JP2007172930A - 車両前照灯 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 光源11と、前方に向かって凹状の反射面12と、上記光源及び上記反射面からの光を集束させて前方に向かって照射する凸状の投影レンズ13と、を備えた車両前照灯10であって、上記反射面が、上記投影レンズに向かって光を反射させる楕円系の中心領域12aと、その外側に配置された周辺領域12bと、から成り、上記投影レンズが、その周囲に上記反射面の周辺領域からの光を拡散させる第二のレンズ部13aを備えていて、この第二のレンズ部が、光源側の後面が、反射面の周辺領域からの光をほぼ平行光にする高次の凹面として形成され、前面が上下方向に屈折させると共に、左右方向に拡散させるように拡散プリズムレンズ13bとして形成されるように、車両前照灯を構成する。
【選択図】 図1
Description
即ち、図5において、車両前照灯1は、光源としてバルブ2と、上記バルブ2の発光中心が第一の焦点位置F1付近に位置し且つ長軸がバルブ2の光軸Oと一致するように配置されていて、バルブ2からの光を前方に向かって反射させる複合楕円系の反射面3と、その光源側の焦点位置が上記反射面3の第二の焦点位置F2付近に位置するように配置され、バルブ2または反射面3からの光を集束させる投影レンズ4と、バルブ2から投影レンズ4への光路中にて上記反射面3の第二の焦点位置F2付近に配置されたカットオフを形成するためのシャッタ5と、投影レンズ4の前方に配置された前面レンズ6と、から構成されている。
また、上記投影レンズ4は、レンズホルダー4aにより反射面3に対して保持されるようになっている。
その際、投影レンズ4に入射する光の一部がシャッタ5の上縁5aによって遮断されることにより、カットオフを形成され、対向車に幻惑光を与えないように対向車線側で照射距離が短くなるような所望の配光特性が得られ、所謂すれ違いビームが形成されるようになっている。
このうち、反射面3を大きくすると、この反射面3による反射角が大きくなってしまうため、投影レンズ4に光が入射しなくなってしまう。
また、投影レンズ4の径を大きくすると、投影レンズ4のレンズ厚も増大することになり、投影レンズ4の成形性が悪化すると共に、投影レンズ4の重量が大幅に増大することになり、好ましくない。
このような構成の車両用ヘッドライトによれば、光源からの光を効率良く集束させて前方に向かって照射させることができると共に、投影レンズにより投影されるシャッタの投影像によるカットオフラインの上方に光を照射することによって、照射光の明暗境界の上側に対して十分に光を照射することができる。
そして、第二のレンズ部から前方に照射される光は、上下方向に屈折されると共に、左右方向に拡散されることにより、投影レンズから前方に照射される光の配光パターンに対して、その上方または下方にて左右に拡散した配光パターンが得られることになり、投影レンズによる配光パターンを補完することができる。
尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1において、車両前照灯10は、図5に示した車両前照灯1とほぼ同様の構成であって、光源としてのバルブ11(図1では不図示)と、反射面12と、投影レンズ13と、シャッタ14と、遮光部材15と、から構成されている。
上記中心領域12aは、上記バルブ11の発光中心が第一の焦点位置F1付近に位置し且つ長軸がバルブ11の光軸Oと一致するように配置されていて、バルブ11からの光を前方に向かって反射させるように、前方に向かって凹状の楕円系の反射面から構成されている。
ここで、楕円系反射面は、回転楕円面,楕円柱だけでなく、楕円面を基本とした複合楕円面等の自由曲面を含むものである。
この場合、上記楕円系の反射面の第二の焦点位置F3は、図2に示すように、中心領域12aの第二の焦点位置と比較して、前方に遠く離れた位置に位置している。
この第二のレンズ部13aは、図示の場合、投影レンズ13と一体に成形されており、後面が、反射面の周辺領域からの光をほぼ平行光にする高次の凹面として形成されている。
ここで、高次の凹面とは、離散的に求めた点群を連続曲線で近似させるときに使用する式で次数を高くしたときに得られる曲面である。次数が高いほど近似の誤差が少なくなることが知られており、レンズ形状の場合に、一般的に10次の近似式が採用されている。
