JP2007170144A - タイルの乾式施工方法およびタイルの光触媒乾式目地材 - Google Patents

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【課題】 タイルの乾式施工方法、及び、この方法に使用するタイルの目地材であって光触媒機能を備えたものを提供する。
【解決手段】 湿式の施工方法においてタイル4を整列するために使用していたガイド部材1を除去することなく、タイルを導入するための空間3を仕切る部分を目地部2として活用することにより、タイル4の施工後は、ガイド部材1を目地材に転用する。この目地材1の目地部2には光触媒のコーティング、あるいは、光触媒ナノシートの貼り付けをする。
【選択図】 図1

Description

抗菌、抗カビ、防汚性などの光触媒機能を備えるタイル目地材、およびこの目地材を使用するタイルの乾式施工方法に関する。
タイルの施工方法としては、従来、モルタルなどを使用して目地詰めをする湿式施工方法が一般的であった。このような湿式施工方法の一例を図7に示す。木製などの外枠101の底部に、タイル102を一定のピッチに保つためのタイルガイド部材103を置く。ガイド部材103には、タイル102を導き入れる枠が設けられているので、この個々の枠内にタイル102を嵌め込み、モルタルセメントなどの充填材104を流しこむものである。充填材104が固まった後、図8に示すように、外枠101を取り外し、さらに、タイルガイド部材103も除去し、施工が完了する。
一方、モルタル等を使用しない乾式施工方法と呼ばれる方法も提案されている。湿式施工方法に比べ、工程が簡便であり、左官職などの熟練技術を必要としない等のメリットのため、普及する傾向がみられる。例えば、特開2003−268957号に記載の発明(特に請求項6)も乾式施工方法にかかるものであり、目地材として、ユニットタイルにおける目地部分の形状に対応させて予め格子状に組んだものが提案されている。
特開2003−268957号公報 特開2004−225395号公報 特開平11−190121号公報
湿式施工方法には、次のような問題点があった。まず、外部の型枠が必須であり、モルタル等が固まった後、この型枠を取り外さなくてはならない。また、建物の取り壊し等の際、タイルに付着したモルタル等を除去することは容易でない。さらに、ガイド部材を除去する手間がいるし、除去したガイド部材が廃棄物となってしまう。
特開2003−268957号の請求項6に記載の発明で用いる目地材は、不織布を芯材とし、かつ、その表面にポリマーセメント層を固着してなるものである。目地材の製造コストがかさむとともに、製造工数も要する。また、タイルは、風雨にさらされる屋外、あるいは屋内であっても、洗面所や風呂場などの湿り気があり、カビが生じやすく、汚れやすい箇所に使用することが多いが、目地部分の抗カビや防汚等の対策について考慮がなされていない。
特開2004−225395「先付工法用タイル目地材およびそれに用いられる発泡体」においては、ベースシート上に所望の配列でタイルの表面が貼着され、これらタイルとタイルの間は連結した枠状の目地材が貼着されれなるタイルシートに用いられる目地材において、該目地材が反発弾性率35%以上の生分解性樹脂発泡体からなることを特徴とする先付工法用タイル目地材およびそれに用いられる生分解性樹脂発泡体が開示されている。
しかしながら、上記発明においては、かくして得られたタイルシートを裏返しにして、木材でできた型枠の底面に敷設せしめた後、生コンクリートを打設し、常温養生し、コンクリートを凝固させ、その後に硬化体を脱型するものであり、ガイド部材を除去する手間がいるし、除去したガイド部材が廃棄物となってしまうことに変わりはない。
特開平11−190121「タイル敷設ベース及びタイル床面の施工方法」においては、半硬質押出成形板の所要箇所に孔をあけ、敷設時下側となる片面に側面視略波形状の溝を設けたタイル敷設ベースが開示されている。
