JP2007163758A - エレクトロクロミックフィルム印字装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
一般的なエレクトロクロミック表示素子は発色層と発色のためのイオン注入層とが積層された構造で、液体電解質やポリマー系電解質のシールが必要であり、液漏れ、電解質劣化、電界の不均一を防ぐために高度なシール技術が要求されている。また、表示は可能であるが直接印字することはできない。
【解決手段】
無機透明電極膜、無機アモルファス発色膜、を順次積層してなるエレクトロクロミックフィルムECFと、固体または液体のイオン伝導電解質材を先端部(電極)に取り付けた描具又は描消具およびこれにプラス電位又はマイナス電位を供給する通電装置とからなることを特徴とするエレクトロクロミック印字装置。
【選択図】 図3

Description

本発明は、真空室内においてレーザーアブレーション法により常温で作製したアモルファス無機薄膜積層構造を主体とするエレクトロクロミックフィルムに発色イオン注入出機能を持つ液体,又は固体電解質材を先端部に有する描消具により描画や字を書き印字する装置に関するものである。
今、発色性の印字素子としてメモリー性のあるエレクトロクロミック材が注目を集めており、従来から各種研究が進められて来た。これは、実用化に至るには各種の課題があるが、大幅な超低廉・省エネ効果と、利用分野が格段に広範囲となることから大いに期待されている。
代表的なエレクトロクロミック材料にWO3-xがある。これは、ABO3型ペロブスカイトのAサイト(拡散サイト)が欠損した構造で、電界によりAサイトにLiを微量挿入するとLiyWO3-xとなり、青色に見える。これまでのエレクトロクロミックに関する研究では、Liイオン電解質からWO3-xにLiイオンを注入する技術がほとんどであった。
本来、タングステンの価数は、W6+であるが外部からのイオン注入(Li+,Na+,H+など)によりW5+が形成され、その時に赤外から赤色にかけての光を吸収する。
従来公知の技術として次の非特許文献などがある。
P. R. Bueno, R. C. Faria, C. O. Avellaneda, E. R. Leite and L. O. S. Bulhoes: Solid State Ionics 158 (2003) 415. P. V. Ashrit, G. Bader and V. V. Truong: Thin Solid Films 320 (1998) 324. Z. Xuping, S. Lianyong, L. Qing and L. Zuhong: Jpn. J. Appl. Phys. 38 (1999) 770. S. Lianyong, F. Jinghuai, L. Bingjie and L. Zuhong: Jpn. J. Appl. Phys. 36 (1997) L684.
非特許文献1、非特許文献2に記載のように、前記イオン注入源としてLiClO4−Propylene carbonate/Ethylene carbonateなどの液体電解質が用いられているが、液漏れ、電解質劣化、電界の不均一を防ぐために高度なシール技術が要求されている。そこで、非特許文献3、非特許文献4に記載のように、固体のポリマー(高分子)電解質を用いた全固体エレクトロクロミック素子の開発が期待されているが、ポリマーを挟み込む構造であるため、シール技術や寿命の点で問題を抱えている。
本発明は、エレクトロクロミック印字層へのイオン供給源を外部に持ち,前記課題を全て解決するものである。その特徴は、次の(1)、(2)の通りである。
(1)、無機電極膜上に無機アモルファス発色膜を積層したエレクトロクロミック印字フィルムと、上記無機アモルファス発色膜に発色イオンの注出を行う液体もしくは固体の電解質部を先端に取り付けた描具と、描具にプラス電位を供給する通電装置からなる新規なエレクトロクロミック印字装置である。
(2)、無機電極膜上に無機アモルファス発色膜を積層したエレクトロクロミック印字フィルムと、上記無機アモルファス発色膜に発色イオンの注入出を行う液体もしくは固体の電解質部を先端に取り付けた描消具と、描消具にプラスと電位マイナス電位を切り替え供給する通電装置からなる新規なエレクトロクロミック印字装置である。
