JP2007168670A - 車載用表示装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 運転者の視界を確保するとともに、車室内および車両後方の状況を比較的容易かつ迅速に視認することができる車載用表示装置を提供する。
【解決手段】 車両の運転者は、入力部14によって、画像表示スイッチをオン状態にする操作をすることによって、撮像部11で撮像して得られる車室内画像および車両後方画像を表示部19に表示させることができる。したがって車両の運転者は、前記車室内画像および車両後方画像を視認したいときに、画像表示スイッチをオン状態にするだけで、車両のフロントガラス21に設けられる表示部19に表示される前記画像を比較的容易かつ迅速に視認することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車室内および車両後方の画像を表示する車載用表示装置に関する。
従来から、車室内にはルームミラーが取り付けられている。このルームミラーは、車室内のフロントガラス近傍の天井部などに取り付けられ、車室内および車両後方を映す。
また特許文献1には、車両前方などの車両外部の状況をカメラで撮影し、その撮影した画像をヘッドアップディスプレイに表示させる表示装置が示されている。
特開2005−324745号公報
前述のようにルームミラーは、車室内のフロントガラス近傍の天井部などに取り付けられるので、運転者が車両を運転するとき、このルームミラーによって車両前方の一部の視界が遮られてしまい、運転の妨げになるという問題がある。
特許文献1に記載のヘッドアップディスプレイを用いた表示装置は、車両外部に取り付けられたカメラによって運転者の死角となる個所を撮影し、この撮影した画像を運転者前方のウインドシールドガラスに表示させるように構成されているので、ルームミラーが無い状態では、運転者は車室内の状況を把握することができない。運転者が車室内の状況を把握するためには、ルームミラーが必要となる。このように車室内にルームミラーが存在する状態では、運転者の視野にルームミラーが入り込むことによって、車両前方の運転者の一部の視界が遮られてしまい、運転の妨げとなる問題を解決することができない。
本発明の目的は、運転者の視界を確保するとともに、車室内および車両後方の状況を比較的容易かつ迅速に視認することができる車載用表示装置を提供することである。
本発明(1)は、車室内および車両後方が撮像手段によって撮像される。撮像手段によって撮像して得られる車室内画像および車両後方画像は、制御手段によって車両のフロントガラスに設けられる表示手段に表示される。
また本発明(2)は、車両の運転操作に関する予め定める指令、具体的にはステアリングホイール、方向指示灯スイッチ、変速レバーおよびブレーキペダルなどを操作して、運転操作に関する予め定める指令を、入力手段によって入力することができる。入力手段によって前記運転操作に関する予め定める指令が入力されると、前記運転操作に関する指令に基づいて、撮像手段によって撮像して得られる車室内画像および車両後方画像が、制御手段によって表示手段に表示される。
また本発明(3)は、接近物検出手段によって、車両の後方から当該車両に接近する物体を検出することができる。接近物検出手段によって車両に接近する物体が検出されるとき、撮像手段によって撮像して得られる車室内画像と、車両後方画像、たとえば当該車両に接近している他の車両およびその周辺の画像とが、制御手段によって表示手段に表示される。
また本発明(4)は、音圧レベル検出手段によって、車両の周囲または自車両から発せられる音、たとえば他の車両または自車両の警音器から発せられる音の強さを表す音圧レベルを検出することができる。音圧レベル判定手段は、音圧レベル検出手段によって検出される音圧レベルが、予め定める音圧レベル以上であるか否かを判定する。音圧レベル判定手段によって、音圧レベル検出手段によって検出される音圧レベルが、予め定める音圧レベル以上であると判定されるとき、撮像手段によって撮像して得られる車室内画像および車両後方画像が、制御手段によって表示手段に表示される。
また本発明(5)は、速度検出手段によって、車両の走行速度を検出することができる。速度判定手段は、速度検出手段によって検出される走行速度が、予め定める速度以上であるか否かを判定する。速度判定手段によって、速度検出手段によって検出される走行速度が、予め定める速度以上であると判定されるとき、撮像手段によって撮像して得られる車室内画像および車両後方画像が、制御手段によって表示手段に表示される。
本発明(1)によれば、撮像手段によって撮像して得られる車室内画像および車両後方画像が、車両のフロントガラスに設けられる表示手段に表示されるので、前記従来技術のように、車室内のフロントガラス近傍の天井部などにルームミラーを取り付ける必要がない。したがって運転者が車両を運転するとき、前記従来技術のようにルームミラーによって車両前方の一部の視界が遮られてしまい、運転の妨げになることを防ぐことができる。換言すると、運転者は前方の視界が充分に確保された状態で、車室内画像および車両後方画像を視認することができる。
また本発明では、前記従来技術のように車室内にルームミラーを取り付ける必要がないので、従来技術に比べて、車室内におけるルームミラーなどの突出物を減少させることができ、車室内空間を広げることができる。これによって車室内空間を有効に活用することが可能となる。
また本発明(2)によれば、車両の運転者によって運転操作に関する指令、たとえば方向指示灯を点滅させる操作がされると、方向指示灯の点滅操作に関する指令に基づいて、方向指示灯が点滅されるとともに、撮像手段によって撮像して得られる車室内画像および車両後方画像が表示手段に表示される。したがって運転者は、前記画像を表示手段に表示させるための特別な操作をすることなく、運転操作をするだけで、表示手段に前記画像を表示させることができ、表示手段に表示される前記画像を比較的容易かつ迅速に視認することができる。これによって運転者は、前記画像を表示手段に表示させるための特別な操作を必要とする場合に比べて、車室内の状況および車両後方の他の車両の混雑状況などを迅速に把握することができる。
また本発明(3)によれば、車両の後方から当該車両に物体が接近していることが検出されるとき、運転者は、車室内画像と、車両後方画像、たとえば当該車両に接近している他の車両およびその周辺の画像とを表示手段に表示させるための特別な操作をする必要がなく、表示手段に表示される前記画像を比較的容易かつ迅速に視認することができる。これによって運転者は、前記画像を表示手段に表示させるための特別な操作を必要とする場合に比べて、車室内の状況と当該車両に物体が接近していることとを即座に把握することができる。
