JP2007164926A - 記録ディスクカートリッジ及びハブの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、射出成形金型への金属プレート(ハブ用)のセット作業の容易化に寄与する記録ディスクカートリッジ及びハブの製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】記録ディスクカートリッジ1は、金属プレート322を射出成形金型Mの中に保持した状態で射出成形を行うことによって、金属プレート322と樹脂とが一体に結合されて形成されるハブ32を有している。そして、金属プレート322は、その表面側、裏面側のいずれの側から引張力が加わったとしても、凝固した樹脂とハブ32の軸方向において引っ掛かる形状で形成される中央部縮径孔322aと、第1の抜け止め孔322b及び第2の抜け止め孔322cの組を有している。
【選択図】図9

Description

本発明は、記録ディスクカートリッジに関し、より詳しくは記録ディスクメディアと、この記録ディスクメディアを支持するハブとを備える記録ディスクカートリッジ及びハブの製造方法に関する。
従来、ポリエステルシート等からなる円盤状の支持体の両面に磁性層を形成したフレキシブルな磁気ディスクメディアや、光記録ディスクメディア、相変化ディスクメディア等の記録ディスクメディアをカートリッジケースに収容した記録ディスクカートリッジが知られている。これらの記録ディスクメディアは、年々、高密度記録化されており、その記録トラック幅はより狭くなってきていると共にその記録長はより短くなってきている。
特許文献1に記載の記録ディスクカートリッジ800は、図12(a)に示すように、カートリッジケース810と、このカートリッジケース810の内部に回動可能に配置されたロータリシャッタ820と、このロータリシャッタ820の内部に回転自在に配置された記録ディスクメディア830と、を主に備えている。そして、このような記録ディスクカートリッジ800では、図12(b)に示すように、記録ディスクメディア830の中央部に金属製のハブ840が設けられており、このハブ840が図示せぬドライブ装置のスピンドルに磁気的に吸着されることで、記録ディスクメディア830がハブ840を介してスピンドルと一体的に回転するようになっている。
また、前記したような金属製のハブ840に対して、従来、スピンドルとの吸着部分のみを金属材料で形成し、その他の部分を樹脂で形成したハブも知られている。このようなハブによれば、全て金属材料で形成されるハブよりも軽量化を図ることが可能となっている。ちなみに、このようなハブは、金属プレートを図示せぬ射出成形金型の中にセットした後、この金型内に樹脂を射出するといった、いわゆるインサート成形により形成されている。そして、前記した金属プレートとしては、従来、図13(a)及び(b)に示すようなものが使用されている。すなわち、従来の金属プレート850は、テーパ状に形成される抜け止め用の中心孔851と、金型内における金属プレート850の周方向及び平面方向の位置決めに寄与する二つの位置決め孔852とを有した構造となっている。なお、図13(b)の二点鎖線で示す部分は、ハブの樹脂部分に相当する。
米国特許第6256168号明細書
しかしながら、前記した金属プレート850では、その中心孔851がテーパ状に形成されているため、この金属プレート850を金型にセットする際に、毎回金属プレート850の中心孔851の向き(大径側開口の向き)を所定の向きにする手間を要し、その分作業が煩雑となるといった問題があった。また、前記した金属プレート850では、その二つの位置決め孔852を金型側の二つのピンに合わせる必要があるため、金属プレート850を周方向においても位置決めしなければならず、その分作業が煩雑となるといった問題があった。
そこで、本発明は、射出成形金型への金属プレート(ハブ用)のセット作業の容易化に寄与する記録ディスクカートリッジ及びハブの製造方法を提供することを課題とする。
前記した課題を解決する本発明は、金属プレートを射出成形金型の中に保持した状態で射出成形を行うことによって、前記金属プレートと樹脂とが一体に結合されて形成されるハブを有する記録ディスクカートリッジであって、前記金属プレートは、その表裏面の向きに関わらず、凝固した樹脂と前記ハブの軸方向において引っ掛かる形状で形成される抜け止め孔を有することを特徴とする。
本発明によれば、金属プレートの抜け止め孔が、金属プレートの表裏面の向きに関わらず、凝固した樹脂とハブの軸方向において引っ掛かる形状で形成されるので、金属プレートの表裏面の向きがどちらの状態であっても、凝固した樹脂による金属プレートの抜け止めが良好になされることとなる。すなわち、作業者は、金属プレートの表裏面の向きを気にすることなく、金属プレートを射出成形金型へ容易にセットすることができる。
また、本発明に係る金属プレートは、その全体形状が、表裏同一となる形状に形成されていてもよい。
ここで、「表裏同一となる形状」とは、表に向けたときと裏に向けたときの平面視形状及び断面視形状が変わらないような形状をいう。
これによれば、金属プレートの全体形状が表裏同一となる形状に形成されているので、作業者は、金属プレートの表裏面の向きを気にすることなく、金属プレートを射出成形金型へ容易にセットすることができると共に、金属プレートの樹脂部分からの抜け止めに関する品質を表裏面の向きに関係なく同一にすることができる。
また、本発明に係る前記抜け止め孔は、前記金属プレートの表面及び裏面から厚み方向の中間位置に向かって徐々に縮径するテーパ部が前記中間位置を挟んで対称に形成された形状となる中央部縮径孔を少なくとも一つ備えて構成されていてもよい。
