JP2007173157A - イオン発生素子及びイオン発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】誘電体を介して対向して配置された電極に電圧を印加することにより周囲の雰囲気をイオン化するイオン発生素子及びイオン発生装置に関し、効率よくイオン化を行なうことができるイオン発生素子及びイオン発生装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、誘電体部と、第1の電極と、誘電体部を介して該第1の電極に対向して配置された第2の電極とを有するイオン発生素子において、誘電体部は多面体形状に成形されていることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明はイオン発生素子及びイオン発生装置に係り、特に、誘電体を介して対向して配置された電極に電圧を印加することにより周囲の雰囲気をイオン化するイオン発生素子及びイオン発生装置に関する。
イオン化した空気を放出することにより空気を浄化するイオン発生装置が開発されている。このイオン発生装置は、平板上の誘電体の表裏に電極を設け、表裏の電極間に電圧を印加することにより、沿面放電を行い、イオン化を行なっていた(特許文献1参照)。
特開2003−47651号公報
しかるに、従来のイオン発生装置は、平板状の誘電体基板の表裏面に導電パターンを形成し、表裏面の導電パターンに電圧を印加することによって、イオン化を行なっていたため、沿面距離が短く、沿面放電効率が悪かった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、効率よくイオン化を行なうことができるイオン発生素子及びイオン発生装置を提供することを目的とする。
本発明は、誘電体部と、第1の電極と、誘電体部を介して該第1の電極に対向して配置された第2の電極とを有するイオン発生素子において、誘電体部は多面体形状に成形されていることを特徴とする。
本発明によれば、沿面距離を稼ぐことができるため、沿面放電効率を向上させることができる。
〔第1実施例〕
図1は本発明の第1実施例のブロック構成図を示す。
本実施例のイオン発生装置100は、イオン発生素子ユニット111、駆動回路112、送風装置113から構成されている。
イオン発生素子ユニット111は、複数のイオン発生素子121及びソケット122から構成されている。複数のイオン発生素子121は、ソケット122に装着され、駆動回路112からソケット122を介して駆動電圧を印加される。
駆動回路112は、電源回路131、発振回路132、周波数調整回路133、電圧調整回路134、電圧増幅回路135から構成されており、交流電源101によりイオン発生素子ユニット111を駆動する。
交流電源101は、電源回路131に供給される。電源回路131は、交流電源101から駆動電源を生成する。電源回路131で生成された駆動電源は、発振回路132、周波数調整回路133、電圧調整回路134に供給される。
発振回路132は、電源回路131からの駆動電源により駆動されて、電圧増幅回路135に交流電圧を供給する。このとき、発振回路132から電圧増幅回路135に供給される交流電圧の周波数は、周波数調整回路133により最適値に調整され、電圧は電圧調整回路134により最適値に調整される。
周波数調整回路133は、発振回路132から電圧増幅回路135に供給される交流電圧の周波数を検出し、発振回路132から電圧増幅回路135に供給される交流電圧の周波数が所定の周波数となるように発振回路132を制御する。電圧調整回路134は、発振回路132から電圧増幅回路135に供給される交流電圧の電圧を検出し、発振回路132から電圧増幅回路135に供給される交流電圧の電圧が所定の電圧となるように発振回路132を制御する。電圧増幅回路135は、発振回路132から供給される交流電圧を増幅して、イオン発生素子ユニット111に供給する。
図2はイオン発生素子ユニット111の斜視図を示す。
イオン発生素子ユニット111は、複数のイオン発生素子121をソケット122に装着した構成とされている。イオン発生素子131は、第1の電極132、又は/及び、第2の電極133が形成される面が立体形状とされている。
図3はイオン発生素子121の一実施例の斜視図を示す。
第1の電極122と第2の電極123には、駆動回路112から駆動電圧が印加される。
本実施例のイオン発生素子121は、全体の形状が平板状ではなく、立体形状である四角柱形状とされており、第1の電極142と、誘電体部142、誘電体部142を介して第1の電極141に対向して配置された第2の電極143とを有し、誘電体部142は第1の電極142、又は/及び、第2の電極143が形成される面が立体形状とされている。
第1の電極141は、金属部材を四角柱形状に成形した構成とされており、周囲に誘電体部142が所定の厚さに形成されている。
誘電体部142は、第1の電極141の周囲に未焼成のセラミックスを所定の厚さに積層させた後に焼成することにより形成されている。誘電体部142は、焼成後、第1の電極141の側面に所定の厚さd、例えば、1mm程度となるように形成されている。
第2の電極143は、誘電体部142の4つの側面に各々短冊状に形成される。これにより、第1の電極141と第2の電極143とは、誘電体部142を介して対向するように形成される。このとき、第2の電極143は、例えば、誘電体部142の表面に印刷などによって形成される。
第1の電極141には、接続端子144が植設されている。また、第2の電極143には、接続端子145が半田付けされている。接続端子144、145はソケット122に挿入される。ソケット122は、電力増幅回路135より駆動電圧が印加されており、接続端子144、145を介して第1の電極141と第2の電極143との間に駆動電圧を印加する。
