JP2007166194A - 受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】STBC通信方式の利点を維持しつつ、マルチパス環境下で送信局又は受信局が高速に移動する場合においても、高い通信品質を確保すること。
【解決手段】チャネル推定部104aは、受信信号ベクトルrと時空間行列Sから、チャネルベクトルhをもとめる(h=SH r)。次に、チャネル行列算出部104bでは、チャネルベクトルhの各成分h1 ,h2 を用いて、最新値H′を求め、更に、式「H″=(1−α)H+αH′」に基づいて行列H″を求める。ここで、αは0より大きく1以下の実数であり、システムのチャネル行列に関する忘却係数を示す様に適当な値に設定する。即ち、ここでは、チャネル推定部104aが算出したチャネルベクトルhの各成分h1 ,h2 に基づいて求められた上記の最新のチャネル行列H′によって、前回使用されたチャネル行列Hの忘却された分(比率α)だけが、補償される処理形式が採用されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、アラモティ(Siavash M. Alamouti )が提案した時空間符号化伝送技術(以下、STBC(:Space Time Block Code)通信方式と言う。)を用いた通信装置(送信装置、受信装置、送受信装置)及び通信システムに関する。
この方法は、例えば車車間通信などの移動体通信における通信データの高品質化に大いに有用なものである。
アラモティが提案した時空間符号化伝送技術(STBC通信方式)は、下記の非特許文献1などに記載されており、このSTBC通信方式を利用した通信技術としては、例えば下記の特許文献1に記載されているものなどが公知である。
例えば、送信アンテナが2本で受信アンテナが1本の2×1システムにおいて、STBC通信方式を用いる場合を考える。この時、連続するシンボル時刻1,2における受信局側での受信信号をそれぞれr1 ,r2 とし、第1の送信アンテナと受信アンテナとの間のチャネル特性をh1 、第2の送信アンテナと受信アンテナとの間のチャネル特性をh2 とし、次式(1)に示す様に、受信信号ベクトルrとチャネル行列Hとシンボルベクトルsを定義すると、次式(2)の関係が成り立つ。ただし、ここで、「a* 」はaの複素共役を示すものとする。
(基本的な定義式)
Figure 2007166194
(2×1システムにおけるSTBC通信方式)
r′= Hs …(2)
この関係式は、非特許文献1の式(11)において、n0 =n1 =0とした場合と等価である。受信されるノイズn0 ,n1 の影響は、シンボル判定の際に一定の雑音余裕を設けることができることから、ここでは無視することができる。
また、ここで|h1 2 +|h2 2 =1が満たされる様に、h1 ,h2 を選べば、Hはユニタリー行列となるので、この場合にはrが規格化されていれば、次式(3)によって、規格化されたシンボルベクトルsを容易に求めることができる。
(シンボルベクトルsの導出式)
s = H-1r′= HH r′ …(3) ただし、ここでHH は、行列Hの随伴行列を示すものである。そして、例えばQPSK方式の場合には、所定のシンボル判定処理によって、次式(4)の何れか1つの規格化されたシンボル信号が、その判定結果として選択される。
(規格化されたシンボル信号の例)
Figure 2007166194
これらの従来技術においては、トレーニング信号(パイロット信号)などを巧く利用してマルチパス(多重伝搬路)のチャネル特性を受信側で高精度に推定することが、通信データを高品質化する上で非常に重要である。
"A simple transmit diversity technique for wireless communications," IEEE journal on selective areas in communications, vol.16, no.8, pp.1451-1458, Oct. 1998. 特開2004−129082号公報
