であることを発見するにいたった。
ただし、この短時間の高温処理(一般的にはRapid Thermal Anneal 通称RTA、あるいはRapid Thermal Process 通称RTPと呼ばれている)自体は、それほど新規なプロセスではない。単結晶におけるシャロウな接合を形成する技術として一般的な技術であり、これを用いて非晶質珪素の結晶化を行う例もアメリカを中心として研究が進められている。発明者が注目したのは、これら短時間の高温処理においても金属元素の微量添加は非常に有効であり、具体的にはこれら金属元素を添加していない非晶質珪素膜の結晶化には短時間の高温処理として800℃以上で数分間が必要であったのに対し、それよりも100℃以上低温化し、かつ短時間で結晶化が可能であったことである。このことはマルチタスク構成を取る上で非常に好都合である。尚、このような短時間の高温処理の方法としては、光照射、ストリップヒーター、ガスバーナー等を用いることが可能であり、これらはSOIで研究された方法を用いることが可能である。特にキセノンアークランプを集光して照射する方法が、制御性が高く優れていた。
この様にして得られた多結晶珪素膜を用いることにより、電界効果移動度として80cm2 /V・s(nチャネルTFT)程度を再現性良く得ることが可能となった。これらの数値は、アクティブマトリクス型のLCDを作製するにあたり、画素TFTに用いる場合には十分な数値である。しかしながら、多結晶珪素を用いた場合にはモノリシックとしてドライバーTFTを一体型で形成できることが大きな特徴の一つであり、その場合には十分な駆動力を有するとは言えない数値である。
そこで、これら固相成長による多結晶珪素形成後に、エキシマレーザーを照射し、結晶性を向上させることにより、電界効果移動度として200cm2 /V・s(nチャネルTFT)程度を再現性良く得ることが可能であることが判明した。この数値は、エキシマレーザーのみを用いても得られているが、今回の様な2段階の結晶化プロセスとしたほうが安定性、プロセスマージンの両面から望ましかった。特に触媒となる金属元素が添加されていることにより、レーザー結晶化に対するエネルギーのマージンが稼げ、比較的低いエネルギー密度で高い電界効果移動度が得られるという特徴があった。これらを比較すると、下表の様になる尚、表1においては4段階評定として良い方から◎、○、△、×とした。
Figure 2007173839
また、レーザー光を照射し、結晶化を助長せしめる際に基板を加熱した状態で、かつガラス基板の歪点以下の温度で加熱を行うことは有効であった。
レーザー光を照射する際に基板を加熱した状態で行うのは、一つにはレーザー光の照射によるアニール効果を高めるためである。またもう一つの理由として、成膜から結晶化までを一貫したマルチタスクで行う本装置構成においては、各処理室における処理温度に差が少ない方がガラスに対しサーマルショックを与えずに済み、またスループットも向上させやすい。サーマルショックはガラスの破損のみならず、その上に形成された多結晶珪素に局所的な応力を与え、場合によってはピーリングをまねく場合があるので注意が必要である。具体的な数値としては、1.1mmあるいは0.7mmのガラス基板使用を前提とした場合(ガラスの種類により若干異なるが)、各処理温度の差が100℃以上あると経験的に問題が生じる。この問題とは、一つには前述の様なサーマルショックの問題であり、他には熱容量の問題から次の処理温度に落ちつくまでに時間がかかりすぎ、スループットが低下することも含む。一つの装置としてマルチタスクで各処理を行い、冷却及び加熱による時間のロスを最低限とするためには、各処理温度差が50℃以内であることが望ましい。
また、上記構成のアプリケーションとして、非晶質珪素膜を金属元素の微量添加及び加熱処理によりまず結晶化させ、しかる後にレーザー光の照射によってさらにその結晶性を向上させ、さらに加熱処理を加えることにより、得られた珪素膜中の欠陥密度を減少させるといった構成、あるいはレーザー光の照射によって直接結晶化し、さらに加熱処理を加えることにより、得られた珪素膜中の欠陥密度を減少させる(この場合には金属元素の微量添加は行っても、行わなくても良い)といった構成をとることができる。
表2に示すのは、非晶質珪素膜に対してニッケル元素を導入し、さらに加熱処理を加えることによって結晶化させ、結晶性珪素膜を得た場合の膜中におけるスピン密度を調べた結果である。スピン密度は、膜中の欠陥密度を示す指標として理解することができる。

Figure 2007173839
図8において、No1、2、5は、ニッケル元素の導入後に加熱処理を行っただけの試料である。No3は、加熱処理の後にLC(レーザー光の照射)を行った試料である。No4は、加熱処理の後にLC(レーザー光の照射)を行い、さらに加熱処理を行った試料である。図8を見れば明らかなように、レーザー光の照射後にさらに加熱処理を加えた試料(No4)のスピン密度が一番小さいことが分かる。
このように、レーザー光の照射の後に加熱処理を加えることは、膜中の欠陥密度を減少させるために極めて有効である。なおこのレーザー光の照射後に行われる加熱処理の温度は、500℃以上とすることが有効である。またその温度の上限はガラス基板の歪点によって制限され、本発明の装置構成においては、加熱結晶化用処理室と兼用することが合理的であると考えられ、温度もそれと同様であることが望ましい。
次に何故「ポリシランを用いた減圧熱CVDによる非晶質珪素膜の形成手段」が望ましいのかについて説明を加える。
一般的に、固相結晶化(金属添加なし)の場合には、核発生密度が低くなるように非晶質珪素膜を作製することにより、結晶粒径を大きくすることが可能であることが良く知られている。また、エキシマレーザーを用いたレーザー結晶化には、水素の噴水現象を防ぐべく、水素量の少ないLP膜が耐レーザー性の面から有効であることも良く知られている。しかしながら、金属元素を添加した場合にどのような非晶質珪素膜が有効であるかは、従来明らかではなかった。
まず一般的な固相結晶化と比較した場合、金属を添加することにより核発生密度が制御可能であるため、自発的な核発生密度はそれほど重要ではない。また水素量もそれほど重要ではない。今回最も重要であるのは結晶成長に伴う応力の発生である。
発明者等の研究によると、これら金属添加を行うと、まずこれらの珪化物が形成され、これらを核としてヘテロエピタキシャル成長の如く柱状結晶が成長することが判明している。特にニッケルを金属として選択した場合、ニッケルダイシリサイドがシリコンの格子定数と非常に近いため、ほぼ完全なエピタキシャル成長を行わせることができる。
そしてこれら柱状結晶の長さをできるだけ長くすることが、得られる多結晶珪素結晶の結晶性を高めることとほぼ等価である。そこで、出発の非晶質珪素膜として種々のものを使い、これらを詳細に評価したところ、出発膜の密度が低い場合には、柱状結晶が伸びる際に体積変化が大きく、周囲との間に発生する応力で途中で結晶成長が止まる、あるいは間に積層欠陥が発生して応力緩和を行う、の何れかが発生し、十分な結晶性を有せしめることができないことが判明した。即ち、重要なのは水素量でも作製方法でもなく、元々の非晶質珪素膜が結晶成長時に発生する応力である。