本発明のエレクトロクロミック印字装置は、描具又は描消具の電極に通電装置からプラス電位をかけて無機アモルファス発色膜にその先端を接触させるのみで、無機アモルファス発色膜の接触点に発色イオンを注入して発色させ、該先端を離してもそれを所定時間保持することができるものである。そして所定時間保持に印字は消去するため一回の印字で使い捨ての場合は問題がないが、この部分にまた発色イオンを注入して発色させる場合、この繰り返しで残留発色イオンが多くなり印字が不鮮明に成ることから、用途上印字と消去を繰り返す場合は、通電装置から描消具にマイナス電位をかけて無機アモルファス発色膜の発色部に接触させることにより発色イオンを積極的に吸収して発色を無くし元の透明で鮮明印字可能な状態に戻すことができるものである。
そこで描具の先端描部に設ける発色イオン放出ヘッド、または描消具の先端描消部に設ける発色イオン放出・吸入ヘッドは、単数または複数個にして摺動描式にし、又は複数個を密に配列し任意に選択可能にしたマルチドット式にして、しかもこの各ヘッドを無機アモルファス発色膜に対して相対的に進退移動可動に又は平行移動可能にする。そしてこれらヘッドにプラス電圧を印加し各種文字、記号、線等を自由に描き、またマイナス電圧を印加して先に描いたものを任意の時期に任意の部分を消すことができるのである。
本発明における無機アモルファス発色膜は、劣化することなくアモルファス構造を安定に存在してエレクトロクロミズムを長期に健全に維持し目的とする色の繰り返し発色効果を劣化させない等の優れた効果を呈するものである。
そしてこれの各種利用分野において、視野角依存性がなく、低消費電力、メモリー性があり、目にやさしいなどといった特徴的効果を有する。
そして、本発明のエレクトロクロミック印字装置は、携帯ノートやペーパ或いは小型ボードタイプ、更には大型壁掛けパネルタイプ等幅広い用途に適用することができる。
本発明のエレクトロクロミック印字膜の構造において、無機電極膜は、無機の導電性フィルム電極とするもので、例えばITO透明電極膜等であり、この上に積層する無機アモルファス発色膜は、WO3(青色発色)、その他には酸化イリジウム、酸化モリブデンや酸化ニッケルなどの無機アモルファス発色膜(EC膜とも言う)であり、室温成膜が可能である。
前記無機電極膜を支持する基板は、ガラスなどの他にプラスチックなどのフレキシブル材でよく、透明である必要はない。また、反射率の高い導電性金属薄膜を用いることも可能で、この場合は、導電性金属薄膜は前記無機電極膜を兼ねることができる。また基板をフレキシブル補強膜や保護膜又は硬質の補強膜や保護膜とすれば、あるいは基板にこれらを配設すれば、携帯ノートやペーパ或いは小型ボードタイプ、更には大型壁掛けパネルタイプ等幅広い用途に適用することができる。
描具の先端部に設ける発色イオン放出ヘッド、又は描消具の先端部に設ける発色イオン放出・吸入ヘッドは、揮発性液体を染み込ませた素材を使用する。その先端部にプラス電位をかけるとEC薄膜内にNa+イオンやLi+イオンなどの一価の陽イオンやOH-のような一価の陰イオンが挿入され(実施例:Na+イオン)印字される。また先端部にナイナス電位をかけるとEC薄膜内なら陰イオンが挿出(吸収)されて印字消去される。液体の原液はLiClO4溶液やNaCl水溶液などである。揮発性電解質液の具体例としては、低濃度食塩水とエタノールなどを混ぜた液体(実施例)がある。
液体は通さずにイオンのみを通しながらも給水性のある材質でも良い。また、発色イオンドープの無機発色イオン伝導体等の固体イオン電解質を先端に用いた描消具でも良い固体イオン電解質としては、発色イオンのみを通す無機アモルファス発色イオン伝導透明膜をつける。例えば,LiMn2O4、LiCoO2、LiNiO2、LiCrOxなどの広義で遷移金属ドープ酸化リチウムの無機Liイオン伝導透明膜や、Na2O11Al2O3 (β-Al2O3)などのNaイオン伝導透明膜がある。
EC膜に保護膜が必要な場合は、発色イオンのみを通す上記イオン伝導透明膜を用いることができる。
次に本発明のエレクトロクロミック印字装置において、エレクトロクロミックフィルムの好ましい製造方法例を紹介する。