これによれば、中央部縮径孔は、金属プレートの表面及び裏面から厚み方向の中間位置に向かって徐々に縮径するテーパ部が、前記中間位置を挟んで対称に形成された形状となっているので、その位置や数には関係なく、単に金属プレートに形成されるだけで、金属プレートの全体形状が表裏同一となる形状に形成される。そのため、作業者は、金属プレートの表裏面の向きを気にすることなく、金属プレートを射出成形金型へ容易にセットすることができる。なお、この中央部縮径孔は、例えば金属プレートの表面側に樹脂部分を形成する場合には、裏面側の大径部分(厚み方向の中間位置よりも裏面側のテーパ部)に樹脂が回り込んで凝固することで、抜け止め孔として良好に機能する。
また、本発明に係る前記抜け止め孔は、断面視T字状となる段付き形状に形成されており、その大径側の向きが表面側に向いた第1の抜け止め孔と、裏面側に向いた第2の抜け止め孔とを一組として、その組を少なくとも一組備えて構成されていてもよい。
これによれば、一組の第1の抜け止め孔と第2の抜け止め孔とが、例えば径方向は同じ位置で周方向のみにずれている場合には、金属プレートの全体形状が表裏同一となる形状に形成される。そのため、作業者は、金属プレートの表裏面の向きを気にすることなく、金属プレートを射出成形金型へ容易にセットすることができる。なお、第1の抜け止め孔と第2の抜け止め孔との組は、例えば金属プレートの表面側に樹脂部分を形成する場合には、その大径側の向きが表面側を向いた第1の抜け止め孔は抜け止め孔として機能しないが、その大径側の向きが裏面側を向いた第2の抜け止め孔の大径部分に樹脂が回り込んで凝固することで、第2の抜け止め孔が抜け止め孔として良好に機能する。
また、本発明は、リング状に形成される金属プレートを射出成形金型の中に保持した状態で射出成形を行うことによって、前記金属プレートと樹脂とが一体に結合されて形成されるハブの製造方法であって、前記金属プレートの外周部または内周部を支持することで、前記金属プレートを前記射出成形金型の中に保持することを特徴とする。
本発明に係る製造方法によれば、金属プレートを射出成形金型の中にセットする際において、金属プレートの外周部または内周部を支持するので、従来のように金属プレートに形成した二つの孔を金型側の二つのピンに合わせる必要、すなわち金属プレートの周方向の位置決めを行う必要がなくなり、その分作業が容易となる。
本発明によれば、抜け止め孔が、金属プレートの表裏面の向きに関わらず、凝固した樹脂とハブの軸方向において引っ掛かる形状で形成されること(または、金属プレートの外周部などを支持すること)によって、作業者が金属プレートの表裏面の向き(または、周方向の向き)を気にする必要がないので、射出成形金型への金属プレートのセット作業の容易化を図ることができる。
本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。
参照する図面において、図1は、本実施形態に係る記録ディスクカートリッジを示す斜視図であり、(a)は前方斜め上方からみた図、(b)は後方斜め下方からみた図をそれぞれ示している。図2は、本実施形態に係る記録ディスクカートリッジの分解斜視図である。図3は、本実施形態に係るロータリシャッタを示す斜視図であり、(a)は前方斜め上方からみた図、(b)は後方斜め下方からみた図である。図4は、本実施形態に係る記録ディスクカートリッジを下方からみた平面図である。図5は、本実施形態に係る記録ディスクカートリッジの要部の断面図である。図6は、本実施形態に係る記録ディスクカートリッジをドライブ装置に挿入した状態を示す斜視図である。図7は、本実施形態に係る記録ディスクメディアの詳細を示す図であり、(a)は記録ディスクメディアの詳細を示す分解斜視図、(b)はハブの詳細を示す拡大斜視図である。
なお、本実施形態において方向を説明する場合は、図1に示す前、後、右、左、上、下、を基準として説明する。
≪記録ディスクカートリッジ1の構成≫
本実施形態に係る記録ディスクカートリッジ1は、図1及び図2に示すように、カートリッジケース10と、このカートリッジケース10の内部に回動可能に配置されたロータリシャッタ20と、このロータリシャッタ20の内部に回転自在に配置された記録ディスクメディア30と、カートリッジケース10の内部であってロータリシャッタ20の下方に配置されたハブ孔シャッタ40と、記録ディスクメディア30の中心部に設けられるハブ32と、を主に備えている。そして、このような記録ディスクカートリッジ1は、専用のドライブ装置D(図6参照)に、その前側から挿入されて使用される。
<カートリッジケース10>
カートリッジケース10は、図1に示すように、記録ディスクメディア30を収容するための厚さの薄い箱状体である。そして、カートリッジケース10は、前端部10aが平面視で円弧(アーチ)状に形成されると共に、後端部10b、右端部10c及び左端部10dが平面視で略直線状に形成されている。なお、後端部10bの中間部は、その両側に比してやや後側に膨らんでおり、記録ディスクカートリッジ1をドライブ装置Dから取り出す際に把持し易くなっている(図6参照)。
また、カートリッジケース10は、その内部に収容された記録ディスクメディア30を外部に臨ませるための、平面視でくさび形(中心角が略90°の略扇形)に切り欠かれたアクセス用開口部101(ケース開口)を有している。なお、このアクセス用開口部101は、ドライブ装置DのスイングアームSA(図6参照)の動作に干渉しない形状となっている。
このようなカートリッジケース10は、図2に示すように、互いに対向して配置される金属製の上シェル11及び下シェル12と、この上シェル11及び下シェル12の間に介在した合成樹脂製のフレーム部材13と、を備えて構成されている。
[上シェル11、下シェル12]