発明者等は、これらを応力の値として規定すべく、シリコンウエハー上に成膜、及び加熱結晶化を施して、この際に発生する応力値をウエハーの反り量から調査した。しかしながら残念なことに、このようにして得られた応力はマクロな応力であって、柱状結晶に周囲が及ぼすミクロな応力とは必ずしも一致せず、相関はきれいには取れなかった。そこで発明者は、次に非晶質珪素膜の密度を測定することとした。そして種々の方法(プラズマCVD、LPCVD、蒸着、スパッタ)を用い、これらの密度を測定して、それらとの相関について調べた。
ここで蒸着法及びスパッタ法は完全に水素フリ─な膜をえることが可能であり、その密度も条件によっては単結晶珪素の0.98倍程度まで高密度なものが得られた。LPCVDはプラズマCVDと比較すると水素量は低めではあるが、成膜時の温度を高くすることによって水素量の低下以上に密度を大幅に高密度化することが可能であった。このことはテトラヘドラル系である非晶質珪素においては、水素量と密度は相関はあるものの完全には一致せず、それ以外のネットワークの繋がり方も影響を与えることを示唆する。
最後に一般的には多結晶珪素形成には向いていないと言われるプラズマCVDであっても、基板温度を300℃程度以上に高めることにより、十分実用に耐える高密度な非晶質珪素膜を得ることが出来た。
密度の測定方法としては、共鳴核反応法、フロ─テ─ション法、α線弾性散乱法等が上げられるが、そのどれを用いても十分注意深く実験すれば、有効数字2桁以上の測定値が得られ、今回の評価にはそれで十分であった。
重要なのは、具体的にどの程度の密度において良好な多結晶珪素を得られるかであるが、まず単結晶の0.9倍程度以上は最低限必要であった。即ち、単結晶の0.8倍程度のプラズマCVD膜ではスカスカで結晶化率が低い(ラマン分光による結晶性ピークと非晶質ピークの相対強度より算出)のに対し、若干水素出しを行ってから金属添加、結晶化を行ったものでは急激に結晶化率が高まったからである。そして水素出し後の非晶質珪素膜の密度は単結晶の0.92倍であった。
そして密度が単結晶に近づいていけば行くほど、応力が緩和され、良好な結晶性を有する多結晶珪素が得られる様になる。ただ例外としてスパッタ膜では、高密度ではあるがアルゴンを膜中にかなり含んでおりそのためか結晶性は他の同密度の膜程は高くならなかった。
これら密度と結晶性の間に相関があることは判ったが、では具体的にはどの様な非晶質珪素膜の成膜方法が望ましいのであろうか。上述の密度以外の、不純物濃度、プロセスの安定性、再現性について考慮した結果、金属元素添加を行うことを前提とした場合の非晶質珪素膜としては、現状ではLPCVDが最良であるという結論に達した。勿論、前述の密度の条件をクリアするためにはある程度以上の基板温度が必要であることは言うまでもない。そしてこの成膜時の温度が、基本的に各処理室における温度の標準となる。尚、プラズマCVDにおいても、基板温度が高く、且つ装置構成が高真空対応で不純物レベルを非常に下げられる場合にはLPCVDと同程度の半導体装置を形成することが可能である。
しかしながら、既存の製造装置及び製造プロセスにおいては、LPCVDを用いた場合であっても、大気中に一度暴露してしまうため、特性の良い界面を形成できず、やはり十分な特性を有する多結晶珪素からなる半導体装置を得ることは困難であった。そこで、最も重要なきれいな界面の接合を実現するためには、LPCVDによる珪素膜の成膜と、その上下の両方あるいはその一方に接して設ける必要がある絶縁膜を、連続的に大気に開放することなく成膜することで、特性の飛躍的な向上が可能であることが発明者らの実験により判明した。これは主として炭素汚染に起因すると考えられ、局所的な炭化物の形成が、結晶性の向上を阻害し、界面準位を増加させる原因となる。ここで、大気に暴露する工程があると半導体基板表面はその度に炭素により汚染されるが、本発明による装置構成を取ることにより、炭素による汚染を最小限に抑えることができる。そしてこれこそが本発明において、マルチタスクのクラスターツール構成で、結晶化により多結晶珪素膜を得るまでを一つの装置内で終了させる理由なのである。
本発明の具体的な例の一つを図1に示す。図1に示す装置は基本的には多目的に利用できるものであって、必要とする成膜やアニール処理を施す処理室を必要とする数で組み合わせることができる。図1に示す装置で処理される基板としては、ガラス基板、シリコン基板、その他絶縁基板や半導体基板を用いることができる。即ち、絶縁表面を有する基板であれば用いることができる。例えば、アクティブマトリクス型の液晶表示装置やイメージセンサー等の電気光学装置であれば安価なガラス基板を用いるのが一般的である。
例えば108を共通室である基板の搬送室とし、基板の各種処理を行なう処理室の内、101と102とを予備室とし、一方を基板の搬入用に用い、他の一方を基板の搬出用に用いる。図1においては、便宜上手前の2室を搬入用及び、搬出用としたが、これは装置のレイアウト及び装置構成等で自由に変更可能である。また、103は絶縁膜を形成するための減圧熱CVD装置とし、104を非晶質珪素を成膜するための減圧熱CVD装置とし、105をプラズマ処理によりニッケルを添加する添加室とする。また、106をキセノンアークランプ光照射によるアニールを行なうためのアニール室とし、107をレーザー照射により結晶性を高めるためのレーザー室とする、といった構成を採ることができる。なお、予備室も基板の搬入や搬出を行なう機能を有するという意味で処理室ということができる。
このような組み合わせは任意に行なえるものである。これら組み合わせのできる要素としては、プラズマCVD、減圧熱CVD(以下本明細書においてはLPCVDと省略する)、光CVD、マイクロ波CVD、加熱炉、光照射によるアニール炉、を挙げることができる。より具体的には、絶縁膜の成膜工程をプラズマCVDとする、あるいはニッケルの添加工程を有機ニッケル化合物を用いた光CVDによる、といった具合である。
また、これら各要素を連続して高いスループットで行うことは重要である。それは生産性だけの問題ではなく、汚染の防除のためにも重要である。その場合に最も問題となるのは基板温度を調節することであって、その手段として、
・各処理室の温度を揃える(±100℃以内)
・温度調節プロセスの際に、比熱の小さなガス(例えばHe)を導入して、温度平衡に達する時間を速くする
の2つの併用が現実的である。
本発明の構成を用いることで、非晶質珪素膜の成膜から前記非晶質珪素膜の結晶化までの工程を連続して一つの装置内で行うことが可能となった。また、更には基板上に非晶質珪素膜を形成する工程から、前記珪素膜を結晶化せしめて多結晶珪素膜を形成するまでを一度も大気に暴露することなく連続的に行うことが可能となった。
その結果、汚染、その中でも結晶化の代表的な阻害要因である炭素による汚染のレベルを従来よりも著しく低減することが可能となった。また、従来の方法においては、大気中に暴露する工程において自然酸化膜形成されてしまい、この酸化膜が特性の不安定化の一つの原因であったが、これを実質的に無視できるレベルで処理可能であり、その結果、半導体装置を作製する際の基板間バラツキを小さくすることが可能となった。
また、スループットにおいても、基板温度がほぼ同程度の処理をマルチタスクで行うという構成であるため非常に高く、従来法の10倍以上のスループットが可能となった。
以下に実施例を加えて本発明を詳細に説明することとする。
本実施例においては、本発明による多結晶珪素作製装置の基本的な動作方法について説明する。本実施例の構成を図1に示す。本実施例においては、101と102が予備室であり、基板の出し入れを行なう機能を有する。これらのチャンバーは、複数の基板が収められたカセットを保持する機能を有する。また当然不活性ガスの導入手段やクリーニングガスの導入手段、さらにはガス排気手段を有している。
