JP2007165453A - 回路ユニット、及び電池パック - Google Patents

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Abstract

【課題】回路基板の再利用を抑制することができる回路ユニット、及び電池パックを提供する。
【解決手段】回路基板21を収容する容体22と、容体22を閉塞する蓋体23とを備えた。また、回路基板21は、略線状に回路基板21の強度が低下された部分であるミシン目17を備えた。そして、容体22は、回路基板21におけるミシン目17からみて一方の側と係合する係合部201〜205を備え、蓋体23は、回路基板21におけるミシン目17からみて他方の側と係合する係合部206を備えた。
【選択図】図2

Description

本発明は、筐体内に回路基板が収容された回路ユニット、及びこのような回路ユニットが二次電池を備えて構成された電池パックに関するものである。
近年、ノートパソコンや携帯電話等の電器機器において広く使用されている電池パックは、二次電池の状態を監視し、二次電池を過充電や過放電等から保護する制御回路を備えている。ここで、電池パックは二次電池が寿命に到達すると使用することができなくなるが、制御回路は寿命に到達していないケースが多い。そこで、特許文献1では、使用済みの電池パックが備える回路保護基板の電池保護機能の良否を判定し、保護回路基板が電池保護機能を保持している場合は、この保護回路基板に対して新たな二次電池を取り付け、電池パックをリサイクルする電池の製造方法が開示されている。
特開2003−92152号公報
しかしながら、電池パックの製造元に許可無く二次電池を交換する不正なリサイクル業者も多く存在し、このような業者によって電池パックの二次電池が交換されると、粗悪な二次電池が取り付けられる可能性が高く、粗悪な電池パックが市場に流通するおそれがあるという不都合があった。
また、電池パックのように、ケースに回路基板が収容された回路ユニットにおいては、例えばリサイクル業者が古くなって汚れた回路ユニットのケースを分解し、内部の回路基板だけを取り出して新たなケースに収容し、再び市場に流通させるおそれがある。しかし、回路ユニットの製造者による品質管理が及ばないところでこのように古くなった回路基板が再利用されると、品質の劣化した回路ユニットが市場に流通するおそれがあるという不都合があった。
本発明は、このような問題に鑑みて為された発明であり、回路基板の再利用を抑制することができる回路ユニット、及び電池パックを提供することを目的とする。
本発明に係る回路ユニットは、所定の回路が形成された回路基板と、前記回路基板を収容すると共に前記回路基板を搬入するための開口部が形成された容体と、前記開口部を閉塞する蓋体とを備え、前記回路基板は、略線状に設けられると共に当該略線状の部分の両側よりも強度が低下された部分である第1の破断容易部を備え、前記容体は、前記回路基板における前記第1の破断容易部からみて一方の側を係止する第1の係止部を備え、前記蓋体は、前記回路基板における前記第1の破断容易部からみて他方の側を係止する第2の係止部を備えることを特徴としている。
この構成によれば、回路基板が収容された容体が蓋体によって閉蓋された状態、すなわち回路ユニットが組み立てられた状態では、容体は、第1の係止部によって回路基板における第1の破断容易部からみて一方の側を係止する。また、蓋体は、第2の係止部によって回路基板における第1の破断容易部からみて他方の側を係止する。そして、容体から蓋体を取り外すと、回路基板における第1の破断容易部からみて一方の側は第1の係止部によって容体の方向に引っ張られ、回路基板における第1の破断容易部からみて他方の側は第2の係止部によって蓋体の方向に引っ張られる。そうすると、回路基板の強度が低下されている第1の破断容易部の両側で、回路基板に異なる方向に力が加えられる結果、第1の破断容易部で回路基板が破断するので、回路基板の再利用を抑制することができる。
また、上述の回路ユニットにおいて、前記第1の破断容易部は、前記回路を構成する配線を横切って形成されていることを特徴としている。
この構成によれば、容体から蓋体を取り外すと、回路を構成する配線を横切って回路基板が破断するので、回路基板は電気的に動作しない状態となり、回路基板の再利用を抑制することができる。
また、上述の回路ユニットにおいて、前記回路基板は、前記回路基板の一部を前記第1の破断容易部との間に挟むように略線状に設けられると共に当該略線状の部分の両側よりも強度が低下された部分である第2の破断容易部をさらに備え、前記第1及び第2の係止部のうち一方は、前記回路基板における前記第1の破断容易部と前記第2の破断容易部とに挟まれた領域で前記回路基板を係止し、前記第1及び第2の係止部のうち他方は、前記回路基板における、前記第1の破断容易部を挟んで前記領域とは反対側の部分、及び前記第2の破断容易部を挟んで前記領域とは反対側の部分で前記回路基板を係止することを特徴としている。