上シェル11は、主に、カートリッジケース10の上壁を構成する部材である。下シェル12は、主に、カートリッジケース10の下壁を構成する部材である。このような上シェル11及び下シェル12は、例えばステンレス鋼等の金属プレートが、打ち抜き加工され、後記するように折り曲げ加工されることで、所定の形状に形成されている。
上シェル11は、その前側左寄りの部分に、平面視でくさび形に切り欠かれたアクセス用開口部111を有している。これと同様に、下シェル12は、その前側左寄りの部分に、平面視でくさび形に切り欠かれたアクセス用開口部121を有している。そして、アクセス用開口部111とアクセス用開口部121とで、前記したカートリッジケース10のアクセス用開口部101が構成されている。
また、上シェル11は、その右側に、金属プレートを折り曲げ加工して一体形成された平面視直線状の折り曲げ部112cを有しており、その左側に、折り曲げ部112dを有している。これと同様に、下シェル12は、その右側に折り曲げ部122cを、その左側に折り曲げ部122dを有している。
そして、カートリッジケース10が組み立てられたときに、折り曲げ部112cと折り曲げ部122cが重なり合って、カートリッジケース10の右端部10cにおける周壁の一部を構成するようになっている。これと同様に、折り曲げ部112dと折り曲げ部122dとが重なり合って、左端部10dにおける周壁の一部を構成するようになっている。
さらに、上シェル11は、その中央部に、ロータリシャッタ20を回動可能に止め付けるセンタピン50と係合する係合孔113を有している。
一方、下シェル12は、その中央部に、記録ディスクメディア30のハブ32を外部に臨ませるハブ孔123を有している。そして、記録ディスクカートリッジ1がドライブ装置Dに装着された際に、このハブ孔123を介して、ドライブ装置Dのスピンドル(図示省略)が、ハブ32に係合するようになっている。
また、下シェル12は、ロータリシャッタ20のシャッタノブ24の軌道に沿って形成されたガイド孔124と、ハブ孔シャッタ40を軸支するための内側(記録ディスクメディア30側)に突出した2つの回動軸部125a,125bとを有している。
[フレーム部材13]
フレーム部材13は、図2に示すように、主に前端部10aの周壁となるアーチ状フレーム131と、主に後端部10bの周壁となるベースフレーム132と、主に左端部10dの前側の周壁の一部となるVノッチ部材133と、を備えて構成されている。
アーチ状フレーム131の内壁面131a(記録ディスクメディア30側の面)は、ロータリシャッタ20の外形に沿って円弧状に形成されており、アーチ状フレーム131の外壁面131b(記録ディスクカートリッジ1の外側の面)は、カートリッジケース10の前端部10aの形状に沿って平面視で円弧状に形成されている。
これと同様に、ベースフレーム132の内壁面132a(記録ディスクメディア30側の面)は、ロータリシャッタ20の外形に沿って円弧状に形成されており、ベースフレーム132の外壁面132b(記録ディスクカートリッジ1の外側の面)はカートリッジケース10の後端部10bの形状に沿って平面視で略直線形状に形成されている。
また、アーチ状フレーム131は、下向きに開口し、カートリッジケース10の内部と外部を連通させる係合溝131e(図4参照)を有している。この係合溝131eは、後記するロック片70が係合する溝である。
Vノッチ部材133は、後記するように閉方向に付勢されるロータリシャッタ20を閉位置で止めるストッパとしての役割と(図4参照)、ドライブ装置Dとの係合部としての役割とを備える部材であり、左端部10dの前側に配置されている。
そして、このような上シェル11及び下シェル12とフレーム部材13とは、公知の技術によって、それぞれ固定されている。例えば、(1)フレーム部材13にボスを設けると共に、上シェル11及び下シェル12にボス孔を設け、ボスをボス孔に挿通した状態でボスの先端をかしめたり、(2)上シェル11及び下シェル12とフレーム部材13とを接着剤により接着したりして、上シェル11及び下シェル12とフレーム部材13とが固定されている。
<ロータリシャッタ20>
ロータリシャッタ20は、アクセス用開口部101(図1参照)を開閉するためのシャッタであり、中空構造の略円盤形状に形成されている。そして、ロータリシャッタ20の中空部に、記録ディスクメディア30が回転自在に収容されている(図3、図5参照)。
ロータリシャッタ20は、図2及び図3に示すように、記録ディスクメディア30を外部に臨ませる切欠部201を有している。なお、切欠部201は、カートリッジケース10のアクセス用開口部101と略同形状となっている(図6参照)。
そして、ロータリシャッタ20は上シェル11の中央部付近にセンタピン50によって回動自在に固定されている。
さらに説明すると、ロータリシャッタ20が閉位置にある場合、ロータリシャッタ20の切欠部201と、カートリッジケース10のアクセス用開口部101とが周方向にずれ、ロータリシャッタ20がカートリッジケース10のアクセス用開口部101を閉じるようになっている(図1、図4、図6参照)。
これに対し、ロータリシャッタ20が開位置にある場合、記録ディスクカートリッジ1の厚み方向(記録ディスクメディア30の軸方向)において、切欠部201とアクセス用開口部101とが一致し、ロータリシャッタ20がアクセス用開口部101を開くようになっている。そして、このようにアクセス用開口部101が開かれると、記録ディスクメディア30が外部に臨むようになっている(図6参照)。