しかしながら上記発明においては、床面に敷くものであり、施行方法も異なり、その目的や作用も、水はけが良く、床面やタイルを損傷せず、またタイルの敷設施工も容易に行えるタイル敷設ベース及びタイル床面の施工方法を提供するものであって、本願発明が解決しようとする課題とは異なるものである。
以上の問題点に鑑み、本発明は、特に熟練を要することなく作業ができ、廃棄物をできるだけ生じないようにするタイルの乾式施工方法の提供を目的とする。
また、タイルにまつわるトラブルの多くが目地部分に関するものなので、抗菌、抗カビ等の働きを有する目地材の提供も目的とする。
このような目的を実現するために、請求項1記載の発明のタイルの乾式施工方法は、1以上のタイル装着空間を有する弾性を備えた樹脂製のタイルガイド部材の各タイル装着空間内にタイルを嵌め込むことによってタイルパックを製作し、該タイルパックを型コンクリート製造用の枠内にセットしてPC工法用に取り付ける際、前記タイルガイド部材を除去することなく、前記タイル装着空間を仕切る仕切り部分を目地部として利用することで、前記タイルガイド部材をタイルの目地材に転用することを特徴とする。
「タイルパック」とは、従来の湿式施工方法であれば、モルタル等のセメント系の基板上に、多数のタイルを配列貼着したものをいうが、本発明では、複数枚のタイルを、本発明の目地材によって連結したものをいう。
ここで、樹脂の材質は特に限定せず、発泡シリコン、EPDM,発泡ウレタン、ABS樹脂、発泡ポリプロピレン、発泡ポリエチレン、ポリアクリル製など種々が採用しうる。
「壁面」とは、タイルを貼り付けるコンクリートボードなどの面をいう。タイルの施工場所は、屋外の建造物の壁面に限らず、屋内の洗面所や浴室の床などもあるが、これらも含めて「壁面」と表現する。
これにより、従来の湿式施工方法ではタイルガイドとして用いられ、モルタル類が固まった後には、除去し廃棄されていたタイルガイド部材を、そのまま目地材として活用できる。従来のガイド部材を転用すればよいので、本発明の乾式施工方法のために、目地材を新たに設計したり、新たな製造設備を設けたりする必要がない。
弾性を備えた枠の内部にタイルを嵌め込むだけでタイルパックができるので、タイルを整列させるために、隣接タイル間、つまり目地部分の間隔などに注意を払う必要がなく、モルタルなどの塗りむらの問題も生じない。そのため、熟練者でなくても作業ができる。
また、実際にタイルを貼り付ける現場ではなく、あらかじめ工場においてタイルパックをコンクリート製造用の型枠にセットしてコンクリート部材を製造するPC工法として用いてもよいので、現場での作業日数を削減できる。
請求項2記載の乾式タイルの施工方法は、1以上のタイル装着空間を有する弾性を備えた樹脂製のタイルガイド部材であり、厚さがタイルの厚さの二分の一から三分の二であるものを、2枚貼り合わせ、または可撓性を備えた1枚を中央付近で折り返し、タイル装着空間同士が重なり合うように2層にし、タイルとほぼ同じ厚みとする。該タイル装着空間内にタイルを嵌め込むことによりタイルパックを製作し、該タイルパックを型コンクリート製造用の枠内にセットしてPC工法用に取り付ける際、コンクリート打ち込み時のタイルのズレや目地部の変形を防ぐ。コンクリート壁面の完成後は、前記タイルガイド部材の壁面側の層は、目地材として転用するために残し、外部に向かう側の層は除去する。
これにより、請求項1記載の発明と同様の効果のほかに、次のような効果も生ずる。すなわち、タイルの表面の凹凸なく、タイルを並べることができる。なぜなら、2層になった目地材の厚みとタイルの厚みがほぼ等しいので、目地材のタイル装着空間に凹凸なくタイルを嵌め込めば面一になる。そのため、型枠内にタイルパックをセットしてからコンクリートを流し込むPC工法の際、タイルがコンクリートの重量や圧によりたわみやズレることを防止し、作業のやり直しなどを回避できる。