103〜107は処理室であり、103と104とがLPCVD装置である。図示はしていないが、必要に応じて基板加熱のみを専用に行う温度調節チャンバーを独立に設けても良い。温度調節チャンバーとは、基板を所定の温度に加熱する機能を有するものであり、他のチャンバーでの成膜に先立ち、予め基板を加熱しておくために使用されるものである。
尚、これらの各処理室は、内部にヒーターを有していて(図1において処理室内に示してある丸い枠がそれに該当する)、基板を所定の温度に加熱する機構を有している。そして前記ヒーターの上に基板が設置され加熱されるのであるが、この際に基板をヒーターの上面に直接は置かず、ギャップを少し開けて設置する構成とすることが望ましい。具体的には、ヒーターと基板の間の距離が、0.1〜5mm、代表的には1mm、望ましくは0.5〜2mm程度が良い。この様な構成とすることにより、基板内の温度分布のバラツキを±3%以内に納めることが可能であった。また、レーザー結晶化に際しては、基板温度は得られる多結晶珪素の膜質に決定的な影響を与え、かつ非常に敏感である。その場合にもこの様に若干ギャップを開けて設置することにより、結晶の均一性を大幅に向上させることが可能となった。
108は基板の搬送室であり、ロボットアーム109によって基板が各チャンバー間を搬送される。ロボットアーム109は基板(110で示される)を1枚づつ予備室101あるいは102から取り出し、必要とする反応室に移動させる機能を有する。当然各処理室間においても基板を移動させることができる。また、この搬送室にも排気手段が設けられており、必要とする真空度にすることができる。
各チャンバー間の基板の移動は以下のようにして行なわれる。例えば、予備室101に保持される基板を処理室103と104とで処理し、予備室102に搬入する場合を考える。この場合まず、
(1)予備室101と搬送室108とを同一減圧状態(高真空状態が望ましい)とし、その状態においてゲイトバルブ111を開け、ロボットアーム109によって基板110を搬送室に取り出す。その後ゲイトバルブ111は閉める。
(2)搬送室108と処理室103とを同一減圧状態とし、その状態においてゲイトバルブ113を開け、ロボットアーム109に保持された基板110をプロセス室に搬入する。その後ゲイトバルブ113は閉める。
(3)処理室103において所定のプロセスが行なわれる。
(4)処理室103でのプロセス終了後、処理室103の真空度を搬送室108と同一減圧状態とし、その後ゲイトバルブ113を開け、ロボットアーム109によって基板を搬送室108に搬出する。そしてゲイトバルブ113は閉める。(5)搬送室108と処理室104とを同一減圧状態とし、その状態においてゲイトバルブ114を開け、ロボットアーム109に保持された基板を処理室104に搬入する。その後ゲイトバルブは閉める。
(6)処理室104において所定のプロセスが行なわれる。
(7)処理室104でのプロセス終了後、処理室104の真空度を搬送室108と同一減圧状態とし、その後ゲイトバルブ114を開け、ロボットアーム109によって基板を搬送室108に搬出する。そしてゲイトバルブ114は閉める。(8)搬送室108と予備室102とを同一減圧状態とし、その状態においてゲイトバルブ112を開け、ロボットアーム109によって基板を予備室102に搬入し、その後ゲイトバルブ112を閉める。
以上のようにして、一枚の基板を外気に曝すことなく、2回またはそれ以上の処理を連続的に行なうことができる。これらの処理としては成膜だけでなく、アニール等も行なえることは有用である。
上記(1)〜(8)の工程を繰り返すことにより、予備室101に搬入されているカートリッジに保持された複数の基板を次から次へと連続的に処理することができる。そして、処理の終了した基板は、予備室102のカートリッジに自動的に保持されることになる。また上記の成膜工程において、処理室103が稼働中において処理室104をクリーニングし、逆に処理室104が稼働中に処理室103をクリーニングすることによって、全体の動作を止めることなく、クリーニングを行いながら連続した処理工程を行うことができる。このようなクリーニングとしては、NF3 によるチャンバー内のプラズマクリーニングを挙げることができる。
図1に示す多目的成膜装置を用いてTFTの活性層形成を目的とした多結晶珪素を作製する例を示す。まず、本実施例において用いる多目的成膜装置について説明する。本実施例においては、101、102を基板の搬入搬出を行なうために予備室とした。特にここでは101を基板搬入用に、102を基板搬出用とした。また106をキセノンアークランプの短時間照射によるラピットサーマルアニールプロセス(RTAまたはRTPという)、または予備加熱を行なう処理室とし、103をLPCVD法によって下地膜として使用する酸化珪素膜(あるいは酸化窒化珪素)を成膜する処理室とし、104をジシランを原料としてLPCVD法により非晶質珪素膜を成膜する処理室とし、105を窒素プラズマ処理により、電極材料のニッケルを気相中から、前記非晶質珪素の上または下に微量に添加する処理室とする。また各処理室には、各処理室を減圧状態にするための排気手段、さらには必要とされるガスを導入するためのガス導入手段が設けられている。
以下に作製工程を示す。まず、基板としてコーニング1737ガラス基板(5インチ角)201を予備室101に搬入し、十分真空引きをする。この真空引きは、十分真空引きをされた搬送室108とほぼ同一の圧力になるまで行なうのが好ましい。そしてゲイトバルブ111を開け、ロボットアーム109によって、予備室101内の基板を搬送室108に移送する。図1においては、図2における基板201は110として示されている。なお、以下においてはその上に成膜されている膜も含めて基板という。そして、同じくほぼ同一圧力に真空引きがされた反応室103との間のゲイトバルブ113を開け、基板を搬入する。基板搬入後にゲイトバルブ113を閉め、この反応室103内において、厚さ2000Åの酸化窒化珪素膜202を、シラン(SiH4 )−亜酸化窒素(N2 O)を原料ガスとして、基板温度350℃で成膜する。
酸化窒化珪素膜202の成膜後は、反応室103を搬送室108と同じ真空度まで真空引きする。そして、ゲイトバルブ113を開き、ロボットアーム109によって基板を搬送室に基板を移送する。次に同じく真空引きのされたニッケル添加室105に基板を搬入する。このニッケル添加室105は、平行平板型のプラズマCVDとほぼ同様の構成を持っており、上部の電極がニッケル板で、この内部にプラズマを立てることにより電極材質のニッケルを下地酸化窒化珪素膜202上に微量形成することができる。今回は窒素プラズマを形成し、基板温度を350℃で1分間処理を行った。
次に、非晶質珪素膜203を形成すべく、非晶質珪素成膜室104に基板を搬送する。尚、今後本明細書において、詳細な搬送の順序等に関しては実施例1と同様であるため省略する。非晶質珪素成膜室104では、ジシランを原料としてLPCVD法によって非晶質珪素膜を形成する。特に今回の様に下地上に金属元素の微量添加を行った場合には、プラズマを形成するとチャンバー内の汚染(金属元素での)に繋がる可能性があるが、LPCVDの場合にはその恐れが低く好適であった。代表的な非晶質珪素膜の成膜条件を示す。