しかしながら、STBC通信方式に準拠する従来の通信装置(送信装置、受信装置、送受信装置)においては、局移動に伴うマルチパス環境の変動が考慮されていない。即ち、上記の従来の通信装置では、送信局又は受信局が高速に移動する場合に、その高速移動に伴うチャネル特性の推定値の急速な経時的劣化が特段補償されてはおらず、このため、送信局又は受信局の移動中に、受信側では干渉波成分が増大してしまって受信信号の復号ができなくなることがあった。
例えば、トレーニング信号(パイロット信号)を受信した時点(:時刻t0 )で算定されるチャネル推定行列Γの推定精度が十分に高い場合でも、時刻t0 から時刻t0 +Δtにおいて次回のトレーニング信号を受信するまでの間に送信局または受信局が移動してしまうと、その間の移動距離などに応じて、上記のチャネル行列Hに関する推定精度が急速に劣化することがあった。即ち、従来装置においては、動的な送受信局間の距離変動に伴って通信品質が急速に劣化することがあり、特に移動速度の大きな移動体通信の場合に問題となっていた。
本発明は、上記の課題を解決するために成されたものであり、その目的は、STBC通信方式の利点を維持しつつ、マルチパス環境下で送信局又は受信局が高速に移動する場合においても、高い通信品質を確保することである。
上記の課題を解決するためには、以下の手段が有効である。
即ち、本発明の第1の手段は、所定のトレーニング信号を受信して、送信局と受信局との間のマルチパスの各伝搬路のチャネル特性を推定するチャネル推定手段と、チャネル推定手段によって推定されたチャネル行列Hと受信された受信信号ベクトルrに基づいて時空間ブロック復号処理を行う復号手段とを有するSTBC通信方式の受信装置において、トレーニング信号を受信してから次回のトレーニング信号を受信するまでの期間内において、所定の復調方式におけるシンボル判定後のシンボル信号に基づいて、チャネル行列Hの最新値H′を所定の演算周期で逐次再計算するチャネル変動補償手段を設け、シンボル判定後のシンボル信号が正しく求められる程度に、期間内において使用中のチャネル行列Hと最新値H′との各成分の差分が小さくなることが想定できる時間間隔以下に、上記の演算周期を設定することである。
また、本発明の第2の手段は、上記の第1の手段の上記の復号手段において、期間内において使用中のチャネル行列Hと、最新の受信信号ベクトルrに基づいて算出された最新値H′との加重平均値行列H″を用いて時空間ブロック復号処理を行うことである。
以上の本発明の手段により、前記の課題を効果的、或いは合理的に解決することができる。
以上の本発明の手段によって得られる効果は以下の通りである。
即ち、本発明の第1の手段によれば、上記の演算周期は、シンボル判定後のシンボル信号が正しく求められることが想定できる程十分に短いので、随時求められるシンボル判定後の判定結果であるシンボル信号は、パイロット信号の代わりに利用することができる。したがって、この演算周期で上記のチャネル変動補償手段を周期的に実行すれば、トレーニング信号を受信してから次回のトレーニング信号を受信するまでの期間内においても、常時正確なチャネル行列の推定処理を実行することができる。
したがって、本発明の第1の手段によれば、STBC通信方式の利点を維持しつつ、マルチパス環境下で送信局又は受信局が高速に移動する場合においても、高い通信品質を確保することができる。
また、本発明の第2の手段によれば、マルチパス環境下における時空間上の局所的な例外や特異点や、或いは装置内外の一時的なノイズなどによって、上記の最新値H′が一時的に特異な値を取った場合にも、上記の加重平均処理における加重を適当な値に設定しておけば、その特異な例外的事情が当該通信システムに与える悪影響を十分に抑制することが可能となる。したがって、本発明の第2の手段によれば、その様な例外的事情が生じた場合においても、当該通信システムにおける通信品質を良好に維持することが可能となる。なお、上記の加重平均処理に用いる加重は、上記の例外的事情が支配的とならない様に系の忘却特性などを十分に考慮して最適な値に設定することが望ましい。
