JP2007167481A - 洗液混合式シャワー装置 - Google Patents

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Nobuko Yoshimura
信子 吉村
Rie Takagi
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Abstract

【課題】 入浴中の洗浄作業における利便性が高く、さらに、機能面及び衛生面にも全く問題なく、しかも、構造も簡素な洗剤混合式シャワー装置を提供すること。
【解決手段】 先端にノズル11を備えたシャワーヘッド1と;当該シャワーヘッド1と水源とを繋ぐ送水管2と;異なる粘度の洗浄液L(L・L…)をそれぞれ収容可能な複数の収容槽3(3a・3b…)と;当該収容槽3(3a・3b…)の各々と前記送水管2とを連通する分岐管4・4…と;前記送水管2に内設されて、前記分岐管4・4…の接続位置よりシャワーヘッド1の方向へ流動する水流に流動抵抗を付与する抵抗体5とを含んで構成する一方、高粘度の洗浄液Lを収容する収容槽3の分岐管4を、低粘度の洗浄液Lを収容する収容槽3の分岐管4よりも水源に近い位置に配設した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、シャワー装置の改良、詳しくは、入浴における洗浄作業に便利で、頭髪や身体を満遍なく洗うことができ、しかも、シャワーヘッドの詰まりや故障も少ない洗液混合式シャワー装置に関するものである。
周知のとおり、入浴時には、ボディソープやシャンプー等の洗浄液を用いて身体や頭髪の洗浄を行う。そして、このような身体や頭髪の洗浄に際しては、洗浄液を一旦浴用ブラシや手に付着させてから洗浄を始めるのが普通である。
そして、このような洗浄液を取り出すための手順を省略するために、シャワーに湯水を供給する送水管に、洗浄液の収容器及びこの洗浄液を送水管へと流入させる分岐管を配設して、洗浄液を混入した混合水を身体や頭髪に直接浴びることを可能にしたシャワー装置が従来において提案された(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記の従来シャワー装置は、送水管を流れる給水と導引した洗浄液とが合流した際に、洗浄液を強制的に水中に分散させる手段がなかったことから、高粘性の洗浄液に関しては、送水管内で充分に分散できずに高濃度の液状体のままシャワーヘッド内に流入してしまうことが多かった。
そして、この液状体がシャワーヘッドのノズルに詰まって、シャワーの出水を阻害したり、液状体がシャワーヘッド内に強固に付着してシャワーヘッドを汚損したりする等、上記の従来シャワー装置には機能面及び衛生面において問題があった。
また、従来においては、加圧ポンプを用いることにより送水管内またはシャワーヘッド内を流れる給水に対し洗浄液を勢いよく噴出させて洗浄液の分散作用を高めた技術も公知となっているが、加圧ポンプを使用することでシャワー装置全体の構造が複雑化してしまい、それによって、製造コストが大幅に増加するだけでなく、故障時の取扱いが使用者にとって非常に面倒なものとなった(例えば、特許文献2参照)。
特開平2−50295公報(第2−9頁、第1図) 特開平6−62972公報(第2−7頁、第1−7図)
本発明は、上記の如き問題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、入浴中の洗浄作業における利便性が高く、さらに、機能面及び衛生面にも全く問題なく、しかも、構造も簡素な洗剤混合式シャワー装置を提供することにある。
本発明者が、上記課題を解決するために採用した手段を添付図面を参照して説明すれば次のとおりである。
即ち、本発明は、先端にノズル11を備えたシャワーヘッド1と;当該シャワーヘッド1と水源とを繋ぐ送水管2と;異なる粘度の洗浄液L(L・L…)をそれぞれ収容可能な複数の収容槽3(3a・3b…)と;当該収容槽3(3a・3b…)の各々と前記送水管2とを連通する分岐管4・4…と;前記送水管2に内設されて、前記分岐管4・4…の接続位置よりシャワーヘッド1の方向へ流動する水流に流動抵抗を付与する抵抗体5とを含んで構成する一方、高粘度の洗浄液Lを収容する収容槽3の分岐管4を、低粘度の洗浄液Lを収容する収容槽3の分岐管4よりも水源に近い位置に配設した点に特徴がある。