図4に装置の一例を示すように、真空圧10-8〜10-10 Paの真空室10内にガラス基板11をヒーター12等で常温に維持しその表面から所定の離間位置において、無機透明電極膜用ターゲット13としてITO板を位置させ、酸素供給器14から酸素を供給し真空室10内酸素雰囲気圧を4〜6Paにしレーザー15を集光照射してITOプラズマ粒子を放出させ前記常温ガラス基板11表面にITO透明電極膜を生成し、次いで「無機アモルファス発色膜」用のWO3-x板を位置させ、真空室10内酸素雰囲気圧を9〜15Paにしレーザー15を照射して前記ITO透明電極膜の表面にアモルファスWO3-x発色膜を積層して完了する。図4中16は真空ポンプを示す。
本発明のエレクトロクロミック印字装置において、描消具は、先端描消部に設ける発色イオン放出・吸入ヘッドを、単数または複数個にして摺動描式にし、描く場合は、通常の鉛筆、ボールペン、マジックペン、チョーク、筆などの筆記具タイプでよく、消す場合は、前記筆記具タイプの他に、通常の黒板消しタイプ、各種形状の消しゴムタイプや回転接触式のボールやロールタイプなどでよく給電を有線給電式または内蔵電池給電式などを適宜採用する。
またマイナス電極時とプラス電極時は、印字目的に応じて別体又は一体ものにしても良い。一体ものの例としては、プラスとマイナス兼用の電極ボールペン型でよく、又はプラス電極ボールペンの一方にプラス電極ボールペンを設け、その後端にマイナス電極描消ロールを設け、本体に電池を内蔵し、プラス電極ボールペンとマイナス電極描消ロールへの給電と電位を切り替えるスイッチを設けるなどが揚げられる。
又は発色イオン放出・吸入ドッドを複数個を密に配列し任意に選択可能にしたマルチドット式にして、しかもこの各ドッドを無機アモルファス発色膜に対して相対的に進退移動可動に又は平行移動可能にする。そしてこれらドッドを選択的にプラス電位にして無機アモルファス膜の所定位置に接触して発色イオンを注入し、各種文字、記号、線等を自由に描くことができる。また描・消具をマイナス電位にして先に描いたものを任意の時期に任意の部分から発色イオンを放出し消すものである。
本発明のエレクトロクロミック印字装置おいて、高電界低電流効果により無機アモルファス膜の発色効果を得る方法例として、反目視側の無機透明電極膜の外面にガラス質薄膜等の透明高抵抗薄膜を配設することができる。
また本発明において、無機アモルファス膜の発色効果を顕著に印字する方法例として、反目視側の無機透明電極膜又は、上記透明高抵抗薄膜の外面に用途に応じた背景着色層例えば文字用であれば無機白色薄膜等を適宜配設することができる。
エレクトロクロミック印字装置の実施例を図1に示す。
図1において、エレクトロクロミック印字装置は、フレキシブルなもしくはガラスの基板1の上に、ITO無機透明電極膜2をつけ、その上にWO3-x薄膜(無機アモルファス発色膜)3を順次積層してなるエレクトロクロミックフィルムと、発色イオン放出・吸入ヘッドとして固体または液体の発色イオン伝導電解質材5a,5bをパイプ電極4に取り付けた描消具7およびマイナスとプラス電位を切り替え供給する通電装置8aとからなるペーパータイプである。
液体の発色イオン伝導電解質材の場合は、金属製のパイプ電極4の先端部に発色イオン含有の吸液フェルト5aを装填し、吸液フェルト5aの後方部室を発色イオン伝導電解質材補充用タンク6とし、このフェルト5aからの液体のイオン伝導電解質材は、無機アモルファス発色膜3の表面に接触の際に、無機アモルファス発色膜3内に放出する。
また固体発色イオン伝導電解質材の場合は、図2に要部を拡大して示すように、金属製のパイプ電極4内の吸液フェルト5aの先端表面にアモルファスLiMn2O4イオン伝導透明膜5bを表面にコーティングしたものである。この固体発色イオン伝導電解質材の場合は、印字操作により内部の発色イオンが減少するためその補充は、液状Liタンク6に例えば液状Liを入れマイナス電位をかけることにより、ここから吸液フェルト5aを介しアモルファスLiMn2O4イオン伝導透明膜5b内に固体Liの発色イオンを注入するのである。
一方無機アモルファス発色膜3に吸入された固体発色イオン伝導電解質材は、定期的にアモルファスLiMn2O4イオン伝導透明膜5bにマイナス電位かけて接触させることにより放出してアモルファスLiMn2O4イオン伝導透明膜5b内に吸入して印字を消すことができる。
描消具7に通電装置8aを用いてプラス電位を印加し,その先端部のフェルト5aを無機アモルファス発色膜3の表面に接触させて任意方向に摺り動かす(描動)ことによりその描跡を無機アモルファス発色膜3に発色させるのである。これにより無機アモルファス発色膜3表面に各種文字、記号、線等を自由に発色させ描くことができる。また描動時間をコントロールして濃淡効果及び滲み拡張効果も簡単に得ることができる。
