JP2007162080A - 熱伝導部材、自動車用部品及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた熱伝導性を有し、基材表面に所定の複合材めっき膜を備えた熱伝導部材、これを適用した自動車用部品、その製造方法及びその製造方法に用いるめっき液を提供すること。
【解決手段】基材と、該基材の表面の少なくとも一部に形成されたナノカーボンとアルミニウムを含有する複合材めっき膜と、を備え、該複合材めっき膜における該ナノカーボンの含有量が1〜40%であり、且つ該ナノカーボンのアスペクト比が20以上である熱伝導部材。自動車用部材と、該自動車用部材の表面の少なくとも一部に形成されたナノカーボンとアルミニウムを含有する複合材めっき膜と、を備え、該複合材めっき膜における該ナノカーボンの含有量が1〜40%であり、且つ該ナノカーボンのアスペクト比が20以上である自動車用部品。
【選択図】なし
【解決手段】基材と、該基材の表面の少なくとも一部に形成されたナノカーボンとアルミニウムを含有する複合材めっき膜と、を備え、該複合材めっき膜における該ナノカーボンの含有量が1〜40%であり、且つ該ナノカーボンのアスペクト比が20以上である熱伝導部材。自動車用部材と、該自動車用部材の表面の少なくとも一部に形成されたナノカーボンとアルミニウムを含有する複合材めっき膜と、を備え、該複合材めっき膜における該ナノカーボンの含有量が1〜40%であり、且つ該ナノカーボンのアスペクト比が20以上である自動車用部品。
【選択図】なし
Description
本発明は、熱伝導部材、自動車用部品及びその製造方法に係り、更に詳細には、基材表面に所定の複合材めっき膜を備えた熱伝導部材、これを適用した自動車用部品、その製造方法及びその製造方法に用いるめっき液に関する。
従来から、熱効率の改善(燃費向上)の観点から、ガソリンエンジンの高圧縮比化が進んでいるが、実際には「ノッキング」の現象によって、圧縮比の設定が制限される。また、「ノッキング」は混合気の温度が高い場合に発生し易くなるため、「ノッキング」を抑制するには、燃焼室の温度低減が有効である。
燃焼室の温度を下げるには、まずは燃焼室を形成しているヘッド、ライナ(ブロック)、ピストンの熱伝導性を良くすることが効果的であり、高熱伝導材の適用が必要とされる。また、潤滑しているエンジンオイルの温度を下げることも、各部品の温度を下げる方策の一つであり、オイルパン等の放熱性を高くすることも効果的である。
燃焼室の温度を下げるには、まずは燃焼室を形成しているヘッド、ライナ(ブロック)、ピストンの熱伝導性を良くすることが効果的であり、高熱伝導材の適用が必要とされる。また、潤滑しているエンジンオイルの温度を下げることも、各部品の温度を下げる方策の一つであり、オイルパン等の放熱性を高くすることも効果的である。
更に、近年はエンジンとのハイブリッド化を含む電気自動車についても盛んに研究、開発がなされている。電気自動車には一般的に半導体素子が搭載された電子部品が使用されている。これら半導体素子の高集積化、高速化に伴い、半導体素子からの発熱量は増加しており、半導体素子の温度上昇は誤作動や故障の原因ともなるため、このような集積回路等のチップ部品の廃熱手段として、金属製のヒートシンクが一般に使用されている。これらのヒートシンクでは、特に、部材の軽量化が望まれているため、加工が容易なアルミニウム若しくはアルミニウム合金が主に使用されているが、発熱量の増加に伴い、ヒートシンクの大型化又は複雑形状化が進んでいる。しかし、ユニットの小型化に伴い、ヒートシンクの設置できるスペースに制限が生じ、同じ大きさで熱放散性の高いヒートシンク材料が必要とされており、この部分でも高熱伝導材の要求が大きくなる傾向にある。
これまでのところ、基材の熱伝導性を向上させる方策として、炭素繊維強化アルミニウム合金が最も多く検討されている(特許文献1及び2参照。)。
また、近年、炭素繊維としてカーボンナノチューブ(以下、「CNT」と略記する。)が注目されている。CNTは強靭性、導電性、熱伝導性などの優れた諸特性から様々な分野での応用が研究されており、より一層の機能性向上が期待されている。
これまでにCNT複合材料として、銅、ニッケル、アルミニウム等の様々な金属がマトリックスとして用いられてきた(特許文献3及び4参照。)
特に、CNT/アルミニウム複合材料は、強度の向上及び高い熱伝導性が報告されている(非特許文献1参照。)。
これまでにCNT複合材料として、銅、ニッケル、アルミニウム等の様々な金属がマトリックスとして用いられてきた(特許文献3及び4参照。)
特に、CNT/アルミニウム複合材料は、強度の向上及び高い熱伝導性が報告されている(非特許文献1参照。)。
一方、アルミニウムの製造方法としては、三層式電解法、分別結晶法、電析法といったものが知られている。
その中でも、電析法は単一工程で作製できることが魅力的である。しかし、アルミニウムは卑な標準電極電位(−1.68Vvs.SHE)を有するため、水系からの電析は水素発生の競争反応によって不可能である。
また、有機溶媒系からのアルミニウムの電析も行なわれているが、引火の危険を有するため工業的に実用化は難しい。
特開2005−008989号公報
特開2005−048206号公報
特開2004−156074号公報
特開2004−315297号公報
葛巻ら(T.Kuzamaki,et al.)、「ジャーナル オブ マテリアルズリサーチ(J.Mater.Res.)」、1998年、第13巻、p2445
その中でも、電析法は単一工程で作製できることが魅力的である。しかし、アルミニウムは卑な標準電極電位(−1.68Vvs.SHE)を有するため、水系からの電析は水素発生の競争反応によって不可能である。
また、有機溶媒系からのアルミニウムの電析も行なわれているが、引火の危険を有するため工業的に実用化は難しい。
しかしながら、上記特許文献1〜4及び非特許文献1に記載されたナノカーボン/アルミニウム複合材料の製造方法は、例えばアルミニウムのケースにアルミニウム粉末とCNTを入れ、5.3×10−1Pa減圧下、600℃、1.5hで加熱した後、100MPaで60min加圧し、500℃、10MPa/minで押し出すという、複雑な多段階工程であった。
また、この製造方法は、溶融金属中にナノカーボンを添加し、撹拌、混合することになるが、金属とナノカーボンとでは比重が大きく異なることから、ナノカーボンを均一に溶融金属中に分散させることは極めて困難であるという問題点があった。
また、この製造方法は、溶融金属中にナノカーボンを添加し、撹拌、混合することになるが、金属とナノカーボンとでは比重が大きく異なることから、ナノカーボンを均一に溶融金属中に分散させることは極めて困難であるという問題点があった。