この構成によれば、回路基板が収容された容体が蓋体によって閉蓋された状態、すなわち回路ユニットが組み立てられた状態では、容体は、第1の係止部によって、回路基板における第1の破断容易部と第2の破断容易部とで挟まれた領域、及びその領域の両側のうちいずれかを係止する。また、蓋体は、第2の係止部によって、回路基板における第1の破断容易部と第2の破断容易部とで挟まれた領域、及びその領域の両側のうち、第1の係止部により係止されていない部分が係止される。そして、容体から蓋体を取り外すと、回路基板における第1の破断容易部と第2の破断容易部とで挟まれた領域と、その領域の両側とは、第1の係止部と第2の係止部とによって異なる方向に引っ張られる。そうすると、回路基板の強度が低下されている第1、第2の破断容易部において回路基板が破断するので、回路基板の再利用を抑制することができる。
また、上述の回路ユニットにおいて、前記第2の破断容易部は、前記回路を構成する配線を横切って形成されていることを特徴としている。
この構成によれば、容体から蓋体を取り外すと、回路を構成する配線を横切って回路基板が破断するので、回路基板は電気的に動作しない状態となり、回路基板の再利用を抑制することができる。
また、上述の回路ユニットにおいて、前記第1の破断容易部は、複数の孔がミシン目状に形成されたものであることを特徴とする。この構成によれば、第1の破断容易部において回路基板の強度が低下される。
また、上述の回路ユニットにおいて、前記第1の破断容易部は、当該第1の破断容易部の両側よりも前記回路基板の厚みが減少されたものであることを特徴としている。この構成によれば、第1の破断容易部において回路基板の強度が低下される。
そして、本発明に係る電池パックは、上述のいずれかに記載の回路ユニットを用いた電池パックであって、二次電池をさらに備え、前記回路は、前記二次電池の充電及び/又は放電を行うことを特徴としている。
この構成によれば、容体から蓋体を取り外すと、二次電池の充電及び/又は放電を行う回路基板が破断するので、電池パックにおける回路基板の再利用を抑制することができる。
このような構成の回路ユニット及び電池パックは、容体から蓋体を取り外すと回路基板が破断するので、回路基板の再利用を抑制することができる。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電池パックの構成の一例を示す回路図である。図1に示す電池パック1は、保護回路2と、二次電池3とを備えている。二次電池3は、例えばリチウムイオン二次電池、リチウムポリマー二次電池、ニッケル水素二次電池、あるいはニッケルカドミウム二次電池等の充電可能な二次電池である。このような二次電池は、過剰に充電されたり放電電流が過大になったりすると、サイクル寿命等の特性が劣化したり、電池の膨張や変形等を招いたりする場合がある。そこで、電池パック1は、二次電池3を過剰な充電や、過大な放電電流から保護する保護回路2を備えている。
保護回路2は、外部接続端子4,5と、FET(Field Effect Transistor)6,7と、基準電圧源8,9と、コンパレータ10,11と、抵抗12と、論理回路13と、接続端子14,15とを備えている。
外部接続端子4,5は、二次電池3を充電するための充電装置を接続したり、二次電池3からの放電電流により駆動される携帯電話機やデジタルカメラ等のモバイル機器、電動工具、ロボット、電動自転車等の駆動用電源を接続したりするための接続端子である。接続端子14は、二次電池3の+極であり、接続端子15は、二次電池3の−極である。そして、外部接続端子4は、配線L1、接続端子14を介して二次電池3に接続され、外部接続端子5は、配線L2、FET7、配線L3、FET6、接続端子15を介して二次電池3に接続されている。
FET6は、寄生ダイオードのアノードが二次電池3側になる方向にされており、FET7は、寄生ダイオードのアノードが外部接続端子5側になる方向にされている。そして、FET6は、二次電池3の放電電流が過大になった場合に放電電流を遮断する過放電保護用のスイッチとして用いられ、FET7は、二次電池3が過充電になった場合に充電電流を遮断する過充電保護用のスイッチとして用いられる。