そしてこの描いたものは、任意の時に任意の部分を通電装置8aで描消具7にマイナス電位をかけて消去するのである。
描消具7への通電切替は、外部電源もしくは電池内臓型でよい。また先端部のフェルト5aの先端の曲率は、描画ラインの大きさによって変える。
図3に描消具として発色イオン放出・吸入ドッド5cを複数個を密に配列し任意に選択可能にしたマルチドット式描消具9の例を示す。
図3において、マルチドット式描消具9は、無機アモルファス発色膜3に対して相対的に前進移動して、前記のように先端電極に発行イオン含有の吸液性フェルトや固体イオン電解質薄膜付きステッックからなる整列ドッド5cを無機アモルファス発色膜3に接触させる。そして導電性スキャニングヘッド9aから任意のドッドを選択してこれに通電装置8bからプラス電圧を印加し無機アモルファス発色膜3に発行イオンを放出して各種文字、記号、線等を自由に描き、またこのドッドに通電装置8bからマイナス電圧を印加して先に描いたものを任意の時期に任意の部分を消すことができるのである。これら作業が終了するとマルチドット式描消具9は、無機アモルファス発色膜3に対して相対的に後進移動して元の位置に待機する。
実施例1と実施例2におけるエレクトロクロミックフィルムECは、前記の如くフレキシブルもしくはガラスの基板1の上にITO無機透明電極膜2をつけ、その上にWO3-x薄膜3(発色膜)を作製した積層フィルムの例であるが、この成膜には図4の装置を用いてレーザーアブレーション法を採用した。その際の成膜方法を次に詳述する。
真空室内で常温によりレーザーアブレーション法を用いて無機固体酸化物からなるITO(Indium tin oxide)/ WO3-x積層膜を製造した。
ITO薄膜の作製においては、成膜中の酸素圧力を最適化して、実用レベルの透明性と導電性の双方を得ることができる。
WO3-x薄膜の作製は、透明性、絶縁性、堆積状態が成膜中の酸素圧力に依存する。
<具体的な成膜方法>
レーザー光源にはKrFエキシマレーザー(波長=248nm,パルス幅30ns)を使用した。
真空容器内にターゲットと、それに対向する位置に基板を設置する。
真空容器を真空引きした後に、ガラス基板の温度ならびに容器内の酸素雰囲気圧力を調整する。その後、レーザーをターゲットに照射して成膜を行う。
なお、レーザー光はレンズにより集光しており、ターゲット表面ではエネルギー密度3 J/
cm2である。
また、今回レーザーの周波数は10Hzとし、膜厚は成膜時間により調節した。
ターゲットには、WO3-x・(径30mm、Toshima)を使用した。
また、ターゲットとガラス基板の距離は45mmとした。
ITO薄膜は300℃で成膜すると図11に示すように結晶化し、十分な導電性が得られる。しかしながら、光透過性については常温で作製した薄膜のほうが図12に示すように良好な結果を示した。
透明電極の常温成膜は実用面で非常に重要な要素である。そこで常温成膜で、なおかつ酸素圧力を細かく変化させ、導電性の変化を観測した。その結果、図13と図14に示すように5Paの時に比較的良好な透過性と導電性を得ることができた。
本例では、レーザーアブレーション法を用いて室温にて数分間でアモルファスWO3-x薄膜の作製を行った。
図5は、成膜時の酸素雰囲気圧力を変えた時のWO3-x薄膜の透過性の違いを表している。
図5において、8Paの時、薄膜の色は濃い青色であった。WO3-x薄膜において酸素欠損が多すぎる可能性が考えられる。なぜなら、W5+の生成は酸素欠損によっても起こりうるからである。
酸素圧力を10Paに増加させた結果、透明な薄膜が得られた。一方、酸素圧力を20Paまで増加させると膜の密着性が悪くなり、粉上のWO3-xが堆積した。エレクトロクロミック応用のためには10Paで作製した薄膜が好ましい。
このような酸素量の微調整にはレーザーアブレーションは有効な手法である。
描消具先端に液体電解質を用いる場合,電圧が印加可能な先端電極材に食塩水やLiClO4−Propylene carbonate/Ethylene carbonateなどを封入もしくは吸液させた描消具で印字する。液体が印字装置表面に残るのを防ぐ方法として、揮発性液体(たとえばエタノール)を混ぜ合わせる方法がある。