上記の目的を達成するために、本発明の目地材は、タイル装着空間を仕切る目地部の表面に予め光触媒をコーティング、あるいは、光触媒ナノシートの貼り合わせをしたことを特徴とする。あるいは、目地材の材料である樹脂そのものに、光触媒機能や防汚、抗菌、抗カビ性能を有する物質を練りこんで形成してもよい。
「光触媒」とは、光があたると触媒となり、二酸化炭素と水とから炭水化物と酸素をつくる物質をいい、このような物質として特によく知られているのは二酸化チタンである。
したがって、目地部にコーティングしたり、シート状に貼り付けたり目地を構成する物質に練りこむ物質としては、例えば、二酸化チタンが考えられる。他に、防汚性能や抗菌効果、親水効果や光触媒の可視光性能をあげる添加材である物質として銀イオン、銀、銅イオン、銅、シリカ、アパタイト、窒素、セラミック、酸化マンガン、リン酸チタンなども利用しうる。
またシートやコーティングの表面構造をフッソ、テフロン(登録商標)などを用い蓮の葉構造にすることにより超撥水性能を持たせることもできるなど、応用範囲は広い。
光触媒の一般的機能としては、抗菌、殺菌、汚れの分解などの酸化作用のほかに、光が当たると非常に強い親水性を示すという性質もある。この性質によって、光触媒の表面に付着した水は、表面に広がり、表面の汚れを浮き上がらせ、汚れを取ることもできる。
このように光触媒をコーティング等したことにより、目地部に光触媒機能を持たせたので、光触媒が汚れやカビなどの物質を吸着する。その結果、本発明の目地材は、抗菌性、抗カビ性、親水性を備え、可視光及び紫外線においても防汚などの効果が期待できる。
風呂場や洗面所などの水周りでタイルが多用されているが、目地部分にカビが生えたりしがちであり、カビ取り剤を使用したりしなければならなかった。また、タイル表面の汚れを落とすことは容易であっても、目地部分の汚れを落とすことは困難であった。さらに、目地部分の汚れが悪臭の原因となることもあった。しかし、本発明によれば、このようなトラブルの解決が可能となる。
請求項5記載の乾式タイルの施工方法は、タイルの乾式施工方法であって、予めガイドに並べたタイル同士の目地構成部に相当する空間に樹脂またはモルタルを充填することにより目地付きのタイルパックを製造しておき、該タイルパックを型コンクリート製造用の枠内にセットしてPC工法用とし別に通常の湿式のタイル貼り工法にも使用できることを特徴とする。
これにより、目地を構成する空隙部に、樹脂やモルタルを使用することができるため、対磨耗性能や、タイルとの密着性能が上がる。
また、従来タイルパックにおいて、タイルをパックに嵌め込む作業が不要になるのし、湿式においてもタイルの紙貼りが不要になるのでコストの削減にもなる。
タイルの施工作業が容易なので、専門の左官職人やタイル職人ではない非熟練の作業者でも従事でき、かつ、失敗も少ない。そのため、人件費の節約になる。
また、従来の湿式目地と異なり、モルタル等が固まるまでの時間が不要なので、工期の削減にも寄与する。さらに、タイルを並べる際の丁張りとよばれるガイドや作業が不要であり、ガイド部材を使い捨てにしないので、省資源、廃棄物削減という時代の要請にも合致する。
一方、光触媒機能を有する目地材を使用するので、カビが生じにくく、汚れにくく、雑菌の繁殖を抑えることも可能となる。
また、光触媒タイルと組み合わせるときに目地部だけに光触媒機能や抗菌性能を持たせる場合も、乾式ガイドだけに効率よく光触媒機能や防汚性能、抗菌性能を持たせることができるので、従来の湿式モルタル目地に後施工で同様の機能を持たせる場合に比べコストも大幅に削減できる。
(1)第1の実施形態
図面を参照しながら、本発明の第1の実施形態を説明する。
1)目地材の形状
図1は、本発明の目地材1を例示する図である。
この図1の例からも分かるように、本発明の目地材1とは、複数枚のタイルを並べたときの隣接タイル間に生じる隙間(目地)の形状に対応させて、格子状に組んだ樹脂製のシートをいう。そして、本発明の目地部2とは、タイル側からみると、隣接タイル間の隙間(目地)に対応するものであり、格子状のシート側からみると、タイルを嵌め込むためのタイル装着空間3を仕切る仕切り部分に対応するものである。