更に、炭素繊維/アルミニウム系複合材料は、非酸化性雰囲気下では500℃以下であれば、加熱保持を行なっても強度低下は認められない。しかし、保持温度が550℃以上の場合には、炭素繊維とマトリックスとの界面反応により、アルミニウム炭化物(Al4C3)が形成され、炭素繊維の断面積が減少すると共に、この炭化物の根本でのノッチ効果により強度が低下するという問題点があった。
更にまた、大気中での加熱は、酸化による炭素繊維の劣化が重大な問題となることがこれまでの研究によって明らかにされている。
更にまた、大気中での加熱は、酸化による炭素繊維の劣化が重大な問題となることがこれまでの研究によって明らかにされている。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、優れた熱伝導性を有し、基材表面に所定の複合材めっき膜を備えた熱伝導部材、これを適用した自動車用部品、その製造方法及びその製造方法に用いるめっき液を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねたところ、常温型溶融塩(常温溶融塩、室温溶融塩又はイオン液体とも呼ばれる。)は、以下の(1)〜(3)に列挙する利点を有し、各種合金の電析浴や、電池用電解液として非常に有望であるという技術知見を得た。
(1)アルミニウムのような卑な標準電極電位を有する金属や合金のめっきを容易に行うことができる。
(2)常温での使用が可能であるため扱いが容易である。
(3)不揮発性・不燃性であるため引火の危険性がない。
(1)アルミニウムのような卑な標準電極電位を有する金属や合金のめっきを容易に行うことができる。
(2)常温での使用が可能であるため扱いが容易である。
(3)不揮発性・不燃性であるため引火の危険性がない。
そして、かかる技術知見に基づき、更に研究を進めたところ、所定のめっき液を作製し、これを用いることなどにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の熱伝導部材は、基材と、該基材の表面の少なくとも一部に形成されたナノカーボンとアルミニウムを含有する複合材めっき膜と、を備え、該複合材めっき膜における該ナノカーボンの含有量が1〜40%であり、且つ該ナノカーボンのアスペクト比が20以上であることを特徴とする。
また、本発明の自動車用部品は、自動車用部材と、該自動車用部材の表面の少なくとも一部に形成されたナノカーボンとアルミニウムを含有する複合材めっき膜と、を備え、該複合材めっき膜における該ナノカーボンの含有量が1〜40%であり、且つ該ナノカーボンのアスペクト比が20以上であることを特徴とする。
更に、本発明の自動車用部品の製造方法は、上記本発明の自動車用部品を製造するに当たり、乾燥無酸素雰囲気中、直流及び/又はパルス電流により、浴温0〜300℃、電流密度0.01〜50A/dm2の電解条件で、複合材めっき膜形成用めっき液によって自動車用部材をめっきすることを特徴とする。
また、本発明の複合材めっき膜形成用めっき液は、上記本発明の自動車用部品の製造方法に用いられ、当該複合材めっき膜形成用めっき液が、アルミニウムハロゲン化物、ナノカーボン、1,3‐ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物及び/又はモノアルキルピリジニウムハロゲン化物を含有し、該アルミニウムハロゲン化物と、該1,3‐ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物及び/又は上記モノアルキルピリジニウムハロゲン化物とをモル比で20:80〜80:20の割合で含有し、該1,3‐ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物は、炭素数1〜12のアルキル基を有し、該モノアルキルピリジニウムハロゲン化物は、炭素数1〜12のアルキル基を有することを特徴とする。
本発明によれば、所定のめっき液を作製し、これを用いることなどとしたため、優れた熱伝導性を有し、基材表面に所定の複合材めっき膜を備えた熱伝導部材、これを適用した自動車用部品、その製造方法及びその製造方法に用いるめっき液を提供することができる。
以下、本発明の熱伝導部材について詳細に説明する。本明細書及び特許請求の範囲において、「%」は特記しない限り質量百分率を表すものとする。
上述の如く、本発明の熱伝導部材は、基材と、該基材の表面の少なくとも一部に形成されたナノカーボンとアルミニウムを含有する複合材めっき膜と、を備えた熱伝導部材である。
そして、かかる複合材めっき膜において、ナノカーボンの含有量は1〜40%であり、且つそのナノカーボンのアスペクト比は20以上である。
このような構成とすることにより、優れた熱伝導性を有する熱伝導部材となる。
上述の如く、本発明の熱伝導部材は、基材と、該基材の表面の少なくとも一部に形成されたナノカーボンとアルミニウムを含有する複合材めっき膜と、を備えた熱伝導部材である。
そして、かかる複合材めっき膜において、ナノカーボンの含有量は1〜40%であり、且つそのナノカーボンのアスペクト比は20以上である。
このような構成とすることにより、優れた熱伝導性を有する熱伝導部材となる。
備える複合材めっき膜において、ナノカーボンの含有量が1%未満の場合には、ナノカーボンの特性が殆ど反映されないため、所望の熱伝導特性を得ることができない。また、ナノカーボンの含有量が40%を超える場合には、アルミニウムの含有量が少なくなるので、マトリックスとして機能するアルミニウムによって結合されていたナノカーボン同士の結合力が弱まり、急激に強度が低下してしまう。
このような観点から、備える複合材めっき膜において、ナノカーボンの含有量は10〜40%であることが好ましい。
また、備える複合材めっき膜において、含有するナノカーボンのアスペクト比が20未満の場合には、ナノカーボンのネットワークが形成されにくく、熱伝導特性向上効果が小さくなる。
このような観点から、備える複合材めっき膜において、含有するナノカーボンのアスペクト比は、50以上であることが好ましい。
更に、備える複合材めっき膜は、基材の表面の少なくとも一部に形成されていればよく、表面全部に形成されていてもよい。特に、使用する際に相手材と摺動する部位や発熱部と対面する部位に形成されていることが望ましい。
更にまた、本発明において、基材としては特に限定されるものではないが、例えばアルミニウムやアルミニウム基合金、鉄基合金、銅、銅基合金などを用いることができる。
このような観点から、備える複合材めっき膜において、ナノカーボンの含有量は10〜40%であることが好ましい。