Si2 6 100〜500sccm
He 500sccm
成膜温度 400℃〜500℃
成膜圧力 0.1〜1Torr
尚、今回は下地酸化窒化珪素膜の成膜温度との差を小さくするために、成膜温度として400℃を選択した。また、非晶質珪素膜203の厚みは500Åとした。
次に、基板をキセノンアークランプによるアニール室106に搬送する。ここで700℃5分間の加熱により、前記非晶質珪素膜203を多結晶珪素204へと結晶化せしめた。この際に、1737ガラスの歪み点は669℃であり、その温度を超えているためガラスへのダメージが懸念されるが、5分程度の加熱においては全く変化が観測されなかった。また、ランプ照度の分布を調節して、必要な部分のみを700℃以上に加熱を施し、結晶化が必要でない領域の温度を歪み点以下に抑えることは有効で、これらの方法により更に耐熱性の低いガラスにおいても本プロセスを適用することが可能となる。勿論、基板内の温度差があまりに大きすぎると熱歪みによる基板破壊等の問題が生じるため注意が必要である。尚、このアニールは、水素、窒素ベースの水素(フォーミングガス)等の還元雰囲気で行うことが望ましかった。
最後に、基板を取り出し用の予備室102に搬送し、基板温度が充分に低下してから大気中にカセットを取り出す。以上で、多結晶珪素を得る。
尚、各成膜工程、及び結晶化工程における基板搬入後の均熱化プロセスにおいて、比熱の小さな気体、特にHeを用いて均熱化に必要な時間の短縮を行うことは有効であった。具体的に成膜工程においては、基板搬入後ゲートバルブを閉じ、Heガスを導入して基板を均熱状態(平衡状態)にする。均熱状態に達した後Heガスの供給を中止し、プロセスガスを導入して成膜を行うと良い。同様にレーザー処理においても均熱に達するまではHeガスを導入し、レーザー処理の際にはプロセスに適した雰囲気(酸素中等)において処理を行うと良い。効果としては、真空中で伝熱により基板が平衡状態に達するのと比較し、1/6〜1/7の時間で平衡状態に達することが可能であった。勿論、RTAによる熱結晶化工程においても同様のプロセスが適用できる。
尚、本実施例において示している様に、基本的な構成としてはCtoC(Caset−to−Caset)を念頭においている。しかしながらカセットを用いない完全な枚葉プロセス(カセットレス)においても本発明が有効であることは言うまでもない。その場合には、予備室102の代わりに、ロードロック機構を有する容量の小さな外部への搬出用の処理室を用意し、そこから外部へと枚葉で取り出す構成とすれば良い。
本実施例は、実施例2において下地酸化窒化珪素膜上に添加したニッケルを、非晶質珪素膜上に添加を行った例である。即ち、実施例2においては、下地酸化窒化珪素を処理室103において成膜後、ニッケル添加室105に搬送して、ニッケル添加、その後非晶質珪素成膜室104において成膜、という順番であったが、このニッケル添加室105と非晶質珪素成膜室104の順番を入替えることに相当する。他の結晶化工程等は実施例2と同様であるため割愛する。
得られた多結晶珪素について実施例2との差を示す。簡単に言ってしまうと、実施例2の方法で得られた多結晶珪素はプレーナー型で、ゲ─トが多結晶珪素上に(勿論ゲート絶縁膜を形成した後である)にあるTFTに適しており、今回の実施例3の製法はスタガ型の様に、多結晶珪素の下にある場合に適している。即ち、ニッケルを添加した場所の裏側をチャネルに用いることが望ましいということになる。
本実施例は、実施例3の構成において、ニッケル添加をプラズマ処理の代わりに、ニッケルを含有するベーパーからの添加を行った例に関する。
ニッケル添加方法は次の通りである。まずニッケル化合物を超純水、あるいはエタノール等の溶媒に溶解せしめて溶液とする。そしてこれにキャリアガスとして窒素、あるいはアルゴンを用いてこれら溶液をニッケル添加室に搬送して、基板上に堆積せしめる。溶液中でのニッケル濃度を制御することにより、前述の様な非常に低濃度のニッケル量の制御が可能となる。
実施例2及び3においては、ニッケル添加室105中にはニッケル板からなる電極と、電極間にRFを印加する電源(図示せず)と、基板加熱のためのヒーターとを有していた。それに対し本実施例の構成においては、ニッケル添加室105の中には、ベーパーを基板表面に供給するためのノズル、及びヒーターのみが存在すれば良いこととなり、装置の簡略化が可能である。ただし、本質的に液体を供給する構成であるため、排気系は特別に考慮する必要がある。
本実施例の構成とすることの利点としては、実施例2及び3のプラズマ処理が本質的に荷電粒子で非晶質珪素あるいは下地膜にダメージを与える工程であるのに対し、ダメージフリーであるという特徴が挙げられる。
尚、ニッケル添加以外の工程は実施例3と同様であるため省略する。
本実施例は、実施例3のニッケル添加を、有機ニッケル化合物を用いたMOCVDにより非晶質珪素膜上にニッケルを添加する構成に関する。
基板の処理方法について、図2を用いて説明する。
まず、基板11上に酸化珪素膜12を処理室103においてLPCVD(減圧熱CVD)法によって形成した。酸化珪素膜12の厚さは1000〜5000Å、例えば、2000Åとした。(図2(A))
次に、非晶質珪素膜13をLPCVD法によって、処理室104で100〜1500Å形成する。ここでは、非晶質珪素膜12を500Åの厚さに成膜した。(図2(B))
ニッケル添加室105に基板を搬送した。ニッケル添加室の構成を図2(E)に示す。ここで、ニッケル添加室105について簡単に説明する。ニッケル添加室105には外部からガスを導入するチューブと排気するチューブが接続されており、前者は2系統ある。第1は有機ニッケルガス・蒸気を導入する系統であり、第2はそのキャリヤガスである。第1の系統では、ベーパライザーから発生した有機ニッケルガス・蒸気(例えば、BMCPニッケル)を適当なガス(例えば、アルゴンや水素)によって搬送する。この際には有機ニッケルが配管内に凝結しないように、配管は適当な温度、好ましくはベーパライザーと同じ温度か、それよりも高い温度に保たれている必要がある。
第1のガス系統からは有機ニッケルガス・蒸気が得られるが、その濃度を必要とする量に制御することは難しい。すなわち、蒸気圧はベーパライザーの温度によって決定されるからであり、温度のわずかの違いによって濃度が著しく変動するからである。そこで、第2のガス系統からキャリヤガス(例えば、アルゴンや水素)を導入して、有機ニッケルガス・蒸気を希釈する。その濃度比はバルブV1とV2によって制御される。
このようにして有機ニッケルガスもしくは蒸気はニッケル添加室105に導入される。チャンバー内には平行平板型の電極206および207を設けてあり、さらに、チャンバーの外にRF電源205を設けてある。これは、電極間にプラズマを発生させて、チャンバー内に残留するニッケルをクリーニングするためのものである。
チャンバー内にはヒーター204およびサセプター202を設け、その上に試料203を置く。もちろん、チャンバー全体も有機ニッケルが凝結しない程度の温度に保つことが望まれる。そして、基板は、その温度よりも高温に加熱され、有機ニッケルが熱分解する温度に保持されることが必要である。
本構成のチャンバーを用いたニッケル膜の堆積方法について述べる。まず、V1、V2を閉じたまま、V3を開き、チャンバー内を適当な圧力まで排気する。そして、基板を搬送、セットする。尚、ヒーター204によって、基板を400〜550℃、今回は450℃に加熱する。