また本発明(4)によれば、車両の周囲の他の車両または自車両から発せられる音の音圧レベルが、予め定める音圧レベル以上であると判定されるとき、運転者は、車室内画像および車両後方画像、たとえば他の車両およびその周辺の画像を表示手段に表示させるための特別な操作をする必要がなく、表示手段に表示される前記画像を比較的容易かつ迅速に視認することができる。これによって運転者は、前記画像を表示手段に表示させるための特別な操作を必要とする場合に比べて、車室内の状況、ならびに車両後方の他の車両の混雑状況および危険物の有無などの車両の後方の状況を即座に把握することができる。
また本発明(5)によれば、速度判定手段によって、車両の走行速度が、予め定める速度以上であると判定されるとき、運転者は、車室内画像と、車両後方画像、たとえば他の車両およびその周辺の画像とを表示手段に表示させるための特別な操作をする必要がなく、表示手段に表示される前記画像を比較的容易かつ迅速に視認することができる。これによって運転者は、前記画像を表示手段に表示させるための特別な操作を必要とする場合に比べて、車室内画像および車両後方の他の車両の混雑状況などを即座に把握することができる。
以下に、本発明を実施するための形態について説明する。以下の説明において、先行して説明している事項に対応する部分については同一の参照符を付し、重複する説明を省略する場合がある。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、先行して説明している部分と同様とする。
図1は、本発明の第1の実施の形態である車載用表示装置1の構成を示すブロック図である。図2は、表示部19の外観を示す図である。車載用表示装置1は、撮像部11、画像処理部12、記憶部13、入力部14、操舵角検出部15、接近物検出部16、音圧レベル検出部17、速度検出部18、表示部19および制御部20を含んで構成される。
撮像部11は、撮像レンズ、撮像素子、アナログ/デジタル(略称:A/D)変換器およびアクチュエータを含む。撮像素子は、たとえば電荷結合素子(Charge Coupled
Device;略称:CCD)イメージセンサ(以下、単に「CCD」と称する場合がある)によって実現される。
撮像レンズは、撮像対象を撮像したとき、撮像対象の光像をCCD上に結像させる。CCDの受光面には、半球状のマイクロレンズを有する多数のフォトダイオードがマトリクス状に配列されている。またCCDは、赤(R),緑(G),青(B)の3色のカラーフィルタを備えており、撮像対象で反射されて撮像レンズを介して入射した光は、カラーフィルタを通してR,G,Bの3色光にされる。撮像レンズを介してCCDの受光面のマイクロレンズに結像された撮像対象の像は、各フォトダイオードによってR,G,Bの3色光の入射光量に応じた量の信号電荷に変換されて蓄積される。各フォトダイオードに蓄積された信号電荷は、信号電荷に応じた電気信号(以下、「画像信号」と称する場合がある)として出力される。CCDから出力される画像信号は、増幅されてA/D変換器に与えられる。A/D変換器は、増幅された画像信号をデジタル信号に変換して画像データを生成する。撮像部11は、生成された画像データを画像処理部12に与える。
アクチュエータは、撮像レンズおよびCCDを移動駆動させるための駆動源であり、モータなどによって構成される。アクチュエータは、制御部20から与えられる制御信号に基づいて、撮像レンズおよびCCDの位置を変位させるための駆動力を、撮像レンズおよびCCDに与える。撮像レンズおよびCCDは、アクチュエータから与えられる駆動力によって、予め定める軸線まわりに回動方向に沿って回動駆動される。これによって撮像レンズおよびCCDの位置が調整され、撮像レンズおよびCCDの光軸方向を変位させることができる。
撮像部11は、複数、本実施の形態では2つ設けられる。撮像部11は、車室内および車両後方の撮像対象を撮像可能な位置に、かつ撮像レンズが撮像対象に向けられた状態で設けられる。車室内の撮像対象とは、たとえば車両の後部座席および後部座席に着座している搭乗者である。車両後方の撮像対象とは、たとえば自車両の後方を走行している車両およびその周辺部である。撮像部11は、たとえば車室内の天井部の中央付近部と、車室内のリヤガラスの長手方向中央付近部でかつ短手方向一端部とに設けられる。車室内の天井部の中央付近部に設けられる撮像部11は、車室内の撮像対象を撮像する。車室内のリヤガラスの長手方向中央付近部でかつ短手方向一端部に設けられる撮像部11は、車両後方の撮像対象を撮像する。
画像処理部12は、撮像部11のA/D変換器から与えられる画像データに対して、いわゆる左右反転処理をする。具体的には、画像データが表す画像の中心を通り、水平方向に垂直な方向の軸線を基準として、その軸線よりも左側の画像と軸線よりも右側の画像とが反転するように、画像データの前記軸線よりも左側の画素データと、画像データの前記軸線よりも右側の画素データとを入れ換える。画像処理部12は、左右反転処理をした画像データを後述する制御部20に与える。
記憶部13は、画像データ記憶領域およびプログラム記憶領域を有する。画像データ記憶領域は、画像データを一時的に記憶する。さらに述べると、画像データ記憶領域に記憶される画像データのうち、時間的に古い画像データは消去、または時間的に古い画像データに、時間的に最も新しい画像データが上書きされることによって、画像データ記憶領域には一時的に画像データが記憶される。プログラム記憶領域は、車載用表示装置1を構成するハードウェア資源を統括的に制御する制御プログラムを記憶する。
入力部14は、車両の運転者などの操作者が操作する位置調整キー、操作スイッチ、操作レバーおよび操作ペダルを含む。前記撮像方向調整キー、操作スイッチ、操作レバーおよび操作ペダルが操作されると、入力部14は、車載用表示装置1への指示情報などの所定の情報など、前記操作に応じた情報を表す信号を生成して後述する制御部20に与える。したがって操作者は、入力部14を操作して、車載用表示装置1に情報を与えることができる。
位置調整キーは、撮像部11における撮像レンズおよびCCDの位置を調整し、撮像レンズおよびCCDの光軸方向を変位させるときに、操作者によって操作される。位置調整キーは、たとえば複数の方向にそれぞれ対応する複数の方向キーを有する。複数の方向キーのうち、一の方向キーを操作することによって、撮像レンズおよびCCDの位置を、一の方向キーに対応する一の方向に変位させることができる。これによって撮像レンズおよびCCDの光軸方向を一の方向に変位させることができる。位置調整キーが操作されると、撮像レンズおよびCCDの位置調整のための位置調整指令信号が、制御部20に与えられる。