イオン発生素子121は、第1の電極141と第2の電極143との間に駆動電圧が印加されることにより電極周囲の気体を電離して、イオン化を行なう。
送風装置113は、モータ151、羽根部152から構成されている。モータ151は、駆動回路112のモータ駆動回路136から供給される駆動信号に応じて回転する羽根部152は、モータ151の回転軸161に固定されており、モータ151の回転に応じて回転して、気流は発生する。羽根部152で発生した気流によりイオン発生素子ユニット111で発生したイオン化された気体が外部に放出される。イオン化された気体によってカビや細菌の増殖を防止できる。
〔第1変形例〕
図4はイオン発生素子121の変形例の斜視図を示す。同図中、図3と同一構成部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
本変形例のイオン発生素子211は、第2の電極221が矩形状金属板から構成されており、誘電体部142にエポキシ系接着剤222により接着した構成とされている。第2の電極221は、端部から接続端子223が延出しており、ソケット122に挿入されて、電圧増幅回路135に接続される。これによって、第1の電極141と第2の電極223との間に駆動電圧が印加され、第2の電極223に沿面放電が発生し、周囲の気体をイオン化する。
本変形例によれば、第2の電極221を誘電体部142の焼成後により取り付けるため、第2の電極221の金属材を高融点金属材にする必要がなく、よって、使用材料に自由に選択できる。
〔第2変形例〕
図5はイオン発生素子121の第2変形例の斜視図を示す。
本変形例のイオン発生素子311は、発熱部321を有する構成とされている。発熱部321は、例えば、抵抗体331から構成されている。抵抗体331は、第2の電極143の周囲に高抵抗材料を印刷などに形成することにより構成されている。抵抗体331には、一端に接続端子323が接続されており、他端に接続端子324が接続されている。
接続端子323、324は、誘電体部142の端面から外部に延出しており、ソケット122に接続される。ソケット122は、接続端子323と接続端子324との間に加熱用の電圧を印加する。抵抗体331は、ソケット122から接続端子323、324を介して印加された加熱用電圧により電流が流れ、発熱する。抵抗体331が発熱することにより、第2の電極143の周囲が加熱される。
本変形例によれば、発熱部321を発熱させることにより、沿面放電が行なわれる第2の電極143の周囲を高温、かつ、低湿度とすることができる。これによって、沿面放電の効率が向上し、イオン化を安定して行なえる。
〔第3変形例〕
図6はイオン発生素子121の第3変形例の斜視図を示す。
本変形例のイオン発生素子411は、第1の電極421を矩形状の複数の金属板で構成した構成とされている。第1の電極421は、4枚の金属板からなり、誘電体部142の内部に第2の電極143に対向するように埋め込まれている。
本変形例のイオン発生素子411は、まず、誘電体部142を構成する未焼成のセラミックスを成形するときに、第1の電極421を埋め込んで、成形し、表面に第2の電極143を印刷した後に、焼成することにより製造される。
第1の電極421は、接続端子422が一体に形成されている。接続端子422は、誘電体部142の端面から外部に延出され、ソケット122に挿入され、電圧増幅回路135に接続されている。電圧増幅回路135は、ソケット122を介して第1の電極421と第2の電極143との間に駆動電圧を印加する。
本変形例によれば、第1の電極421を板状とすることにより、イオン発生素子121を軽量化することができる。
〔第4変形例〕
図7はイオン発生素子121の第4変形例の斜視図を示す。同図中、図3と同一構成部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
本変形例のイオン発生素子511は、全体形状が立体形状である四角錐形状とされている。第1の電極521は、金属部材を四角錐形状に成形した構成とされており、周囲に誘電体部522が所定の厚さに形成されている。
誘電体部522は、第1の電極521の周囲に未焼成のセラミックスを所定の厚さに積層させた後に焼成することにより形成されている。誘電体部522は、焼成後、第1の電極521の側面に所定の厚さd、例えば、1mm程度となるように形成されている。
第2の電極523は、誘電体部522の4つの側面に各々三角形状に形成される。これにより、第1の電極521と第2の電極523とは、誘電体部522を介して対向するように形成される。このとき、第2の電極523は、例えば、誘電体部522の表面に印刷などによって形成される。
第1の電極521には、接続端子524が植設されている。接続端子524は、誘電体部522を通して外部に延出しており、ソケット122に挿入され、電圧増幅回路135に接続される。
第2の電極523は、誘電体部522の表面で接続端子525に接続されている。接続端子525は、ソケット122に挿入され、電圧増幅回路135に接続される。
第1の電極521と第2の電極523との間には、電圧増幅回路135からソケット122を介して駆動電圧が印加される。これによって、第2の電極523に沿面放電が発生し、周囲の気体をイオン化する。
本実施例によれば、イオン発生素子511を四角錐形状とすることにより、先端部分での空気の流れを良好にできる。また、先端部分が鋭角となることにより、沿面放電の効率を向上させることができる。
〔第5変形例〕
図8はイオン発生素子121の第5変形例の斜視図を示す。
本変形例のイオン発生素子611は、全体形状が十二面体形状とされている。第1の電極621は、金属部材を十二面体に成形した構成とされており、周囲に誘電体部622が所定の厚さに形成されている。