以下、送信アンテナが2本で受信アンテナが1本の所謂2×1システムにおいて、STBC通信方式を用いる場合について、本発明の作用原理をより具体的に例示する。
前述の式(1)と次式(5)の定義に従えば、次式(6)の関係が得られる。
(時空間行列Sとチャネルベクトルhの定義)
Figure 2007166194
(受信信号ベクトルrとチャネルベクトルhとの関係式)
r = Sh …(6)
この関係式(6)は、前述の非特許文献1中の式(12)と本質的に一致するものであり、上記の式(6)において、受信されるノイズを無視することができるのは、所定のシンボル判定処理において、雑音余裕を十分に設けることを前提にしているためである。
また、時空間行列Sは、例えば前述の式(4)の様なシンボル信号sの規格化によってユニタリー行列にすることができるので、上記の式(6)より、次式(7)を得ることができる。ただし、ここで、行列SH は、行列Sの随伴行列である。
(チャネルベクトルhの導出式)
h = S-1r = SH r …(7)
ここで、受信ベクトルrは、最新の受信信号を用いて構成すればよく、また、式(7)の時空間行列Sは、その受信信号(受信ベクトルr)を復号して、シンボル判定処理した判定結果であるシンボル信号s(:例えばQPSK方式の場合には式(4))に基づいて構成すれば良い。上記のチャネル行列Hの最新値H′は、この様にして算出されるチャネルベクトルhに基づいて、前述の式(1)のチャネル行列Hの定義に基づいて導出することができる。
また、その他の一般の所謂n×mシステムにおいても、同様の作用・原理に基づいて、シンボル判定処理後のシンボル信号をパイロット信号の代わりに用いることによって、同様の補償処理を実現することが可能である。
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。
ただし、本発明の実施形態は、以下に示す個々の実施例に限定されるものではない。
1.発明装置の構成と動作
図1は本実施例1におけるSTBC通信の復号処理装置100の制御ブロック図である。この復号処理装置100は、送信アンテナが2本あり受信アンテナが1本あるSTBC通信システム(所謂2×1システム)の受信局側において復号処理を実行するものである。したがって、前述の基本的な定義式(式(1))については、以下でも同様に用いるものとする。即ち、この復号処理装置100は、連続したシンボル時刻において順に受信された受信信号r1 ,r2 に基づいて、時空間ブロック符号化(STBC)されたシンボルsを復号するものである。
この復号処理装置100は、受信信号判定部101と伝搬路推定部102とSTBCデコード部103とチャネル変動補償部104などから主に構成されている。これらは、アナログ回路、デジタル回路、コンピュータ・ハードウェア、またはコンピュータ・ソフトウェアなどによって実現することができ、それらの実現方式は任意でよく、特段限定されるものではない。
そして、この復号処理装置100の最も大きな特徴は、チャネル変動補償部104のフィードバック制御によって、チャネル行列Hが逐次補償(再計算)される点にある。
受信信号判定部101は、受信信号r1 ,r2 がパイロット信号であるか否かを判定し、これらがパイロット信号である場合には、受信信号r1 ,r2 を伝搬路推定部102へ、そうでなければ受信信号r1 ,r2 をSTBCデコード部103へ送出する。また、同時に、受信信号r1 ,r2 がパイロット信号である場合には、スイッチsw1を接点aに接続し、そうでなければスイッチsw1を接点bに接続する。
伝搬路推定部102は、入力されたパイロット信号(受信信号r1 ,r2 )に基づいて、送信局と当該受信局との間のマルチパスの各伝搬路特性を推定する。即ち、前述の式(1)のチャネル行列Hを求めて、図中の接点aに出力する。伝搬路推定部102によって、パイロット信号から直接算出されたチャネル行列を以下、H(t0 )と表すことがある。ここでt0 は、そのパイロット信号の受信時刻を表している。