そして、この高次の凹面として形成された後面は、上記反射面12の周辺領域12bで反射され第二の焦点に向かって集束する光が屈折され、出射光がほぼ平行光となるように、構成されている。
具体的には、上記第二のレンズ部13aは、縦横に細かく分割された多数の微小拡散プリズムレンズ13bから構成されており、個々の微小拡散プリズムレンズ13bは、例えば図4に示すように形成されている。
そして、上記シャッタ14は、その上縁14aが、所望の配光パターン、例えばすれ違いビームのカットオフラインを形成するようになっている。
さらに、上記遮光部材15は、投影レンズ13の光源側の焦点位置付近まで延びていて、その後端には、上述したシャッタ14が取り付けられている。
そして、バルブ11から出射した光Lのうち、直接にまたは反射面12の中心領域12aで反射された光L1が、その第二の焦点位置F2に向かって集束され、さらに投影レンズ13を介して前方に向かって照射される。その際、光L1は、シャッタ14の上縁14aによりカットオフラインを形成され、例えばすれ違いビームの配光パターンで前方に向かって照射されることになる。
これにより、光L1によるすれ違いビームの配光パターンではあまり光L1が照射されない自動車の進行方向に関して左右の下方、例えば路肩や縁石付近を照明することができるので、より安全に自動車の運転を行なうことができる。
また、上記第二のレンズ13aには、反射面12の周辺領域12bで反射され集光された光が入射するようになっているので、第二のレンズ13aは比較的小型に構成され得ることになる。
また、上記シャッタ14は、遮光部材15の後端に対して取り付けられているので、シャッタ14を支持するための部材が不要となり、同様に部品点数が少なくて済む。
この場合、反射面の周辺領域12bで反射された光は、ほぼ平行光となって第二のレンズ部13aに入射することから、第二のレンズ部13aが比較的大きく形成される必要があるが、その後面を高次の凹面として形成する必要はなく、平面でよいことから、第二のレンズ13aが容易に形成され得ることになる。
11 バルブ(光源)
11a ソケット
12 反射面
12a 中心領域
12b 周辺領域
13 投影レンズ
13a 第二のレンズ
13b 微小拡散プリズムレンズ
14 シャッタ
14a 上縁
15 遮光部材
Claims (6)
- 光源と、光源からの光を前方に向かって反射させる前方に向かって凹状の反射面と、上記光源からの直接光または上記反射面による反射光を集束させて前方に向かって照射する凸状の投影レンズと、を備えた車両前照灯であって、
上記反射面が、上記投影レンズに向かって光を反射させる楕円系の中心領域と、その外側に配置された放物面系または楕円系の凹面から成る周辺領域と、から構成されており、
上記投影レンズが、その周囲に上記反射面の周辺領域からの光を拡散させる第二のレンズ部を備えていて、
この第二のレンズ部が、光源側の後面が、反射面の周辺領域からの光をほぼ平行光にする高次の凹面として形成され、前面が上下方向に屈折させると共に、左右方向に拡散させるように拡散プリズムレンズとして形成されている
ことを特徴とする、車両前照灯。 - 上記第二のレンズ部の前面が、縦横に分割された多数の微小拡散プリズムレンズとして形成されており、
各微小拡散プリズムレンズが、下方に向かって斜め前方に傾斜したほぼ円筒状の表面を有していることを特徴とする、請求項1に記載の車両前照灯。 - 上記投影レンズが、その外縁の第二のレンズ部との境界から後方に延びる円筒状の遮光部材を備えていることを特徴とする、請求項1または2に記載の車両前照灯。
- 上記反射面と投影レンズの間にて、上記投影レンズの光源側の焦点位置付近に配置されたシャッタを備えていることを特徴とする、請求項1から3の何れかに記載の車両前照灯。
- 上記シャッタが、遮光部材の後端に対して支持されていることを特徴とする、請求項5に記載の車両前照灯。
- 上記第二のレンズ部が、投影レンズと一体に成形されていると共に、上記反射面の周辺領域の前方に張り出した外縁に対して固定保持されていることを特徴とする、請求項1から5の何れかに記載の車両前照灯。
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