また、接続端子14がコンパレータ10の+端子に接続され、基準電圧源8から出力された基準電圧Vref1がコンパレータ10の−端子に印加され、コンパレータ10の出力端子が配線L4を介して論理回路13に接続されている。基準電圧Vref1としては、二次電池3の過充電を検出するための電圧が設定されている。そして、コンパレータ10は、外部接続端子4,5に接続された図略の充電装置によって二次電池3が充電され、二次電池3の端子電圧が基準電圧Vref1を超えると、過充電を示す検知信号を配線L4を介して論理回路13へ出力するようになっている。
また、FET6とFET7との接続点が、抵抗12を介してコンパレータ11の−端子に接続され、基準電圧源9から出力された基準電圧Vref2がコンパレータ11の+端子に印加されている。これにより、二次電池3からの放電電流がFET6を流れ、FET6のオン抵抗により生じた電圧降下が抵抗12を介してコンパレータ11の−端子へ印加される。また、基準電圧Vref2は、例えば二次電池3の特性劣化を招かない範囲での最大の放電電流がFET6を流れた場合にFET6のオン抵抗で生じる電圧降下に相当する電圧が設定されている。
そして、コンパレータ11は、例えば外部接続端子4,5が、金属片に接触したり、外部接続端子4,5に接続された負荷機器が故障したりすること等によって短絡し、二次電池3から過大な放電電流が流れると、FET6における電圧降下の上昇を検知して過電流の放電を示す検知信号を、配線L5を介して論理回路13へ出力するようになっている。
論理回路13は、コンパレータ10から過充電を示す検知信号が出力されると、二次電池3の充電を停止させるべく制御信号を、配線L6を介してFET7のベースへ出力することによりFET7をオフさせ、コンパレータ11から過電流の放電を示す検知信号が出力されると、二次電池3の放電を停止させるべく制御信号を、配線L7を介してFET6のベースへ出力することによりFET6をオフさせる。これにより、保護回路2は、二次電池3を、過剰な充電や過電流の放電から保護するようになっている。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る電池パック1の構成の一例を示す分解斜視図である。図2に示す電池パック1は、例えばガラスエポキシや紙フェノール等からなる基板16に、図1に示す保護回路2が形成された回路基板21と、接続端子14,15によって回路基板21と接続された二次電池3と、保護回路2及び二次電池3を収容する上部が開口された略箱状の容体22と、容体22の開口部を閉蓋する蓋体23とを備えて構成されている。
回路基板21には、配線L1,L2を横切るように複数の貫通穴が略線状に形成されたミシン目17が設けられている。ミシン目17は、配線L1,L2を避けて貫通穴が形成され、貫通穴で配線L1,L2を切断しないようにされている。これにより、ミシン目17における回路基板21の強度が低下させられている。また、回路基板21には、ミシン目17から見て回路基板21の端部に近い位置に、蓋体23を係止させるための開口部18が設けられている。
容体22は、その側壁24から内側に向かって凸設された略楔形の係合部201,202と、側壁24に接する他の側壁25から内側に向かって凸設された略楔形の係合部203とを備えている。また、容体22の底部には、例えば係合用の爪を備えた略板状の係合部204,205が容体22の内側に向かって凸設されている。
そして、図2における破線で示すように、回路基板21が容体22上部の開口部から搬入され、容体22に取り付けられると、回路基板21の端部に係合部201,202,203,204,205が係合するようになっている。この場合、係合部201,202,203,204,205の係合位置が、回路基板21における、ミシン目17から見て開口部18とは反対側となるように、係合部201,202,203,204,205が配置されている。
蓋体23の天板には、例えば係合用の爪を備えた略板状の係合部206が容体22側に向かって凸設されている。そして、係合部206は、回路基板21が収容された容体22に蓋体23を取り付けると、係合部206が開口部18に係合するようにされている。
この場合、係合部201,202,203,204,205は、第1の係止部の一例に相当し、係合部206は、第2の係止部の一例に相当している。なお、例えば係合部201,202,203,204,205を第2の係止部として蓋体23に設け、係合部206を第1の係止部として容体22に設けてもよい。
図3は、回路基板21と、係合部201,202,203,204,205,206とが係合している状態の一例を示す外観斜視図である。図3において、図を見やすくするため係合部201,202,203,204,205,206以外の容体22及び蓋体23の図示を省略している。