STBCデコード部103は、スイッチsw1からチャネル行列Hを入力する。このチャネル行列Hは、パイロット信号受信直後であれば、スイッチsw1は接点aに接続されているので、上記のチャネル行列H(t0 )に一致する。
次に、STBCデコード部103は、パイロット信号ではない復号されるべき受信信号r1 ,r2 を受信信号判定部101から入力する。そして、式(1)、式(3)に基づいて、所望のシンボル信号sを求める。ただし、STBCデコード部103から出力されるシンボル信号sは、シンボル判定後の判定結果を示すものであるから、例えばQPSK方式を採用する場合には、式(4)に示した4通りのシンボル信号sの内の何れか1つの信号が出力されることになる。また、8−PSK方式を採用する場合にも、STBCデコード部103からの出力信号(シンボル信号s)は、8通りに限定される。
チャネル変動補償部104は、先に上記のSTBCデコード部103が使用したチャネル行列H,受信信号r1 ,r2 、及び今回STBCデコード部103が出力した上記の判定結果(シンボル信号s)を用いて、再計算されたチャネル行列H″を導出して、スイッチsw1の接点bに出力する。
この時、チャネル推定部104aは、前述の式(7)により、チャネルベクトルhをもとめ、チャネル行列算出部104bに出力する。
次に、チャネル行列算出部104bでは、チャネル推定部104aが算出したチャネルベクトルhの各成分h1 ,h2 を用いて、式(1)の定義に従って、チャネル行列の再計算後の最新値H′を求め、更に、次式(8)に基づいて、行列H″を求める。
(行列H″の演算)
H″= (1−α)H +αH′ …(8)
ここで、αは0より大きく1以下の実数であり、システムのチャネル行列に関する忘却係数を示す様に適当な値に設定する。なお、このαの値は、0.2〜0.02程度が望ましく、例えば0.04程度でも良い。このαの値は、移動体の移動速度やシンボル信号の復号処理周期などに応じて、最適に設定することができる。
即ち、ここでは、上記の漸化式(式(8))によって、チャネル推定部104aが算出したチャネルベクトルhの各成分h1 ,h2 に基づいて求められた上記の最新の値H′によって、前回使用されたチャネル行列Hの忘却分(比率αの分)だけが補償される処理方式が採用されている。
本実施例において式(8)より行列H″を求めた後は、チャネル行列算出部104bは、この行列H″をスイッチsw1の接点bに出力する。スイッチsw1は、チャネル行列H(t0 )とチャネル行列H″の何れか一方を、受信信号判定部101からの制御信号に基づいて選択する。したがって、その値(H(t0 )または行列H″)はその後、STBCデコード部103に対して、次回の復号演算で該STBCデコード部103が用いるべきチャネル行列Hとして出力される。また、このチャネル行列Hの値は、同時にチャネル変動補償部104にも再びフィードバックされて、該チャネル変動補償部104が行う上記の逐次演算処理(式(8))において再利用される。
以上の処理は、所定の演算周期で繰り返し実行する。この演算周期は、シンボル判定後のシンボル信号が正しく求められる程度に、使用中のチャネル行列Hと最新値H′との各成分の差分が十分に小さくなることが想定できる時間間隔以下に設定する。
これにより、トレーニング信号を受信してから次回のトレーニング信号を受信するまでの期間内においても、STBC通信方式の利点を維持しつつ、高い通信品質を確保することができる。
上記の様な方式を採用する理由は、常時SNRが大きな場合にはノイズなどを特段勘案しなくても何ら問題ないが、特に通信環境が変動し易い移動体通信などにおいては、例えばマルチパス環境下における局所的または一時的なチャネル特性の特異点や、比較的大きなノイズなどの様々な不具合が想定され得るためである。そして、この様な場合には、それらの例外値やノイズなどを排除するために、適当な加重平均処理などを用いた、例えば上記の様な処置を講じておくことが望ましい。
この様な考えに従って、上記の実施例では、漸化式(式(8))を使って系の忘却特性を加味する加重平均処理を導入したが、その他にも、例えば補正処理の実行周期が十分に短い場合などには、例えば数周期〜数十周期にわたる上記の各最新値H′の単純平均値を上記の行列H″の代わりに用いるなどしても良い。