操作スイッチは、非常点滅表示灯(略称:ハザード)スイッチ、方向指示灯(略称:ウインカー)スイッチおよび画像表示スイッチを含む。ハザードスイッチは、非常点滅表示灯を点滅または消灯させるときに、操作者によって操作される。ウインカースイッチは、方向指示灯を点滅または消灯させるときに、操作者によって操作される。また、ハザードスイッチ、ウインカースイッチおよび画像表示スイッチは、後述する表示部19に、撮像部11によって撮像して生成される画像データが表す画像、具体的には車室内画像および車両後方画像を表示させるとき、または表示部19の画像表示を終了させるときに、操作者によって操作される。画像表示スイッチは、運転席周辺の運転者が操作し易い位置に設けられる。
本実施の形態では、ハザードスイッチ、ウインカースイッチおよび画像表示スイッチを、オン(ON)状態にすると、表示部19に前記画像を表示させる指令を表す信号(以下、「表示指令信号」と称する場合がある)が、制御部20に与えられる。ハザードスイッチ、ウインカースイッチおよび画像表示スイッチを、オフ(OFF)状態にすると、表示部19の前記画像表示を終了させる指令を表す信号(以下、「表示終了指令信号」と称する場合がある)が、制御部20に与えられる。
操作レバーは、変速レバーを含む。変速レバーは、車両の走行速度および登坂路などに応じてギヤを切換えるときに操作者によって操作されるとともに、後述する表示部19に前記画像を表示させるとき、または表示部19の画像表示を終了させるときに、操作者によって操作される。本実施の形態では、変速レバーを操作してギヤをバックギヤに切換えると、表示指令信号が制御部20に与えられる。また変速レバーを操作して、バックギヤから他のギヤに切換えると、表示終了指令信号が制御部20に与えられる。
操作ペダルは、フットブレーキペダルを含む。フットブレーキペダルは、車両の走行速度を減速させるときに操作者によって操作されるとともに、後述する表示部19に、前記画像を表示させるとき、または表示部19の画像表示を終了させるときに、操作者によって操作される。本実施の形態では、フットブレーキペダルを操作、具体的にはフットブレーキペダルを踏み込み、フットブレーキペダルの操作に連動して動作する制動灯のスイッチをオン状態にする、つまり制動灯を点灯させると、表示指令信号が制御部20に与えられる。また、フットブレーキペダルの踏み込みを解除して制動灯のスイッチをオフ状態にする、つまり制動灯を消灯させると、表示終了指令信号が制御部20に与えられる。
操舵角検出部15は、たとえば操舵角センサによって実現される。操舵角センサは、操作者、たとえば運転者によって操作されるステアリングホイールの操舵角度を検出する。操舵角検出部15は、検出される操舵角度を表す操舵角度信号を制御部20に与える。
接近物検出部16は、たとえば超音波センサによって実現される。超音波センサは、超音波を送波および受波する圧電振動素子を有する。超音波センサでは、後述する制御部20から与えられる電気信号が圧電振動素子に印加されると、圧電振動素子が機械的に振動して超音波が発生する。発生した超音波は、車両後方の物体、たとえば障害物および車両後方の他の車両に向けて送波される。超音波センサでは、車両後方の物体から反射された超音波を受波すると、受波した超音波によって圧電振動素子が機械的に振動する。超音波センサは、圧電振動素子の振動を電気信号として検出して、制御部20に与える。接近物検出部16では、予め定める時間毎に超音波を送波するようにしている。
音圧レベル検出部17は、たとえばデシベルメータによって実現される。デシベルメータは、車両の周囲から発せられる音、たとえば周囲の車両の警音器から発せられる音の強さを表す音圧レベルを検出する。音圧レベル検出部17は、検出される音圧レベルを表す音圧レベル信号を制御部20に与える。
速度検出部18は、たとえば車速センサによって実現される。車速センサは、車両が走行しているときの車輪の回転速度に対応して発生される車速パルス信号を検出する。速度検出部18は、検出される車速パルス信号を制御部20に与える。
表示部19は、カラー表示可能な有機エレクトロルミネッセンス(Electro
Luminescence;略称:EL)素子によって実現される。有機EL素子は、可撓性を有するフィルム状に形成される。表示部19は、長方形状に形成され、図2に示すように、車両のフロントガラス21の一部分に設けられる。具体的に述べると、表示部19は、フロントガラス21の長手方向中央付近部でかつ短手方向一端部に、フロントガラス21の長手方向と表示部19の長手方向とが平行になるように貼付けられる。フロントガラス21の短手方向一端部は、車両の天井部に連なる部分である。
有機EL素子によって実現される表示部19は、可撓性を有し、かつ光透過率の高い透明樹脂フィルムの厚み方向一表面上に、防湿性を有する酸化珪素などの第1の無機防湿薄膜層、アクリルなどの透明な第1の有機薄膜層、防湿性を有する酸化珪素などの第2の無機防湿薄膜層、発光を行う有機EL素子層、防湿性を有する酸化珪素などの第3の無機防湿薄膜層、アクリルなどの透明な第2の有機薄膜層、および防湿性を有する酸化珪素などの第4の無機防湿薄膜層が順に積層されて構成される。
有機EL素子層は、透明な下部電極(陽極)、少なくとも発光層を含む有機EL薄膜および透明な上部電極(陰極)を含んで構成される。たとえば、第2の無機防湿薄膜層上に、インジウムスズ酸化物(以下、「ITO」という)などの透明な導電性材料から構成される下部電極(陽極)がストライプ状に形成された後に、この下部電極上の所定の部分に素子分離に用いるバンクが形成される。バンク上にはアクリルなどの透明な材料から成る陰極セパレータが逆テーパ形状を成して形成される。そして、このバンクおよび陰極セパレータによって囲まれる領域に有機EL薄膜としての正孔注入層および発光層が順に形成される。その後、発光層上に有機EL薄膜としての電子注入層とITOなどの透明な導電性材料から構成される上部電極(陰極)とが形成される。この上部電極は、下部電極とほぼ直交するようにストライプ状に形成される。ここで、バンクによって囲まれる領域の発光層を介して上部電極と下部電極とが交差する複数のドットマトリクス状の点が、像を表示するための画素領域となる。さらに、赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の着色剤を添加した画素領域を一つの単位として、この単位を透明樹脂フィルム上に複数配列するように形成することによって、単色表示だけでなく多色表示が可能となる。
