JP2007165946A - 被写体像補正装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【目的】顔画像の検出精度を向上させる。
【構成】CCD5によって被写体が撮像され,入力被写体像が得られる。得られた入力被写体像について補正回路8において,顔画像の検出に適した補正が行われる。識別回路9において,補正された入力被写体像から顔画像が検出される。検出された顔画像が適正な明るさとなるように,入力被写体像がガンマ補正される。顔画像の検出に適した補正が行われた入力被写体像について顔画像検出処理が行われるので,顔画像の検出精度が向上する。
【選択図】図1
【構成】CCD5によって被写体が撮像され,入力被写体像が得られる。得られた入力被写体像について補正回路8において,顔画像の検出に適した補正が行われる。識別回路9において,補正された入力被写体像から顔画像が検出される。検出された顔画像が適正な明るさとなるように,入力被写体像がガンマ補正される。顔画像の検出に適した補正が行われた入力被写体像について顔画像検出処理が行われるので,顔画像の検出精度が向上する。
【選択図】図1
Description
現在,被写体像の中から顔の画像を検出する処理が行われることが多い。顔の画像が検出されることにより,たとえば,検出された顔の画像がきれいな色となるように補正が行われる。顔検出のために肌色の領域を検出し,その肌色の領域と肌色の領域内における暗い領域との面積比が一定範囲内にある場合に,その肌色の領域が顔の画像であると判断されるものがある(特許文献1)。
特開平11−15979号公報
しかしながら,顔画像検出精度は未だ高いとは言えない。
この発明は,顔画像のような対象画像を検出する精度を向上させることを目的とする。
この発明による被写体像補正装置は,一駒の被写体像を表す入力被写体像データに対して,上記被写体像の中から検出すべき対象画像用の補正を,第1の補正パラメータにもとづいて行う対象画像検出用補正手段,上記対象画像検出用補正手段によって補正された被写体像データによって表される検出用被写体像の中から対象画像を検出する対象画像検出手段,および上記対象画像検出手段によって検出された対象画像にもとづいて,上記入力被写体像データを補正する第1の被写体像用補正手段を備えていることを特徴とする。
この発明は,上記被写体像補正装置に適した補正方法も提供している。すなわち,この方法は,一駒の被写体像を表す入力被写体像データに対して,上記被写体像の中から検出すべき対象画像用の補正を,第1の補正パラメータにもとづいて行い,補正された被写体像データによって表される検出用被写体像の中から対象画像を検出し,検出された対象画像にもとづいて,上記入力被写体像データを補正するものである。
対象画像用の補正とは,補正後の被写体像から対象画像が検出されやすくなるような補正である。たとえば,入力被写体像が適正な明るさとなるようにする補正よりもさらに明るくする補正,全体的に均一な明るさをもつ被写体像の場合に階調が上がるように傾斜の程度が通常よりも大きいガンマ補正曲線を用いたガンマ補正,被写体像に暗い部分が存在しない場合にその暗い部分を示すデータを削除して(ビットを落として),より詳細な入力被写体像データとする補正,輪郭強調補正などである。
この発明によると,一駒の被写体像(入力被写体像)全体を表す入力被写体像データが与えられる。与えられた入力被写体像データに対して,被写体像の中から検出すべき対象画像用の補正が第1の補正パラメータにもとづいて行われる。補正された被写体像データによって表される検出用被写体像の中から対象画像が検出される。対象画像用の補正が行われることにより,対象画像が被写体像から検出しやすくなる。対象画像の検出精度が向上する。入力被写体像データは,検出された対象画像にもとづいて補正される。
