JP2007165132A - 燃料電池用構成部材間のシール構造 - Google Patents

燃料電池用構成部材間のシール構造 Download PDF

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Abstract

【課題】ガスケットにより構成部材が受ける反力が小さく、積層される構成部材同士を面接状態としながらも、シール性に優れた燃料電池構成用部材間のシール構造を提供することを目的とする。
【解決手段】多数枚の構成部材を層積し締結して構成される燃料電池の構成部材間のシール構造であって、シール対象の一方の構成部材は、ガスケット装填用第一溝11と、該第一溝11の両側に沿って形成された第二溝12とを備え、上記第一溝11には、低反力のガスケット4が上記一方の構成部材の表面位置Lを超える盛り上がり状態で装填され、シール対象の他方の構成部材をこの一方の構成部材に合体させて締結一体とした時には、上記ガスケット4の盛り上がり部分が圧縮変形されて上記第二溝12に流入すると共に、シール対象の両構成部材が互いに面接状態とされることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、多数枚の構成部材を層積し締結して構成される燃料電池用の構成部材間のシール構造に関する。
従来より、固体高分子形等のイオン交換膜からなる電解質膜及びその両面に電極を構成する白金系触媒が担持された触媒担持層を介して積層一体とされたGDL(Gas Diffusion Layer)からなるMEA(Membrane Electrode Assembly)と、水素を含む燃料ガスと酸素を含む酸化ガスの供給溝及び反応発熱の冷却用LLC供給溝が形成されたセパレータと、MEAとセパレータ間、セパレータ同士の間をシールするガスケットとから単位セルが構成され、この単位セルを多数枚層積(スタック)し、締結一体として構成される燃料電池が知られている。
このような燃料電池用の構成部材間のシール構造としては、下記特許文献1に記載のものがある。下記特許文献1には、セパレータ(プレート)にガス及び液体用の流路が設けられるとともに、ガスケット装着用の溝が設けられているものが開示されており、ガスケットの側面と溝の側壁の間には、所定の大きさの間隙が設けられ、この間隙は、燃料電池の組み立て中にガスケットが圧縮されたときに、ガスケットが溝内で横方向に弾性変形するのを妨げないように設定されている。これはここで用いられるゴム等のエラストマー材料が弾性反力に優れたものであるため、単位セルを多数枚層積し締結一体とした場合に、ガスケットが溝内に埋まってしまい、ガスケットの弾力性を失い密封性が失われることないように対策されたものである。
また燃料電池ではないが、シール対象の構成部材の一方に2段溝が形成されたシール構造として、下記特許文献2のものがある。下記特許文献2には、インテークマニホールド用ガスケットの凹陥溝を2段に形成し、中央の溝内にゴム状弾性体を設けた場合には、ガスケットを締め付けた際に圧縮されたゴム状弾性体が一段目の段部に逃げることができるため、ゴム状弾性体の圧縮破壊を防止することができるものが開示されている。
特開2000−249229号公報 特開平8−247292号公報
しかしながら、燃料電池用の構成部材間のシール構造において、シール対象となるMEAやセパレータ等の構成部材は、薄くて比較的脆弱なものであるので、ガスケットにより受ける反力が小さく、且つシール性に優れたものが望まれるが、上記特許文献1に記載されるようなシール構造は、ガスケットの弾性反力が大きいため、構成部材へのダメージが無視できないという問題があった。
また、上記特許文献2に記載の2段溝構造は、締め付けた際に圧縮されるゴム状弾性体の圧縮破壊を防止するための「逃げ溝」が形成されているにすぎないものである。
ところで、上述のような燃料電池は、一般的に100〜400枚の単位セルを層積し締結一体として構成されるものであるが、構成部材間をシールするガスケットの反力により、該構成部材間の隙間が一定せず、単位セル毎の小さな誤差が燃料電池全体形状の大きな誤差となってしまい、形状・大きさの一定した燃料電池を構成することが難しいという問題があった。よって、積層される構成部材同士は限りなく面接状態(クリアランス0)となることが望ましいとされている。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、ガスケットにより構成部材が受ける反力が小さく、積層される構成部材同士を面接状態としながらも、シール性に優れた燃料電池構成用部材間のシール構造を提供することを目的としている。