表示部19に電源回路などから電力が供給されているとき、撮像部11によって撮像して得られる車室内画像および車両後方画像を、表示部19に表示する。本実施の形態では、図2に示すように、表示領域が2分割された表示部19に、車室内画像と車両後方画像とを表示する。さらに具体的には、図2に示すように、車室内画像を表示部19の長手方向中央部よりも長手方向一方側に表示し、車両後方画像を表示部19の長手方向中央部よりも長手方向他方側に表示する。
制御部20は、たとえば中央演算処理装置(Central Processing Unit;略称:CPU)を含んで実現され、記憶部13に記憶される制御プログラムに基づいて、車載用表示装置1を構成する画像処理部12、記憶部13、入力部14、操舵角検出部15、接近物検出部16、音圧レベル検出部17、速度検出部18および表示部19を含むハードウェア資源を統括的に制御する。
制御部20は、入力部14から与えられる位置調整指令信号に基づいて、撮像部11のアクチュエータに、撮像レンズおよびCCDに駆動力を与えて移動駆動させるための制御信号を与える。制御部20は、画像処理部12から与えられる前記左右反転処理をした画像データを、記憶部13の画像データ記憶領域に記憶させる。
制御部20は、入力部14から与えられる表示指令信号に基づいて、撮像部11によって撮像して得られる車室内画像および車両後方画像を表示部19に表示させる。制御部20は、入力部14から与えられる表示終了指令信号に基づいて、表示部19の画像表示を終了させる。
制御部20は、操舵角検出部15から与えられる操舵角度信号に基づいて、操舵角検出部15によって検出されるステアリングホイールの操舵角度が、予め定める角度以上であるか否かを判断する。制御部20は、前記検出される操舵角度が予め定める角度以上であれば、車室内画像および車両後方画像を表示部19に表示させる。また制御部20は、車室内画像および車両後方画像を表示部19に表示させているとき、前記検出される操舵角度が、予め定める角度未満であれば、前記画像の表示を終了させる。
制御部20は、接近物検出部16から電気信号が与えられると、その電気信号のレベルが予め定める閾値レベル以上であるか否かを判断する。制御部20は、電気信号のレベルが閾値レベル以上であれば、信号の減衰量が小さくかつ超音波の伝播距離が比較的短い、つまり車両に物体が接近していると判断して、車室内画像および車両後方画像を表示部19に表示させる。また制御部20は、車室内画像および車両後方画像を表示部19に表示させているとき、電気信号のレベルが閾値レベル未満であれば、信号の減衰量が大きくかつ超音波の伝播距離が比較的長い、つまり車両に物体が接近していないと判断して、前記画像の表示を終了させる。
制御部20は、音圧レベル検出部から与えられる音圧レベル信号に基づいて、音圧レベル検出部17によって検出される音圧レベルが、予め定める音圧レベル以上であるか否かを判断する。制御部20は、前記検出される音圧レベルが、予め定める音圧レベル以上であれば、車室内画像および車両後方画像を表示部19に表示させる。また制御部20は、車室内画像および車両後方画像を表示部19に表示させているとき、前記検出される音圧レベルが、予め定める音圧レベル未満であれば、前記画像の表示を終了させる。
制御部20は、速度検出部18から与えられる車速パルス信号に基づいて、車両の走行速度を算出し、算出した走行速度が予め定める閾値以上であるか否かを判断する。制御部20は、算出した走行速度が予め定める閾値以上であれば、車室内画像および車両後方画像を表示部19に表示させる。また制御部20は、車室内画像および車両後方画像を表示部19に表示させているとき、算出した走行速度が予め定める閾値未満であれば、前記画像の表示を終了させる。
本実施の形態において、撮像手段は、撮像部11に相当する。表示手段は、表示部19に相当する。入力手段は、入力部14および操舵角検出部15に相当する。制御手段は、記憶部13に記憶される制御プログラムおよび制御部20に相当する。接近物検出手段は、接近物検出部16および制御部20に相当する。音圧レベル検出手段は、音圧レベル検出部17および制御部20に相当する。速度検出手段は、速度検出部18および制御部20に相当する。
図3は、後方画像の表示処理に関する制御部20の処理手順の一例を示すフローチャートである。本処理手順は、たとえば車両のイグニションスイッチがオンされたときに開始される。本処理は、制御部20によって実行される。
ステップa1では、車室内および車両後方の撮像対象を撮像部11に撮像させる。ステップa2では、操作スイッチのスイッチング態様がオン状態か否か、または変速レバーが操作されてギヤがバッグギヤに切換えられているか否かを判断する。そして、操作スイッチのスイッチング態様がオン状態であるか、またはギヤがバックギヤに切換えられていればステップa3に進み、スイッチング態様がオフ状態であるか、またはギヤがバックギヤ以外に切換えられていれば本処理を終了する。
ここで、操作スイッチのスイッチング態様とは、ハザードスイッチ、ウインカースイッチおよび画像表示スイッチのいずれかがオンまたはオフ状態であるか、または操作ペダルであるフットブレーキペダルが操作されて、フットブレーキペダルの操作に連動して動作する制動灯のスイッチがオンまたはオフ状態であることを意味する。
ステップa3では、入力部14から与えられる表示指令信号に基づいて、撮像部11によって撮像して得られる車室内画像および車両後方画像を表示部19に表示させて、ステップa4に進む。
ステップa4では、操作スイッチのスイッチング態様がオフ状態か否か、または変速レバーが操作されてギヤがバックギヤ以外に切換えられているか否かを判断する。そして、操作スイッチのスイッチング態様がオフ状態であるか、またはギヤがバックギヤ以外に切換えられていればステップa5に進み、スイッチング態様がオン状態であるか、またはギヤがバックギヤに切換えられていればステップa3に戻る。
ステップa5では、操作スイッチのスイッチング態様がオフ状態に切換えられるか、またはギヤがバックギヤ以外に切換えられてから、予め定める時間、たとえば10秒が経過しているか否かを判断し、経過していればステップa6に進み、経過していなければ前記予め定める時間が経過するまで待機する。ステップa6では、表示部19の前記画像の表示を終了させ、本処理を終了する。
本実施の形態では、前述のステップa5における予め定める時間を10秒としているが、これに限定されることはなく、本発明の他の実施の形態では、予め定める時間を30秒としてもよい。また本実施の形態では、ステップa5において、操作スイッチのスイッチング態様がオフ状態に切換えられるか、またはギヤがバックギヤ以外に切換えられてから、予め定める時間が経過した後に、画像の表示を終了するように構成しているが、このような構成に限定されない。本発明の他の実施の形態では、ステップa5の処理をしない構成にしてもよい。つまり、ステップa4において、操作スイッチのスイッチング態様がオフ状態であるか、またはギヤがバックギヤ以外に切換えられていればステップa6に進み、即座に画像の表示を終了するように構成してもよい。