また、ロータリシャッタ20は、図示しない付勢手段(例えば渦巻きばね)によって、閉方向(図4、矢印A1参照)に付勢されている。そして、このように閉方向に付勢されたロータリシャッタ20は、記録ディスクカートリッジ1がドライブ装置Dに挿入される前の通常時では、周方向において、Vノッチ部材133に当接することで閉位置に配置され、アクセス用開口部101を閉じるようになっている(図1、図4、図6参照)。ちなみに、本発明において、前記付勢手段は必須の構成要素ではなく、ドライブ装置Dから記録ディスクカートリッジ1を抜き出す際に、ロータリシャッタ20が閉方向A1に回動するように、ドライブ装置D側にシャッタノブ24の係止手段を設けることによって、前記付勢手段は省略することができる。
このようなロータリシャッタ20は、図2及び図3に示すように、金属プレートからなる上シャッタ21及び下シャッタ22と、これらの間に介在した合成樹脂製のシャッタウォール23と、を備えて構成されている。
[上シャッタ21、下シャッタ22]
上シャッタ21は、ロータリシャッタ20の上壁を構成する部材であり、くさび形に切り欠かれた切欠部211を有している。下シャッタ22は、ロータリシャッタ20の下壁を構成する部材であり、くさび形に切り欠かれた切欠部221を有している。
そして、切欠部211と切欠部221とで、前記したロータリシャッタ20の切欠部201が構成されている。
また、上シャッタ21は、その中央部に、前記したセンタピン50を挿通させるための挿通孔212を有している。
下シャッタ22は、その中央部に、記録ディスクメディア30の後記するハブ32を外部に臨ませるためのハブ孔222を有している。
また、下シャッタ22の下シェル12側には、ハブ孔シャッタ40の係合長孔413に係合する係合突起223aと、係合長孔423に係合する係合突起223bとが形成されている。そして、このように、係合突起223aが係合長孔413に、係合突起223bが係合長孔423に、それぞれ係合することで、ロータリシャッタ20の回動に連動して、ハブ孔シャッタ40が回動するようになっている。
さらに、下シャッタ22の下面には、ロータリシャッタ20を回動させるためのシャッタノブ24が取り付けられている(図3(b)参照)。このシャッタノブ24は、カートリッジケース10の下シェル12に形成されたガイド孔124を通って、記録ディスクカートリッジ1の下面から突出している(図1(b)参照)。そして、記録ディスクカートリッジ1がドライブ装置Dに挿入される際に、シャッタノブ24がドライブ装置Dのシャッタノブ係止部D1に係止されるようになっている(図6参照)。
さらにまた、下シャッタ22は、その一部が上側に折り曲げ加工されることで一体に形成されたロック片70(ロック機構)を備えている。ロック片70は、記録ディスクカートリッジ1の挿入前である通常時において、ロータリシャッタ20を閉位置でロックするためのものである。
具体的には、ロック片70は、下シャッタ22の周縁から、その径方向外側に向かって徐々に離れるように延出した細長の金属片である。ロック片70の先端部71は、径方向内側に向かってやや屈曲している(図3、図4参照)。
そして、記録ディスクカートリッジ1がドライブ装置Dに挿入される前の通常時、ロータリシャッタ20が閉位置にある場合、ロック片70の先端部71は、アーチ状フレーム131の係合溝131e(図4参照)に係合し、ロータリシャッタ20が回動しないようになっている。
また、ロック片70の先端部71は、係合溝131eを介して、記録ディスクカートリッジ1の右側方に臨んでいる。そして、記録ディスクカートリッジ1がドライブ装置D(図6参照)に挿入されると、ドライブ装置D内のロック解除ピン(図示省略)が、ロック片70の先端部71を径方向内側に押し(図4の矢印A6参照)、ロック片70と係合溝131eとの係合が解除され、ロータリシャッタ20が回動可能となるように構成されている。
なお、前記した上シャッタ21及び下シャッタ22の内側(記録ディスクメディア30側)には、記録ディスクメディア30をクリーニングすると共に、記録ディスクメディア30を保護するライナ60,60が設けられている。そして、このライナ60,60は、例えば、不織布等から形成されている。
[シャッタウォール23]
シャッタウォール23は、ロータリシャッタ20の周壁を構成する部材であり、図2に示すように、ロータリシャッタ20の切欠部201に相当する部分が切り欠かれた、平面視「C」字形状の樹脂製の部材である。そして、シャッタウォール23の上下には、上シャッタ21と下シャッタ22とが、カートリッジケース10と同様に、適宜な方法によって固定されており、このようなシャッタウォール23が上シャッタ21と下シャッタ22との間に介在されることにより、記録ディスクメディア30を収容するスペースが形成されている。
<記録ディスクメディア30>
記録ディスクメディア30は、データを記録する記録媒体であり、本実施形態では、図7(a)に示すように、フレキシブルディスク31と、このフレキシブルディスク31を支持するハブ32と、を備えて構成されている。
フレキシブルディスク31は、例えば、ポリエステルシート等からなる円盤状の支持体の両面に磁性層等の記録層を形成したものである。
<ハブ32>
続いて、本発明の特徴となるハブ32の詳細について説明する。参照する図面において、図8は、本実施形態に係るハブの詳細を示す図であり、(a)はハブを下方からみた平面図、(b)は図8(a)のA−A断面図である。図9は、本実施形態に係る金属プレートの詳細を示す図であり、(a)は金属プレートを下方からみた平面図、(b)は図9(a)のB−B断面図である。
ハブ32は、フレキシブルディスク31を支持する略円筒状の部材であり、図7(b)で拡大して示すように、合成樹脂によって形成される本体部321と、本体部321の下面にインサート成形により一体に結合される金属プレート322とを備えている。