この状態でV3を閉じ、V1およびV2を開いて、有機ニッケルガスを導入する。そして、必要な量だけ有機ニッケルガスが導入されたら、V1とV2を閉じる。この結果、チャンバー内には有機ニッケルガスとキャリヤガスが閉じ込められ、有機ニッケルガスは基板上で熱分解して、基板表面にはニッケル化合物膜14が形成される。(図2(C))
その後、まず、V2およびV3を開き、チャンバー内から有機ニッケルガスを完全に除去する。これはチャンバー内に有機ニッケルガスが残存していると、固相成長工程においても継続的にニッケルが導入されて、珪素膜中のニッケルの濃度が過剰になってしまうからである。そして処理室106に基板を搬送し、RTAにより結晶化を行うプロセス以降は実施例3と同様である。
本実施例の方法も、実施例4と同様にダメージフリーであるという特徴を有していた。尚、本実施例はMOCVD、特に熱CVDを用いたニッケル添加の例であった。これは、基板加熱が時間的なロスを伴わないという本発明の装置における特殊な事情とも関連している。仮に各処理室において処理温度が著しく低温化が可能となった場合、MOCVDでは対応が困難となる可能性がある。その場合には光CVDを用いた構成としても、ほぼ同様の処理が可能である。
本実施例では、実施例2で示したニッケル添加及びRTAによる結晶化の後、レーザーアニールを加えて更に結晶性の高い多結晶珪素を形成する工程に関する。図3に、図1で示した多結晶珪素作製装置の横断面図を示す。
まず、図3を用いて、基板をレーザー処理室に搬送するまでの手順を示す。処理室106においてRTAにより加熱結晶化を施した基板110を、次いでレーザー処理室107に搬送する。レーザー処理室107中には、加熱した状態を保持しつつ可動することが可能なステージ118が設置されている。そして、前記ステージ118上に設置された基板110をレーザーで照射、結晶化向上をせしめる。また、レーザー照射時の雰囲気をコントロールするために、ゲート弁117及び、独立した真空系、排気系を備えている。
尚、レーザーを照射する際に、ビーム形状を線状としてスイープあるいはステップにより大面積基板全体への照射を行うが、ここでスキャンするのは、レーザーあるいはステージのどちらかとなる。当社の研究によれば、レーザー自体をスキャンすると微小な振動による光学系のブレが問題となり、ステージを可動式とする今回の方式の方が望ましいとの結論に達した。ただし、スペース効率を考えると、大型基板をスキャンするには大型チャンバーが必要であり、光学系のブレの問題が技術進歩によりクリアされれば、レーザービーム自身をスキャンする方が有効となる可能性がある。
次に、レーザー照射工程に関し、図3の横断面図を用いて更に説明を加える。
107で示される室は、レーザー光を基板に対して照射するためのレーザー処理室である。この室では、レーザー照射装置122から照射されたレーザー光をミラー121で反射させて合成石英の窓120を介して、基板が置かれるステージ118上に配置された基板上に照射することができる。ステージ118は、基板を加熱する手段を備えており、また矢印119で示されるように1次元方向に移動する機能を有している。
レーザー照射装置122は、例えばKrFエキシマレーザーを発振する機能を有し、幅数ミリ〜数センチ、長さ数十センチの線状ビームに成形されたレーザー光を基板(試料)に向かって照射する。
この線状のレーザービームは、119で示される移動方向と直角な方向に長手方向を有する。即ち、図3における紙面手前方向から紙面向こう方向に向かって長手方向を有する。そして、この線状のレーザー光を照射しつつ基板をステージ118ごと矢印119で示される方向に移動させることによって、基板全体にレーザー光を走査しつつ照射することができる。
代表的な照射条件を示す。KrFエキシマーレーザー122(波長248nmまたはXeClエキシマレーザー 308nm、共にパルス幅20nsec)を照射して、多結晶珪素の結晶化を向上せしめる場合、レーザーのエネルギー密度は200〜400mJ/cm2 、好ましくは250〜300mJ/cm2 とし、また、レーザー照射の際には基板を300〜500℃に加熱、今回は450℃加熱とした条件で処理を行った。
尚、本実施例においては予めRTAを用いて多結晶珪素を形成し、それを更に結晶性向上せしめるためにレーザー照射を行った。これがバラツキ低減も含めて発明者等が最適であると考えるプロセスだからである。しかしながら、単純に高電界効果移動度を求める場合、結晶化をレーザー結晶化のみとした方が有利な場合があることは事実である。これは、非晶質珪素膜の方が、多結晶珪素膜よりもレーザーに対して敏感であることに起因する。そこで、単純に高電界効果移動度を求める様な特殊な事情においては、RTAは必要に応じて水素を非晶質珪素膜から放出せしめる程度に留め、熱結晶化を行わずにレーザー結晶化のみを行う構成としてもよい。
結晶化後、基板を搬出する工程等は実施例2と同様であるため割愛する。
本実施例により得られた多結晶珪素を用いて、ゲート酸化珪素を1500ÅとしたAlゲートTFTを作製した。その結果、電界効果移動度として190cm2 /V・s(nチャネルTFT)程度を再現性良く得ることが可能であった。安定の尺度として変動係数に換算すると10%以下であった。
尚、最後のレーザー結晶化を行わない場合には、同様の構成のAlゲートTFTNIおいて電界効果移動度として80cm2 /V・s(nチャネルTFT)、変動係数8%以下を得た。これらの数値は、モノリシックとしてドライバーTFT一体型の液晶表示装置への応用を考えた場合、十分な駆動力を有するとは言えない数値であり、変動係数が殆ど悪化せず電界効果移動度が2倍程度に高まるレーザー処理工程(熱結晶化工程の後に行う)の効果が確認できた。
本実施例は、本発明による方法及び装置を用いて多結晶珪素を形成し、該多結晶珪素を用いてガラス基板上にTFT(薄膜トランジスタ)からなる回路を形成する実施例に関する。
図4及び図5に本実施例に示す薄膜トランジスタ回路の作製工程を示す。本実施例に示す構成は、ガラス基板上にNTFT(Nチャネル型薄膜トランジスタ)とPTFT(Pチャネル型薄膜トランジスタ)とを形成する工程を示す。
本実施例に示す構成は、NTFTを低OFF電流特性となるように工夫して設け、PTFTを高移動度の特性を有するものとして設けてある。本実施例に示す工程は、例えばガラス基板上に集積化されるCMOS構成を有する電子回路に利用することができる。
まず図4(A)に示すようにガラス基板(コーニング7059ガラス基板またはコーニング1737ガラス基板)501上に下地酸化膜として酸化珪素膜502を形成する。勿論この工程は図 における処理室103に基板を搬送し、減圧熱CVD法により500〜5000Å、今回は2000Å形成した。
次に処理室104(非晶質珪素成膜室)に基板を搬送し、非晶質珪素膜をLPCVD法(減圧熱CVD法)で500Åの厚さに形成する。その後処理室105(ニッケル添加室)に基板を搬送し、非晶質珪素膜上にニッケルを添加する。ニッケル添加方法は、他の実施例に示した様に、プラズマ処理法、MOCVD法等の中から選択されるが、今回はプラズマ処理法によりニッケルを添加した。