前述のように本実施の形態によれば、車両の運転者は、入力部14によって、画像表示スイッチをオン状態にする操作をすることによって、撮像部11で撮像して得られる車室内画像および車両後方画像を表示部19に表示させることができる。したがって車両の運転者は、前記車室内画像および車両後方画像を視認したいときに、画像表示スイッチをオン状態にするだけで、車両のフロントガラス21に設けられる表示部19に表示される前記画像を比較的容易かつ迅速に視認することができる。
また本実施の形態では、運転者が画像表示スイッチをオン状態にする操作をすることによって、撮像部11で撮像して得られる車室内画像および車両後方画像が、車両のフロントガラス21に設けられる表示部19に表示されるので、前記従来技術のように、ルームミラーを車室内のフロントガラス近傍の天井部などに取り付ける必要がない。したがって運転者が車両を運転するとき、前記従来技術のようにルームミラーによって車両前方の一部の視界が遮られてしまい、運転の妨げになることを防ぐことができる。換言すると、運転者は前方の視界が充分に確保された状態で、車室内画像および車両後方画像を視認することができる。
また本実施の形態では、前記従来技術のようにルームミラーを設ける必要がないので、従来技術に比べて、車室内におけるルームミラーなどの突出物を減少させることができ、車室内空間を広げることができる。これによって車室内空間を有効に活用することが可能となる。
また本実施の形態では、運転者が、ハザードスイッチおよびウインカースイッチなどの操作スイッチ、フットブレーキペダルなどの操作ペダルならびに変速レバーなどの操作レバーを含む入力部14を操作することによって、操作スイッチ、操作ペダルおよび操作レバーの操作に関する予め定める指令を、制御部20に入力することができる。入力部14によって前記操作に関する予め定める指令が入力されるとき、入力部14から制御部20に表示指令信号が与えられる。制御部20は、表示指令信号に基づいて、撮像部11によって撮像して得られる車室内画像および車両後方画像を表示部19に表示させる。
たとえば方向指示灯を点滅させる操作がされて、方向指示灯の点滅操作に関する指令が入力されると、方向指示灯が点滅されるとともに、撮像部11によって撮像して得られる車室内画像および車両後方画像が表示部19に表示される。したがって運転者は、前記画像を表示部19に表示させるための特別な操作をすることなく、運転操作をするだけで、運転操作に関する指令を入力することができ、表示部19に前記画像を表示させることができる。そして運転者は、表示部19に表示される前記画像を比較的容易かつ迅速に視認することができる。これによって運転者は、前記画像を表示部19に表示させるための特別な操作を必要とする場合に比べて、車室内の状況および車両後方の他の車両の混雑状況などを迅速に把握することができる。
図4は、車室内画像および車両後方画像の表示処理に関する制御部20の処理手順の一例を示すフローチャートである。本処理手順は、たとえば車両のイグニションスイッチがオンされたときに開始される。本処理は、制御部20によって実行される。
ステップb1では、車室内および車両後方の撮像対象を撮像部11に撮像させる。ステップb2では、操作量が予め定める閾値以上であるか否かを判断する。具体的には、ステップb2において、操舵角検出部15から操舵角度信号が与えられている場合、操舵角検出部15から与えられる操舵角度信号に基づいて、操舵角検出部15によって検出されるステアリングホイールの操舵角度が、予め定める閾値、たとえば20度以上であるか否かを判断する。そして、操舵角度が20度以上であればステップb3に進み、20度未満であれば本処理を終了する。本実施の形態では、操舵角度の閾値を20度としているが、これに限定されることはなく、本発明の他の実施の形態では、操舵角度の閾値を30度としてもよい。
またステップb2において、速度検出部18から車速パルス信号が与えられている場合、速度検出部18から与えられる車速パルス信号に基づいて、車速パルス信号に対応する車両の走行速度が、予め定める閾値、たとえば80km/hであるか否かを判断する。そして、車両の走行速度が80km/h以上であればステップb3に進み、80km/h未満であれば本処理を終了する。本実施の形態では、車両の走行速度の閾値を80km/hとしているが、これに限定されることはなく、本発明の他の実施の形態では、車両の走行速度の閾値を100km/hとしてもよい。前記操作量は、ステアリングホイールの操舵角度およびアクセルペダルの踏み込み量に対応する車輪の回転速度に相当する。
ステップb3では、撮像部11によって撮像して得られる車室内画像および車両後方画像を表示部19に表示させて、ステップb4に進む。ステップb4では、操作量が予め定める閾値未満であるか否かを判断し、閾値未満であればステップb5に進み、閾値以上であればステップb3に戻る。
具体的に述べると、ステップb4において、操舵角検出部15から操舵角度信号が与えられている場合、操舵角検出部15によって検出されるステアリングホイールの操舵角度が20度未満であるか否かを判断する。そして、操舵角度が20度未満であればステップb5に進み、20度以上であればステップb3に戻る。またステップb4において、速度検出部18から車速パルス信号が与えられている場合、車速パルス信号に対応する車両の走行速度が80km/h未満であるか否かを判断する。そして、車両の走行速度が80km/h未満であればステップb5に進み、80km/h以上であればステップb3に戻る。
ステップb5では、操作量が予め定める閾値未満になってから、予め定める時間、たとえば10秒が経過しているか否かを判断し、経過していればステップb6に進み、経過していなければ前記予め定める時間が経過するまで待機する。ステップb6では、表示部19の前記画像の表示を終了させ、本処理を終了する。
本実施の形態では、前述のステップb5における予め定める時間を10秒としているが、これに限定されることはなく、本発明の他の実施の形態では、予め定める時間を30秒としてもよい。また本実施の形態では、ステップb5において、操作量が予め定める閾値未満になってから、予め定める時間が経過した後に、画像の表示を終了するように構成しているが、このような構成に限定されない。本発明の他の実施の形態では、ステップb5の処理をしない構成にしてもよい。つまり、ステップb4において、操作量が予め定める閾値未満であればステップb6に進み、即座に画像の表示を終了するように構成してもよい。