図3(a)は、回路基板21が収容された容体22に蓋体23が取り付けられて、電池パック1が組み立てられた状態において、回路基板21と、係合部201,202,203,204,205,206とが係合している状態を示している。この状態で、図3(b)に示すように、電池パック1を分解するべく容体22から蓋体23を矢印A方向に取り外すと、回路基板21におけるミシン目17から見て開口部18と反対側の部分は係合部201,202,203,204,205によって容体22に固定され、回路基板21におけるミシン目17から見て開口部18側の部分は、係合部206によって蓋体23と共に矢印A方向に引っ張られるため、ミシン目17の両側で反対方向に力が加えられる。
そうすると、ミシン目17によって回路基板21の強度が低下させられているので、ミシン目17で回路基板21が破断する。また、ミシン目17は、配線L1,L2を横切るように設けられているので、回路基板21は、機械的に破壊されるのみならず、図1における波線Bで示す位置で配線L1,L2が断線して電気的にも動作しない状態となる。
これにより、回路基板21を再利用しようとして容体22から蓋体23を取り外し、電池パック1を分解すると、回路基板21がミシン目17で破断して機械的に破壊され、電気的にも動作しない状態にされるので、回路基板21の再利用を抑制することができる。
なお、係合部として、容体の側壁から内側に向かって凸設された略楔形のものや、係合用の爪を備えた略板状のものを用いる例を示したが、係合部は、容体22及び蓋体23に、回路基板21の所定位置を係合させるものであればよく、例えば図4に示すように、係合部としてガイドレール207,208を用いてもよい。
図4に示す電池パック1aは、容体22aにおける長手方向の側壁24,26の内側に、長手方向に回路基板21をスライド可能に構成されたガイドレール207,208が設けられている。また、容体22aにおける短手方向の側壁のうち一方が設けられておらず、回路基板21をガイドレール207,208にスライドさせて、容体22aに取り付けられるようにされている。この場合、基板16の長手方向の端部をガイドレール207,208に接触させることができるように、二次電池3は、例えば回路基板21の下部に取り付けられている。
蓋体23aは、容体22aにおける側壁が設けられていない部分を塞ぐ側壁27をさらに備えている。
図5(a)は、回路基板21aが収容された容体22aに蓋体23bが取り付けられて、電池パック1aが組み立てられた状態において、回路基板21aと、ガイドレール207,208と、係合部206とが係合している状態を示している。図5において、図を見やすくするため係合部206以外の蓋体23aの図示を省略している。図5(a)に示すように、ガイドレール207,208は、回路基板21aにおけるミシン目17から見て開口部18と反対側の部分と係合するように配置されている。
この状態で、電池パック1aを分解するべく容体22aから蓋体23aを矢印A方向に取り外すと、図5(b)に示すように、回路基板21aにおけるミシン目17から見て開口部18と反対側の部分はガイドレール207,208によって容体22aに固定され、回路基板21におけるミシン目17から見て開口部18側の部分は、係合部206によって蓋体23aと共に矢印A方向に引っ張られるため、ミシン目17の両側で反対方向に力が加えられる。
これにより、図2に示す電池パック1の場合と同様、回路基板21aを再利用しようとして容体22aから蓋体23aを取り外し、電池パック1aを分解すると、回路基板21aがミシン目17で破断して機械的に破壊され、電気的にも動作しない状態にされるので、回路基板21aの再利用を抑制することができる。
なお、係合部は、容体及び蓋体にそれぞれ回路基板を係止することができればよく、例えば、容体及び蓋体に設けられた樹脂製のリブを、回路基板に設けた貫通穴に挿通し、リブの貫通穴から突出した部分を加熱、変形させて容体及び蓋体にそれぞれ回路基板を固定するものであってもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る電池パック1bについて説明する。図6は、本発明の第2の実施形態に係る電池パック1bの構成の一例を示す分解斜視図である。図6に示す電池パック1bと図2に示す電池パック1とでは、下記の点で異なる。すなわち、図6に示す電池パック1bでは、回路基板21bにおけるFET7と論理回路13とが取り付けられている領域Dをミシン目17との間に挟むように、配線L1,L3,L4,L5,L7を横切って、ミシン目17と同様に形成されたミシン目19を備えている。ミシン目19は、配線L1,L3,L4,L5,L7を避けて貫通穴が形成され、貫通穴で配線L1,L3,L4,L5,L7を切断しないようにされている。これにより、ミシン目19における回路基板21bの強度が低下させられている。また、回路基板21bには、開口部18が設けられていない。