次いで処理室106に基板を搬送し、RTAにより700℃5分間の処理で、前記非晶質珪素膜を多結晶珪素膜に変成せしめる。その後レーザー処理室107においてエキシマレーザーにより、より結晶性を高める工程を加えた。また本実施例においては、前記レーザー照射の後に再び処理室106においてRTAにより熱処理を加えた。これは発明の詳細な説明において示したとおり、多結晶珪素膜中に含まれる欠陥密度を低減するためである。雰囲気としてはフォーミングガス(水素3%窒素97%)をフローした状態で行った。以上で本発明の装置及び方法による多結晶珪素膜形成工程を終える。
次に前記多結晶珪素作製装置から基板をカセットごと搬出し、次の工程に移る。まずゲイト絶縁膜として機能する酸化珪素膜500をプラズマCVD法によって1000Åの厚さに形成する。この酸化珪素膜500は、後にNTFTの低濃度不純物領域を形成するための半透過マスクとしても機能する。
次にスカンジウムを0.1 wt%含むアルミニウム膜をスパッタ法で6000Åの厚さに形成する。スカンジウムを含有させるのは、後の工程において、アルミニウムの異常成長を抑制するためである。
次に3〜10%の酒石液、硼酸、硝酸が含まれたPH≒7のエチレングルコール溶液中において、先のアルミニウム膜を陽極とした陽極酸化を行い、その表面に緻密な陽極酸化膜(酸化アルミニウム膜)を200Å程度の厚さに形成する。この陽極酸化膜は、後の工程においてアルミニウム膜上に形成されるレジストマスクの密着性を向上させるために設けられる。
また、陽極酸化の代わりに酸化力の強い溶液(例えばオゾン水)を用いて洗浄を行い酸化膜を形成するのでもよい。ただしこの方法を用いた酸化膜の形成は、数100Å以下程度の厚さでしか酸化膜を形成することができないという制限がある。
そして図示しないレジストマスクを配置し、ゲイト電極505と506の形成を行う。次に電解溶液として3〜20%のクエン酸もしくはショウ酸、燐酸、クロム酸、硫酸等の酸性水溶液を用いて、ゲイト電極505と506を陽極とした陽極酸化を行う。
この工程において、図4(A)の507、108で示される多孔質状の陽極酸化膜が形成される。この陽極酸化膜の厚さ(成長距離)は、6000Åとする。この陽極酸化はアルミニウムの表面から内部に進行する。
この陽極酸化膜の厚さで後の工程で形成されるNTFTの低濃度不純物領域の幅を決めることができる。この陽極酸化膜の厚さ(成長距離)は、陽極酸化時間で制御することができる。
次に図示しないマスクを除去し、再び電解溶液中において、ゲイト電極に電流を印加し、陽極酸化を行う。この陽極酸化は、電界溶液として3〜10%の酒石液、硼酸、硝酸が含まれたPH≒7のエチレングルコール溶液を用いる。ここで形成される陽極酸化膜は緻密なバリヤ型の陽極酸化膜(酸化アルミニウム膜)となる。この陽極酸化膜は、50Å〜2500Å程度の厚さに制御することができる。ここでは、200Åの厚さに陽極酸化膜を形成する。こうして、緻密な陽極酸化膜509が形成される。
この緻密な陽極酸化膜は、多孔質状の陽極酸化膜507や508中に電解溶液は浸透する(またはイオンが多孔質状の陽極酸化膜中に侵入する)ために、509で示される部分に形成される。この緻密な陽極酸化膜509は、後の工程においてアルミニウムの異常成長や溶解、さらには拡散を防止するためのバリア膜として機能する。
また、緻密な陽極酸化膜の形成方法としては、陽極酸化の代わりに酸化力の強い溶液(例えばオゾン水)を用いて洗浄を行い酸化膜を形成するのでもよい。
以上のような工程を経て、ゲイト電極505の周囲に緻密な陽極酸化膜509とその側面に多孔質状な陽極酸化膜507を形成した状態を得る。また、ゲイト電極506の周囲に緻密な陽極酸化膜509とその側面に多孔質状な陽極酸化膜508を形成した状態を得る。(図4(A))
次にNTFTとなる領域をレジストマスク510で覆う。そして、燐酸、酢酸、硝酸の混酸を用いて多孔質状の陽極酸化膜507を除去する。(図4(B))
さらに露呈している酸化珪素膜1001をプラズマエッチングによって除去する。こうして、ゲイト電極505の下に酸化珪素膜が残存した状態が得られる。(図4(C))
図4(C)に示す状態においては、ゲイト電極505下に1002で示されるように選択的に酸化珪素膜が残存している状態となっている。
次に図4(D)に示すようにBイオンの注入をイオンドーピング法またはプラズマドーピング法で行う。この結果、ソース領域511とドレイン領域513が自己整合的に形成される。また、512で示される領域がチャネル形成領域として画定される。(図4(D))
なお、陽極酸化膜509の厚さの分でオフセットゲイト領域が、チャネル形成領域512とソース領域511との間、さらにチャネル形成領域512とドレイン領域513との間に形成される。
しかし、本実施例の場合は陽極酸化膜509の厚さが200Åと薄いので、オフセットゲイトの幅も200Å程度と小さいものとなる。従って、本実施例に示す構成においては、オフセットゲイトの効果は小さいものとなる。このような場合は、オフセットゲイト領域の存在を無視することができる。即ち、チャネル形成領域512とドレイン領域513とは実質的に接した状態と見なすことができる。また同様にチャネル形成領域512とソース領域511とは実質的に接した状態と見なすことができる。
次に図5(A)に示すようにレジストマスク510を除去し、新たなレジストマスク514を配置する。このレジストマスクは、PTFTを覆いNTFTを露呈させるマスクパターンを有している。
そして、露呈している酸化珪素膜1003をプラズマエッチングによって除去する。この状態では、多孔質状の陽極酸化膜508は残存しており、その下には酸化珪素膜1004が残存している。
そして、燐酸、酢酸、硝酸の混酸を用いて多孔質状の陽極酸化膜508を除去する。(図5(B))
図5(B)に示す状態を得たら、図5(C)に示すようにPイオンの注入をイオンドーピング法を用いて行う。この工程においては、ドーピング条件を適当に選択することにより、高濃度にB元素がドーピングされた領域(高濃度不純物領域)515と519を自己整合的に形成することができる。また同時に低濃度にB元素がドーピングされた領域(低濃度不純物領域)516と518を自己整合的に形成することができる。
上述のように高濃度不純物領域と低濃度不純物領域とを自己整合的に作り分けることができるのは、図5(B)の工程において除去された陽極酸化膜508の下の部分に残存した酸化珪素膜1004が存在するからである。即ち、酸化珪素膜1004が存在する領域では、その下の活性層に注入されるイオンの数が減るので、低濃度不純物領域516と518とが形成されることになる。また、酸化珪素膜が存在せずに活性層(半導体層)が露呈している領域では、活性層に直接Pイオンが注入されるので、高濃度不純物領域515と519とが形成される。(図5(C))
本実施例においては、515がドレイン領域になり、519がソース領域になる。また、516で示される低濃度不純物領域が一般的にいわれるLDD(ライトドープドレイン)領域となる。
また上記のPイオンの注入によって、ゲイト電極506下の活性層にはPイオンが注入されないのでチャネル形成領域517が画定される。
なお、緻密な陽極酸化膜の膜厚の分で形成されるオフセットゲイト領域の存在は無視できるので、チャネル形成領域517と低濃度不純物領域516とは実質的に接して存在していると見なすことができる。また同様にチャネル形成領域517と低濃度不純物領域518とは実質的に接して存在していると見なすことができる。
次にレジストマスク514を除去し、全面にレーザー光の照射および/または加熱処理を行う。この工程において、先の工程で不純物イオンが注入された領域の活性化とイオンの衝撃で生じた損傷がアニールされる。