前述のように本実施の形態によれば、操舵角検出部15である操舵角センサによってステアリングホイールの操舵角度が検出され、速度検出部18である車速センサによって車両の走行速度が検出される。操舵角センサによって検出される前記操舵角度または車速センサによって検出される車両の走行速度が、予め定める閾値以上であれば、撮像部11によって撮像して得られる車室内画像と、車両後方画像、たとえば他の車両およびその周辺の画像とが表示部19に表示される。したがって操舵角センサによって検出される前記操舵角度または車速センサによって検出される車両の走行速度が、予め定める閾値以上であるとき、運転者は、前記車室内画像および車両後方画像を表示部19に表示させるための特別な操作をする必要がなく、表示部19に表示される前記画像を比較的容易かつ迅速に視認することができる。これによって運転者は、前記画像を表示部19に表示させるための特別な操作を必要とする場合に比べて、車室内の状況および車両後方の他の車両の混雑状況などを即座に把握することができる。
図5は、車室内画像および車両後方画像の表示処理に関する制御部20の処理手順の一例を示すフローチャートである。本処理手順は、たとえば車両のイグニションスイッチがオンされたときに開始される。本処理は、制御部20によって実行される。
ステップc1では、車室内および車両後方の撮像対象を撮像部11に撮像させる。ステップc2では、検出値が予め定める閾値以上であるか否かを判断する。具体的には、ステップc2において、接近物検出部16から電気信号が与えられている場合、接近物検出部16から与えられる電気信号のレベルが、予め定める閾値レベル以上であるか否かを判断する。そして、電気信号のレベルが閾値以上であればステップc3に進み、閾値未満であれば本処理を終了する。
またステップc2において、音圧レベル検出部17から音圧レベル信号が与えられている場合、音圧レベル検出部17から与えられる音圧レベル信号に基づいて、音圧レベル検出部17によって検出される音圧レベルが、予め定める閾値、たとえば100デシベル以上であるか否かを判断する。そして、音圧レベルが100デシベル以上であればステップc3に進み、100デシベル未満であれば本処理を終了する。本実施の形態では、音圧レベルの閾値を100デシベルとしているが、これに限定されることはなく、本発明の他の実施の形態では、音圧レベルの閾値を80デシベルとしてもよい。前記検出値は、接近物検出部16によって検出される電気信号および音圧レベル検出部17によって検出される音圧レベルに相当する。
ステップc3では、撮像部11によって撮像して得られる車室内画像および車両後方画像を表示部19に表示させて、ステップc4に進む。ステップc4では、検出値が予め定める閾値未満であるか否かを判断し、閾値未満であればステップc5に進み、閾値以上であればステップc3に戻る。
具体的に述べると、ステップc4において、接近物検出部16から電気信号が与えられている場合、接近物検出部16から与えられる電気信号のレベルが、予め定める閾値未満であるか否かを判断する。そして、電気信号のレベルが閾値未満であればステップc5に進み、閾値以上であればステップc3に戻る。またステップc4において、音圧レベル検出部17から音圧レベル信号が与えられている場合、音圧レベル検出部17から与えられる音圧レベルが100デシベル未満であればステップc5に進み、100デシベル以上であればステップc3に戻る。
ステップc5では、検出値が予め定める閾値未満になってから、予め定める時間、たとえば10秒が経過しているか否かを判断し、経過していればステップc6に進み、経過していなければ前記予め定める時間が経過するまで待機する。ステップc6では、表示部19の前記画像の表示を終了させ、本処理を終了する。
本実施の形態では、前述のステップc5における予め定める時間を10秒としているが、これに限定されることはなく、本発明の他の実施の形態では、予め定める時間を30秒としてもよい。また本実施の形態では、ステップc5において、検出値が予め定める閾値未満になってから、予め定める時間が経過した後に、画像の表示を終了するように構成しているが、このような構成に限定されない。本発明の他の実施の形態では、ステップc5の処理をしない構成にしてもよい。つまり、ステップc4において、検出値が予め定める閾値未満であればステップc6に進み、即座に画像の表示を終了するように構成してもよい。
前述のように本実施の形態によれば、接近物検出部16である超音波センサによって車両の後方から当該車両に接近する物体で反射された超音波の振動に基づく電気信号を検出することができ、音圧レベル検出部17であるデシベルメータによって車両の周囲から発せられる音の強さを表す音圧レベルを検出することができる。超音波センサによって検出される電気信号のレベル、およびデシベルメータによって検出される音圧レベルが、予め定める閾値以上であれば、撮像部11によって撮像して得られる車室内画像と、車両後方画像、たとえば他の車両およびその周辺の画像とが表示部19に表示される。
したがって前記電気信号のレベルが閾値以上であるとき、つまり車両の後方から当該車両に物体が接近しているとき、運転者は、車室内画像と、車両後方画像、たとえば当該車両に接近している他の車両およびその周辺の画像とを表示部19に表示させるための特別な操作をする必要がなく、表示部19に表示される前記画像を比較的容易かつ迅速に視認することができる。これによって運転者は、前記画像を表示部19に表示させるための特別な操作を必要とする場合に比べて、当該車両に物体が接近していることを即座に把握することができ、たとえば急制動によって他の車両から追突されることを未然に防止することが可能となる。
また車両の周囲の他の車両から発せられる音の音圧レベルが閾値以上であるとき、運転者は、車室内画像と、車両後方画像、たとえば他の車両およびその周辺の画像とを表示部19に表示させるための特別な操作をする必要がなく、表示部19に表示される前記画像を比較的容易かつ迅速に視認することができる。これによって運転者は、前記画像を表示部19に表示させるための特別な操作を必要とする場合に比べて、車室内の状況、ならびに車両後方の他の車両の混雑状況および危険物の有無などの車両の後方の状況を即座に把握することができる。