本体部321は、大径側を上方に向けた円錐台形状を呈しており、その上面321aにフレキシブルディスク31が取り付けられるようになっている。また、本体部321の下面には、図8(a)及び(b)に示すように、その中心側にドライブ装置D(図6)のスピンドル(図示省略)の突起が噛み合うギヤ部321bが形成されると共に、このギヤ部321bの外側に金属プレート322を一体に保持するための凹部321cと抜け止めピン部321dとが形成されている。なお、本体部321の外周部には、金属プレート322を後記する射出成形金型M(以下、単に「金型M」という。)の中で保持するための保持用治具Kの形状が転写されることによって、切欠321eが形成されている。
金属プレート322は、図9(a)及び(b)に示すように、リング状に形成された板状部材であり、その中心に基準面(厚み方向の中間位置)BFを挟んで対称形状に形成される中央部縮径孔322aを有すると共に、この中央部縮径孔322aの周囲に交互に形成される第1の抜け止め孔322bと第2の抜け止め孔322cとを有する構造となっている。ここで、「基準面BF」とは、金属プレート322の厚み方向の中間位置に位置し、かつ、金属プレート322の上面(表面)322dや下面(裏面)322eに平行となる仮想的な平面をいう。
具体的に、中央部縮径孔322aは、図9(b)に示すように、金属プレート322の上面322d及び下面322eから基準面BFに向かって徐々に縮径する上側テーパ部322fと下側テーパ部322gとが基準面BFを挟んで対称に形成された形状となっている。そして、このような形状に中央部縮径孔322aが形成されることにより、図10(c)に示すように、金属プレート322の上面322d側から供給されてくる樹脂が下側テーパ部322gの下側の空間に回り込んで凝固することで、凝固した樹脂が抜け止めとして機能して、金属プレート322がその軸方向において本体部321(図8参照)から抜けないようになっている。なお、図10(c)において、金属プレート322の上下面322d,322eを逆にして金型Mにセットした場合には、前記とは逆に、樹脂が上側テーパ部322fの下側の空間に回り込んで凝固することで、凝固した樹脂が抜け止めとして機能することとなる。
図9(b)に示すように、第1の抜け止め孔322bは、断面視T字状となる段付き形状の孔として形成されている。具体的に、この第1の抜け止め孔322bは、金属プレート322の上面322dから基準面BFまでの深さで形成される有底円筒状の大径穴部322hと、この大径穴部322hよりも小さな径であり、かつ大径穴部322hの底面から金属プレート322の下面322eへと貫通する小径孔部322iとによって形成されている。また、第2の抜け止め孔322cは、第1の抜け止め孔322bと同様の大径穴部322hおよび小径孔部322iを有するが、その大径穴部322hが金属プレート322の下面322e側に配置される点で、第1の抜け止め孔322bとは異なった構造となっている。
そして、このように大径穴部322hの向きが異なる2種類の孔322b,322cを設けることによって、インサート成形時において、各孔322b,322cのどちらか一方の孔に対して樹脂が小径孔部322iを通った後、大径穴部322hの空間に回り込んで凝固することによって、その一方の孔が抜け止め孔として機能するようになっている。すなわち、本実施形態においては、図10(c)に示すように、金属プレート322の上面322d側から供給される樹脂が第2の抜け止め孔322cの小径孔部322iを通った後、大径穴部322hの空間に回り込んで凝固することとなる。そのため、このように回り込んで凝固した樹脂(すなわち図8の抜け止めピン部321d)が第2の抜け止め孔322cと金属プレート322の軸方向において引っ掛かることとなり、金属プレート322が本体部321(図8参照)から抜けないようになっている。
そして、前記したような第1の抜け止め孔322bと第2の抜け止め孔322cは、図9(a)に示すように、それぞれ三つずつ形成されている。具体的には、各孔322b,322cは、その中心が金属プレート322の径方向における同位置に位置すると共に、金属プレート322の周方向においてそれぞれ交互に等間隔で配設されるようになっている。そして、このように各孔322b,322cが配設されることや、前記した中央部縮径孔322aが金属プレート322の中心に設けられることによって、金属プレート322の全体形状が表裏同一となる形状に形成されるようになっており、これにより、作業者が、後記する金型Mへ金属プレート322をセットする際に、その表裏面(上下面322d,322e)の向きを気にせずにセットできるようになっている。
ここで、金属プレート322の全体形状は、必ずしも表裏同一とならなくてもよい。つまり、金属プレート322は、その表裏面の向きに関わらず、凝固した樹脂とハブ32の軸方向において引っ掛かる形状で形成される抜け止め孔を有していればよい。このように金属プレート322が構成されることによって、その全体形状が表裏同一でなくても、表裏面の向きに関わらず、抜け止めの効果を得ることができる。このケースの一例としては、例えば、本実施形態における第1の抜け止め孔322bを一つ、第2の抜け止め孔322cを二つ設ける場合が挙げられる。この場合であっても、表裏面の向きに関係なく、第1の抜け止め孔322b、第2の抜け止め孔322cのどちらか一方を抜け止めに寄与させることができる。ただし、この場合は、表裏面の向きによって抜け止めの効果に違い(一つの第1の抜け止め孔322bが抜け止めに寄与する場合の効果と、二つの第2の抜け止め孔322cが抜け止めに寄与する場合の効果との違い)が出てしまうので、本実施形態のように表裏同一形状となるように、各孔322b,332cをバランスよく同数設けることで、抜け止めに関する品質を表裏面の向きに関係なく同一にするのが望ましい。