誘電体部622は、第1の電極621の周囲に未焼成のセラミックスを所定の厚さに積層させた後に焼成することにより形成されている。誘電体部622は、焼成後、第1の電極621の側面に所定の厚さd、例えば、1mm程度となるように形成されている。
第2の電極623は、誘電体部622の表面に各々6角形状に形成されている。これにより、第1の電極621と第2の電極623とは、誘電体部222を挟んで対向するように形成される。このとき、第2の電極623は、例えば、誘電体部622の各表面に印刷などによって形成される。
第1の電極621には、接続端子624が植設されている。接続端子624は、誘電体部622を通して外部に延出しており、ソケット122に挿入され、電圧増幅回路135に接続される。
第2の電極623は、誘電体部622の表面に印刷などによって形成されたプリント配線625によって接続端子626に接続されている。接続端子626は、ソケット122に挿入され、電圧増幅回路135に接続される。
第1の電極621と第2の電極623との間には、電圧増幅回路135からソケット122を介して駆動電圧が印加される。これによって、第2の電極623に沿面放電が発生し、周囲の気体をイオン化する。
本実施例によれば、第2の電極623の沿面を多くすることができるため、沿面放電効率を向上させることができる。
〔その他〕
なお、本実施例では、イオン発生素子の形状を四角柱形状、四角錐形状、十二面体とした例について説明したが、三角柱形状、五角柱、六角柱など多角柱形状、あるいは、三角錐、六角錐などの多角錐形状、さらには、円柱形状、円錐形状、六面体、二十面体など多面体、あるいは、球体であってもよく、要は、立体形状であれば、これらの形状に限定されるものではない。
また、第1の電極は、筒状、中空構造、あるいは、金属板を組み合わせた構造としてもよい。
また、第2の電極は、未焼成のセラミックスの表面に金属板を埋め込んで、形成するようにしてもよい。
さらに、本実施例では、駆動回路112は、イオン発生素子121に交流電圧を印加する例について説明を行なったが、直流電圧を印加するようにしてもよい。
本発明の第1実施例のブロック構成図である。 イオン発生素子ユニット111の斜視図である。 イオン発生素子121の斜視図である。 イオン発生素子121の第1変形例の斜視図である。 イオン発生素子121の第2変形例の斜視図である。 イオン発生素子121の第3変形例の斜視図である。 イオン発生素子121の第4変形例の斜視図である。 イオン発生素子121の第5変形例の斜視図である。
符号の説明
100 イオン発生装置、101 交流電源
111 イオン発生ユニット、112 駆動回路、113 交流電源
121、211、311、411、511、611 イオン発生素子
122 ソケット
131 電源回路、132 発振回路、133 周波数調整回路
134 電圧調整回路、135 電圧増幅回路
141、421、621 第1の電極、142、522、622 誘電体部
143、221、523、623 第2の電極
144、145、223、323、324、422、524、525、624、626
接続端子
151 モータ、152 羽根
161 回転軸
222 エポキシ系接着剤
321 発熱部、
331 抵抗体
625 プリント配線

Claims (14)

  1. 誘電体部と、第1の電極と、該誘電体部を介して該第1の電極に対向して配置された第2の電極とを有するイオン発生素子において、
    前記誘電体部は、多面体形状に成形されていることを特徴とするイオン発生素子。
  2. 前記誘電体部は、多角柱形状に構成されていることを特徴とする請求項1記載のイオン発生素子。
  3. 前記誘電体部は、多角錐形状に構成されていることを特徴とする請求項1記載のイオン発生素子。
  4. 前記第1の電極は、前記誘電体部を内部に設けられ、
    前記第2の電極は、前記誘電体部の表面に設けられていることを特徴とする請求項1記載のイオン発生素子。
  5. 前記誘電体部は、誘電体からなる板材を多面体形状に組み合わせたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項記載のイオン発生素子。
  6. 前記誘電体部を加熱する発熱手段を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項記載のイオン発生素子。
  7. 前記第1の電極は、前記多面体形状を縮小相似した形状に成形されていることを特徴とする請求項1記載のイオン発生素子。
  8. 前記第2の電極は、前記誘電体部に印刷により形成されていることを特徴とする請求項1記載のイオン発生素子。
  9. 前記第2の電極は、金属板からなり、前記誘電体部に接着されていることを特徴とする請求項1記載のイオン発生素子。
  10. 前記第1の電極と前記第2の電極との間に電圧を印加する駆動回路を有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項記載のイオン発生素子を用いたイオン発生装置。
  11. 前記イオン発生素子を複数有することを特徴とする請求項10記載のイオン発生装置。
  12. 前記イオン発生素子に駆動電圧として交流電圧を供給する駆動回路を有することを特徴とする請求項10記載のイオン発生装置。
  13. 前記イオン発生素子に駆動電圧として直流電圧を供給する駆動回路を有することを特徴とする請求項10記載のイオン発生装置。
  14. 前記イオン発生素子で発生したイオンを送出する送風手段を有することを特徴とする請求項10記載のイオン発生装置。
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