図1は、縦に2個、横に3個の正方形状のタイル4をタイルパックとして構成する例を示しているが、タイル4の個数は限定せず、一個でもよい。図1では、正方形状のタイル4を整列させることを想定しているので、タイル装着空間3の外周である目地部2が格子状になるように形成されているが、タイル4の並べ方や個々のタイル4の形状によって種々の形成の仕方が考えられる。目地材1の厚さは、タイル4の厚さよりも小さければ特に限定しない。また、4辺を目地部2で囲まれた正方形の面積は、タイル4の表面積よりも若干小さくする。施工後にタイル4が脱落しないようにするためであり、目地部2とタイル4との間に隙間が生じないようにするためでもある。
目地材1の材質は特に限定しないが、弾性樹脂又は発泡体で形成したものであり、弾力性を有するものである。各タイル装着空間3内に嵌め込んだタイル4が、特別の接着剤などを使用することなく、目地材1のもつ弾力性によって、四囲の目地部2によって確実に保持されるようにするためである。また、長期間にわたり使用予定の箇所には、耐久性にすぐれた樹脂製の目地材を用意する。このような樹脂として、代表的なものに非発泡シリコンがある。
この目地材1は、タイル4の形状などに合わせて製造することができる。また、タイル4の並べ方には、100角、45二丁、モザイク、二丁角、50角、馬蹄目地などがあるが、これらに合わせて製造してもよい。
2)光触媒機能の付与
図1の目地材1の外部に向かう側5に、光触媒コーティング剤や光触媒塗料などを塗布する。
タイル4を並べてから、光触媒を噴きつけるという方法もあるが、本発明では、この方法は採らない。なぜなら、噴きつけによって、タイル表面にも光触媒がかかるが、タイル表面の釉薬と呼ばれる塗装剤に光触媒を混入させたものや釉薬のかわりにタイルにのせる製品が既に市販されており、このようなタイルは元来強固な光触媒機能を持っているからである。
この実施形態では、予めタイル装着空間3を設けた目地材1だけを製造することで、目地部分のみに光触媒機能を持たせることができる。
なお、光触媒をナノシート状にして、これを目地部2の表面に貼り付けてもよい。
あるいは、主原料である樹脂に二酸化チタンの粉末等を混入させて練りこみ、これを金型成型などの方法で格子状の目地材1を形成してもよい。
要は、目地部分が、抗菌、抗カビ、防汚などの機能を備えればよい。
3)施工方法
図2の断面図を参考にしながら、施工方法を説明する。
平らな面上に目地材1を拡げ、タイル装着空間3内にタイル4を装着する。つまり、この過程では、目地材1がタイルガイドの役割を果たすわけである。
各タイル4を装着するには、タイル4を目地材1のタイル装着空間3内へタイルの表面側4aから押し込む。タイル装着空間3はタイル4よりも、若干サイズが小さめであるが、目地材1は弾性を有するので、タイル4はタイル装着空間3内部へ導かれる。タイル4の裏側4bが、目地材1の裏側6、つまり壁面と接着する側と面一になるようにして、次々とタイル4をタイル装着空間3内に押し込んでいくことでタイルパック7の製作が完了する。
このタイルパック7は、施工現場で作ってもよいが、工場などで作り、現場に運搬してきてもよい。図3に示すように、被接着面である壁面8と、タイルパック7の裏面との間に接着剤層(図示せず)を設け、タイルパック7を壁面8に固着させればよい。
湿式施工方法であるならば、目地材はガイド部材としての役割しか有しないので、除去され、産業廃棄物となる。しかし、この実施形態では、タイルの施工工事が終了すると、タイル4と一体となって、建物の外壁や、洗面所の内壁等を構成し、目地材としての役割を有することになる。なお、目地材1には、弾性を有する材質を用いているので、タイル4が剥がれ落ちることはない。
(2)第2の実施形態
第1の実施形態との相違は、その工事方法にある。したがって、第2の実施形態の工事方法について、図4、図5を参照しながら説明する。
