JP2007168443A - 樹脂組成物と被着体とを接着せしめてなる積層体 - Google Patents

樹脂組成物と被着体とを接着せしめてなる積層体 Download PDF

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真人 藤田
Shigeki Naito
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Abstract

【課題】積層体を使用する時には被着体に高い接着性を与え、加熱後には積層体から被着体を容易に剥離せしめ、しかも回収された被着体に接着剤をほとんど付着せしめることなく容易にリサイクル(再利用)に供し得るという易剥離性に優れた積層体を提供する。
【解決手段】エポキシ樹脂及び/又は下記変成シリコーン樹脂、ならびに、発泡剤として化学発泡剤を含有する樹脂組成物を接着剤として、直接、被着体1と被着体2とを接着せしめてなる積層体。
変成シリコーン樹脂:シリル基末端ポリエーテルと、錫系化合物及び脂肪族ポリアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種の硬化触媒とを含む樹脂
【選択図】なし

Description

本発明は、発泡剤と架橋性ポリマーとを含有する接着剤と被着体とからなる積層体に関する。
被着体に接着剤を積層してなる積層体は、自動車用品、事務用品、家電製品、建材、エレクトニクス製品などに数多く使用されている。最近、被着体をリサイクル(再利用)するために、被着体を積層体から回収することが求められており、例えば特許文献1には、被着体/発泡剤とウレタン樹脂とを含有する接着剤/被着体からなる積層体が提案され、該積層体を加熱することにより、被着体を剥離、回収し得ることが報告されている。
特開平5−269906号公報
しかしながら、ウレタン樹脂と発泡剤とを含有する接着剤に被着体を積層してなる積層体について本発明者らが検討したところ、該積層体を加熱すると被着体は積層体から剥離されるものの、剥離した被着体には接着剤層が付着してしまい、被着体をそのまま再利用することは困難であることが明らかになった。
本発明の目的は、積層体を使用する時には被着体に高い接着性を与え、加熱後には積層体から被着体を容易に剥離せしめ、しかも回収された被着体に接着剤をほとんど付着せしめることなく容易にリサイクル(再利用)に供し得るという易剥離性に優れた積層体を提供することである。
本発明は、エポキシ樹脂及び/又は下記変成シリコーン樹脂、ならびに、発泡剤として化学発泡剤を含有する樹脂組成物を接着剤として、直接、被着体1と被着体2とを接着せしめてなる積層体である。
なお、変成シリコーン樹脂とは、シリル基末端ポリエーテルと、錫系化合物及び脂肪族ポリアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種の硬化触媒とを含む樹脂を意味する。
本発明の樹脂組成物は、加熱するまでは高い接着性を有し、加熱後には、接着剤に接着する被着体を容易に剥離し、しかも被着体に接着剤層がほとんど付着しない、あるいは接着剤層が付着していても被着体から容易に剥離し得るという易剥離性を有する。そして、該接着剤と被着体とからなる積層体は、自動車用品、家電製品、事務用品、建材あるいはエレクトロニクス製品などの被着体の再利用が求められる分野に使用し得る。さらに、回収された被着体はリサイクル(再利用)することができる。
以下、本発明について、詳細に説明する。
本発明におけるエポキシ樹脂としては、例えば、エポキシ基を含有する主剤と硬化剤とを含有し、発泡剤と混合する際には硬化していないか、一部硬化していても被着体に塗布し得る程度の粘度を有しており、接着後には硬化してなる樹脂などが挙げられる。
ここで、主剤としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂などのグリシジルエーテル系エポキシ樹脂;ブタジエン、ペンタジエン、ビニルシクロヘキセン、ジシクロペンチルエーテル等の二重結合をエポキシ化した脂環式エポキシ樹脂;ポリオール、水酸基含有シリコン樹脂等とエピハロヒドリンと反応によって得られるポリグリシジル化合物類等;N,N-ジグリシジルアニリン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジル-p-アミノフェノールなどのグリシジルアミン系樹脂;フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ジグリシジル-p-オキシ安息香酸などのグリシジルエステル系樹脂などが挙げられる。
尚、主剤として2種類以上の主剤を使用してもよい。主剤としては、中でもグリシジルエーテル系エポキシ樹脂およびグリシジルアミン系樹脂が好ましく、とりわけビスフェノールA型エポキシ樹脂が好適である。