被写体を撮像し,被写体像を表す被写体像データを出力する撮像装置をさらに備えてもよい。この場合,上記対象画像検出用補正手段は,上記撮像装置から出力された被写体像データに対して,上記対象画像用の補正を行うものとなろう。そして,上記対象画像検出用補正手段における補正開始タイミングと同じタイミングで上記入力被写体像データについて入力被写体像用の補正(一駒の入力被写体像全体として見たときに適正な明るさ等となる補正)を開始する第2の被写体像用補正手段をさらに備える。上記第1の被写体像用補正手段は,上記対象画像検出手段において検出された対象画像にもとづいて,上記第2の被写体像用補正手段によって補正された入力被写体像データを補正するものとなる。対象画像検出用の補正と入力被写体像の補正とを並行して行うことができる。
上記対象画像検出手段における顔検出処理の開始タイミングと同じタイミングで上記第2の被写体像用補正手段によって補正された入力被写体像データをさらに補正する処理を開始する第3の被写体像用補正手段をさらに備えてもよい。この場合,上記第1の被写体像用補正手段は,上記対象画像検出手段によって検出された対象画像にもとづいて,上記第3の被写体像用補正手段によって補正された入力被写体像データを補正するものとなろう。顔検出処理と第3の被写体像用補正手段における補正とを並行して行うことができる。
上記対象画像検出手段によって対象画像が検出されなかったかどうかを判定する判定手段,上記判定手段によって対象画像が検出されなかったと判定されたことに応じて,上記対象画像検出用補正手段の補正パラメータを上記第1の補正パラメータから第2の補正パラメータに変更する補正パラメータ変更手段,および上記補正パラメータ変更手段によって変更された第2の補正パラメータにもとづいて対象画像用の補正を行うように上記対象画像検出用補正手段を制御する補正制御手段をさらに備えてもよい。パラメータを変更することにより,対象画像が検出しやすくなる。
上記対象画像検出手段は,上記検出用被写体像の中から所定の大きさをもつ領域内の画像がもつ対象画像らしさの値を,異なる位置での領域ごとに算出し,算出された対象画像らしさの値が所定のしきい値以上の場合にその値を与える領域内の画像を対象画像として検出するものでもよい。この場合,上記対象画像検出手段によって対象画像が検出されなかったかどうかを判定する判定手段,上記判定手段によって対象画像が検出されなかったと判定されたことに応じて,上記対象画像検出手段における検出処理において対象画像らしさの値がもっとも大きい値を与える領域内の画像の明るさにもとづいて,対象画像用の補正のための第2の補正パラメータを算出する第2の補正パラメータ算出手段,および上記第2の補正パラメータ算出手段によって算出された第2の補正パラメータにもとづいて対象画像用の補正を行うように上記対象画像用補正手段を制御する補正制御手段をさらに備えるとよい。もっとも対象画像らしい画像の明るさにもとづいて第2の補正パラメータを算出し,その算出された第2の補正パラメータにもとづいて対象画像用の補正が行われるので,対象画像らしい画像の明るさに応じた対象画像用の補正を行うことができる。
図1は,この発明の実施例を示すもので,ディジタル・スチル・カメラの電気的構成を示すブロック図である。
ディジタル・スチル・カメラの全体の動作は,CPU10によって統括される。
ディジタル・スチル・カメラには,シャッタ・レリーズ・ボタン,モード設定スイッチなどの各種ボタンを含む操作器13が含まれている。この操作器13から出力される操作信号は,CPU10に入力する。CPU10には,ディジタル・スチル・カメラの動作プログラムその他必要なデータが記憶されているROM14およびデータを一時的に記憶するRAM15が接続されている。
また,ディジタル・スチル・カメラには,ストロボ撮影のためにストロボ発光装置12が設けられている。このストロボ発光装置12は,CPU10によって制御されるストロボ制御回路11によって発光が制御される。
CCD5の前方には撮像レンズ1および絞り3が設けられている。撮像レンズ1は,CPU10によって制御されるレンズ駆動回路1によって被写体像がCCD5の受光面上に結像するように,位置が制御される。絞り3は,CPU10によって制御される絞り駆動回路4によって適正な露光量となるように絞り値が制御される。