また、備える複合材めっき膜において、含有するナノカーボンのアスペクト比が20未満の場合には、ナノカーボンのネットワークが形成されにくく、熱伝導特性向上効果が小さくなる。
このような観点から、備える複合材めっき膜において、含有するナノカーボンのアスペクト比は、50以上であることが好ましい。
更に、備える複合材めっき膜は、基材の表面の少なくとも一部に形成されていればよく、表面全部に形成されていてもよい。特に、使用する際に相手材と摺動する部位や発熱部と対面する部位に形成されていることが望ましい。
更にまた、本発明において、基材としては特に限定されるものではないが、例えばアルミニウムやアルミニウム基合金、鉄基合金、銅、銅基合金などを用いることができる。
また、本発明においては、備える複合材めっき膜の膜厚が30μm以上であることが好ましい。備える複合材めっき膜の膜厚が30μm未満の場合には、熱伝導部材として十分な耐久性を得ることができないことがある。
次に、本発明の自動車用部品について詳細に説明する。
上述の如く、本発明の自動車用部品は、上記本発明の熱伝導部材を適用したものであって、自動車用部材と、該自動車用部材の表面の少なくとも一部に形成されたナノカーボンとアルミニウムを含有する複合材めっき膜と、を備えた自動車用部品である。
そして、かかる複合材めっき膜において、ナノカーボンの含有量は1〜40%であり、且つそのナノカーボンのアスペクト比は20以上である。
このような構成とすることにより、上記と同様に、優れた熱伝導性を有する自動車用部品となる。
また、本発明においても、上記と同様に、備える複合材めっき膜の膜厚が30μm以上であることが好ましい。
ここで、自動車用部材としては、特に限定されるものではないが、代表的には、自動車エンジン用ライナー、自動車エンジン用ヘッド、自動車エンジン用ブロック、自動車エンジン用オイルパン、自動車エンジン用ピストン、自動車エンジン用ピストンリング、自動車エンジン用バルブ、自動車エンジン用バルブシート、自動車エンジン用バルブガイド、自動車エンジン用ガスケット、自動車エンジン用フロントカバー又は自動車電子部品用ヒートシンクを挙げることができ、いずれか1つに又は複数に複合材めっき膜を形成することができる。
なお、自動車電子部品の具体例としては、電気自動車に使用されるモータ駆動用インバータのような電子ユニットの電極などを挙げることができる。
上述の如く、本発明の自動車用部品は、上記本発明の熱伝導部材を適用したものであって、自動車用部材と、該自動車用部材の表面の少なくとも一部に形成されたナノカーボンとアルミニウムを含有する複合材めっき膜と、を備えた自動車用部品である。
そして、かかる複合材めっき膜において、ナノカーボンの含有量は1〜40%であり、且つそのナノカーボンのアスペクト比は20以上である。
このような構成とすることにより、上記と同様に、優れた熱伝導性を有する自動車用部品となる。
また、本発明においても、上記と同様に、備える複合材めっき膜の膜厚が30μm以上であることが好ましい。
ここで、自動車用部材としては、特に限定されるものではないが、代表的には、自動車エンジン用ライナー、自動車エンジン用ヘッド、自動車エンジン用ブロック、自動車エンジン用オイルパン、自動車エンジン用ピストン、自動車エンジン用ピストンリング、自動車エンジン用バルブ、自動車エンジン用バルブシート、自動車エンジン用バルブガイド、自動車エンジン用ガスケット、自動車エンジン用フロントカバー又は自動車電子部品用ヒートシンクを挙げることができ、いずれか1つに又は複数に複合材めっき膜を形成することができる。
なお、自動車電子部品の具体例としては、電気自動車に使用されるモータ駆動用インバータのような電子ユニットの電極などを挙げることができる。
次に、本発明の自動車用部品の製造方法について詳細に説明する。
上述の如く、本発明の自動車用部品の製造方法は、上記本発明の自動車用部品を製造する方法であって、乾燥無酸素雰囲気中、直流及びパルス電流のいずれか一方又は双方により、浴温0〜300℃、電流密度0.01〜50A/dm2の電解条件で、複合材めっき膜形成用めっき液によって自動車用部材をめっきして、所望の自動車用部品を得る方法である。
上述の如く、本発明の自動車用部品の製造方法は、上記本発明の自動車用部品を製造する方法であって、乾燥無酸素雰囲気中、直流及びパルス電流のいずれか一方又は双方により、浴温0〜300℃、電流密度0.01〜50A/dm2の電解条件で、複合材めっき膜形成用めっき液によって自動車用部材をめっきして、所望の自動車用部品を得る方法である。
浴温が0℃より低い場合には、詳しくは後述するめっき液が凝固してしまうことから、また、浴温が300℃より高い場合には、めっき液自体が熱分解してしまうことから、いずれの場合も電解が困難となる。
また、電流密度が0.01A/dm2より低い場合には、電解時間が長くなるので実用的ではなく、電流密度が50A/dm2より高い場合には、めっき液が分解電圧に到達し、めっきすること自体が困難になる。
なお、本発明において、「乾燥無酸素雰囲気」とは、水分量が2ppm以下、酸素量が1ppm以下である雰囲気を意味し、通常は、アルゴン(Ar)や窒素(N2)雰囲気中で行なえばよい。
また、電流密度が0.01A/dm2より低い場合には、電解時間が長くなるので実用的ではなく、電流密度が50A/dm2より高い場合には、めっき液が分解電圧に到達し、めっきすること自体が困難になる。
なお、本発明において、「乾燥無酸素雰囲気」とは、水分量が2ppm以下、酸素量が1ppm以下である雰囲気を意味し、通常は、アルゴン(Ar)や窒素(N2)雰囲気中で行なえばよい。
このような方法とすることにより、優れた熱伝導性を有する自動車用部品を得ることができる。
また、電気めっきという手段を用いるので、簡単な単一工程で複合材めっき膜を得ることができ、しかも任意の形状に対して加工が可能となる。
また、電気めっきという手段を用いるので、簡単な単一工程で複合材めっき膜を得ることができ、しかも任意の形状に対して加工が可能となる。
より具体的な例を挙げて説明すると、本発明の自動車用部品の製造方法においては、特に限定されるものではないが、例えば従来公知の2電極式セルを用いることができる。
電解方法としては、例えば詳しくは後述する塩化アルミニウム/1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド常温型溶融塩にCNTを分散させて得られためっき液に、カソード及びアノードを浸漬した状態で、両電極に接続した直流電源によって、両電極に定電流及びパルス電流のいずれか一方又は双方を組合わせることにより電圧を印加する方法を挙げることができる。
印加する電圧は、所定間隔ごとにその大きさを変化させてもよい。