容体22bは、その側壁24から内側に向かって凸設された略楔形の係合部201,202,211と、側壁25から内側に向かって凸設された略楔形の係合部203とを備えている。また、容体22bの底部には、例えば係合用の爪を備えた略板状の係合部204,205,212が容体22bの内側に向かって凸設されている。
そして、図6における破線で示すように、回路基板21bが容体22b上部の開口部から搬入され、容体22bに取り付けられると、回路基板21bの端部に係合部201,202,203,204,205,211,212が係合するようになっている。この場合、係合部201,202,203,204,205の係合位置が、回路基板21bにおける、ミシン目19から見て領域Dと反対側になるように、係合部201,202,203,204,205が配置され、係合部211,212の係合位置が、回路基板21bにおける、ミシン目17から見て領域Dと反対側になるように、係合部211,212が配置されている。
また、容体22bにおける側壁24には、回路基板21bが取り付けられた状態で、回路基板21bにおける領域Dと接する位置に切り欠き28が設けられている。
蓋体23bは、係合部206の代わりに、容体22bにおける切り欠き28に嵌り込むように、蓋体23bにおける端部に例えば係合用の爪を備えた略板状の係合部209が設けられている。また、蓋体23bの天板には、例えば係合用の爪を備えた略板状の係合部210が容体22b側に向かって凸設されている。そして、係合部209,210は、回路基板21bが収容された容体22bに蓋体23bを取り付けると、係合部209,210が回路基板21bにおける領域Dの両端部に係合するようにされている。
この場合、係合部201,202,203,204,205,211,212は、第1の係止部の一例に相当し、係合部209,210は、第2の係止部の一例に相当している。
図7は、回路基板21bと、係合部201,202,203,204,205,209,210,211,212とが係合している状態の一例を示す外観斜視図である。図7において、図を見やすくするため係合部201,202,203,204,205,209,210,211,212以外の容体22b及び蓋体23bの図示を省略している。
図7(a)は、回路基板21bが収容された容体22bに蓋体23bが取り付けられて、電池パック1bが組み立てられた状態において、回路基板21bと、係合部201,202,203,204,205,209,210,211,212とが係合している状態を示している。この状態で、電池パック1bを分解するべく容体22bから蓋体23bを矢印A方向に取り外すと、図7(b)に示すように、回路基板21bにおける領域Dの両側部分は係合部201,202,203,204,205と係合部211,212とによって容体22bに固定され、回路基板21bにおける領域Dの部分は、係合部209,210によって蓋体23bと共に矢印A方向に引っ張られるため、領域Dとその両側とで反対方向に力が加えられる。
そうすると、ミシン目17,19によって回路基板21bの強度が低下させられているので、ミシン目17,19で回路基板21bが破断して、三つに分割される。また、ミシン目17は配線L1,L2を横切るように設けられ、ミシン目19は配線L1,L3,L4,L5,L7を横切るように設けられているので、回路基板21bは、機械的に破壊されるのみならず、図1における波線B,Cで示す位置で配線L1,L2,L3,L4,L5,L7が断線して電気的にも動作しない状態となる。
また、ミシン目17のみによって回路基板21を破断させ、二つに分割する場合よりも回路基板21bの機械的な破断の程度、および配線の断線の程度が増大されるので、回路基板21bを修復して再利用することの困難性が増大される。
これにより、回路基板21bを再利用しようとして容体22bから蓋体23bを取り外し、電池パック1bを分解すると、回路基板21bがミシン目17,19で破断して機械的に破壊され、電気的にも動作しない状態にされるので、回路基板21bの再利用を抑制することができる。
なお、第1、第2の破断容易部は、回路基板の強度を低下させるものであればよく、ミシン目構造に限らない。例えば、図8に示すように、ミシン目17,19の代わりに、回路基板21,21a,21bの裏面を例えばV字型に切削して基板の厚みを減少させたいわゆるVカット17a,19aを形成してもよく、その他の方法により回路基板の強度を低下させてもよい。