次に層間絶縁膜520を形成する。ここでは、プラズマCVD法により、酸化珪素膜を6000Åの厚さに形成する。さらにコンタクトホールの形成を行い、PTFTのソース電極521とドレイン電極522の形成を行う。さらにNTFTのソース電極524とドレイン電極523の形成を行う。こうしてPTFTとNTFTとを同一ガラス基板上に形成する。図5(E)
図5(E)に示す構成において、ドレイン電極522と523とを接続し、さらにゲイト電極同士を接続すれば、NTFTとPTFTとを相補型に構成したCMOS構成が得られる。
本実施例で示す構成では、PTFTには移動度の低下の原因となる低濃度不純物領域を形成していないので、PTFTの移動度を最大限大きくすることができる。
また、NTFTにはOFF電流特性を改善するために効果のある低濃度不純物領域516と518を配置してあるので、OFF電流特性の低いNTFTを得ることができる。また、低濃度不純物領域が存在するためにホットキャリアの影響による劣化の問題を抑制できるという利点も得ることができる。また、低濃度不純物領域が存在するために移動度を下げる効果を得ることができる。また、低濃度不純物領域が存在するためにソース/ドレイン間の抵抗を高くすることができVthを高くすることができる。
また、PTFTにおいてはソース/ドレイン間の抵抗を低くすることができるので、Vthを小さくすることができる。また低濃度不純物領域が存在しないために高移動度の低下を抑制することができる。
即ち、本実施例に示すような構成を採用することで、移動度が低めでVthを少し高くしたNTFTを得ることができ、同時に移動度の低下を抑制でき、Vthを低くしたNTFTを得ることができる。従って、NTFTとPTFTとのVthの違いの格差と移動度の違いの格差とを是正することができる。また、NTFTのホットキャリア効果による劣化を抑制することができるので、回路動作の安定性を高めることができる。
このような構成は、アクティブマトリクス型の液晶表示装置の周辺回路を構成するCMOS回路において非常に有用なものとなる。
尚、本発明の装置及び方法を用いたことが上記CMOS回路形成に与えるメリットを示す。まず、従来のそれぞれを個別の装置により処理(成膜、加熱、レーザー照射)を行って形成した場合、大気に曝される過程が存在すること、及び各基板毎に滞留時間が異なる事などから、それぞれまちまちな汚染の影響を受けていた。それがTFT特性においてはVthがばらつくという減少として表れていた。また、BTストレスを与えた場合にも、従来法を用いた場合にはドリフトが大きく、汚染のレベルが高いことが判明していた。それに対し、本実施例を用いた場合には、Vthの基板間ばらつきも0.2V以下に抑えられ、BTストレスに対しても高い耐性を有していた。
図6及び図7に本実施例の作製工程を示す。本実施例は、モノリシック型アクティブマトリクス液晶ディスプレーに関するものである。図において左側はドライバー回路の相補型TFTを示す。また、右側はアクティブマトリクス回路の画素制御用TFT(NTFT)を示している。
多結晶珪素形成工程に関しては、実施例3と全く同様であるため割愛する。
そしてこの多結晶珪素膜をパターニングして島状の領域303、304を形成する。この島状の領域は、周辺ドライバー回路を構成するTFTの活性層と画素に配置されるTFTとの活性層とを構成する。(図6(A))
島状の領域303、304を形成したら、さらにこの上にスパッタ法によって厚さ700〜1500Åの酸化珪素膜305を形成する。この酸化珪素膜は、TFTのゲイト絶縁膜を構成する。
その後、厚さ1000Å〜3μm、例えば、6000Åのアルミニウム(0.1〜0.3wt%のScを含む)膜をスパッタ法や電子ビーム蒸着法によって形成する。このアルミニウム膜(またはアルミニウムを主成分とする膜)は、後にゲイト電極を構成する。
そして、陽極酸化法によって厚さ50〜1000Åの陽極酸化膜(図示せず)をアルミニウム表面に形成する。その後、フォトレジストでマスク(図示せず)を形成する。さらにこのレジストマスクを用いてパターニングを行い、アルミニウムでなるゲイト電極306、307、308を形成する。また同時に配線309を形成する。この配線309は後に画素部分における補助容量を形成するために利用される。(図6(B))
さらにゲイト電極306、307、308と配線309を陽極として、電解液中で電流を通じて陽極酸化を行う。この陽極酸化では多孔質状の陽極酸化膜が形成される。
この多孔質状の陽極酸化膜の形成は、電解溶液として、3〜20%のクエン酸もしくはショウ酸、燐酸、クロム酸、硫酸等の酸性水溶液を用いて行う。また電圧の印加は、5〜30Vの一定電流とする。
本実施例ではシュウ酸溶液(30℃)中で電圧を8Vとし、20〜140分、陽極酸化を行う。陽極酸化膜の厚さは陽極酸化時間によって制御する。この工程においては、ゲイト電極306、307、308および配線309上に図示しないレジストマスクが配置されているので、ゲイト電極306、307、308および配線309の側面に多孔質状の陽極酸化膜310、311、312、313が形成される。
この多孔質状の陽極酸化膜の厚さは1000Å〜25μmの範囲内において選択することができる。この多孔質状の陽極酸化膜は後の工程において、低濃度不純物領域の形成のために利用される。またこの多孔質状の陽極酸化膜の厚さで低濃度不純物領域の幅が決定される。ここではこの多孔質状の陽極酸化膜の厚さは6000Åとする。
次に、図示しないレジストマスクを除去し、再び電解溶液中において、ゲイト電極に電流を印加し、陽極酸化を行う。この陽極酸化は、電界溶液として3〜10%の酒石液、硼酸、硝酸が含まれたPH≒7のエチレングルコール溶液を用いて行う。ここで形成される陽極酸化膜は緻密なバリヤ型の陽極酸化膜(酸化アルミニウム膜)となる。この陽極酸化膜は、50Å〜2500Å程度の厚さに制御することができる。ここでは、200Åの厚さの陽極酸化膜を形成する。こうして、緻密な陽極酸化膜314、315、316、317が形成される。またこの陽極酸化膜は、図6(D)に示すように多孔質状の陽極酸化膜310〜313の内側に形成される。(図6(D))
この陽極酸化膜314〜317は、ゲイト電極や配線の表面を直接覆っており、後の加熱処理の工程やレーザー光の照射工程において、ゲイト電極や配線を構成するアルミニウムが異常成長したり、溶解したりすることを抑制する機能がある。
次にレジストマスク318を形成する。このレジストマクスによって、周辺ドライバー回路を構成するPチャネル型TFT(PTFT)の部分のみが露呈する状態となる。(図6(E))
そして燐酸、酢酸、硝酸の混酸を用いて多孔質状の陽極酸化膜をエッチングする。この燐酸、酢酸、硝酸の混酸は、多孔質状の陽極酸化膜を選択的にエッチングすることができるエッチャントである。
そしてドライエッチング法によって露呈した酸化珪素膜305をエッチングする。このエッチングは、等方性エッチングのプラズマモードでも、あるいは異方性エッチングの反応性イオンエッチングモードでもよい。ただし、珪素と酸化珪素の選択比を十分に大きくすることによって、活性層を深くエッチングしないようにすることが重要である。例えば、エッチングガスとしてCF4 を使用すれば陽極酸化膜はエッチングせずに、酸化珪素膜を選択的にエッチングすることができる。こうして、PTFTの露呈した酸化珪素膜が除去される。(図7(A))