また、本発明においては、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、送水管2を流動する水流によって発生する負圧により分岐管4から導引される洗浄液Lの流量を調節することが可能な開閉部41を分岐管4に設けるという技術的手段を採用することができる。
また、本発明においては、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、抵抗体5に、非伸縮性のスパイラル材を採用するという技術的手段を採用することができる。
また、本発明においては、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、抵抗体5に、洗浄液の付着が起こり難い潤滑質コーティングを施すという技術的手段を採用することができる。
また、本発明においては、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、送水管2に対して抵抗体5を着脱自在に付設するという技術的手段を採用することができる。
また、本発明においては、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、送水管2、収容槽3(3a・3b…)、及び分岐管4・4…を分解組立可能なセパレート構造に作製するという技術的手段を採用することができる。
本発明では、シャワーヘッドと水源とを繋ぐ送水管の内部に、収容槽と連通した分岐管を接続した位置よりシャワーヘッドの方向へ流動する水流に流動抵抗を付与する抵抗体を設けたことから、抵抗体によって送水管を流れる水流に攪乱流を発生させることができ、さらに、この攪乱流によって給水と洗浄液とが攪拌されて洗浄液の分散性を飛躍的に高めることが可能となる。
さらに、高粘度の洗浄液を収容する収容槽の分岐管を、低粘度の洗浄液を収容する収容槽の分岐管よりも水源に近い位置に配設したことにより、高粘度の洗浄液に関しては低粘度のものよりも長く攪拌を行うことができるため、使用する洗浄液の粘度の大きさに合わせた分散効果を適宜得ることができる。
そして、これによって、高粘度の洗浄液でも給水中に略均一に分散させることが可能となることから、洗浄液が高濃度の液状体のままシャワーヘッド内に流入することはなく、シャワーの出水に悪影響を及ぼすこともないため、シャワーの使用に不快感を感じるようなことはない。
加えて、高濃度の液状体になった洗浄液が、シャワーヘッド内に強固に付着する問題も解消できるため、衛生面においても安心してシャワーを使用することができる。
また、上記の給水と洗浄液とを攪拌する構造は、抵抗体を送水管内に設けた簡素な構造であるため、故障時の修理は容易で、製造コストが大幅に増加することもない。
したがって、本発明により、入浴中における頭髪や身体の洗浄が簡単に行え、さらに、機能面や衛生面に関して不安を全く感じることのない安心感の高いシャワー装置を提供することができるため、本発明の実用的利用価値は頗る高い。
『第1実施形態』
まず、本発明の第1実施形態について、図1から図2に基いて説明する。まず、符号1で指示するものはシャワーヘッドである。そして、符号2で指示するものは、送水管であり、符号3で指示するものは、収容槽である。次に、符号4で指示するものは、分岐管であり、符号5で指示するものは、強靱で耐熱性にも優れた金属製の抵抗体である。
しかして、本実施形態の構成を以下に説明する。まず、本実施形態では、先端にノズル11を備えたシャワーヘッド2に対して水源とを繋ぐホース管21を含んだ送水管2を配設することにより、送水管2の開閉器21を操作することで、送水管2を通してシャワーヘッド1のノズル11から湯水を射出できるように構成した(図1、図2参照)。
さらに、異なる粘度の洗浄液L・Lを収容可能な空間を内部に有した収容槽3a・3bを作製した。そして、これらの収容槽3a・3bそれぞれの底面とパイプ材である分岐管4の一端とを接続し、さらに、分岐管4のもう一方の端には送水管2を接続して収容槽3内部と送水管2とを連通させた。
これにより、送水管2内を流動する水流によって生じた負圧を利用して収容槽3内の洗浄液Lを送水管2内に導引することができるため、給水と洗浄液Lとの混合水をシャワーヘッド1のノズル11から射出することが可能となる。