なお、本実施形態では、金属プレート322の中心を挟んだ対称位置に位置する第1の抜け止め孔322bと第2の抜け止め孔322cを一組としたときに、その組が三組設けられるように構成しているが、本発明はこれに限定されず、その組は少なくとも一組設けられればよい。すなわち、例えば、一組だけ設けた場合であっても、前記したように二つの孔322b,322cのうちの一方が抜け止め孔として機能し、また、金属プレート322の全体形状も表裏同一となる。
図2に戻って、記録ディスクカートリッジ1の残りの部品の説明を続ける。
<ハブ孔シャッタ40>
ハブ孔シャッタ40は、下シェル12とハブ32との間の隙間S(図5、図6参照)を開閉するシャッタであり、第1シャッタ41と、第2シャッタ42とを備えて構成されている。なお、ハブ孔シャッタ40は、ロータリシャッタ20によるアクセス用開口部101の開閉に連動して、隙間Sを開閉するようになっている。
第1シャッタ41及び第2シャッタ42は、それぞれ、平面視で半円状の板状部材である。第1シャッタ41は、その一方側に、軸孔411を有している。同様に、第2シャッタは、その一方側に、軸孔421を有している。そして、軸孔411には、下シェル12の内側面に設けられた回動軸部125aが差し込まれており、同様に、軸孔421には下シェル12の回動軸部125bが差し込まれている。このようにして、第1シャッタ41は回動軸部125aに回動自在に軸支されており、第2シャッタ42は回動軸部125bに回動自在に軸支されている。
また、第1シャッタ41は、その他方側に、ハブ32と嵌り合うように半円形状に切り欠かれた嵌合部412を有している。同様に、第2シャッタは、その他方側に、嵌合部422を有している。そして、記録ディスクカートリッジ1がドライブ装置Dに挿入される前の通常時では、第1シャッタ41と第2シャッタ42とで、ハブ32を、その両側から挟むと共に、隙間Sを閉じるようになっている。
さらに、第1シャッタ41は、下シャッタ22の下側面に設けられた係合突起223aが係合する係合長孔413を有している。同様に、第2シャッタ42は、係合突起223bが係合する係合長孔423を有している。なお、係合長孔413,423の平面視における形状は、後記するように、ロータリシャッタ20と一体に回動する係合突起223a,223bの回動により、第1シャッタ41及び第2シャッタ42が回動し、ハブ孔シャッタ40が隙間Sを開閉するように設計されている。
≪記録ディスクカートリッジの作用効果≫
次に、記録ディスクカートリッジ1の作用効果について説明する。まず、ロータリシャッタ20及びハブ孔シャッタ40の動作について図6を主に参照して説明した後、本発明に係るハブ32の製造方法の詳細について説明する。
<ロータリシャッタ20の動作>
ロータリシャッタ20は、図6右側に示すように、記録ディスクカートリッジ1の通常時(ドライブ装置Dへの挿入前)において、閉位置に配置されており、アクセス用開口部101が閉じられている。さらに説明すると、通常時において、カートリッジケース10のアクセス用開口部101と、ロータリシャッタ20の切欠部201とは、一致しておらず、アクセス用開口部101は閉状態となっている。これにより、アクセス用開口部101からカートリッジケース10内への塵埃の侵入が防止されており、その結果として、記録ディスクメディア30等が保護されている。
なお、このようにロータリシャッタ20が閉位置に配置される場合、シャッタノブ24は、下シェル12のガイド孔124の前方に位置している。
そして、記録ディスクカートリッジ1をドライブ装置DのカートリッジスロットDSに挿入すると、ドライブ装置Dのロック解除ピン(図示省略)がロック片70の先端部71を径方向内側に押し、ロック片70によるロータリシャッタ20のロックが解除された後(図4、矢印A6参照)、シャッタノブ24がドライブ装置Dのシャッタノブ係止部D1に引っ掛かって係止される。このようにシャッタノブ24がシャッタノブ係止部D1に係止されたまま、記録ディスクカートリッジ1をさらに挿入すると、シャッタノブ24はガイド孔124に沿って摺動する(図4、矢印A2参照)。
そうすると、シャッタノブ24が固定されたロータリシャッタ20は、カートリッジケース10内でセンタピン50を軸として回動する(図4、矢印A3参照)。つまり、ロータリシャッタ20がカートリッジケース10に対して相対的に回動する。このようなロータリシャッタ20の回動に伴って、アクセス用開口部101が、ドライブ装置D内で徐々に開く。
そして、図6左側に示すように、記録ディスクカートリッジ1が、完全に挿入され、ドライブ装置Dに装着されると、ロータリシャッタ20の切欠部201とカートリッジケース10のアクセス用開口部101とが一致し、ロータリシャッタ20が開位置に配置され、アクセス用開口部101が完全に開かれる。その結果として、記録ディスクメディア30が、切欠部201及びアクセス用開口部101を介して、ドライブ装置D内で、外部に臨んだ状態となる。そして、ドライブ装置DにおけるスイングアームSAのヘッドは、記録ディスクメディア30に書き込み/読み取り可能となる。
なお、このようにロータリシャッタ20が開位置に配置される場合、ロータリシャッタ20に固定されたシャッタノブ24は、下シェル12のガイド孔124の後方に位置する。
また、記録ディスクカートリッジ1がドライブ装置Dから取り出されると、ロータリシャッタ20が付勢手段(図示省略)によって閉方向に付勢され、閉位置に戻り、アクセス用開口部101を閉じる。そして、このようにロータリシャッタ20が閉位置に戻ると、ロック片70がロータリシャッタ20をロックする。
<ハブ孔シャッタ40の動作>
次に、このようなロータリシャッタ20の動作に連動するハブ孔シャッタ40について説明する。