モード設定スイッチによって撮像モードが設定されると,CCD5によって被写体が撮像される。CCDドライバ6によってCCD5が駆動させられることにより,CCD5から被写体像(入力被写体像)を表す映像信号が出力される。映像信号は,タイミング・ジェネレータ7から与えられるクロック・パルスにもとづいて動作するアナログ/ディジタル変換回路6においてディジタル画像データに変換される。
アナログ/ディジタル変換回路6において変換された画像データは信号処理回路22に入力する。信号処理回路22においてオフセット補正,ゲイン補正,ガンマ補正などの補正が行われる。信号処理回路22から出力された画像データは表示制御回路27に入力する。表示制御回路27によって液晶表示装置29が制御されることにより,液晶表示装置29の表示画面上に被写体像が表示される。また,オン・スクリーン・ディバイス信号発生回路28から出力される信号も液晶表示装置29に与えられる。オン・スクリーン・ディバイス信号発生回路28から出力された信号によって現れるキャラクタ等が液晶表示装置29の表示画面に表示されている被写体像上に重ねられるように表示される。
この実施例のディジタル・スチル・カメラにおいては,被写体像の中から顔の画像を検出することができる。顔の画像を検出する回路が識別回路9である。検出された顔画像に適したガンマ補正などの補正を入力被写体像について行うことができる。たとえば,顔画像が検出しやすくなるように,被写体像全体として見たときに適正な明るさよりも明るくなるような補正を行うことができる。とくに,この実施例のディジタル・スチル・カメラにおいては,入力被写体像から顔画像を検出する精度を向上させるために入力被写体像が補正される。入力被写体像を補正するための回路が補正回路8である。この補正回路8は,補正パラメータ算出回路23において算出された補正パラメータを用いて補正処理が行われる。
シャッタ・レリーズ・ボタンが押されると,上述のようにしてアナログ/ディジタル変換回路6において変換されたディジタル画像データは,補正パラメータ算出回路23に入力し,入力被写体像を補正するための補正パラメータが算出される。算出された補正パラメータは,補正回路8に入力する。アナログ/ディジタル変換回路6において変換されたディジタル画像データは,補正回路8にも入力する。補正回路8において,補正パラメータ算出回路23において算出された補正パラメータ(第1の補正パラメータ)にしたがって補正(対象画像用の補正)が行われる。たとえば,入力被写体像が適正な明るさとなるようにする補正よりもさらに明るくする補正,全体的に均一な明るさをもつ被写体像の場合に階調が上がるように傾斜の程度が通常よりも大きいガンマ補正曲線を用いたガンマ補正,被写体像に暗い部分が存在しない場合にその暗い部分を示すデータを削除して(ビットを落として),より詳細な入力被写体像データとする補正,輪郭強調補正などである。
補正回路8において補正された入力被写体像を表す画像データは識別回路9に入力する。識別回路9において,入力被写体像から顔画像が検出される。入力被写体像は,顔画像が検出されやすいように補正回路8において補正されている。このため入力被写体像から顔画像を検出する精度が高くなっている。識別回路9において検出された顔画像の位置,大きさ,顔画像を表すデータは,CPU10に入力する。CPU10において,入力した顔画像を表すデータを用いて,検出された顔画像が適正な明るさとなるようなガンマ補正のための補正パラメータが算出される。すなわち,算出された補正パラメータを用いて,後述するように信号処理回路22においてオフセット補正,ゲイン補正および第1のガンマ補正ならびに補間処理が行われた入力被写体像について,検出された顔画像が適正な明るさとなるような第2のガンマ補正が行われる。
さらに,上述のようにアナログ/ディジタル変換回路において変換された画像データは信号処理回路22にも入力する。信号処理回路22においてオフセット補正,ゲイン補正および第1のガンマ補正(入力被写体像用の補正)が行われる。これらの補正が信号処理回路22において行われると,画像データはメモリ21に与えられ,一時的に記憶される。メモリ21に記憶された画像データは,CPU10の制御により読み出され,読み出されながら補間処理が行われる。補間された画像データは,再びメモリ21に与えられ,記憶される。