なお、分岐管4の途中には、逆止弁を用いた開閉部41を形成して、分岐管4の内部を流れる洗浄液Lの流量を調節できるようにしている。
加えて、収容槽3は、脱着自在に被せる上蓋31を有した構造とすることにより、洗浄液Lの追加を容易にし、さらに、この上蓋31に空気吸入孔32を穿設することによって、収容槽3の内圧を一定に保っている。
そして、収容槽3に関しては、洗浄液Lが分岐管4に流れ込み易いように底面を漏斗状に形成することが好ましい。
さらに、本実施形態では、送水管2と分岐管4との接続において、高粘度の洗浄液Lを収容する収容槽3aの分岐管4を、低粘度の洗浄液Lを収容した収容槽3bの分岐管4よりも水源に近い位置に配設した。
詳しくは、長さの異なる分岐管4・4を、両方の収容槽3a・3bの高さが一致するように送水管2に対して接続した。これにより、収容槽の3a・3bが横に並んだ状態となるため、洗浄水L・Lの投入をより簡単に行うことができる。
さらに、長い分岐管4の収容槽3aに貯留された高粘度の洗浄液Lは、短い分岐管3bの収容槽3bに貯留された低粘度の洗浄液Lよりも、内在する位置エネルギーが大きくなるため、洗浄液Lが自重によって送水管2に押し出される力をより強めることができる。そのため、高粘度の洗浄液Lであっても、低粘度の洗浄液Lと同様に、給水内にスムーズに混入させることができる。
また、本実施形態では、送水管2の内部に、分岐管4・4…の接続位置よりシャワーヘッド1の方向へ流動する水流に流動抵抗を付与する抵抗体5を設けた。
上記のように構成したことから、付設した抵抗体5によって送水管2内の水流に攪乱流を生じさせることができ、さらに、この攪乱流を利用して給水と洗浄液Lとを攪拌することが可能となる。また、高粘度の洗浄液Lに関しては、低粘度の洗浄液Lよりも長く攪拌することができるため、使用する洗浄液Lの粘度に応じた分散効果を適宜得ることができる。
そして、これによって、シャワーヘッド1内に高粘度の洗浄液が詰まることはなく、シャワーヘッド1内に洗浄液が強固に付着するようなこともないため、シャワーの使用に関して不快な思いをすることはなく衛生面の不安も払拭することができる。
加えて、洗浄液を攪拌するための構造は、送水管2内に抵抗体5を設けた簡素な構造であるため、故障時の修理が容易で、製造コストを抑えることもできる。
また、本実施形態においては、抵抗体5に、送水管2内の水流に対し連続して流動抵抗を付与することができる非伸縮性のスパイラル材を用いた。
そして、抵抗体5のスパイラル材には、ガラス素材の潤滑質コーティングを施して洗浄液Lの付着を防ぎ、送水管2内の衛生状態を保持できるようにしている。
加えて、分岐管4・4より水源側で、送水管2の内壁に凸部12を形成し、この凸部12上に抵抗体5を載置することによって、抵抗体5を送水管2に対し着脱自在に配設した。これにより、抵抗体5の洗浄及び付替えを容易に行うことができる。
『第2実施形態』
次に、本発明の第2実施形態を図3及び図4に基いて説明する。まず、符号6で指示するものは、連結部材である。本実施形態では、抵抗体5に、周囲に複数の突起体51・51…が配設された棒体を採用して水流に対し断続的に流動抵抗を付与できるようにした。
そして、本実施形態においては、送水管2と各収容槽3(3a・3b…)、そして分岐管4・4…を連結部材6により接続して、分解組立可能な構造に作製した。これにより、装置を分解することで、各部材をコンパクト化することができるため、運搬上、非常に都合が良い。
さらに、収容槽3には、市販の洗液容器を用いて、この洗液容器の上口を分岐管4に形成した固定部42に連結することによって、使用する洗浄液Lの選択を容易に行えるように構成した。そして、市販の洗浄液容器を使用する際には、錐等で空気吸入孔32を穿設するのが好ましい。
『第3実施形態』
次に、本発明の第3実施形態を図5に基いて説明する。本実施形態においては、箱体に仕切りを設けて3つの収容槽3(3a・3b・3c)を作出した。これにより、一つの上蓋31を着脱するだけで洗浄液Lの充填作業を容易に行うことができる(図5参照)。
また、本実施形態では、透明性を有した材料で収容槽3を作製したことにより、一見して洗浄液量Lの確認を行えるようにした。