また、電解時間は、継続的に0.1〜600秒間程度印加すればよい。
更に、必要に応じて、周期的に0.1〜1秒程度の間隔で、印加と停止を繰り返してもよい。
電解方法としては、例えば詳しくは後述する塩化アルミニウム/1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド常温型溶融塩にCNTを分散させて得られためっき液に、カソード及びアノードを浸漬した状態で、両電極に接続した直流電源によって、両電極に定電流及びパルス電流のいずれか一方又は双方を組合わせることにより電圧を印加する方法を挙げることができる。
印加する電圧は、所定間隔ごとにその大きさを変化させてもよい。
また、電解時間は、継続的に0.1〜600秒間程度印加すればよい。
更に、必要に応じて、周期的に0.1〜1秒程度の間隔で、印加と停止を繰り返してもよい。
また、複合材めっき膜のめっき量は、ナノカーボンの分散量や電流密度、電解時間などを適宜調整することにより、制御することができる。
例えば、複合材めっき膜のめっき量を多くするためには、ナノカーボンの分散量を多くする、電解電圧を高めにして電流密度を高くする、又は電解時間を長くする、及びこれらを適宜組合わせて電解すればよい。
なお、連続生産する際には、ナノカーボンと塩化アルミニウム/1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド常温型溶融塩とを順次補給してナノカーボンの分散量の低下を補うことが望ましい。
例えば、複合材めっき膜のめっき量を多くするためには、ナノカーボンの分散量を多くする、電解電圧を高めにして電流密度を高くする、又は電解時間を長くする、及びこれらを適宜組合わせて電解すればよい。
なお、連続生産する際には、ナノカーボンと塩化アルミニウム/1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド常温型溶融塩とを順次補給してナノカーボンの分散量の低下を補うことが望ましい。
更に、用いる陰極(カソード若しくは負極)としては、めっき液に対して、化学的、電気化学的に安定性のある導体であれば、その材質や形状については特に限定されず、種々のものを用いることができる。
カソードの材料としては、例えば銅や真鍮、ニッケル、ステンレス、タングステン、モリブデンなどを挙げることができ、電気化学的な安定性や延伸性、経済性などを考慮すると、銅又は真鍮が好ましいが、これに限定されるものではない。
そして、カソードの形状としては、その表面状態や厚さ、大きさについて特に限定されるものではなく、例えば、箔状や板状、ワイヤーをスパイラル状にしたもの、発泡状、不織布状、メッシュ状、フェルト状、エキスパンデッド状のような多孔質金属基体などを挙げることができ、その中でも、箔状や板状のものが好適である。
なお、上述のような方法で電解を行なうと、基材となるカソードの表面にめっき膜が被覆形成される。
カソードの材料としては、例えば銅や真鍮、ニッケル、ステンレス、タングステン、モリブデンなどを挙げることができ、電気化学的な安定性や延伸性、経済性などを考慮すると、銅又は真鍮が好ましいが、これに限定されるものではない。
そして、カソードの形状としては、その表面状態や厚さ、大きさについて特に限定されるものではなく、例えば、箔状や板状、ワイヤーをスパイラル状にしたもの、発泡状、不織布状、メッシュ状、フェルト状、エキスパンデッド状のような多孔質金属基体などを挙げることができ、その中でも、箔状や板状のものが好適である。
なお、上述のような方法で電解を行なうと、基材となるカソードの表面にめっき膜が被覆形成される。
更にまた、用いる陽極(アノード若しくは正極)としては、公知の導電性基板を特に限定されることなく使用することができ、その材質については、例えば化学的、電気化学的に安定な白金やグラファイト、又は溶解してもめっき液が汚染されることのないアルミニウムを好適に用いることができる。
正極の形状は、板状でもスパイラル状であってもよく、特に限定されるものではない。
正極の形状は、板状でもスパイラル状であってもよく、特に限定されるものではない。
次に、本発明の複合材めっき膜形成用めっき液について詳細に説明する。なお、本発明の複合材めっき膜形成用めっき液は、上記本発明の自動車用部品等を製造する際に好適に使用できるものであって、上記本発明の自動車用部品等はこのような複合材めっき膜形成用めっき液を用いて形成されたものに限定されるものではない。
上述の如く、本発明の複合材めっき膜形成用めっき液は、上記本発明の自動車用部品の製造方法に用いられ、アルミニウムハロゲン化物、ナノカーボン、1,3‐ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物及び/又はモノアルキルピリジニウムハロゲン化物を含有し、該アルミニウムハロゲン化物と、該1,3‐ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物及び該モノアルキルピリジニウムハロゲン化物のいずれか一方又は双方とをモル比で20:80〜80:20の割合で含有し、該1,3‐ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物は、炭素数1〜12のアルキル基を有し、該モノアルキルピリジニウムハロゲン化物は、炭素数1〜12のアルキル基を有するものである。
上述の如く、本発明の複合材めっき膜形成用めっき液は、上記本発明の自動車用部品の製造方法に用いられ、アルミニウムハロゲン化物、ナノカーボン、1,3‐ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物及び/又はモノアルキルピリジニウムハロゲン化物を含有し、該アルミニウムハロゲン化物と、該1,3‐ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物及び該モノアルキルピリジニウムハロゲン化物のいずれか一方又は双方とをモル比で20:80〜80:20の割合で含有し、該1,3‐ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物は、炭素数1〜12のアルキル基を有し、該モノアルキルピリジニウムハロゲン化物は、炭素数1〜12のアルキル基を有するものである。
本発明においては、上記のように、アルミニウムハロゲン化物と、1,3−ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物及びモノアルキルピリジニウムハロゲン化物のいずれか一方又は双方とを、モル比で20:80〜80:20の割合で含有することを要する。