ハブ孔シャッタ40は、図6右側に示すように、記録ディスクカートリッジ1の通常時(ドライブ装置Dへの挿入前、ロータリシャッタ20が閉位置にあるとき)において、カートリッジケース10の下シェル12とハブ32との、隙間Sを塞いでいる。さらに説明すると、ハブ孔シャッタ40を構成する第1シャッタ41と第2シャッタ42とは、下シェル12と記録ディスクメディア30との間でハブ32を挟んでおり、隙間Sを塞いでいる。これにより、この隙間Sからカートリッジケース10内への塵埃の侵入が防止されており、その結果として、記録ディスクメディア30等が保護されている。
そして、記録ディスクカートリッジ1がドライブ装置Dに挿入されて、前記したように、ロータリシャッタ20が回動すると、この回動に連動して、ハブ孔シャッタ40が隙間Sを開く。さらに説明すると、ロータリシャッタ20が回動すると、下シャッタ22の係合突起223a、223bも回動する(図4、矢印A4、A4参照)。
ここで、前記したように、係合突起223aは第1シャッタ41の係合長孔413と係合しているため、回動する係合突起223aは係合長孔413内を摺動し、第1シャッタ41が下シェル12の回動軸部125aを軸として回動する(図4、矢印A5参照)。
また、係合突起223bは第2シャッタ42の係合長孔423と係合しているため、回動する係合突起223bは係合長孔423内を摺動し、第2シャッタ42が下シェル12の回動軸部125bを軸として回動する(図4、矢印A5参照)。
このように第1シャッタ41及び第2シャッタ42がそれぞれ回動すると、ハブ孔シャッタ40は隙間Sを開き、これと共に、ハブ孔シャッタ40によるハブ32の挟持状態は解除される(図6左側参照)。その結果として、ハブ32及びこれを備える記録ディスクメディア30は、ハブ32にチャックするドライブ装置Dのスピンドル(図示省略)により、良好に回転することができる。
なお、記録ディスクカートリッジ1がドライブ装置Dから取り出されると、閉位置に戻るロータリシャッタ20に連動して、ハブ孔シャッタ40は隙間Sを閉じる。
[ハブ32の製造方法]
次に、ハブ32の製造方法について、図10を主に参照して説明する。参照する図面において、図10は、ハブの製造方法を説明する図であって、(a)は金属プレートを金型内で保持するための保持用治具を示す斜視図、(b)は金属プレートを金型にセットする工程を示す断面図、(c)は金型のキャビティ内に樹脂を射出する工程を示す断面図である。
まず、ハブ32の製造方法について説明する前に、図10(a)及び(b)を参照して、金型Mと、金型M内において金属プレート322を保持するための保持用治具Kについて説明する。
図10(b)に示すように、金型Mは、ハブ32(図8参照)の形状を象ったキャビティ面M1を有しており、このキャビティ面M1におけるハブ32の外側のテーパ面に相当する部分M2に、金属プレート322を保持するための保持用治具Kが埋め込まれている。保持用治具Kは、図10(a)に示すように、金属プレート322の外周部を支持するためのピン状の部材であり、金属プレート322の外周部に接しつつ周方向において等間隔に三つ設けられることで、金属プレート322の外周部を三点支持するようになっている。なお、保持用治具Kの先端は、ハブ32の形状に対応した形状に加工されている。
次に、ハブ32の製造方法について説明する。
図10(b)に示すように、作業者が、金属プレート322を三つの保持用治具K(一つのみ図示)の内側にセットすると、これらの保持用治具Kによって金属プレート322の外周部が支持されて、金属プレート322が金型M内で保持されることとなる。なお、このとき、作業者は、金属プレート322の全体形状が表裏同一となっていることから、その表裏面(上下面322d,322e)の向きを気にすることなく、金型M内へ金属プレート322を容易にセットすることができる。また、保持用治具Kによって金属プレート322の外周部を支持させることから、作業者は、金属プレート322の周方向の向きを気にすることなく、金型M内へ金属プレート322を容易にセットすることができる。
そして、前記したように金型M内へ金属プレート322をセットした後は、図10(c)に示すように、金型Mを閉じて図示せぬゲートから樹脂をキャビティ内へ射出することで、樹脂製の本体部321に金属プレート322がインサート成形されることとなる(図8参照)。なお、このとき、図示するように、その下面322eが金型Mのキャビティ面M1に接するように金属プレート322がセットされている場合には、金属プレート322の中央部縮径孔322aの下側テーパ部322gの下側の空間に樹脂が回り込んで凝固すると共に、第2の抜け止め孔322cの大径穴部322hの下側の空間に樹脂が回り込んで凝固することとなる。そして、このように回り込んで凝固する樹脂によって、金属プレート322が本体部321から抜けないように、本体部321と一体にインサート成形されることとなる(図8参照)。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、例えば次のように変更することもできる。
前記した実施形態では、金属プレート322の外周部を保持用治具Kによって支持するようにしたが、本発明はこれに限定されず、図11(a)に示すような保持用治具K’を用いて金属プレート322の内周部を支持するようにしてもよい。この場合であっても、金属プレート322を、その周方向に位置決めすることなく、金型M内に保持することが可能となる。ここで、この保持用治具K’は、ハブ32の内周面と略同径となる本体部K11と、本体部K11の一端側の外周面から外方に突出して金属プレート322を保持する三つの爪部K12とを備えている。そして、このような保持用治具K’を用いることで、図11(b)に示すように、ハブ32の内周部には、保持用治具K’の爪部K12の形状が転写されることによって、切欠321fが形成されるようになっている。