請求項1の発明に係る燃料電池構成用部材間のシール構造は、多数枚の構成部材を層積し締結して構成されるものであって、シール対象の一方の構成部材は、ガスケット装填用第一溝と、該第一溝の両側に沿って形成された第二溝とを備え、上記第一溝には、低反力のガスケットが上記一方の構成部材の表面位置を超える盛り上がり状態で装填され、シール対象の他方の構成部材をこの一方の構成部材に合体させて締結一体とした時には、上記ガスケットの盛り上がり部分が圧縮変形されて上記第二溝に流入すると共に、シール対象の両構成部材が互いに面接状態とされることを特徴とする。
本発明においては、請求項2の発明のように、ガスケットは、低粘度の未硬化ガスケット材を前記第一溝に注入し、第一溝の溝縁部での表面張力をして前記盛り上がり部分を形成し、この状態で硬化させてなるものとすることができる。また請求項3の発明のように、ガスケット材は、粘度が5〜10Pa・sのポリイソブチレンを主材とする粘着剤からなり、硬化後の硬度がJISA35〜65°となるものとすることができる。更に請求項4の発明のように、ガスケット材は、ディスペンサーにより前記第一溝に注入装填されるものとすることができる。そして、請求項5の発明のように、シール対象の両構成部材は、膜−電極接合体及びセパレータとすることもでき、請求項6の発明のように、溝の構成は、前記第一溝と、第二溝との間に、一方の構成部材の表面位置より低い堰部が形成されているものとすることができる。また請求項7の発明のように、前記第二溝の容積は、上記ガスケット材の盛り上がり容積の100〜120%とすることができる。
請求項1の発明に係る燃料電池用構成部材間のシール構造によれば、シール対象の一方の構成部材には、ガスケット装填用第一溝を備えているので、低反力のガスケットを所定の位置に形成することができ、該第一溝の両側に沿って形成された第二溝とを備えているので、シール対象の両構成部材を合体させて締結一体とした時には、ガスケットの盛り上がり部分が圧縮変形されて第二溝に流入するようにできる。
また、低荷重でもガスケットが十分に圧縮変形されるので、シール対象の両構成部材へ与えるダメージが少なく、且つ両構成部材のシール面を互いに面接状態(クリアランス0)とできる。よって、構成部材を多数枚層積しても、構成部材間の隙間寸法にばらつきが生じることなく、形状・大きさの一定した燃料電池を構成することができると共に、シール性の優れた構造とすることができる。
更に、第一溝及び第二溝が形成される一方の構成部材の表面位置よりガスケットの表面を盛り上げて形成する構造としているので、シール対象となる他方の構成部材の表面は加工する必要がなく、盛り上がり部分の弾性変形によりシール性が確保され、またフラットなまま適用することができる。
請求項2の発明に係る燃料電池用構成部材間のシール構造によれば、ガスケットは、低粘度の未硬化ガスケット材を第一溝に注入し、第一溝の溝縁部での表面張力をして盛り上がり部分を形成し、この状態で硬化させて形成することができる。よって、低粘度であっても、第一溝の溝縁部の表面張力によって、ガスケットの盛り上がり部分を簡単に形成することができる。また低粘度であるが故、ガスケットの盛り上がり部分や例えばディスペンサーにより塗布する際のスタート部及びストップ部に起こりがちな凹凸がならされ、均一な高さのシールトップを形成することができる。更に、ガスケットを成型するための成型金型や複雑なシール設計を要することなく、接着剤なしで構成部材に直接ガスケットを形成することができ、製造コストを抑えることができる。
請求項3の発明に係る燃料電池用構成部材間のシール構造によれば、ガスケット材は、粘度が5〜10Pa・sのポリイソブチレンを主材とする粘着剤からなり、硬化後の硬度がJISA35〜65°となるものとすることができる。
またガスケット材は、上記のようにポリイソブチレンを主材とするものであるので、これが硬化すれば、燃料電池用の構成部材間をシールするガスケットとして、耐酸性、耐熱性、耐湿性、ガスバリア性に優れたものとすることができる。よって、燃料電池の作動時における過酷な環境下でも、シール性を高く維持することができる。更に該ガスケットはポリイソブチレンを主材とする粘着性のあるものでなるため、シール対象となる構成部材にほどよく粘着し、低反力でありながらより一層シール性の高いものとすることができ、第一溝及び第二溝に接着剤なしでガスケットが粘着するので、接着剤を塗布する工程がなくなり、製造が容易なものとなる。