図9は、図8に示すVカット17a,19aを基板16の端面から見た拡大図である。図9(a)はVカット17a,19aを基板16の下面に形成した例であり、図9(b)はVカット17a,19aを基板16の上面に形成した例である。ミシン目17,19を用いて基板16の強度を低下させた場合には、配線を避けて貫通穴を形成する必要があるので、ミシン目17,19を横切る配線が増加すると貫通穴の間隔を増大する必要があり、ミシン目17,19で基板16が破断し難くなるおそれがある。一方、Vカット17a,19aの場合には、基板16におけるVカット17a,19aが形成されていない側の表面上には自由に配線を形成することができるので、配線の自由度を確保しつつ基板16の強度を低下させることが容易となる。
筐体内に回路基板が収容された回路ユニット、及びこのような回路ユニットが二次電池を備えて構成された電池パックにおいて、回路基板の再利用を抑制することができる。
本発明の第1の実施形態に係る電池パックの構成の一例を示す回路図である。 本発明の第1の実施形態に係る電池パックの構成の一例を示す分解斜視図である。 図2に示す回路基板と、係合部とが係合している状態の一例を示す外観斜視図である。 図2に示す電池パックの構成の他の一例を示す分解斜視図である。 図4に示す回路基板と、係合部とが係合している状態の一例を示す外観斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る電池パックの構成の一例を示す分解斜視図である。 図6に示す回路基板と、係合部とが係合している状態の一例を示す外観斜視図である。 第1、第2の破断容易部の他の一例を示す斜視図である。 図8に示すVカットの拡大図である。
符号の説明
1,1a,1b 電池パック
2 保護回路
3 二次電池
16 基板
17,19 ミシン目
17a,19a Vカット
18 開口部
21,21a,21b 回路基板
22,22a,22b 容体
23,23a,23b 蓋体
24,25,26,27 側壁
201〜206,209〜212 係合部
207,208 ガイドレール
D 領域
L1〜L7 配線

Claims (7)

  1. 所定の回路が形成された回路基板と、
    前記回路基板を収容すると共に前記回路基板を搬入するための開口部が形成された容体と、
    前記開口部を閉塞する蓋体とを備え、
    前記回路基板は、略線状に設けられると共に当該略線状の部分の両側よりも強度が低下された部分である第1の破断容易部を備え、
    前記容体は、前記回路基板における前記第1の破断容易部からみて一方の側を係止する第1の係止部を備え、
    前記蓋体は、前記回路基板における前記第1の破断容易部からみて他方の側を係止する第2の係止部を備えること
    を特徴とする回路ユニット。
  2. 前記第1の破断容易部は、前記回路を構成する配線を横切って形成されていること
    を特徴とする請求項1記載の回路ユニット。
  3. 前記回路基板は、前記回路基板の一部を前記第1の破断容易部との間に挟むように略線状に設けられると共に当該略線状の部分の両側よりも強度が低下された部分である第2の破断容易部をさらに備え、
    前記第1及び第2の係止部のうち一方は、前記回路基板における前記第1の破断容易部と前記第2の破断容易部とに挟まれた領域で前記回路基板を係止し、
    前記第1及び第2の係止部のうち他方は、前記回路基板における、前記第1の破断容易部を挟んで前記領域とは反対側の部分、及び前記第2の破断容易部を挟んで前記領域とは反対側の部分で前記回路基板を係止すること
    を特徴とする請求項1又は2記載の回路ユニット。
  4. 前記第2の破断容易部は、前記回路を構成する配線を横切って形成されていること
    を特徴とする請求項3記載の回路ユニット。
  5. 前記第1の破断容易部は、複数の孔がミシン目状に形成されたものであること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の回路ユニット。
  6. 前記第1の破断容易部は、当該第1の破断容易部の両側よりも前記回路基板の厚みが減少されたものであること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の回路ユニット。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の回路ユニットを用いた電池パックであって、
    二次電池をさらに備え、
    前記回路は、前記二次電池の充電及び/又は放電を行うこと
    を特徴とする電池パック。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5571263B1 (ja) * 2014-01-30 2014-08-13 正鏡 藤原 多層基板

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