なお、この爪部K12の金属プレート322が挿入されてくる側の面K13は、本体部K11の径方向外側に向かうにつれて本体部K11の一端側に傾斜するように形成するのが望ましい。これによれば、この傾斜した面K13を、金属プレート322を正規位置にセットさせるための案内面として機能させることができる。また、同様に、前記した金属プレート322の外周部を支持する実施形態においても、ピン状の保持用治具Kの角を斜めに面取りすることで、その面を案内面としてもよい。
図10に示す実施形態や図11に示す実施形態では、金属プレート322の外周部または内周部を三点支持するようにしたが、本発明はこれに限らず、四点以上で支持してもよい。また、図10に示す外周部を支持する形態においては、金属プレート322の外周部の一部に合致する円弧形状の凹面を有する治具、図11に示す内周部を支持する形態においては、金属プレート322の内周部の一部に合致する円弧形状の凸面を有する治具を用いれば、二点で支持してもよい。
前記した実施形態では、中央部縮径孔322aを金属プレート322の中心に設けたが、本発明はこれに限定されず、例えば、金属プレート322の周囲に複数配設するようにしてもよい。
本実施形態に係る記録ディスクカートリッジを示す斜視図であり、(a)は前方斜め上方からみた図、(b)は後方斜め下方からみた図である。 本実施形態に係る記録ディスクカートリッジの分解斜視図である。 本実施形態に係るロータリシャッタを示す斜視図であり、(a)は前方斜め上方からみた図、(b)は後方斜め下方からみた図である。 本実施形態に係る記録ディスクカートリッジを下方からみた平面図である。 本実施形態に係る記録ディスクカートリッジの要部の断面図である。 本実施形態に係る記録ディスクカートリッジをドライブ装置に挿入した状態を示す斜視図である。 本実施形態に係る記録ディスクメディアの詳細を示す図であり、(a)は記録ディスクメディアの詳細を示す分解斜視図、(b)はハブの詳細を示す拡大斜視図である。 本実施形態に係るハブの詳細を示す図であり、(a)はハブを下方からみた平面図、(b)は図8(a)のA−A断面図である。 本実施形態に係る金属プレートの詳細を示す図であり、(a)は金属プレートを下方からみた平面図、(b)は図9(a)のB−B断面図である。 ハブの製造方法を説明する図であって、(a)は金属プレートを金型内で保持するための保持用治具を示す斜視図、(b)は金属プレートを金型にセットする工程を示す断面図、(c)は金型のキャビティ内に樹脂を射出する工程を示す断面図である。 ハブの製造方法の他の実施形態を示す図であり、(a)は金属プレートの内周部を保持する保持用治具を示す斜視図、(b)は図11(a)の保持用治具を用いて製造されたハブを示す斜視図である。 従来の記録ディスクカートリッジを示す斜視図であり、(a)は前方斜め上方からみた図、(b)は後方斜め下方からみた図である。 従来の金属プレートを示す図であり、(a)は金属プレートを下方からみた図、(b)は図13(a)のC−C断面図である。
符号の説明
1 記録ディスクカートリッジ
10 カートリッジケース
20 ロータリシャッタ
30 記録ディスクメディア
31 フレキシブルディスク
32 ハブ
321 本体部
321a 上面
321b ギヤ部
321c 凹部
321d 抜け止めピン部
321e 切欠
322 金属プレート
322a 中央部縮径孔(抜け止め孔)
322b 第1の抜け止め孔
322c 第2の抜け止め孔
322d 上面
322e 下面
322f 上側テーパ部
322g 下側テーパ部
322h 大径穴部
322i 小径孔部
BF 基準面(厚み方向の中間位置)
K 保持用治具
M 射出成形金型

Claims (5)

  1. 金属プレートを射出成形金型の中に保持した状態で射出成形を行うことによって、前記金属プレートと樹脂とが一体に結合されて形成されるハブを有する記録ディスクカートリッジであって、
    前記金属プレートは、その表裏面の向きに関わらず、凝固した樹脂と前記ハブの軸方向において引っ掛かる形状で形成される抜け止め孔を有することを特徴とする記録ディスクカートリッジ。
  2. 前記金属プレートは、その全体形状が、表裏同一となる形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の記録ディスクカートリッジ。
  3. 前記抜け止め孔は、前記金属プレートの表面及び裏面から厚み方向の中間位置に向かって徐々に縮径するテーパ部が前記中間位置を挟んで対称に形成された形状となる中央部縮径孔を少なくとも一つ備えて構成されていることを特徴とする請求項2に記載の記録ディスクカートリッジ。
  4. 前記抜け止め孔は、断面視T字状となる段付き形状に形成されており、その大径側の向きが表面側に向いた第1の抜け止め孔と、裏面側に向いた第2の抜け止め孔とを一組として、その組を少なくとも一組備えて構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の記録ディスクカートリッジ。
  5. リング状に形成される金属プレートを射出成形金型の中に保持した状態で射出成形を行うことによって、前記金属プレートと樹脂とが一体に結合されて形成されるハブの製造方法であって、
    前記金属プレートの外周部または内周部を支持することで、前記金属プレートを前記射出成形金型の中に保持することを特徴とするハブの製造方法。
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CN103244812A (zh) * 2013-05-28 2013-08-14 常熟市平冶机械有限公司 圆环板机械制品

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