補間された画像データがメモリ21から読み取られ,再び信号処理回路22に入力する。信号処理回路22において,上述したように,検出された顔画像を表すデータにもとづいて,補間された入力被写体像データについて,顔画像が適正な明るさとなるように第2のガンマ補正処理が行われる。
第2のガンマ補正処理が行われた画像データが圧縮伸長回路24に入力する。圧縮伸長回路24において補間された画像データが圧縮される。圧縮された画像データがカード・インターフェイス25を介してメモリ・カード26に与えられ,記録される。
モード設定スイッチによって再生モードが設定されると,メモリ・カード26に記録されている圧縮された画像データがカード・インターフェイス25を介して読み取られる。読み取られた画像データか圧縮伸長回路24において伸長される。伸長された画像データが表示制御回路27に与えられることにより,メモリ・カード26に記録されている画像データによって表される画像が表示装置29の表示画面上に表示される。
図2は,記録処理手順を示すフローチャートである。図3は入力被写体像の一例を,図4は検出用被写体像の一例をそれぞれ示している。
撮像モードに設定されると,CCD5によって被写体が一定周期で撮像され,図3に示すような入力被写体像I1が得られる(ステップ31)。入力被写体像I1は,少し暗く(ハッチングで示されている),かつ人物像が少し惚けている。入力被写体像I1を表す被写体像データが補正パラメータ算出回路23に入力し,この補正パラメータ算出回路23において,上述したように,顔画像が検出しやすくなるように,顔画像が適正な明るさとなるようなガンマ補正等のための補正パラメータP0が算出される(ステップ32)。シャッタ・レリーズ・ボタンの押下があるまで(ステップ33),ステップ31および32の処理が繰り返される。
シャッタ・レリーズ・ボタンが押されると(ステップ33でYES),入力被写体像を表す画像データが信号処理回路22および補正回路8に入力する(ステップ34)。補正用のパラメータP1(あらかじめ定められていても算出されるものでもよい)を用いて信号処理回路23おいて,入力被写体像にオフセット補正,ゲイン補正および第1のガンマ補正が行われる。また,顔画像が検出されやすい補正が行われるように算出された補正パラメータP0を用いて補正回路8において,入力被写体像にオフセット補正,ゲイン補正およびガンマ補正が行われる(ステップ35)。補正回路8における補正が行われることにより,図4に示すように顔画像が検出されやすい検出用被写体像I2が得られる。つづいて,信号処理回路23においてオフセット補正等が行われた入力被写体像について,補正パラメータP2(あらかじめ定められていても算出されるものでもよい)を用いて補間処理が行われる(ステップ36)。
その後,顔画像が検出しやすいように入力被写体像I1が補正されることにより得られた検出用被写体像I2から顔画像が検出される(ステップ37)。顔画像検出処理が行われることにより,図4に示すように顔画像を示す領域A1が検出される。
顔画像が検出されると(ステップ38でYES),上述したように,検出された顔画像を表す画像データを用いて,その顔画像が適正な明るさとなるガンマ補正が行われるような補正パラメータP3が算出される(ステップ39)。補正パラメータP3が算出されると,算出された補正パラメータP3を用いて,補正された入力被写体像がガンマ補正される(ステップ40)。顔画像が検出されなければ(ステップ38でNO),ステップ39および40の処理はスキップされる。
補正された入力被写体像を表す画像データがメモリ・カードに記録される(ステップ41)。
顔画像が検出しやすいように補正された入力被写体像(検出用被写体像)から顔画像が検出されるので,顔画像の検出精度が向上する。
図5は,入力被写体像の処理と顔画像の検出処理とを示すタイム・チャートである。
時刻t1になると,上述した補正パラメータP0およびP1が算出される。時刻t2になると,補正パラメータP0を用いて入力被写体像がオフセット補正,ゲイン補正およびガンマ補正が行われる。この補正によって,顔画像が検出しやすい入力被写体像(検出用被写体像)が得られる。