上記粘度を5Pa・sより小さくした場合は、第一溝の溝縁部で表面張力をして盛り上がることなく、第二溝に横流れしてしまいシール性が維持できない。また硬化時間が長くなる傾向となる。更にシール対象となる構成部材への粘着性に乏しくなる等、物性が低下し(圧縮永久歪み等)、シール性がよくない傾向となる。また上記粘度を10Pa・sより大きくした場合は、粘度が高すぎて、第一溝に充填する際の取り扱い性が悪くなる。特に例えばディスペンサー等により注入がし難いものとなる。また第一溝に注入したガスケットの盛り上がり部分や例えばディスペンサーにより塗布する際のスタート部及びストップ部に起こりがちな凹凸がならされにくく、均一な高さのシールトップを形成することができない傾向となる。
ガスケット材を硬化した後の上記硬度をJISA35°より小さくした場合は、反力が小さくなり過ぎてシール性が悪くなる。また上記硬度をJISA65°より大きくした場合は、ガスケットの盛り上がり部分が圧縮変形されにくいものとなり、シール対象となる両構成部材を互いに面接状態(クリアランス0)にできないものとなってしまう。また反力が大きくなり、シール対象となる構成部材へダメージを与えてしまうものとなる。
請求項4の発明に係る燃料電池用構成部材間のシール構造によれば、ガスケット材は、ディスペンサーにより第一溝に注入装填されるものとすることができる。 よって、ガスケットを成型するための成型装置を要することなく、例えばオーブン内で加熱硬化させるだけでガスケットを形成できるので、製造工程を大幅に削減することができ、低コストを実現することができる。
請求項5の発明に係る燃料電池用構成部材間のシール構造によれば、シール対象の両構成部材は、膜−電極接合体及びセパレータとすることができ、これら比較的脆弱とされる両構成部材に、ダメージを与えることが少ない低反力のシール構造を実現することができる。
請求項6の発明に係る燃料電池用構成部材間のシール構造によれば、第一溝と、第二溝との間に、一方の構成部材の表面位置より低い堰部が形成されているので、構成部材の限られた厚み内で第一溝を深く確保できる。
請求項7の発明に係る燃料電池用構成部材間のシール構造によれば、前記第二溝の容積は、上記ガスケット材の盛り上がり容積の100〜120%とすることができる。よって、燃料電池の作動時に、ガスケットがガス圧やLLC水圧等により押しだされるような状態になっても、シールされる構成部材間の面接状態(クリアランス0)を維持することができ、高いシール性を発揮できる。
該第二溝の容積をガスケット材の盛り上がり容積の100%より小さくした場合は、ガスケットが構成部材の表面位置からはみ出してしまい、面接状態(クリアランス0)とすることができない傾向となる。
また該第二溝の容積をガスケット材の盛り上がり容積の120%より大きくした場合は、圧縮変形されて第二溝に流入するガスケットと第二溝との間に生じる空間部分が多くなりすぎて、燃料電池の作動時にガスケットが移動しやすくなり、シール性が悪くなってしまう。
以下に本発明の最良の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1は本発明のシール構造が採用される燃料電池用構成部材の分解一部断面図、図2は図1におけるX部の拡大図、図3及び図4は別実施形態の図2と同様図である。ここで図1は、燃料構成用構成部材が層積締結される前の状態を示している。
図1に示すように、燃料電池本体(スタック)は、固体高分子形等のイオン交換膜からなる電解質膜及びその両面に電極を構成する白金系触媒が担持された触媒担持層を介して積層一体とされたGDLからなるMEA3と、このMEA3を挟装するセパレータ1、2とによって1個の単位セルを構成し、この単位セルが多数枚層積され、締結して構成されている。
セパレータ1、2のMEA3に対面する側には、凹溝による燃料ガス流路1a、酸化ガス流路2aが形成され、また、セパレータ1の反MEA3側には、凹溝による冷媒流路1bが形成されており、該燃料電池は、MEA3を挟んで一対の電極(アノード、カソード)が配され、上記燃料ガス流路1aを通じてアノード電極に、上記酸化ガス流路2aを通じてカソード電極に各々燃料ガス及び酸化ガスを供給し、両電極で起こる化学反応を利用して生じるエネルギーを電力として得ている。
燃料電池の燃料ガスとして用いられる水素は、無色、無臭の可燃性のガスで分子量が小さいため僅かな隙間から漏れないよう、また燃料ガスと酸化ガスとが混合すると発電効率が低下するため、セパレータ1、2の所定部位にはガスケット4が一体形成されている。