かかる割合を満たさない場合には、常温で溶融せず、めっき液にならないか、仮に温度を上げて溶融させても、めっき液の粘性が高く、めっき液に不向きであり、優れた熱伝導性を有する熱伝導部材を形成し得る複合材めっき膜形成用めっき液とならない。
なお、1,3−ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物及びモノアルキルピリジニウムハロゲン化物は、上記の割合を満たす範囲で、それぞれ単独で又は混合して用いることができる。
かかる割合を満たさない場合には、常温で溶融せず、めっき液にならないか、仮に温度を上げて溶融させても、めっき液の粘性が高く、めっき液に不向きであり、優れた熱伝導性を有する熱伝導部材を形成し得る複合材めっき膜形成用めっき液とならない。
なお、1,3−ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物及びモノアルキルピリジニウムハロゲン化物は、上記の割合を満たす範囲で、それぞれ単独で又は混合して用いることができる。
また、本発明においては、1,3−ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物が炭素数1〜12のアルキル基を有し、モノアルキルピリジニウムハロゲン化物が炭素数1〜12のアルキル基を有することを要する。
かかる炭素数のアルキル基を有さない場合には、常温で溶融せず、めっき液にならないか、仮に温度を上げて溶融させても、めっき液の粘性が高く、めっき液に不向きであり、優れた熱伝導性を有する熱伝導部材を形成し得る複合材めっき膜形成用めっき液とならない。
かかる炭素数のアルキル基を有さない場合には、常温で溶融せず、めっき液にならないか、仮に温度を上げて溶融させても、めっき液の粘性が高く、めっき液に不向きであり、優れた熱伝導性を有する熱伝導部材を形成し得る複合材めっき膜形成用めっき液とならない。
このような構成とすることにより、優れた熱伝導性を有する熱伝導部材を形成し得る複合材めっき膜形成用めっき液となる。
また、本発明においては、アルミニウムハロゲン化物と1,3−ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物及びモノアルキルピリジニウムハロゲン化物の一方又は双方との合計体積に対して、0.01〜50g/Lの割合でナノカーボンを含有することが好ましく、0.01〜20g/Lの割合でナノカーボンを含有することがより好ましい。
含有するナノカーボンの割合が0.01g/L未満の場合には、複合材めっき膜に取り込まれるナノカーボン粒子の量が少なくなり、所望の熱伝導特性を得にくくなるので、好ましくない。一方、含有するナノカーボンの割合が50g/Lを超えると、電解浴におけるナノカーボン粒子の濃度が高まり、ナノカーボン粒子が凝集して沈降してしまい、また、電解終了時に電解浴から電解物を引き上げる際に、分散しているナノカーボン粒子が余分に付着してしまい、好ましくない。
含有するナノカーボンの割合が0.01g/L未満の場合には、複合材めっき膜に取り込まれるナノカーボン粒子の量が少なくなり、所望の熱伝導特性を得にくくなるので、好ましくない。一方、含有するナノカーボンの割合が50g/Lを超えると、電解浴におけるナノカーボン粒子の濃度が高まり、ナノカーボン粒子が凝集して沈降してしまい、また、電解終了時に電解浴から電解物を引き上げる際に、分散しているナノカーボン粒子が余分に付着してしまい、好ましくない。
ここで、各構成成分について、より詳細に説明する。
まず、用いるアルミニウムハロゲン化物について説明する。
アルミニウムハロゲン化物としては、上述のような熱伝導部材、より具体的には複合材めっき膜を形成し得るめっき液が得られれば特に限定されるものではないが、例えば、塩化アルミニウム(AlCl3)を使用することが好ましく、特に無水AlCl3を好適に使用することができる。
まず、用いるアルミニウムハロゲン化物について説明する。
アルミニウムハロゲン化物としては、上述のような熱伝導部材、より具体的には複合材めっき膜を形成し得るめっき液が得られれば特に限定されるものではないが、例えば、塩化アルミニウム(AlCl3)を使用することが好ましく、特に無水AlCl3を好適に使用することができる。
次に、用いる1,3−ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物について説明する。
1,3−ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物は、上述の如く、炭素数が1〜12のアルキル基を少なくとも1つ有し、更に、上述のような熱伝導部材、より具体記には複合材めっき膜を形成し得るめっき液が得られれば特に限定されるものではないが、例えば炭素数が1〜5のアルキル基を1つ有することが好ましく、2つ有することがより好ましい。具体的には、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド(以下、「EMIC」と略記する。)を好適に使用することができる。
なお、2つのアルキル基は、同一でも異なってもよい。
1,3−ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物は、上述の如く、炭素数が1〜12のアルキル基を少なくとも1つ有し、更に、上述のような熱伝導部材、より具体記には複合材めっき膜を形成し得るめっき液が得られれば特に限定されるものではないが、例えば炭素数が1〜5のアルキル基を1つ有することが好ましく、2つ有することがより好ましい。具体的には、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド(以下、「EMIC」と略記する。)を好適に使用することができる。
なお、2つのアルキル基は、同一でも異なってもよい。
次に、用いるモノアルキルピリジニウムハロゲン化物について説明する。
モノアルキルピリジニウムハロゲン化物は、上述の如く、炭素数が1〜12のアルキル基を有し、更に、上述のような熱伝導部材、より具体的には複合材めっき膜を形成し得るめっき液が得られれば特に限定されるものではないが、例えば炭素数が1〜5のアルキル基を1つ有することが好ましい。具体的には、1−ブチルピリジニウムクロリド(以下、「BPC」と略記する。)を好適に使用することができる。
モノアルキルピリジニウムハロゲン化物は、上述の如く、炭素数が1〜12のアルキル基を有し、更に、上述のような熱伝導部材、より具体的には複合材めっき膜を形成し得るめっき液が得られれば特に限定されるものではないが、例えば炭素数が1〜5のアルキル基を1つ有することが好ましい。具体的には、1−ブチルピリジニウムクロリド(以下、「BPC」と略記する。)を好適に使用することができる。