エポキシ樹脂に含有される硬化剤としては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレンジアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ピペリジン、N-アミノエチルピペラジン、メンセンジアミン、m-キシレンジアミンなどの脂肪族ポリアミン;2-(ジメチルアミノメチル)フェノール、ビス(ジメチルアミノエチル)フェノール、2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等のジメチルアミノアルキルフェノール類;メタンフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォンなどの芳香族アミン、無水トリメット酸、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセロールトリス(アンヒドロトリメリテート)、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸などの酸無水物;ダイマー酸にポリアミンを反応させるポリアミノポリアミド;2-メチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾールなどのイミダゾール類;三フッ化ホウ素-アミン錯体;ジシアンジアミド;芳香族ジアゾニウム塩;ポリスルフィド類などが挙げられる。
尚、硬化剤としては2種類以上の硬化剤であってもよい。硬化剤として、中でもジメチルアミノアルキルフェノール類、ポリアミノポリアミドが好適である。
エポキシ樹脂の主剤と硬化剤の混合方法としては、例えば、発泡剤との混合の前に主剤と硬化剤を混合する方法、主剤と発泡剤を混合し、接着前に硬化剤を混合する方法、硬化剤と発泡剤を混合し、接着前に主剤を混合する方法、主剤、硬化剤、発泡剤等を混合する方法などが挙げられる。また、エポキシ樹脂に変成シリコーン樹脂を混合してもよい。
本発明における変成シリコーン樹脂とは、シリル基末端ポリエーテルと、錫系化合物及び脂肪族ポリアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種の硬化触媒を含有する樹脂である。この樹脂は、発泡剤と混合する際には硬化していないか、一部硬化していても被着体に塗布し得る程度の粘度を有しており、接着後には水分を吸収して、通常、シロキサン結合を形成して、接着する。
変成シリコーン樹脂の製造方法について、シリル基末端ポリエーテルを具体例として説明すると、ポリプロピレングリコールなどの末端ヒドロキシル基をメトキシ基などのアルコキシド基に転換させた後、塩化メチレンなどの多価ハロゲン化合物を反応させることによって分子量を増大させ、分子量延長反応により高分子量化した後、CH2=CHRX(ここでRは低級アルキル基を表わし、Xはハロゲン原子を表す。)で表わされる有機ハロゲン化合物を反応させることによって末端にオレフィン基を導入し、次に、脱塩精製工程を経てヒドロキシル化反応によって末端に反応性シリル基を導入した分子量5000〜500000程度のシリル基末端ポリエーテルを得る方法などが挙げられる。
ここでポリプロピレングリコールを構成する単量体として、プロピレンオキサイドに加え、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステルなどを共重合せしめてもよい。
変成シリコーン樹脂には、通常、オルガノシラン化合物、オルトギ酸エステルなどの脱水剤、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランやγ−アミノプロピルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤を含有する。
さらに、変成シリコーン樹脂として、「ボンドサイレックスクリヤー」((株)コニシ製)、「スーパーX」(セメダイン(株)製)などの市販品を使用してもよい。
変成シリコーン樹脂におけるシリル基末端ポリエーテル等と硬化触媒との混合方法としては、例えば、発泡剤との混合の前にシリル基末端ポリエーテル、脱水剤、接着付与剤、硬化触媒などを混合する方法、シリル基末端ポリエーテル、脱水剤、接着付与剤および発泡剤等を混合し、接着前に硬化触媒等を混合する方法、硬化触媒と発泡剤等を混合し、接着前にシリル基末端ポリエーテル、脱水剤、接着付与剤等を混合する方法、変成シリコーン樹脂を構成するすべての成分を混合する方法などが挙げられる。
また、変成シリコーン樹脂にエポキシ樹脂を混合してもよい。