この実施形態で使用する目地材9は、基本的には、第1の実施形態で使用する目地材1と異なるところはない。但し、1枚の目地材9を折り曲げて2層にする場合は、可撓性を備えていることが必要である。
たとえば、縦2個、横3個のタイルを並べたタイルパックを構成するためには、図4に示すような縦2個、横6個のタイル装着空間10を形成する目地部11からなる目地材9が必要になる。光触媒をコーティング等している面12が内側になるように、矢印Y1の方向に、目地材9のほぼ中央部分を折り曲げ、目地材9を2層にする。ここで、可撓性を有する材料から作られているので、折り返したり、曲げたりが容易にできるのである。
図4の下側の図のように、折り曲げ線CLに対称に位置するタイル装着空間10同士をずれることがないように正確に重ね合わせる。この上下2層に折り曲げられた目地材9によって構成されるタイル装着空間10の個々に、タイル13を嵌め込んでいく。この状態を示したのが、図5に示す断面図である。
なお、この作業において2つの層がずれたり動いたりしないように、適宜押さえ部材等を用いるとよい。
また、目地部を構成する材料は、1枚を中央付近で折り曲げるほか、厚みがタイルの厚みの三分の二から二分の一のもの2枚を貼り合わせて2層にしてもよい。タイルの厚みと、2層にした目地部の厚みとの差は、別のものを貼り合わせることで製造できる。この場合、貼り合せに使う接着材や粘着材はあまり強力なものではなく、下地となる下層の目地材を痛めないものを使用する。
ここで、重要なことは、この目地材9の厚さが、タイル13の厚さのほぼ半分であるということである。折り曲げ、あるいは2枚を重ねて2層にしたことによって、目地部11の厚さがタイル13の厚さにほぼ等しくなる。
2層になった目地材の厚みとタイルの厚みがほぼ等しいので、型枠内にタイルパックをセットしてからコンクリートを流し込むPC工法の際、タイルがコンクリートの重量や圧によりたわみやズレることを防止し、作業のやり直しなどを回避できる。
このタイルパックを、被接着面14である壁面に固着させた後は、2層になった目地材9の外部に向かう側の層9aのみを取り除く。被接着面14に接する層9bは、タイル施工後には、タイル13の目地としての役割を果たすことになる。
また、外部に向かう層9aを取り除くことによって、光触媒をコーティング等した面12が露出する。したがって、光触媒機能に基づき、抗菌、抗カビ、防汚などの性質を発揮できる。
(3)第3の実施形態
前記の実施形態との相違は、その工事方法、特に、タイルパックの製造方法にある。
この実施形態では、乾式タイルガイドを個別に作るのではなく、図6に示すように、予め望む位置や形(図6では、破線で示した矩形が相当する)のガイドや金型、フッ素やテフロン(登録商標)コートされた地具15にタイル16を並べる。並べたタイル16とタイル16の空間17に樹脂やモルタル18を流し込み、製造段階でタイルとパックの一体成型品19を製造するものである。この一体成型品19が、請求項5にいう目地付きのタイルパックに相当する。
この結果、目地を構成する空隙部17に、弾性がある素材はもちろん、弾性がない素材や、予め光触媒や抗菌性のある素材を練りこんだ樹脂やモルタルを使用することができるため、対磨耗性能が上がる。また、タイルとの密着性能も上がるので、浴室や台所など水を使うところでの使用もより適するようになる。
また、流し込む樹脂やモルタルを蓮の葉構造にすることにより超撥水性能を持たせることも可能になる。
また、従来タイルパックにおいてタイルをパックに嵌め込む作業が不要になるので、コストの削減にもなる。
(4)その他の実施形態
第1、第2の実施形態では、予め格子状などに目地部を形成した目地材を使用していた。しかし、壁面のデザインを重視するような場合、異なる大きさと形状のタイルを、さまざまな並べ方で配置することもありうる。そのため、光触媒機能を施した板状の目地材を用意し、購入者が、デザインに応じたタイル装着空間を空けるようにしてもよい。