また、得られるめっき液の物性、具体的には、めっき液の導電率や粘度、融点などについて考慮すると、例えば融点の観点からは、融点が84℃程度と低い、EMICを用いることが特に望ましい。
次に、用いるナノカーボンについて説明する。
ナノカーボンとしては、複合材めっき膜が形成された際のアスペクト比が20以上となれば、特に限定されるものではないが、例えば、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン、フラーレン、カーボンブラック、アセチレンブラック又はケッチェンブラック、及びこれらの任意の混合物を用いることができる。
なお、用いるカーボンナノチューブは、単層又は多層のいずれであってもよく、それらを適宜混合して用いてもよい。
ナノカーボンとしては、複合材めっき膜が形成された際のアスペクト比が20以上となれば、特に限定されるものではないが、例えば、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン、フラーレン、カーボンブラック、アセチレンブラック又はケッチェンブラック、及びこれらの任意の混合物を用いることができる。
なお、用いるカーボンナノチューブは、単層又は多層のいずれであってもよく、それらを適宜混合して用いてもよい。
複合材めっき膜形成用めっき液の製造方法について説明する。
複合材めっき膜形成用めっき液の第1の製造方法は、例えばアルミニウムハロゲン化物とナノカーボンとを混合し、次いで、得られた混合物と1,3−ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物及びモノアルキルピリジニウムハロゲン化物のいずれか一方若しくは双方とを混合し、溶融するか又は1,3−ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物及びモノアルキルピリジニウムハロゲン化物のいずれか一方若しくは双方とナノカーボンとを混合し、次いで、得られた混合物とアルミニウムハロゲン化物とを混合し、溶融して、所望の複合材めっき膜形成用めっき液を得る方法である。
複合材めっき膜形成用めっき液の第1の製造方法は、例えばアルミニウムハロゲン化物とナノカーボンとを混合し、次いで、得られた混合物と1,3−ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物及びモノアルキルピリジニウムハロゲン化物のいずれか一方若しくは双方とを混合し、溶融するか又は1,3−ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物及びモノアルキルピリジニウムハロゲン化物のいずれか一方若しくは双方とナノカーボンとを混合し、次いで、得られた混合物とアルミニウムハロゲン化物とを混合し、溶融して、所望の複合材めっき膜形成用めっき液を得る方法である。
また、複合材めっき膜形成用めっき液の第2の製造方法は、アルミニウムハロゲン化物とナノカーボンとを混合するか又は1,3−ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物及びモノアルキルピリジニウムハロゲン化物のいずれか一方若しくは双方とナノカーボンとを混合し、次いで、得られた混合物と、アルミニウムハロゲン化物並びに1,3−ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物及びモノアルキルピリジニウムハロゲン化物のいずれか一方若しくは双方を含有する溶融塩とを混合して、所望の複合材めっき膜形成用めっき液を得る方法である。
なお、第1又は第2の製造方法において、用いる1,3−ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物及びモノアルキルピリジニウムハロゲン化物は、それぞれ炭素数1〜12のアルキル基を有し、それらは同一でも異なっていてもよい。
また、アルミニウムハロゲン化物やナノカーボンについても特に限定されるものではなく、上述したものを用いることができる。
また、アルミニウムハロゲン化物やナノカーボンについても特に限定されるものではなく、上述したものを用いることができる。
複合材めっき膜形成用めっき液は、アルミニウムハロゲン化物と、ナノカーボンと、所定の1,3−ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物及びモノアルキルピリジニウムハロゲン化物のいずれか一方又は双方とを所定の割合で含有すれば、上述の如き、第1又は第2の製造方法により作製されたものに限定されるものではないが、上述の如き、複合材めっき膜形成用めっき液を第1の製造方法により作製した場合には、あらかじめ塩にナノカーボン粒子を混合することで、ナノカーボン粒子が凝集しにくい状態であり、ナノカーボン粒子のめっき液への均一分散の観点から望ましく、一方、第2の製造方法により作製した場合には、アルミニウムハロゲン化物並びに1,3−ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物及びモノアルキルピリジニウムハロゲン化物のいずれか一方若しくは双方を含有する混合物自体が溶融塩であり、混合物を直接溶融塩に投入することから、さらに均一分散が促進されるという観点から望ましい。
より具体的な例を挙げて説明すると、例えば、めっき液の製法としては、アルミニウムハロゲン化物の一例であるAlCl3と、1,3−ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物の一例であるEMICとを所定のモル比で混合した常温型溶融塩をベースとし、ナノカーボンの一例であるCNTを適宜添加すればよい。
そして、CNTを添加する際には、用いるAlCl3やEMICに予め分散させておくことがハンドリングが容易となるという観点から望ましい。
また、常温型溶融塩が完全に溶融していない場合には、加熱して完全に溶融することが望ましい。
更に、AlCl3−EMIC常温型溶融塩の不純物を除去するために、CNTを添加する前に、完全に溶融した常温型溶融塩にAl線を1週間以上浸す方が望ましい。
更にまた、AlCl3−EMIC常温型溶融塩に、CNTを分散させる方法としては、特に限定されるものではないが、例えば超音波照射や攪拌などを挙げることができる。
そして、CNTを添加する際には、用いるAlCl3やEMICに予め分散させておくことがハンドリングが容易となるという観点から望ましい。
また、常温型溶融塩が完全に溶融していない場合には、加熱して完全に溶融することが望ましい。