本発明におけるエポキシ樹脂及び/又は変成シリコーン樹脂には、接着性および易剥離性を損なわない範囲で他の樹脂、炭酸カルシウムなどの無機充填剤、有機充填剤、だれ防止剤、染料、顔料、増粘剤、消泡剤、分散剤、難燃剤、光沢剤、チキソ性付与剤、密着付与剤、界面活性剤などの表面調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤および帯電防止剤などの配合剤などを含有せしめてもよい。
ここで、含有せしめてもよい樹脂としては、不飽和ポリエステルなどの重合性二重結合含有モノマー類およびそのプレポリマー類;ポリブタジエン、マレイン化ブタジエン、エポキシ化ブタジエン、マレイン化ブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体およびそのカルボキシル基含有樹脂、ポリクロロプレン、マレイン化ブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体およびそのカルボキシル基含有樹脂、ポリクロロプレン、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリイソプレン、ブチルゴム、フッ素ゴム、天然ゴムなどの低分子量液状〜高分子量エラストマー;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ−4−メチルペンテン、ポリスチレン、AS樹脂、MBS樹脂、ABS樹脂、ポリエチレン−プロピレン共重合体、テトラフッ化エチレン−ヘキサフッ化プロピレン共重合体類;ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリスルホン、ポリエステル、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイドなどの高分子量ポリマーおよびそれらの低分子量プレポリマーもしくはオリゴマー;ポリウレタン、多官能性マレイミド類などが例示される。
本発明の樹脂組成物に含有される発泡剤としては、加熱することにより体積膨張する化学発泡剤であり、具体的には、無機発泡剤および有機発泡剤などの化学発泡剤である。
化学発泡剤の1種類である無機発泡剤としては、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム等の炭酸塩化合物;ポリリン酸アミド、ポリリン酸アンモニウム、リン酸メラミン等のリン酸塩化合物;でんぷん、セルロース、糖類、ジペンタエリスリトール等の炭化性材料;マグネシウム末、アルミニウム末等の軽金属;水素化ホウ素ナトリウム、水素化ナトリウムなどの水素化物;アジ化ナトリウムなどのアジ化物等が挙げられる。
また、化学発泡剤の1種類である有機発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、N,N’−ジニトロソ−N,N’−ジメチルテレフタルアミド等のニトロソ化合物、p−トルエンスルホニルヒドラジド、p,p’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ヒドラゾルカルボンアミド等のヒドラジド化合物、p−トルエンスルホニルアジド、アセトン−p−スルホニルヒドラゾン、メラミン、尿素、ジシアンアミド等などが挙げられる。
発泡剤として、2種類以上の発泡剤を使用してもよい。また、発泡剤の中でも有機発泡剤が好適である。
本発明の樹脂組成物は、エポキシ樹脂及び/又は変成シリコーン樹脂と、発泡剤とを混合してなるものである。
本発明の樹脂組成物における発泡剤の含有量としては、被着体に対して十分接着力を有するとともに、加熱して被着体を回収する時には、接着剤層が被着体から容易に剥離し得る程度に接着力が低下するのに必要な量である。具体的には、発泡剤の種類によっても異なるが、例えば、発泡剤が熱膨張性中空球体の場合、本発明の樹脂組成物における発泡剤の含有量は、エポキシ樹脂と変成シリコーン樹脂の合計100重量部に対して、通常、10〜100重量部程度であり、好ましくは、20〜70重量部程度である。
熱膨張性中空球体が100重量部以下であると、樹脂組成物を接着剤として塗工する際の塗工作業性に優れる傾向にあることから好ましく、10重量部以上であると、加熱後の接着力が低下する傾向にあることから好ましい。
また、発泡剤が化学発泡剤の場合、本発明の樹脂組成物における発泡剤の含有量は、エポキシ樹脂と変成シリコーン樹脂の合計100重量部に対して、通常、10〜125重量部程度であり、好ましくは、20〜100重量部程度である。
化学発泡剤が125重量部以下であると、樹脂組成物を接着剤として塗工する際の塗工作業性に優れる傾向にあることから好ましく、10重量部以上であると、加熱後の接着力が低下する傾向にあることから好ましい。
尚、本発明の樹脂組成物にエポキシ樹脂または変成シリコーン樹脂の一方しか含有しない場合、エポキシ樹脂と変成シリコーン樹脂の合計重量とは、樹脂組成物に含有される一方の樹脂の重量を意味する。また、該合計重量には充填剤などの配合剤の重量も含まれる。