なお、上記の式(8)でα=1とする場合には、H″≡H′となる。この場合、忘却傾向の極めて強いチャネル行列(H=H′)が常時生成される。したがって、α=1とするこの方式は、パイロット信号が受信されない期間中常時、最新のチャネル行列(H=H′)を保持する点では有利と言えるが、ノイズ等による一時的かつ例外的な系の乱れに非常に弱い不安定な復号処理部が構成されてしまう点では不利となる。
2.シミュレーションによる作用・効果の検証
2.1 交差点モデル
図2に、本発明の各実施例を検証するために構成された交差点モデルの空間的な構造を例示する。評価対象とする交差点モデルを示す。この交差点モデルでは、300m四方のオフィスビル街を想定し、道路幅は10mと仮定し、交差点の周辺には、ビルを疑似する高さ10mのコンクリートブロックを図示する様に配置した。送信局Txおよび受信局Rxの各アンテナの初期位置は、ともに道路の交差点から40m離れた場所とした。即ち、時速60kmで移動する自動車の平均的な停止可能距離(約40m程度)を1つの目安として考えた。
また、この交差点モデルにおいては、送受信のアンテナとして、標準ダイポールを2素子ずつ使用し、車両上における2つのアンテナの素子間隔を1.5m、アンテナの高さは0.8mとし、アンテナ軸は地面に対して垂直とした。また、コンクリートブロックの壁面からの距離は、1 .5mとした。また、個々の送信アンテナからの送信電力はそれぞれ10mWに設定した。
また、このシミュレーションでは、幾何学的な光学手法であるレイトレーシング法の内のイメージ法を採用した。この方法では、送信点、受信点、その他すべての反射面の組み合わせから、反射・透過・回折を計算するが、この時、反射係数と透過係数には、フレネルの係数を使用し、回折係数にはUTD (Uniform Geometric Theory of Diffraction )を用いた。また、これらのシミュレーションでは、反射回数を1〜3回と変化させ、透過回数を0回と固定し、回折回数は1〜2回と変化させ、大地反射も考慮した。なお、コンクリートブロック、および大地の電気的特性を次の表1に示す値とした。
Figure 2007166194
2.2 検証結果
図3に本実施例1の効果を例示する。本シミュレーションは、上記の交差点モデルに基づいて、各受信アンテナに熱雑音を付与した時のQPSK方式下におけるBERについて調べたものであり、本シミュレーションでは、受信局Rxと送信局Txの移動速度はそれぞれ共に60km/hとした。このため、受信局Rxのx軸方向の移動量Δxと、送信局Txのy軸方向の移動量Δyは常時互いに等しいもの(Δx=Δy)となった。また、通信に用いる電磁波の周波数fを6GHz、5GHz、2GHzの3通りとしたが、何れの場合にも、各波長λを用いたパラメータΔx/λを用いると、それらのシミュレーション結果は本図3に示す通りに、一致したため、本グラフ上では周波数fに関する区別は示していない。また、1シンボルの送信周期を1μsecとし、上記の式(8)のαの値は、約0.03とした。
図中に conventional と記載して示してあるグラフが、本発明の補正処理を省略した従来のSTBC通信方式に従うシミュレーション結果であり、上記の実施例1に従うシミュレーションの結果のグラフを proposed と記載して示した。
このシミュレーション結果より、従来技術では、移動体の移動によって受信品質(BER)が急激に悪化するのに対して、上記の実施例1に基づく方式に従えば、移動に伴う受信品質(BER)の劣化が殆ど見られないことがわかる。
図4は、上記の図3と同一のシミュレーション結果をSNRを横軸にして、別の側面から示したものである。このグラフからも、本発明の有効性が非常に顕著であることを確認することができる。
また、前述の透過回数を1回として、図2の送受信局間にある交差点の角のビルの1階が、ガラス張りのショウルームなどで構成されている場合などを想定して、同様の検証シミュレーションを実施した。そして、これらの場合においても、上記と略同様にして、本発明の有効性を検証することができた。