シール対象の一方の構成部材となるセパレータ1には、ガスケット装填用第一溝11と、該第一溝11の両側に沿って形成される第二溝12とを備えており、図例のものにおいては(図2(a))、第二溝12は該第一溝11より浅く形成されている。ガスケット4は、低粘度で未硬化な状態のガスケット材をロボット等に取り付けられたディスペンサーDにより、第一溝11へ注入装填され、第一溝11の溝縁部11aでの表面張力をして盛り上がり部分が形成される。
第一溝11に装填されるガスケット材は、図2(a)に示す表面位置Lを超える程度の盛り上がり状態まで装填された後、その状態で加熱硬化され、ガスケット4となる。そして、図2(b)の白抜き矢印の方向にMEA3をセパレータ1へ合体させて締結一体とした時には、該盛り上がり部分が、図2(b)のように圧縮変形されて第二溝12に流入すると共に、MEA3とセパレータ1とが、互いに面接状態(クリアランス0)とされる。
ここで、第二溝12の容積は、ガスケット材の盛り上がり容積の100〜120%とすれば、燃料電池の作動時に、ガスケット4がガス圧やLLC水圧等により押しだされるような状況になっても、シールする構成部材間の面接状態(クリアランス0)を維持することができ、高いシール性を発揮できる。
図2(a)(b)は、第二溝12の容積が、ガスケット材の盛り上がり容積の100%になるように形成された例を示している。このように構成すれば、MEA3とセパレータ1とを層積締結した際に、第二溝12に流入したガスケット4が、セパレータ1の表面位置からはみ出ることなく、MEA3とセパレータ1とを互いに面接状態(クリアランス0)とすることができる。
図3(a)(b)は、第二溝12の容積が、ガスケット材の盛り上がり容積の120%になるように形成された例を示している。このように上記容積を120%までにおさえれば、MEA3とセパレータ1と層積し締結した際に、圧縮変形されて第二溝12に流入するガスケット4と第二溝12との間に生じる空間部分Cにより、燃料電池の作動時にガスケット4が多少移動しても、シール性に影響を与えることなくシール性を保持することができる。
本発明のシール構造によれば、ガスケット4が低反力でなり、且つガスケット4のつぶれ代として第二溝12を備えているため、MEA3とセパレータ1とは、クリアランスを0とした状態で締結一体とすることができるので、燃料電池全体として、MEA3とセパレータ1との隙間がゼロとなるから、多数枚層積された全体形状での設計誤差が小さくなる。また本発明のシール構造によれば、単位セルを積み重ねてスタックを締結する際に、ガスケット4はMEA3とセパレータ1との間で図2(a)の2点鎖線位置Lまで、圧縮変形し、その復元弾力によって、シールが維持されるとともに、ガスケット4は該MEA3或いはセパレータ1、2に適度に粘着するので一層シール性の向上を図ることができる。更にガスケット4は、粘着性があるので、第一溝11にディスペンサーDで塗布することにより装填し、硬化させればよく、接着剤を塗布しなくても、セパレータ1、2と強固に接着され一体形成することができる。
なお、ガスケット材の硬化方法は、加熱硬化、常温硬化等、限定されるものではないが、装填時にガスケット材に含まれてしまう空気を除去した後、常温硬化する方法が簡易でコスト面においても有効である。
第一溝11に装填されるガスケット材は、粘度が5〜10Pa・sのポリイソブチレンを主材とする粘着剤からなり、硬化後の硬度がJISA35〜65°となるものが望ましい。
なぜなら、これによれば、ディスペンサーD等によって注入装填がなされやすく、また装填後においても、第一溝11の溝縁部11aでの表面張力によって、理想的な盛り上がり部分を形成することができるからである。
ここでポリイソブチレンに充填される充填剤は特に限定するものではないが、例えば酸化チタン、カーボン、シリカ、クレー、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、珪藻土、アルミナ、レキセイ炭、ゼオライト等、一般的に使われる充填剤を用いることができる。また充填剤の他、ポリイソブチレンを主材として配合される添加剤としては、硬化剤、触媒、老化防止剤等が適宜添加される。
なお、ここでMEA3を構成するGDLは、炭素繊維又は金属繊維のシートからなり、その電解質膜に対面する側は白金系触媒が担持された触媒担持層となし、この触媒担持層の内、酸化ガスが拡散される側の触媒担持層が酸素極(カソード)、燃料ガスが拡散される側の触媒担持層が燃料極(アノード)とされている。また電解質膜は、固体高分子形のイオン交換膜からなり、厚さが25μm程度のものが採用されるが、これに限定されるものではない。