更に、AlCl3−EMIC常温型溶融塩の不純物を除去するために、CNTを添加する前に、完全に溶融した常温型溶融塩にAl線を1週間以上浸す方が望ましい。
更にまた、AlCl3−EMIC常温型溶融塩に、CNTを分散させる方法としては、特に限定されるものではないが、例えば超音波照射や攪拌などを挙げることができる。
以下、本発明を実施例、比較例及び参考例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
AlCl3とEMICとをモル比で2:1となるように秤量し、撹拌しながら混合した。完全に溶融したものにAl線を1週間以上浸す置換法によって精製した。これに、多層カーボンナノチューブ(MWCNT;平均径12.5nm,平均長さ1μm,アスペクト比80)を、10.0g/L添加した。これを充分に撹拌した後に、基材としてアルミニウム基合金試験片(100×100×8mm)を用い、定電流電解を行い、めっき処理して、本例の熱伝導部材を得た。ナノカーボンのアスペクト比については、透過型電子顕微鏡(TEM)と走査型電子顕微鏡(SEM)により添加前の粉末を観察して確認した。また、めっき膜中のナノカーボン含有量につていは、めっき後の熱伝導部材を用いためっき膜のエネルギー分散型蛍光X線分析により確認した。
AlCl3とEMICとをモル比で2:1となるように秤量し、撹拌しながら混合した。完全に溶融したものにAl線を1週間以上浸す置換法によって精製した。これに、多層カーボンナノチューブ(MWCNT;平均径12.5nm,平均長さ1μm,アスペクト比80)を、10.0g/L添加した。これを充分に撹拌した後に、基材としてアルミニウム基合金試験片(100×100×8mm)を用い、定電流電解を行い、めっき処理して、本例の熱伝導部材を得た。ナノカーボンのアスペクト比については、透過型電子顕微鏡(TEM)と走査型電子顕微鏡(SEM)により添加前の粉末を観察して確認した。また、めっき膜中のナノカーボン含有量につていは、めっき後の熱伝導部材を用いためっき膜のエネルギー分散型蛍光X線分析により確認した。
なお、めっき液の作製と電解操作は乾燥窒素雰囲気下で行った。また、定電流電解には2電極セルを用いて、カソードとして前述のアルミニウム基合金試験片を、アノードにAl板(99.99%)を用いた。カソードの前処理として、エメリー紙(2000番)による研磨の後、10% o−ケイ酸ナトリウム水溶液で電解脱脂、10vol%HClによる酸処理を施した。電解条件は、浴温度30℃、電流密度10mA/cm2、電析電気量50C/cm2とした。
走査電子顕微鏡(SEM;JOEL,JSM−6500F&HITACHI,S−2600N)を用いて、複合材めっき膜の表面状態を観察した。MWCNTがAl析出物中に取り込まれていく様子が、実際に観察された。まず、MWCNTが電析物表面に吸着した直後、Alの初期析出核(原子数として1〜10万個程度)に取り押さえられている様子が観察された。次いで、MWCNTが、核から成長したAl析出核に完全に取り込まれた様子が観察された。そして、MWCNTがほぼ完全にAl析出物中に埋没した様子が観察された。
以上のことから、MWCNTが単分散の形でAlと共析することが明らかになった。
以上のことから、MWCNTが単分散の形でAlと共析することが明らかになった。
(実施例2)
使用するナノカーボンを多層カーボンナノチューブ(平均径10nm,平均長さ1μm,アスペクト比100)とした以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の熱伝導部材を得た。
使用するナノカーボンを多層カーボンナノチューブ(平均径10nm,平均長さ1μm,アスペクト比100)とした以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の熱伝導部材を得た。
(実施例3)
使用するナノカーボンをナノファイバー(平均径150nm,平均長さ3μm,アスペクト比20)とした以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の熱伝導部材を得た。
使用するナノカーボンをナノファイバー(平均径150nm,平均長さ3μm,アスペクト比20)とした以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の熱伝導部材を得た。
(比較例1)
使用するナノカーボンのめっき液への添加量を40.0g/Lとした以外は、実施例2と同様の操作を繰り返し、本例の熱伝導部材を得た。
使用するナノカーボンのめっき液への添加量を40.0g/Lとした以外は、実施例2と同様の操作を繰り返し、本例の熱伝導部材を得た。
(比較例2)
使用するナノカーボンをナノファイバー(平均径150nm,平均長さ2.3μm,アスペクト比15)とした以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の熱伝導部材を得た。
使用するナノカーボンをナノファイバー(平均径150nm,平均長さ2.3μm,アスペクト比15)とした以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の熱伝導部材を得た。
(比較例3)
基材としてアルミニウム基合金試験片(100×100×8mm)を用い、クロムめっき処理して、本例の熱伝導部材を得た。
基材としてアルミニウム基合金試験片(100×100×8mm)を用い、クロムめっき処理して、本例の熱伝導部材を得た。
(比較例4)
基材としてアルミニウム基合金試験片(100×100×8mm)を用い、陽極酸化被膜処理して、本例の熱伝導部材を得た。
基材としてアルミニウム基合金試験片(100×100×8mm)を用い、陽極酸化被膜処理して、本例の熱伝導部材を得た。
(比較例5)
基材としてアルミニウム基合金試験片(100×100×8mm)を用い、鉄溶射処理して、本例の熱伝導部材を得た。
基材としてアルミニウム基合金試験片(100×100×8mm)を用い、鉄溶射処理して、本例の熱伝導部材を得た。
(参考例1)
成膜時間を半分とした以外は、実施例2と同様の操作を繰り返し、本例の熱伝導部材を得た。
上記各例の仕様を表1に示す。なお、表1中の「複合めっき」は、「ナノカーボン/アルミニウム複合めっき膜」を示す。
成膜時間を半分とした以外は、実施例2と同様の操作を繰り返し、本例の熱伝導部材を得た。
上記各例の仕様を表1に示す。なお、表1中の「複合めっき」は、「ナノカーボン/アルミニウム複合めっき膜」を示す。
[性能評価]
(熱伝導性評価試験)
上記各例の熱伝導部材に対して、下記の試験条件下で熱伝導性評価を実施した。得られた結果を表2に示す。なお、表2中「熱抵抗」は、実施例1の値を基準値(1.0)としたときの相対値であり、熱抵抗が低いほど、熱伝導性に優れていることを示す。