さらに、本発明の樹脂組成物には、例えば、トルエンやメタノール等の溶剤、可塑剤を添加してもよい。樹脂組成物に添加される可塑剤の添加量としては、エポキシ樹脂及び変成シリコーン樹脂合計100重量部に対して、通常、40重量部以下である。可塑剤が40重量部以下であると、加熱前の接着力が向上する傾向にあることから好ましい。
尚、樹脂組成物に、市販の変成シリコーン樹脂を用いる場合、変成シリコーン樹脂100重量部に対して10〜20重量部程度の可塑剤が、通常、添加されている。
かくして得られた樹脂組成物を接着剤として、被着体を直接、接着せしめることにより、本発明の積層体を得ることができる。
ここで、被着体としては、例えば、鉄、鋼鉄、金、銀、銅、アルミニウム等の金属、ガラス、石膏、陶磁器、セラミックスなどの無機物、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリイミド、ポリアミド、エポキシ、ポリウレタン、ABS、ゴム等のプラスチックあるいは合成繊維、綿、麻、絹、などの天然繊維、ビスコースレーヨン、酢酸セルロースなどの半合成繊維、木材、紙、皮革などが挙げられる。中でも、金属、プラスチックが好ましい。
被着体として、繊維強化複合材料、無機充填剤を含有するプラスチックなどの複合材料を使用してもよい。
また、被着体には、必要に応じて、離型剤、メッキなどの被膜、塗装などのプレコート、プラズマやレーザーなどによる表面改質、表面酸化、エッチングなどの表面処理を実施してもよい。
被着体への接着剤の塗工方法としては、例えば、ロールコーター塗工、スプレー塗工、ブレードコータ塗工、スクリーン塗工、アプリケーターを用いる方法、スピンコートを用いる方法等が挙げられる。
これらの方法によって得られる接着剤の厚みとしては、通常、5〜400μm程度である。
かくして得られた積層体は、例えば、被着体の再利用が求めている、冷蔵庫、洗濯機、エアコン、電子レンジ、掃除機、テレビ等の家電製品、パソコン、プリンター、複写機、電話、家具等の事務用品、バンパーなどの自動車部品、住宅構造材、シーリング材などの建材、液晶パネル、プラズマディスプレイ、半導体、プリント配線板、集積回路等のエレクトロニクス製品、二次電池などの電池材料におけるベアセルのパッケージなどに使用し得る。
本発明における積層体からの被着体の回収方法としては、例えば、オーブン、温水槽などに積層体を入れ、加熱により該樹脂組成物の接着剤層を発泡せしめて被着体を回収する方法、火炎、赤外線、スチーム、超音波、電磁波などを積層体に照射して該樹脂組成物の接着剤層を発泡せしめて被着体を回収する方法、焼きコテなどの加熱体を直接被着体にあてて被着体を加熱することにより該樹脂組成物の接着剤層を発泡せしめて被着体を回収する方法などが挙げられる。
かくして得られた被着体は該樹脂組成物がほとんど付着していないか、該樹脂組成物が付着していても、被着体から容易に剥離し得る程度であり、回収された被着体は、再利用することができるのである。
また、被着体が、金属、熱可塑性プラスチックなどの場合には、被着体を溶融成形して再利用することもできる。
以下に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。例中の部および%は、特に断らないかぎり重量基準を意味する。
<被着体:A>
被着体として以下の試験片を使用した。
A−1:アルミニウム(AL)板 25mm × 100mm、厚み 1 mm
(住友軽金属(株)製 A1050P HB(鏡面仕上))
A−2:ポリカーボネート(PC)板 25mm × 100mm、厚み 2 mm
(帝人(株)製 タキロン1600)
A−3:SUS板(304) 30mm × 100mm、厚み 1.9mm
A−4:スライドガラス板 76mm × 26mm、厚み 1 mm
(MATSUNAMI MICRO SLIDE GLASS 白切放No.1 松浪硝子工業(株)製)
<発泡剤を含有した樹脂組成物の調整:B>
B−1:「エポキシ接着剤+発泡剤」
エポキシ接着剤(二液)「ER−10」(商品名;日本NSC(株)製、以下
「ER10」という)の二液をそれぞれ50部ずつ(計100部)と、有機発泡
剤「セルマイクS」(商品名;三協化成(株)製:P,P'-オキシビスベンゼンス
ルホニルヒドラジド)50部を混合した。
B−2:「エポキシ接着剤+発泡剤」
エポキシ接着剤(二液)「ボンドクイック5」(商品名;コニシ(株)製、以下
「クイック5」という)の二液をそれぞれ50部ずつ(計10と、有機発泡剤
「セルマイク C−121」(商品名;三協化成(株)製:アゾジカルボンアミ
ド)30部を混合した。
B−6:「変成シリコーン接着剤+発泡剤」