そして、イオンドーピング法(またはプラズマドーピング法)によって、TFTの活性層303のPTFTに対応する部分にBイオンを注入する。この工程においてはゲイト電極307がマスクとなり、自己整合的にソース領域319とドレイン領域321が形成される。またチャネル形成領域320が画定する。(図7(A))
なお、緻密な陽極酸化膜315が存在することによって、チャネル形成領域320とソース領域319の間、さらにチャネル形成領域320とドレイン領域321との間にオフセットゲイト領域が形成されることになるが、本実施例の場合、陽極酸化膜315の厚さが200Åと薄いので、このオフセットゲイト領域の存在は図には記載していない。
即ち、オフセットゲイト領域の存在を無視することができるので、この場合、チャネル形成領域320とドレイン領域319とは実質的に接していると見なすことができる。また同様にチャネル形成領域320とソース領域321とが実質的に接していると見なすことができる。
次にレジストマクス318を除去する。そして新たなレジストマスク322を設ける。このレジストマスク322は、先にBイオンが注入されたPTFTの部分をマスクし、他の部分を露呈させるようなパターンを有している。(図7(B))
次に露呈した酸化珪素膜305をプラズマエッチングによって選択的に除去する。そして燐酸、酢酸、硝酸の混酸を用いて多孔質状の陽極酸化膜310、311、313を除去する。この結果、図7(C)に示すように多孔質状の陽極酸化膜310と311が存在した部分の下部に酸化珪素膜が残存することになる。
さらにイオンドーピング法によって、Pイオンの注入を行う。この際、イオンの加速電圧とドーズ量を適当に選択することによって、活性層に対する注入量を選択的に制御することができる。
例えば、領域323、327、328、332が露呈しているので、多量のPイオンが注入されて、P元素を高濃度に含む領域として形成することができる。また、領域324、326、329、331は、その上に酸化珪素膜が存在しているので、注入されるイオンの多くが酸化珪素膜で遮られ、低濃度のPイオンが注入されることになる。こうして、高濃度不純物領域323、327、328、332と低濃度不純物領域324、326、329、331を自己整合的に形成することができる。(図7(C))
このような構成は、イオン注入の条件を例えば、加速電圧を5〜30kVと低めに設定し、ドーズ量を5×1014〜5×1015cm-2と多めに設定することによって得ることができる。
本実施例においては、高濃度不純物領域323と328がソース領域となる。また高濃度不純物領域327と332がドレイン領域となる。また、低濃度不純物領域326と331が、一般的にLDD(ライトドープドレイン)領域と呼ばれる領域となる。
次にレーザー光(または強光)の照射、または加熱、またはレーザー光の照射と加熱を併用した処理を行うことで、注入された不純物イオンの活性化と不純物イオンの注入に従う損傷のアニールを行う。(図7(D))
本実施例に示す構成においては、図7(D)のXで示される長さが低濃度不純物領域(高抵抗領域)の幅(長さ)となる。この値は、図6(C)の工程で形成される多孔質状の陽極酸化膜の成長距離でほぼ決定される。本実施例においては、この低濃度不純物領域の幅(長さ)は約6000Åとなる。
次に全面に層間絶縁物333を形成する。ここでは、CVD法によって酸化珪素膜を厚さ2000Å〜1μm、例えば5000Åの厚さに形成する。さらに画素電極となるITO電極334をスパッタ法で形成する。
そして、コンタクトホールの形成を行い、NTFTのソース電極335とドレイン電極336を形成する。またPTFTのソース電極337とドレイン電極336を形成する。ここでは、周辺ドライバー回路を構成するNTFTとPTFTのドレイン電極は共通なものとして設ける。
また、画素電極334は、配線309上の緻密な陽極酸化膜317を介して配線309と補助容量を形成する。このようにして、周辺ドライバー回路を構成する相補型のNTFTとPTFT、さらに画素に配置されるNTFTとを同一ガラス基板上に集積化して形成することができる。
本実施例では、周辺回路として、ドライバー回路の一部分を示した。しかし、シフトレジスタ回路やデコーダー回路、さらにメモリー回路や演算回路、さらにその他電子集積回路をTFTで構成する際に、本実施例に示したNTFTとPTFTとの組み合わせを利用することができる。そして本実施例に示したような構成を利用することで、絶縁表面を有する基板上に集積化される電子回路の特性や信頼性を向上させることができる。特に基板が大型化した場合には、熱容量が大きくなり、かつハンドリングが複雑となる。その場合には本発明の特徴である、マルチタスクで各処理室の温度を100℃以内に抑えた構成は、非常に有利である。勿論特性的にも昇温降温のサイクルを何度も繰り返さずに済み、膜のピーリング、マイクロクラック等を防ぐことが可能で優れている。
本実施例に使用した多結晶珪素作製装置の構成図。 本実施例の多結晶珪素形成工程の例及びそれに使用した装置の構成図。 本実施例に使用した多結晶珪素作製装置の構成図。 本実施例による半導体装置の作製工程図。 本実施例による半導体装置の作製工程図。 本実施例による半導体装置の作製工程図。 本実施例による半導体装置の作製工程図。
符号の説明
101、102 基板搬入/搬出室
103、104、105、106 処理室
107 レーザー処理室
109 基板搬送ロボット
110 基板
119 予備室
122 エキシマレーザー
501、 ガラス基板
502、 下地膜(酸化珪素膜)
503、504 活性層(島状半導体層)
500、 酸化珪素膜(ゲイト絶縁膜)
505、506 ゲイト電極
507、508 多孔質状の陽極酸化膜
509 緻密な陽極酸化膜
510 レジストマスク
1001、1003 エッチングされる酸化珪素膜
1002、1004 残存した酸化珪素膜
511 ソース領域
512 チャネル形成領域
513 ドレイン領域
514 レジストマスク
515、513 ドレイン領域(高濃度不純物領域) 516、 低濃度不純物領域(LDD領域)
517、512 チャネル形成領域
518 低濃度不純物領域
519、511 ソース領域(高濃度不純物領域)
301 ガラス基板
302 下地膜(酸化珪素膜)
303、304 活性層(島状の半導体層)
305 酸化珪素膜(ゲイト絶縁膜)
306、307、308 ゲイト電極
308 ゲイト配線
310、311、312、313 多孔質状の陽極酸化膜
314、315、316、317 緻密な陽極酸化物層
318 レジストマスク
319 ソース領域
320 チャネル形成領域
321 ドレイン領域
322 レジストマスク
323、328 ソース領域(高濃度不純物領域)
324、329 低濃度不純物領域
325、330 チャネル形成領域
326、331 低濃度不純物領域(LDD領域)
327、332 ドレイン領域(高濃度不純物領域) 333 層間絶縁膜
334 画素電極(ITO電極)
335、337、338 ソース電極
336、339 ドレイン電極

Claims (1)

  1. 非晶質珪素膜の成膜から前記非晶質珪素膜の結晶化までの工程を連続して一つの装置内で行う機能を有することを特徴とする多結晶珪素作製装置。
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