また,時刻t2となると補正パラメータP0による補正と並行してあらかじめ定められている補正パラメータP1を用いて入力被写体像についてオフセット補正,ゲイン補正およびガンマ補正が行われる。補正パラメータP0を用いた補正と補正パラメータP1を用いた補正とが並行して行われるので,迅速に補正が終了する。
時刻t3となると,補正された入力被写体像(検出用被写体像)について顔画像の検出処理と,あらかじめ定められた補正パラメータP2を用いた入力被写体像についての補間処理とが並行して行われる。顔画像検出処理は時刻t4で終了し,パラメータP2を用いた補間処理は時刻t5で終了する。時刻t4となると,上述したように顔画像部分が適正な明るさとなるようなガンマ補正を行うためのパラメータP3が,検出された顔画像を表す画像データを利用して算出される。
パラメータP3の算出処理が終了すると,時刻t6から時刻t7の間で,その算出されたパラメータP3を用いてパラメータP1を用いた補正およびパラメータP2を用いた補正が行われた入力被写体像についてガンマ補正される。
図6(A),(B)および(C)ならびに図7は,変形例を示している。この変形例では,識別回路9における顔検出処理において,検出用被写体像から顔画像が検出されない場合には補正回路8における補正パラメータが切り替えられるものである。以下に述べる変形例では,補正回路8において行われるガンマ補正のパラメータについて述べられるがそのほかのオフセット補正,ゲイン補正においても同様に補正パラメータが切り替えられてもよいのはいうまでもない。
図6(A),(B)および(C)は,ガンマ補正曲線(ガンマ補正パラメータ)の一例である。
(A)は,通常のガンマ補正曲線γであり,上述したように入力被写体像に対して,あらかじめ定められている補正パラメータP1によって規定されるものである。
(B)は,(A)に示すガンマ補正曲線γを補正するためのガンマ補正曲線f1およびf2である。一方のガンマ補正曲線f1は,明るい顔画像を検出するガンマ補正曲線を生成するためのものであり,他方のガンマ補正曲線f2は,暗い顔画像を検出するガンマ補正曲線を生成するためのものである。
(C)は,顔画像を検出しやすくするための検出用被写体像を生成するためのガンマ補正曲線P10およびP11である。(A)に示すガンマ補正曲線γに(B)に示す一方のガンマ補正曲線f1を掛けることにより,明るい顔画像が検出しやすくなるガンマ補正曲線P11が得られる。ガンマ補正曲線P11は,ガンマ補正の程度が,暗いレベルが明るいレベルよりも大きくなっており,明るい画像のレベルが抑えられるような曲線となっているので,明るい画像が検出しやすくなる。また,(A)に示すガンマ補正曲線γに(B)に示す他方のガンマ補正曲線f2を掛けることにより,暗い顔画像が検出しやすくなるガンマ補正曲線P10が得られる。ガンマ補正曲線P10は,ガンマ補正の程度が,明るいレベルが暗いレベルよりも大きくなっており,暗い画像のレベルが抑えられるような曲線となっているので,暗い画像が検出しやすくなる。
図7は,記録処理手順の一部を示すフローチャートである。
まず,補正パラメータが第1の補正パラメータP10に設定される(ステップ51)。
被写体が撮像され,入力被写体像が得られる(ステップ52)。入力被写体像を表す画像データに補正パラメータP10を用いてガンマ補正が行われる(ステップ53)。ガンマ補正によって得られた検出用被写体像から顔画像の検出処理が行われる(ステップ54)。顔画像が検出されなければ(ステップ55でNO),設定されている補正パラメータが切り替えられる(ステップ56)。現在設定されている補正パラメータがP10であればP11に,設定されているパラメータがP11であればP10に切り替えられる。
シャッタ・レリーズ・ボタンが押されなければ(ステップ57でNO),ステップ52から56までの処理が繰り返される。顔画像が検出された場合には(ステップ55でYES),ステップ56の処理がスキップされ,補正パラメータは変更されない。シャッタ・レリーズ・ボタンが押されると(ステップ57でYES),図2のステップ34の処理に移行する。
顔画像が検出されない場合には補正パラメータが変更されるので,顔画像の検出精度がより向上する。