変成シリコーン接着剤「ホワイト」100部に有機発泡剤「セルマイクS」
50部を混合した。
B−7:「変成シリコーン接着剤+発泡剤」
変成シリコーン接着剤「ホワイト」100部に有機発泡剤「セルマイクS」
80部を混合した。
B−8:「ウレタン接着剤+発泡剤」
ウレタン接着剤(二液)「タケラック A385」および「タケネートA−50
」(商品名;武田薬品工業(株)製、以下「ウレタン」という)の二液をそれぞ
れ50部ずつ(計100部)と、熱膨張性中空球体「F−30D」50部を
混合した。
<通常の接着剤:C>
C−1:エポキシ接着剤(二液)「ER10」
C−2:エポキシ接着剤(二液)「クイック5」
C−3:変成シリコーン接着剤(一液)「ホワイト」
C−4:変成シリコーン接着剤(一液)「クリヤー」
C−5:ウレタン接着剤(二液)「ウレタン」
<接着性試験>
試験片のそれぞれの端を、25mm×25mm(=625mm2)の面積にて貼り合わせ、JIS K 6850に準じた引っ張り試験により、加熱処理前の被着体同士の接着力を測定した。
<実施例1>
AL板(A−1、被着体1)の片面に(B−1)を約200μmの厚さになるようにバーコートにて塗工し、直ちに別のAL板(A−2、被着体2)と貼り合わせ、圧着した状態で室温にて7日間養生硬化させ、(A−1)/(B−1)/(A−2)の順序で積層してなる積層体を得た。
該積層体について接着性試験を実施したところ(以下、加熱前接着力という)、1.2 N/mm2 の引っ張り強度で接着剤層が剥離した。
同様にして作成した積層体を160℃のオーブン中にて5分間加熱した。この積層体を取り出したところ、(B−1)が発泡して(A−2)を剥離されており、回収された(A−1)には接着剤がほとんど付着しておらず、再利用できる状態であった。
<実施例2〜4>
被着体および接着剤の種類を表1に記載のものを使用し、実施例1に準じて積層体を作成し、加熱前接着力、加熱後における被着体の剥離強度(以下、剥離強度という)および加熱後の被着体における接着剤の付着の有無(以下、付着の有無という)について実施例2〜4の結果を実施例1とともに表1に表した。
<比較例1〜5>
被着体および接着剤の種類を表2に記載のものを使用し、実施例1に準じて積層体を作成し、加熱前接着力、加熱後における被着体の剥離強度(以下、剥離強度という)および加熱後の被着体における接着剤の付着の有無(以下、付着の有無という)について比較例1〜5の結果を表2に表した。
Figure 2007168443
1)混合調整後の接着剤の塗布性
被着体に塗布むらが生じない場合 :○
被着体に塗布むらが生じる場合 :△、
被着体に塗布することができない場合:×
2)(ア):150℃に加熱されたオーブンに5分間静置した。
(イ):160℃に加熱されたオーブンに5分間静置した。
(ウ):240℃に加熱したプレス板にて被着体を1分間加熱した。
3)剥離強度を測定後、被着体に接着剤が付着していない、あるいは容易に手で除去可能
な場合を○、
被着体から接着剤を容易に除去できないものを×とした。
Figure 2007168443
1)混合調整後の接着剤の塗布性
被着体に塗布むらが生じない場合 :○
被着体に塗布むらが生じる場合 :△、
被着体に塗布することができない場合:×
2)(ア):150℃に加熱されたオーブンに5分間静置した。
(イ):160℃に加熱されたオーブンに5分間静置した。
3)剥離強度を測定後、被着体に接着剤が付着していない、あるいは容易に手で除去可能
な場合を○、
被着体から接着剤を容易に除去できないものを×とした。

Claims (4)

  1. エポキシ樹脂及び/又は下記変成シリコーン樹脂の合計100重量部、ならびに、発泡剤として化学発泡剤10〜125重量部を含有する樹脂組成物を接着剤として、直接、被着体1と被着体2とを接着せしめてなる積層体。
    変成シリコーン樹脂:シリル基末端ポリエーテルと、錫系化合物及び脂肪族ポリアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種の硬化触媒とを含む樹脂。
  2. 被着体が、金属、無機物、プラスチック、合成繊維、天然繊維、半合成繊維、木材、紙、皮革から選ばれる少なくとも1種類である請求項1に記載の積層体。
  3. 請求項1又は2に記載の積層体に加熱する積層体からの被着体の回収方法。
  4. 請求項3に記載の回収方法により得られた被着体を再利用する被着体のリサイクル方法。
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JP2009298114A (ja) * 2008-06-17 2009-12-24 Kobe Steel Ltd プレコートメタル

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