(熱伝導性評価試験)
上記各例の熱伝導部材に対して、下記の試験条件下で熱伝導性評価を実施した。得られた結果を表2に示す。なお、表2中「熱抵抗」は、実施例1の値を基準値(1.0)としたときの相対値であり、熱抵抗が低いほど、熱伝導性に優れていることを示す。
(試験条件)
・ヒーター出力 :600W
・冷却水温 :60℃
・試験片形状 :100×100×8mm
・測定方法 :図1は、試験機の概要を示す断面説明図である。同図に示すように、台座10の上に、冷却水12、熱伝導部材(試験片)1、熱源(ヒータ)14の順となるように配設し、熱伝導部材(試験片)1の表面と裏面の温度を熱電対16で測定し、その温度差を熱抵抗とした。なお冷却水12は矢印Aの方向に流通している。
・ヒーター出力 :600W
・冷却水温 :60℃
・試験片形状 :100×100×8mm
・測定方法 :図1は、試験機の概要を示す断面説明図である。同図に示すように、台座10の上に、冷却水12、熱伝導部材(試験片)1、熱源(ヒータ)14の順となるように配設し、熱伝導部材(試験片)1の表面と裏面の温度を熱電対16で測定し、その温度差を熱抵抗とした。なお冷却水12は矢印Aの方向に流通している。
1 熱伝導部材(試験片)
10 台座
12 冷却水
14 熱源(ヒータ)
16 熱電対
10 台座
12 冷却水
14 熱源(ヒータ)
16 熱電対
Claims (11)
- 基材と、該基材の表面の少なくとも一部に形成されたナノカーボンとアルミニウムを含有する複合材めっき膜と、を備えた熱伝導部材であって、
上記複合材めっき膜における上記ナノカーボンの含有量が1〜40%であり、且つ上記ナノカーボンのアスペクト比が20以上であることを特徴とする熱伝導部材。 - 上記複合材めっき膜の膜厚が30μm以上であることを特徴とする請求項1に記載の熱伝導部材。
- 自動車用部材と、該自動車用部材の表面の少なくとも一部に形成されたナノカーボンとアルミニウムを含有する複合材めっき膜と、を備えた自動車用部品であって、
上記複合材めっき膜における上記ナノカーボンの含有量が1〜40%であり、且つ上記ナノカーボンのアスペクト比が20以上であることを特徴とする自動車用部品。 - 上記複合材めっき膜の膜厚が30μm以上であることを特徴とする請求項3に記載の自動車用部品。
- 上記自動車用部材が、自動車エンジン用ライナー、自動車エンジン用ヘッド、自動車エンジン用ブロック、自動車エンジン用オイルパン、自動車エンジン用ピストン、自動車エンジン用ピストンリング、自動車エンジン用バルブ、自動車エンジン用バルブシート、自動車エンジン用バルブガイド、自動車エンジン用ガスケット、自動車エンジン用フロントカバー、自動車電子部品用ヒートシンクから成る群より選ばれた少なくとも1種のものであることを特徴とする請求項3又は4に記載の自動車用部品。
- 請求項3〜5のいずれか1つの項に記載の自動車用部品を製造するに当たり、
乾燥無酸素雰囲気中、直流及び/又はパルス電流により、浴温0〜300℃、電流密度0.01〜50A/dm2の電解条件で、複合材めっき膜形成用めっき液によって自動車用部材をめっきすることを特徴とする自動車用部品の製造方法。 - 請求項6に記載の自動車用部品の製造方法に用いられる複合材めっき膜形成用めっき液であって、
上記複合材めっき膜形成用めっき液が、アルミニウムハロゲン化物、ナノカーボン、1,3‐ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物及び/又はモノアルキルピリジニウムハロゲン化物を含有し、
上記アルミニウムハロゲン化物と、上記1,3‐ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物及び/又は上記モノアルキルピリジニウムハロゲン化物とをモル比で20:80〜80:20の割合で含有し、
上記1,3‐ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物は、炭素数1〜12のアルキル基を有し、上記モノアルキルピリジニウムハロゲン化物は、炭素数1〜12のアルキル基を有することを特徴とする複合材めっき膜形成用めっき液。 - 上記アルミニウムハロゲン化物と、上記1,3‐ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物及び/又は上記モノアルキルピリジニウムハロゲン化物との合計体積に対して、0.01〜50g/Lの割合で上記ナノカーボンを含有することを特徴とする請求項7に記載の複合材めっき膜形成用めっき液。
- 上記ナノカーボンが、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンブラック、カーボンナノホーン、フラーレン、アセチレンブラック及びケッチェンブラックから成る群より選ばれた少なくとも1種のものであることを特徴とする請求項7又は8に記載の複合材めっき膜形成用めっき液。
- 上記アルミニウムハロゲン化物と上記ナノカーボンとを混合し、次いで、得られた混合物と上記1,3‐ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物及び/若しくは上記モノアルキルピリジニウムハロゲン化物とを混合し、溶融するか又は上記1,3−ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物及び/若しくは上記モノアルキルピリジニウムハロゲン化物と上記ナノカーボンとを混合し、次いで、得られた混合物と上記アルミニウムハロゲン化物とを混合し、溶融して得られることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1つの項に記載の複合材めっき膜形成用めっき液。
- 上記アルミニウムハロゲン化物と上記ナノカーボンとを混合するか又は上記1,3−ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物及び/又は上記モノアルキルピリジニウムハロゲン化物と上記ナノカーボンとを混合し、次いで、得られた混合物と、上記アルミニウムハロゲン化物並びに上記1,3−ジアルキルイミダゾリウムハロゲン化物及び/又は上記モノアルキルピリジニウムハロゲン化物を含有する溶融塩とを混合して得られることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1つの項に記載の複合材めっき膜形成用めっき液。
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