図8から図10は,他の変形例を示している。この変形例においては,顔画像が検出されない場合には,もっとも顔画像らしい領域の明るさにもとづいて,検出用画像を得るための補正パラメータが算出されるものである。
図8は,検出用被写体像の一例である。
検出用被写体像I3の全体にわたってスキャン領域ASが所定距離ずつ移動させられて走査される。スキャン領域ASの移動位置ごとに,そのスキャン領域AS内に存在する画像の画像らしさが検出される。たとえば,スキャン領域AS内の画像において,顔の口,目,鼻などが存在すべき位置にそれら口の画像,目の画像,鼻の画像などが存在するかどうかなどがスコア化されて顔らしさが検出される。顔らしさが所定の閾値を超えるとその時のスキャン領域AS内の画像が顔の画像として検出される。
検出用被写体像I3の全体にわたってスキャン領域ASが走査されることにより,領域A11〜A16内の画像について顔らしさの値が得られたとする。実際にはさらに多くの領域内の画像について得られているのはいうまでもない。
図9は,明るさと顔らしさのスコアとの関係を示している。
図8に示す検出用被写体像I3における領域A11〜A16内の画像の顔らしさのスコアと明るさとで決定される位置が領域A11〜A16と同じ符号A11〜A16で示されている。符号A11〜A16で示される位置から決定される顔らしさのスコアが顔判別閾値以下であり,顔画像であると判定されない場合には,それらの符号A11〜A16の中から最も顔らしい画像をもつ領域A12の位置A12が決定され,その位置A12によって定まる明るさL12が見つけられる。見つけられた明るさL12が明るさ判別閾値未満であれば,検出被写体像を明るくする補正を行う第1の補正パラメータが決定される。見つけられた明るさL12が明るさ判別閾値以上であれば,検出被写体像を暗くする補正を行う第2の補正パラメータが決定される。このようにして検出被写体像が補正されて再び顔画像の検出処理が行われようになる。顔画像が検出されなかった場合でも,パラメータが変わることにより顔画像が検出できるようになる。
図10は,記録処理手順の一部を示すフローチャートである。
上述したように,明るさに応じて切り替えられる第1の補正パラメータと第2の補正パラメータが設定可能であるとする。まず,第1の補正パラメータが設定される(ステップ51)。
被写体が撮像され,入力被写体像が得られる(ステップ52)。得られた入力被写体像に第1補正パラメータを用いてオフセット補正,ゲイン補正,ガンマ補正などの補正が行われる(ステップ53)。得られた検出用被写体像から顔画像が検出される(ステップ54)。
顔画像が検出されなければ(ステップ55でNO),上述したように最も顔画像らしい画像部分の明るさが算出される(ステップ61)。算出された明るさにもとづいて,第1の補正パラメータまたは第2の補正パラメータが決定される(ステップ62)。決定された補正パラメータが設定され(ステップ63),シャッタ・レリーズ・ボタンが押されなければ(ステップ64でNO),再びステップ52からの処理が繰り返される。新たに決定された補正パラメータを用いてオフセット補正等が行われ(ステップ53),顔画像の検出処理が行われることとなる(ステップ54)。
上述した実施例においては,被写体像から検出すべき対象画像として顔画像が取り上げられているが顔画像だけでなく,目の画像などその他の画像が対象画像として検出されるようにしてもよい。
5 CCD
8 補正回路
9 識別回路
10 CPU
22 信号処理回路
23 補正パラメータ算出回路
8 補正回路
9 識別回路
10 CPU
22 信号処理回路
23 補正パラメータ算出回路
Claims (6)
- 一駒の被写体像を表す入力被写体像データに対して,上記被写体像の中から検出すべき対象画像用の補正を,第1の補正パラメータにもとづいて行う対象画像検出用補正手段,
上記対象画像検出用補正手段によって補正された被写体像データによって表される検出用被写体像の中から対象画像を検出する対象画像検出手段,および
上記対象画像検出手段によって検出された対象画像にもとづいて,上記入力被写体像データを補正する第1の被写体像用補正手段,