またセパレータ1、2としては、ステンレス等の金属板に限らず、導電性樹脂製のものや炭素粉末と合成樹脂とを混ぜて圧縮成型したカーボンプレートであってもよい。
図4(a)(b)に示す例は、第一溝11と、第二溝12との間に、セパレータ1の表面位置より低い高さの堰部13が形成されているものとすることを特徴とする。なお、本実施例の構成・効果において、上記実施例1と共通する部分には同一の符号を付し、また共通する部分についての説明は割愛する。
本実施例においては、シール対象のMEA3とセパレータ1とを図3(b)に示す白抜き矢印方向へ締結一体とすると、ガスケット4が圧縮変形され、堰部13を乗り越えて第二溝へと流入すると共に、MEA3とセパレータ1とが互いに面接状態(クリアランス0)となる。
尚、本発明のシール構造が用いられる燃料電池用構成部材の全体形状等は図例のものに限定されないことは言うまでもない。また、図例ではMEAとセパレータとの間のシール構造について述べたが、燃料電池用の構成部材のシール対象として、セパレータとセパレータ同士のシール構造にも、本発明が適用可能であることも言うまでもない。更に第二溝は、第一溝に沿って形成されるものであればよく、その溝の形状・構成は図例に限定されるものではなく、また第二溝は、第一溝の両側に形成されるものに限定されず、第一溝のいずれか一方(片側)にのみ形成されるものであってもよい。そして、第一溝及び第二溝は、MEAに設けられるものであってもよい。
本発明のシール構造が採用される燃料電池用構成部材の分解一部断面図である。 図1におけるX部の拡大図である。 別実施形態の図2と同様図である。 別実施形態の図2と同様図である。
符号の説明
1、2 セパレータ
11 第一溝
11a 溝縁部
12 第二溝
13 堰部
3 MEA
4 ガスケット
C 空間部分
D ディスペンサー
L 表面位置

Claims (7)

  1. 多数枚の構成部材を層積し締結して構成される燃料電池用の構成部材間のシール構造であって、
    シール対象の一方の構成部材は、ガスケット装填用第一溝と、該第一溝の両側に沿って形成された第二溝とを備え、上記第一溝には、低反力のガスケットが上記一方の構成部材の表面位置を超える盛り上がり状態で装填され、シール対象の他方の構成部材をこの一方の構成部材に合体させて締結一体とした時には、上記ガスケットの盛り上がり部分が圧縮変形されて上記第二溝に流入すると共に、シール対象の両構成部材が互いに面接状態とされることを特徴とする燃料電池用構成部材間のシール構造。
  2. 請求項1に記載の燃料電池用構成部材間のシール構造において、
    前記ガスケットは、低粘度の未硬化ガスケット材を前記第一溝に注入し、第一溝の溝縁部での表面張力をして前記盛り上がり部分を形成し、この状態で硬化させてなるものであることを特徴とする燃料電池用構成部材間のシール構造。
  3. 請求項2に記載の燃料電池用構成部材間のシール構造において、
    前記ガスケット材は、粘度が5〜10Pa・sのポリイソブチレンを主材とする粘着剤からなり、硬化後の硬度がJISA35〜65°となるものであることを特徴とする燃料電池用構成部材間のシール構造。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の燃料電池用構成部材間のシール構造において、
    前記ガスケット材は、ディスペンサーにより前記第一溝に注入装填されるものであることを特徴とする前燃料電池用構成部材間のシール構造。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の燃料電池用構成部材間のシール構造において、
    シール対象の両構成部材は、膜−電極接合体及びセパレータであることを特徴とする前燃料電池用構成部材間のシール構造。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の燃料電池用構成部材間のシール構造において、
    前記第一溝と、第二溝との間に、一方の構成部材の表面位置より低い高さの堰部が形成されていることを特徴とする前燃料電池用構成部材間のシール構造。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の燃料電池用構成部材間のシール構造において、
    前記第二溝の容積は、上記ガスケット材の盛り上がり容積の100〜120%であることを特徴とする前燃料電池用構成部材間のシール構造。
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