図6は、本発明の第2の実施の形態である車載用表示装置30の構成を示すブロック図である。車載用表示装置30は、撮像部11、画像処理部12、記憶部13、入力部14、操舵角検出部15、接近物検出部16、音圧レベル検出部17、速度検出部18、表示部19、GPS(Global Positioning System)受信部31、GPS用アンテナ32、交通情報受信部35、交通情報受信用アンテナ36および制御部20を含んで構成される。本実施の形態の車載用表示装置30は、第1の実施の形態の車載用表示装置1と類似の構成であるので、異なる部分についてのみ説明し、対応する部分については、同一の参照符を付して説明を省略する。
GPS受信部31は、車両位置測定部を含む。GPS受信部31は、GPS用アンテナ32を介して、グローバル・ポジショニング・システムを構成する複数のGPS用衛星33から送信される電波信号を受信する。車両位置測定部は、複数のGPS用衛星33から送信される各電波信号の内容に基づいて車両の正確な位置を測定する。前記車両位置測定部によって測定される車両の位置を表す車両位置情報は、地球表面の緯度および経度によって示される座標で表される。GPS受信部31は、車両位置測定部で測定した車両位置情報を制御部20に与える。制御部20は、GPS受信部31から与えられる車両位置情報を、後述する記憶部13の位置情報記憶領域に記憶させる。
交通情報受信部35は、交通情報受信用アンテナ36を介して、交通情報提供施設37から送信される周波数変調(Frequency Modulation;略称:FM)多重放送に重畳される交通情報を受信する。交通情報受信用アンテナは、FM多重放送を受信可能なアンテナであればよい。
交通情報提供施設37は、たとえば交通情報を収集および編集して車載装置に送信する道路交通情報通信システム(Vehicle Information and Communication System;略称:VICS)センターである。交通情報は、渋滞情報、事故情報および規制情報を含む。渋滞情報は、交通渋滞が生じている道路の区間および位置を含む。交通渋滞が生じている道路の区間および位置は、渋滞の先頭位置および渋滞長を含む。事故情報は、事故が生じている道路の位置を含む。規制情報は、車線規制をしている道路の位置を含む。
交通情報受信部35は、前記受信した交通情報を制御部20に与える。制御部20は、交通情報受信部35から与えられる交通情報を、後述する記憶部13の交通情報記憶領域に記憶させる。
記憶部13は、位置情報記憶領域、交通情報記憶領域および地図情報記憶領域を含む。位置情報記憶領域は、制御部20から与えられる車両位置情報を記憶する。交通情報記憶領域は、制御部20から与えられる交通情報を記憶する。地図情報記憶領域は、予めCD−ROMなどの記録媒体から取得した走行路の絶対位置を表す地図情報を記憶する。
制御部20は、記憶部13から車両位置情報、交通情報および地図情報を読出す。そして制御部20は、読出した車両位置情報、交通情報および地図情報に基づいて、車両の位置が地図情報に予め規定される位置の付近、たとえば渋滞位置、事故発生位置および車線規制位置の付近に存在するか否かを判定する。予め規定される位置の付近は、たとえば予め規定される位置を中心位置として、その中心位置から予め定める半径距離にあるすべての位置を含む。
車両の位置が、前記予め規定される位置付近に存在していれば、制御部20は、撮像部11によって撮像して得られる車室内画像および車両後方画像を表示部19に表示させる。表示部19に前記画像を表示しているとき、車両の位置が、前記予め規定される位置付近に存在していなければ、前記画像の表示を終了させる。
本実施の形態において、位置情報取得手段は、GPS受信部31およびGPS用アンテナ32に相当する。車両位置判定手段は、制御部20に相当する。
図7は、車室内画像および車両後方画像の表示処理に関する制御部20の処理手順の一例を示すフローチャートである。本処理手順は、たとえば車両のイグニションスイッチがオンされたときに開始される。本処理は、制御部20によって実行される。
ステップd1では、車室内および車両後方の撮像対象を撮像部11に撮像させる。ステップd2では、車両の位置が、地図情報に予め規定される位置付近に存在しているか否かを判断し、存在していればステップd3に進み、存在していなければ本処理を終了する。
ステップd3では、撮像部11によって撮像して得られる車室内画像および車両後方画像を表示部19に表示させて、ステップd4に進む。ステップd4では、車両の位置が、地図情報に予め規定されている位置付近に存在しているか否かを判断し、存在していなければステップd5に進み、存在していればステップd3に戻る。
ステップd5では、車両の位置が、予め規定される位置付近に存在しなくなってから、予め定める時間、たとえば10秒が経過しているか否かを判断し、経過していればステップステップd6に進み、経過していなければ前記予め定める時間が経過するまで待機する。ステップd6では、表示部19の前記画像の表示を終了させ、本処理を終了する。
本実施の形態では、前述のステップd5における予め定める時間を10秒としているが、これに限定されることはなく、本発明の他の実施の形態では、予め定める時間を30秒としてもよい。また本実施の形態では、ステップd5において、車両の位置が、地図情報に予め規定される位置付近に存在しなくなってから、予め定める時間が経過した後に、画像の表示を終了するように構成しているが、このような構成に限定されない。本発明の他の実施の形態では、ステップd5の処理をしない構成にしてもよい。つまり、ステップd4において、車両の位置が、地図情報に予め規定される位置付近に存在していなければステップd6に進み、即座に画像の表示を終了するように構成してもよい。
前述のように本実施の形態によれば、GPS受信部31の車両位置測定部によって測定される車両の位置を表す車両位置情報、交通情報受信部34によって受信した交通情報および予め記憶部13に記憶される地図情報に基づいて、車両の位置が、地図情報に予め規定される位置の付近、たとえば渋滞位置、事故発生位置および車線規制位置の付近に存在するか否かが、制御部20によって判定される。制御部20によって、車両の位置が地図情報に予め規定される位置付近に存在していると判定されるとき、撮像部11によって撮像して得られる車室内画像および車両後方画像が表示部19に表示される。
したがって車両の位置が地図情報に予め規定される位置付近に存在していると判定されるとき、運転者は、表示部19に前記画像を表示させるための特別な操作をする必要がなく、前記画像を比較的容易かつ迅速に視認することができる。これによって運転者は、前記画像を表示部19に表示させるための特別な操作を必要とする場合に比べて、車室内画像および車両後方の他の車両の混雑状況などを即座に把握することができる。