を備えた被写体像補正装置。 - 被写体を撮像し,被写体像を表す被写体像データを出力する撮像装置をさらに備え,
上記対象画像検出用補正手段は,上記撮像装置から出力された被写体像データに対して,上記対象画像用の補正を行うものであり,
上記対象画像検出用補正手段における補正開始タイミングと同じタイミングで上記入力被写体像データについて入力被写体像用の補正を開始する第2の被写体像用補正手段をさらに備え,
上記第1の被写体像用補正手段は,上記対象画像検出手段において検出された対象画像にもとづいて,上記第2の被写体像用補正手段によって補正された入力被写体像データを補正するものである,
請求項1に記載の被写体像補正装置。 - 上記対象画像検出手段における顔検出処理の開始タイミングと同じタイミングで上記第2の被写体像用補正手段によって補正された入力被写体像データをさらに補正する処理を開始する第3の被写体像用補正手段をさらに備え,
上記第1の被写体像用補正手段は,上記対象画像検出手段によって検出された対象画像にもとづいて,上記第3の被写体像用補正手段によって補正された入力被写体像データを補正するものである,
請求項2に記載の被写体像補正装置。 - 上記対象画像検出手段によって対象画像が検出されなかったかどうかを判定する判定手段,
上記判定手段によって対象画像が検出されなかったと判定されたことに応じて,上記対象画像検出用補正手段の補正パラメータを上記第1の補正パラメータから第2の補正パラメータに変更する補正パラメータ変更手段,および
上記補正パラメータ変更手段によって変更された第2の補正パラメータにもとづいて対象画像用の補正を行うように上記対象画像検出用補正手段を制御する補正制御手段,
をさらに備えた請求項1に記載の被写体像補正装置。 - 上記対象画像検出手段は,上記検出用被写体像の中から所定の大きさをもつ領域内の画像がもつ対象画像らしさの値を,異なる位置での領域ごとに算出し,算出された対象画像らしさの値が所定のしきい値以上の場合にその値を与える領域内の画像を対象画像として検出するものであり,
上記対象画像検出手段によって対象画像が検出されなかったかどうかを判定する判定手段,
上記判定手段によって対象画像が検出されなかったと判定されたことに応じて,上記対象画像検出手段における検出処理において対象画像らしさの値がもっとも大きい値を与える領域内の画像の明るさにもとづいて,対象画像用の補正のための第2の補正パラメータを算出する第2の補正パラメータ算出手段,および
上記第2の補正パラメータ算出手段によって算出された第2の補正パラメータにもとづいて対象画像用の補正を行うように上記対象画像用補正手段を制御する補正制御手段,
をさらに備えた請求項1に記載の被写体像補正装置。 - 一駒の被写体像を表す入力被写体像データに対して,上記被写体像の中から検出すべき対象画像用の補正を,第1の補正パラメータにもとづいて行い,
補正された被写体像データによって表される検出用被写体像の中から対象画像を検出し,
検出された対象画像にもとづいて,上記入力被写体像データを補正する,
被写体像補正方法。
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JP2005355611A JP2007165946A (ja) | 2005-12-09 | 2005-12-09 | 被写体像補正装置および方法 |
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Cited By (2)
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JP2010004399A (ja) * | 2008-06-20 | 2010-01-07 | Canon Inc | 撮像装置及び撮像方法 |
JP2014011767A (ja) * | 2012-07-03 | 2014-01-20 | Olympus Imaging Corp | 撮像装置及び撮像方法 |
-
2005
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