本発明は、概ね上記のように構成されるが、図示の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、収容槽3の取付け数は実施形態に2個や3個に限らず、使用する洗浄液Lの種数に応じて多数配設してもよい。ちなみに、本発明においては、収容槽3への収容物に洗浄液Lだけでなく、リンスやトリートメント、入浴剤等を採用することもできる。
また、図6に示すように、同じ長さの分岐管4・4を用いて、収容槽3a・3b自体を段違いの高さで配設することにより、高粘度の洗浄液Lを入れる収容槽3aがどれか一見して判別できるように構成してもよい。
さらに、収容槽3の上蓋31にキャップ体を使用し、このキャップ体を収容槽3の狭窄した開口部に螺着できるように構成することによって、上蓋31の取外しの容易化、及び上蓋31の外れ防止を図ってもよい。
そしてまた、抵抗体は、送水管3を流動する水流に流動抵抗を付与できればどんな形状でもよく、さらに、抵抗体5の材料は、使用に耐え得る強靱性と耐熱性を有していれば、合成樹脂材やガラス材でもよく何れも本発明の技術的範囲に属する。
ストレスの多い現代社会においては、風呂は重要なリラックス空間の一つといえる。ところが、このリラックス空間の観点から鑑みるに、従来の頭髪及び身体の洗浄方法におけるボディソープやシャンプーを一旦手やブラシにとらなければならない手間や、自分が使用するシャンプーやリンスを探さなければならない手間は、入浴者に煩わしさを感じさせるものであった。
そのような中で、本発明の洗液混合式シャワー装置は、入浴時において入浴者のストレスになり得る洗髪及び身体の洗浄作業を簡略化できる利便性の高い技術であり、同時に、機能面や衛生面の向上も実現できる優れた技術であることから、市場における需要は極めて大きく、本発明の産業上の利用価値は非常に高いと云える。
本発明の第1実施形態におけるシャワー装置を表わす部分斜視図である。 本発明の第1実施形態におけるシャワー装置の内部を表わす説明断面図である。 本発明の第2実施形態におけるシャワー装置の内部を表わす説明断面図である。 本発明の第2実施形態におけるシャワー装置の抵抗体を表わす全体斜視図である。 本発明の第3実施形態におけるシャワー装置の収容槽及び分岐管を表わす部分斜視図である。 本発明の変形例におけるシャワー装置の収容槽及び分岐管を表わす部分斜視図である。
符号の説明
1 シャワーヘッド
11 ノズル
12 凸部
2 送水管
21 開閉器
22 ホース管
3 収容槽
31 上蓋
32 空気吸入孔
4 分岐管
41 開閉部
42 固定部
5 抵抗体
51 突起体
6 連結部材
L 洗浄液

Claims (6)

  1. 先端にノズル11を備えたシャワーヘッド1と;当該シャワーヘッド1と水源とを繋ぐ送水管2と;異なる粘度の洗浄液L(L・L…)をそれぞれ収容可能な複数の収容槽3(3a・3b…)と;当該収容槽3(3a・3b…)の各々と前記送水管2とを連通する分岐管4・4…と;前記送水管2に内設されて、前記分岐管4・4…の接続位置よりシャワーヘッド1の方向へ流動する水流に流動抵抗を付与する抵抗体5とを含んで構成される一方、高粘度の洗浄液Lを収容する収容槽3の分岐管4は、低粘度の洗浄液Lを収容する収容槽3の分岐管4よりも水源に近い位置に配設したことを特徴とする洗液混合式シャワー装置。
  2. 分岐管4が、送水管2を流動する水流によって発生する負圧によって分岐管4から導引される洗浄液Lの流量を調節可能な開閉部41を備えていることを特徴とする請求項1記載の洗液混合式シャワー装置。
  3. 抵抗体5に、非伸縮性のスパイラル材を採用していることを特徴とする請求項1または2に記載の洗液混合式シャワー装置。
  4. 抵抗体5に、洗浄液Lの付着が起こり難い潤滑質コーティングが施されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の洗液混合式シャワー装置。
  5. 抵抗体5が、送水管2に対して着脱自在に付設されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の洗液混合式シャワー装置。
  6. 送水管2、収容槽3(3a・3b…)、及び分岐管4・4…が、分解組立可能なセパレート構造に構成されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載の洗液混合式シャワー装置。
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