前述の実施の形態は、本発明の例示に過ぎず、発明の範囲内において構成を変更することができる。前述の各実施の形態では、撮像部11の撮像素子がCCDイメージセンサによって実現される場合について述べたが、これに限定されない。本発明の他の実施の形態では、相補型金属酸化物半導体(Complementary Metal-Oxide Semiconductor;略称:CMOS)イメージセンサによって実現される撮像素子を用いてもよい。この場合でも、前述の各実施の形態と同様に好適に実施することができる。
また前述の各実施の形態では、表示部19として有機EL素子を適用した場合について述べたが、これに限ることはなく、本発明の他の実施の形態では、表示部19として発光層が透明な無機材料で形成される無機EL素子を適用してもよい。表示部19として無機EL素子を適用した場合でも、前述の各実施の形態と同様に好適に実施することができる。
前述の第1の実施の形態では、変速レバーが操作されてギヤがバックギヤに切換えられたとき、撮像部11によって撮像して得られる車室内画像および車両後方画像を表示部19に表示するように構成しているが、このような構成に限ることはなく、本発明の他の実施の形態では、シフトダウンの切換え操作がされたとき、前記車室内画像および車両後方画像を表示部19に表示するように構成してもよい。
また前述の第1の実施の形態では、フットブレーキペダルが操作されているときに、前記車室内画像および車両後方画像を表示部19に表示するように構成しているが、このような構成に限ることはなく、本発明の他の実施の形態では、車両を停止状態に保持するためにパーキングブレーキレバーが操作されているときに、前記車室内画像および車両後方画像を表示部19に表示するように構成してもよい。
前述の各実施の形態では、前記車室内画像および車両後方画像を、EL素子によって実現される表示部19に表示するように構成しているが、このような構成に限ることはない。本発明の他の実施の形態では、車両のダッシュボードに配設される液晶表示素子などの表示装置から投射される表示光を、フロントガラスに設けられる反射部材に投影することによって、撮像部によって撮像して得られる車室内画像および車両後方画像を、虚像として表示するように構成してもよい。
前述の実施の形態では、車両に2つの撮像部11が設けられ、各撮像部11によって車室内および車両後方の撮像対象を撮像して得られる車室内画像および車両後方画像を、表示領域が2分割された表示部19に表示するように構成されているが、このような構成に限らない。本発明の他の実施の形態では、撮像部11を1つだけ車室内の天井部の中央付近部に設け、車室内および車両後方の撮像対象を撮像して得られる車室内および車両後方の画像を表示部19に表示するようにしてもよい。
前述の各実施の形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。具体的に述べると、車室内および車両後方の撮像対象を撮像部11に撮像させた後、図3に示すステップa2、図4に示すステップb2、図5に示すステップc2および図7に示すステップd2の各条件判断の処理を行い、前記各条件のうち少なくともいずれか1つの条件を満足しているときは、撮像部11によって撮像して得られる車室内画像および車両後方画像を表示部19に表示するようにし、前記各条件のうちいずれも満足しないときは、前記画像を表示部19に表示しないようにしてもよい。
本発明の第1の実施の形態である車載用表示装置1の構成を示すブロック図である。 表示部19の外観を示す図である。 後方画像の表示処理に関する制御部20の処理手順の一例を示すフローチャートである。 車室内画像および車両後方画像の表示処理に関する制御部20の処理手順の一例を示すフローチャートである。 車室内画像および車両後方画像の表示処理に関する制御部20の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態である車載用表示装置30の構成を示すブロック図である。 車室内画像および車両後方画像の表示処理に関する制御部20の処理手順の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1,30 車載用表示装置
11 撮像部
12 画像処理部
13 記憶部
14 入力部
15 操舵角検出部
16 接近物検出部
17 音圧レベル検出部
18 速度検出部
19 表示部
20 制御部
31 GPS受信部
32 GPS用アンテナ
35 交通情報受信部
36 交通情報受信用アンテナ

Claims (5)

  1. 車室内とともに車両後方を撮像する撮像手段と、
    車両のフロントガラスに設けられる表示手段であって、画像を表示可能な表示手段と、
    前記撮像手段によって撮像して得られる車室内画像および車両後方画像を表示するように表示手段を制御する制御手段とを含むことを特徴とする車載用表示装置。
  2. 車両の運転操作に関する予め定める指令を入力可能な入力手段をさらに含み、
    前記制御手段は、入力手段によって入力される前記運転操作に関する予め定める指令に基づいて、前記画像を表示手段に表示させることを特徴とする請求項1記載の車載用表示装置。
  3. 車両の後方から当該車両に接近する物体を検出する接近物検出手段をさらに含み、
    接近物検出手段によって車両に接近する物体が検出されるとき、前記制御手段は、前記画像を表示手段に表示させることを特徴とする請求項1または2記載の車載用表示装置。
  4. 車両の周囲または自車両から発せられる音の強さを表す音圧レベルを検出する音圧レベル検出手段と、
    音圧レベル検出手段によって検出される音圧レベルが、予め定める音圧レベル以上であるか否かを判定する音圧レベル判定手段とをさらに含み、
    音圧レベル判定手段によって、音圧レベル検出手段によって検出される音圧レベルが、予め定める音圧レベル以上であると判定されるとき、前記制御手段は前記画像を表示手段に表示させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の車載用表示装置。
  5. 車両の走行速度を検出可能な速度検出手段と、
    速度検出手段によって検出される走行速度が、予め定める速度以上であるか否かを判定する速度判定手段とをさらに含み、
    速度判定手段によって、速度検出手段によって検出される走行速度が、予め定める速度以上であると判定されるとき、前記制御手段は前記画像を表示手段に表示させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の車載用表示装置。
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