描消具先端に使用する固体電解質部、LiMn2O4薄膜のレーザーアブレーション成膜は、酸素雰囲気20Paで10分間成膜した。結晶化膜とアモルファス膜の諸特性の違いを調べた。
図6は、成膜温度と結晶性の関係を示したものである。450℃成膜で結晶化することがわかった。
図7は、その結晶薄膜の直流イオン導電率−温度特性を示している。
図8からは、温度の上昇とともに指数関数的にイオン伝導が起こりやすくなることがわかる(アレニウスの関係)。
しかし、直流のイオン導電率は、粒子内導電率、粒界導電率、薄膜表面−測定用電極界面の導電率の3成分を併せたものである。
厳密には、この3成分を分離して測定することが望ましい。
そこで、各成分の緩和時間が異なることを利用し、インピーダンス測定を行った。その結果を図8に示す。
測定周波数が50Hzから5MHzであることを考えると、薄膜表面−測定用電極界面の導電率は測定不可能であるが、この成分はほとんど直流イオン導電率には影響しないのであまり問題ない。
得られた結果の緩和周波数のオーダー、きれいな半円がえられていること、図9に示す表面状態からみて、粒界成分の影響が非常に大きいと推測できる。
次に、常温成膜法によりアモルファスLiMn2O4薄膜を作製した。
この膜は、非常に導電率が低く、測定温度200℃以下では直流イオン導電率の測定が不可能であった。
図10にインピーダンス測定結果を示すが測定温度300℃以上で測定が可能であった。
これも。図15のように非常に大きな粒界が形成されているためと思われる。粒内成分についての知見が最も重要と思われる。
図16に実施例1の装置による印字中の写真を示すが印字状態は良好であった.
また実験結果より得られたベストモードを表1に記載した。
Figure 2007163758
本発明のエレクトロクロミック印字装置は、前記の優れた効果を有し、携帯電話ディスプレイ、街頭広告パネル、球場スコアーボード、携帯印字ペーパ等の印字物に幅広く活用することができるものである。
さらに、本発明のエレクトロクロミック印字装置は、携帯ノートやペーパ或いは小型ボードタイプ、更には大型壁掛けパネルタイプ等幅広い用途に適用することが出来るなど、この種産業上の利用可能性は多大なものである。
本発明の1実施例を示す説明図である。 本発明の1実施例の描具又は描消具先端部の一部変形例を示す断面図である。 本発明の1以外の実施例を示す図である。 実施例で紹介のレーザーアブレーション装置の簡略説明図 室温作製WO3-x薄膜の光学特性の酸素雰囲気ガス圧力依存性を示すグラフ。 LiMn2O4薄膜の結晶性の基板温度依存性を示すグラフ。 結晶化LiMn2O4薄膜の導電性−温度特性を示すグラフ。 結晶化LiMn2O4薄膜のインピーダンスプロットを示すグラフ。 結晶化 LiMn2O4薄膜の表面状態 アモルファス LiMn2O4薄膜のインピーダンスプロットを示すグラフ。 ITO薄膜の結晶性の基板温度依存性を示すグラフ。 ITO薄膜の光学特性の基板温度依存性を示すグラフ。 室温成膜ITO薄膜の光学特性の酸素雰囲気ガス圧力依存性を示すグラフ。 室温成膜ITO薄膜の導電性の酸素雰囲気ガス圧力依存性を示すグラフ。 アモルファス LiMn2O4薄膜の表面状態 実施例1の印字装置で描いている最中の写真を示す。
符号の説明
1 基板
2 ITO無機透明電極膜
3 WO3-x薄膜(無機アモルファス発色膜)
4 パイプ電極
5a 発色イオン含有の吸液フェルト
5b アモルファスLiMn2O4イオン伝導透明膜
5c 発色イオン放出・吸入ドッド
7 描消具
8a 通電装置
8b 通電装置
9 マルチドット式描消具
9a 導電性スキャニングヘッド

Claims (2)

  1. 無機電極膜上に無機アモルファス発色膜を積層したエレクトロクロミック印字フィルムと、上記無機アモルファス発色膜に発色イオンの注出を行う液体もしくは固体の電解質部を先端に取り付けた描具と、描具にプラス電位を供給する通電装置からなる新規なエレクトロクロミック印字装置である。
  2. 無機電極膜上に無機アモルファス発色膜を積層したエレクトロクロミック印字フィルムと、上記無機アモルファス発色膜に発色イオンの注入出を行う液体もしくは固体の電解質部を先端に取り付けた描消具と、描消具にプラスと電位マイナス電位を切り替え供給する通電装置からなる新規なエレクトロクロミック印字装置である。
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