以上の実施形態では、目地材のカラーについて限定していなかったが、デザイン面を考慮して、タイルの色や周囲の環境等に合わせた彩色をすればよい。
要は、前記のように開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないということである。したがって、種々の変形が可能である。しかし、その変形が特許請求の範囲に記載された技術思想に基づくものである限り、その変形は本発明の技術的範囲に含まれる。
タイルの施工作業が容易なので、専門の左官職人やタイル職人ではない非熟練の作業者でも従事でき、かつ、失敗も少ない。そのため、人件費の節約になる。
また、湿式と異なり、モルタル等が固まるまでの時間が不要なので、工期の削減にも寄与する。さらに、タイルを並べる際の丁張りとよばれるガイドや作業が不要であり、ガイド部材を使い捨てにしないので、省資源、廃棄物削減という時代の要請にも合致する。
一方、光触媒機能や抗菌、抗カビ、防汚、親水性、撥水性、超撥水性を有する目地材を使用するので、カビが生じにくく、汚れにくく、雑菌の繁殖を抑えることも可能となる。
第一の実施形態の目地材の斜視図である。 第一の実施形態の施工方法を説明するための断面図である。 第一の実施形態の施工方法を説明するための断面図である。 第二の実施形態の目地材の斜視図である。 第二の実施形態の施工方法を説明するための断面図である。 第三の実施形態の施工方法を説明するための斜視図である。 従来の湿式施工方法を説明するための断面図である。 従来の湿式施工方法を説明するための断面図である。
符号の説明
1 (第一の実施形態の)目地材
2 (目地材1の)目地部
3 (目地材1の)タイル装着空間
4 タイル
7 タイルパック
9 (第二の実施形態の)目地材
10 (目地材9の)タイル装着空間
11 (目地材9の)目地部
19 (第三の実施形態の)タイルパック

Claims (5)

  1. タイルの乾式施工方法であって、1以上のタイル装着空間を有する弾性を備えた樹脂製のタイルガイド部材の各タイル装着空間内にタイルを嵌め込むことによってタイルパックを製作し、該タイルパックを躯体に取りつける際に、前記タイルガイド部材を除去することなく、前記タイル装着空間を仕切る仕切り部分を目地部として利用することで、前記タイルガイド部材をタイルの目地材に転用することを特徴とするタイルの乾式施工方法。
  2. タイルの乾式施工方法であって、1以上のタイル装着空間を有する弾性を備えた樹脂製のタイルガイド部材であり、厚さがタイルの厚さの二分の一から三分の二であるものを、2枚貼り合わせ、または可撓性を備えた1枚を中央付近で折り返し、タイル装着空間同士が重なり合うように2層にし、該タイル装着空間内にタイルを嵌め込むことによりタイルパックを製作し、該タイルパックを型コンクリート製造用の枠内にセットしてPC工法用に取り付ける際、前記タイルガイド部材の壁面側の層は、目地材として転用するために残し、外部に向かう側の層は除去することを特徴とするタイルの乾式施工方法。
  3. 請求項1または請求項2の乾式タイル施工方法においてタイルガイド部材から転用して使用されるタイルの目地材であって、タイル装着空間を仕切る目地部の表面に予め光触媒をコーティング、あるいは、光触媒ナノシートの貼り合わせをしたことを特徴とするタイルの目地材。
  4. 請求項1または請求項2の乾式タイル施工方法においてタイルガイド部材から転用して使用されるタイルの目地材であって、材料である樹脂に、光触媒機能や防汚、抗菌、抗カビ性能を有する物質を練りこんで形成されたことを特徴とするタイルの目地材。
  5. タイルの乾式施工方法であって、予めガイドに並べたタイル同士の目地構成部に相当する空間に樹脂またはモルタルを充填することにより目地付きのタイルパックを製造しておき、該タイルパックをそのまま躯体に取り付けるこ特徴とするタイルの乾式施工方法。
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