〔その他の変形例〕
本発明の実施形態は、上記の形態に限定されるものではなく、その他にも以下に例示される様な変形を行っても良い。この様な変形や応用によっても、本発明の作用に基づいて本発明の効果を得ることができる。
(変形例1)
上記の実施例1の式(8)では、前回の復号処理でSTBCデコード部103が使用したチャネル行列Hを用いて、次回の復号処理でSTBCデコード部103が使用すべきチャネル行列H″を算出しているが、この漸化式(式(8))における行列Hの初項はパイロット信号から直接求められた前述の行列H(t0 )であり、行列H′の初項は、そのチャネル行列H=H(t0 )に基づいて最初に復号されたシンボルの判定結果であるシンボル信号s(例:式(4))と、その復号元の受信信号ベクトルrから、式(1)、式(5)、式(7)を用いて導出される。この時、上記のパイロット信号の受信時刻t0 から、上記の復号元の受信信号ベクトルrの受信時刻までの時間間隔をΔtとすれば、この演算方式(漸化式(8))におけるこの時間間隔Δtの許容され得る最大値は、本発明のチャネル変動補償手段が逐次再計算する前述の演算周期の最大値に一致する。
したがって、上記の時間間隔Δtが前述の演算周期の最大値以下の値を取る限りにおいては、所望のチャネル行列H″を求める際に上記の漸化式(8)を各演算周期毎に次々と順次連鎖的に用いるのではなく、パイロット信号から直接求められた前述の行列H(t0 )と、最新の受信信号ベクトルrと、該ベクトルrに基づくシンボル判定結果であるシンボル信号s(例:式(4))から直接上記の様にして、即ちその初項と同様の導出手順によって、所望のチャネル行列H″を直接的に求めることも可能である。
このことは、上記の時間間隔Δtが前述の演算周期の最大値以下の値である限りにおいて、所望のチャネル行列H″の初項を漸化式(8)に基づいて正確に求め得ることからも自明と言える。
(変形例2)
また、上記の図1の復号処理装置100の構成例では、所謂2×1システムの構成例を例示したが、一般の所謂n×mシステム(n>1,m>1)においても、上記と同様の作用・効果を得ることができる。
実施例1のSTBC通信の復号処理装置100の制御ブロック図 交差点モデルの空間的な構成を例示する平面図 実施例1の効果を例示するグラフ(熱雑音付与時のBER) 実施例1の効果を例示するグラフ(熱雑音付与時のBER)
符号の説明
100 : 復号処理装置
101 : 受信信号判定部
102 : 伝搬路推定部
103 : STBCデコード部
104 : チャネル変動補償部
104a: チャネル推定部
104b: チャネル行列算出部

Claims (2)

  1. 所定のトレーニング信号を受信して、送信局と受信局との間のマルチパスの各伝搬路のチャネル特性を推定するチャネル推定手段と、前記チャネル推定手段によって推定されたチャネル行列Hと受信された受信信号ベクトルrに基づいて時空間ブロック復号処理を行う復号手段とを有するSTBC通信方式の受信装置において、
    前記トレーニング信号を受信してから、次回のトレーニング信号を受信するまでの期間内において、所定の復調方式におけるシンボル判定後のシンボル信号に基づいて、前記チャネル行列Hの最新値H′を所定の演算周期で逐次再計算するチャネル変動補償手段を有し、
    前記演算周期は、
    シンボル判定後の前記シンボル信号が正しく求められる程度に、前記期間内において使用中の前記チャネル行列Hと前記最新値H′との各成分の差分が、小さくなることが想定できる時間間隔以下である
    ことを特徴とする受信装置。
  2. 前記復号手段は、
    前記期間内において使用中の前記チャネル行列Hと、
    最新の受信信号ベクトルrに基づいて算出された前記最新値H′と
    の加重平均値行列H″を用いて前記時空間ブロック復号処理を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
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